JP5828116B2 - 植物育成システム - Google Patents

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Description

本発明は、それぞれ植物を育成する環境を形成する複数棟の農業用ハウスを備える植物育成システムに関する。
従来、複数棟の農業用ハウスにおいて、農業用ハウスの環境を制御する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、多棟の園芸ハウスのそれぞれに端末器を配置し、ハウス内の環境を検出する検知器と、ハウス内の環境を制御する被制御器機とを端末器に接続する技術が記載されている。また、園芸ハウスのそれぞれに配置された端末器は1台の主制御器に接続され、主制御器が個々の端末器に管理条件などを指定することによって、個々の園芸ハウスの環境を端末器に制御させている。
特開昭57−166918号公報
特許文献1に記載された構成は、園芸ハウスごとに環境を制御するために、複数の園芸ハウスで共用される主制御器を必要としている。そのため、主制御器が故障した場合には、すべての園芸ハウスにおいて環境の制御ができなくなる可能性があり、すべての園芸ハウスにおいて育成している植物に損害が生じる可能性がある。
また、特許文献1に記載された構成では、主制御器が端末器に指示を与えるから、園芸ハウスごとに設けられた端末器は情報を共有することが可能である。ここで、園芸ハウスの外部に、すべての園芸ハウスが共有する設備が設ける場合を仮定すると、何らかの事情でこの種の設備を移動させる必要が生じた場合に、主制御器の移動が必要になる。その結果、設備の移動に伴って、主制御器と端末器とを接続する配線の引き回しも変更しなければならず、レイアウト変更に伴う費用が増大する可能性がある。
本発明は、制御装置に故障が生じても植物を育成する環境への影響を少なくし、かつ、複数棟の農業用ハウスで共用する設備のレイアウトの変更に容易に対応できるようにした植物育成システムを提供することを目的とする。
本発明に係る植物育成システムは、植物を育成する環境をそれぞれの内部に形成する複数棟の農業用ハウスと、前記農業用ハウスごとに植物の成長に影響する環境要素を監視する第1のセンサと、前記農業用ハウスの外部において植物の成長に影響する環境要素を監視する第2のセンサと、植物を育成する環境を調節するように前記農業用ハウスごとに設けられた個別装置と、前記農業用ハウスのすべてで共用するように設けられた共用装置と、前記第1のセンサが監視する環境要素を入力情報に用いて前記個別装置を制御する出力情報を生成するように前記農業用ハウスごとに設けられた制御装置とを備え、前記第2のセンサおよび前記共用装置は、前記制御装置のいずれか1台に接続され、当該制御装置は残りの前記制御装置との間で通信することにより、前記第2のセンサおよび前記共用装置に関する情報を共有することを特徴とする。
この植物育成システムにおいて、前記制御装置は、前記第2のセンサが監視する環境要素を前記入力情報に含め、かつ前記出力情報により前記個別装置と併せて前記共用装置を制御する第1の状態と、前記第1のセンサが監視する環境要素のみを前記入力情報に用い、かつ前記出力情報により前記個別装置のみを制御する第2の状態とを切り替える切替部を備えることが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記農業用ハウスはすべてが同じ構成であって、前記農業用ハウスのすべてにおいて、前記第1のセンサおよび前記個別装置は同じ構成であることが好ましい。
この植物育成システムにおいて、表示器および操作器を備えたユーザインターフェイス装置をさらに備え、前記制御装置は、前記個別装置の制御内容に関する基準値を含む基本条件、および前記基準値に対して増加または減少させる調整値を含む応用条件を記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶している前記基準値および前記調整値と前記ユーザインターフェイス装置からの指示とにより前記個別装置の制御内容を定める処理部とを備え、前記処理部は、前記ユーザインターフェイス装置を用いて管理者を認証し、前記管理者が認証された場合に、前記基本条件および前記応用条件の設定を許可し、設定された前記基本条件および前記応用条件を前記記憶部に記憶させる機能を有することが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記個別装置は、動作と非動作とのそれぞれの時間を定めて制御される構成であって、前記処理部は、前記個別装置の動作と非動作とのそれぞれの時間を、前記基準値および前記補正値と前記ユーザインターフェイス装置からの指示とにより定めるように構成されていることが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記基本条件は、前記第1のセンサが監視する前記環境要素に関して前記個別装置の動作により維持する目標値を含み、前記処理部は、前記ユーザインターフェイス装置を用いて前記管理者が認証された場合に、前記目標値の設定を許可し、設置された前記目標値を前記記憶部に記憶させる機能を有することが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記基本条件は、前記第2のセンサが監視する前記環境要素に関して前記個別装置の動作により維持する目標値を含み、前記処理部は、前記ユーザインターフェイス装置を用いて前記管理者が認証された場合に、前記目標値の設定を許可し、設置された前記目標値を前記記憶部に記憶させる機能を有することが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記処理部は、前記記憶部が記憶している前記基準値および前記調整値と前記ユーザインターフェイス装置からの指示とにより定めた制御内容で前記個別装置を運転する自動モードと、前記ユーザインターフェイス装置から指定された前記個別装置について、前記ユーザインターフェイス装置から指定された設定時間だけ自動モードによる運転を停止させた後に前記自動モードに復帰する停止モードとの動作が選択されることが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記処理部は、前記停止モードにおいて、あらかじめ定められた複数種類の前記個別装置がまとめて指定されることが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記処理部は、前記停止モードの設定時間内において、前記個別装置の個々について設定時間が指定可能に構成されていることが好ましい。
この植物育成システムにおいて、前記処理部は、前記停止モードの設定時間内において、あらかじめ定められた複数種類の前記個別装置について設定時間が指定可能に構成されていることが好ましい。
本発明は、農業用ハウスごとに制御装置を備え、農業用ハウスの外部に設けた第2のセンサおよびすべての農業用ハウスが共用する共用装置が、制御装置のいずれか1台に接続され、当該制御装置が残りの制御装置との間で通信するように構成されている。したがって、いずれかの農業用ハウスで制御装置に故障が生じても、他の農業用ハウスでは制御装置を正常に機能させることが可能であり、植物を育成する環境への影響を1棟の農業用ハウスにとどめることが可能である。また、複数棟の農業用ハウスで共用する第2のセンサあるいは共用装置の配置(レイアウト)を変更した場合でも、第2のセンサあるいは共用装置を、接続しやすい制御装置に接続すればよく、配置の変更に容易に対応することが可能になる。
