JP5832216B2 - 医療用縫合具 - Google Patents

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Description

本発明は、胃や膀胱等の臓器の内臓壁を体外から腹壁等の体表側に保持する縫合糸を、内臓内に導入したり、内臓内から引き抜いたりする際に用いられる医療用縫合具に関する。
従来、高齢や疾病により自力で口から食べ物を摂取する機能が低下した人(以下、患者と記す。)に対して、瘻孔カテーテルを用いて流動食や栄養剤等を供給する経腸栄養投与が行われている。たとえば、経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG;Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)を用いる場合においては、患者の腹壁と内臓壁(胃壁)とを貫通する貫通孔(たとえば胃瘻などの瘻孔)を造設し、この貫通孔に瘻孔カテーテルを装着し、瘻孔カテーテルを通じて患者に流動食等を供給する。
貫通孔を造設する際、貫通孔を容易に形成するため、通常、動きやすい内臓壁と腹壁とを縫合糸を用いて経皮的に縫合固定する。そして、内臓壁と腹壁とを縫合固定するために使用する医療用縫合具も様々なものが提案されている。
そのようなものとして、「ケース体内に、縫合糸挿入用穿刺針20の基端より内部に挿入された縫合糸を先端方向へ順次送り出す送出機構と、縫合糸把持用穿刺針30の内部に収納されたスタイレットの環状部材を縫合糸把持用穿刺針30の先端より突出させる突出機構を収納した」医療用器具が開示されている(たとえば、特許文献1、2参照)。この医療用器具は、生体内における結紮を、術者1名のみ、あるいは術者と補助者の2名でも効率良く安全に行なうことができるようにしたものである。
特開2009−213763号公報(たとえば、図5や図6) 特開2009−213764号公報(たとえば、図5や図6)
特許文献1、2に記載されているような医療用器具においては、術者が縫合糸を医療用器具内に挿入しなければならず、術者の手間が増加することになっていた。また、縫合糸の挿入に関わる作業が煩雑になることが多く、作業性の低いものになっていた。さらに、特許文献1、2に記載されているような医療用器具においては、縫合糸挿入用穿刺針及び縫合糸把持用穿刺針を腹壁から胃内に穿刺後、環状部材を環状に形成するためにスタイレットを押し込む操作、縫合糸を胃内に挿入するために操作ローラーを回す操作、及び、環状部材で縫合糸を把持するために解除ボタンを押す操作が必要になり、操作性が低いものとなっていた。
加えて、特許文献1、2に記載されているような医療用器具においては、2本の針(縫合糸挿入用穿刺針及び縫合糸把持用穿刺針)を同時に穿刺するようになっているため、1本の針を穿刺する場合に比べ、穿刺する際の抵抗が大きいものとなっていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、作業性及び操作性を大幅に向上させるとともに、穿刺抵抗の低減を図るようにした医療用縫合具を提供するものである。
本発明に係る医療用縫合具は、第1ハウジングと、第1ハウジングに対向配置された第2ハウジングと、第1ハウジングと第2ハウジングとを前後方向にスライド移動させる移動機構と、第1ハウジングの先端側に設けられたループ導入用針と、ループ導入用針から所定の距離を隔ててほぼ平行に第2ハウジングの先端側に設けられ、縫合糸が収容される縫合糸導入用針と、先端にループが形成され、ループ導入用針の内部に移動可能に挿入されているループ形成部と、第1ハウジング内に設けられ、ループ形成部を移動させるループ送り戻し機構と、第2ハウジング内に設けられ、縫合糸を送り出す縫合糸送り機構と、第1ハウジング内に又は第1ハウジングから突出するように設けられ、ループ送り戻し機構及び縫合糸送り機構を動作させる操作部と、を備え、操作部は、第1ハウジングに前後方向に移動可能に設けられ、ループ送り戻し機構は、操作部の前側への動きが伝達され、ループをループ導入用針の先端から送り出し、縫合糸送り機構は、操作部の側への動きが伝達され、縫合糸を縫合糸導入用針の先端から送り出し、縫合糸を縫合糸導入用針の先端から送り出した状態に維持したまま、ループをループ導入用針内に収容することで、縫合糸をループ導入用針の先端で把持するものである。
本発明に係る医療用縫合具によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとをスライド移動可能に構成し、ループ導入用針と縫合糸導入用針とを時間差を設けて穿刺することができるので、作業性及び操作性を大幅に向上することができるだけでなく、2本の針を同時に穿刺する場合に比べて穿刺抵抗の低減を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の構成例の一つを示す概略外観図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の外観構成を示す概略斜視図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の内部構成例の一つを示す概略内部構成図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具を図1とは反対側から見た状態を示す概略外観図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具を縫合糸の挿入側から見た状態を示す概略外観図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の第1ハウジングと第2ハウジングの相対移動を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の第1ハウジングを前側にスライド移動させた状態を示す概略外観図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の第1ハウジングを前側にスライド移動させた状態の断面を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の操作手順を簡略的に示した概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の操作手順を簡略的に示した概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の操作手順を簡略的に示した概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の操作手順を簡略的に示した概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の作用を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係る医療用縫合具の作用を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る医療用縫合具(以下、単に縫合具100と称する)の構成例の一つを示す概略外観図である。図2は、縫合具100の外観構成を示す概略斜視図である。図3は、縫合具100の内部構成例の一つを示す概略内部構成図である。図1〜図3に基づいて、縫合具100の構成及び動作について説明する。縫合具100は、瘻孔カテーテルを挿入する瘻孔形成を容易にするために、胃や膀胱等の臓器の内臓壁を、体外から腹壁等の体表側に吊り上げて保持する縫合糸を内臓内に導入する際に用いられるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
[縫合具100の全体構成]
縫合具100は、外観的には、ハウジング50と、術者が操作を行なう操作部10と、ハウジング50の先端側に設けられたループ導入用針60と、ループ導入用針60から所定の距離を隔ててほぼ平行にハウジング50の先端側に設けられた縫合糸導入用針70と、を備えている。また、縫合具100は、ハウジング50内に、操作部10の動きに連動して動作するループ送り戻し機構30と、操作部10の動きに連動して動作する縫合糸送り機構40と、を備えている。さらに、縫合具100は、ループ導入用針60の内部に、移動可能に挿入されているループ形成部80を備えている。
なお、図1〜図3では、縫合糸送り機構40によって縫合糸導入用針70の先端(刃先)から送り出す縫合糸1を併せて図示している。また、先端側とは患者に挿入される側(患者側)を称しており、基端側とは術者に操作される側(操作側)を称している。また、以下の説明において、先端側を前方向、基端側を後方向と称する場合があるものとする。さらに、縫合糸1は、複数回縫合固定できる分の長さを有している。
(縫合糸1)
縫合糸1は、縫合具100を構成するものではないが、臓器固定具として機能するものであるので簡単に説明しておく。縫合糸1は、生体内に挿通させたときに生体組織に沿って撓ることができる程度の柔軟性と、臓器を吊り上げ可能な程度の引っ張り強度とを有する材料(たとえば、ナイロン糸等)で構成するとよい。また、縫合糸1は、患者に取り付けあるいは取り外す際に切断される。このため、縫合糸1は、ハサミ等の医療現場に備えられている道具で切断可能な材料及び径寸法で構成するのが好ましい。また、縫合糸1が縫合糸導入用針70の先端まで挿入された状態で縫合具100を患者に穿刺する。
(ハウジング50)
ハウジング50は、分離された2つのハウジング(第1ハウジング50a、第2ハウジング50b)で構成され、この2つハウジングが相対的に前後方向に移動できるようになっている。なお、以下の説明において、第1ハウジング50aの基端面と第2ハウジング50bの基端面とを揃えた状態、つまりそれぞれの一側面を対向させて平行配置した状態を、縫合具100の通常状態と称するものとする。また、図4〜図8で詳細に説明するが、縫合具100は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとの相対移動が可能な移動機構を備え、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとが前後方向にスライド移動可能に構成されている。
第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bは、いずれも中空状であって、前後方向が長手方向となるような略直方体形状に構成されている。図3に示すように、第1ハウジング50aはループ送り戻し機構30を、第2ハウジング50bは縫合糸送り機構40を、それぞれ格納するものである。第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとは平行に並ぶように配置されるので、ループ送り戻し機構30と縫合糸送り機構40とも、ほぼ平行に並ぶように配置される。なお、ループ送り戻し機構30は、第1ハウジング50a内で前後方向に移動可能になっている。また、縫合糸送り機構40は、第2ハウジング50b内で前後方向に移動可能になっている。
ハウジング50は、縫合具100の全体をユニット化するものであり、術者が操作する際に実際に握る部分にもなる。なお、第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bは、略直方体形状でなくてもよく、外観形状を特に限定するものではない。また、第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bを骨組のみの構成としてもよい。つまり、第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bは、以下に説明する他の構成を機能させることができるような構成であればよい。
