JP5838939B2 - 端子付き電線 - Google Patents

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従来、電線の端部から露出する芯線に、端子に形成されたワイヤーバレルを外側から巻き付けるように圧着することにより、電線と端子とを電気的に接続した端子付き電線が知られている。
しかしながら、端子付き電線において、芯線の表面に酸化被膜が形成されると、芯線と端子との電気抵抗が大きくなることが懸念される。電気抵抗を小さくするためには、芯線に対して高い圧力でバレルを巻き付けることにより、芯線の表面の酸化被膜を破壊することが考えられる。その結果、芯線の表面に形成された酸化被膜が破れて芯線の新生面が露出し、新生面と端子とが接触することにより、電気抵抗が小さくなることが期待される。
しかしながら上記の手法によると、芯線の断面積が大きく減少するため、機械的強度、特に衝撃的な荷重に対する引張強度(より具体的には圧着端子が電線を保持する強度)が低下する。
このような問題を解決するために、特許文献1においては、バレルの芯線に対する圧縮率に差を与えて、端子付き電線の機械的強度を確保しつつ電線と端子との電気抵抗を小さくしている。
特開2005−50736号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術によれば、芯線のうち、バレルの接続部側の端部に配される部分には、高い圧縮力でバレルの接続部側の端部が押しつけられる。このため、芯線が伸びて接続部側に飛び出すとともに、端子付き電線の使用中に大きな振動がかかった場合等において、断線が生じるおそれがあり、改良が求められていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、良好な電気的性能と芯線の保持力とを両立し、かつ、断線による接続信頼性の低下を抑制できる端子付き電線を提供することを目的とする。
本発明の端子付き電線は、芯線を備える電線と、前記電線の端部において露出する前記芯線の端部に外側から巻き付けられるように圧着されるものであって、前記芯線の端末寄りの領域が薄肉部とされ、この薄肉部よりも前記芯線の端末側とは逆側の領域に、前記薄肉部よりも厚みの大きい厚肉部が形成された圧着部材と、前記芯線及び前記圧着部材に外側から圧着されるワイヤーバレル部を備えた端子と、を備え、前記芯線において、前記圧着部材における前記厚肉部と前記ワイヤーバレル部とで圧着された部分が高圧縮部とされ、前記ワイヤーバレル部のみによって、または前記圧着部材における前記薄肉部と前記ワイヤーバレル部とで圧着された部分が前記高圧縮部よりも低圧縮とされた低圧縮部とされたものである。
このような構成によれば、高圧縮部では、厚肉部の厚み分だけ芯線が高圧縮な状態とされる。このため、芯線と厚肉部とが摺接して芯線の表面に形成された酸化被膜が破壊され、新生面が露出する。この新生面とワイヤーバレル部とが接触することにより、芯線と端子との間の接触抵抗を小さくすることができる。
一方、低圧縮部では、芯線が低圧縮状態とされていることにより、端子の電線(芯線)に対する保持力を高めることができる。特に、ワイヤーバレル部において芯線の端末側の端部は、最も芯線切れの起こりやすい場所であるが、この場所において芯線に対する圧縮力が小さくされているので、芯線の断線が抑制される。また、仮に芯線に断線が生じたとしても、芯線に対する圧縮力が小さくされていることにより、芯線に対する保持力を高くしてあるため、切れた芯線の端末がワイヤーバレル部から外れて相手側機器との接続部等に付着し、接続信頼性を低下させることが防がれる。
本発明の端子付き電線は、上記構成に加えて以下の構成を備えればより好ましい。
前記厚肉部が、前記ワイヤーバレル部において前記芯線の端末とは逆側の端縁よりも前記芯線の端末寄りの位置に配されるものであってもよい。
このような構成によれば、芯線においてワイヤーバレル部が圧着される部分には、高圧縮部を挟んで、芯線の軸方向に沿う方向の両側に低圧縮部がそれぞれ形成されることとなる。したがって、高圧縮部を挟んで芯線の軸方向に沿う方向の両側において、それぞれ端子の電線(芯線)に対する保持力を高め、かつ、断線による接続信頼性の低下を防止することができる。
