JP5829928B2 - 自動糸切り装置を備えたミシン - Google Patents

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Description

本発明は、水平釜を使用したミシンにおいて、極めて簡単な構成にできる自動糸切り装置を備えたミシンに関する。
ミシンの自動糸切り装置において、垂直釜を用いたミシンでは、針板と釜との間で略垂直な経路をとる糸を水平移動する可動メスが捕捉し切断することができた。その一方、水平釜を使用したミシンの自動糸切り装置では、針板の針穴から水平釜に至る上糸・下糸が垂直ではなく、斜めの経路等の複雑な経路をとる構成となっていた。したがって、可動メスによる糸の捕捉が安定しにくいものであり、糸切りミスを起こしていた。水平釜を用いたミシンの糸切り装置には、特許文献1等があるが、この装置は糸捕捉時に糸押え部材により上糸・下糸共に糸捕捉部より下方に押し下げて、両糸を捕捉し切断している。
特開平6−339592号公報
上記特許文献1では、糸捕捉時に糸押え部材により上糸・下糸共に糸捕捉部より下方に押し下げて、両糸を捕捉し切断している。すなわち、水平釜付近に糸押え部、糸押え部を駆動するための駆動手段が必要となるため、複雑な構造になり、そのためコストが上り、安価なミシンには糸切り機構が搭載できないなどの問題があった。
そのため、簡単な構造で、低コストで且つ確実に上糸・下糸の捕捉ができ、しかも糸切りが円滑に行われる糸切り機構が求められていた。本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、水平釜を使用したミシンにおいて極めて簡単な構造にて自動糸切り装置を構成することができる自動糸切り装置を備えたミシンを提供することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、上糸を供給するための針と、該針と協働して縫い目を形成するために下糸を供給するための水平釜と、該水平釜の上面部に配設されて糸切り信号により往復動して上糸と下糸を捕捉する捕捉手段と、該捕捉手段と共に往復動する可動メスと交差するように配設した固定メスとからなり、前記捕捉手段により捕捉されて案内された上糸と下糸を切断するための切断手段を備えた自動糸切り装置を備えたミシンにおいて、前記捕捉手段は往動時には上糸、下糸を上昇させる第1捕捉案内手段と該第1捕捉案内手段によって上昇した上糸、下糸を下方側に案内する第2捕捉案内手段とが長手方向に沿って対向して設けられ、前記捕捉手段の復動時には前記第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段にて捕捉された上糸、下糸を前記可動メスと固定メスからなる切断手段により切断してなる自動糸切り装置を備えたミシンとしたことにより上記課題を解決した。
請求項2の発明を、前記捕捉手段は摺動板部の突出方向の前方側で幅方向の一端側に立設しその上端縁で上糸、下糸を上昇させる第1傾斜部を有する前記第1捕捉案内手段を形成し前記摺動板部の前記第1捕捉案内手段より後方側で幅方向で前記第1捕捉案内手段と同じ側に立設しその下端縁で上糸、下糸を下側方向に案内する第2傾斜部を有する前記第2捕捉案内手段を形成し、該第2捕捉案内手段の第2傾斜部先端部の位置が前記第1捕捉案内手段の第1傾斜部の最高位置よりも高くなるように形成してなる請求項1に記載の自動糸切り装置を備えたミシンとしたことにより上記課題を解決した。
請求項3の発明を、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とは摺動板部長手方向において重合してなる請求項1又は2に記載の自動糸切り装置を備えたミシンとしたことにより上記課題を解決した。請求項4の発明を、前記第1捕捉案内手段と前記第2捕捉案内手段とは、前記摺動板部の幅方向において配置位置がずれてなる請求項2又は3に記載の自動糸切り装置を備えたミシンとしたことにより上記課題を解決した。請求項5の発明を、前記第1傾斜部と、前記第2傾斜部は、直線上の傾斜縁として形成してなる請求項1,2,3又は4に記載の自動糸切り装置を備えたミシンとしたことにより上記課題を解決した。