実施形態を示すブロック図である。 実施形態に用いる農業用ハウスの構成例を示す斜視図である。 実施形態に用いる農業用ハウスの構成を示すブロック図である。 実施形態において給水用の共用装置を用いた場合の要部の構成図である。 実施形態における基本画面を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。 実施形態における画面の構成例を示す図である。
図1に示すように、植物育成システムは、複数棟の農業用ハウス10と第1のセンサ11と第2のセンサ21と個別装置12と共用装置22と制御装置13とを備える。農業用ハウス10は、植物を育成する環境をそれぞれの内部に形成する。第1のセンサ11は、農業用ハウス10ごとに植物の成長に影響する環境要素を監視する。第2のセンサ21は、農業用ハウス10の外部において植物の成長に影響する環境要素を監視する。個別装置12は、植物を育成する環境を調節するように農業用ハウス10ごとに設けられる。共用装置22は、農業用ハウス10のすべてで共用するように設けられる。制御装置13は、第1のセンサ11が監視する環境要素を入力情報に用いて個別装置12を制御する出力情報を生成するように農業用ハウス10ごとに設けられる。第2のセンサ21および共用装置22は、制御装置13のいずれか1台に接続され、制御装置13は残りの制御装置13との間で通信することにより、第2のセンサ21および共用装置22に関する情報を共有する。
制御装置13は、第2のセンサ21が監視する環境要素を入力情報に含め、かつ出力情報により個別装置12と併せて共用装置22を制御する第1の状態と、第1のセンサ11が監視する環境要素のみを入力情報に用い、かつ出力情報により個別装置12のみを制御する第2の状態とを切り替える切替部134を備えることが望ましい。
農業用ハウス10はすべてが同じ構成であって、農業用ハウス10のすべてにおいて、第1のセンサ11および個別装置12は同じ構成であることが望ましい。
以下に、本実施形態の構成についてさらに詳しく説明する。以下に説明する実施形態では、5棟の農業用ハウス10が並べて設置されている場合を想定している。ただし、農業用ハウス10の棟数を限定する趣旨ではない。農業用ハウス10は、構造材としての金属製パイプのフレームと、光を透過させる合成樹脂フィルムあるいはガラスのような被覆材とを用いて構成されている。農業用ハウス10は、多くの場合、平面形状(地面を占有する形状)が長方形状であって4面の側壁を有し、側壁の上を覆う屋根を備えている。屋根は、長手方向に交差する断面が、半円状あるいは三角形状に形成される場合が多い。この種の農業用ハウス10は、ビニールハウス、パイプハウスなどと呼ばれている。
図2に農業用ハウス10の構成例を示す。図示する農業用ハウス10は、構造材としての金属製パイプを組み合わせて構成されたフレーム31と、フレーム31により支持された被覆材32とを備える。被覆材32は、透光性を有する(望ましくは、透明である)合成樹脂フィルムが用いられる。
農業用ハウス10は、断面半円状の屋根部100と、屋根部100を支持し互いに対向する一対の側壁部101、102と、側壁部101、102に直交し互いに対向する一対の妻壁部103、104とを一体に備える。農業用ハウス10は、一対の妻壁部103、104を通る方向における寸法が、一対の側壁部101、102を通る方向における寸法に比べて十分(たとえば、10倍以上)に大きい。したがって、以下では、一対の妻壁部103、104を通る方向を長手方向といい、一対の側壁部101、102を通る方向を短手方向という。上述した農業用ハウス10は一例であって、農業用ハウス10の構成を限定する趣旨ではなく、農業用ハウス10に他の材料を用いることや他の形状に形成することを妨げない。
農業用ハウス10は、植物の育成環境を制御するために、圃場41に灌水する散水装置51を備え、さらに、圃場41に植えられた植物の上方にミストを発生させるミスト発生装置52を備える。
散水装置51は、柔軟な素材で形成された散水チューブ511を備える。散水チューブ511は、側壁部101と圃場41との間および側壁部102と圃場41との間に、それぞれ農業用ハウス10の長手方向に沿って配置される。散水チューブ511は、複数箇所に小孔(図示せず)を備え、注水されると小孔を通して圃場41の上方に向かって水を噴出させる。散水チューブ511から噴出した水は、圃場41に落下し圃場41への灌水を行う。
ミスト発生装置52は、圃場41の上方に位置するように、フレーム31に吊り下げられた給水管521を備える。給水管521の適宜箇所には、ミストを発生させるためのノズル(図示せず)が取り付けられており、給水管521に注水することによりノズルからミストを発生させるように構成されている。ミストは圃場41に対する水分の供給にはほとんど寄与しないが、ミストを発生させると圃場41の周辺において気温を下げることが可能である。
散水装置51およびミスト発生装置52は、散水チューブ511と給水管521とに中水するように構成された第1の駆動部121(図1参照)を備える。第1の駆動部121は、ポンプのように水源からの水を散水チューブ511および給水管521に注水する装置と、バルブのように散水チューブ511および給水管521に注水するタイミングを調節する装置とを備える。水源は、井戸水、市水、河川水、雨水などから選択された水を供給し、水はタンクに蓄えられる。バルブは、電磁弁のように開閉のみ可能な構成を想定しているが、電動弁のように流量を調節することが可能な構成であってもよい。
また、農業用ハウス10は、圃場41への外光の入射を調節するように構成されたカーテン61と、農業用ハウス10の換気を行うように開け閉めされる側窓62とを備える。カーテン61は、農業用ハウス10の屋根部100と側壁部101と側壁部102とにそれぞれ沿って設けられることが望ましい。側窓62は、農業用ハウス10の側壁部101および側壁部102にそれぞれ設けられる。
カーテン61は、農業用ハウス10の内部に入射する外光を減光ないし遮光する第1位置(閉位置)と、内部に入射する外光を減光し第2位置(開位置)との間で移動可能に構成される。このカーテン61は、第2の駆動部122(図1参照)により駆動される。カーテン61を移動させるために、第2の駆動部122は、モータのような動力源(図示せず)と、動力源からの駆動力によってカーテン61を第1位置と第2位置との間で移動させるように構成された駆動機構とを備える。
第2の駆動部122は、農業用ハウス10の屋根部100と側壁部101と側壁部102との3部位にそれぞれ設けられたカーテン61を、独立して移動させるように構成されていることが望ましい。3部位のカーテン61のそれぞれを第1位置に移動させるか第2位置に移動させるかに応じて、外光を減光させる程度が変化し、農業用ハウス10に流入する熱量が調節される。
側窓62は、農業用ハウス10の内部と外部との間で通気させる開位置と、内部と外部との間で通気させない閉位置との間で移動可能である。側窓62は、開度が調節されることにより、農業用ハウス10の内部と外部との間で通気する際の空気の通気抵抗を調節する。農業用ハウス10は、側壁部101、102のほかに、妻壁部103、104にも窓(図示せず)を備えていてもよい。第2の駆動部122は、側壁部101と側壁部102とにそれぞれ設けられた側窓62を、独立して駆動するように構成されていることが望ましい。側窓62を移動させるために、第2の駆動部122は、モータのような動力源(図示せず)と、側窓62を開位置と閉位置との間で移動させるように構成された駆動機構とを備える。
側窓62のそれぞれの開度を変化させると、農業用ハウス10の内部と外部との間で空気が流通する速度が調節される。つまり、側窓62のそれぞれの開度を変化させることにより、農業用ハウス10の内部と外部とで空気が入れ替わる速度が調節され、農業用ハウス10の内部温度が調節される。したがって、農業用ハウス10の内部と外部とに温度差があれば、側窓62のそれぞれの開度を調節することにより、農業用ハウス10の内部温度が調節される。また、農業用ハウス10の内部と外部との湿度に差があれば、側窓62のそれぞれの開度を調節することにより、農業用ハウス10の内部湿度も調節される。