また、第1ハウジング50aの先端側にはループ導入用針60が、第2ハウジング50bの先端側には縫合糸導入用針70が、所定の距離を隔ててほぼ平行となるようにそれぞれ取り付けられている。たとえば、図3に示すように、第1ハウジング50aの先端側に支持部52aを設け、この支持部52aにループ導入用針60の基端部を挿入し、ループ導入用針60を着脱自在に支持するとよい。同様に、第2ハウジング50bの先端側に支持部52bを設け、この支持部52bに縫合糸導入用針70の基端部を挿入し、縫合糸導入用針70を着脱自在に支持するとよい。支持部52a及び支持部52bは、たとえば合成樹脂等の材料を直方体に成形するとよい。支持部52aは、第1ハウジング50aの先端側に突出するようになっていてもよい。同様に、支持部52bは、第2ハウジング50bの先端側に突出するようになっていてもよい。
なお、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70の基端部をそれぞれ予め支持部材で支持しておき、それらの支持部材をそれぞれ第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bの先端側に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。また、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70をそれぞれ第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bに予め固定していてもよい。さらに、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70は、それぞれ第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bの最先端に取り付けられている必要はなく、それぞれ第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bの先端側に取り付けられていればよい。つまり、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70の基端側が、それぞれ第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bの内部に延びるようになっていてもよい。
第1ハウジング50aの先端側内壁面(以下、単に内壁面54aと称する)は、ループ送り戻し機構30を構成するループ送り戻し部31の先端(後述する先端部31a)が当接、つまり突き当たるようになっている。ループ送り戻し機構30を構成するループ送り戻し部31は、先端部31aが第1ハウジング50aの内壁面54aに突き当たると、それ以上、前方向へ移動しなくなる。
第2ハウジング50bの先端側内壁面(以下、単に内壁面54bと称する)は、縫合糸送り機構40を構成する第2中空部材42の先端が当接、つまり突き当たるようになっている。縫合糸送り機構40を構成する第2中空部材42は、その先端が第2ハウジング50bの内壁面54bに突き当たると、それ以上、前方向へ移動しなくなる。
また、第2ハウジング50bの内壁側面の一部には、ストッパー51a及びストッパー51bが形成されている。ストッパー51a、ストッパー51bは、第2ハウジング50bの内壁側面の一部を第2ハウジング50bの内部に向けて突出させたり、第2ハウジング50bの内壁面の一部に段差を設けたりして形成するとよい。ストッパー51a、ストッパー51bは、第2中空部材42に固定されている移動規制部材47の前後方向への移動を規制する機能を有している。ただし、第2中空部材42の先端が、第2ハウジング50bの内壁面54bに当接したり、第3中空部材43の内壁の一部に当接したり、移動規制部材47が第3中空部材43の基端に当接したりすることで、第2中空部材42の前方向の移動を規制する場合には、ストッパー51aは必須のものではない。
同様に、第2中空部材42の基端が第1中空部材41の外壁に当接したり、第2中空部材42の先端が第3中空部材43の基端(内側)に当接したりすることで、第2中空部材42の後方向の移動を規制する場合には、ストッパー51bは必須なものではない。また、第2中空部材42の先端を第3中空部材43の基端(内側)に当接させる場合には、第2中空部材42の先端を径方向外側に向かって突出させ、第3中空部材43の基端を径方向内側に向かって突出させ、これらを係止させることで第2中空部材42の後方向の移動を規制すればよい。
また、第1ハウジング50aの側面には、操作部10が前後方向に移動可能なガイド穴55が第1ハウジング50aの長手方向に沿って形成されている。このガイド穴55は、第1ハウジング50aの側面を貫通し、所定の長さで形成される。なお、第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bの構成材料を特に限定するものではなく、たとえばポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、塩化ビニル、ポリカーボネート等の合成樹脂を利用して構成すればよい。また、第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bは、同材料で構成してもよく、異なる材料で構成してもよい。
第1ハウジング50aの先端外壁には、径方向外側につば状に突出するつば部56aが設けられている。つば部56aは、第1ハウジング50aの第2ハウジング50bとの対向面側の外壁には設けられていない。また、第2ハウジング50bの先端外壁には、径方向外側につば状に突出するつば部56bが設けられている。つば部56bは、第2ハウジング50bの第1ハウジング50aとの対向面側の外壁には設けられていない。つば部56a及びつば部56bは、穿刺操作を補助するためのものである。
(操作部10)
操作部10は、縫合具100を使用して臓器固定具を内臓内に導入する際に術者が操作を実行するものである。また、操作部10は、術者から加えられた力をループ送り戻し機構30及び縫合糸送り機構40に伝達するものである。操作部10は、ループ送り戻し機構30を構成する第1弾性部材32の基端部32aとループ送り戻し部31の基端部31bとの間に設置される。操作部10の一部は、第1ハウジング50a内に、又は第1ハウジング50aの側面の一部から突出するように第1ハウジング50aのガイド穴55に設けられている。また、操作部10は、ガイド穴55に沿って前後方向に移動可能になっている。なお、図1〜図3では、操作部10の一部がガイド穴55から突出するように形成されている状態を例に示している。
なお、操作部10の構成材料を特に限定するものではなく、第1ハウジング50aと同様の合成樹脂で構成してもよく、第1ハウジング50aとは異なる構成材料で構成してもよい。また、操作部10の形状を特に限定するものではなく、術者の操作を受け付け、術者の操作をループ送り戻し機構30及び縫合糸送り機構40に伝達可能な形状であればよい。また、操作部10を前後にまっすぐ移動させるためのガイド(たとえば、図3に示すような溝22)を第1ハウジング50a内に形成しておくとよい。
図1〜図3では、進行方向に対して直交する方向に第1ハウジング50aの側面から外側に向かって突出させた形状の操作部10を例に示している。このような形状とすることにより、術者の指が引っかかり易くなり、操作性が向上することになる。ただし、操作部10の形状を図1〜図3に示すような形状に限定するものではなく、たとえば操作部10の基端を後向きに延設させ、第1ハウジング50aの基端側から突出させたロッドを設け、このロッドを操作部10として第1ハウジング50aの内部に出し入れ可能にしてもよい。ロッドの基端部にボタンなどを設け、操作性を向上させるとよい。また、操作部10を第1ハウジング50a内に設けた場合は、ガイド穴55を通して指を入れ、操作部10を操作すればよい。
(ループ送り戻し機構30)
ループ送り戻し機構30は、ループ導入用針60の内部に移動可能に挿入されているループ形成部80を、操作部10の動きに連動し、ループ導入用針60の先端側に送ったり、第1ハウジング50aの内部に戻したりするものである。ループ送り戻し機構30は、ループ送り戻し部31と、第1弾性部材32と、で構成されている。
ループ送り戻し部31は、先端部31aと、基端部31bと、側壁部31cと、第1当接部33と、収容部34とで構成され、操作部10の動きに応じて第1ハウジング50a内を前後方向に移動可能になっている。なお、ループ送り戻し部31は、内部に第1弾性部材32が設置できるような収容部34が形成され、前後方向に移動可能になっていればよく、たとえば中空の円柱部材(円筒部材)や角柱部材(角筒部材)等で構成することができる。また、ループ送り戻し部31の側壁部31cにスリット(または切れ目)を形成し、収容部34と外部とが連通するようになっていてもよい。図3では、縫合糸送り機構40側を解放したループ送り戻し部31を例に示している。
先端部31aは、ループ送り戻し部31の先端側部分を構成しており、ループ形成部80の基端側固定部83が固定される。この先端部31aは、ループ送り戻し部31の前方向への移動を規制するものである。つまり、先端部31aが、第1ハウジング50aの内壁面54aに突き当たると、ループ送り戻し部31はそれ以上前方向へ移動できなくなる。基端部31bは、ループ送り戻し部31の基端側部分を構成しており、その収容部34側に操作部10が設置される。この基端部31bは、ループ送り戻し部31の後方向への移動を規制するものである。つまり、基端部31bが、第1ハウジング50aの基端側内壁面(以下、単に内壁面57aと称する)に突き当たると、ループ送り戻し部31はそれ以上後方向へ移動できなくなる。なお、第2ハウジング50bの基端側内壁面は、第1ハウジング50aの基端側内壁面と位置が異なるため、第2ハウジング50bの基端側内壁面を内壁面57bと称するものとする。
側壁部31cは、先端部31aと基端部31bとを接続し、第1ハウジング50a内の内壁側面に摺動可能に当接している。ただし、側壁部31cが収容部34の全体を覆っている必要はなく、スリット(または切れ目)を形成し、収容部34と外部とが連通するようになっていてもよい。
第1当接部33は、基端面が縫合糸送り機構40を構成する縫合糸送り部45に形成されている第2当接部45aの先端面と当接し、縫合糸送り部45を後方向へ移動させるものである。この第1当接部33は、たとえばループ送り戻し部31の縫合糸送り機構40側に位置する側壁部31cの一部から突出するような突起形状に形成するとよい。なお、第1当接部33を突起形状に限定するものではなく、後方向への力を縫合糸送り部45に伝達できるような形状であればよい。
収容部34は、ループ送り戻し部31の先端部31a、基端部31b、側壁部31cで囲まれた空間であり、第1弾性部材32が伸縮自在に収容されるものである。
第1弾性部材32は、弾性力を有し、前後方向に伸縮する部材(たとえば、バネ(コイルバネ、空気バネなど)やゴム等)で構成されている。この第1弾性部材32は、ループ導入用針60に収容されているループ82の摩擦力以上の力が加えられた圧縮状態で収容部34に収容されている。つまり、第1弾性部材32は、収容部34に収容された状態において、ループ82の摩擦力以上の力が加えられなければ変形しないようになっている。よって、第1弾性部材32が収容部34に収容されたままの状態、つまり操作部10が第1弾性部材32と基端部31bとの間に位置している状態でループ送り戻し部31の前後方向の移動が可能になっている。
なお、ループ送り戻し部31を前後にまっすぐ移動させるためのガイド(たとえば、ループ送り戻し部31が嵌るような溝)を第1ハウジング50a内に形成しておくとよい。
(縫合糸送り機構40)
縫合糸送り機構40は、縫合糸導入用針70の内部に移動可能に挿入されている縫合糸(図1〜図3に示す縫合糸1)を、操作部10の動きに連動し、縫合糸導入用針70の先端(刃先)から送り出すものである。縫合糸送り機構40は、第1中空部材41と、第2中空部材42と、第3中空部材43と、縫合糸締結部材44と、縫合糸送り部45と、第2弾性部材46と、移動規制部材47と、で構成されている。
