JP5832945B2 - 混繊糸製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2種類の糸を合糸して混繊糸を製造する混繊糸製造装置に関する。
従来から、2種類の糸を合糸(混繊)した混繊糸が知られている。その代表的なものとしては、例えば、熱収縮率が異なる異収縮混繊糸を挙げることができる。
特許文献1には、上記の異収縮混繊糸の製造装置が開示されている。この装置では、紡糸口金から、加熱ローラである2つのゴデットローラを経由する第1の糸道と、紡糸口金から、非加熱ローラであるバイパスローラを経由する第2の糸道とで、それぞれ得られた2種類の糸を合糸、交絡させて巻取る。第1の糸道では、紡糸口金から紡出された糸が、2つのゴデットローラの速度差によって延伸され、さらに熱固定されることで、延伸糸(Fully Drawn Yarn:FDY)が得られる。尚、各ゴデットローラにおいては、セパレートローラとの間で糸が複数回巻き付けられて加熱される。一方、第2の糸道では、紡糸口金から紡出された糸は、非加熱ローラであるバイパスローラによって送られ、完全には延伸されていない部分配向糸(Partially Oriented Yarn:POY)となる。
特開平10−110345号公報
特許文献1の装置では、糸が加熱延伸される第1の糸道においては、糸を十分に加熱するために、各ゴデットローラにはその軸方向に糸が複数回巻き付けられる。つまり、ゴデットローラへの巻き付け開始位置と、ゴデットローラからの送り出し位置とが、ローラの軸方向にずれることになる。一方、糸が加熱延伸されない第2の糸道では、糸はバイパスローラによって下流側へ送られるだけであり、バイパスローラに糸が何回も巻き付けられる必要はない。そのため、第1の糸道と第2の糸道とが、必然的にローラの軸方向にずれることになり、2つの糸道を同じ平面上に配置することは不可能である。従って、2本の糸を合糸するためには、ガイド等を用いて、一方の糸道を走行する糸を、ローラの軸方向に屈曲させて、他方の糸が走行する糸道へ向けて強制的に導く必要がある。このように、糸をガイド等によって屈曲させると糸の品質が低下する。また、異なる平面上にある2つの糸道にそれぞれ糸を掛けるのはかなり面倒な作業であり、また、ガイド等に糸を掛ける手間が増えることから、糸掛け作業が煩雑になる。
本発明の目的は、合糸させる2種類の糸の糸道を同じ平面に沿って配置し、糸を極力屈曲させずに2本の糸を合糸させることが可能な、混繊糸の製造装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の混繊糸製造装置は、複数の紡糸口金と、前記紡糸口金から紡出された糸を加熱延伸させる、複数の加熱ローラを含む加熱ローラ群と、前記加熱ローラ群から送り出された糸と、前記紡糸口金から紡出され、且つ、前記加熱ローラ群を経由しない糸とを、それぞれ引き取り可能な引取ローラと、前記加熱ローラ群に巻き付けられる糸を分繊する第1分繊ガイドと、前記引取ローラに巻き付けられる糸を分繊する第2分繊ガイドとを備え、前記加熱ローラ群の前記複数の加熱ローラは、それらの軸方向が互いに平行で、且つ、所定の一平面に沿って配置され、前記複数の加熱ローラに対する糸の巻き付け角が、それぞれ360度未満であり、前記引取ローラは、前記複数の加熱ローラとともに前記所定の一平面上に配置され、前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る糸が通る第1の糸道と、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る糸が通る第2の糸道とが、同じ平面に沿って配置され、前記所定の一平面と平行な水平方向において、前記第1分繊ガイドは、前記加熱ローラ群の前記複数の加熱ローラのそれぞれの軸心位置よりも前記引取ローラ側に位置し、前記第2分繊ガイドは、前記引取ローラの軸心位置よりも前記加熱ローラ群側に位置していることを特徴とするものである。
本発明の混繊糸製造装置においては、加熱ローラ群を経由する第1の糸道では、糸が加熱延伸される一方、加熱ローラ群を経由しない第2の糸道では糸が加熱延伸されない。つまり、第1の糸道を通る糸が延伸糸となる一方で、第2の糸道を通る糸が部分配向糸(POY)となる。これら2種類の糸が共通の引取ローラで引き取られることによって合糸されることで、混繊糸が得られる。
ここで、加熱ローラ群の複数の加熱ローラは、軸方向が互いに平行であり、所定の一平面に沿って配置される。また、複数の加熱ローラへの第1の糸の巻き付け角が360度未満である。これにより、複数の加熱ローラを通る第1の糸道は一平面上に配置される。さらに、引取ローラが、複数の加熱ローラの配置平面上にあるから、紡糸口金から加熱ローラ群を経ずに引取ローラに至る第2の糸道を前記の第1の糸道と同一平面上に配置することが可能となる。そのため、引取ローラで第1の糸と第2の糸を合糸するために、一方の糸を他方の糸の糸道へ向けて屈曲させる必要がなくなる。また、2本の糸を2つの糸道に沿って糸掛けする作業が容易になる。
また、糸掛け時には、オペレータは、1)紡糸口金から紡出された複数の糸を加熱ローラの上流に位置する第1分繊ガイドに掛ける作業、2)加熱ローラに糸掛けした糸をサクションガンで吸引しながら引取ローラ側の紡糸口金から紡出された糸を受け取る作業、及び、3)引取ローラの上流に位置する第2分繊ガイドに複数の糸を掛ける作業、の3つの作業を行う必要がある。しかし、上記3つの作業は、一連の糸掛け作業の中でも、同一平面上に配置された複数の加熱ローラへの糸掛け作業などと比べて、熟練を要する細かい作業であり体幹近傍での作業が必須となる。この点に関し、本発明では、第1分繊ガイドが、複数の加熱ローラの軸心位置よりも引取ローラ側に位置し、且つ、第2分繊ガイドが、引取ローラの軸心位置よりも加熱ローラ群側に位置している。つまり、第1分繊ガイドと第2分繊ガイドの離間距離が、加熱ローラ群と引取ローラの離間距離よりも小さくなっている。そのため、上記3つの作業を、オペレータが立ち位置を変更せずにそれぞれ行うことができ、引取ローラへの糸掛けまでの全作業をオペレータは移動することなく実施することが可能になるため、糸掛け作業が容易になる。