上述したように、カーテン61の位置と側窓62の開度とを適宜に調節すると、農業用ハウス10の内部温度と内部湿度とを調節することができる。たとえば、夏季で晴天の日中であれば、カーテン61を閉じ、かつ側窓62の開度を大きくすれば、農業用ハウス10の内部温度の上昇が抑制される。
また、農業用ハウス10の妻壁部103、104の上部に換気ファン63が取り付けられる。換気ファン63は、農業用ハウス10の内部の空気を強制排気する構成、または農業用ハウス10の外気を内部に導入する構成が採用される。つまり、換気ファン63は、側窓62と同様に、農業用ハウス10の内部と外部とに温度差あるいは湿度差があれば、農業用ハウス10の温度および湿度の調節に用いることができる。
上述した農業用ハウス10の構成は一例であり、農業用ハウス10が、散水装置51、ミスト発生装置52、カーテン61、側窓62、換気ファン63を備える構成であることは必須ではない。すなわち、上述した設備の一部は農業用ハウス10に設けられていなくともよく、また、農業用ハウス10に別の設備が付加されていてもよい。ただし、本実施形態では、農業用ハウス10として上述した設備を備える構成を想定する。
本実施形態では、複数棟のすべての農業用ハウス10が同じ構成であって、すべての農業用ハウス10において、第1のセンサ11および個別装置12は同じ構成である場合を想定している。ただし、農業用ハウス10の構成が一部の棟で異なる場合、あるいは第1のセンサ11または個別装置12の構成が異なる農業用ハウス10が含まれている場合でも、個々の制御装置13が異なる動作をすることによって対応可能である。
農業用ハウス10は、外部の環境のうち、農業用ハウス10を用いて育成する植物の成長に影響を及ぼす外部の環境要素が等しいとみなせる程度に近接して配置されていればよい。端的に言えば、複数棟の農業用ハウス10が数百メートルの範囲内に配置されていればよい。このように設置された農業用ハウス10については、周辺に存在する建物、樹木などの影響によって環境要素に差異が生じることはあるが、日出および日没の時刻、気象条件などの全体的な環境要素は大略等しいと言える。
図1に示すように、個々の農業用ハウス10は、環境要素を監視する第1のセンサ11と、環境要素を調整する個別装置12とを備える。環境要素は、育成する植物の周囲における温度および湿度と土壌の水分量とのほか、土壌内の温度、育成する植物の周囲における二酸化炭素の濃度などを含んでいてもよい。また、場合によっては、農業用ハウス10の内部における照度、光の波長成分などを環境要素に含んでいてもよい。
したがって、第1のセンサ11は、植物の周辺における温度および湿度を監視するように設置される温度センサおよび湿度センサ、土壌の水分量を監視する土壌水分センサを含む。また、第1のセンサ11は、必要に応じて、土壌内の温度を監視する温度センサ、植物の周辺における二酸化炭素の濃度を監視するCO2センサなどが用いられる。温度センサと湿度センサとは、同じケースに収納されて温湿度センサとして一体化されていることが望ましい。環境要素として照度あるいは光の波長成分を考慮する場合は、第1のセンサ11は、照度センサ、カラーセンサなどを含んでいてもよい。図3に示すように、本実施形態の農業用ハウス10は、第1のセンサ11として、温湿度センサ111と土壌水分センサ112とを備える例を示している。
個別装置12は、個々の農業用ハウス10について、環境要素を調節する機能を有する装置である。本実施形態は、個別装置12として、植物に散水する散水装置51、植物の上方にミストを発生させるミスト発生装置52、日射を減光ないし遮光するカーテン61、空気の入れ換えに用いる側窓62、農業用ハウス10の換気を行う換気ファン63を想定している。個別装置12は、植物の周囲における湿度を取り除くために送風する送風ファンを含んでいてもよい。
また、農業用ハウス10で育成する植物の種類や農業用ハウス10が設置される地域によっては、二酸化炭素の濃度を調節することが望ましい場合があり、また、暖房が必要になる場合がある。そのため、個別装置12は、二酸化炭素を発生させる装置、暖房用の加熱装置(多くの場合、ガスの燃焼による)を含む場合もある。
散水装置51は、主として植物が育成される土壌(圃場)の水分量を調節するために、圃場の全体に散水するように構成されている。散水装置51は、たとえば、農業用ハウス10の側壁部101、102に沿って配置された散水チューブ511に給水し、散水チューブ511の適所に形成された小孔から水(あるいは養液)を噴出させることによって、圃場に水分を与えるように構成される。また、ミスト発生装置52は、圃場の上方に配置された給水管に給水し、給水管の適所に設けられたノズルから水を噴出させることにより植物の上方にミストを散布する構成を備えている。ミストは、植物に水分を与える機能よりも、むしろ植物の周囲の気温を調節する機能として利用される。ただし、ミストを加湿のために利用する場合は、長時間に亘ってミストが噴霧される。
換気装置は、側壁あるいは屋根に設けられ開度が調節される側窓62、強制排気を行う換気ファン63などから選択される。側窓62および換気ファン63は、気温および湿度の調節に用いられる。とくに、植物がホウレンソウや小松菜のような軟弱野菜である場合、周辺の湿度が高い状態が継続していると、病害が発生しやすくなるなどの不都合が生じるから、換気装置による湿度の調節が必要である。
カーテン61は、屋根部100に沿って配置される天井カーテン、側壁部101、102に沿って配置される側カーテンなどがあり、農業用ハウス10に入射する日射量を調節することによって農業用ハウス10における内部の温度上昇を調節し、また植物の光合成を調節する。
上述した個別装置12は、個々の農業用ハウス10において植物が成長する環境要素を調節するから、個々の農業用ハウス10において制御することが望ましい。そのため、個々の農業用ハウス10に制御装置13が設けられる。制御装置13は、第1のセンサ11が監視した環境要素を入力情報として出力情報を生成し、生成した出力情報により個別装置12を制御する。
上述したように、個別装置12には、散水装置51、ミスト発生装置52、カーテン61、側窓62、換気ファン63などがある。本実施形態では、個別装置12を、散水装置51およびミスト発生装置52のように水あるいは養液の供給を伴う第1グループと、他の個別装置12からなる第2グループとに分ける。図示例において、制御装置13は、第1グループの動作を制御する第1の駆動部121と、第2グループの動作を制御する第2の駆動部122とを個々に制御するように構成されている。個別装置12を2つのグループに分類することは必須ではなく、制御装置13は、第1のセンサ11の種類あるいは個別装置12の種類に応じて適宜の制御を行うことが可能である。
制御装置13は、個々の農業用ハウス10に設置される制御盤(図示せず)に内蔵されるか、あるいは、個々の農業用ハウス10に専用装置として設けられる。制御盤がシーケンサ(PLC:Programmable Logic Controller)を備えている場合、制御装置13の機能はシーケンサのプログラムにより実現することが可能である。また、専用装置を構成する場合であっても、プログラムに従って動作するプロセッサを備えるデバイスを主なハードウェア要素として構成されていることが望ましい。この種のデバイスは、プロセッサとメモリを一体に備えるマイコン(Microcontrollor)のほか、メモリを別に必要とするデバイス(つまり、MPU(Micro-Processing Unit))などから選択される。