第1中空部材41は、中空状に形成されており、第2ハウジング50bの基端側に固定されている。第2中空部材42は、中空状に形成されており、操作部10の動きに応じて第2ハウジング50b内を前後方向に移動可能になっている。第3中空部材43は、中空状に形成されており、第2ハウジング50bの先端側に固定されている。第1中空部材41、第2中空部材42、及び、第3中空部材43には、第2ハウジング50bの外部から縫合糸1が挿通されるようになっている。
特に、第3中空部材43は、縫合糸1のたわみを防止する手段としても機能する。ただし、第3中空部材43を設けず、縫合糸1を第2ハウジング50b内で露出させてもよい。第3中空部材43を設ければ、第3中空部材43が縫合糸導入用針70と第2中空部材42との間に介在することになり、第1中空部材41及び第2中空部材42を介して送られる縫合糸1をほぼまっすぐな状態で縫合糸導入用針70に送り込める。このように、第3中空部材43を設ければ、縫合糸1の縫合具100への挿入時に、挿入された縫合糸1を撓ませることなくほぼまっすぐな状態で縫合糸導入用針70に導くことが可能になる。よって、術者は、縫合糸1を第1中空部材41から挿入するだけで、縫合糸1をほぼまっすぐな状態で縫合糸導入用針70に送ることができ、容易に縫合糸1を縫合具100にセットすることができる。
第2中空部材42は、内径が第1中空部材41の外径よりも大きく、外径が第3中空部材43の内径よりも小さくなっている。そして、第2中空部材42は、先端側が第3中空部材43の中空部に挿入された状態で前後方向に移動するようになっている。また、第2中空部材42は、位置に応じて基端側の中空部に第1中空部材41が挿入されるようになっている。さらに、第1中空部材41、第2中空部材42、及び、第3中空部材43の軸方向長さは、第2ハウジング50bの大きさ、縫合糸導入用針70の先端から突出させたい縫合糸1の長さを考慮して決定されており、特に長さを限定するものではない。
第2中空部材42の基端側外周には、移動規制部材47が固定されている。この移動規制部材47は、第2中空部材42の前後方向の移動を規制するものである。つまり、移動規制部材47が第2ハウジング50bの内壁側面に形成されているストッパー51a及びストッパー51bに当接する間で第2中空部材42が前後方向に移動することになる。なお、第2中空部材42の先端が内壁面54bに突き当たる、又は移動規制部材47がストッパー51aに突き当たることで第2中空部材42の前方向の移動を規制し、移動規制部材47がストッパー51bに突き当たることで第2中空部材42の後方向の移動を形成するという場合を例に以下説明するものとする。
ただし、第2中空部材42の先端側外周面が第3中空部材43の内壁の一部に当接することで、第2中空部材42の前方向の移動を規制する場合には、移動規制部材47は第2中空部材42の後方向の移動のみを規制することになる。また、第2中空部材42の基端側内周面が第1中空部材41の外壁に当接したり、第2中空部材42の先端が第3中空部材43の基端(内側)に当接したりすることで、第2中空部材42の後方向の移動を規制する場合には、移動規制部材47は第2中空部材42の前方向の移動のみを規制することになる。つまり、移動規制部材47は、必須なものではなく、第1中空部材41、第2中空部材42、第3中空部材43、ストッパー51a、ストッパー51bの構成により設置するかどうかを決定すればよい。
また、第1中空部材41、第2中空部材42、及び、第3中空部材43は、内部に縫合糸1を挿通させるので、その内径を縫合糸1が挿通可能な程度にしておく。また、第1中空部材41及び第2中空部材42は、後述する縫合糸締結部材44に挿通可能になっている。したがって、第1中空部材41及び第2中空部材42の外径を縫合糸締結部材44の切れ目に挿通可能な程度にしておく必要がある。
さらに、ここでは、第1中空部材41、第2中空部材42、第3中空部材43の順に内径を大きくしているが、これらの内径の大きさを特に限定するものではない。ただし、第1中空部材41、第2中空部材42、第3中空部材43の順に内径を大きくすることにより、基端側から見てそれらがつながっている部分に段差が生じないことになる。このため、第1中空部材41、第2中空部材42、第3中空部材43の順に内径を大きくすれば、縫合糸1を基端側から通すとき、縫合糸1をよりスムーズに挿入することができる。
なお、第2中空部材42の前方向の移動を第3中空部材43の内壁の一部で停止させる場合には、第3中空部材43の内径が先端側に向かって縮径するようなテーパー形状にしたり、第3中空部材43の内腔に突起部などを形成したりしておけばよい。同様に、第2中空部材42の後方向の移動を第1中空部材41の外壁の一部で停止させる場合には、第1中空部材41の外径が基端に向かって拡径するようなテーパー形状にしたり、第1中空部材41の外周に突起部などを形成したりしておけばよい。また、第2中空部材42の後方向の移動を第2中空部材42の先端を第3中空部材43の基端(内側)で停止させる場合には、第2中空部材42の先端を径方向外側に向かって突出させ、第3中空部材43の基端を径方向内側に向かって突出させ、これらを係止可能に形成しておけばよい。
なお、第1中空部材41の基端部を第2ハウジング50bの外部に突出させるようにしておくとよい。このようにしておけば、縫合糸1の挿入という操作の負担を軽減することが可能になる。ただし、図1〜図3に示すように、第1中空部材41の基端部を第2ハウジング50bの外部に突出させなくてもよい。第1中空部材41の基端側を漏斗状(壁面を基端に向かって徐々に拡径した形状)にしておくと、縫合糸1が挿入され易くなる。また、第1中空部材41を第2ハウジング50bの基端までの長さで構成し、第1中空部材41の基端に、内腔を有する漏斗状部材を取り付けるようにしてもよい。さらに、第1中空部材41、第2中空部材42、及び、第3中空部材43は、内部が中空状になっていればよく、たとえば中空の円柱部材(円筒部材)や角柱部材(角筒部材)等で構成することができる。また、第1中空部材41、第2中空部材42、及び、第3中空部材43の一部にスリット(または切れ目)を形成し、それらの中空部と外部とが連通するようになっていてもよい。
さらに、第3中空部材43は、第2中空部材42の前後方向の移動をガイドする機能も有している。よって、第3中空部材43の軸方向長さは、縫合糸導入用針70の先端から送り出させたい縫合糸1の長さだけでなく、第2中空部材42の長さも考慮して決定するとよい。つまり、第3中空部材43の軸方向長さは、第2中空部材42が最も後方向に移動した状態においても、第2中空部材42の一部が第3中空部材43の中空部に位置する程度の長さに構成されている。
縫合糸締結部材44は、前後方向に貫通する切れ目がたとえば中央部に形成されている。この縫合糸締結部材44は、第2中空部材42によって、前後方向に移動可能になっている。縫合糸締結部材44は、その切れ目で第1中空部材41、縫合糸1又は第2中空部材42を締め付け可能になっている。つまり、縫合糸締結部材44は、操作部10の動きに応じて変化する位置によって、第1中空部材41、縫合糸1又は第2中空部材42のいずれかを締め付けるようになっている。
また、縫合糸締結部材44は、縫合糸送り部45に収容された状態で前後方向に移動される。そして、縫合糸送り部45の第2当接部45aがループ送り戻し部31の第1当接部33に突き当たるまで前方向への移動が可能であり、縫合糸送り部45の基端面が第2ハウジング50bの基端側の内壁面57bに突き当たるまで後方向への移動が可能である。縫合糸1は、縫合糸締結部材44に締結されることで送り出されることになる。したがって、縫合糸締結部材44が第1中空部材41から外れ、第2中空部材42を締結するまでの間、縫合糸1は、縫合糸締結部材44に締結され、送り出されることになる。
縫合糸締結部材44は、たとえば天然ゴムや合成ゴム等の弾性体や、銅のような比較的柔らかな金属リングのようなもので構成するとよい。弾性体で縫合糸締結部材44を構成すれば、その弾性力を利用して縫合糸1を締め付けることができる。また、金属リングのようなもので縫合糸締結部材44を構成すれば、第1中空部材41から外れると同時に塑性変形して縫合糸1を締め付けることができる。また、縫合糸締結部材44に形成されている切れ目には、単なる切れ目の他に、スリット状や、縫合糸1の外径よりも小さい内径を有する孔等も含まれる。
縫合糸送り部45は、第2当接部45aと、側壁延設部45bと、本体部45cと、装着部45dとで構成され、操作部10の動きに応じて第2ハウジング50b内を前後方向に移動可能になっている。なお、縫合糸送り部45は、内部に縫合糸締結部材44が装着されるような装着部45dが形成されていればよく、たとえば中空の円柱部材(円筒部材)や角柱部材(角筒部材)等で構成することができる。なお、縫合糸送り部45を前後にまっすぐ移動させるためのガイド(たとえば、縫合糸送り部45が嵌るような溝)を第2ハウジング50b内に形成しておくとよい。この際、形成したガイドが縫合糸送り部45の移動に対して摩擦抵抗を生じさせないようにしてあるとよい。
第2当接部45aは、たとえば側壁延設部45bの先端部に設けられ、ループ送り戻し機構30側に向かって突出するような突起形状に形成されている。第2当接部45aは、基端面が前方向に移動した操作部10の先端面に当接し、操作部10からの動きが伝達されるようになっている。そして、第2当接部45aが前方向の力を受けて縫合糸送り部45が前方向に移動することになる。また、第2当接部45aの前方向の移動は、先端面がループ送り戻し部31に形成されている第1当接部33の基端面と当接することによって規制される。
一方、第2当接部45aの後方向の移動は、先端面がループ送り戻し部31に形成されている第1当接部33の基端面に押されることによってなされ、縫合糸送り部45が後方向に移動することにもなる。ただし、縫合糸送り部45は、後述する第2弾性部材46の反発力によって自動的に後方向への移動が可能になっている。なお、第2当接部45aを突起形状に限定するものではなく、第1当接部33と操作部10に当接可能な形状であればよい。また、第2当接部45aの前後方向の移動は、操作部10の移動を案内する溝22で案内される。
側壁延設部45bは、本体部45cの外壁の一部を先端側に向かって延設したものである。この側壁延設部45bは、ループ送り戻し機構30側に位置している。なお、側壁延設部45bの軸方向長さは、第2ハウジング50bの大きさ、縫合糸導入用針70の先端から突出させたい縫合糸1の長さを考慮して決定されており、特に長さを限定するものではない。また、側壁延設部45bは、第2当接部45aに加わる力に耐えられる程度の強度があればよく、特に厚みを限定するものではない。
本体部45cは、内部に装着部45dが形成され、装着部45dを介して縫合糸1が前後に挿通するような貫通孔が形成されている。この本体部45cは、第2ハウジング50b内に前後方向に移動可能に設置されている。上述したように、縫合糸送り部45を前後にまっすぐ移動させるためのガイドが第2ハウジング50b内に形成されていれば、このガイドに本体部45cを設置すればよい。また、本体部45cの基端面が第2ハウジング50bの内壁面57bに当接するまで、縫合糸送り部45は後方向に移動される。
装着部45dは、本体部45cに形成されており、縫合糸締結部材44が装着されるものである。縫合糸締結部材44は、装着部45dに装着されて動きが規制されている。なお、装着部45dは、縫合糸締結部材44が装着可能な大きさに形成されていればよく、特に大きさを限定するものではない。
第2弾性部材46は、弾性力を有し、前後方向に伸縮する部材(たとえば、バネ(コイルバネ、空気バネなど)やゴム等)で構成されている。この第2弾性部材46は、内壁面54bと第2中空部材42に固定されている移動規制部材47との間に設置され、内壁面54bと移動規制部材47との間で伸縮するようになっている。そして、第2弾性部材46は、反発力を利用して移動規制部材47を押すことで縫合糸送り部45を後方向に移動させるようになっている。この第2弾性部材46をバネで構成する場合、第2弾性部材46は、第3中空部材43及び第2中空部材42の外周部を巻くようにして設置するとよい。