第2の発明の混繊糸の製造装置は、前記第1の発明において、前記複数の紡糸口金が、前記加熱ローラの軸方向と直交する方向に配列されていることを特徴とするものである。
本発明では、加熱ローラの軸方向から見たときに、複数の紡糸口金が左右に配列されることから、複数の紡糸口金から紡出された糸を、加熱ローラ群と引取ローラに分けて、分繊しながら糸掛けする作業が容易である。また、紡糸口金から紡出されてから加熱ローラ群又は引取ローラに至るまでの糸道における、糸の屈曲角度を小さくでき、糸の品質面で有利である。
第3の発明の混繊糸の製造装置は、前記第1又は第2の発明において、前記引取ローラの軸方向が、前記複数の加熱ローラの軸方向と平行であることを特徴とするものである。
本発明では、引取ローラの軸方向が複数の加熱ローラの軸方向と平行であるため、加熱ローラ群を経由する第1の糸道と、加熱ローラ群を経由しない第2の糸道とを、同一平面上に配置することが容易である。
第4の発明の混繊糸の製造装置は、前記第3の発明において、前記複数の加熱ローラ及び前記引取ローラとは軸方向が直交するように配置され、前記引取ローラから送られた糸を、その向きを変えながら引き取る転向ローラと、前記転向ローラから送られた糸を巻取る巻取軸を有する巻取装置と、を備え、前記巻取軸の軸方向が、前記複数の加熱ローラの軸方向と平行であることを特徴とするものである。
本発明では、引取ローラから送られた糸が、引取ローラと軸方向が直交する転向ローラによって、加熱ローラや引取ローラの配置平面から糸道が外れるように向きを変えられた後に、複数の加熱ローラと平行な(転向ローラとは直交する)、巻取装置の巻取軸に巻取られる。
第5の発明の混繊糸の製造装置は、前記第1〜第4の何れかの発明において、前記複数の紡糸口金から紡出された複数の糸の一部が、前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る前記第1の糸道を通り、前記複数の糸の残りが、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る前記第2の糸道を通り、前記第1の糸道を通る前記一部の糸と前記第2の糸道を通る前記残りの糸とが、前記引取ローラにおいて合糸される、混繊糸製造モードと、
前記複数の糸の全てが前記第1の糸道又は前記第2の糸道を通る、非混繊糸製造モードを、選択的に切り換えて実行可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、同じ装置で、2種類の糸が合糸された混繊糸を製造することもできるし、1種類の糸のみを製造することもできる。
第6の発明の混繊糸の製造装置は、前記第5の発明において、前記紡糸口金から紡出される糸を挟んで、前記加熱ローラ群と前記引取ローラが互いに反対側に配置され、前記紡糸口金から紡出された前記糸は、前記引取ローラ側から前記加熱ローラ群に入り、且つ、前記加熱ローラ群から再び前記引取ローラ側に送り出されることを特徴とするものである。
本発明によれば、加熱ローラ群と引取ローラとが糸を挟んで配置された構成であるから、上記の非混繊糸製造モードを選択する場合には以下のような有利点がある。即ち、複数の糸が加熱ローラ群と引取ローラの間にあることから、両端の糸の屈曲を小さくすることが可能であり、POY、FDYのいずれの糸種に対しても高品質糸を得ることができる。
尚、前記第1〜第6の何れかの発明において、前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る前記第1の糸道を通る糸が、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る前記第2の糸道を通る糸よりも、熱収縮率の低い糸であってもよい(第7の発明)。または、前記第1の糸道を通る糸が、前記第2の糸道を通る糸よりも、熱収縮率の高い糸であってもよい(第8の発明)。あるいは、前記第1の糸道を通る糸が前記第2の糸道を通る糸よりも熱収縮率の低い糸となる第1製造モードと、前記第1の糸道を通る糸が前記第2の糸道を通る糸よりも熱収縮率の高い糸となる第2製造モードを、選択的に切り換えて実行可能であってもよい(第9の発明)。
本実施形態に係る紡糸巻取機の構成を概略的に示す正面図である。 紡糸巻取機の側面図である。 混繊糸製造時の紡糸巻取機の動作説明図である。 FDY製造時の紡糸巻取機の動作説明図である。 POY製造時の紡糸巻取機の動作説明図である。 変更形態に係る紡糸巻取機の正面図である。 別の変更形態に係る混繊糸製造時の紡糸巻取機の動作説明図である。 別の変更形態に係る紡糸巻取機の正面図である。 別の変更形態に係る紡糸巻取機の正面図である。 別の変更形態に係る紡糸巻取機の側面図である。 別の変更形態に係る紡糸巻取機の側面図である。 別の変更形態に係る紡糸巻取機の側面図である。 別の変更形態に係る紡糸巻取機の側面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る混繊糸製造装置を備えた紡糸巻取機を概略的に示す正面図である。また、図2は、紡糸巻取機の側面図である。図1、図2に示すように、紡糸巻取機100は、混繊糸製造装置1と、巻取装置8と、制御装置9等を備えている。