また、前記芯線が複数の金属製の素線を含むものであって、前記低圧縮部において、下記式(1)により定義される圧縮率が50%よりも大きく設定され、前記高圧縮部において、下記式(1)により定義される圧縮率が50%よりも小さく設定されているものであってもよい。
圧縮率={(圧縮後の導体の断面積)/(圧縮前の導体の断面積)}×100(%)…(1)
このような構成によれば、高圧縮部では、圧縮率を50%よりも小さくすることで芯線の酸化被膜を破壊することができる。これにより、芯線と端子との電気抵抗値を小さくすることができる。一方、低圧縮部では、圧縮率を50%よりも大きくすることで芯線の切れを防止して良好な電線保持力を確保し、かつ、断線による接続信頼性の低下を防止することができる。
前記厚肉部は、前記圧着部材において前記芯線の端末側とは逆側の端部を折り返しにより二重にすることにより形成されたものであってもよく、前記圧着部材において前記芯線と対向する側の面に突出する突部を設けることにより形成されたものであっても構わない。
本発明によれば、良好な電気的性能と芯線の保持力とを両立し、かつ、断線による接続信頼性の低下を抑制できる端子付き電線を提供することができる。
実施形態1の端子付き電線の側面図 実施形態1の端子付き電線の部分断面図 実施形態1の圧着部材の側面図 実施形態1の圧着部材を後方から見た図 実施形態1において、芯線に圧着部材を巻き付けた様子を示す斜視図 実施形態1において、芯線に圧着部材を巻き付けた電線に端子本体を圧着する様子を示す側面図 実施形態2の端子付き電線の部分断面図 実施形態2の圧着部材の側面図 実施形態2の圧着部材を後方から見た図 実施形態2において、芯線に圧着部材を巻き付けた様子を示す斜視図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を、図1〜図6を参照しつつ説明する。本実施形態の端子付き電線1は、図1に示すように、電線10と、この電線10の端部から露出する芯線11に圧着された端子20とを備える。なお、以下の説明では、端子付き電線1において電線10の軸方向に沿う方向を前後方向とし、機器等に取り付けられる側を前側、電線10が接続される側を後側として説明する。
[端子および電線の構成]
(電線10)
電線10は、複数の金属製の素線13を撚り合わせてなる芯線11と、芯線11の外周を覆う合成樹脂製の絶縁被覆12とを備える。芯線11は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等、必要に応じて任意の金属を用いることができる。本実施形態においては、素線13として、アルミニウム又はアルミニウム合金製の複数の金属素線が用いられている。電線10の端部においては、絶縁被覆12の剥離除去により芯線11が露出している。
(端子20)
端子20は、いわゆるLA端子であって、端子本体21と、この端子本体21とは別体に形成された圧着部材28とを備えている。端子本体21および圧着部材28は、金属製の板材を所定形状に打ち抜き加工すると共に、それぞれ所定形状にプレス加工することによって形成される。板材としては、例えば、銅製、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金等の金属材料が利用される。なお、前記板材には、必要に応じて、スズ、ニッケル等によるメッキ処理が施されていてもよい。
端子本体21は、電線10の周方向に沿って延びる板状に形成されて、絶縁被覆12から露出された芯線11に圧着されるワイヤーバレル部22を備えている。
ワイヤーバレル部22の後端縁からは、後側延出部23が、左右方向の中央位置から後方へ向かって延びている。そして、その後端部には、インシュレーションバレル部24が形成されている。インシュレーションバレル部24は、後側延出部23の後端部における両側縁から、それぞれ側方に向かって延びており、全体として電線10の周方向に沿う方向に細長い板状に形成されている。