請求項1の発明では、自動糸切り装置は、第1捕捉案内手段と、該第1捕捉案内手段と長手方向に沿って対向する第2捕捉案内手段とを有する捕捉手段を備えている。そして、前記捕捉手段の往動時には、第1捕捉案内手段は上糸及び下糸を上昇させる役目をなし、第2捕捉案内手段は前記第1捕捉案内手段によって上昇してきた上糸及び下糸をその上方から抑えるようにして下方側に向けて案内する役目をなしている。
これによって、上糸及び下糸は、第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段との間で且つ捕捉手段の下方に捕捉されることとなり、捕捉手段を極めて簡単な構成にすることができると共に極めて確実且つ円滑に上糸及び下糸を捕捉し、可動メスと固定メスにより確実に切断を行うことができる。
請求項2の発明では、前記第1捕捉案内手段は、捕捉手段の往復移動において、待機状態から突出移動する方向を前方側とし、その前方側寄りの位置に設けたものである。そして、第1捕捉案内手段は、捕捉手段を構成する摺動板部の幅方向の一端側に立上り片として立設させ、その上端縁を上糸,下糸を上昇させるための第1傾斜部としたものである。
また、前記第2捕捉案内手段は、前記摺動板部に対して前記第1捕捉案内手段より後方側で且つ幅方向において前記第1捕捉案内手段と同じ側に前記摺動板部の前方側に突出するように立上り片として立設させ、その下端縁を上糸,下糸を下側方向に案内する第2傾斜部としたものである。このように、第1捕捉案内手段は第1傾斜部を有し、第2捕捉案内手段では第2傾斜部を有し、上糸,下糸を傾斜状の上昇及び下降させる構成したことにより、第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段の構成をより一層簡単な構成にすることができ、しかも上糸,下糸の捕捉をより一層、円滑且つ確実に捕捉することができる。
請求項3の発明では、第1捕捉案内手段の第1傾斜部の上端箇所と、前記第2捕捉案内手段の第2傾斜部の傾斜上端箇所とは、長手方向において重合したものである。これによって、第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段によって一旦捕捉された上糸,下糸は、第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段との重合領域によって覆われることとなり、捕捉された上糸,下糸が第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段とから外れにくく、解除されにくいものにでき、安定した信頼性のある上糸,下糸の切断動作にすることができる。
請求項4の発明では、第1捕捉案内手段1と、第2捕捉案内手段とは、前記摺動板部の幅方向において位置がずれる構成としたことにより、第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段とは幅方向に離間した構成となる。したがって、上糸,下糸は、第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段との離間した空間より入り易くすることができ、捕捉動作をより一層、円滑にすることができる。請求項5の発明では、第1傾斜部及び第2傾斜部は、直線状の傾斜縁として形成されたことにより、上糸,下糸の捕捉動作が瞬時にでき、円滑且つ迅速な切断作業にすることができる。
(A)は本発明における捕捉手段,切断手段及び水平釜周辺の平面図、(B)は(A)の一部省略したX1−X1矢視断面図、(C)は本発明における要部斜視図である。 (A)は本発明における捕捉手段,切断手段及び台板の構成を示す斜視図、(B)は捕捉手段と切断手段と台板とを分離した状態の斜視図である。 (A)は捕捉手段の平面図、(B)は捕捉手段の要部斜視図、(C)は(A)のX2−X2矢視図、(D)は捕捉手段の摺動板部に切断手段の可動メスが固着された状態の平面図、(E)は(D)のX3−X3矢視断面図である。 (A)は捕捉手段の摺動板部に切断手段の可動メスが固着された状態の斜視図、(B)は捕捉手段の摺動板部に切断手段の可動メスが固着された要部平面図、(C)は(B)のX4−X4矢視断面図、(D)は(C)のY1−Y1矢視断面図である。 (A)は第1傾斜部及び第2傾斜部が弧状に形成された実施形態の要部側面図、(B)は第1傾斜部の後端及び第2傾斜部の前端が離間した実施形態の要部側面図である。 (A)は捕捉手段の待機状態の要部斜視図、(B)は捕捉手段による上糸,下糸の捕捉をした状態の要部斜視図、(C)は捕捉手段と切断手段による上糸,下糸の切断状する状態の斜視図である。 (A)は捕捉手段の待機状態の平面図、(B)は(A)の一部省略したX5−X5矢視断面図である。 (A)は捕捉手段による上糸,下糸の捕捉動作開始状態の平面図、(B)は(A)の一部省略したX6−X6矢視断面図である。 (A)は捕捉手段による上糸,下糸の捕捉完了状態の平面図、(B)は(A)の一部省略したX7−X7矢視断面図である。 (A)は捕捉手段と切断手段による上糸,下糸の切断動作状態の平面図、(B)は(A)の一部省略したX8−X8矢視断面図である。 (A)は捕捉手段と切断手段による上糸,下糸の切断完了状態の平面図、(B)は(A)の一部省略したX9−X9矢視断面図である。 本発明が具備されたミシンの全体斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明は、図1,図2等に示すように、主に上糸Nu,下糸Ndの捕捉手段Aと切断手段Bとから構成される。ミシン本体7のアーム7aには、針板71が設けられ(図12参照)、前記アーム7aの内部には水平釜が設置され、その設置個所に捕捉手段A及び切断手段Bが組み込まれるものである。水平釜は、外釜72及び内釜74から構成されるものである。
針板71箇所には、針8の手前側に釜軸73を中心として回転する外釜72が配置される。前記針8が設置されるさらに奥側の位置には、上下方向・水平方向に運動自在に配置された送り歯76が設けられている〔図1(A),(C)参照〕。また、前記水平釜の中には、内釜74が収納され、該内釜74の中に下糸を巻いたボビン75が収納される〔図1(B)参照〕。
捕捉手段Aは、第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2と摺動板部3とから構成されている〔図2(B),図3(A)乃至(C)参照〕。捕捉手段Aは、ミシン本体7に装着された台板6に対して往復移動動作が行われるように装着されている〔図1(A),(B),図2(A)図6等参照〕。該台板6は、前記アーム7a内部に設置固定されるものである。
具体的には、前記台板6には、捕捉手段Aの摺動板部3が案内される案内路61が形成され、該案内路61内にはモータ等の動力源にて駆動する駆動手段62が配置されている〔図2(B)参照〕。そして、捕捉手段Aは、駆動手段62と連結され前記案内路61を長手方向に往復移動することができるようになっている。摺動板部3の上面には、切断手段Bを構成する可動メス4が空隙Sを有して固着されている〔図3(E)参照〕。
第1捕捉案内手段1は、前記摺動板部3の前方側先端よりも僅かに後方側となる位置に形成される〔図3(A),(B)参照〕。また、第2捕捉案内手段2は前記摺動板部3の長手方向に沿って前記第1捕捉案内手段と対向すると共に、該第1捕捉案内手段1よりも後方側の位置となるように設けられている〔図2,図3(A)乃至(C)参照〕。
ここで、捕捉手段Aの前方側と後方側については、該捕捉手段Aが糸切り動作の待機状態から糸切り動作を開始するために往復移動を開始するときに突出する方向を前方側とし、長手方向において前方側と反対側を後方側とする〔図3(A)参照〕。前記第1捕捉案内手段1は、略三角板状の立上り片として立設形成されたものであり、摺動板部3の長手方向前方側付近で、且つその幅方向の一端側から前記摺動板部3の平坦面に対して略々垂直状に折曲形成されたものである〔図3(A)乃至(C)等参照〕。
前記第1捕捉案内手段1の形状は、前述したように略三角形状に形成され、その上端縁となる傾斜辺に相当する部位が第1傾斜部11であり、該第第1傾斜部11の頂部終端位置から下方に位置する摺動板部3側に向かう端縁を捕捉係止部12とする〔図3(C)参照〕。該捕捉係止部12は摺動板部3とのなす角度θは鋭角をなしている。
捕捉手段Aの第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11は、摺動板部3の前方側から後方側に向かって次第に上昇する傾斜した部位である〔図3(C)参照〕。また、前記捕捉係止部12の下端位置で且つ前記摺動板部3には、捕捉溝部32が形成されている〔図3(A),(B)参照〕。該捕捉溝部32は、前記摺動板部3の幅方向一端が開放され略U字形状に切除された溝状の部位である。また、捕捉溝部32の形成方向としては、前記摺動板部3に対して開放された部位を後方側として前方側に向け水平方向に傾斜状に形成されている〔図3(A),(B)参照〕。
