JP5837474B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュールに関するものであり、より詳細には液状シリコーンを用いた太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュールに関する。
近年、太陽光を利用したエネルギー資源として、太陽光発電に対する関心が高まってきている。ここで太陽電池の発電素子は、一般的にシリコン等の半導体からなり、太陽電池モジュールは、個々の太陽電池セルを電気的に相互接続した状態で、受光面ガラス基板などに積載される。
その際、太陽電池セルに光が当たる表面、または裏面側は、封入材料で覆われることにより、外的環境例えば、雨、風、雪、埃などから保護されることになる。封入材料として一般的には、低コストなどの観点からエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が使用されている。
例えば、特許文献1には、太陽電池モジュールに、封止材として酢酸ビニル含有率が10〜30質量%であるEVAの太陽電池封止材の使用が記載されている。しかしながら、封止材としてEVAを使用した場合、特に高温高湿環境下において酢酸が発生するため、この発生酢酸が原因となって、太陽電池セル電極を腐食するなどの影響により、発電性能が劣化するという問題があった。特に、太陽電池は数十年単位の長期使用が期待されるため、経時劣化は保証の観点から早急な解消が望まれていた。
またEVAは、上記問題に留まらず、UV耐性が低く、長期間屋外に暴露されることにより変色が生じ、黄色あるいは褐色となるために、外観を損ねるという問題もあった。
これらの問題が生じない封止材として、シリコーンが挙げられる。例えば、シリコーンを封止材として使用した場合、酢酸の発生がないことにより電極腐食が抑えられるだけでなく、黄色または褐色の変色問題も解消される。また、EVAのように低温で弾性率が急激に上昇するようなことがなく、電極の接続の信頼性も高くなる。例えば、非特許文献1では、シリコーンを太陽電池モジュール封止材として適用した場合の性能が記されている。
1970年代、宇宙用の太陽電池の封止材にはシリコーンが使用されていたが、地上用途向けに量産する段階で、液状シリコーンのコストおよび製造方法が課題となった。このとき低コスト且つフィルムで供給され、真空ラミネータによる成形可能なEVAがシリコーンに置き換わった過去がある。
しかし、近年太陽電池の高効率化や長期信頼性が大きく取り上げられるようになり、高透明・高耐候性を有するシリコーンが改めて注目されるようになった。
これまで、様々なシリコーンでの封止方法が提案されている。特許文献2では、基板上にコーティングされたシリコーン材料上またはシリコーン材料中に、接続された太陽電池を多軸ロボットにより配置し、その後でシリコーン材料を硬化することにより気泡を取り込まずに封入することが提案されている。
また、特許文献3では、移動可能なプレートを有したセルプレスを使用し、真空下で太陽電池セルを配置することにより気泡を取り込まずに封入することが提案されている。
特開2000−183385号公報 特表2007−527109号公報 特表2011−514680号公報 US5145886 US4510094 US4916169 US6376569 US4530879 US6046250 US6150546 US5523436 US5496961
Barry Ketola,Keith R.McIntoch,Ann Norris,Mary Kay Tomalia,″Silicone For Photovoltaic Encapsulation″:23rdEuropean Photovoltaic Solar Energy Conference 2008,pp.2969−2973 J. Polym. Sci., Part A:Polym. Chem.,1996, 34, 3141
しかし、上記いずれの方法においても、ホットプレートや加熱炉、IR炉により液状シリコーンが硬化する工程が入り、そのシリコーン封止材の端部の処理についても言及されておらず、加熱中に生じるシリコーンの流動に関して述べられていない。
特に、熱による硬化の場合、短時間加熱硬化性とポットライフのバランスが悪く、吐出・塗布装置に不利となり、また、加熱によるガラスの「反り」に関する対策も必要となっている。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、液状シリコーンを用い、従来にない簡便な製造方法にて耐久性が高いシリコーン封止された高精度な太陽電池モジュールを製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
液状シリコーン(X)を裏面パネルに塗布する工程及び液状シリコーン(Y)を表面パネルに塗布する工程、前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネルと、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルとをこの順で積層する工程を含み、
前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程において、液状シリコーンを塗布した裏面パネル及び表面パネルに紫外線を照射して前記液状シリコーンを硬化させることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法を提供する。
このような太陽電池モジュールを製造する方法であれば、簡便に高精度のシリコーン封止太陽電池モジュールを製造することができる。
また、前記液状シリコーン(X)及び(Y)として、白金を触媒とする付加硬化型シリコーンを用いることが好ましい。
このような液状シリコーンであれば、紫外線を照射することによって、触媒活性を発現させ、シリコーン組成物を硬化させることができる。例えば、白金触媒としては、光活性型白金錯体触媒であり、光を照射して活性化することにより前記液状シリコーン(X)及び(Y)の硬化を促進する触媒活性を発現するものを用いることが好ましい。