ワイヤーバレル部22の前端縁からは、細長い板状に形成された前側延出部25が、左右方向の中央位置から前方へ向かって延びている。この前側延出部25の前端縁には、機器等に固定される接続部26が形成されている。この接続部26は、矩形の板材の中央部分に、ボルト穴が貫通形成されたものである。
圧着部材28は、電線10の端部において露出した芯線11に巻き付けられて使用されるものであって、端子本体21を構成する金属と同種または異種の金属により細長い板状に形成されている。圧着部材28の長さ寸法は、芯線11の外周を包囲することができる長さに設定されている。この圧着部材28は、芯線11に巻き付けられた状態で後側(芯線11の端末側とは逆側)の端縁部が、折り返されて芯線11との接触面側に重ねられている。これにより、圧着部材28において、折り返しにより二重になっている部分が、厚みの大きい厚肉部29とされ、これ以外の、二重とされていない部分が、厚みの小さい薄肉部30とされている。
この圧着部材28の外周面(芯線11に対向する側とは逆側の面)には、ワイヤーバレル部22に対する位置を目視により確認可能な溝部31が2本が設けられている。
各溝部31は、圧着部材28が芯線11に巻き付けられた状態で電線10の周方向に沿う方向に延びている。そして、2本の溝部31は、電線10の軸方向に沿う方向に並列して設けられている。以下、2本の溝部31のうち、圧着部材28が芯線11に巻き付けられた状態で前側(芯線11の端末側に近い側)に設けられた方を第1溝部31A、後側(芯線11の端末側から遠い側)に設けられた方を第2溝部31Bと称する。
第1溝部31Aは、薄肉部30に形成され、圧着部材28の前端縁よりもやや後側に配されている。また、第2溝部31Bは、厚肉部29の前端縁と同位置か、それよりも前側位置に配されている。なお、圧着部材28において、後側の端縁から第1溝部31Aまでの長さは、ワイヤーバレル部22における電線10の軸方向に沿う方向の長さよりも短くされている。
[端子付き電線の組み立て]
端子付き電線1を組み立てるためには、まず、電線10の端部において露出した芯線11に、圧着部材28を巻き付ける。このとき、圧着部材28において厚肉部29が形成された側が後側(芯線11の端末側とは逆側)となるようにする。
次に、圧着部材28を巻き付けた電線10を、端子本体21上に載置する。このとき、電線10において芯線11に圧着部材28が巻き付けられた部分がワイヤーバレル部22に重ねられ、芯線11が絶縁被覆12によって被覆されている部分がインシュレーションバレル部24に重ねられるようにする。
そして、圧着部材28に設けられた2本の溝部31のうち、第1溝部31Aがワイヤーバレル部22から前側に露出し、第2溝部31Bがワイヤーバレル部22によって覆われるように、ワイヤーバレル部22に対して圧着部材28を位置決めする。
これにより、薄肉部30は、その一部がワイヤーバレル部22からにおける前側(接続部26側)の端縁から、電線10の軸線方向について前方に突出し、それよりも厚肉部29寄りの部分がワイヤーバレル部22によって覆われる。厚肉部29は、完全にワイヤーバレル部22によって覆われる。また、圧着部材28の後端縁が、ワイヤーバレル部22において後側(インシュレーションバレル部24側)の端部よりもやや前方(芯線11の端末側)に位置することとなる。圧着部材28において、ワイヤーバレル部22の端縁から突出した部分は、突出部30Aとされる。更に、突出部30Aの先端からは、芯線11の先端部が僅かに突出している。
この状態で、ワイヤーバレル部22およびインシュレーションバレル部24を治具により電線10にかしめ付ける。これにより、ワイヤーバレル部22が芯線11および圧着部材28に、インシュレーションバレル部24が絶縁被覆12に巻き付くように湾曲され、圧着される。
このように、ワイヤーバレル部22の一部には圧着部材28が重ねられた状態とされるから、芯線11はワイヤーバレル部22内の位置によりその圧縮率が異なった状態とされる。すなわち、ワイヤーバレル部22において後側の領域では、芯線11はワイヤーバレル部22のみによりその周囲を圧縮されているので低圧縮な状態とされている(以下、「第1低圧縮部32」と言う)。