第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11は、捕捉手段Aの往動時に上糸Nu,下糸Ndを上昇させる役目をなし〔図3(C)及び図8(B)参照〕、捕捉係止部12は、第1傾斜部11の傾斜上端に到達して摺動板部3側に落下する上糸Nu,下糸Ndを復動時に係止する役目をなす。
そして、さらに捕捉手段Aの復動時に、上糸Nu,下糸Ndは、前記捕捉係止部12に係止されながら摺動板部3に形成された捕捉溝部32に入り込み〔図10(A)参照〕、上糸Nu,下糸Ndが復動方向に移送され、切断手段Bを構成する可動メス4と固定メス5により上糸Nu,下糸Ndが切断されるものである。
第2捕捉案内手段2は、前記摺動板部3の長手方向に沿って、前記第1捕捉案内手段1と対向しつつ形成されている(図3参照)。第2捕捉案内手段2は、略立上り片状に立設形成されたものであり〔図3(B),(C)参照〕、前記摺動板部3の幅方向端部箇所より前方且つ上方に向かって突出形成された部位である〔図3(B),(C)参照〕。
そして、前記第2捕捉案内手段2の突出部の下端縁側が第2傾斜部21として形成されている。該第2傾斜部21は、前方側から後方側に向かって次第に低くなる傾斜である〔図3(C)参照〕。第2傾斜部21は、前記第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11によって上昇された上糸Nu,下糸Ndが摺動板部3の方向に沿って下降させつつ案内する役目をなす〔図3(C)参照〕。図3(C)では、上糸Nu,下糸Ndが第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11によって上昇し、第2捕捉案内手段2の第2傾斜部21によって下降する状態を点線にて示されている。
前記第1捕捉案内手段1と前記第2捕捉案内手段2とは、共に摺動板部3の幅方向一端側で、且つ幅方向に近接して形成されている。そして、第2傾斜部21の最高位置の高さ寸法H2は、前記第1傾斜部11の最高位置の高さ寸法H1よりも高く形成されている。
すなわち、
Figure 0005829928
となる〔図3(C)参照〕。これによって、第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11によって上昇した上糸Nu,下糸Ndは、頂部付近まで上方すると同時に、第2捕捉案内手段2の第2傾斜部21によって上方から押さえ付けられて下方に案内されるようにすることができる。
また、前記第1傾斜部11の傾斜上端箇所と前記第2傾斜部21の傾斜上端箇所とは長手方向において重合している〔図3(A),(C)参照〕。これは、第1傾斜部11の後方端部箇所と、第2傾斜部21の前方端部箇所とが前後方向において重なるように構成されたものである。
つまり、第1傾斜部11の後方端部箇所の上方に第2傾斜部21の前方端部箇所が位置する領域が構成される。これによって、第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2によって一旦捕捉された上糸Nu,下糸Ndは、第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2との重合領域によって覆われることとなる。
したがって、捕捉された上糸Nu,下糸Ndが第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2による捕捉状態から極めて外れにくく、解除されにくいものにでき、安定した状態で上糸Nu,下糸Ndの切断動作に移行することができる(図9,図10参照)。また、第1傾斜部11の後方端部箇所と、第2傾斜部21の前方端部箇所とが前後方向重合しないで僅かな距離δcだけ離間することもある〔図5(B)参照〕。
また、前記第1捕捉案内手段1と前記第2捕捉案内手段2とは、前記摺動板部3の幅方向において位置がずれて形成される〔図3(A),(B)参照〕。つまり、第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2とは、幅方向において僅かに離間した状態となっている。これによって、上糸Nu,下糸Ndは、第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2との離間した空間より入り易くすることができ、捕捉動作をより一層、円滑にすることができる。
