JP5830723B2 - 光ファイバ複屈折補償ミラー及び電流センサ - Google Patents

光ファイバ複屈折補償ミラー及び電流センサ Download PDF

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Description

本発明は、電力系統の電流の値を検知する電流センサや、磁界センサ、光通信分野での伝送路で接続された送信部及び受信部との間で量子暗号を伝送するための量子暗号装置、又は、光スイッチ、光源、アンプ、干渉計、アドドロップ等に使用される光ファイバ複屈折補償ミラーと、前記電流センサに関するものである。
従来、電力設備の電力系統の電流測定には巻線型変流器が広く用いられている。しかし巻線型変流器は、測定すべき系統電圧が大きくなるほど大型化してしまい、コストと設置スペースが嵩むという問題がある。特にGIS(Gas Insulation Switch)と称される絶縁性ガスを用いるガス絶縁開閉装置では、小型化及び省スペース化が強く要求されるため、大型の巻線型変流器を搭載することが困難になっている。
このため、小型化と省スペース化、及び、高絶縁性、耐ノイズ性の点から、光ファイバ自体のファラデー効果を使い、電流導体の周囲に光ファイバを周回設置して電流測定を行う電流センサが、従来から各種提案され用いられている。この電流センサは光ファイバに直線偏光を入射し、この光ファイバを被測定電流が流れる導体に周回させ、電流に比例して発生する磁界により、光ファイバ中の直線偏光の偏光面を光ファイバのファラデー効果によって回転させる。この時、偏光面の回転角度は被測定電流の大きさに比例する。よって、この回転角度を測定することで、電流の大きさを求めることが出来る。
図15は、光ファイバのファラデー効果を利用した電流センサの一例である、特許文献1記載の電流センサを示した模式図である。この電流センサ100は、光サーキュレータ101と、複屈折素子102と、ファラデー回転子103と、センサ用の光ファイバ104から構成されている。光ファイバ104は被測定電流が流れる導体105の外周に周回配置される。そして光ファイバ104の一端にはファラデー回転子103が設けられ、他端にはミラー106が設けられる。又、複屈折素子102と光サーキュレータ101は、それぞれ光ファイバで接続され、光サーキュレータ101は光源107からの光が光ファイバ104側へ透過する向きに接続される。
光源107から出射され、光ファイバ108及び光サーキュレータ101を介して複屈折素子102へ入射される光は、複屈折素子102によって直線偏光となり、ファラデー回転子103へ入射される。ファラデー回転子103は、マグネット109と、このマグネット109によって磁気飽和された強磁性ガーネット110とから構成され、強磁性ガーネット110を透過する光の偏光面を22.5度回転させる。ファラデー回転子103を透過した直線偏光は光ファイバ104に入射され、導体105を流れる被測定電流で生じた磁界によってファラデー回転を受け、直線偏光の偏光面は磁界の大きさに比例した回転角度だけ回転する。
光ファイバ104を伝搬する光は、更にミラー106で反射されて再び光ファイバ104を伝搬する際に前記磁界により再度ファラデー効果により回転され、再びファラデー回転子103に入射される。光はファラデー回転子103を再び透過することで更に偏光面が22.5度回転されるので、偏光面はファラデー回転子103により往復で45度回転される。ファラデー回転子103を透過した光は再び複屈折素子102に伝搬され、偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離される。分離された一方の直線偏光は光サーキュレータ101と光ファイバ111を介して受光素子112で受光され、電気信号S1に変換される。又、もう一方の直線偏光は光ファイバ113を介して受光素子114で受光され、電気信号S2に変換される。
光ファイバ104で伝搬される直線偏光に生じるファラデー回転角に応じて、受光素子112と114で受光される光量は変化するので、この変化を反映した電気信号S1及びS2を信号処理回路115で処理することにより、光ファイバ104で発生したファラデー回転角を求めることが出来る。そして求められたファラデー回転角から被測定電流が計算される。
又、前述したGIS等の送変電設備は大電流化しており、このような大電流を光ファイバで検出するためには、最大測定電流値が大きい石英系光ファイバを用いる必要がある。
しかし、電流検出を行う光ファイバ104に石英系光ファイバを用いた場合、曲げや振動で生じる応力により直線複屈折が発生し、伝搬する直線偏光が楕円化することで測定誤差が大きくなる。即ち、電流センサ100のような、光ファイバのファラデー効果を利用した電流センサに外部より振動が加わると、光ファイバ自体が有する光弾性により、被測定電流の測定結果が大きく変動してしまうという問題があった。
例えば、前記GIS内の遮断器の動作によって測定結果が変動する例を図16に示す。系統周波数が60Hzで定常時における測定結果は、図16(a)で示すような波形である。この定常状態に振動が加わると、図16(b)で示すように測定結果は大きく変動する。
そこで光ファイバ104に、酸化鉛を含有する低複屈折光ファイバが用いられる。酸化鉛を含有する光ファイバが用いられる理由は、光弾性係数が石英系光ファイバと比較して非常に小さいため、伝搬する偏光は曲げや振動等による応力に対して影響を受けにくいためである。
しかしながら、酸化鉛を含有する光ファイバは前記石英系光ファイバに対してファラデー回転能を示すベルデ定数が約5倍であることから、石英系光ファイバと比較して最大検出電流が小さく、大電流の測定には不利であった。
そこで、光ファイバで発生する前記各問題を抑制する手段して、ファラデー回転子を備えたファラデーミラーを、前記ミラー106に換えて光ファイバ104の他端側に光学的に接続する方法が考えられる。前記ファラデー回転子を備えたファラデーミラーの一例として、例えば特許文献2が挙げられる。
図18に、特許文献2記載のファラデーミラー123の構成を示す。ファラデーミラー123は、光ファイバホルダ124中心孔にフェルール125を介して、光ファイバ126、光ファイバ127、及びその先端に球状部128を形成した収束ビーム系一体端末を内挿し、球状部128を突出させ、対向して45度ファラデー回転子129、ミラー130を配置し、ファラデー回転子129を磁化するためのマグネット131を外挿したキャップ132により封止した。光ファイバ127からミラー130へ光が進む方向を順方向、ミラー130から光ファイバ127へ光が進む方向を逆方向と定義すると、順方向において光ファイバ127を伝搬し球状部128から出射された光は、ファラデー回転子129により偏光面が45度回転し、ミラー130で反射される。更に、逆方向で再びファラデー回転子129を透過する事により、偏光面が更に45度回転し、順方向時に光ファイバ127、球状部128から出射された光の偏光面に対し、逆方向では90度回転した状態で、光は光ファイバ127に戻ることとなる。