制御装置13は、図3のように、上述した処理を行う処理部130のほか、第1のセンサ11からの入力情報を受け付ける第1のインターフェイス部131と、個別装置12に出力情報を与える第2のインターフェイス部132とを備える。さらに、制御装置13は、他の農業用ハウス10に設置される制御装置13と通信するための通信インターフェイス部133も備える。通信インターフェイス部133は、有線の通信路を通して通信する構成であってもよいが、無線の通信路を通して通信する構成であれば、農業用ハウス10の間で通信用の配線が不要になり、施工が容易になるという利点が得られる。なお、図においてインターフェイス部はI/F部と記載している。
制御装置13は、通信インターフェイス部133を備えるから、他の農業用ハウス10に設置された制御装置13との間で情報を授受すれば、異なる農業用ハウス10の間で、個別装置12の動作を互いに連携させることが可能である。ただし、農業用ハウス10ごとに異なる植物を育成している場合のように、複数の農業用ハウス10において個別装置12を連携させる必要がないこともある。そのため、制御装置13は、他の制御装置13と連携する第1の状態と、他の制御装置13とは連携しない第2の状態とを切り替える切替部134を備えている。切替部134の動作については後述する。
ところで、散水装置51あるいはミスト発生装置52には水あるいは養液の供給が必要である。以下では、養液を含めて水という。個々の農業用ハウス10では、散水装置51から水を噴出させるタイミングと量、ミスト発生装置52からミストを発生させるタイミングと量との管理が必要であるが、水を供給する装置は、農業用ハウス10において共用することが可能である。
そこで、散水装置51およびミスト発生装置52に供給する水は、共用装置22によって一括して管理される。共用装置22は、一括して管理している水を、それぞれの農業用ハウス10からの要求に従って分配する機能を備える。本実施形態の共用装置22は、水だけを管理しているが、二酸化炭素を農業用ハウス10に供給する場合には、共用装置22で二酸化炭素を一括して管理し、それぞれの農業用ハウス10に二酸化炭素を分配する。共用装置22は、主として水あるいは二酸化炭素のように、植物を育成する環境を調節する供給物を農業用ハウス10の外部から導入するために用いられる。ただし、共用装置22が供給物を農業用ハウス10に導入する構成であることは必須ではない。
水を一括管理する共用装置22の構成例を図4に示す。図示例は、井戸水、市水、河川水、雨水などから選択される水を供給する水源221から給水弁222を通して共用タンク223に水を導入し、共用タンク223に蓄えた水をそれぞれの農業用ハウス10に分配するように構成されている。水源221の水として井戸水を用いる場合、水源221は井戸水を汲み上げるための井水ポンプを含む。共用タンク223に蓄える水の量は、適正範囲が定められ、給水弁222あるいは水源221に含まれる井水ポンプおよび給水弁222の制御によって適正範囲が維持されるように制御される。
共用装置22は、農業用ハウス10に水を配水するために、共用タンク223から水を汲み出すための共用ポンプ224と、共用ポンプ224と農業用ハウス10との間に設けられた配水弁225とをさらに備える。配水弁225を通った水は、分岐路を備える配管226を通してそれぞれの農業用ハウス10に分配される。上述したように、それぞれの農業用ハウス10では、第1の駆動部121により散水およびミスト発生のタイミングおよび量が制御される。
また、農業用ハウス10は、上述したように、外部の全体的な環境について環境要素が大略等しい場所に設置されているから、農業用ハウス10の外部における環境要素は共通していると言える。したがって、図1に示すように、農業用ハウス10の外部における環境要素は、複数の農業用ハウス10(制御装置13)が共有する第2のセンサ21により監視される。第2のセンサ21が監視した環境要素は、いずれかの農業用ハウス10に設置された制御装置13が入力情報として取得する。また、当該制御装置13が他の制御装置13と通信することにより、他の制御装置13も同じ入力情報を共有する。
第2のセンサ21が監視する環境要素は、たとえば、外気の温度、外気の湿度、農業用ハウス10の外部の照度がある。また、農業用ハウス10の外気における二酸化炭素の濃度、農業用ハウス10の外部の日射量などを、環境要素として監視する第2のセンサ21を設けることも可能である。図1に示す構成例では、第2のセンサ21として、外気の温度および湿度を監視する温湿度センサ211と、農業用ハウス10の外部の照度を監視する照度センサ212とを例示している。
第2のセンサ21が監視した環境要素は、制御装置13に入力情報として与えられる。また、共用装置22において把握すべき情報、たとえば共用タンク223の貯水量は、環境要素ではないが、制御装置13に入力情報として与えられる。これらの入力情報が、通信インターフェイス部133を通して与えられる制御装置13は、農業用ハウス10のうちのいずれか1つであって、当該制御装置13は、上述したように、他の制御装置13にこれらの入力情報を通知する。
制御装置13による具体的な制御内容については詳述しないが、制御装置13は、第2のセンサ21および共用装置22から受け取った入力情報を、第1のセンサ11からの入力情報に加味して個別装置12の制御内容を決定する。また、必要に応じて共用装置22における共用タンク223の貯水量を制御するように要求する。
たとえば、第2のセンサ21である照度センサ212が計測した照度が高く、かつ農業用ハウス10の内部に配置された第1のセンサ11である温湿度センサ111が計測した温度が高い場合を想定する。この場合、制御装置13は、植物の周辺の温度が生育の条件である許容温度より高温になることを防ぐために、個別装置12としての天井カーテンを閉めるように第2の駆動部122に指示すればよい。
個別装置12の制御内容は、制御装置13に接続されたユーザインターフェイス装置14としての表示器141および操作器142を用いて定められる。表示器141は液晶表示器のようなフラットパネルディスプレイが望ましく、操作器142はフラットパネルディスプレイの画面に重ねられたタッチパッドが望ましい。この種のユーザインターフェイス装置14は、タッチパネルとして知られている。なお、表示器141の画面の周囲に、押釦スイッチのような機械スイッチを配置したユーザインターフェイス装置14を用いてもよい。
制御装置13は記憶部135を備え、記憶部135に制御内容が記憶される。制御内容は、あらかじめ固定的に設定される基本条件と、利用者の調整が許容される応用条件とを含む。基本条件は、第1のセンサ11が監視する環境要素に関する目標値と、個別装置12の制御内容に関する基準値とを含む。基本条件には、第2のセンサ21が監視する環境要素に関する目標値が含まれていることが望ましい。目標値は、個別装置12を動作させることによって維持させようとする基本条件である。したがって、処理部130は、第1のセンサ11あるいは第2のセンサ21が監視する環境要素を目標値に維持するように個別装置12を動作させる。また、応用条件は、個別装置12の制御内容を基準値に対して増加または減少させる調整値を含むことが望ましい。
第1のセンサ11が監視する環境要素は、上述したように、植物の周辺における温度および湿度、土壌の水分量であり、必要に応じて、土壌内の温度、植物の周辺における二酸化炭素の濃度などが含まれる。環境要素は、照度あるいは光の波長成分を含んでいてもよい。環境要素に関する目標値は、これらの環境要素に関する上限値あるいは下限値として定められる。たとえば、第1のセンサ11が監視する環境要素が、温度と湿度と照度とである場合、温度は**[℃]以上、湿度は**[%]以下、照度は**[klx]以上などの形式で目標値が定められる。なお、「**」は設定された値を意味する。