さらに、前記第1傾斜部1と、前記第2傾斜部2は、直線状の傾斜縁として形成されている。また、前記第1傾斜部11は、凸円弧形状に形成され、前記第2傾斜部21は凹円弧形状に形成されることもある〔図5(A)参照〕。これによって上糸Nu,下糸Ndの捕捉動作が瞬時にでき、円滑且つ迅速な切断作業にすることができる。
切断手段Bを構成する可動メス4は、支持板部42の前方側先端に可動刃部41が形成されている。前記支持板部42は前方側で且つ可動刃部41が形成されている側で幅方向に狭くなるように形成されている〔図2(B)参照〕。可動メス4は、前記摺動板部3との間に空隙Sを有して重合される。
該空隙Sは、摺動板部3と可動メス4との間にスペース部材31が配置され、ビス等の固着具にて摺動板部3,スペース部材31,可動メス4がビス等の固着具33を介して前記駆動手段62に固着され、摺動板部3と可動メス4とが一体化されている〔図4(A)参照〕。
前記摺動板部3と可動メス4とが一体化される構成では、前記可動メス4の可動刃部41が摺動板部3の前方側先端寄りの位置となるように構成される〔図3(D),図4(A),(B)等参照〕。摺動板部3と可動メス4とが固着されて一体化された構成では、前方側より、可動メス4,第1捕捉案内手段1,第2捕捉案内手段2の順番で配列される〔図3(D)参照〕。
前記該スペース部材31の厚さ分だけの空隙Sが摺動板部3と可動メス4との間に構成されることになる。前記空隙Sは、後述する切断手段Bを構成する固定メス5が遊挿される部位である(図4参照)。固定メス5は、平板形状に形成され、その一辺が固定切断刃51なっており、可動メス4と交差するように配設される。
固定メス5は、ミシン本体7内部の所定位置に固着されるものであり、不動の部材である。すなわち、不動の固定メス5に対して可動する可動メス4とが交差することによって上糸Nu,下糸Ndを切断するものである。固定メス5は、固定部材9によって、台板6に不動状態に固着される(図2参照)。
前記捕捉手段Aの摺動板部3には、切断手段Bを構成する可動メス4が固着される。そして、台板6の案内路61に配置され、該案内路61内にはモータ等の動力源にて駆動する駆動手段62が配置されている。捕捉手段Aは、駆動手段62と連結され前記案内路61を往復移動することができるようになっている。固定メス5は、前述したように、不動であり、該固定メス5に対して捕捉手段Aと可動メス4とが往復移動し、可動メス4と固定メス5とが相互に交差することで上糸Nu,下糸Ndを切断する。
次に、本発明における捕捉手段A及び切断手段Bによって、上糸Nu,下糸Ndが切断される行程を図6及び図7乃至図11に基づいて説明する。まず、図6(A)は、捕捉手段Aの待機状態であり、図6(B)は上糸Nu,下糸Ndの捕捉状態であり、(C)は切断手段Bから上糸Nu,下糸Ndを切断状態である。また、図7乃至図11は、上糸Nu,下糸Ndの捕捉及び切断の行程を示す平面及び側面より見たものである。
まず、第1行程は、糸切り動作が行われない捕捉待機状態である〔図6(A),図7参照〕。この行程では、前記捕捉手段及び切断手段において、捕捉手段A,可動メス4の先端は、図面の左側に位置し、非作動状態である。また、上糸Nu,下糸Ndの高さ方向の位置は、捕捉手段Aの摺動板部3よりも上方で且つ第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11の頂部より下方に位置している〔図7(B)参照〕。
次に、第2行程は、上糸Nu,下糸Ndの切断指令が発令され、捕捉動作が開始される行程である(図8参照)。外釜72は、回動し該外釜72に形成された剣先部72aが上糸Nuの剣先部72aとの係止箇所を外釜72の周方向に沿って移動させる。捕捉手段A及び切断手段Bを構成する可動メス4が往復方向の往方向に沿って共に移動する。
捕捉手段A及び可動メス4の往方向への移動途中では、前述したように、上糸Nu,下糸Ndは、捕捉手段Aの摺動板部3の上方側に位置している状態から、第1捕捉案内手段1が往移動することにより上糸Nu,下糸Ndは第1傾斜部11に沿って持ち上げられ、摺動板部3から上昇し、さらに、捕捉手段Aが往方向移動を行い上糸Nu,下糸Ndは、第1捕捉案内手段1の第1傾斜部11の頂部終点位置に近接すると共に、第2傾斜部21に上糸Nu,下糸Ndが当接する状態となる〔図8(B)参照〕。