しかしながら、ファラデーミラー123を搭載した電流センサの振動特性は、前記ミラー106の搭載時よりも改善されるものの高精度測定用としては不十分であり、更に温度特性も悪かった。この原因はファラデー回転子129が温度特性と波長特性を持っており、又、45度のファラデー回転角を決めるための厚さ加工精度に限界があり、測定時の温度,波長において、ファラデー回転子を往復した時の偏光面のファラデー回転角が90度からずれることにより、光ファイバの複屈折を完全に補償できないためであった。又、電流センサの測定精度の波長、温度特性も悪くなる。図19にファラデーミラー123を接続した電流センサから出力される、被測定電流測定値における温度依存性を、比誤差−温度特性で示す。図19では、温度35度近くで比誤差が最も低下するものの、35度よりも温度が低下又は上昇すると、比誤差の変動幅も非線形に増加し、ファラデー回転子129の温度特性が電流センサの被測定電流の測定値を変動させてしまうことが分かる。
そこで光ファイバ104で発生する前記各問題を抑制する手段して、ファラデー回転子を使用せず、前記ミラー106に換えてλ/4波長板を備えた偏光面回転ミラーを、光ファイバ104の他端側に光学的に接続することが考案されている。前記λ/4波長板を備えた偏光面回転ミラーの一例として、例えば特許文献3が挙げられる。
図17に、特許文献3記載の偏光面回転ミラーの構成を示す。偏光面回転ミラー116内の、光ファイバ117の光入出射端面117aから光が出射され第1の複屈折素子118に入射すると、その光は互いに偏光方向が直交する、常光線と異常光線の2つの直線偏光に分離される。次に二つの直線偏光は第2の複屈折素子119に入射される。第1の複屈折素子118と第2の複屈折素子119の、それぞれの光学面における結晶軸方向は90度異なるように設定されるため、第1の複屈折素子118を常光線で透過した光は、第2の複屈折素子119では異常光線となり、図17のx軸方向にシフトされる。従って2つの直線偏光は、第1の複屈折素子118と第2の複屈折素子119とを透過するときに、必ず常光線と異常光線の両方の光路をとり、第1の複屈折素子118と第2の複屈折素子119が同じ結晶軸方向と厚さであれば、光路長は等しい。常光線及び異常光線の2つの偏光成分は、2つの複屈折素子118、119によって同一距離だけシフトされているため、第1の複屈折素子118内での分離の際に発生する2つの光の光路長差は、ミラー122で反射する前に解消される。
次に、2つの直線偏光はλ/4波長板120に入射し、電気ベクトルの先端の回転方向が互いに異なる、2つの円偏光に変換される。λ/4波長板120から出射した2つの円偏光はレンズ121で集光され、ミラー122の表面上の一点Rで点対称に反射され、反射前後で円偏光の光路が入れ替わり、且つ反射によって円偏光の回転方向が逆転する。
反射された円偏光は再度λ/4波長板120を透過し、電気ベクトルの振動方向が90度異なる2つの直線偏光に変換され、その際、反射前の光路(往路)におけるx方向、y方向の直線偏光は、反射後の光路(復路)ではそれぞれy方向、x方向の直線偏光となる。2つの直線偏光は第2の複屈折素子119及び第1の複屈折素子118を再び透過し、1つの光に再合成される。再合成により形成された光は光ファイバ117に入射される。
ミラー122で反射後に光ファイバ117に入射する前に、2つの光は2つの複屈折素子118、119によって同一距離だけシフトされるため、再合成された光は光ファイバ117に入射する前に、ミラー122で反射した2つの光の光路長差は解消される。
以上により、偏光面回転ミラー116に依れば、光ファイバ104から出射された任意の偏光に対し、偏光主軸が90度回転され、かつ楕円偏光成分がある場合には回転方向が逆転した偏光、即ちポアンカレ球上で真裏に位置する偏光に変換し、光ファイバ104へ入射することで、光ファイバ104の複屈折を補償し、電流センサ100の安定した測定が可能になる、としている。
特開平10−319051号公報 実開平7−41507号公報 特開2008−65111号公報
しかしながら、ファラデー回転子を使用しない前記偏光面回転ミラー116であっても、組立時に最適結合位置を探す調芯時において、結合ピーク位置が幾つも現れ、どの位置が最適結合位置か判断し辛く、組立が難しいという課題があった。その原因としては、2つの円偏光がミラー122で一点反射する際に、電気ベクトル先端の回転方向が互いに逆方向であるため、円偏光どうしで発生する干渉によるものと推測される。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、幾つもの結合ピーク位置の発生を解消することで調芯組立し易いと共に、電流センサにおけるセンサ用光ファイバで発生する複屈折を補償して、電流センサの耐振動性を向上させ、且つ電流センサの大電流検出を可能とする、光ファイバ複屈折補償ミラーを提供することにあり、またその光ファイバ複屈折補償ミラーが光学的に接続されることで耐振動性が向上した電流センサを提供することにある。
上記課題は以下の本発明により達成される。即ち、
本発明の光ファイバ複屈折補償ミラーは、光ファイバと、複屈折素子と、レンズと、マグネットと、マグネットからの磁界が印加されることで磁気飽和されて45度のファラデー回転角を有するファラデー回転子と、ミラーを備え、
複屈折素子、ファラデー回転子、及びミラーの各部品は、光ファイバの光入出射端面から、複屈折素子、ファラデー回転子、及びミラーの順に配置され、
光ファイバはシングルモード型であり、
更に、
光ファイバ内を伝搬してきた光は、複屈折素子で互いに直交する常光線と異常光線の2つの直線偏光に分離されてレンズによって集光され、
更に、2つの直線偏光はファラデー回転子を透過することにより、それぞれの偏光面が45度回転されてミラーの表面上の一点で点対称に反射され、
反射された2つの直線偏光が、再度、ファラデー回転子を透過することにより、2つの直線偏光の偏光面は更に45度回転され、
次に2つの直線偏光は、再度、複屈折素子に入射されることで1つの光に再合成され、前記再合成された光が光ファイバに入射され
前記複屈折素子における前記異常光線のシフト量が、前記光ファイバのモードフィールド直径の2倍以上である、ことを特徴とするものである。
また、本発明の光ファイバ複屈折補償ミラーは、
光ファイバと、第1の複屈折素子と、第2の複屈折素子と、レンズと、マグネットと、前記マグネットからの磁界が印加されることで磁気飽和されて45度のファラデー回転角を有するファラデー回転子と、ミラーを備え、
第1の複屈折素子、第2の複屈折素子、ファラデー回転子、及びミラーの各部品は、光ファイバの光入出射端面から、第1の複屈折素子、第2の複屈折素子、ファラデー回転子、及びミラーの順に配置され、
光ファイバはシングルモード型であり、
第2の複屈折素子の光学面での結晶軸方向は、第1の複屈折素子の光学面での結晶軸方向に対して、90度異なるように設定され、
更に、
光ファイバ内を伝搬してきた光は、第1の複屈折素子で互いに直交する常光線と異常光線の2つの直線偏光に分離され、
第1の複屈折素子を透過した2つの直線偏光は、第2の複屈折素子を透過するときに、第1の複屈折素子を常光線で透過した光は異常光線で透過されると共に、第1の複屈折素子を異常光線で透過した光は常光線で透過され、レンズによって集光され、
第1の複屈折素子を透過時の前記異常光線と、第2の複屈折素子を透過時の前記異常光線の、各シフト量は同一に設定され、
更に、2つの直線偏光はファラデー回転子を透過することにより、それぞれの偏光面が45度回転されてミラーの表面上の一点で点対称に反射され、
反射された2つの直線偏光が、再度、ファラデー回転子を透過することにより、2つの直線偏光の偏光面は更に45度回転され、
