JP5826262B2 - ソリフェナシン塩 - Google Patents

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Description

本発明は、ソリフェナシンのフマル酸塩、およびソリフェナシンのフマル酸塩を含む医薬組成物に関する。本発明はさらに、ソリフェナシンおよびその塩を調製する方法に関する。
ソリフェナシン(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−8−イル(1S)−1−フェニル−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボキシラート)は、時として切迫性失禁を伴う過活動膀胱の治療に有用な尿路鎮痙薬として当分野で公知である。ソリフェナシンは、そのシュウ酸塩と共にEP0801067号に開示されている。
ソリフェナシンは現在、アステラス製薬によってコハク酸ソリフェナシン(ベシケア(登録商標))として販売されている。コハク酸ソリフェナシンを最初に開示したのはEP1714965(A1)号であり、この文献にはコハク酸塩であればより純粋な最終生成物が得られることも開示されている。酒石酸塩、マレイン酸塩、グルタル酸塩のようなソリフェナシンの他の塩は、WO2008/011462号、WO2008/077357号、WO2009/087664号およびWO2010/012459号に開示されている。
しかし、コハク酸ソリフェナシンには、安定性に関するある種の問題が見られる。US2008/039516号およびUS2008/0103171号には、湿式造粒法による製剤化においてコハク酸ソリフェナシンがいかに安定性を欠くかが開示されている。US2008/039516号およびUS2008/0103171号によれば、安定性の欠如は製造過程において非晶形のコハク酸ソリフェナシンが生成するためである。生成物の安定性を維持するためには、含有される非晶形が77%以下でなければならないことがわかった。この割合を超えると、主分解生成物であるソリフェナシン酸化体(上記2つの米国公報では「F1」と呼ばれる)の量が、許容レベルである0.4%を超えて増加することになる。
さらに、ポリエチレングリコール(PEG)を造粒の結合剤として使用することにより、製造方法を問わず、安定性の問題を回避できることがわかった。不純物を0.4%より低く抑えるために提案された別の解決策は、湿式造粒中のコハク酸ソリフェナシンの水分含有率を調整することであった。
日米欧州医薬品規制調和国際会議(The International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH))セクションQ3A(R2)新有効成分含有医薬品のうち原薬の不純物に関するガイドライン(Impurities in new drug substances)によれば、安全性確認の必要な既知不純物の閾値(qualification threshold)は0.15%以下とされている。
さらに、ソリフェナシンの酸化体である「不純物F1」は、潜在的遺伝毒性不純物と見なされ得る。このような場合、安全性確認の必要な閾値は、0.15%よりはるかに低くなる。
したがって、当分野においては、この安定性の問題の解決策を見出すよう試みつつ、「不純物F1」の量をさらに低減することが必要である。
ソリフェナシンの他の塩については、WO2010/012459号において、結晶形の塩の粉砕により非晶形が生じることが開示されている。言い換えれば、WO2010/012459号に開示された塩は、このような塩を含有する錠剤の調製に使用される条件下で非晶形になる。したがって、これらの塩は、コハク酸塩と同じく安定性の問題に遭遇しやすい。
最新技術により、ソリフェナシンを得るためのいくつかの方法が明らかになっている。ほとんどは、3R−キヌクリジノールの使用を共通の特徴としている。ソリフェナシンは、EP0801067号において、1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンをエチルクロロホルメートと反応させることによって最初に合成されている。生じたカルバメートを次いで水素化ナトリウムの存在下でキヌクリジノールと反応させ、ソリフェナシンの最終化合物が得られたが、いくつかのジアステレオアイソマー不純物およびエナンチオマー不純物も生じた。カルバメートとキヌクリジノールとは、1:1のモル比で反応させた。最終生成物の純度に関する情報は提供されていない。