また、前記パネルに塗布/硬化させたシリコーン層(X’)及び(Y’)として、針入度が10〜200のシリコーンゲルを用いることが好ましい。
このようなシリコーンゲルであれば、太陽電池セルを効果的に貼り合わせることができる。
また、本発明は、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネルと、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルとをこの順で積層した構造の太陽電池モジュールであって、
前記裏面パネル及び表面パネルのシリコーン層(X’)及び(Y’)が紫外線照射によって硬化されたものであることを特徴とする太陽電池モジュールを提供する。
本発明の太陽電池モジュールは、紫外線照射によって硬化されたシリコーン層(X’)及び(Y’)を有するため、耐久性が高く、形状安定性等に優れる高精度なものである。
また、前記紫外線照射によって硬化されたものが、シリコーンゲルであることを特徴とする太陽電池モジュールを提供する。
このようなシリコーンゲルであれば、増粘し形状が崩れなくなるためより良好な形状安定性を達成し、精密に塗布することができるため、高精度の太陽電池モジュールとすることができる。
以上説明したように、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、従来にない簡便な製造方法にて耐久性が高いシリコーン封止された太陽電池モジュールを製造することができる。
図1は、本発明の太陽電池モジュールを示す概略図である。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
上記のように、耐久性が高いシリコーンで封止された太陽電池モジュールを簡便に製造できる方法の提案が望まれていた。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、液状シリコーン(X)を裏面パネルに塗布する工程及び液状シリコーン(Y)を表面パネルに塗布する工程、前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネルと、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルとをこの順で積層する工程を含み、
前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程において、液状シリコーンを塗布した裏面パネル及び表面パネルに紫外線を照射して前記液状シリコーンを硬化させることで、簡便にシリコーン封止太陽電池モジュールを製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
以下に、まず本発明で製造可能なシリコーンを封止材とした太陽電池モジュールの構成部材に関し詳述する。
図1に示すように、本発明の製造方法により製造される太陽電池モジュール10は、液状シリコーン(X)が塗布され、硬化されたシリコーン層(X’)2を有する裏面パネル1と、複数個の太陽電池セル3と液状シリコーン層(Y)が塗布され、硬化されたシリコーン層(Y’)4を有する表面パネル5がこの順で積層した構造の太陽電池モジュールである。
液状シリコーンX・Y
本発明に使用する液状シリコーン(X)及び(Y)は紫外線硬化タイプのもので同一であっても、別のものであってもよい。また、この液状シリコーン(X)及び(Y)は1液タイプでも、使用直前に混合する2液タイプでもよい。
液状シリコーン(X)及び(Y)は、白金を触媒とする付加硬化型シリコーン特には、紫外線照射によりゲルとなる付加硬化型シリコーン組成物を用いることが好ましい。例えば、下記(A)〜(C)成分を含有し、23℃で100〜1,000,000mPa.s、より好ましくは500〜10,000のmPa.s、の液状であるものが好ましく挙げられる。すなわち、
(A)下記平均組成式(1):
SiO(4−a−b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:少なくとも15質量部、および
(C)白金系触媒:有効量、
を含有する。
次に、各成分について示す。
(A)成分は、シリコーンゲル組成物の主剤(ベースポリマー)である。該(A)成分は、上記平均組成式(1)で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基(本明細書中において「ケイ素原子結合アルケニル基」という)を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサンである。
上記式(1)中、Rは独立に、通常炭素原子数2〜6、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のアルケニル基である。その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。Rは独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基であり、その炭素原子数は、通常1〜10、好ましくは1〜6である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部または全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基または3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。
また、aは0.0001〜0.2の正数であることが必要であり、好ましくは0.0005〜0.1の正数である。bは1.7〜2.2の正数であることが必要であり、好ましくは1.9〜2.02の正数である。但し、a+bは1.9〜2.4の範囲を満たすことが必要であり、好ましくは1.95〜2.05の範囲である。