次に、ファラデー回転子を透過した2つの直線偏光が第2の複屈折素子を透過するときに、一方の直線偏光のみがシフトされ、
更に2つの直線偏光が、再度、第1の複屈折素子に入射され、第2の複屈折素子を透過した2つの直線偏光が第1の複屈折素子を透過するときに、第2の複屈折素子を常光線で透過した光は異常光線で透過されると共に、第2の複屈折素子を異常光線で透過した光は常光線で透過されることで、一方の直線偏光のみがシフトされて2つの直線偏光は1つの光に再合成され、
前記再合成された光が光ファイバに入射され
前記第1の複屈折素子における前記異常光線の前記シフト量と、前記第2の複屈折素子における前記異常光線の前記シフト量の合計が、前記光ファイバのモードフィールド直径の2倍以上である、ことを特徴とするものである。
更に、本発明の光ファイバ複屈折補償ミラーは、前記の光ファイバ複屈折補償ミラーにおいて前記第2の複屈折素子を透過する時に常光線と異常光線の分離で生じる2つの直線偏光間の光路長差が、
第1の複屈折素子を透過する時に常光線と異常光線の分離で生じる2つの直線偏光間の光路長差に等しく設定されることを特徴とするものである。
本発明の電流センサは、前記の光ファイバ複屈折補償ミラーの前記光ファイバが、電流が流れる導体に設置され前記導体を流れる電流を測定する電流センサのセンサ用光ファイバに光学的に接続されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項1又は請求項に記載の光ファイバ複屈折補償ミラーに依れば、光ファイバからの出射光を直交した2つの直線偏光に分離し、その直交した2つの直線偏光を点対称に反射させる光路構成である。即ち、2つの直線偏光はミラーでの点対称反射時には偏光方向が直交しているため、干渉が解消され、複数の結合ピーク位置の発生を防止することが出来る。従って最適結合位置が探し易くなり、調芯組立作業が容易となる。
更に、請求項1に記載の光ファイバ複屈折補償ミラーは、2つの直線偏光が複屈折素子を往復で二回透過する際に、ミラーによる反射とファラデー回転子による90度の偏光面回転により常光線と異常光線を入れ替えることで、光ファイバから出射された任意の偏光に対し、ポアンカレ球上で真裏に位置する偏光を光ファイバに入射させているため、光ファイバで発生する複屈折を補償することが可能となる。
又、請求項に記載の光ファイバ複屈折補償ミラーは、2つの直線偏光が2つの複屈折素子によって同一距離だけシフトされる。従って、第1の複屈折素子の分離の際に発生する2つの直線偏光の光路長差が第2の複屈折素子で補償され、2つの直線偏光がレンズに入射する前に光路長差が解消される。従って、レンズの焦点位置ずれに起因する結合効率の劣化が防止される。更に、光路長差を補償した後にミラーによる反射とファラデー回転子による90度の偏光面回転により、常光線と異常光線が入れ替わるように光路が構成されていることで、光ファイバから出射された任意の偏光に対し、ポアンカレ球上で真裏に位置する偏光を光ファイバに入射させているため、光ファイバで発生する複屈折を補償することが可能となる。
又、請求項1又は請求項に記載の光ファイバ複屈折補償ミラーではファラデー回転子を使用しているが、そのファラデー回転子が温度特性,波長特性を有しても、2つの直線偏光の偏光面の直交性が保たれるため、光ファイバで発生する複屈折が補償される。
更に、請求項又は請求項に記載の光ファイバ複屈折補償ミラーに依れば、ファラデー回転子が温度特性,波長特性を有することで、ファラデー回転子を往復することによる2つの直線偏光のファラデー回転角の合計が90度からずれたとしても、複屈折素子で分離された90度からずれた成分の直線偏光の光ファイバへの入射を防止することが可能となる。
更に、請求項に記載の光ファイバ複屈折補償ミラーに依れば、第1の複屈折素子の分離の際に発生する2つの直線偏光の光路長差を、より確実に第2の複屈折素子で補償することが出来る。
又、請求項に記載の電流センサに依れば、請求項1乃至請求項の何れかの光ファイバ複屈折補償ミラーを光学的に接続することにより、光ファイバの複屈折が補償されているため、センサ用の光ファイバ自体が有する光弾性に起因した振動による測定結果の変動が抑制され、耐振動性が向上する。
更に、耐振動性に優れるため、酸化鉛を含有する光ファイバよりも複屈折性が大きい、石英系光ファイバをセンサ用光ファイバに使用することが可能となり、大電流検出が可能な電流センサを形成することが出来る。
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラーの構成図である。 図1の光ファイバ複屈折補償ミラーの複屈折素子とファラデー回転子とマグネットの配置を示す斜視図である。 図1の光ファイバ複屈折補償ミラーを伝搬する光の偏光状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラーの構成図である。 図4の光ファイバ複屈折補償ミラーの、第1の複屈折素子と第2の複屈折素子、及びファラデー回転子とマグネットの配置を示す斜視図である。 図4の光ファイバ複屈折補償ミラーにおいて、光ファイバから出射してミラーで反射されるまでの光の偏光状態を示す図である。 図4の光ファイバ複屈折補償ミラーにおいて、ミラーで反射されて光ファイバに入射するまでの光の偏光状態を示す図である。 実施例1〜3に係る、ファラデーミラー、及びミラーの構成図である。 実施例1に係る光学系を示す構成図である。 実施例2に係る光学系を示す構成図である。 実施例3においてミラー7で形成された電流センサの測定電流波形変動図である。 実施例3においてファラデーミラー11で形成された電流センサの測定電流波形変動図である。 実施例3において光ファイバ複屈折補償ミラー1で形成された電流センサの測定電流波形変動図である。 実施例3において光ファイバ複屈折補償ミラー10で形成された電流センサの測定電流波形変動図である。 光ファイバ利用した従来の電流センサの一例を示す模式図である。 GIS内の遮断器による電流センサの測定結果変動例を示す波形図である。 従来の偏光面回転ミラーの一例を示す模式図である。 従来のファラデーミラーの一例を示す断面図である。 図18に示すファラデーミラーを接続した電流センサから出力される、被測定電流測定値における比誤差−温度特性を示すグラフである。 図1に示す光ファイバ複屈折補償ミラーを接続した電流センサから出力される、被測定電流測定値における比誤差−温度特性を示すグラフである。 図4に示す光ファイバ複屈折補償ミラーを接続した電流センサから出力される、被測定電流測定値における比誤差−温度特性を示すグラフである。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラーを、図1と図2に基づいて詳細に説明する。各図のx軸、y軸、z軸はそれぞれ一対一に対応している。図1において、光ファイバ複屈折補償ミラー1は、光ファイバ2と、互いに平行な2つの面3a及び3bを有する複屈折素子3、1個のレンズ4、マグネット5、ファラデー回転子6、及びミラー7を備えて構成される。更に、複屈折素子3、ファラデー回転子6、及びミラー7の各部品は、光ファイバ2の光入出射端面2aから見て、複屈折素子3、ファラデー回転子6、及びミラー7の順に配置されると共に、レンズ4が複屈折素子3とファラデー回転子6の間に配置されている。