また、個別装置12は、上述したように、環境要素を調節する機能を有し、散水装置51、ミスト発生装置52、カーテン61、側窓62、換気ファン63などが用いられ、必要に応じて、植物の周囲に気流を作る送風装置、二酸化炭素を発生させる装置、暖房用の加熱装置などが含まれる。個別装置12の制御内容に関する基準値は、個別装置12の種類に応じて設定される。たとえば、散水装置51、ミスト発生装置52のように水を供給する個別装置12は、動作および非動作の時間を管理するように制御されるから、動作時間と非動作時間(インターバル時間)が設定される。また、水を用いずに植物の環境を形成する個別装置12は、個別装置12の動作の状態ごとに時間帯が設定される。
たとえば、ミスト発生装置52については、動作時間としてミストを噴霧する時間が**[秒]、インターバル時間としてミストを噴霧しない時間が**[分]などの形式で基準値が設定される。また、カーテン61は、遮光のために閉状態とする時間帯が**時〜**時などの形式で基準値が設定される。
ここに、基本条件に含まれる目標値および基準値は、育成する植物の生育ステージに応じて設定されていることが望ましい。すなわち、植物の生育ステージを複数の期間に分割している場合、記憶部135は、生育ステージごとに基本条件を記憶していることが望ましい。
生育ステージは、植物がホウレンソウである場合、たとえば4期に分けられる。すなわち、第1期(ステージ1)は播種から発芽までの期間、第2期(ステージ2)は発芽から本葉が4枚になるまでの期間である。また、第3期(ステージ3)は本葉4枚から草丈が20cmまでの期間、第4期(ステージ4)は草丈が20cmから25cmに成長するまでの期間である。そして、第4期の終了時点が収穫時点になる。
記憶部135に上述した基本条件が設定されていると、処理部130は、第1のセンサ11が監視する環境要素が基本条件を満足しているか否かを判定する。処理部130は、第1のセンサ11が監視する環境要素が基本条件を満足していない場合、該当する環境要素を調節するための個別装置12を動作させる。個別装置12は、記憶部135が記憶している基準値に従って動作する。
いま、植物のステージ1に対して、第1のセンサ11により監視される温度の目標値が**[℃]以上と設定され、個別装置12であるミスト発生装置52について、動作時間が**[秒]、かつインターバル時間が**[分]と設定されていると仮定する。制御装置13に設けられた処理部130は、第1のセンサ11が監視している温度が**[℃]以上であると、ミスト発生装置52を動作させ、植物の周囲温度を低下させようとする。
ここで、ミスト発生装置52は、**[秒]だけミストを放出した後に、**[分]だけミストの発生を休止するという動作を行う。ミストを発生させると、気化熱によって植物の周囲の熱が奪われ、第1のセンサ11で監視している温度が低下する。ミストの発生と休止との動作は、第1のセンサ11により監視されている温度が**[℃]未満になるまで繰り返される。言い換えると、動作時間はミストの量を定め、インターバル時間はミストを発生させる頻度を定めている。
基本条件は、育成する植物の環境を生育ステージに応じて良好な状態に維持するように個別装置12を自動的に制御できるように設定されている。すなわち、利用者が個別装置12の動作内容を調節しなくとも、植物の成長に適した環境が自動的に維持されるから、利用者が植物育成の熟練者でなくとも、適正な品質の植物を育成することが可能になる。一方、基本条件は固定的に設定されているから、植物育成の熟練者などが、植物の品質を調整するために、個別装置12の動作を調節しようとしても、基本条件だけでは柔軟な対応ができない。
本実施形態では、個別装置12の制御内容を基準値に対して調整するために、記憶部135に応用条件を設定している。応用条件は、制御内容を基準値に対して増加または減少させるように設定された調整値であって、基準値に加算される調整値と基準値から減算される調整値とが設定されている。
たとえば、個別装置12であるミスト発生装置52を例にすると、上述したように、制御内容の基準値は動作時間とインターバル時間とについて設定されるから、調整値も動作時間とインターバル時間とについて設定される。調整値は、数値をそのまま示すよりは、基準値に対して加算される値か減算される値かを定性的に示す言葉で示すほうが直感的に分かりやすくなる。そのため、基準値には「標準」、加算する調整値には「多め」、減算する調整値には「少なめ」あるいは「控えめ」などの言葉を対応させる。たとえば、基準値がVsであって、基準値Vsに加算する調整値がVa、基準値Vsから減算する調整値がVbであるとすれば、基本条件は、「標準」に対してVs、「多め」に対してVs+Va、「少なめ」に対してVs−Vbになる。
記憶部135には、植物の生育ステージごとに加算する調整値と減算する調整値とが設定される。また、個別装置12がミスト発生装置52である場合のように、動作時間とインターバル時間との2種類の時間について、それぞれ調整値が設定される場合もある。
上述した基本条件および応用条件は、ユーザインターフェイス装置14を用いて記憶部135に設定される。個別装置12を自動的に制御している期間、表示器141には、図5に示す基本画面D10の情報が表示される。図示例の基本画面D10には、生育ステージを示すフィールドF1と、第1のセンサ11が監視している環境要素の値を示すフィールドF2と、第2のセンサ21が監視している環境要素の値を示すフィールドF3とが表示されている。また、画面の下部には、「お好み調整」と表記された釦B1と、「設定」と表記された釦B2とが配置される。
さらに、図5に示す基本画面D10には、生育ステージを選択するための「生育ステージ」と表記された釦B3、個別装置12の運転をあらかじめ定めた時間だけ一時的に行う「一時操作」と表記された釦B4が配置される。また、追加して灌水を行うための「灌水」と表記された釦B5、動作履歴および個別装置12の稼働状態を確認するための「情報」と表記された釦B6も図5に示す基本画面D10に配置されている。釦B4については後述する。また、釦B5、B6は、本実施形態の要旨ではないから説明を省略する。
記憶部135に基本条件および応用条件を設定する際には釦B2が押される。なお、釦は機械スイッチではないが、表示器141と操作器142とによって機械式の押釦スイッチの釦を模擬している。したがって、機械式の押釦スイッチと同様に、釦の操作について「釦を押す」という。
釦B2が押されると、基本条件を設定する画面の表示前に、管理者の認証を行うための画面(図示せず)が表示される。管理者の認証は、パスワードを入力することによって行われる。基本条件を設定する管理者と、応用条件を設定する管理者とは、異なる場合と同じである場合とがある。また、基本条件の設定が可能な管理者と、基本条件と応用条件との両方の設定が可能な管理者とに分けてもよい。管理者の権限が異なる場合には、パスワードは管理者ごとに設定される。
ここでは、管理者の認証を行う画面でパスワードを1回入力すると、基本条件を設定する画面と応用条件を設定する画面との表示が可能になる場合を想定する。つまり、基本条件を設定する管理者と応用条件を設定する管理者とのパスワードが区別されていないと仮定する。
基本条件が設定されなければ、応用条件は設定できないから、基本条件を設定する画面と応用条件を設定する画面とは階層化される。認証を行う画面で管理者のパスワードが入力されると、個別装置12の種類を選択する画面が表示され、個別装置12の種類を選択すると、基本条件を設定する画面が表示される。要するに、管理者がパスワードにより認証されると、認証された管理者はユーザインターフェイス装置14を用いて、基本情報および応用情報を設定することが許可される。