混繊糸製造装置1は、複数の紡糸口金3(3a,3b)を有する紡糸装置2と、4つの加熱ローラ5からなる加熱ローラ群4と、2つの引取ローラ7からなる引取ローラ群6を備えている。混繊糸製造装置1は、上方に位置する紡糸口金3から下に向けて紡出される繊維材料(例えば、ポリエステル繊維)から熱収縮率の異なる2本の糸Y1,Y2をそれぞれ生成し、これら2本の糸Y1,Y2を合糸することによって1本の混繊糸Yaを製造可能である。
巻取装置8は、ボビンホルダ15(巻取軸)と、コンタクトローラ14等を備えている。ボビンホルダは、一方向(図1の紙面垂直方向、図2の左右方向)に延びる、長尺な形状を有し、軸中心に回転駆動される。このボビンホルダ15には、その軸方向に沿って複数(図2では4つ)のボビン16が並べて装着される。巻取装置8は、ボビンホルダ15を回転させることによって、複数のボビン16に複数本の混繊糸Yaを同時に巻取り、複数の巻取パッケージ17を形成する。コンタクトローラ14は、巻取パッケージ17の表面に接触して所定の接圧を付与するものである。
次に、混繊糸製造装置1の構成について説明する。
図1に示すように、複数の紡糸口金3は水平方向(図中左右方向)に配列されている。複数の紡糸口金3からは溶融繊維材料がそれぞれ紡出され、図示しない冷却装置によって冷却されることによって複数の糸Yが形成される。混繊糸を製造する場合(混繊糸製造モード)には、複数の紡糸口金3のうち、左側に位置する複数の第1紡糸口金3aから紡出された糸Y1は、加熱ローラ群4において加熱延伸されて、FDY(延伸糸)となる。一方、右側に位置する複数の第2紡糸口金3bから紡出された糸Y2は、加熱ローラ群4を経由せずに引取ローラ7に直接引き取られ、部分配向糸(POY)となる。
尚、1つの第1紡糸口金3aと1つの第2紡糸口金3bからなる、1組の紡糸口金から、1本の混繊糸Yaが製造される。即ち、本実施形態では、紡糸装置2が有する複数組の紡糸口金(3a,3b)によって、複数本の混繊糸Yaがそれぞれ製造される。複数本の混繊糸Yaは、巻取装置8において複数のボビン16にそれぞれ巻取られる。尚、第1紡糸口金3aと第2紡糸口金3bとで、繊維の紡出量を同じにし、糸Y1と糸Y2の太さを同じにしてもよい。あるいは、第1紡糸口金3aと第2紡糸口金3bとで、繊維の紡出量を異ならせてもよい。
また、後で説明するが、本実施形態の混繊糸製造装置1では、複数の紡糸口金3から紡出された複数の糸Yの全てが加熱ローラ群4に送られて、全ての糸YをFDYとすることもできる。あるいは、複数の糸Yの全てが引取ローラ7に直接引き取られることによって、全ての糸YをPOYとすることもできる(非混繊糸製造モード)。
図1に示すように、加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5a〜5dと、引取ローラ群6の2つの引取ローラ7a,7bは、軸方向が、ボビンホルダ16の軸方向(図1の紙面垂直方向)と平行である。別の言い方をすれば、4つの加熱ローラ5a〜5d及び2つの引取ローラ7a,7bの軸方向は、複数の紡糸口金3の配列方向と直交している。また、4つの加熱ローラ5と2つの引取ローラ7は、それらの軸方向と直交する1つの鉛直面(図1の紙面と平行な面)に沿って配置されている。つまり、合計6つのローラ5a〜5d、7a,7bが同一平面上に配置されている。また、加熱ローラ群4と引取ローラ群6は、紡糸口金3から紡出される複数の糸Y(Y1,Y2)を挟んで互いに反対側(前記鉛直面内において左右両側)に配置されている。
加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5は、複数の第1紡糸口金3aの下方の位置に配置された、断熱性を有する加温ボックス11内に収容されている。加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5a〜5dは、上下に2つずつ分かれて配置されている。上側のローラ群4aにおいては、右側の加熱ローラ5aが左側の加熱ローラ5bよりも下に位置している。また、下側のローラ群4bにおいては、右側の加熱ローラ5dが左側の加熱ローラ5cよりも上に位置している。
4つの加熱ローラ5は、それぞれ駆動モータ(図示省略)によって回転駆動される。また、4つの加熱ローラ5はそれぞれ内部にヒータ10を有する。ヒータ10によって加熱ローラ5の外周面が加熱されることにより、この外周面に巻き付けられた糸Y1が加熱される。
加熱ローラ5aの近傍位置には、この加熱ローラ5aに巻き付けられる上流の複数の糸Y1を分繊する第1分繊ガイド23が配置されている。第1分繊ガイド23は、例えば、加熱ローラ5aの軸方向(図1の紙面垂直方向)に複数のスリットを有する、櫛歯状の糸ガイドとすることができる。
第1紡糸口金3aから紡出された糸Y1は、第1分繊ガイド23によって分繊された状態で、右側から加熱ローラ群4に送り込まれる。まず、上側(糸走行方向上流側)のローラ群4aにおいて、右側の加熱ローラ5a、左側の加熱ローラ5bの順に巻き付けられる。次に、下側(糸走行方向下流側)のローラ群4bの左側の加熱ローラ5c、右側の加熱ローラ5dの順に巻き付けられ、加熱ローラ群4の右側へ送り出される。つまり、加熱ローラ群4に対して、引取ローラ群6側から糸Y1が引き込まれ、4つの加熱ローラ5を通った後、再び、引取ローラ群6側に糸Y1が送り出される。
また、図1に示すように、糸Y1の、4つの加熱ローラ5に対する巻き付け角θは、それぞれ360度未満となっている。つまり、糸Y1は、各加熱ローラ5の外周面全周に1周以上巻き付けられていない。これにより、糸Y1は、鉛直面(図1の紙面に平行な面)に沿って、4つの加熱ローラ5間を蛇行する糸道21を走行することになる。