なお、圧縮率は、{(圧縮後の導体の断面積)/(圧縮前の導体の断面積)}×100(%)で定義される。低圧縮とは、圧縮率が大きい値を示すことを意味し、高圧縮とは、圧縮率が小さい値を示すことを意味する。
一方、ワイヤーバレル部22において前側の領域では、芯線11がワイヤーバレル部22と圧着部材28とによって圧着されている。特に、圧着部材28において厚肉部29が形成されている領域では、この厚肉部29の厚さ分だけ、芯線11が高圧縮な状態とされている(以下、「高圧縮部33」と言う)。一方、圧着部材28において薄肉部30とされている領域では、芯線11が、第1低圧縮部32よりは高圧縮な状態とされているものの、高圧縮部33よりは低圧縮な状態とされている(以下、「第2低圧縮部34」と言う)。
このように、芯線11においてワイヤーバレル部22が圧着される部分には、電線10の軸方向について中心位置に高圧縮部33が形成され、この高圧縮部33の後側に第1低圧縮部32が、前側に第2低圧縮部34が、それぞれ形成される。
そして、高圧縮部33では、芯線11が圧着部材28の厚肉部29とワイヤーバレル部22とにより圧縮され、高圧縮状態とされる。これにより、芯線11と厚肉部29とが摺接して芯線11の表面に形成された酸化被膜が破壊され、金属の新生面が露出する。この新生面がワイヤーバレル部22と接触することにより、芯線11と端子20との間の接触抵抗を小さくすることができる。
一方、2つの低圧縮部32、34のうち、後側の第1低圧縮部32では、低圧縮とされていることにより、端子20の電線10(芯線11)に対する保持力を高めることができる。
また、第2低圧縮部34は、ワイヤーバレル部22において接続部26側の端部に形成されている。ここで、ワイヤーバレル部22において接続部26側の端部、すなわち、芯線11の端末側の端部は、最も芯線11切れの起こりやすい場所であるが、この場所において芯線11に対する圧縮力が小さくされているので、芯線11の断線が抑制される。また、仮に芯線11に断線が生じたとしても、芯線11に対する圧縮力が小さくされていることにより、芯線11に対する保持力を高くしてあるため、切れた芯線11の端末がワイヤーバレル部22から外れて接続部26に付着し、相手側の機器等との接続信頼性を低下させることが防がれる。
高圧縮部33における芯線11の圧縮率は、芯線11の表面の酸化皮膜を破壊して電気抵抗が小さく良好な電気的性能を確保するために、50%以下とすることが好ましく、35%以下とすることがより好ましく、25%以下とすることが更に好ましく、20%以下とすることが特に好ましい。
圧縮率を50%以下とすることで芯線11の酸化被膜を破壊することができる。これにより、芯線11と端子20との電気抵抗値を小さくすることができる。また、圧縮率を35%以下とすると、芯線11を構成する素線13の表面同士が微視的に凝着するので電気的抵抗値を小さくすることができる。更に、圧縮率を25%以下とすると、素線13同士が巨視的に凝着するので、電気的抵抗値を更に小さくすることができる。更に、圧縮率を20%以下にすると、素線13同士を確実に凝着させることができるので、電気的抵抗値を確実に小さくすることができる。
また、第1低圧縮部32および第2低圧縮部34における芯線11の圧縮率は、芯線11の切れを防止して良好な電線10(芯線11)保持力を確保するために50%よりも大きいことが好ましく、60〜90%であることがより好ましく、70〜80%とすることが特に好ましい。
なお、圧着部材28の一部(突出部30A)は、ワイヤーバレル部22の前端縁から前方に突出するように配され、この突出部30Aの先端から、芯線11の先端部が僅かに突出するようにされている。このようにすることで、ワイヤーバレル部22をかしめ付けた際に、ワイヤーバレル部22の端縁から突出する芯線11が、圧着部材28の突出部30Aによって圧着された状態となるようにする。これにより、ワイヤーバレル部22に加えられた圧力によって、ワイヤーバレル部22の端縁から芯線11が膨出することを抑制することができる。この結果、芯線11が、端子20以外の部材に接触して短絡することを抑制することができる。高圧縮部33において芯線11が高圧縮される場合には、芯線11がワイヤーバレル部22から膨出しやすくなるため、このような構成とすることが特に有効である。