WO2008/011462号では、ソリフェナシンを調製するための同様の合成が開示されており、同じ反応物質を溶媒としてのトルエン中で使用している。3R−キヌクリジノールが高価であることから、この試薬は1.5モル当量未満とすべきであることが明記されている。WO2009/139002号は、ソリフェナシンの調製で得られた母液から3R−キヌクリジノールを回収することに関する。3R−キヌクリジノールを回収するために、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを母液に加える。3R−キヌクリジノールのカルバメートに対するモル比はおよそ3:1である。回収された3R−キヌクリジノールの収率に関する情報は提供されていない。
医薬として製剤化するために調製される最終ソリフェナシン生成物は、必要とされる純度を満たさなければならない。そのために、最終生成物の純度を高める目的でソリフェナシンの多様な塩を使用することが、EP1714965(A1)号(精製に使用するコハク酸塩)、WO2008/077357号(精製に使用する酒石酸塩)ならびにWO2009/087664号(精製に使用する塩酸塩およびコハク酸塩)において提案されている。
しかし、流通・販売中に商品の有効期間が切れることのないよう、現在市販されているコハク酸塩やその医薬製剤よりも安定性の高いソリフェナシン塩がなお求められている。さらに、最終生成物の収率および純度がより高くなるような、ソリフェナシンおよびその塩を調製するためのより効率的な方法もなお求められている。3R−キヌクリジノールの回収に対しても、さらなる改善が求められている。
第1の態様において、本発明はソリフェナシンのフマル酸塩に関する。
別の一態様において、本発明は、ソリフェナシンのフマル酸塩と薬学的に許容される1以上の担体とを含む医薬組成物に関する。
また別の一態様において、本発明は:
a)ソリフェナシン塩基をフマル酸と反応させてそのフマル酸塩を生成させる工程;ならびに
b)工程d)で得られたフマル酸塩をソリフェナシン塩基および/または薬学的に許容されるソリフェナシンの別種の塩に任意に変換する工程を含む、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を調製する方法に関する。
結晶形フマル酸ソリフェナシンの粉末X線ディフラクトグラム(PXRD)を示す。 凍結乾燥させたフマル酸ソリフェナシンのPXRDを示す。 結晶形コハク酸ソリフェナシンのPXRDを示す。 凍結乾燥させたコハク酸ソリフェナシンのPXRDを示す。 結晶形フマル酸ソリフェナシンの示差走査クロマトグラム(DSC)を示す。 凍結乾燥させたフマル酸ソリフェナシンのDSCを示す。 結晶形コハク酸ソリフェナシンのDSCを示す。 凍結乾燥させたコハク酸ソリフェナシンのDSCを示す。 コハク酸ソリフェナシンを含有する錠剤中およびフマル酸ソリフェナシンを含有する錠剤中のソリフェナシン量の経時変化を示す。 コハク酸ソリフェナシンを含有する錠剤中およびフマル酸ソリフェナシンを含有する錠剤中の「F1」不純物量の経時変化を示す。
第1の態様において、本発明はソリフェナシンのフマル酸塩に関する。フマル酸が酸性水素原子を2個有するのに対し、ソリフェナシン分子はそれぞれ、酸−塩基反応において通常水素原子を1個受容するのみである。したがって、ソリフェナシンのフマル酸塩は、ソリフェナシンとフマル酸をモル比1:2または1:1で含有し得る。
現時点で好ましい一実施形態において、本発明のフマル酸塩は、ソリフェナシンのフマル酸水素塩、すなわちソリフェナシンとフマル酸のモル比が1:1の塩である。
ベシケアは、現時点で錠剤としての販売が承認されており、固体形状のソリフェナシンコハク酸塩を含有するものである。本発明のフマル酸塩の固体形状は、原理上は非晶質塩または結晶質塩のいずれでも提供され得る。一実施形態において、本発明のフマル酸塩の固体形状は、実質的に結晶質のみである。「実質的に結晶質のみ」とは、非晶形が示差走査熱量測定(DSC)、X線粉末回折、NMR、IR、固体NMR、示差熱分析のような現在利用可能な分析方法のいずれによっても検出できないことを意味する。
医薬組成物
別の態様において、本発明のソリフェナシンフマル酸塩は、好ましくは、薬学的に許容される担体または賦形剤を含有する組成物として投与される。「薬学的に許容される」という用語は、担体または賦形剤が投与対象の患者において不利な効果を一切引き起こさないことを意味する。このような薬学的に許容される担体および賦形剤は、当分野において周知である(Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th edition,A.R.Gennaro,Ed.,Mack Publishing Company[1990];Pharmaceutical Formulation Development of Peptides and Proteins,S.Frokjaer and L.Hovgaard,Eds.,Taylor & Francis[2000];およびHandbook of Pharmaceutical Excipients,3rd edition,A.Kibbe,Ed.,Pharmaceutical Press[2000])。