(ループ導入用針60)
ループ導入用針60は、内腔を有し、その内腔にループ形成部80を前後方向に移動可能に収容するものである。ループ導入用針60は、第1ハウジング50aに取り付けられた状態において、基端部が第1ハウジング50a内に開口し、第1ハウジング50aの内部と連通するようになっている。このループ導入用針60は、その軸心がループ送り戻し機構30の軸心と一致するように第1ハウジング50aの先端側に取り付けられる。このようにループ導入用針60を第1ハウジング50aに取り付ければ、ループ形成部80を直線的に送り戻すことが可能になる。このループ導入用針60は、たとえばステンレス等の金属で形成するとよい。
また、ループ導入用針60は、皮膚への穿刺用の刃面を先端に有している。この刃面は、ループ導入用針60の軸心と斜めに交差する面で切断されて形成するとよい。ループ導入用針60の先端開口は、後述するループ形成部80のループ82が確実に縫合糸導入用針70の方向に延びるようにするために、縫合糸導入用針70に向かっているとよい。
なお、ループ導入用針60は、皮膚への穿刺とループ形成部80の挿入ができればよく、形状を特に限定するものではない。たとえば、ループ導入用針60としては、外径が21〜17G(好ましくは20〜18G)程度、長さが70〜120mm(好ましくは80〜100mm)程度のものを利用するとよい。また、ループ導入用針60の先端には、把持した縫合糸1が切れないような面取り部を形成しておくとよい。さらに、支持部52aの位置によって、ループ導入用針60の先端の位置(送り出された縫合糸1との相対的な位置)を調整できるようにしておくとよい。
(縫合糸導入用針70)
縫合糸導入用針70は、内腔を有し、その内腔に縫合糸1を前後方向に移動可能に挿入されるものである。縫合糸導入用針70は、第2ハウジング50bに取り付けられた状態において、基端部が第3中空部材43の中空部と連通するようになっている。この縫合糸導入用針70は、その軸心が縫合糸送り機構40の軸心と一致するように第2ハウジング50bの先端側に取り付けられる。このように縫合糸導入用針70を第2ハウジング50bに取り付ければ、縫合糸1を直線的に送り出すことが可能になる。この縫合糸導入用針70は、たとえばステンレス等の金属で形成するとよい。なお、縫合糸導入用針70の基端部を第3中空部材43として機能させるようにしてもよい。
また、縫合糸導入用針70は、皮膚への穿刺用の刃面を先端に有している。この刃面は、縫合糸導入用針70の軸心と斜めに交差する面で切断されて形成するとよい。縫合糸導入用針70の先端開口の向きは、特に限定するものではないが、ループ導入用針60の方向に向かっているとよい。
なお、縫合糸導入用針70は、皮膚への穿刺と縫合糸1の挿入ができればよく、形状を特に限定するものではない。たとえば、縫合糸導入用針70としては、外径が21〜17G(好ましくは20〜18G)程度、長さが70〜120mm(好ましくは80〜100mm)程度のものを利用するとよい。また、支持部52bの位置によって、ループ導入用針60の先端の位置(送り出されたループ82との相対的な位置)を調整できるようにしておくとよい。
上述したように、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70は、互いに所定の距離だけ離れた状態で平行に第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bの先端側に支持される。そして、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70の間の距離は、縫合糸1が患者の腹壁と内臓壁とを固定する長さ(たとえば10〜30mm程度)に設定しておくとよい。ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70の間の距離がこの範囲であれば、縫合糸1による患者の腹壁と内臓壁との固定も十分に行なえる。
(ループ形成部80)
ループ形成部80は、ループ導入用針60の内部に前後方向に移動可能に挿入されている。ループ形成部80は、ループ送り戻し部31の先端部に固定された基端側固定部83と、先端に固定されたループ82と、ループ導入用針60の内径より小さい外径を有し、基端側固定部83とループ82とを接続する棒状軸部81と、で構成されている。ループ82は、弾性材料により形成されており、ループ導入用針60の先端から送り出された状態(外力が加わっていない状態)では、環状に復元し、ループ導入用針60の先端から送り出されていない状態では、ほぼ直線状に変化してループ導入用針60の内部に収納可能になっている。
ループ82は、ループ導入用針60の先端から送り出された状態において、縫合糸導入用針70の先端から送り出される縫合糸1が、ループ82の内部を貫通するように縫合糸導入用針70の方向に延びるようになっている。たとえば、ループ82は、棒状軸部81の先端に所定の角度を有して固定し、ループ導入用針60の先端から送り出された状態において湾曲形状となるように形成するとよい。この湾曲形状は、たとえばループ82を側面視した状態において、湾曲している部分の頂点部分が前方向に突出しているような形状であるとよい。このような形状でループ82を形成すれば、縫合糸1を、より確実にループ82の内部に位置させることが可能になる。また、縫合糸導入用針70の延長上にループ82の中心がくると、縫合糸1がまっすぐ伸びたときに、縫合糸1をより確実にループ82内に位置させることができる。
また、ループ82の先端形状を特に限定するものではないが、先端を中心とする略V字または略U字形状にしておき、縫合糸1を把持する部分(略V字、略U字状となっている部分)の距離を狭めるようにしておくとよい。こうしておけば、縫合糸導入用針70の先端から送り出された縫合糸1をより確実に把持することが可能になる。ループ82は、変形可能な部材で構成されていればよく、たとえばステンレス鋼線(バネ用高張力ステンレス鋼)、ピアノ線(ニッケルメッキあるいはクロムメッキが施されたピアノ線)、または超弾性合金線(チタンとニッケルの合金、銅と亜鉛の合金(あるいは、それにベリリウム、ケイ素、スズ、アルミニウム、ガリウム等を含めた合金)、ニッケルとアルミニウムの合金等)等で構成することができる。
棒状軸部81は、金属(たとえばステンレス)や合成樹脂(たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、PTFE、ETFE等のフッ素樹脂)等を用いて構成することができる。この棒状軸部81は、スタイレット等を利用して構成することができる。また、基端側固定部83は、ループ送り戻し部31の先端部に固定されていればよく、固定の仕方を特に限定するものではない。たとえば、接着剤等を用いて固定してもよく、ループ送り戻し部31の先端部に切欠等を設け、その切欠に嵌め込むようにして固定してもよい。なお、ループ82を比較的剛性がある材料で構成する場合には、棒状軸部81とループ82とを同じ材質で構成してもよい。この場合、棒状軸部81とループ82とを、一体に構成してもよく、別体で構成してもよい。
[第1ハウジング50aと第2ハウジング50bの相対移動について]
図4は、縫合具100を図1とは反対側から見た状態を示す概略外観図である。図5は、縫合具100を縫合糸1の挿入側から見た状態を示す概略外観図である。図6は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bの相対移動を説明するための説明図である。図7は、第1ハウジング50aを前側にスライド移動させた状態を示す概略外観図である。図8は、第1ハウジング50aを前側にスライド移動させた状態の断面を示す概略断面図である。図4〜図8に基づいて、移動機構による第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとの相対移動について詳細に説明する。なお、図6(a)が第1ハウジング50aを前側にスライド移動させた状態を示す模式図、図6(b)が図6(a)のA−A概略断面図である。ただし、図6(b)では、第2ハウジング50bの内部構成については図示を省略している。
縫合具100は、移動機構90を備え、この移動機構90によって第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとが相対的に前後方向にスライド移動可能な構成になっている。この移動機構90は、スライド受け部91、及び、スライド突起部92で構成されている。なお、図6や図7に示す状態、つまり第1ハウジング50aを前側にスライド移動させた状態を、縫合具100の初期状態と称する。「スライド移動」とは、第1ハウジング50aが、第2ハウジング50bの一側面に沿って移動することである。
スライド受け部91は、ハウジング50の一側面を構成する第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bのそれぞれの側面の一部に設置されている。このスライド受け部91は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを連結する機能を有している。つまり、スライド受け部91によって、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとが一体化され、ハウジング50が構成されることになる。なお、スライド受け部91は、第1ハウジング50aと一体的に形成してもよく、別体として接着剤などを用いて第1ハウジング50aに固定してもよい。
ただし、スライド受け部91は、第1ハウジング50aのみに固定されており、第2ハウジング50bには固定されていない。これにより、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとの相対的な移動が可能になっている。つまり、第1ハウジング50aを前後方向に移動させると、第1ハウジング50aに固定されているスライド受け部91も前後方向に移動することになるが、スライド受け部91に固定されていない第2ハウジング50bは前後方向に移動しない。なお、スライド受け部91には、前後方向に延びるスライド溝93が形成されている(図6(b)参照)。
スライド突起部92は、第2ハウジング50bのスライド受け部91の設置面に形成されている。スライド突起部92は、スライド受け部91の前後方向の長さよりも長く前後方向に延びるように形成されている。このスライド突起部92をスライド受け部91に形成されているスライド溝93に装着することによって、スライド受け部91が第2ハウジング50bに設置されることになる。つまり、スライド突起部92とスライド溝93の作用により、スライド受け部91は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを連結することが可能になっている。なお、ここではスライド突起部92をスライド受け部91の長さよりも長く形成した場合を例に示したが、これに限定するものではなく、スライド突起部92とスライド受け部91とが同等の長さであってもよいし、スライド受け部91をスライド突起部92の長さよりも長くしてもよい。
スライド突起部92及びスライド溝93を設けたことによって、第2ハウジング50bを移動させず、スライド溝93に装着されているスライド突起部92に沿ってスライド受け部91に固定されている第1ハウジング50aが前後方向に移動することになる。なお、スライド突起部92及びスライド溝93の長さは、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを前後方向にどれだけ移動させるかによって決定すればよい。
スライド突起部92はスライド受け部91よりも長く形成されているので、スライド突起部92がスライド溝93に装着された状態において、スライド受け部91は、スライド突起部92に沿って前後方向にスライド移動ができることになる。スライド受け部91がスライド移動するに伴い、スライド受け部91に固定されている第1ハウジング50aも前後方向にスライド移動することになる(図6(a)、図7の状態)。