本成分は、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を少なくとも1個有することが必要であり、好ましくは2〜50個、より好ましくは2〜10個有する。このケイ素原子結合アルケニル基の条件を満たすように前記aおよびbの値を選択すればよい。
本成分のオルガノポリシロキサンの分子構造は特に限定されず、直鎖状であっても、例えば、RSiO3/2単位、RSiO3/2単位、SiO単位等を含む分岐状であってもよいが、下記一般式(1a):
Figure 0005837474
(式中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基であり、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基またはアルケニル基であり、但し少なくとも1個のRはアルケニル基であり、分子鎖両末端のRのいずれかがアルケニル基である場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは0〜50の整数であり、nは0〜50の整数であり、分子鎖両末端のRのいずれもがアルケニル基でない場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは1〜50の整数であり、nは0〜50の整数であり、但しm+nは1以上である。)
で表されるオルガノポリシロキサン、即ち主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
上記式(1a)中、Rで表されるアルケニル基以外の脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基は、通常炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のものである。その具体例としては、Rで例示したものが挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基または3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。
また、Rで表される独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基は、通常炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のものである。その具体例としては、Rで例示したものが挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基または3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。Rで表されるアルケニル基は、通常炭素原子数2〜6、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のものである。その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。
上記式(1a)中、分子鎖両末端のRのいずれかがアルケニル基である場合には、kは100〜1,000の整数であり、mは0〜40の整数であり、nは0であることが好ましく、分子鎖両末端のRのいずれもアルケニル基でない場合には、kは100〜1,000の整数であり、mは2〜40の整数であり、nは0であることが好ましい。
上記式(1a)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ビニルメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
本成分のオルガノポリシロキサンの粘度は、特に限定されないが、組成物の取扱作業性、得られる硬化物の強度、および流動性が良好となる点から、50〜100,000mPa・sであることが好ましく、100〜10,000mPa・sであることがより好ましい。
(B)成分は、上記(A)成分と反応し、架橋剤として作用するものである。該(B)成分は、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基(ヒドロシリル基)を意味し、本明細書中において「ケイ素原子結合水素原子」という)を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンが一分子中に有するケイ素原子結合水素原子は、好ましくは2〜30個、より好ましくは2〜10個、特に好ましくは2〜5個である。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中に含有されるケイ素原子結合水素原子は、分子鎖末端および分子鎖途中のいずれに位置していてもよく、この両方に位置するものであってもよい。また、その分子構造は特に限定されず、直鎖状、環状、分岐状および三次元網状構造(樹脂状)のいずれであってもよい。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン一分子中のケイ素原子の数(即ち、重合度)は、通常20〜1,000個であるが、組成物の取扱作業性および得られる硬化物の特性(低弾性率、低応力)が良好となる点から、好ましくは40〜1,000個、より好ましくは40〜400個、さらに好ましくは60〜300個、特に好ましくは100〜300個、最も好ましくは160〜300個である。
また、粘度は、通常10〜100,000mPa・s、好ましくは20〜10,000mPa・s、より好ましくは50〜5,000mPa・sであって、室温(25℃)で液状のものが好適に使用される。
本成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(2):
SiO(4−c−d)/2 (2)
(式中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜0.5の正数であり、但しc+dは0.8〜2.5である。)
で表されるものが好適に用いられる。