光ファイバ2の光入出射端面2aには研磨加工が施され、前記複屈折素子3の一方の面3aに対向して配置されている。光入出射端面2aは斜めに形成されることが好ましく、その角度φ(即ち、コア2bの軸方向に垂直な方向に対する角度)は、約6〜8度程度に設定されることが最も好ましい。なお、光入出射端面2aには、誘電体による反射防止膜を施すことが望ましい。光ファイバ2は、コア2b、及びコア2bの屈折率より低い屈折率を有するクラッド2cが、前記コア2bの周囲を囲むことで構成され等方的な屈折率分布を有する、シングルモード型の光ファイバであり、例えば石英系光ファイバを用いる。光ファイバ2は一例として、光ファイバのファラデー効果を利用した電流センサのセンサ用光ファイバに光学的に接続されており、この場合、図示しない電流センサ等から伝搬された光を複屈折素子3に出射すると共に、ミラー7によって反射された光を入射して、図示しない電流センサ等へと前記反射光を再伝搬する。
複屈折素子3は一軸性複屈折結晶であり、結晶軸X31が面3aのZ軸方向に対して角度αで傾斜するように調整されると共に、光学面(面3a)での結晶軸X32は図2に示すようにy軸と平行に配置される。複屈折素子3としては、例えば、ルチル(TiO)、方解石(CaCO)、イットリウム・バナデート(YVO)結晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO)等を用いることが出来る。これら結晶の中でも、特に硬くて傷が付きにくく潮解性のないルチルを用いることが好ましい。複屈折素子3にルチルを使用する場合、面法線と結晶軸との角度α(図1の結晶軸X31方向に該当)は47.8度に設定する。又、複屈折後の常光線及び異常光線を平行に出射するために、2つの面3a及び3bは平行に設定する。なお、複屈折素子3の光学面には、誘電体による反射防止膜を施すことが望ましい。そして光ファイバ2と複屈折素子3の間を、光が伝搬する。
一方、複屈折素子3の他方の面3bには、レンズ4が面対向で配置される。レンズ4は入射した光の集光を行う。レンズ4には、非球面レンズ、ボールレンズ、平凸レンズ、或いは、屈折率分布レンズ等を用いることが好ましい。又、レンズ4の材料には、例えば、ガラスやプラスチックを用いる。
ファラデー回転子6は、複屈折素子3及びレンズ4を透過した光を入射して、その光の偏光面を回転させる非相反性の偏光面回転素子であり、マグネット5の近傍に設置され、そのマグネット5からの磁界が印加されることで、その磁界の強度に比例して前記偏光面を回転させる。ファラデー回転子6には、マグネット5からの磁界が印加されて磁気飽和された時にファラデー回転角が45度となる、出来るだけ薄いファラデー効果を有する単結晶を使用する。具体的には強磁性のビスマス置換型ガーネットが最適である。偏光面の回転方向は、複屈折素子3からz軸方向に見たときに時計方向又は反時計方向どちらに設定しても良いが、図2では反時計方向の例を図示している。又、ファラデー回転子6の外形は平板状に形成される。ファラデー回転子6を配置する際には、レンズ4を介して複屈折素子3の他方の面3bと、ファラデー回転子の一方の面6aを面対向させる。
マグネット5はリング状の外形形状に形成され、ファラデー回転子6の周囲を囲むように配置されており、磁界をファラデー回転子6に印加してファラデー回転子6を磁気飽和させる。マグネット5には、一例としてSm−Co系又はNd−Fe−B系等の永久磁石を用いる。
ミラー7は、レンズ4で集光された光を反射する部品で、基板の表面に金属膜を蒸着したミラーを用いた。なお、誘電体多層膜によるミラーでも良い。
次に、光ファイバ複屈折補償ミラー1の動作について図1と図3を参照して説明を行う。図3の(A)〜(F)は、光ファイバ複屈折補償ミラー1における光の偏光状態を示す図であり、図1の符号(A)〜(F)で示す各光路断面での光の偏光状態に対応している。図3では、横方向がx軸、縦方向がy軸、紙面に向かう方向がz軸であり、説明の便宜上、縦,横方向共に8分割して、横方向は1〜8で、縦方向はa〜hで、各光路断面での偏光成分の伝搬位置を示す。
前記電流センサ等からの光が光ファイバ2に伝搬されると、光ファイバ2内を伝搬してきた光は、光入出射端面2aから複屈折素子3へと一定の広がり角で広がりながら出射され、複屈折素子3に入射される。
光ファイバ2から複屈折素子3へと入射する光の入射位置は、マトリクスで見ると図3(A)に示すように、横方向では4と5の間で、縦方向ではeとfの間である。本実施の形態ではこのような位置を(4−5, e−f)と表す。又、符号Rはミラーにおける各直線偏光の反射点である。
複屈折素子3に入射した光は、図3(B)に示すように複屈折素子3で結晶軸X32に直交した常光線と、平行な異常光線との、互いに偏光方向が直交する2つの直線偏光に分離される。異常光線となる直線偏光8bはy軸方向に沿って配置されている結晶軸X32に平行な方向にシフトされ、複屈折素子3から出射する際の伝搬位置は、図3(B)より(4−5,c−d)となる。一方、直線偏光8aは結晶軸X32の方向に対して直交するので複屈折素子3内部ではシフトされず、常光線として伝搬位置が変更されないまま透過される。従って複屈折素子3から出射する光の伝搬位置は、図3(B)より(4−5, e−f)のままである。ここで、常光線の伝搬方向における複屈折素子3の厚み(結晶長)Dは、
で表される。但し、no:複屈折素子3中における常光線の屈折率、ne:複屈折素子3中における異常光線の屈折率、θ:複屈折素子3の結晶軸X31と、常光線の伝搬方向に垂直な面とのなす角度、dc:常光線と異常光線の分離幅、をそれぞれ示している。
上述のように厚みDを設定した場合、結晶毎にno、neが変動しても、それに応じて最適な厚みを設定し、面3bから分離光を出射させることが可能となる。又、結晶軸X31の方向を調整すれば、厚みDを小さくすることが可能となる。なお、no、neやdcが一定で複屈折素子3がルチルの場合、理論上はαが47.8度のとき、厚みDを最小に抑えつつ、常光線と異常光線の分離幅を最大にすることが可能となるので、αは47.8度が最も好ましい。
複屈折素子3における異常光線のシフト量は、光ファイバ2のモードフィールド直径の2倍以上に設定することが望ましい。その理由は、ファラデー回転子6が温度特性,波長特性を有することで、ファラデー回転子6を往復することによる2つの直線偏光のファラデー回転角が90度からずれたとしても、複屈折素子3で分離された90度からずれた成分の直線偏光の光ファイバ2への入射を防止することが可能となるためである。
複屈折素子3から出射した2つの直線偏光8a、8bは、次にレンズ4の光軸X4に対し平行にレンズ4に入射され集光されるが、集光時には偏光状態は変化しない。
レンズ4で集光された2つの直線偏光8a、8bは、更にファラデー回転子6に入射する。前記の通りファラデー回転子6は、マグネット5からの磁界が印加されているので、磁気飽和されて45度のファラデー回転角を有するように設定されている。従って、レンズ4から出射された2つの直線偏光8a、8bのそれぞれの偏光面は、ファラデー回転子6を透過することにより、図3(C)に示すように45度だけ同一方向に回転する。
ファラデー回転子6を透過した2つの直線偏光8a、8bは、入射角と反対側にミラー7の表面上の一点Rで点対称に反射され、図1、図3(C)、図3(D)に示すように反射前後で上下位置が入れ替わる。図1から分かるように、光ファイバ複屈折補償ミラー1では、ミラー7における反射点(前記、一点R)と、レンズ4の光軸X4とが、光の伝搬方向(z軸方向)において同一直線上に来るように、ミラー7とレンズ4とを位置決めして配置している。更にレンズ4の位置決めは、2つの直線偏光8a、8bの各中心位置を、レンズ4の光軸X4から等距離となるように行う。