このように、縫合具100は、移動機構90を設けたことによって、通常状態から初期状態に状態遷移することが可能になっている。
なお、スライド突起部92の先端部には、スライド受け部91の前側のスライド移動を停止する先端側ストッパー94が形成されている。先端側ストッパー94は、スライド突起部92の先端部を外側に向かって突出させてスライド溝93の形状よりも大きな形状に形成され、スライド受け部91の先端面と当接することでスライド受け部91の前側のスライド移動を停止するようになっている。
同様に、スライド突起部92の基端部には、スライド受け部91の後側のスライド移動を停止する基端側ストッパー95が形成されている。基端側ストッパー95は、スライド突起部92の基端部を外側に向かって突出させてスライド溝93の形状よりも大きな形状に形成され、スライド受け部91の基端面と当接することでスライド受け部91の後側のスライド移動を停止するようになっている。なお、先端側ストッパー94と基端側ストッパー95が本発明のストッパーに相当する。
スライド受け部91の基端面が基端側ストッパー95に当接すると、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを平行配置した状態になり、スライド受け部91の先端面が先端側ストッパー94に当接すると、第1ハウジング50aが第2ハウジング50bよりも前側にスライド移動した状態になる。そして、縫合具100の内部的には、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを平行配置した状態においては、図3に示すように第2当接部45aが第1当接部33に当接した状態になり、第1ハウジング50aが第2ハウジング50bよりも前側にスライド移動した状態においては、図8に示すように第2当接部45aが操作部10に当接した状態になる。すなわち、第1ハウジング50aをスライド移動させたとしても、ループ送り戻し機構30及び縫合糸送り機構40は駆動しないようになっている。
なお、スライド突起部92及びスライド溝93の構成を特に限定するものではなく、スライド受け部91が第2ハウジング50bから外れず、スライド受け部91が前後方向にスライド移動可能になっていればよい。たとえば、図6(b)に示すように、スライド溝93の断面形状をあり溝形状とし、スライド突起部92の断面形状をスライド受け部91に向かって拡径したような形状とすることで、スライド受け部91がスライド突起部92から外れなくするとともに、スライド移動することができる。スライド受け部91にスライド突起部92を形成し、第2ハウジング50bにスライド溝93を形成してもよい。
また、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bが平行配置された状態を維持するためのロック機構を第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bに設けておいてもよい。たとえば、第1ハウジング50aの対向面、又は第2ハウジング50bの対向面のいずれか一方に係止突起部を設け、他方に係止受け部を設け、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bが平行配置された状態において係止突起部が係止受け部に嵌り込むようにしてロック機構を構成することができる。また、第1ハウジング50aの外壁の一部、又は第2ハウジング50bの外壁の一部のいずれか一方にフック部を設け、他方にフック係止部を設け、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bが平行配置された状態においてフック部をフック係止部に引っかけるようにしてロック機構を構成することができる。
また、ここでは、スライド受け部91を第1ハウジング50aに固定した場合を例に説明したが、スライド受け部91を第2ハウジング50bに固定するようにしてもよい。この場合には、スライド突起部92、スライド溝93、先端側ストッパー94、及び、基端側ストッパー95が第1ハウジング50a側に形成されることになる。さらに、スライド受け部91の形状や大きさを特に限定するものではない。たとえば、スライド受け部91を第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bを周状に覆うような形状としてもよく、スライド受け部91を平面視した状態において円形や楕円形、長円形等にしてもよい。また、スライド受け部91の構成材料も特に限定するものではない。
さらに、ここでは、ハウジング50の一側面を構成する第1ハウジング50a及び第2ハウジング50bのそれぞれの側面の一部にスライド受け部91を設置した場合を例に示したが、これに限定するものではなく、第1ハウジング50a又は第2ハウジング50bの対向面の一部をスライド受け部91として機能させてもよい。この場合、スライド突起部92も第1ハウジング50a又は第2ハウジング50bの対向面の一部に形成されることになる。こうすることで、縫合具100をよりコンパクトにすることが可能になる。
ただし、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとの対向面側では、ループ送り戻し機構30と縫合糸送り機構40とが相互作用するようになっているので、これらの機構を考慮して設計する必要がある。たとえば、ループ送り戻し機構30と縫合糸送り機構40とが相互作用する部分を除いた面の一部にスライド突起部92及びスライド溝93を形成し、第1ハウジング50aのスライド移動によって、ループ送り戻し機構30及び縫合糸送り機構40が駆動されないようにしなければならない。
[縫合具100の動作]
縫合具100では、操作部10と、ループ送り戻し機構30及び縫合糸送り機構40とが連結していない。加えて、ループ送り戻し機構30と、縫合糸送り機構40とも連結していない。すなわち、操作部10と、ループ送り戻し機構30と、縫合糸送り機構40とは、互いに独立した構成となっている。ただし、縫合具100は、術者に過度な操作負担を要求することなく、簡便な操作で、ループ82の送り出しタイミングと、縫合糸1の送り出しタイミングとに時間差を設けることが可能になっており、縫合糸1を内臓壁と腹壁とを通した状態にすることを可能にしている。その仕組みについて、詳しく説明する。
縫合具100の予備操作として、術者は、まず縫合糸1を縫合糸送り機構40の第1中空部材41に挿入する。このとき、術者は、縫合糸1が縫合糸導入用針70の先端から突出しない程度の長さで縫合糸導入用針70に縫合糸1を送り込む。なお、縫合糸1が予め縫合具100にセットされている状態のものを術者が使用してもよい。
その後、術者は、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70の穿刺操作を行う。このとき、術者は、第1ハウジング50aを前側にスライド移動させた状態で縫合具100を握り、まずループ導入用針60を患者に穿刺する。それから、術者は、第1ハウジング50aを後側にスライド移動、すなわち第2ハウジング50bを前側にスライド移動させつつ、縫合糸導入用針70を患者に穿刺する。このように、縫合具100は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bを相対的に移動できるので、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70とを時間差を設けて別々に穿刺することができる。そのため、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70を同時に穿刺する場合に比べ、穿刺抵抗の低減を図ることができる。
そして、術者は、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70の2本が穿刺された状態で、操作部10を操作する。つまり、術者は、縫合具100のループ導入用針60と縫合糸導入用針70を内臓内へ穿刺した後、この状態で、操作部10を前方向に移動させる。そうすると、操作部10の前方向の動きが、まずループ送り戻し機構30に伝達され、続いて縫合糸送り機構40に伝達されることになる。なお、以下の(ループ送り戻し機構30の動作)及び(縫合糸送り機構40の動作)に関する説明は、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70の2本が穿刺されたことを前提としている。
(ループ送り戻し機構30の動作)
操作部10が操作されていない初期状態(あるいは2回目以降の操作前の状態)において、ループ送り戻し機構30側では、ループ送り戻し部31の基端部31bが第1ハウジング50aの内壁面57aに当接した状態となっている。このとき、収容部34には、所定の力が加えられた圧縮状態の第1弾性部材32が収容されている。また、操作部10は、第1弾性部材32とループ送り戻し部31の基端部31bとに挟持されている。
術者により操作部10が前方向に移動されると、その力が第1弾性部材32に伝達される。第1弾性部材32は、所定の力で圧縮されているので、第1弾性部材32の先端側でループ送り戻し部31の先端部31aが押されることになる。すなわち、操作部10、ループ送り戻し部31、第1弾性部材32が、それぞれの位置を保ったまま前方向に移動することになる。そうすると、ループ送り戻し部31の先端部31aに固定されているループ形成部80も前方向に移動し、ループ形成部80の先端に位置しているループ82が、ループ導入用針60の先端から飛び出し環状に開く。
さらに、操作部10が前方向に移動されると、ループ送り戻し部31の先端部31aが第1ハウジング50aの内壁面54aに突き当たることになる。この状態で、更に第1弾性部材32に加えられている力よりも大きな力が操作部10を介して第1弾性部材32に伝達されると、第1弾性部材32が更に圧縮されていくことになる。すなわち、ループ導入用針60の先端から送り出されたループ82を、開いたままの状態で保持することが可能になっている。このような構成とすることで、縫合糸1の送り出しタイミングをループ82の送り出しタイミングよりも遅らすことが可能となっている。つまり、操作部10の前方向へ移動を継続しつつ、ループ82の環状形状を維持できる。
次に、操作部10の先端側への操作が解除されると、第1弾性部材32の圧縮力が解放され、ループ送り戻し部31が後方向への移動を開始する。つまり、操作部10は、ループ送り戻し部31の基端部31bに当接するまで第1弾性部材32の反発力で後方向に移動する。そして、術者により操作部10が更に後方向に移動されると、ループ送り戻し部31の基端部31bに当接した操作部10の後方向への力がループ送り戻し部31に伝達される。それによって、ループ送り戻し部31の基端部31bが後方向に押され、ループ送り戻し部31が後方向に移動することになる。
なお、第1弾性部材32の他に、別のバネやゴム等の弾性体を設け、この弾性体の反発力を利用して操作部10を後方向へ移動させるようにしてもよい。このような弾性体を設けておけば、操作部10を後方向に移動する際の操作が簡便になり、術者の操作負担が更に軽減されることになる。つまり、後述する戻し操作を術者が実行しなくて済み、実質的にワンタッチ操作で縫合糸1を内臓壁と腹壁とを通した状態にできる。
ループ送り戻し部31が後方向に移動すると、ループ82も後方向に移動を開始する。このとき、縫合糸導入用針70の先端から送り出された縫合糸1はループ82に貫通されている。したがって、ループ82が後方向に移動を開始するとループ82の環状形状が徐々に小さくなり、ループ82で縫合糸1が把持された状態になる。さらに、ループ82が後方向に移動すると、ループ導入用針60の先端で縫合糸1を把持した状態となる。
(縫合糸送り機構40の動作)