4つの加熱ローラ5を通過する際に、糸Y1は加熱延伸されて、延伸糸(FDY)となる。より詳細には、まず、第1紡糸口金3aから送られてきた糸Y1は、上側のローラ群4aによって加熱されることで延伸されやすい状態となる。また、下側のローラ群4bは上側のローラ群4aと比べて、加熱ローラ5の糸送り速度が高く設定される。この速度差により、上側のローラ群4aと下側のローラ群4bとの間で、糸Y1が延伸される。さらに、下側のローラ群4bによって加熱されることで、糸Y1の延伸した状態が熱固定される。
引取ローラ群6は、複数の第2紡糸口金3bの下方であって、加熱ローラ群4(加温ボックス11)の右側の位置に配置されている。引取ローラ群6の2つの引取ローラ7は、駆動モータ(図示省略)によってそれぞれ回転駆動される。尚、2つの引取ローラ7は、前記の加熱ローラ5とは違って内部にヒータ10を持たない、非加熱ローラである。引取ローラ7aの近傍位置には、第2分繊ガイド24が配置されている。この第2分繊ガイド24は、加熱ローラ群4から送られてきた複数の糸Y1と複数の紡糸口金3bからそれぞれ紡出された複数の糸Y2の両方を同時に分繊する。あるいは、第2分繊ガイド24は、複数の紡糸口金3bから紡出された複数の糸Y2のみを分繊するものであってもよい。尚、第2分繊ガイド24も、上述の第1分繊ガイド23と同様に、複数のスリットを有する櫛歯状の糸ガイドとすることができる。
2つの引取ローラ7の糸送り速度はほぼ等しい速度に設定される。また、この引取ローラ群6の糸送り速度は、加熱ローラ群4の下側のローラ群4bの糸送り速度とほぼ等しくなるように設定される。そして、引取ローラ群6は、加熱ローラ群4から送り出された糸Y1を引き取る。また、同時に、引取ローラ7は、第2紡糸口金3bから紡出された糸Y2(第2の糸)も引き取る。尚、糸Y2は、加熱ローラ群4を経由する糸Y1とは違い、第2紡糸口金3bからほとんど延伸されることなく直接引取ローラ7に引き取られ、糸Y2は部分配向糸(POY)となる。尚、図1からわかるように、2つの引取ローラ7a,7bに対する糸Y1,Y2の巻き付け角も、それぞれ360度未満となっている。
このように、加熱ローラ群4を経由する糸道21で生成された糸Y1(FDY)と、加熱ローラ群4を経由しない糸道22で生成された糸Y2(POY)とが、引取ローラ群6で引き取られることによって2本の糸Y1,Y2が合糸され、1本の混繊糸Yaとなる。
ここで、前述したように、加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5と、引取ローラ群6の2つの引取ローラ7が、同一平面(鉛直面)に沿って配置されている。また、4つの加熱ローラ5への糸の巻き付け角が、それぞれ360度未満である。そのため、図1から明らかなように、第1紡糸口金3aから加熱ローラ群4を経由して引取ローラ群6に至る、糸Y1の糸道21と、第2紡糸口金3bから直接引取ローラ群6に至る、糸Y2の糸道22とが、同一の鉛直面上に配置されることになる。
また、加熱ローラ5aの上流に位置する第1分繊ガイド23は4つの加熱ローラ5a〜5dの軸心位置よりも右側に位置している。言い換えれば、第1分繊ガイド23は、図1の左右方向(加熱ローラ5a〜5d及び引取ローラ7a,7bが配置される鉛直面に平行な水平方向)において、4つの加熱ローラ5a〜5dの軸心位置よりも引取ローラ7a側に位置している。また、引取ローラ7aの上流の第2分繊ガイド24は引取ローラ7aの軸心位置よりも左側に位置している。即ち、第2分繊ガイド24は、図1の左右方向(加熱ローラ5a〜5d及び引取ローラ7a,7bが配置される鉛直面に平行な水平方向)において、引取ローラ7a、7bの軸心位置よりも加熱ローラ群4側に位置している。
2つの引取ローラ7a,7bの間には、2本の糸Y1,Y2を交絡させる交絡装置12が配置されている。この交絡装置12によって、2本の糸Y1,Y2をそれぞれ構成する多数のフィラメントが交絡される。このように、2つの引取ローラ7a,7bの間に交絡装置12が設けられているため、2つの引取ローラ7a,7bの糸送り速度を制御することによって、2本の糸Y1,Y2の張力を、巻取装置8の巻取速度に関係なく、交絡装置12による交絡に適した張力に調整することができる。尚、交絡装置12は、特定の構成のものに限定されるものではないが、例えば、糸の走行方向と直交する方向から空気流を噴射して、多数のフィラメントを互いに絡ませる、インターレースノズルを採用できる。尚、交絡装置12は、下流側の引取ローラ7bと巻取装置8との間に配置されてもよい。あるいは、2つの引取ローラ7a,7bの間に交絡装置12が設けられた上で、引取ローラ7bと巻取装置8との間にも、別の交絡装置12が設けられてもよい。
図1に示すように、紡糸巻取機1の制御装置9は、ローラ制御部18と、ヒータ制御部19と、巻取制御部20を備えている。ローラ制御部18は、4つの加熱ローラ5、及び、2つの引取ローラ7をそれぞれ駆動するモータを個別に制御し、それぞれの糸送り速度を所定の速度に調整する。ヒータ制御部19は、4つの加熱ローラ5のヒータ10のそれぞれについて、ON/OFFの切換、及び、温度制御を行う。巻取制御部20は、ボビンホルダ15の巻取動作の制御を行う。
次に、上述した混繊糸製造装置1の動作について説明する。先にも少し触れたが、本実施形態の混繊糸製造装置1は、複数の紡糸口金3から紡出された糸Yから、FDYとPOYをそれぞれ生成し、FDYとPOYを合糸することによって1本の混繊糸Yaを製造するモード(混繊糸製造モード)と、FDYまたはPOYの一方のみを製造するモード(非混繊糸製造モード)とを、選択的に切り換えて実行することが可能である。