以上のように本実施形態によれば、端子付き電線1は、芯線11を備える電線10と、この電線10の端部において露出する芯線11の端部に外側から巻き付けられるように圧着されるものであって、芯線11の端末寄りの領域が薄肉部30とされ、この薄肉部30よりも芯線11の端末側とは逆側の領域に、薄肉部30よりも厚みの大きい厚肉部29が形成された圧着部材28と、芯線11及び圧着部材28に外側から圧着されるワイヤーバレル部22を備えた端子20と、を備える。そして、芯線11において、圧着部材28における厚肉部29とワイヤーバレル部22とで圧着された部分が高圧縮部33とされ、ワイヤーバレル部22のみによって、または圧着部材28における薄肉部30と前記ワイヤーバレル部22とで圧着された部分が高圧縮部33よりも低圧縮とされた低圧縮部32、34とされている。
このような構成によれば、高圧縮部33では、厚肉部29の厚み分だけ芯線11が高圧縮な状態とされる。このため、芯線11と厚肉部29とが摺接して芯線11の表面に形成された酸化被膜が破壊され、新生面が露出する。この新生面とワイヤーバレル部22とが接触することにより芯線11と端子20との間の接触抵抗を小さくすることができる。
一方、2つの低圧縮部32、34では、芯線11が低圧縮状態とされていることにより、端子20の電線10(芯線11)に対する保持力を高めることができる。特に、ワイヤーバレル部22において芯線11の端末側の端部は、最も芯線切れの起こりやすい場所であるが、この場所において芯線11に対する圧縮力が小さくされているので、芯線11の断線が抑制される。また、仮に芯線11に断線が生じたとしても、芯線11に対する圧縮力が小さくされていることにより、芯線11に対する保持力を高くしてあるため、切れた芯線11の端末がワイヤーバレル部22から外れて接続部26等に付着し、相手側機器との接続信頼性を低下させることが防がれる。
また、厚肉部29が、前記ワイヤーバレル部22において芯線11の端末とは逆側の端縁よりも芯線11の端末寄りの位置に配されている。
このような構成によれば、芯線11においてワイヤーバレル部22が圧着される部分には、高圧縮部33を挟んで、芯線11の軸方向に沿う方向の両側に第1低圧縮部32および第2低圧縮部34がそれぞれ形成されることとなる。したがって、高圧縮部33を挟んで芯線11の軸方向に沿う方向の両側において、それぞれ端子20の電線10(芯線11)に対する保持力を高め、かつ、断線による接続信頼性の低下を防止することができる。
また、芯線11が複数の金属製の素線13を含むものであって、2つの低圧縮部32、34において、下記式(1)により定義される圧縮率が50%よりも大きく設定され、高圧縮部33において、下記式(1)により定義される圧縮率が50%よりも小さく設定されているものであってもよい。
圧縮率={(圧縮後の導体の断面積)/(圧縮前の導体の断面積)}×100(%)…(1)
このような構成によれば、高圧縮部33では、圧縮率を50%よりも小さくすることで芯線11の酸化被膜を破壊することができる。これにより、芯線11と端子20との電気抵抗値を小さくすることができる。一方、低圧縮部32、34では、圧縮率を50%よりも大きくすることで良好な電線保持力を確保し、かつ、断線による接続信頼性の低下を防止することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を、図7〜図10を参照しつつ説明する。本実施形態の端子付き電線40は、圧着部材41の構造が実施形態1と異なる。なお、圧着部材41の構造以外は実施形態1と同様であるから、同一の符号を付して説明を省略する。
圧着部材41は、電線10の端部において露出した芯線11に巻き付けられて使用されるものであって、端子本体21を構成する金属と同種または異種の金属により細長い板状に形成されている。この圧着部材41は、芯線11に巻き付けられた状態で後側(芯線11の端末側とは逆側)の端縁よりもやや前側の位置に、芯線11との接触面側に突出する突部42が設けられている。この突部42は、芯線11の周方向に沿う方向に細長いすじ状をなし、芯線11の周方向に沿う方向の全幅に亘って設けられている。圧着部材41において、この突部42が設けられている領域が、厚みの大きい厚肉部43とされ、これ以外の、突部42が設けられていない部分は厚みの小さい薄肉部44とされている。