操作部10が操作されていない初期状態(あるいは2回目以降の操作前の状態)において、縫合糸送り機構40側では、縫合糸締結部材44が第1中空部材41の上に乗り上げた状態、つまり第1中空部材41を締結した状態となっており、縫合糸1は、縫合糸締結部材44によって締結されておらず、移動可能なフリーの状態(縫合糸1が縫合糸締結部材44に締め付けられていない状態)となっている。
術者により操作部10が前方向に移動されても、縫合糸送り機構40側ではすぐに動作を開始しない。更に、操作部10が前方向に移動され、第2当接部45aに当接することで、縫合糸送り部45が前方向の移動を開始する。つまり、操作部10の動きが第2当接部45aを介して縫合糸送り機構40側に伝達されることになる。
縫合糸送り部45が前方向に移動すると、縫合糸締結部材44も併せて前方向に移動する。縫合糸締結部材44が所定の距離移動すると、第1中空部材41が縫合糸締結部材44から抜ける。そして、縫合糸締結部材44の切れ目に縫合糸1が挿通されている状態、つまり縫合糸締結部材44が縫合糸1を締め付けている状態になる。この状態では、縫合糸締結部材44の締め付け力が縫合糸1に到達し、縫合糸1は縫合糸締結部材44に把持されている。
このとき、縫合糸締結部材44の先端には、第2中空部材42の基端が接触している。そして、操作部10の動きが縫合糸締結部材44を介して第2中空部材42に伝達され、縫合糸締結部材44によって押されることで第2中空部材42も前方向に移動することになる。なお、第2中空部材42の前方向に移動によって、第2弾性部材46は、移動規制部材47に押され、前方向に向かって圧縮されていく。
縫合糸1は、縫合糸締結部材44に把持された状態になっているため、第2中空部材42の前方向の移動に併せて縫合糸導入用針70の先端から送り出される。すなわち、縫合糸1は、ループ導入用針60の先端からループ82が送り出されるタイミングよりも遅いタイミングで縫合糸導入用針70の先端から送り出される。したがって、ループ82の送り出しタイミングと、縫合糸1の送り出しタイミングとに時間差を設けることができ、容易にループ82内に縫合糸1が挿入された状態にできる。
つまり、ループ82の送り出しタイミングと、縫合糸1の送り出しタイミングとを調整することができる。これにより、縫合具100では、ループ82の送り出しタイミングと縫合糸1の送り出しタイミングとに時間差を設けたり、ループ82の送り出しタイミングと縫合糸1の送り出しタイミングとを同時にしたりすることができる。なお、第3中空部材43を設けることによって縫合糸1はほぼまっすぐな状態で縫合糸導入用針70に送られているため、縫合糸1が第2ハウジング50b内で撓むことがない。
さらに、操作部10が前方向に移動されると、第2中空部材42の先端が内壁面54bに突き当たる、又は移動規制部材47がストッパー51aに突き当たる。そうすると、第2中空部材42とともに縫合糸送り部45の前方向への移動が停止する。この状態で、更に第1弾性部材32に加えられている力よりも大きな力が操作部10を介して第1弾性部材32に伝達され、操作部10を更に前方向に移動させると、縫合糸送り部45が前方向に移動して第2中空部材42の基端側が縫合糸締結部材44に突き刺さることになる。そうすると、縫合糸締結部材44による縫合糸1への締め付けが解除され、縫合糸1がフリーの状態になる。つまり、縫合糸1が前方向に移動しない状態になる。なお、ここでは、移動規制部材47がストッパー51aに突き当たることで第2中空部材42の前方向の移動を規制した場合を例に説明するが、これに限定するものではないことは前述した通りである(段落[0023]参照)。
次に、操作部10の先端側への操作が解除されると、第2弾性部材46の圧縮力が解放され、移動規制部材47がストッパー51bに突き当たる位置まで縫合糸送り部45が後方向へ移動する。ただし、縫合糸締結部材44には、第2中空部材42が突き刺さったままの状態である。なお、ここでは、移動規制部材47がストッパー51bに突き当たることで第2中空部材42の後方向の移動を規制したが、これに限定するものではないことは前述した通りである(段落[0024]参照)。
移動規制部材47がストッパー51bに当接した状態で、更に操作部10が後方向に移動されると、ループ送り戻し部31の第1当接部33の基端面と縫合糸送り部45の第2当接部45aの先端面が当接し、操作部10の力がループ送り戻し部31を介して縫合糸送り部45に伝達されることになる。第2中空部材42はストッパー51bで移動が停止されているので、縫合糸送り部45だけが後方向へ移動することになる。そして、第2中空部材42が縫合糸締結部材44の切れ目から抜け、縫合糸締結部材44は、第1中空部材41を締め付けことになる。つまり、縫合糸締結部材44の締め付け力が第2中空部材42から第1中空部材41に加わることになり、初期状態に戻る。
以上の一連の動作を経て、各部(操作部10、ループ送り戻し機構30、縫合糸送り機構40)は初期状態と同様の位置に戻るが、ループ82が縫合糸1を把持している状態となっている。この状態で、縫合具100のループ導入用針60及び縫合糸導入用針70を内臓内から腹壁側に抜いてくると、縫合糸1はフリーとなっているため、縫合糸1がスムーズに誘導され、内臓壁と腹壁とを略U字に通した状態になる。最後に、体外に引き出した縫合糸導入用針70の刃先又は他のカット手段(ハサミやカッター等)で縫合糸1をカットする。そうすると、縫合糸1は縫合糸導入用針70の先端まで挿入されている初期状態と同じとなるため、何度でも上記手順で内臓壁の固定ができることになる。なお、縫合糸1をカットした後、縫合糸1が縫合糸導入用針70の刃先よりも先端側に出ている場合は、縫合糸1を基端側に手で引っ張って初期状態と同じ状態にするとよい。
(ループ82と縫合糸1の送り出しタイミング)
縫合具100によれば、先に操作部10の前方向への動きをループ82に伝達し、それから操作部10の前方向への動きを縫合糸1に伝達することを可能にしているので、縫合糸1の送り出しタイミングをループ82の送り出しタイミングよりも遅らすことが可能になっている。こうすることで、縫合糸1を確実にループ82の内部に挿入することができ、縫合糸1を確実に把持させることが可能になっている。
具体的には、操作部10が先端側に動かされると、まずループ送り戻し機構30が動作を開始し、第1弾性部材32の弾性力を利用して先にループ82のみが送り出される。そして、ループ82が完全に送り出された状態、ループ82の環状形状を維持した状態で縫合糸1が送り出されるように、ループ送り戻し機構30側では第1弾性部材32のみに操作部10の動きを伝達し、ループ82の形状を維持できるようにしている。
一方、縫合糸送り機構40は、ループ送り戻し機構30の動作よりも遅れて動作を開始する。移動開始直後、縫合糸送り機構40は、縫合糸締結部材44が第1中空部材41に乗り上げた状態を利用し、縫合糸1をフリーなままにしておく。次に、縫合糸送り機構40側は、縫合糸締結部材44が第1中空部材41から抜けて縫合糸1を締め付け、操作部10の動きを縫合糸1に伝達するようになっている。
このようにして、縫合具100では、ループ82の送り出しタイミングと、縫合糸1の送り出しタイミングとに時間差を設けることが可能になっている。具体的には、縫合具100では、ループ82が先に送り出された状態で、縫合糸1を送り出すことができ、環状形状が形成されたループ82の内部に縫合糸1が容易に挿入されることになる。したがって、縫合具100によれば、ループ送り戻し部31、第1中空部材41及び第2中空部材42の長さ、並びに、ストッパー51a、ストッパー51bの位置を調整することによって、縫合糸1の送り出しタイミングとループ82の送り出しタイミングとを変更、修正することが可能になっている。
[縫合具100の具体的な操作手順]
図9〜図12は、縫合具100の操作手順を簡略的に示した概略断面図である。図9〜図12に基づいて、縫合具100の具体的な操作手順について説明する。なお、図9〜図12では、支持棒20及び平板部21を設置した縫合具100を例に図示している。支持棒20及び平板部21について説明してから、縫合具100の具体的な操作手順に説明する。図9がループ導入用針60の穿刺操作(以下、穿刺操作1と称する)を、図10が縫合糸導入用針70の穿刺操作(以下、穿刺操作2と称する)を、図11が各部の前方向の移動操作(以下、押込操作(押込操作1(C1)〜押込操作3(C3)と称する)を、図12が各部の後方向の移動操作(以下、戻し操作(戻し操作1(D1)〜戻し操作3(D3)と称する)を、それぞれ示している。また、図11、図12には、縫合糸1及びループ82の送り出し状況を抽出した図を併せて示している。
図9〜図12に示す縫合具100には、支持棒20及び平板部21が設置されている。支持棒20は、第2ハウジング50bの先端側に縫合糸導入用針70と平行に並ぶように取り付けられている。平板部21は、支持棒20の先端部に取り付けられ、支持棒20とともに前後方向に移動可能になっている。平板部21には、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70が挿通した状態で配置されている。
この平板部21を、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70の穿刺時に先端側に移動させることで、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70との距離の変化を抑制することができる。このような平板部21を設けることで、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70とが撓み、それらの距離が大幅に変化してしまうことを防止することができる。また、平板部21は支持棒20を介してループ導入用針60及び縫合糸導入用針70に対して前後方向に移動可能になっているので、平板部21が穿刺作業を邪魔することにもならない。
平板部21の平面形状を特に限定するものではないが、たとえば矩形状、円形状、多角形状にするとよい。また、平板部21の先端側面(患者側の面)は、患者の皮膚に刺激を与えないように平坦にしておくとよい。このような平板部21を設ける場合、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70と平行に延びる支持棒20の先端を平板部21に固定するようにしておくとよい。支持棒20を設けておくことで、平板部21の移動の安定性が向上するとともに、平板部21からループ導入用針60及び縫合糸導入用針70に伝達されてしまう力を低減できる。
(A)穿刺操作1(ループ導入用針60を穿刺する縫合具100の穿刺操作1の状態時、つまり使用状態時(2回目以降の使用状態時も含む)を表している)
まず、術者は、ループ形成部80のループ82がループ導入用針60の内部に収納され、縫合糸1が縫合糸導入用針70の内部に収納された状態の縫合具100を用意する(図3で図示した状態)。そして、図9に示すように、第1ハウジング50aを前側にスライド移動させる。このとき、縫合糸1は、縫合糸導入用針70の先端から突出しないように縫合糸導入用針70の内部に挿入されている。また、縫合糸締結部材44が第1中空部材41に乗り上げた状態であり、縫合糸1はフリー、つまり前方向に移動しない状態となっている。
さらに、第1ハウジング50aが前側にスライド移動されるので、縫合糸送り機構40の第2当接部45aの基端面が操作部10の先端部に当接した状態となっている。ただし、操作部10は、まだ操作されていないのでループ送り戻し部31の基端部31bが内壁面57aに当接した状態となっている。この状態で、術者は、縫合具100のループ導入用針60を患者に穿刺する。
(B)穿刺操作2(縫合糸導入用針70を穿刺する縫合具100の穿刺操作2の状態時(通常状態時も含む)を表している)