まず、混繊糸Yaを製造する場合の、混繊糸製造装置1の動作について説明する。本実施形態では、FDY用の糸道21で熱収縮率の低い低収縮糸、POY用の糸道22で熱収縮率の高い高収縮糸を生成する。
第1紡糸口金3aから紡出されてから引取ローラ群6で引き取られる前に、加熱ローラ群4によって延伸される糸Y1(FDY)は、延伸後に熱固定される場合には低収縮糸となる。そこで、本実施形態では、FDYの熱収縮率が低くなるように、下流側のローラ群4bを加熱状態にし、糸Y1を延伸した後に熱固定する。
一方、第2紡糸口金3bから紡出された後に引取ローラ群6で直接引き取られる糸Y2は、完全に延伸されていない部分配向糸(POY)となる。ここで、POYの熱収縮率は、糸送り速度と密接な関連があることが知られている。即ち、糸送り速度が所定値以下の範囲内では、速度が大きくなるに従って熱収縮率は高くなる。但し、前記所定値を超えると熱収縮率が逆に低下する。そこで、POYの熱収縮率がFDYよりも高くなるように、引取ローラ7aの糸送り速度を制御する。
混繊糸製造モードを実行する場合の実際の手順は次の通りである。まず、オペレータが、加熱ローラ群4及び引取ローラ群6への糸掛けを行う。具体的には、第1紡糸口金3aから紡出される糸Y1をサクションガン(図示省略)で受け取り、糸Y1を第1分繊ガイド23に掛けて分繊する。次に、サクションガンを引き回し、4つの加熱ローラ5a〜5dに糸Y1を掛けていく。この状態で第2紡糸口金3bから紡出される糸Y2を同一のサクションガンで受け取り、第2分繊ガイド24に糸Y1、糸Y2を掛けた後、引取ローラ7a,7bにも糸Y1、糸Y2を掛けていく。
上記の加熱ローラ4,引取ローラ6,巻取装置8などが制御装置9により、以下のように制御されることで、上記の糸掛け終了後に混繊糸Yaの生産が開始される。
図3は、混繊糸製造時における紡糸巻取機の動作説明図である。制御装置9のローラ制御部18(図1参照)は、引取ローラ群6の2つの引取ローラ7a,7bの糸送り速度(引取速度)を、所定の第1速度V1に設定する。この第1速度V1は、引取ローラ群6で直接引き取られる糸Y2(POY)の熱収縮率が、糸Y1(FDY)の熱収縮率よりもかなり高い所定閾値以上となるような速度範囲(例えば、3000〜3500m/分)内で設定される。
また、ローラ制御部18は、下流側のローラ群4bの加熱ローラ5c,5dの糸送り速度V1bを引取ローラ群6の糸送り速度V1とほぼ等しい速度に設定する。さらに、上流側のローラ群4aの加熱ローラ5a,5bの糸送り速度V1aを、下流側のローラ群4bの糸送り速度よりも低くする。例えば、上流側のローラ群4aの糸送り速度V1aを800〜1500m/分、下流側のローラ群4bの糸送り速度V1bを3000〜3500m/分とする。制御装置9のヒータ制御部19(図1参照)は、加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5のヒータ10をそれぞれONにして4つの加熱ローラ5を全て加熱状態にする。尚、上流側のローラ群4aの温度(延伸前温度)よりも、下流側のローラ群4bの温度(延伸後温度)を高くする。例えば、上流側のローラ群4aの温度を80〜100℃、下流側のローラ群4bの温度を120〜170℃に制御する。尚、図3では、ヒータ10がONであることがわかりやすくなるように、ONのヒータ10を塗りつぶしている。
これにより、FDY用の糸道21においては、上流側のローラ群4aによって加熱された糸Y1が、速度が異なる2つのローラ群4a,4bの間で延伸される。さらに、延伸された糸Y1は、加熱状態の下流側のローラ群4bによって熱固定される。これにより、糸Y1の熱収縮率が低くなる。一方、POY用の糸道22においては、引取ローラ群6の糸送り速度が前述の第1速度V1に設定されることで、糸Y2の熱収縮率が、糸Y1と比べてかなり高くなる。以上から、糸Y1が低収縮糸、糸Y2が高収縮糸となる。上記の速度条件、温度条件で製造した場合であれば、糸Y1(FDY)の熱収縮率(沸水収縮率)は5〜10%となる。また、糸Y2(POY)の熱収縮率(沸水収縮率)は50〜60%となる。
そして、低収縮糸である糸Y1と高収縮糸である糸Y2とが、引取ローラ群6で引き取られて合糸されるとともに交絡装置12によって交絡され、得られた混繊糸Yaが巻取装置8に巻取られる。
次に、FDYのみ、又は、POYのみを製造する場合について説明する。図4はFDY製造時における紡糸巻取機の動作説明図である。図5はPOY製造時における混繊糸製造装置1の動作説明図である。図4に示すように、FDYのみを製造する場合は、全ての紡糸口金3(第1紡糸口金3a、第2紡糸口金3b)からそれぞれ紡出された全ての糸Yを、加熱ローラ群4を経由する糸道21に通す。一方、図5に示すように、POYのみを製造する場合は、全ての紡糸口金3(第1紡糸口金3a、第2紡糸口金3b)からそれぞれ紡出された全ての糸Yを、加熱ローラ群4を経由しない糸道22に通す。尚、当然のことであるが、加熱ローラ群4を使用しない図5では、ローラ制御部18は、4つの加熱ローラ5のヒータ10はそれぞれOFFにし、加熱ローラ5を非加熱状態にする。
このように、紡糸口金3から紡出された糸Yの糸道を変えることにより、同じ装置1で、2種類の糸Y1,Y2が合糸された混繊糸Yaを製造することもできるし、FDY又はPOYの1種類の糸(非混繊糸)のみを製造することもできる。