図6、図7のように、基本条件を設定する画面D11、D12は、基本条件を入力するフィールドF4、F5を備える。図6および図7は、ミスト発生装置52に対応した基準条件を設定する画面D11を例示している。図6に示す画面D11は、目標値を設定する画面であって、「群落温度」、「群落湿度」、「照度」の3項目が生育ステージごとに入力可能になるようにフィールドF4が設けられている。つまり、画面D11において、第1のセンサ11が監視する環境要素(温度、湿度)と、第2のセンサ21が監視する環境要素(照度)とに対して、それぞれ目標値を設定することが可能になる。また、図7に示す画面D12は、基準値を設定する画面であって、「噴霧時間」(動作時間)と「インターバル時間」との2項目が生育ステージごとに入力可能になるようにフィールドF5が設けられている。
応用条件は、2項目の基準値に対してそれぞれ設定される。したがって、図8、図9のように、応用条件を設定する画面D13、D14は、それぞれの基準値に対して調整値を入力するフィールドF6、F7を備える。図8に示す画面D13は、噴霧時間に対する調整値を設定する画面であって、「控えめ」、「標準」、「多め」に対応する調整値が生育ステージごとに入力可能になるようにフィールドF6が設けられている。図9に示す画面D14は、インターバル時間に対する調整値を設定する画面であって、「控えめ」、「標準」、「多め」に対応する調整値が生育ステージごとに入力可能になるようにフィールドF7が設けられている。
ユーザインターフェイス装置14を用いることにより、基本条件および応用条件が入力されると、記憶部135に基本条件および応用条件が設定される。基本条件および応用条件が記憶部135に設定されると、制御装置13は、基本条件および応用条件を用いて個別装置12を制御することが可能になる。
上述したように、基本条件および応用条件を設定する画面は、パスワードで認証されなければ表示されないから、農業用ハウス10の利用者が、基本条件および応用条件を誤って変更することが防止される。すなわち、基本条件および応用条件が任意に変更されることによって植物の育成に悪影響を与えることが防止される。
制御装置13は、指示を与えなければ基本条件を用いて個別装置12を動作させる。一方、釦B1を押すことにより、応用条件を用いて個別装置12の動作を変更することが可能になる。釦B1を押すと、図10に示すように、3個の釦B11、B12、B13を備える画面D15が表示される。釦B11は水に対応し、釦B12は光に対応し、釦B13は換気に対応する。
釦B11を押すと、図11に示すように、ミスト発生装置52と散水装置51とのそれぞれについて、量(動作時間)と頻度(インターバル時間)とに関する調整値を用いることが可能になる画面D16が表示される。すなわち、4種類の項目について、それぞれ「控えめ」、「標準」、「多め」の選択を行うための釦B111、B112、B113、B114を備えた画面が表示される。
また、釦B12を押した場合は、カーテン61について、閉じる時間帯に関する調整値を用いることが可能になる画面(図示せず)が表示される。カーテン61は光の環境を制御する目的で設けられているから、「多め」、「控えめ」に対して「明るめ」、「暗め」の表現を用いることが望ましい。釦B13を押した場合は、側窓62を開ける温度と換気ファン63の運転を開始する温度とに関して調整値を用いることが可能になる画面(図示せず)が表示される。側窓62および換気ファンについては、「控えめ」が選択されると換気を行う温度が高めに設定され、「多め」が選択されると換気を行う温度が低めに設定される。釦B12を押した場合の画面および釦B13を押した場合の画面は、釦B11を押した場合の画面とは項目の名称が異なり、そのために釦の個数が異なるが、基本的には図11に示した画面D16と同様である。
ここでは、図11に示す画面D16を例にする。この画面D16では、4種類の項目に対応した釦B111、B112、B113、B114に関して、「控えめ」、「標準」、「多め」のいずれかが選択可能である。したがって、釦B111、B112、B113、B114を押すことによって、散水装置51とミスト発生装置52との動作を調整することが可能になる。つまり、ユーザインターフェイス装置14を通して調整値を与えることによって、個別装置12の動作を微調整することが可能になる。
上述したように、利用者は、「お好み調整」の釦B1を押すことにより、パスワードの認証を受けることなく、個別装置12の動作内容を微調整することが可能になる。その結果、植物を育成する利用者は、植物の育成環境を大きく逸脱させることなく、好みに応じて調節することが可能になる。しかも、利用者に対する調整値の表現が数値ではなく、「控えめ」、「標準」、「多め」などの言葉であるから、利用者にとっては直感的な理解が可能になる。
個別装置12の種類ごとに植物の生育ステージに応じた基本条件および応用条件が設定されると、制御装置13は、基本条件に従って(必要に応じて応用条件も用いて)個別装置12を制御する。制御装置13は、季節および植物の生育ステージに基づいて、個別装置12に含まれる各設備を動作させる優先順位をあらかじめ定めている。優先順位は、記憶部135にあらかじめ設定される。
季節は、たとえば、通常、夏季、冬季に分けられる。また、季節と生育ステージとの組み合わせによって、制御すべき環境要素に優先順位が設定される。環境要素は、一例として、温度、湿度、水分(土中)、照度、日長(昼の長さ)の5種類とする。また、湿度と水分はひとまとめにして扱い、照度と日長はひとまとめにして扱うようにしてもよい。つまり、環境要素は、温度、湿度・水分、照度・日長の3種類になる。そして、これらの環境要素を制御するために用いる個別装置12は、季節と生育ステージとの組み合わせに応じて設定される。
制御装置13は、農業用ハウス10ごとに個別に配置されており、上述のように基本条件および応用条件を設定し、調整値を指示して個別装置12の動作を調節する構成は、単独の農業用ハウス10においても利用可能である。すなわち、基本条件および応用条件を用いる制御は、複数棟の農業用ハウス10ではなく、1棟のみの農業用ハウス10でも利用可能である。
以上説明したように、植物育成システムは、表示器141および操作器142を備えたユーザインターフェイス装置14を備えることが望ましい。この場合、記憶部135は、個別装置12の制御内容に関する基準値を含む基本条件、および基準値に対して増加または減少させる調整値を含む応用条件を記憶する。処理部130は、記憶部135が記憶している基準値および調整値とユーザインターフェイス装置14からの指示とにより個別装置12の制御内容を定める。さらに、処理部130は、ユーザインターフェイス装置14を用いて管理者を認証し、管理者が認証された場合に、基本条件および応用条件の設定を許可し、設定された基本条件および応用条件を記憶部135に記憶させるように構成されていることが望ましい。
また、個別装置12は、動作と非動作とのそれぞれの時間を定めて制御されるように構成されていてもよい。この場合、処理部130は、個別装置12の動作と非動作とのそれぞれの時間を、基準値および補正値とユーザインターフェイス装置14からの指示とにより定めるように構成されていることが望ましい。
基本条件は、第1のセンサ11が監視する環境要素に関して個別装置12の動作により維持する目標値を含んでいてもよい。この場合、処理部130は、ユーザインターフェイス装置14を用いて管理者が認証された場合に、目標値の設定を許可し、設置された目標値を記憶部135に記憶させるように構成されていることが望ましい。
また、基本条件は、第2のセンサ21が監視する環境要素に関して個別装置12の動作により維持する目標値を含んでいてもよい。この場合、処理部130は、ユーザインターフェイス装置14を用いて管理者が認証された場合に、目標値の設定を許可し、設置された目標値を記憶部135に記憶させるように構成されていることが望ましい。