反射された2つの直線偏光8a、8bは、再度、ファラデー回転子6を透過することにより、2つの直線偏光8a、8bのそれぞれの偏光方向は同一方向に更に45度回転される(図3(E)参照)。従って、ミラー7で反射後にファラデー回転子6を透過した2つの直線偏光8a、8bの偏光面は、図3(B)で示したファラデー回転子6に入射前の偏光面に対し、90度回転されていることが分かる。その内の一方の直線偏光8aは、この後、複屈折素子3に再度入射された時に、複屈折素子3内部では異常光線となり、もう一方の直線偏光8bは、複屈折素子3内部では常光線となる。
ファラデー回転子6から出射された2つの直線偏光8a、8bは再度レンズ4を透過し、レンズ4の光軸X4に関して対称の位置に出射される。更にその光線軸がz軸に対し平行となるようにレンズ4から出射される。
次に2つの直線偏光8a、8bは、再度、複屈折素子3に入射される。前記の通り、2つの直線偏光8a、8bは、複屈折素子3内部ではそれぞれ常光線と異常光線になり、図3(F)に示すように異常光線のみシフトされて、1つの光に再合成される。2つの直線偏光8a、8bが、再度複屈折素子3に入射され複屈折素子3を再透過する時には、光が最初に複屈折素子3を透過する際に常光線として透過した直線偏光8aは、再透過の時は異常光線として複屈折素子3を透過する。一方、最初に複屈折素子3を透過する際に異常光線として透過した直線偏光8bは、再透過の時は常光線として複屈折素子3を透過して、2つの直線偏光8a、8bは1つの光に再合成される。
再合成された光は、複屈折素子3の一方の面3aから出射され、光ファイバ2のコア2bに入射され、光ファイバ2を伝搬して電流センサ等のセンサ用光ファイバに再伝搬される。
以上、本実施形態の光ファイバ複屈折補償ミラー1に依れば、光ファイバ2からの出射光を直交した2つの直線偏光8a,8bに分離し、その直交した2つの直線偏光8a,8bを点対称に反射させる光路構成である。即ち、2つの直線偏光8a,8bはミラー7での点対称反射時には偏光方向が直交しているため、干渉が解消され、複数の結合ピーク位置の発生を防止することが出来る。従って最適結合位置が探し易くなり、調芯組立作業が容易となる。
更に、2つの直線偏光8a,8bが複屈折素子3を往復で二回透過する際に、ミラー7による反射とファラデー回転子6による90度の偏光面回転により常光線と異常光線を入れ替えることで、光ファイバ2から出射された任意の偏光に対し、ポアンカレ球上で真裏に位置する偏光を光ファイバ2に入射させているため、光ファイバ2で発生する複屈折を補償することが可能となる。
又、光ファイバ複屈折補償ミラー1ではファラデー回転子6を使用しているが、そのファラデー回転子6が温度特性,波長特性を有しても、2つの直線偏光8a,8bの偏光面の直交性が保たれるため、光ファイバ2で発生する複屈折が補償される。
本実施の形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラー1はこのような効果を有するため、この光ファイバ複屈折補償ミラー1を電流センサ等に光学的に接続することにより、光ファイバ2の複屈折が補償されているため、センサ用の光ファイバ自体が有する光弾性に起因した振動による測定結果の変動が抑制され、耐振動性が向上する。
更に、耐振動性に優れるため、酸化鉛を含有する光ファイバよりも複屈折性が大きい、石英系光ファイバをセンサ用光ファイバに使用することが可能となり、大電流検出が可能な電流センサを形成することが出来る。
図20に光ファイバ複屈折補償ミラー1を接続した電流センサから出力される、被測定電流測定値における温度依存性を、比誤差−温度特性で示す。なお、図20の比誤差とは、光ファイバ複屈折補償ミラー1を電流センサに接続し、且つ光ファイバ複屈折補償ミラー1の温度を−20度から80度まで変化させた時の、電流センサから出力される被測定電流の測定値における比誤差である。図20により、光ファイバ複屈折補償ミラー1を接続することにより電流センサの温度依存性は、温度範囲−20度から80度に亘ってほぼ皆無と見なせる程度まで抑えられ、比誤差の変動は殆ど無いことが分かる。従って、電流センサの被測定電流の測定値における変動が抑制されることが分かる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラーを図4と図5に基づいて詳細に説明する。各図のx軸、y軸、z軸はそれぞれ一対一に対応している。なお、第一の実施形態と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略もしくは簡略化して記述する。
図4において、本発明の第2の実施形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラー10が前記光ファイバ複屈折補償ミラー1と異なる点は、複屈折素子3とレンズ4の光路の間に、第2の複屈折素子9が備えられる点である。第2の複屈折素子9も互いに平行な2つの面9a及び9bを有する。以下、説明の便宜上、複屈折素子3を「第1の複屈折素子3」と記載する。更に、第1の複屈折素子3、第2の複屈折素子9、ファラデー回転子6、及びミラー7の各部品は、光ファイバ2の光入出射端面2aから見て、第1の複屈折素子3、第2の複屈折素子9、ファラデー回転子6、及びミラー7の順に配置されると共に、レンズ4が複屈折素子3とファラデー回転子6の間に配置されている。
第2の複屈折素子9も第1の複屈折素子3と同様に、一軸性複屈折素子体であり、結晶軸X91がz軸方向に対して角度αで傾斜するように調整されると共に、光学面(面9a)での結晶軸X92がx軸と平行に配置される。従って、光ファイバ2から見たときの第2の複屈折素子9の結晶軸X92方向は、第1の複屈折素子3の結晶軸X32方向に対して90度異なるように設定される。第2の複屈折素子9を第1の複屈折素子3に対して配置する際は、第1の複屈折素子3の他方の面3bと、第2の複屈折素子の一方の面9aとを面対向させる。一方、第2の複屈折素子9の他方の面9bには、レンズ4が面対向で配置される。
第2の複屈折素子9にも、ルチル(TiO)、方解石(CaCO)、イットリウム・バナデート(YVO)結晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO)等を用いることが出来る。これら結晶の中でも、特に硬くて傷が付きにくく、又、潮解性のないルチルを用いることが好ましい。第2の複屈折素子9にルチルを使用する場合、面法線と結晶軸との角度α(図5の結晶軸X91方向に該当)は47.8度に設定する。又、複屈折後の常光線及び異常光線を平行に出射するために、2つの面9a及び9bは平行に設定する。なお、第2の複屈折素子9の光学面にも、誘電体による反射防止膜を施すことが望ましい。