術者は、ループ導入用針60の穿刺後、第2ハウジング50bを前側にスライド移動させつつ、縫合糸導入用針70を患者に穿刺する。そして、図10に示すように、第1ハウジング50aの基端面と第2ハウジング50bの基端面とを揃え、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを平行に並べた状態にする。この状態で、術者は、操作部10に力を加えることになる。このように、縫合具100は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bを相対的に移動できるので、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70とを時間差を設けて別々に穿刺することができる。そのため、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70を同時に穿刺する場合に比べ、穿刺抵抗の低減を図ることができる。
(C1)押込操作1(ループ82の送り出し開始から縫合糸1の送り出し開始まで)
術者によって操作部10に前方向の力が加えられると、第1弾性部材32を介してループ送り戻し部31が前方向への移動を開始する。ループ送り戻し部31が前後方向に移動すると、ループ形成部80も前後方向に移動する。ループ送り戻し部31は、先端部31aが第1ハウジング50aの内壁面54aに突き当たるまで前方向の移動が可能になっている。ループ送り戻し部31の先端部31aが第1ハウジング50aの内壁面54aに突き当たるまで前方向に移動すると、先端部31aに接続されているループ形成部80もループ導入用針60の内腔を先端側に移動し、ループ導入用針60の先端から送り出される。ループ82は、ループ導入用針60の先端から送り出されると、外力が加わっていない状態となり、環状に復元する。
縫合糸送り機構40は、ループ送り戻し機構30が動きを開始してもまだ動かない。縫合糸締結部材44が第1中空部材41に乗り上げている状態では、縫合糸1はフリーなままである。
(C2)押込操作2(縫合糸1の送り出し開始から縫合糸1の送り出し完了まで)
そして、術者によって操作部10が更に前方向に移動させられると、ループ送り戻し機構30側では、ループ送り戻し部31が内壁面54aに突き当たり、それ以上前方向に移動しなくなる。そうすると、操作部10の動きが第1弾性部材32のみに伝達され、第1弾性部材32がループ送り戻し部31の収容部34内で前方向に向かって圧縮される。したがって、ループ82の形状を維持した状態で第1弾性部材32だけが前方向に移動する。このとき、第1弾性部材32の作用によって、操作部10を介して術者の手元に徐々に荷重がかかっていくことになる。したがって、操作部10をスムーズに前方向に移動することが可能になる。
一方、縫合糸送り機構40は、操作部10が縫合糸送り機構40の第2当接部45aに当接することで、前方向への動きを開始する。操作部10によって第2当接部45aが前方向に押されると、縫合糸送り部45が前方向に移動を開始する。縫合糸締結部材44は、縫合糸送り部45に装着されているため、縫合糸送り部45と一緒に第1中空部材41に沿って前方向に移動を開始する。なお、縫合糸送り部45の前方向の移動に伴い、第2弾性部材46は圧縮される。
縫合糸送り機構40側では、縫合糸送り部45が前方向への移動を継続し、縫合糸締結部材44が第1中空部材41から外れて縫合糸1を締め付けるようになる。この状態で更に縫合糸締結部材44が前方向に移動すると、縫合糸締結部材44に締め付けられている縫合糸1も前方向への移動を開始し、縫合糸導入用針70の先端から縫合糸1が送り出され始める。そして、既に送り出されているループ82の内部に縫合糸1が貫通される。なお、このとき、第2中空部材42も、縫合糸締結部材44によって前方向に押され、前方向に移動している。
その後、移動規制部材47がストッパー51aに突き当たるか、又は第2中空部材42の先端が内壁面54bに突き当たるかするまで、縫合糸送り部45は前方向への移動を継続する。このとき、縫合糸導入用針70の先端から必要な長さ分の縫合糸1が送り出されていることになる。
ループ送り戻し部31の先端部31aが第1ハウジング50aの内壁面54aに突き当たると、ループ送り戻し部31の前方向への移動が規制されるが、操作部10が更に前方向に移動されることで、第1弾性部材32のみが前方向に移動することになる。ループ送り戻し部31は、それ以上、先端側に移動することなく、第1弾性部材32のみを先端側に圧縮可能になっている。こうすることで、ループ導入用針60の先端から送り出されたループ82の形状を維持するようにしている。
(C3)押込操作3(送り出された縫合糸1への締め付け解除)
術者によって操作部10が更に前方向に移動させられると、第1弾性部材32の圧縮及び縫合糸送り部45の前方向の移動が継続される。ただし、第2中空部材42は、移動規制部材47がストッパー51aに突き当たるか、又は第2中空部材42の先端が内壁面54bに突き当たるかしており、それ以上前方向には移動しなくなる。この状態で更に縫合糸送り部45が前方向に移動されると、第2中空部材42が縫合糸締結部材44に突き刺さることになる。そうすると、縫合糸1への締め付けが解除され、縫合糸1が再度フリーになる。つまり、縫合糸1が前方向に移動しなくなる。一方、ループ送り戻し機構30側では、ループ82の形状を維持した状態で第1弾性部材32だけが圧縮されている。したがって、ループ82の内部に縫合糸1が貫通された状態が維持される。
(D1)戻し操作1(各部の後方向の移動開始)
術者により操作部10に加えられている先端側への力が解除されると、第1弾性部材32及び第2弾性部材46の圧縮状態が解除される。第1弾性部材32の圧縮状態が解除されると、操作部10が第1弾性部材32に押され、後方向に移動する。そして、操作部10が、ループ送り戻し部31の基端部31bに当接する。縫合糸締結部材44には第2中空部材42が突き刺さっているので、縫合糸締結部材44と一緒に第2中空部材42も後方向に移動される。それから、縫合糸締結部材44は、移動規制部材47がストッパー51bに突き当たることによって移動が規制される第2中空部材42と一緒に一旦後方向への移動が停止される。
なお、図では、第2弾性部材46の圧縮状態の解放によって、縫合糸送り部45が後方向に移動されている場合を例に示しているが、以下に説明するように第2弾性部材46がなくても、縫合糸送り部45の後方向への移動は可能になっている。以下、第2弾性部材46が設置されていないものとして説明する。
(D2)戻し操作2(ループ82の戻し開始)
更に術者により操作部10が後方向へ移動されると、操作部10が、ループ送り戻し部31の基端部31bを押し、ループ送り戻し部31が後方向への移動を開始する。ループ送り戻し部31が後方向に移動するに伴い、縫合糸1をループ導入用針60の先端に引き寄せるように、ループ82がループ導入用針60内に収容され始める。
(D3)戻し操作3(縫合糸1の把持完了)
ループ送り戻し部31が移動されてしばらくすると、ループ送り戻し部31の第1当接部33が縫合糸送り部45の第2当接部45aと当接する。そうすると、ループ送り戻し部31の後方向への移動力が縫合糸送り部45に伝達され、縫合糸送り部45も併せて後方向に移動させられることになる。
この状態から操作部10が後方向へ更に移動させられると、その力がループ送り戻し部31の第1当接部33を介して縫合糸送り部45に伝達され、縫合糸送り部45が更に後方向に移動する。そうすると、縫合糸締結部材44が、第2中空部材42から抜け、穿刺操作2の状態(通常状態)と同様に第1中空部材41に乗り上げた状態となる。縫合糸1はフリーなままである。つまり、縫合糸1は移動しない。一方、ループ送り戻し部31は、第1弾性部材32の力及び操作部10に加えられる後方向への力によって、縫合糸送り部45の後方向への移動が停止するまで後方向へ移動する。そして、縫合糸締結部材44が通常状態に戻る際に、一緒に通常状態に戻る。このとき、各部は通常状態と同様の位置に戻るが、ループ82が縫合糸1を把持している状態となっている。
この状態で、縫合具100を抜去すると、縫合糸1はフリーとなっているため、縫合糸1がスムーズに誘導され、内臓壁と腹壁とを略U字に通した状態になる。つまり、術者は、押込操作(押込操作1〜3)、戻し操作(戻し操作1〜3)の操作だけで、縫合糸1を内臓壁と腹壁とを略U字に通した状態にできることになる。すなわち、縫合具100によれば、操作部10の押し引き操作だけで、縫合糸1を内臓内に導入したり、内臓内から引き抜いたりできるので、術者の操作負担を大幅に軽減でき、作業性が著しく向上することになる。加えて、縫合具100によれば、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを相対的に前後方向に移動可能になっているので、ループ導入用針、縫合糸導入用針70のそれぞれを時間差を設けて穿刺でき、2本同時に穿刺する場合に比べて患者に対する穿刺抵抗の低減を図ることができる。
最後に、体外に引き出した縫合糸導入用針70の刃先又は他のカット手段で縫合糸1をカットすれば、縫合糸1の内臓内への導入及び引き出しにおける一連の操作が完了することになる。そうすると、縫合糸1は縫合糸導入用針70の先端まで挿入されている通常状態と同じとなるため、何度でも上記手順で内臓壁の固定ができることになる。なお、縫合糸1をカットした後、縫合糸1が縫合糸導入用針70の刃先よりも先端側に出ている場合は、縫合糸1を基端側に手で引っ張って初期状態と同じ状態にするとよい。
[縫合具100を使用した臓器の固定手技]
図13及び図14は、縫合具100の作用を説明するための説明図である。図13及び図14に基づいて、縫合具100の作用を、縫合具100を使用した手技の流れに沿って説明する。ここでは、縫合具100を用いて、患者の腹壁101と内臓壁102(たとえば胃壁)との固定について説明する。
まず、術者は、患者の口又は鼻から内臓内(たとえば胃内)に内視鏡を挿入する。その後、術者は、内臓内に十分に気体(たとえば二酸化炭素)を供給して、内臓を膨張させる。そうして、内臓壁102を腹壁101に密着させる。それから、ループ導入用針60及び縫合糸導入用針70で穿刺しようとする箇所を含め、皮膚103を消毒する。それから、内視鏡から放たれる光により内臓の位置を確認し、この部位に局所麻酔を行なう。
続いて、ループ形成部80のループ82がループ導入用針60の内部に収納され、縫合糸1が縫合糸導入用針70の内部に収納された状態の縫合具100を用意する(図3で図示した状態)。このとき、縫合糸1は、縫合糸導入用針70の先端から突出しないように縫合糸導入用針70の内部に収納されている。そして、第1ハウジング50aを前側にスライド移動させて、ループ導入用針60を患者の腹壁101に穿刺し、内臓壁102から内臓内にループ導入用針60を突出させる(図13(a))。次に、第2ハウジング50bを前側にスライド移動させて、縫合糸導入用針70を患者の腹壁101に穿刺し、内臓壁102から内臓内に縫合糸導入用針70を突出させる(図13(b))。
この状態を内視鏡で確認した後、術者は、操作部10を前方向に移動させる。そして、術者は、図11及び図12で示した一連の操作を実行し、縫合糸1を体外に露出させた状態にする(図14(c))。つまり、縫合糸1が、内臓壁102と腹壁101とを略U字に通した状態になる。最後に、術者は、体外に引き出した縫合糸1をカットし、縫合糸1の両端部を結紮する(図14(d))。この結紮により、内臓壁102と腹壁101とが固定される。
さらに、その結紮部分と所定距離、たとえば20〜30mm程度離した位置にほぼ平行に、再び縫合具100を穿刺し、内臓壁102と腹壁101とを固定する。つまり、縫合糸1が臓器固定具として機能することで、内臓壁102と腹壁101とが固定され、瘻孔カテーテルを挿入する際に利用される瘻孔が容易に形成することができる。このとき、縫合糸1を複数回に備えた長さとしておけば、連続的に縫合具100を使用することが可能になる。
[縫合具100の奏する効果]