これらの構成によって、利用者が個別装置12の制御内容を変更しようとする場合に、基本条件および応用条件の内容を直接変更することが防止される。利用者は、基準値に対して調整値の増加または減少だけが許容されているので、意図しない悪影響が生じない範囲で植物の育成環境を調整することが可能になる。また、基本条件および応用条件の変更は管理者のみが許可されるので、基本条件および応用条件を利用者が誤って変更することが防止される。
ところで、図5に示した基本画面D10の下部には、上述したように、「一時操作」の釦B4が配置されている。釦B4を用いて個別装置12の運転を一時的に行う場合、個別装置12は、水を用いる第1グループ(たとえば、散水装置51、ミスト発生装置52)と、水を用いずに環境に影響を与える第2グループ(たとえば、カーテン61、側窓62、換気ファン63)との2グループに分けられる。つまり、個別装置12は、水を用いる個別装置12である群(第1グループ)と、水を用いない個別装置12である群(第2グループ)とにあらかじめ分けられている。ただし、個別装置12はさらに多数の群に分けることが可能である。また、各群は、原則として複数の個別装置12を含む。
図5の基本画面D10で釦B4が押されると、図12に示すように、個別装置12の群ごとに「一括操作」と表記された釦B21と、「個別操作」と表記された釦B22とを配置した画面D17が表示される。釦B21は、群に含まれる個別装置12をまとめて運転させる場合に押され、釦B22は、群に含まれる特定の個別装置12を個別に運転させる場合に押される。
ここに、制御装置13の動作には、基本条件に従って(応用条件が設定されているときは応用条件に従って)個別装置12の動作を制御する自動モードと、自動モードを一時的に停止させる停止モードとがある。つまり、釦B21および釦B22は、個別装置12を停止モードに移行させる場合に操作される。
図12に示す画面D17において、「一括操作」の釦B21が押されると、図13に示すように、時間を設定するための画面D18が表示される。図13に示す画面D18は、個別装置12を停止モードの継続時間を設定するためのフィールドF21を備える。このフィールドF21に時間を設定し、「入力」の釦B23を押すと、該当する群に属する個別装置12に停止モードを継続させる時間が記憶部135に設定される。以下、この時間を「設定時間」という。設定時間は、たとえば30分から1時間程度に設定される。
図13に示す画面D18の下部には、「自動」と表記された釦B24と、「停止」と表記された釦B25とが配置されている。該当する群に属する個別装置12にまとめて停止モードを適用する時間が記憶部135に設定されている状態で、釦B25が押されると、制御装置13は、設定された時間だけ停止モードを維持した後に、停止モードを自動的に解除して自動モードに復帰する。この場合、停止モードに移行している期間は、群に属する個別装置12がまとめて運転を停止することになる。制御装置13は、釦B25が押されて停止モードが実行されている期間にカウントダウンを行う。図13に示す画面D18には、停止モードが解除されるまでの時間を表示するフィールドF22が設けられ、制御装置13は、カウントダウン中の値をフィールドF22に表示する。
また、停止モードである期間に「自動」の釦B24が押された場合には、停止モードが解除されて自動モードに復帰する。つまり、停止モードが選択され、設定時間が経過する前であっても、釦B24が押されると、処理部130は、自動モードに復帰する。
図12に示す画面D17において、「個別操作」の釦B22が押されると、図14に示すように、図12に示す画面D17において選択された群を構成する個々の個別装置12に対応した釦B31と釦B32を配置した画面D19が表示される。図示例では、個別装置12がミスト発生装置52と散水装置51とであって、釦B31がミスト発生装置52に対応し、釦B32が散水装置51に対応している。釦B31が押されると、図15に示す画面D20に移行する。
この画面D20は、図13に示した画面D18と同様の内容であるが、ミスト発生装置52のみを対象にしている。また、図15に示す画面D20の下部には、同じ群に属する個別装置12を選択するための釦B33および釦B34が配置されている。図示例では、釦B33がミスト発生装置52に対応し、釦B34が散水装置51に対応している。したがって、図15に示す画面D20において、釦B34が押されると、同様の内容で散水装置51のみを対象にした画面に切り替えられる。つまり、釦B34を押すことにより、ミスト発生装置52に対する停止モードの継続時間を設定した後に、図14に示した画面D19に戻ることなく、続けて、散水装置51に対する停止モードの継続時間を設定することが可能になる。停止モードでは、指定された個別装置12が、個別装置12ごとの設定時間だけ運転を停止する。
ここに、停止モードである期間に「自動」の釦B24が押された場合には、停止モードが解除されて自動モードに復帰する。このとき、複数の個別装置12が停止モードであったとしても、釦B24が押されると、処理部130は、自動モードに復帰し、結果的に、すべての個別装置12がまとめて自動モードで制御されるようになる。
上述したように、停止モードは継続する時間が設定時間で制限されているので、一時的に選択した停止モードから自動モードに自動的に復帰する。そのため、利用者が自動モードへの復帰を忘れていても、制御装置13は設定時間が経過すると自動モードに復帰し、植物の育成環境を維持することができる。また、停止モードが継続している設定時間内において、図12に示す画面D17に戻ることが可能である(各画面の右上隅に配置された「戻る」の釦を押す)。したがって、制限時間内において、画面D17から、所望の個別装置12について、「一括制御」の釦B21または「個別制御」の釦B22を押すことによって、所望の個別装置12について一括制御または個別制御を行うことが可能になる。
基本条件および応用条件を用いる制御だけではなく、「一時操作」の釦B4を用いる動作も、複数棟の農業用ハウス10ではなく、1棟のみの農業用ハウス10で利用可能である。すなわち、制御装置13は、農業用ハウス10ごとに個別に配置されるから、自動モードから一時的に停止モードを選択する動作は、単独の農業用ハウス10においても利用可能である。
以上のように、処理部130は、自動モードと停止モードとの動作が選択されることが望ましい。自動モードでは、処理部130は、記憶部135が記憶している基準値および調整値とユーザインターフェイス装置14からの指示とにより定めた制御内容で個別装置12を運転する。停止モードでは、処理部130は、ユーザインターフェイス装置14から指定された個別装置12について、ユーザインターフェイス装置14から指定された設定時間だけ自動モードによる運転を停止させた後に自動モードに復帰する。
また、処理部130は、停止モードにおいて、あらかじめ定められた複数種類の個別装置12がまとめて指定される構成でもよい。処理部130は、停止モードの設定時間内において、個別装置12の個々について設定時間が指定可能に構成されていてもよい。処理部130は、停止モードの設定時間内において、あらかじめ定められた複数種類の個別装置12について設定時間が指定可能に構成されていてもよい。
このような構成によって、個別装置12を自動的に運転する自動モードを一時的に停止させても、自動的に自動モードに復帰されるから、自動モードが停止し続けることによって植物の育成環境が大幅に変化することを防止できる。
ところで、それぞれの農業用ハウス10において育成している植物が異なる場合があり、また、季節変動などにより、それぞれの農業用ハウス10において日射量などに比較的大きいばらつきが生じる場合がある。これらの場合に、第2のセンサ21からの入力情報を用いずに、個々の農業用ハウス10がそれぞれ個別装置12の制御を行うほうが、植物の育成に適した条件になる可能性がある。