次に、光ファイバ複屈折補償ミラー10の動作について図4、図6、及び図7を参照して説明を行う。図6の(A)〜(D)は、光ファイバ複屈折補償ミラー10において光ファイバ2から出射してミラー7で反射されるまでの光の偏光状態を示す図であり、図4の符号(A)〜(D)で示す各光路断面での光の偏光状態に対応している。更に、図7の(E)〜(H)は、光ファイバ複屈折補償ミラー10においてミラー7で反射されて光ファイバ2に入射するまでの光の偏光状態を示す図であり、図4の符号(E)〜(H)で示す各光路断面での光の偏光状態に対応している。図6と図7では、横方向がx軸、縦方向がy軸、紙面に向かう方向がz軸であり、説明の便宜上、縦,横方向共に8分割して、横方向は1〜8で、縦方向はa〜hで、各光路断面での偏光成分の伝搬位置を示す。
前記第1の実施の形態と同様に、例えば電流センサ等からの光が光ファイバ2に伝搬されると、光ファイバ2内を伝搬してきた光は、光入出射端面2aから複屈折素子3へと一定の広がり角で広がりながら出射され、第1の複屈折素子3に入射される。光ファイバ2から第1の複屈折素子3へと入射する光の入射位置は、マトリクスで見ると図6(A)に示すように、横方向では4と5の間で、縦方向ではeとfの間である。本実施の形態ではこのような位置を(4−5, e−f)と表す。
第1の複屈折素子3に入射した光は、y軸方向に沿って配置されている結晶軸X32方向に沿って分離され、図6(B)に示すように、互いに偏光方向が直交する常光線と異常光線の2つの直線偏光8a、8bに分離される。
分離された2つの直線偏光8a、8bは第1の複屈折素子3の他方の面3bから出射され、次に、第2の複屈折素子9に入射される。前述の通り結晶軸X92方向は、結晶軸X32方向に対して90度異なるように設定されている。従って、第1の複屈折素子3で常光線だった直線偏光8aの偏光面は、結晶軸X92方向と平行になる。よって、第1の複屈折素子3を常光線で透過した直線偏光8aは、第2の複屈折素子9では異常光線となるので、直線偏光8aは図6(C)に示すように水平方向にシフトされて第2の複屈折素子9を透過する。一方、第1の複屈折素子3を異常光線で透過した直線偏光8bの偏光面は、結晶軸X92に対し垂直となるのでシフトされず、第2の複屈折素子9を常光線として直進して透過する。
以上のように、分離される2つの直線偏光8a、8bが、第1の複屈折素子3と第2の複屈折素子9とを透過するときに必ず常光線と異常光線の両方の偏光状態をとるように、結晶軸X32方向と結晶軸X92方向、及び第1の複屈折素子3の厚みDと、第2の複屈折素子9の厚みDとを設定する。
第1の複屈折素子3における異常光線のシフト量と、第2の複屈折素子9における異常光線のシフト量の合計は、光ファイバ2のモードフィールド直径の2倍以上に設定することが望ましい。その理由は、ファラデー回転子6が温度特性,波長特性を有することで、ファラデー回転子6を往復することによる2つの直線偏光のファラデー回転角が90度からずれたとしても、第2の複屈折素子9及び第1の複屈折素子3で分離された90度からずれた成分の直線偏光の光ファイバ2への入射を防止することが可能となるためである。
ここで、常光線の伝搬方向における第2の複屈折素子9の厚み(結晶長)Dは、第1の複屈折素子3の厚みDと同様に、
に設定される。第1の複屈折素子3を透過する時の異常光線と、第2の複屈折素子9を透過する時の異常光線の、それぞれのシフト量が同一となるように、光ファイバ複屈折補償ミラー10の光学系を組む。従って、前記のように2つの複屈折素子3、9の厚みを同一値Dに設定すると共に、2つの複屈折素子3、9を同一の材料で構成することが望ましい。
更に、第2の複屈折素子9を透過する時に常光線と異常光線の分離で生じる2つの直線偏光間の光路長差が、第1の複屈折素子3を透過する時に常光線と異常光線の分離で生じる2つの直線偏光間の光路長差に等しく設定されることがより望ましい。各光路長差を等しくする手段としては、第2の複屈折素子9の厚みと結晶軸X91方向とを、第1の複屈折素子3の厚みと結晶軸X31方向に応じて設定することである。最も簡単な構成は、前記のように2つの複屈折素子3、9の厚みを同一値Dに設定すると共に、互いの結晶軸X31,X91方向も揃えた同一の材料を用い、その上で結晶軸X92方向を結晶軸X32方向に対して90度異なるように設定することである。このような構成とすることにより、第1の複屈折素子3の分離の際に発生する2つの直線偏光8a,8bの光路長差を、より確実に第2の複屈折素子9で補償することが出来る。
第2の複屈折素子9から出射した2つの直線偏光8a、8bは、次にレンズ4の光軸X4に対し平行にレンズ4に入射されて集光され、ファラデー回転子6に入射し透過することにより、図6(D)に示すようにそれぞれの偏光面は45度だけ同一方向に回転する。
ファラデー回転子6を透過した2つの直線偏光8a、8bは、入射角と反対側にミラー7の表面上の一点Rで点対称に反射され、図4、図6(D)、図7(E)に示すように反射前後でそれぞれの伝搬位置が入れ替わる。図4から分かるように、光ファイバ複屈折補償ミラー10では、ミラー7における反射点(前記、一点R)と、レンズ4の光軸X4とが、光の伝搬方向(z軸方向)において同一直線上に来るように、ミラー7とレンズ4とを位置決めして配置している。更にレンズ4の位置決めは、2つの直線偏光8a、8bの各中心位置を、レンズ4の光軸X4から等距離となるように行う。又、前記光ファイバ複屈折補償ミラー1における反射点Rと、本実施の形態の光ファイバ複屈折補償ミラー10における反射点Rの、z軸方向から見た時のそれぞれの位置は一致せず、光ファイバ複屈折補償ミラー10における反射点Rがx軸方向にずれていることが分かる。この理由は光ファイバ複屈折補償ミラー10では第2の複屈折素子9を加えることで直線偏光8aをx軸方向にシフトさせているためである。
光ファイバ複屈折補償ミラー10では、レンズ4に2つの直線偏光8a、8bが入射する前に、2つの直線偏光8a、8bは2つの複屈折素子3、9によって同一距離だけシフトされている。従って、第1の複屈折素子3の分離の際に発生する2つの直線偏光8a、8bの光路長差は、2つの直線偏光8a、8bがレンズ4に入射する前に解消される。
反射された2つの直線偏光8a、8bは、再度、ファラデー回転子6を透過することにより、2つの直線偏光8a、8bのそれぞれの偏光方向は同一方向に更に45度回転される(図7(F)参照)。従って、ミラー7で反射後にファラデー回転子6を透過した2つの直線偏光8a、8bの偏光面は、図6(C)で示したファラデー回転子6に入射前の偏光面に対し、90度回転されていることが分かる。
ファラデー回転子6から出射された2つの直線偏光8a、8bは、再度レンズ4を透過し、レンズ4の光軸X4に関して対称の位置に出射される。更にその光線軸がz軸に対し平行となるようにレンズ4から出射される。
次に2つの直線偏光8a、8bは、再度、第2の複屈折素子9に入射される。前記の通り、ミラー7で反射後にファラデー回転子6を透過した2つの直線偏光8a、8bの偏光面は、図6(C)で示したファラデー回転子6に入射前の偏光面に対し90度回転されているため、直線偏光8aの偏光方向が結晶軸X92方向に対して直交する直線偏光となり、一方の直線偏光8bの偏光方向が結晶軸X92方向に対して平行な直線偏光となる。従って、直線偏光8bが第2の複屈折素子9内部では異常光線となり、図7(F)、(G)に示すように水平方向にシフトされる。一方、直線偏光8aは第2の複屈折素子9内部では常光線となりシフトされず、常光線として直進する。