また、本実施形態では、加熱ローラ群4と引取ローラ7とが糸を挟んで配置された構成であるから、上記のようにFDY又はPOYの一方のみを製造する場合には、以下のような有利点がある。即ち、複数の糸Yが加熱ローラ群4と引取ローラ7の間にあることから、両端の糸Yの屈曲を小さく配置することが可能でPOY、FDYのいずれの糸種に対しても高品質糸を得ることが可能である。具体的には、図4のようにFDYのみを製造する場合でも、図5のようにPOYのみを製造する場合でも、全ての糸Yを引取ローラ7に向けて走行させたときに屈曲の少ないレイアウト構成となり高品質糸を得ることができる。
以上説明した本実施形態の混繊糸製造装置1では、加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5と、引取ローラ群6の2つの引取ローラ7は、それらの軸方向が互いに平行であり、且つ、軸方向と直交する1つの鉛直面に沿って配置されている。また、4つの加熱ローラ5への糸Y1の巻き付け角が360度未満であり、4つの加熱ローラ5の間で糸Y1が前記鉛直面上に沿った糸道21上を走行する。これより、第1紡糸口金3aから4つの加熱ローラ5を経由して引取ローラ7に至る糸道21と、第2紡糸口金3bから加熱ローラ群4を経ずに引取ローラ7に至る糸道22とが、同じ平面に沿って配置されることになる。従って、引取ローラ7で2本の糸Y1,Y2を合糸するために、一方の糸を、他方の糸の糸道へ向けて、糸道に直交する方向(図1の紙面垂直方向)に屈曲させる必要がない。また、図1の紙面手前側から、2本の糸Y1,Y2を、2つの糸道21,22に沿ってそれぞれ糸掛けする作業が容易になる。
また、先にも述べたが、混繊糸Yaの生産開始前の糸掛け時には、オペレータは、1)第1紡糸口金3aから紡出された複数の糸Y1を加熱ローラ5aの上流に位置する第1分繊ガイド23に掛ける作業、2)4つの加熱ローラ5a〜5dに糸掛けした糸Y1をサクションガンで吸引しつつ、第2紡糸口金3bから紡出された糸Y2を受け取る作業、及び、3)引取ローラ7aの上流に位置する第2分繊ガイド24に複数の糸Y1,Y2を掛ける作業、の3つの作業を行う必要がある。しかし、上記3つの作業は、一連の糸掛け作業の中でも、同一平面上に配置された4つの加熱ローラ5a〜5dへの糸掛け作業などと比べて、熟練を要する細かい作業であり体幹近傍での作業が必須となる。即ち、遠く離れた位置までサクションガンを持った手を伸ばして行えるような作業ではない。
この点に関し、本実施形態では、第1分繊ガイド23が、4つの加熱ローラ5a〜5dの軸心位置よりも引取ローラ7a側に位置し、且つ、第2分繊ガイド24が、引取ローラ7aの軸心位置よりも加熱ローラ群4側に位置している。つまり、第1分繊ガイド23と第2分繊ガイド24の離間距離が、加熱ローラ群4と引取ローラ7aの離間距離よりも小さくなっている。そのため、上記3つの作業を、オペレータが立ち位置を変更せずにそれぞれ行うことができ、引取ローラ7a,7bへの糸掛けまでの全作業をオペレータは移動することなく実施することが可能になるため、糸掛け作業が容易になる。
本実施形態では、複数の紡糸口金3(3a,3b)が、加熱ローラ5a〜5d、及び、引取ローラ7a,7bの軸方向と直交する方向に配列されている。この場合には、加熱ローラ5a〜5dの軸方向から見たときに、複数の紡糸口金3が左右に配列されることから、複数の紡糸口金3から紡出された糸Yを、加熱ローラ群4と引取ローラ群6に分けて、それぞれ分繊しながら糸掛けする作業が容易である。また、複数の紡糸口金3が加熱ローラ5a〜5dの軸方向に配列された形態(図8)と比べて、紡糸口金3から紡出されてから加熱ローラ群5a又は引取ローラ7aに至るまでの糸道における、糸Yの屈曲角度(図1のa)を小さくでき、糸の品質面で有利である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、前記の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
1]前記実施形態では、図1に示すように、加熱ローラ5aの近傍に第1分繊ガイド23が配置されており、第1分繊ガイド23と加熱ローラ5aとが、共に、引取ローラ7aに近接した構成となっていた。しかし、加熱ローラ5aへの糸掛け作業は、他の加熱ローラ5への糸掛けと同様、それほど熟練を要するものではなく、体幹近傍で行う必要のある作業ではない。従って、第1分繊ガイド23が、加熱ローラ5の軸心位置よりも引取ローラ7a側にあればよいのであって、加熱ローラ5aは第1分繊ガイド23から離れた位置にあっても、糸掛け作業の効率にはそれほどの影響はない。
例えば、図6に示すように、最初に糸Y1が掛けられる加熱ローラ5aが、他の加熱ローラ5よりも、引取ローラ7aから離れた位置にあってもよい。尚、この場合、第1分繊ガイド23と加熱ローラ5aとの間に、第1分繊ガイド23で分繊された複数の糸Y1を、離れた位置にある加熱ローラ5aに導くためのガイドローラ25が設置されてもよい。尚、図6において、ガイドローラ25を、その外周面に複数のY1にそれぞれ対応する複数の溝が形成された溝付きローラとすれば、このガイドローラ25が、第1分繊ガイド23の機能を兼ね備えた構成とすることができる。
2]前記実施形態では、FDY用の糸道21で熱収縮率の低い低収縮糸、POY用の糸道22で熱収縮率の高い高収縮糸を生成していた(第1製造モード)。しかし、これとは逆に、FDY用の糸道21で熱収縮率の高い高収縮糸、POY用の糸道22で熱収縮率の低い低収縮糸を生成することも可能である(第2製造モード)。
先にも少し説明したが、FDY用の糸道21において、加熱延伸後に熱固定することによって低収縮糸が得られる。逆に言えば、加熱延伸後に熱固定しないようにすることで、熱収縮率が高い高収縮糸を生成できることを意味する。一方で、POY用の糸道22において、糸送り速度を一定以上に高速にすることで、POYの熱収縮率をFDYよりも低下させることが可能である。