縫合具100によれば、縫合糸1を縫合具100に毎回挿入する必要がなく、縫合糸1がなくなるまで何度でも臓器固定が可能になる。また、縫合具100によれば、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70とを時間差を設けて穿刺でき、2本の針を同時に穿刺する場合に比べ患者に対する穿刺抵抗を低減することが可能になる。さらに、縫合具100によれば、操作部10の押し引き操作(押込操作(押込操作1〜3)、戻し操作(戻し操作1〜3))だけで、縫合糸1を内臓壁102と腹壁101とを略U字に通した状態にできる。具体的には、術者は、操作部10を前方向に移動させる操作、及び、操作部10を初期状態の位置に移動させる操作を実行するだけで縫合糸1を内臓壁102及び腹壁101に通した状態にできるので、術者に要求される手技が非常に簡便化できる。さらに、ループ82が環状に開いた状態になってから縫合糸1が送り出されるようになっているため、縫合糸1を確実にループ82の内部に挿入することができる。
したがって、術者の操作負担を大幅に軽減でき、作業性が著しく向上することになる。また、手技自体を非常に簡便に実行することができるので、作業性だけでなく、操作性も著しく向上することになる。さらに、簡便な手技でありながらも、縫合糸1の把持を確実に実行できるため、何回も穿刺してしまうようなことを極力低減でき、術者の負担だけでなく、患者の負担の軽減にも寄与することができる。加えて、第1弾性部材32の作用により、押込操作がスムーズに行なえ、より施術の際の安定性が向上する。
また、縫合具100は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bとを相対的に移動することができるので、目的とした部位に穿刺できなかったとしても、1本単位で穿刺のやり直しをすることができ、術者の負担だけでなく、患者の負担の軽減にも更に寄与することができる。
なお、上記実施の形態では、縫合具100を繰り返し使用することを前提とした場合を例に説明したが、必ずしも縫合具100を繰り返し使用することはない。すなわち、1回の手技に対応するための長さを有する縫合糸1を挿入しておき、縫合具100を繰り返し使用しないようにしてもよい。また、縫合具100では、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bを同じ位置にしておけば、ループ導入用針60と縫合糸導入用針70を同時に穿刺することもできる。
1 縫合糸、10 操作部、20 支持棒、21 平板部、22 溝、30 ループ送り戻し機構、31 ループ送り戻し部、31a 先端部、31b 基端部、31c 側壁部、32 第1弾性部材、32a 基端部、33 第1当接部、34 収容部、40 縫合糸送り機構、41 第1中空部材、42 第2中空部材、43 第3中空部材、44 縫合糸締結部材、45 縫合糸送り部、45a 第2当接部、45b 側壁延設部、45c 本体部、45d 装着部、46 第2弾性部材、47 移動規制部材、50 ハウジング、50a 第1ハウジング、50b 第2ハウジング、51a ストッパー、51b ストッパー、52a 支持部、52b 支持部、54a 先端側内壁面、54b 先端側内壁面、55 ガイド穴、56a つば部、56b つば部、57a 基端側内壁面、57b 基端側内壁面、60 ループ導入用針、70 縫合糸導入用針、80 ループ形成部、81 棒状軸部、82 ループ、83 基端側固定部、90 移動機構、91 スライド受け部、92 スライド突起部、93 スライド溝、94 先端側ストッパー、95 基端側ストッパー、100 縫合具、101 腹壁、102 内臓壁、103 皮膚。

Claims (6)

  1. 第1ハウジングと、
    前記第1ハウジングに対向配置された第2ハウジングと、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを前後方向にスライド移動させる移動機構と、
    前記第1ハウジングの先端側に設けられたループ導入用針と、
    前記ループ導入用針から所定の距離を隔ててほぼ平行に前記第2ハウジングの先端側に設けられ、縫合糸が収容される縫合糸導入用針と、
    先端にループが形成され、前記ループ導入用針の内部に移動可能に挿入されているループ形成部と、
    前記第1ハウジング内に設けられ、前記ループ形成部を移動させるループ送り戻し機構と、
    前記第2ハウジング内に設けられ、前記縫合糸を送り出す縫合糸送り機構と、
    前記第1ハウジング内に又は前記第1ハウジングから突出するように設けられ、前記ループ送り戻し機構及び前記縫合糸送り機構を動作させる操作部と、
    を備え、
    前記操作部は、
    前記第1ハウジングに前後方向に移動可能に設けられ、
    前記ループ送り戻し機構は、
    前記操作部の前側への動きが伝達され、前記ループを前記ループ導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸送り機構は、
    前記操作部の側への動きが伝達され、前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出した状態に維持したまま、前記ループを前記ループ導入用針内に収容することで、前記縫合糸を前記ループ導入用針の先端で把持する
    ことを特徴とする医療用縫合具。
  2. 第1ハウジングと、
    前記第1ハウジングに対向配置された第2ハウジングと、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを前後方向にスライド移動させる移動機構と、
    前記第1ハウジングの先端側に設けられたループ導入用針と、
    前記ループ導入用針から所定の距離を隔ててほぼ平行に前記第2ハウジングの先端側に設けられ、縫合糸が収容される縫合糸導入用針と、
    先端にループが形成され、前記ループ導入用針の内部に移動可能に挿入されているループ形成部と、
    前記第1ハウジング内に設けられ、前記ループ形成部を移動させるループ送り戻し機構と、
    前記第2ハウジング内に設けられ、前記縫合糸を送り出す縫合糸送り機構と、
    前記第1ハウジング内に又は前記第1ハウジングから突出するように設けられ、前記ループ送り戻し機構及び前記縫合糸送り機構を動作させる操作部と、
    を備え、
    前記移動機構は、
    前記第1ハウジング又は前記第2ハウジングの一方の一側面に固定されるスライド受け部と、
    前記第1ハウジング又は前記第2ハウジングの他方の一側面に形成され、前後方向に延びるスライド突起部と、
    前記スライド受け部に形成され、前記スライド突起部が装着されるスライド溝と、を有し、
    前記スライド突起部が前記スライド溝に装着されることにより、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとが前記スライド受け部を介して前後方向にスライド移動可能に連結され、
    前記ループ送り戻し機構は、
    前記操作部の前側への動きが伝達され、前記ループを前記ループ導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸送り機構は、
    前記操作部の前側への動きが伝達され、前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出した状態に維持したまま、前記ループを前記ループ導入用針内に収容することで、前記縫合糸を前記ループ導入用針の先端で把持する
    ことを特徴とする医療用縫合具。
  3. 第1ハウジングと、
    前記第1ハウジングに対向配置された第2ハウジングと、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを前後方向にスライド移動させる移動機構と、
    前記第1ハウジングの先端側に設けられたループ導入用針と、
    前記ループ導入用針から所定の距離を隔ててほぼ平行に前記第2ハウジングの先端側に設けられ、縫合糸が収容される縫合糸導入用針と、
    先端にループが形成され、前記ループ導入用針の内部に移動可能に挿入されているループ形成部と、
    前記第1ハウジング内に設けられ、前記ループ形成部を移動させるループ送り戻し機構と、
    前記第2ハウジング内に設けられ、前記縫合糸を送り出す縫合糸送り機構と、
    前記第1ハウジング内に又は前記第1ハウジングから突出するように設けられ、前記ループ送り戻し機構及び前記縫合糸送り機構を動作させる操作部と、
    を備え、
    前記移動機構は、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを対向配置させた状態において、同一向きとなる側面又は対向面に設けられ、
    前記ループ送り戻し機構は、
    前記操作部の前側への動きが伝達され、前記ループを前記ループ導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸送り機構は、
    前記操作部の前側への動きが伝達され、前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出した状態に維持したまま、前記ループを前記ループ導入用針内に収容することで、前記縫合糸を前記ループ導入用針の先端で把持する
    ことを特徴とする医療用縫合具。
  4. 前記移動機構は、
    前記第1ハウジング又は前記第2ハウジングの一方の一側面に固定されるスライド受け部と、
    前記第1ハウジング又は前記第2ハウジングの他方の一側面に形成され、前後方向に延びるスライド突起部と、
    前記スライド受け部に形成され、前記スライド突起部が装着されるスライド溝と、を有し、
    前記スライド突起部が前記スライド溝に装着されることにより、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとが前記スライド受け部を介して前後方向にスライド移動可能に連結される
    ことを特徴とする請求項1又は3に記載の医療用縫合具。
  5. 前記スライド突起部の両端部にストッパーを形成した
    ことを特徴とする請求項2又は4に記載の医療用縫合具。
  6. 第1ハウジングと、
    前記第1ハウジングに対向配置された第2ハウジングと、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを前後方向にスライド移動させる移動機構と、
    前記第1ハウジングの先端側に設けられたループ導入用針と、
    前記ループ導入用針から所定の距離を隔ててほぼ平行に前記第2ハウジングの先端側に設けられ、縫合糸が収容される縫合糸導入用針と、
    先端にループが形成され、前記ループ導入用針の内部に移動可能に挿入されているループ形成部と、
    前記第1ハウジング内に設けられ、前記ループ形成部を移動させるループ送り戻し機構と、
    前記第2ハウジング内に設けられ、前記縫合糸を送り出す縫合糸送り機構と、
    前記第1ハウジング内に又は前記第1ハウジングから突出するように設けられ、前記ループ送り戻し機構及び前記縫合糸送り機構を動作させる操作部と、
    を備え、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとが対向配置された状態において、
    前記ループ送り戻し機構は、
    前記操作部の前側への動きが伝達され、前記ループを前記ループ導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸送り機構は、
    前記ループが前記ループ導入用針から送り出され始めてから前記操作部の前側への動きが伝達され、前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出し、
    前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出した状態に維持したまま、前記ループを前記ループ導入用針内に収容することで、前記縫合糸を前記ループ導入用針の先端で把持する
    ことを特徴とする医療用縫合具。
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