次に、第3行程は、上糸Nu,下糸Ndの捕捉が完了した行程である(図9参照)。上糸Nu,下糸Ndが第1傾斜部11の頂部終点位置に到達しようとする僅か手前にて、第1捕捉案内手段1と対向する第2捕捉案内手段2の先端から第2傾斜部21に案内される。該第2傾斜部21は、上糸Nu,下糸Ndに向かって押さえ付けるように作動することにより、第1捕捉案内手段の第1傾斜部11の頂部終点位置から摺動板部3に向かって落下し、上糸Nu,下糸Ndが第1捕捉案内手段1と第2捕捉案内手段2との間に形成された部分に保持された状態となる。入り込むことになる〔図9(B)参照〕。また、捕捉が完了するときに、上糸Nuが前記外釜72の剣先部72aから外れる。
次に、第4行程は、切断動作が開始される行程であり、捕捉手段Aの第1捕捉案内手段1及び第2捕捉案内手段2によって捕捉された上糸Nu,下糸Ndが捕捉溝部32に係止されつつ復動し、このとき捕捉溝部32に係止された上糸Nu,下糸Ndが不動の固定メス5の位置まで運ばれる(図10参照)。
そして、第5行程は、上糸Nu,下糸Ndの切断が完了した状態である(図11参照)。この行程では、捕捉手段Aの捕捉溝部32に係止された上糸Nu,下糸Ndが固定メス5の位置を通過し、第1捕捉案内手段1及び第2捕捉案内手段2から遅れて移動してきた可動メス4が、不動の固定メス5とが交差することによって、上糸Nu,下糸Ndが切断される。
A…捕捉手段、B…切断手段、1…第1捕捉案内手段、11…第1傾斜部、
2…第2捕捉案内手段、21…第2傾斜部、3…摺動板部、4…可動メス、
5…固定メス、72…外釜、8…針、Nu…上糸、Nd…下糸。

Claims (5)

  1. 上糸を供給するための針と、該針と協働して縫い目を形成するために下糸を供給するための水平釜と、該水平釜の上面部に配設されて糸切り信号により往復動して上糸と下糸を捕捉する捕捉手段と、該捕捉手段と共に往復動する可動メスと交差するように配設した固定メスとからなり、前記捕捉手段により捕捉されて案内された上糸と下糸を切断するための切断手段を備えた自動糸切り装置を備えたミシンにおいて、前記捕捉手段は往動時には上糸、下糸を上昇させる第1捕捉案内手段と該第1捕捉案内手段によって上昇した上糸、下糸を下方側に案内する第2捕捉案内手段とが長手方向に沿って対向して設けられ、前記捕捉手段の復動時には前記第1捕捉案内手段と第2捕捉案内手段にて捕捉された上糸、下糸を前記可動メスと固定メスからなる切断手段により切断してなることを特徴とする自動糸切り装置を備えたミシン。
  2. 前記捕捉手段は摺動板部の突出方向の前方側で幅方向の一端側に立設しその上端縁で上糸、下糸を上昇させる第1傾斜部を有する前記第1捕捉案内手段を形成し前記摺動板部の前記第1捕捉案内手段より後方側且つ幅方向で前記第1捕捉案内手段と同じ側に立設しその下端縁で上糸、下糸を下側方向に案内する第2傾斜部を有する前記第2捕捉案内手段を形成し、該第2捕捉案内手段の第2傾斜部先端部の位置が前記第1捕捉案内手段の第1傾斜部の最高位置よりも高くなるように形成してなることを特徴とする請求項1に記載の自動糸切り装置を備えたミシン。
  3. 前記第1傾斜部と前記第2傾斜部とは摺動板部の長手方向において重合してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動糸切り装置を備えたミシン。
  4. 前記第1捕捉案内手段と前記第2捕捉案内手段とは、前記摺動板部の幅方向において配置位置がずれてなることを特徹とする請求項2又は3に記載の自動糸切り装置を備えたミシン。
  5. 前記第1傾斜部と、前記第2傾斜部は、直線上の傾斜縁として形成してなること特徹する請求項1,2,3又は4に記載の自動糸切り装置を備えたミシン。
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US9527620B2 (en) 2004-04-08 2016-12-27 Dart Container Corporation Paper wrapped foam cup and method of assembly

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