図7は、この変更形態に係る、混繊糸製造時の紡糸巻取機の動作説明図である。制御装置9のローラ制御部18は、引取ローラ群6の2つの引取ローラ7a,7bの糸送り速度(引取速度)を、前記実施形態における第1速度V1(図3参照よりも大きい、所定の第2速度V2に設定する。この第2速度V2は、引取ローラ群6で直接引き取られる糸Y2の熱収縮率が、糸Y1の熱収縮率よりもかなり低い所定閾値未満となるような速度範囲(例えば、5000〜6000m/分)内で設定される。
また、ローラ制御部18は、下流側のローラ群4bの加熱ローラ5c,5dの糸送り速度V2bを引取ローラ群6の糸送り速度V2とほぼ等しい速度に設定する。また、上流側のローラ群4aの加熱ローラ5a,5bの糸送り速度V2aは、下流側のローラ群4bの糸送り速度V2bよりも低くする。例えば、上流側のローラ群4aの糸送り速度(延伸前速度)を3000〜3500m/分、下流側のローラ群4bの糸送り速度(延伸後速度)を5000〜6000m/分とする。
制御装置9のヒータ制御部19は、加熱ローラ群4の4つの加熱ローラ5のうち、上流側のローラ群4aの2つの加熱ローラ5a,5bのみヒータ10をONにして加熱状態とし、加熱温度(例えば、80〜100℃)を所定温度に制御する。一方、下流側のローラ群4bの2つの加熱ローラ5c,5dについては、ヒータ10をOFFにして非加熱状態とする。尚、上記の第1製造モードでの生産は行なわず、第2製造モード専用の装置とする場合には、ローラ5c,5dはヒータ10を持たない非加熱ローラとして構成することができる。
これにより、FDY用の糸道21においては、上流側のローラ群4aによって加熱された糸Y1が、速度が異なる2つのローラ群4a,4bの間で延伸される。但し、下流側のローラ群4bは非加熱状態であるから、糸Y1は延伸された後に熱固定されない。そのため、糸Y1の熱収縮率は高くなる。一方、POY用の糸道22においては、引取ローラ群6の糸送り速度が、前記の第1速度V1よりも高い第2速度V2に設定されることにより、糸Y2の熱収縮率が糸Y1と比べてかなり低くなる。以上から、糸Y1が高収縮糸、糸Y2が低収縮糸となる。先の速度条件、温度条件で製造した場合であれば、糸Y1(FDY)の熱収縮率(沸水収縮率)は10〜20%となる。また、糸Y2(POY)の熱収縮率(沸水収縮率)は5%以下となる。
また、図2に示す前記実施形態の混繊糸製造モード(第1製造モード)と、図7に示す変更形態の混繊糸製造モード(第2製造モード)とを、選択的に切り換えて実行することもできる。即ち、FDY用の糸道21においては、下流側のローラ群4bの加熱状態/非加熱状態を切り換えることで、糸Y1の熱収縮率を変えることができる。また、POY用の糸道22においては、引取ローラ群6の糸送り速度を変えることで、糸Y2の熱収縮率を変えることができる。つまり、2つの糸道21,22のそれぞれについての製造条件を変えることによって、2本の糸Y1,Y2の何れを高収縮性の糸とするかを選択できる。
3]POYである糸Y2は中間配向糸であって完全に安定した糸ではない。そこで、混繊糸を安定化するために、図8に示すように、引取ローラ7の少なくとも1つ(図では引取ローラ7a)を、ヒータ30を備えた加熱ローラとし、混繊糸を加熱することが可能な構成としてもよい。
4]糸の屈曲角度は大きくなるが、図9に示すように、複数の紡糸口金3(3a,3b)が、加熱ローラ5等の軸方向(紙面垂直方向)に沿って配列されていてもよい。即ち、図9において、第1紡糸口金3aと第2紡糸口金3bが、図の紙面垂直方向に重なって配置されている。この場合でも、第1紡糸口金3aから紡出された糸Y1の糸道21と、第2紡糸口金3bから紡出された糸Y2の糸道22は、紡糸口金3a,3bから紡出された直後の位置を除けば、同一平面(鉛直面)上に配置される。
尚、この図9の形態では、複数の紡糸口金3が加熱ローラ5等の軸方向と直交する方向に配列された前記実施形態(図1参照)と比べて、紡糸口金3から紡出されてから加熱ローラ群5a又は引取ローラ7aに至るまでの糸道における、糸Yの屈曲角度が大きくなる。即ち、図の構成の場合は、紡糸口金3の配列方向の直角方向にも屈曲角が生まれること、及び、図1の構成の場合は紡糸口金3の両端の糸は左右それぞれ加熱ローラ4の入口と引取ローラ7の入口まで屈曲することで良かったものが、図9の構成では略中央の一点に向って屈曲される必要があるため、図1と比べて屈曲角度が大きくなる。
5]2本の糸Y1,Y2が引取ローラ7aで合糸されてから巻取装置8までの、混繊糸Yの糸道については適宜変更可能である。例えば、図10〜図12では、加熱ローラ5や引取ローラ7aが配置される鉛直面よりも後側(図中右側)に、加熱ローラ5や引取ローラ7の軸方向と直交するローラ60(61)(転向ローラ)が配置されている。引取ローラ7aで合糸された混繊糸Yは、上記ローラ60(61)によって、加熱ローラ5等が配置された鉛直面よりも後方へ向きを変えられて、巻取装置8へ送られる。尚、図10、図11では、合糸する引取ローラ7aから、これと軸が直交するローラ60(61)に混繊糸Yaが送られる。一方、図12では、合糸する引取ローラ7aの後に、これと軸が平行な引取ローラ7bを介して、軸が直交するローラ60に混繊糸Yaが送られている。
さらに、2本の糸Y1,Y2を引き取る引取ローラ7aの軸方向が、加熱ローラ5の軸方向に対して上下方向に傾いてもよい。図13では引取ローラ7aの軸方向が、上方に傾いた例が示されている。この形態でも、加熱ローラ5が配置されている鉛直面上に、引取ローラ7aが配置されていることから、加熱ローラ5を経由して引取ローラ7aに至る糸道21と、加熱ローラ5を経由せずに引取ローラ7aに至る糸道22が、同一の鉛直面上に配置される点は、前記実施形態と同じである。即ち、2つの糸道21,22が同一平面上に配置されるためには、引取ローラ7aは、加熱ローラ5と同じ平面上に配置されていればよく、その姿勢(軸方向)が加熱ローラ5と一致している必要は特にない。