次に2つの直線偏光8a、8bは、再度、面3bから第1の複屈折素子3に入射される。第2の複屈折素子9で常光線だった直線偏光8aの偏光面は、結晶軸X32方向と平行になる。よって、第2の複屈折素子9を常光線で透過した直線偏光8aが第1の複屈折素子3では異常光線となるので、直線偏光8aはy軸方向にシフトされる(図7(G)、(H)参照)。一方、第2の複屈折素子9を異常光線で透過した直線偏光8bの偏光面は結晶軸X92に対し垂直となるので、直線偏光8bは第1の複屈折素子3を常光線としてシフトすることなく直進して透過する。このようにして2つの直線偏光8a、8bは図7(H)に示すように1つの光に再合成される。
再合成された光は、第1の複屈折素子3の一方の面3aから出射され、光ファイバ2のコア2bに入射され、光ファイバ2を伝搬して電流センサ等のセンサ用光ファイバに再伝搬される。
以上、本実施形態の光ファイバ複屈折補償ミラー10に依れば、光ファイバ2からの出射光を直交した2つの直線偏光8a,8bに分離し、その直交した2つの直線偏光8a,8bを点対称に反射させる光路構成である。即ち、2つの直線偏光8a,8bはミラー7での点対称反射時には偏光方向が直交しているため、干渉が解消され、複数の結合ピーク位置の発生を防止することが出来る。従って最適結合位置が探し易くなり、調芯組立作業が容易となる。
更に、光ファイバ複屈折補償ミラー10では、2つの直線偏光8a,8bが2つの複屈折素子3,9によって同一距離だけシフトされる。従って、第1の複屈折素子3の分離の際に発生する2つの直線偏光8a,8bの光路長差が第2の複屈折素子9で補償され、2つの直線偏光8a,8bがレンズ4に入射する前に光路長差が解消される。従って、レンズの焦点位置ずれに起因する結合効率の劣化が防止される。更に、光路長差を補償した後にミラー7による反射とファラデー回転子6による90度の偏光面回転により、常光線と異常光線が入れ替わるように光路が構成されていることで、光ファイバ2から出射された任意の偏光に対し、ポアンカレ球上で真裏に位置する偏光を光ファイバ2に入射させているため、光ファイバ2で発生する複屈折を補償することが可能となる。
又、光ファイバ複屈折補償ミラー10もファラデー回転子6を使用しているが、そのファラデー回転子6が温度特性,波長特性を有しても、2つの直線偏光8a,8bの偏光面の直交性が保たれるため、光ファイバ2で発生する複屈折が補償される。
本実施の形態に係る光ファイバ複屈折補償ミラー10はこのような効果を有するため、この光ファイバ複屈折補償ミラー10を電流センサ等に光学的に接続することにより、光ファイバ2の複屈折が補償されているため、センサ用の光ファイバ自体が有する光弾性に起因した振動による測定結果の変動が抑制され、耐振動性が向上する。
更に、耐振動性に優れるため、酸化鉛を含有する光ファイバよりも複屈折性が大きい、石英系光ファイバをセンサ用光ファイバに使用することが可能となり、大電流検出が可能な電流センサを形成することが出来る。
図21に光ファイバ複屈折補償ミラー10を接続した電流センサから出力される、被測定電流測定値における温度依存性を、比誤差−温度特性で示す。なお、図21の比誤差とは、光ファイバ複屈折補償ミラー10を電流センサに接続し、且つ光ファイバ複屈折補償ミラー10の温度を−20度から80度まで変化させた時の、電流センサから出力される被測定電流の測定値における比誤差である。図21により、光ファイバ複屈折補償ミラー10を接続することにより電流センサの温度依存性は前記第1の実施形態よりも更に改善されて、温度範囲−20度から80度に亘ってほぼ皆無と見なせる程度まで抑えられ、比誤差の変動は殆ど無いことが分かる。従って、電流センサの被測定電流の測定値における変動が抑制されることが分かる。
なお、本発明の光ファイバ複屈折補償ミラー1又は10は、その技術的思想に基づいて種々変更可能であり、例えば、光ファイバ2に酸化鉛を含有する光ファイバを使用しても良い。
又、結晶軸X32及びX92の方向も実施形態に限定されず、任意に設定可能であると共に、レンズ4はファラデー回転子6とミラー7の間に配置することも可能である。
又、光ファイバのファラデー効果を利用した電流センサとしては、図15のようなセンサ用の光ファイバ104を被測定電流が流れる導体105の周囲に周回設置した電流センサが好ましいものの、これに限定されない。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明は各実施例1〜3にのみ限定されるものではない。以下に、各実施例1〜3のサンプルとして前記光ファイバ複屈折補償ミラー1及び前記光ファイバ複屈折補償ミラー10を提示すると共に、比較例のサンプルとして図8(a)にファラデーミラー11を、及び図8(b)にミラー7を提示する。なお、前記光ファイバ複屈折補償ミラー1及び前記光ファイバ複屈折補償ミラー10と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略もしくは簡略化して記述する。
図8(a)のファラデーミラー11は前記光ファイバ複屈折補償ミラー1から複屈折素子3を取り除いた構成の光学ユニットであり、図8(b)は光ファイバ2の光入出射端面2aと対向してミラー7のみ配置する構成である。
<実施例1>
前記の光ファイバ複屈折補償ミラー1、光ファイバ複屈折補償ミラー10、ファラデーミラー11及びミラー7の光ファイバ2をシングルモード型の石英系光ファイバに統一すると共に、その光ファイバ2を介して図9に示す光学バイアスモジュール12を光学的に接続する。更に、光学バイアスモジュール12に偏光面保存光ファイバ14を介して偏光依存型光サーキュレータ13を光学的に接続する。
光学バイアスモジュール12は、複屈折素子12aと、レンズ12bと、マグネット12cと、ファラデー回転子12dとから構成される。複屈折素子12aは複屈折素子3と同様、α=47.8度を有する一軸性複屈折結晶であり、ルチルが用いられている。ファラデー回転子12dは非相反性の偏光面回転素子であり、マグネット12cからの磁界が印加されることで磁気飽和された時に22.5度のファラデー回転角を有する、強磁性のビスマス置換型ガーネットで構成される。マグネット12cはSm−Co系又はNd−Fe−B系等の永久磁石で、外形はリング状に形成され、ファラデー回転子12dの周囲を囲むように配置されている。
更に前記偏光依存型光サーキュレータ13には、波長1550nm帯のASE光源15が光ファイバ16を介して光学的に接続される。前記光学バイアスモジュール12及び偏光依存型光サーキュレータ13でそれぞれ光を2つの直線偏光に分離させ、一方の直線偏光を光ファイバ17、18を介してそれぞれオプティカルパワーメータ(以下、OPMと表記)19、20で検出した。このような光学系の構成において、光ファイバ2を複数巻回して形成した偏光コントローラ22により光ファイバ2の複屈折を変化させ、OPM19又はOPM20により、光学バイアスモジュール12又は偏光依存型光サーキュレータ13から検出される直線偏光の変動幅を前記サンプル毎に比較した。得られた変動幅の検出結果を表1に示す。
表1より、光ファイバ複屈折補償ミラー1と光ファイバ複屈折補償ミラー10は共に、ファラデーミラー11及びミラー7よりも変動幅が抑制されており、光ファイバ2の複屈折の影響を抑制していると結論付けられた。更に、光ファイバ複屈折補償ミラー1と光ファイバ複屈折補償ミラー10を比較すると、光ファイバ複屈折補償ミラー10では更に変動幅が大幅に抑制されているため、光ファイバ2の複屈折抑制という点で最も好ましいことが裏付けられた。
<実施例2>