この圧着部材41の外周面(芯線11に対向する側とは逆側の面)には、第1実施形態と同様に、ワイヤーバレル部22に対する位置を目視により確認可能な2本の溝部31A、31Bが設けられている。
本実施形態によっても、ワイヤーバレル部22において後側の領域では、芯線11はワイヤーバレル部22のみによりその周囲を圧縮されているので、低圧縮な状態とされている(第1低圧縮部45)。一方、ワイヤーバレル部22において前側の領域では、芯線11がワイヤーバレル部22と圧着部材41とによって圧着されている。特に、圧着部材41において厚肉部43が形成されている領域では、この厚肉部43の厚さ分だけ、芯線11が高圧縮な状態とされている(高圧縮部46)。一方、圧着部材41において薄肉部44とされている領域では、芯線11が、第1低圧縮部45よりは高圧縮な状態とされているものの、高圧縮部46よりは低圧縮な状態とされている(第2低圧縮部47)。これにより、実施形態1と同様の作用効果が奏される。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、芯線11は複数の素線13を撚り合せてなる撚り線としたが、これに限られず、金属棒材からなる単芯線でもよい。
(2)本実施形態においては、端子20はLA端子であったが、これに限られず、雄端子、雌端子等、必要に応じて任意の形状の端子とすることができる。
1、40…端子付き電線
10…電線
11…芯線
13…素線
20…端子
22…ワイヤーバレル部
28、41…圧着部材
29、43…厚肉部
30、44…薄肉部
32、45…第1低圧縮部
33、46…高圧縮部
34、47…第2低圧縮部
42…突部

Claims (5)

  1. 芯線を備える電線と、
    前記電線の端部において露出する前記芯線の端部に外側から巻き付けられるように圧着されるものであって、前記芯線の端末寄りの領域が薄肉部とされ、この薄肉部よりも前記芯線の端末側とは逆側の領域に、前記薄肉部よりも厚みの大きい厚肉部が形成された圧着部材と、
    前記芯線及び前記圧着部材に外側から圧着されるワイヤーバレル部を備えた端子と、を備え、
    前記芯線において、前記圧着部材における前記厚肉部と前記ワイヤーバレル部とで圧着された部分が高圧縮部とされ、前記ワイヤーバレル部のみによって、または前記圧着部材における前記薄肉部と前記ワイヤーバレル部とで圧着された部分が前記高圧縮部よりも低圧縮とされた低圧縮部とされたものである、端子付き電線。
  2. 前記厚肉部が、前記ワイヤーバレル部において前記芯線の端末とは逆側の端縁よりも前記芯線の端末寄りの位置に配されるものである、請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記芯線が複数の金属製の素線を含むものであって、
    前記低圧縮部において、下記式(1)により定義される圧縮率が50%よりも大きく設定され、
    前記高圧縮部において、下記式(1)により定義される圧縮率が50%よりも小さく設定されている、請求項1または請求項2に記載の端子付き電線。
    圧縮率={(圧縮後の導体の断面積)/(圧縮前の導体の断面積)}×100(%)…(1)
  4. 前記厚肉部が、前記圧着部材において前記芯線の端末側とは逆側の端部を折り返しにより二重にすることにより形成されたものである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の端子付き電線。
  5. 前記厚肉部が、前記圧着部材において前記芯線と対向する側の面に突出する突部を設けることにより形成されたものである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の端子付き電線。
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