上記式(2)中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換または置換の一価炭化水素基であり、その炭素原子数は、通常1〜10、好ましくは1〜6である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部または全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換した3,3,3-トリフルオロプロピル基等が挙げられる。中でも好ましくはアルキル基、アリール基、3,3,3-トリフルオロプロピル基であり、より好ましくはメチル基、フェニル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基である。
また、cは1.0〜2.1の正数であることが好ましく、dは0.001〜0.1の正数であることが好ましく、0.005〜0.1の正数であることがより好ましく、0.005〜0.05の正数であることがさらに好ましく、0.005〜0.03の正数であることが特に好ましく、また、c+dは1.0〜2.5の範囲を満たすことが好ましく、1.5〜2.2の範囲を満たすことが特に好ましい。
上記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位と(CHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位と(CSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体等が挙げられる。
本成分の配合量は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1個あたり本成分中のケイ素原子結合水素原子が、0.3〜2.5個となる量であることが必要であり、好ましくは0.5〜2個、より好ましくは0.6〜1.5個となる量である。この配合量が15質量部以上であれば、得られる硬化物はオイルブリードが発生しにくくなる。また、ケイ素原子結合水素原子が0.3個より多ければ、架橋密度が低くなり過ぎて、得られる組成物が硬化しなかったり、硬化物の耐熱性が低下する恐れがなく、2.5個より少なければ、脱水素反応による発泡の問題が生じたり、得られる硬化物の耐熱性が低下したり、オイルブリードが発生する恐れがない。
(C)成分は、(A)と(B)のヒドロシリル化反応を進行させる成分である。紫外線を照射することで触媒として働くものとしては、特許文献4〜12や非特許文献2に記載されたものがあるが、活性が高く、容易に入手することができる、ビス−(アセチルアセトナート)白金(2)が好ましい。配合量としては、白金原子量として3〜100ppmが好ましい。(C)の白金成分は、紫外線を照射しない場合(A)と(B)の反応を進行しないが、波長が230〜400nmの紫外線を照射することで室温下でも速やかに反応が進行する。
表面パネル
表面所謂、受光面のパネルには、透明性、耐候性、耐衝撃性をはじめとして屋外使用において長期の信頼性能を有する部材が特に好ましく、例えば白板強化ガラス、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂等があるが、一般的には厚さ3〜5mm程度の白板強化ガラスが広く用いられている。
裏面パネル
裏面パネルは、太陽電池素子が高温とならないように効率よく放熱するものであることが特に好ましく、このような材料として硝子材、合成樹脂材、金属材や、それらの複合部材が挙げられる。硝子材の例としては、青板硝子、白板硝子又は強化硝子等が挙げられ、合成樹脂材としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、TPTなどのバックシートが使用される。また金属材としては、銅、アルミニウム、鉄等が挙げられ、複合材としては、シリカをはじめ、酸化チタン、アルミナ、窒化アルミニウムなど高い熱伝導性を有する材料を担持した合成樹脂等が挙げられる。
太陽電池セル
太陽電池セルにおいては、通常単結晶シリコン及び多結晶シリコンのうちから選ばれる1種もしくは2種のシリコン材料を用いて太陽電池セルとするもので、太陽電池ストリングスは太陽電池素子をタブ線で接続したものである。
次に本発明の太陽電池モジュールの製造方法に関し、詳述する。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、
液状シリコーン(X)を裏面パネルに塗布する工程及び液状シリコーン(Y)を表面パネルに塗布する工程、前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネルと、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルとをこの順で積層する工程を含み、
前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程において、液状シリコーンを塗布した裏面パネル及び表面パネルに紫外線を照射して前記液状シリコーンを硬化させることを特徴とする。
上述の液状シリコーン(X)、(Y)を裏面パネル又は表面パネルの上に均一に塗布する方法については、スプレーコーティング、フローコーティング、カーテンコーティング、スクリーンコーティング、流し込み及びそれらの組み合わせで行われ、硬化後の厚みが好ましくは10〜1000ミクロン、より好ましくは200〜800ミクロン、特に好ましくは400〜700ミクロンとなるような厚さに形成する。シリコーン硬化物の厚みが上記の範囲であれば、太陽電池セルまたは太陽電池セルストリングスの厚みをより確実に吸収することができるため、クラックや断線が生じる恐れがなく、モジュールの重量がかさむことも無く、経済的である。
パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させるには、紫外線を照射する。紫外線の照射には、高圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等を使用するのが好ましい。また、硬化に必要な照射量としては、硬化に十分な照射量であれば特に制限はないが、好ましくは500mJ/cm〜20000mJ/cm、より好ましくは500mJ/cm〜5000mJ/cmである。
触媒量、紫外線の照射量が適当であれば、1分程度の照射直後にゲル化させることが可能である。また、遅くとも照射後室温放置5〜30分程度で増粘し形状が崩れなくなり、1〜5時間放置することで所定の針入度とすることも可能である。
紫外線照射後は室温で反応が進んで硬化するが、時間を短くするため、紫外線を照射して増粘/非流動性が確認された後は100度程度に加熱してもよい。
液状シリコーン(X)及び(Y)の硬化後に、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネルと、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルとをこの順で積層させる工程、例えば2枚のパネルの間に太陽電池セルを挟んで貼り合わせる工程により太陽電池モジュールが作られる。
尚、太陽電池セルを効果的に貼り合わせるには、硬化されたシリコーン層(X’)及び(Y’)として、針入度が10〜200のシリコーンゲルであることが好ましく、より好ましくは20〜100のシリコーンゲルである。単結晶太陽電池セルの場合、セルの厚みが200約200μmであり、その受光面に高さ数十μmの銀電極が配置されている。針入度が10以上であれば、太陽電池セルの電極による段差を十分に吸収でき、貼り合わせる時にセルが割れてしまうこともない。また、針入度が200以下であれば、硬化後の形状保持が良好となり、太陽電池セルがずれてしまうこともない。それに対し、ゲルより硬いデュロメータA硬度20のゴムが硬化されたものを貼り合せる場合、銀電極の段差が吸収できずセルと良好な密着性が得られないばかりか、貼り合せ時にセルに力がかかり欠ける不具合の割合が高まる。
更に積層工程においては、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネル及び、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルを、単純に貼り合わせて積層する他に、例えば下記の工程を含んでいてもよい。
紫外線照射による、シリコーン硬化物界面の活性向上
硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネル及び、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネル同士を貼り合わせる際、接着力を向上させるために、界面の活性を向上させてもよい。貼り合わせる2枚のシリコーン硬化物界面の活性を向上させるための処理として、両方のシリコーン硬化面に波長172nmの紫外線を照射する方法が報告されている(特許公報4760315)。
ホットメルト型接着剤による接着
表面パネル及び裏面パネルをより強固に接着させるためにホットメルト型接着剤を使用してもよい。ホットメルト型接着剤は市販されているEVA、オレフィン樹脂系、合成ゴム系などいずれであってもよいが、例えば軟化点が高く、高温高湿条件下で酸をはじめとする副生成物が発生しないものが好ましい。接着させる方法としては、パネルを貼り合わせた後、その端部に塗布して固定・接着させる方法がある。
また、シリコーンで封止したパネルの外周部に、シリコーンが載らない部分を形成する部分を設け、そこにホットメルト型接着剤を配置し、100〜150℃加熱下押圧することでも達成される。この場合、真空状態で押圧することが、2枚のパネルの間に気泡が残らぬよう成形することが可能となり、有効である。
上記のようにして貼りあわされた表裏のパネルには、例えば図1に示すように、ゴム製のシーリング材6を設けてもよい。パネルの外周部分に額縁状に配置するシーリング材には、モジュール外部から侵入する湿気やガス成分を防ぐ効果があり、シリコーン製ゴム、アクリルゴム、ブチルゴムなどが挙げられるが、素材の低ガス透過性からブチルゴムが好まれる。ブチルゴム等の比較的耐候性の低いシーリング材を用いる場合は、外側にアルミニウム等(アルミフレーム7)で被覆しておくことが好ましい。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
シリコーン組成物の製造
シリコーンゲルは、上記(A)〜(C)成分(任意成分が配合される場合には、任意成分も含む)の組成物を常法に準じて混合することにより調製することができる。紫外線が当たらないようにすれば反応は進行しないので、(A)〜(C)を1成分とすることができる。また、必要に応じて2パートまたはそれ以上のパートに分割して混合してもよく、例えば、(A)成分の一部および(C)成分からなるパートと、(A)成分の残部および(B)成分からなるパートとに分割して混合することも可能である。
(A)成分:
(A−1)粘度が1,000mPa.sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
(A−2)粘度が100,000mPa.sの分子鎖両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
(B)成分:
(B−1)粘度が100mPa.sの両末端トリメチル基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体
(B−2)粘度が18mPa.sの分子鎖両末端にケイ素原子に結合した水素原子を有する基を有するジメチルポリシロキサン
(C)成分:
(C−1)ビス(アセチルアセトナート)白金(2)溶液(白金原子が1.0質量%の酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル溶液)
(C−2)塩化白金酸から誘導した、テトラメチルビニルジシロキサンを配位子として有する白金触媒(白金原子量:1.0質量%)
添加剤:
(D−1)1,3,5,7−テトラビニルー1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン
(D−2)1−エチニルー1−シクロヘキサノール
上記成分を表1に示す配合のものを2液に分けて混合し、組成物を得た。ここで、(A)成分と(B)成分の混合比は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の比が計算値で1となる量に設定した。
Figure 0005837474
次に、これらの組成物(2液)をスタティックノズルを用いて混合し、以下の試験を行った。尚、実施例1・2はアイUV電子制御装置UVX0601−01(岩崎電気社製)を用いて3000mJ/cmの紫外線照射によって硬化、比較例1〜3は120℃/30分加熱硬化させた。
得られたシリコーン組成物について、JIS K2220に基づき針入度を測定した。また、太陽電池に使用されている片面エンボス・片面鮫肌状の白板ガラス(340×360mm×3.2mmt)のエンボス面に約0.5mmの厚みでシリコーン組成物を塗布して硬化させ、室温(23℃)における1日後の性状として、スタティックノズル中で硬化しないか確認を行った。その結果を表.2に示す。
Figure 0005837474
上記の結果より、比較例に示した従来広く行われている加熱硬化では、ガラスから材料が流出した。これは、3.2mm厚みのガラスが加熱されるのに時間を要したこと、シリコーンが徐々に温度が上がり、硬化が始まる前に粘度が低下して形状保持できなかったものと考えられる。それにもかかわらず、比較例1・2の結果に示した通り、23℃1日液状状態を維持することができず、組成物を2液としてもスタティックノズルの交換または洗浄が必要となり時間的にも経済的にも不利である。
それに対し、紫外線により硬化させた実施例1・2は、紫外線照射後室温放置3分程度でゲル化した。形状保持されたのは、紫外線照射時に温度が上がらなかったためと考えられる。また、これらの組成物は1日後、さらには1週間後も液状を保った。このことから、途中で中断ない連続的な塗布が実現された。
実施例で得られた白板ガラスおよび4枚の太陽電池セルを用いて、太陽電池モジュールを製造した。以下に一例を示すが、モジュール化方法および形状はこの限りではない。
太陽電池モジュールの製造
硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネル(白板ガラス)と、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネル(白板ガラス)のシリコーンゲル表面に、紫外線(172nm光)を紫外線照度10mW/cm、照射時間10秒、積算照度100mJ/cmの条件でSCQ05型紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製)を用いて照射し、表面処理を行った。
これら表面処理された、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネル(白板ガラス)と、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネル(白板ガラス)とをこの順で積層し、真空ラミネータを用い、真空度10Torr、120℃30分加熱圧着することで、両面ガラス構造の太陽電池モジュールを製造した。このモジュールに、湿気硬化型シリコーンゴム(信越化学製:KE−4898T)を用いてアルミフレーム枠をとりつけ、太陽電池パネルを得た。
条件、評価結果
このようにして得られたシリコーン封止太陽電池モジュールは、85℃/85%RH/1000時間の高温高湿放置試験および85℃⇔―40℃・200サイクルのサーマルサイクル試験でモジュール変換効率5%未満というIEC61215規格をクリアした。
以上のように、液状シリコーンを紫外線によって硬化させる工程を太陽電池モジュールの製造方法に組み込むことで、ガラスへの精密塗布および良好な形状安定性を達成することが可能となった。また、紫外線によって硬化させることにより、ポットライフとのバランスが良好となり、塗布装置の洗浄頻度を下げることも可能となった。
また、本発明の太陽電池モジュールの製造方法により、耐久性が高く、形状安定性に優れた高精度の太陽電池モジュールを得られることが示された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…白板ガラス(裏面パネル)、 2…シリコーン層(X’)、
3…太陽電池セル、 4…シリコーン層(Y’)、 5…白板ガラス(表面パネル)、
6…シーリング材、 7…アルミフレーム、 10…太陽電池モジュール

Claims (3)

  1. 太陽電池モジュールの製造方法であって、
    液状シリコーン(X)を裏面パネルに塗布する工程及び液状シリコーン(Y)を表面パネルに塗布する工程、前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程、硬化されたシリコーン層(X’)を有する裏面パネルと、複数個の太陽電池セルと、硬化されたシリコーン層(Y’)を有する表面パネルとをこの順で積層する工程を含み、
    前記パネルに塗布した液状シリコーン(X)及び(Y)を硬化させる工程において、液状シリコーンを塗布した裏面パネル及び表面パネルに紫外線を照射して前記液状シリコーンを硬化させることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記液状シリコーン(X)及び(Y)として、白金を触媒とする付加硬化型シリコーンを用いることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 前記パネルに塗布/硬化させたシリコーン層(X’)及び(Y’)として、針入度が10〜200のシリコーンゲルを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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