前記の光ファイバ複屈折補償ミラー1、光ファイバ複屈折補償ミラー10、ファラデーミラー11及びミラー7の光ファイバ2をシングルモード型の石英系光ファイバに統一すると共に、その光ファイバ2を介して図10に示す偏光分離合成器21を光学的に接続する。なお、図10において前記実施例1の光学系と同一箇所には同一番号を付し、重複する説明は省略もしくは簡略化して記述する。
図10に示す本実施例2と図9の実施例1との相違点は、前記光学バイアスモジュール12に換えて偏光分離合成器21を設けた点である。偏光分離合成器21は、光学バイアスモジュール12からマグネット12cとファラデー回転子12dを取り除いた構成の光学ユニットである。
このような光学系において、実施例1と同様に光ファイバ2の複屈折を偏光コントローラ22により変化させ、OPM19又はOPM20により、光学バイアスモジュール12又は偏光依存型光サーキュレータ13から検出される直線偏光の変動幅を前記サンプル毎に比較した。得られた変動幅の検出結果を表2に示す。
表2より、光ファイバ複屈折補償ミラー1と光ファイバ複屈折補償ミラー10は共に、ファラデーミラー11及びミラー7よりも変動幅が抑制されており、光ファイバ2の複屈折の影響を抑制していると結論付けられた。更に、光ファイバ複屈折補償ミラー1と光ファイバ複屈折補償ミラー10を比較すると、光ファイバ複屈折補償ミラー10では更に変動幅が大幅に抑制されているため、光ファイバ2の複屈折抑制という点で最も好ましいことが裏付けられた。
<実施例3>
前記の光ファイバ複屈折補償ミラー1、光ファイバ複屈折補償ミラー10、ファラデーミラー11及びミラー7の光ファイバ2をシングルモード型の光ファイバに統一すると共に、その光ファイバ2の周囲に電流導線を周回設置して電流センサを形成した。更に、光ファイバ2に外部より振動を加えることで、各電流センサの測定電流波形の変動(グレー部分)を検出した。ミラー7の測定電流波形の変動結果を図11に、ファラデーミラー11の測定電流波形の変動結果を図12に、光ファイバ複屈折補償ミラー1の測定電流波形の変動結果を図13に、光ファイバ複屈折補償ミラー10の測定電流波形の変動結果を図14にそれぞれ示す。
図11〜図14より、光ファイバ複屈折補償ミラー10の波形変動が最も小さく抑えられており、電流センサの耐振動性向上という点から、光ファイバ複屈折補償ミラー10が最も好ましい構成であることが裏付けられた。
本発明の光ファイバ複屈折補償ミラーは、電流センサ、磁界センサ、量子暗号装置、光スイッチ、光源、アンプ、干渉計、アドドロップ等に用いることが出来る。又、本発明の電流センサは電力系統の電流値の検知に用いることが出来る。

Claims (4)

  1. 光ファイバ複屈折補償ミラーは、
    光ファイバと、複屈折素子と、レンズと、マグネットと、前記マグネットからの磁界が印加されることで磁気飽和されて45度のファラデー回転角を有するファラデー回転子と、ミラーを備え、
    前記複屈折素子、前記ファラデー回転子、及び前記ミラーの各部品は、前記光ファイバの光入出射端面から、前記複屈折素子、前記ファラデー回転子、及び前記ミラーの順に配置され、
    前記光ファイバはシングルモード型であり、
    更に、
    前記光ファイバ内を伝搬してきた光は、前記複屈折素子で互いに直交する常光線と異常光線の2つの直線偏光に分離されて前記レンズによって集光され、
    更に、前記2つの直線偏光は前記ファラデー回転子を透過することにより、それぞれの偏光面が45度回転されて前記ミラーの表面上の一点で点対称に反射され、
    反射された前記2つの直線偏光が、再度、前記ファラデー回転子を透過することにより、前記2つの直線偏光の偏光面は更に45度回転され、
    次に前記2つの直線偏光は、再度、前記複屈折素子に入射されることで1つの光に再合成され、
    前記再合成された光が前記光ファイバに入射され
    前記複屈折素子における前記異常光線のシフト量が、前記光ファイバのモードフィールド直径の2倍以上である、ことを特徴とする光ファイバ複屈折補償ミラー。
  2. 光ファイバ複屈折補償ミラーは、
    光ファイバと、第1の複屈折素子と、第2の複屈折素子と、レンズと、マグネットと、前記マグネットからの磁界が印加されることで磁気飽和されて45度のファラデー回転角を有するファラデー回転子と、ミラーを備え、
    前記第1の複屈折素子、前記第2の複屈折素子、前記ファラデー回転子、及び前記ミラーの各部品は、前記光ファイバの光入出射端面から、前記第1の複屈折素子、前記第2の複屈折素子、前記ファラデー回転子、及び前記ミラーの順に配置され、
    前記光ファイバはシングルモード型であり、
    前記第2の複屈折素子の光学面での結晶軸方向は、前記第1の複屈折素子の光学面での結晶軸方向に対して、90度異なるように設定され、
    更に、
    前記光ファイバ内を伝搬してきた光は、前記第1の複屈折素子で互いに直交する常光線と異常光線の2つの直線偏光に分離され、
    前記第1の複屈折素子を透過した前記2つの直線偏光は、前記第2の複屈折素子を透過するときに、前記第1の複屈折素子を常光線で透過した光は異常光線で透過されると共に、前記第1の複屈折素子を異常光線で透過した光は常光線で透過され、前記レンズによって集光され、
    前記第1の複屈折素子を透過時の前記異常光線と、前記第2の複屈折素子を透過時の前記異常光線の、各シフト量は同一に設定され、
    更に、前記2つの直線偏光は前記ファラデー回転子を透過することにより、それぞれの偏光面が45度回転されて前記ミラーの表面上の一点で点対称に反射され、
    反射された前記2つの直線偏光が、再度、前記ファラデー回転子を透過することにより、前記2つの直線偏光の偏光面は更に45度回転され、
    次に、前記ファラデー回転子を透過した前記2つの直線偏光が前記第2の複屈折素子を透過するときに、一方の前記直線偏光のみがシフトされ、
    更に前記2つの直線偏光が、再度、前記第1の複屈折素子に入射され、前記第2の複屈折素子を透過した前記2つの直線偏光が前記第1の複屈折素子を透過するときに、前記第2の複屈折素子を常光線で透過した光は異常光線で透過されると共に、前記第2の複屈折素子を異常光線で透過した光は常光線で透過されることで、一方の前記直線偏光のみがシフトされて前記2つの直線偏光は1つの光に再合成され、
    前記再合成された光が前記光ファイバに入射され、
    前記第1の複屈折素子における前記異常光線の前記シフト量と、前記第2の複屈折素子における前記異常光線の前記シフト量の合計が、前記光ファイバのモードフィールド直径の2倍以上である、ことを特徴とする光ファイバ複屈折補償ミラー。
  3. 前記第2の複屈折素子を透過する時に前記常光線と前記異常光線の分離で生じる前記2つの直線偏光間の光路長差が、
    前記第1の複屈折素子を透過する時に前記常光線と前記異常光線の分離で生じる前記2つの直線偏光間の光路長差に等しく設定されることを特徴とする、請求項2に記載の光ファイバ複屈折補償ミラー。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光ファイバ複屈折補償ミラーの前記光ファイバが、
    電流が流れる導体に設置され前記導体を流れる電流を測定する電流センサのセンサ用光ファイバに光学的に接続されていることを特徴とする電流センサ
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