1 混繊糸製造装置
3a 第1紡糸口金
3b 第2紡糸口金
4 加熱ローラ群
5 加熱ローラ
7 引取ローラ
8 巻取装置
9 制御装置
10 ヒータ
23 第1分繊ガイド
24 第2分繊ガイド
Ya 混繊糸
Y1 糸
Y2 糸

Claims (9)

  1. 複数の紡糸口金と、
    前記紡糸口金から紡出された糸を加熱延伸させる、複数の加熱ローラを含む加熱ローラ群と、
    前記加熱ローラ群から送り出された糸と、前記紡糸口金から紡出され、且つ、前記加熱ローラ群を経由しない糸とを、それぞれ引き取り可能な引取ローラと、
    前記加熱ローラ群に巻き付けられる糸を分繊する第1分繊ガイドと、
    前記引取ローラに巻き付けられる糸を分繊する第2分繊ガイドと、を備え、
    前記加熱ローラ群の前記複数の加熱ローラは、それらの軸方向が互いに平行で、且つ、所定の一平面に沿って配置され、
    前記複数の加熱ローラに対する糸の巻き付け角が、それぞれ360度未満であり、
    前記引取ローラは、前記複数の加熱ローラとともに前記所定の一平面上に配置され、
    前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る糸が通る第1の糸道と、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る糸が通る第2の糸道とが、同じ平面に沿って配置され、
    前記所定の一平面と平行な水平方向において、前記第1分繊ガイドは、前記加熱ローラ群の前記複数の加熱ローラのそれぞれの軸心位置よりも前記引取ローラ側に位置し、前記第2分繊ガイドは、前記引取ローラの軸心位置よりも前記加熱ローラ群側に位置していることを特徴とする混繊糸の製造装置。
  2. 前記複数の紡糸口金が、前記加熱ローラの軸方向と直交する方向に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の混繊糸の製造装置。
  3. 前記引取ローラの軸方向が、前記複数の加熱ローラの軸方向と平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の混繊糸の製造装置。
  4. 前記複数の加熱ローラ及び前記引取ローラとは軸方向が直交するように配置され、前記引取ローラから送られた糸を、その向きを変えながら引き取る転向ローラと、
    前記転向ローラから送られた糸を巻取る巻取軸を有する巻取装置と、を備え、
    前記巻取軸の軸方向が、前記複数の加熱ローラの軸方向と平行であることを特徴とする請求項3に記載の混繊糸の製造装置。
  5. 前記複数の紡糸口金から紡出された複数の糸の一部が、前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る前記第1の糸道を通り、前記複数の糸の残りが、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る前記第2の糸道を通り、前記第1の糸道を通る前記一部の糸と前記第2の糸道を通る前記残りの糸とが、前記引取ローラにおいて合糸される、混繊糸製造モードと、
    前記複数の糸の全てが前記第1の糸道又は前記第2の糸道を通る、非混繊糸製造モードを、選択的に切り換えて実行可能であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の混繊糸の製造装置。
  6. 前記紡糸口金から紡出される糸を挟んで、前記加熱ローラ群と前記引取ローラが互いに反対側に配置され、
    前記紡糸口金から紡出された前記糸は、前記引取ローラ側から前記加熱ローラ群に入り、且つ、前記加熱ローラ群から再び前記引取ローラ側に送り出されることを特徴とする請求項5に記載の混繊糸の製造装置。
  7. 前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る前記第1の糸道を通る糸が、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る前記第2の糸道を通る糸よりも、熱収縮率の低い糸であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の混繊糸の製造装置。
  8. 前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る前記第1の糸道を通る糸が、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る前記第2の糸道を通る糸よりも、熱収縮率の高い糸であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の混繊糸の製造装置。
  9. 前記加熱ローラ群を経由して前記引取ローラに至る前記第1の糸道を通る糸が、前記加熱ローラ群を経ずに前記引取ローラに至る前記第2の糸道を通る糸よりも、熱収縮率の低い糸となる第1製造モードと、前記第1の糸道を通る糸が前記第2の糸道を通る糸よりも熱収縮率の高い糸となる第2製造モードを、選択的に切り換えて実行可能であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の混繊糸の製造装置。
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