このような場合に備えて、制御装置13は、他の農業用ハウス10の制御装置13と連携する第1の状態だけではなく、連携しない第2の状態を選択できることが望ましい。そのため、上述したように、制御装置13は、第1の状態と第2の状態とを切り替える切替部134を備える。切替部134は、第1の状態と第2の状態とを、利用者が手動で選択することができるように、切替スイッチ(図示せず)を備える。
利用者は、切替部134で第1の状態を選択すれば、複数棟の農業用ハウス10で第2のセンサ21および共用装置22を共用することが可能になる。また、利用者は、切替部134で第2の状態を選択すれば、農業用ハウス10ごとに個別装置12を第1のセンサ11からの入力情報により単独で制御することが可能になる。また、第2のセンサ21および共用装置22と通信する制御装置13は、他の制御装置13と入力情報を共有するから、第2のセンサ21と共用装置22とは、どの農業用ハウス10の制御装置13に接続されていてもよい。したがって、農業用ハウス10が設置された状態において、第2のセンサ21または共用装置22を移動させた場合でも、接続しやすい場所の制御装置13に接続すればよく、第2のセンサ21または共用装置22の位置の変更が容易になる。
本実施形態の構成によれば、第2のセンサ21と共用装置22とが接続される共用の制御装置(たとえば、共用盤)を設ける必要がなく、個々の農業用ハウス10に設置された制御装置13のみで第2のセンサ21および共用装置22を利用することが可能になる。そのため、共用の制御装置を用いる構成と比較すると、第2のセンサ21あるいは共用装置22を移動させる場合の配線の引き回しの変更が容易であり、工事費用を低減することが可能である。また、共用の制御装置を用いている場合に、当該制御装置が故障すると、すべての農業用ハウス10において第2のセンサ21および共用装置22を利用できなくなる。これに対して、本実施形態の構成では、第2のセンサ21および共用装置22が接続されている制御装置13が故障しても、第2のセンサ21および共用装置22を他の制御装置13に接続すれば、他の農業用ハウス10では環境を維持することができる。そのため、植物の被害を1棟だけにとどめることが可能になる。
なお、上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんのことである。
10 農業用ハウス
11 第1のセンサ
12 個別装置
13 制御装置
14 ユーザインターフェイス装置
21 第2のセンサ
22 共用装置
130 処理部
135 記憶部
141 表示器
142 操作器

Claims (11)

  1. 植物を育成する環境をそれぞれの内部に形成する複数棟の農業用ハウスと、
    前記農業用ハウスごとに植物の成長に影響する環境要素を監視する第1のセンサと、
    前記農業用ハウスの外部において植物の成長に影響する環境要素を監視する第2のセンサと、
    植物を育成する環境を調節するように前記農業用ハウスごとに設けられた個別装置と、
    前記農業用ハウスのすべてで共用するように設けられた共用装置と、
    前記第1のセンサが監視する環境要素を入力情報に用いて前記個別装置を制御する出力情報を生成するように前記農業用ハウスごとに設けられた制御装置とを備え、
    前記第2のセンサおよび前記共用装置は、前記制御装置のいずれか1台に接続され、当該制御装置は残りの前記制御装置との間で通信することにより、前記第2のセンサおよび前記共用装置に関する情報を共有する
    ことを特徴とする植物育成システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記第2のセンサが監視する環境要素を前記入力情報に含め、かつ前記出力情報により前記個別装置と併せて前記共用装置を制御する第1の状態と、前記第1のセンサが監視する環境要素のみを前記入力情報に用い、かつ前記出力情報により前記個別装置のみを制御する第2の状態とを切り替える切替部を備える
    請求項1記載の植物育成システム。
  3. 前記農業用ハウスはすべてが同じ構成であって、前記農業用ハウスのすべてにおいて、前記第1のセンサおよび前記個別装置は同じ構成である
    請求項1又は2記載の植物育成システム。
  4. 表示器および操作器を備えたユーザインターフェイス装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記個別装置の制御内容に関する基準値を含む基本条件、および前記基準値に対して増加または減少させる調整値を含む応用条件を記憶する記憶部と、
    前記記憶部が記憶している前記基準値および前記調整値と前記ユーザインターフェイス装置からの指示とにより前記個別装置の制御内容を定める処理部とを備え、
    前記処理部は、
    前記ユーザインターフェイス装置を用いて管理者を認証し、前記管理者が認証された場合に、前記基本条件および前記応用条件の設定を許可し、設定された前記基本条件および前記応用条件を前記記憶部に記憶させる機能を有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の植物育成システム。
  5. 前記個別装置は、
    動作と非動作とのそれぞれの時間を定めて制御される構成であって、
    前記処理部は、
    前記個別装置の動作と非動作とのそれぞれの時間を、前記基準値および前記補正値と前記ユーザインターフェイス装置からの指示とにより定めるように構成されている
    請求項4記載の植物育成システム。
  6. 前記基本条件は、前記第1のセンサが監視する前記環境要素に関して前記個別装置の動作により維持する目標値を含み、
    前記処理部は、
    前記ユーザインターフェイス装置を用いて前記管理者が認証された場合に、前記目標値の設定を許可し、設置された前記目標値を前記記憶部に記憶させる機能を有する
    請求項4又は5記載の植物育成システム。
  7. 前記基本条件は、前記第2のセンサが監視する前記環境要素に関して前記個別装置の動作により維持する目標値を含み、
    前記処理部は、
    前記ユーザインターフェイス装置を用いて前記管理者が認証された場合に、前記目標値の設定を許可し、設置された前記目標値を前記記憶部に記憶させる機能を有する
    請求項4〜6のいずれか1項に記載の植物育成システム。
  8. 前記処理部は、
    前記記憶部が記憶している前記基準値および前記調整値と前記ユーザインターフェイス装置からの指示とにより定めた制御内容で前記個別装置を運転する自動モードと、
    前記ユーザインターフェイス装置から指定された前記個別装置について、前記ユーザインターフェイス装置から指定された設定時間だけ自動モードによる運転を停止させた後に前記自動モードに復帰する停止モードとの動作が選択される
    請求項4〜7のいずれか1項に記載の植物育成システム。
  9. 前記処理部は、
    前記停止モードにおいて、あらかじめ定められた複数種類の前記個別装置がまとめて指定される
    請求項8記載の植物育成システム。
  10. 前記処理部は、
    前記停止モードの設定時間内において、前記個別装置の個々について設定時間が指定可能に構成されている
    請求項8記載の植物育成システム。
  11. 前記処理部は、
    前記停止モードの設定時間内において、あらかじめ定められた複数種類の前記個別装置について設定時間が指定可能に構成されている
    請求項8記載の植物育成システム。
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