投与される正確な用量は、状況に応じて変わる。通常、用量は、治療対象である状態または徴候の重症度または広がりを防止または軽減できるものでなくてはならない。本発明のソリフェナシンフマル酸塩の有効量が、特に疾患、用量、投与計画、本発明のソリフェナシン塩が単独投与されるか他の治療剤と併用投与されるか、患者の全身健康状態などに応じて変わることは、当業者には明らかであろう。
本発明の医薬組成物は、液体、ゲル、凍結乾燥、粉末、圧縮固体、その他任意適切な形態を包含する多種多様な剤形に製剤され得る。好ましい形態は、治療されている特定の徴候に応じて変わるが、当業者には明らかであろう。
本発明の医薬組成物は、経口、皮下、静脈内、脳内、鼻内、経皮、腹腔内、筋肉内、肺内、経膣、経直腸、眼内、その他任意の許容される方式で、たとえばPowderJectまたはProLease技術を使用して投与され得る。本発明の組成物は輸液により連続投与することもできるが、たとえばポンプまたは留置などの当分野で周知の技法を使用するボーラス注入が許容される。場合により、組成物は液剤またはスプレー剤として直接適用され得る。好ましい投与方式は、治療されている特定の徴候に応じて変わるが、当業者には明らかであろう。しかし、現時点で好ましい投与方式は経口によるものである。
本発明の医薬組成物は、他の治療剤と併せて投与されてもよい。このような薬剤は同じ医薬組成物の一部として配合されてもよいが、本発明の組成物とは別のものとして、同時にまたは他の任意の許容可能な治療計画に従って投与されてもよい。
経口投与
経口投与用として、本発明の医薬組成物は固体形態または液体形態、たとえばカプセル剤、錠剤、懸濁剤、エマルション剤または液剤の形であり得る。医薬組成物は、好ましくは所与の量の活性成分を含有する単位用量形態に製剤化される。ヒトまたは他の哺乳動物に対する好適な1日用量は、患者の状態および他の要因により広範に変化し得るが、当業者であれば常法を使用して決定することができる。
経口投与用の固体投薬形態としては、錠剤、カプセル剤、ジェルカプセル剤、散剤、顆粒剤、サシェ剤または丸剤を挙げることができる。本発明の一実施形態において、本発明の医薬組成物は錠剤である。このような固体投薬形態において、活性化合物は、スクロース、ラクトース、デンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合されてもよい。このような投薬形態はまた、通常の慣行として、さらなる物質、たとえばステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も含み得る。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、投薬形態に緩衝剤が含まれてもよい。錠剤および丸剤には、さらに腸溶コーティングが施されてもよい。
本発明のソリフェナシン塩は、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウム塩およびカルシウム塩、アラビアゴム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリジンならびに/またはポリビニルアルコールなどのアジュバントと混合されて、慣用の投与用に打錠または封入されてもよい。あるいは、本発明のソリフェナシン塩を食塩水、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、油(トウモロコシ油、ラッカセイ油、綿実油、ゴマ油など)、トラガカントゴムおよび/または多様な緩衝剤に溶解され得る。その他のアジュバントおよび投与方式は、医薬分野では周知である。担体または希釈剤としては、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートなどの時間遅延材料を単独またはワックスとともに使用することができ、当分野で周知の他の材料を使用することもできる。現時点で好ましい一実施形態において、本発明の医薬組成物は、ポリエチレングリコールを実質的に含まない。本明細書において「ポリエチレングリコールを実質的に含まない」とは、医薬組成物が、現在利用できる分析方法によって検出可能な量のポリエチレングリコールを含有しないことを意味する。
本発明の医薬組成物は、滅菌などの慣用の製薬工程に供してもよく、かつ/または保存料、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤、充填剤などの慣用のアジュバントを含有してもよい。
経口投与用の液体投薬形態としては、水などの当分野で通常使用されている不活性希釈剤を含有する、薬学的に許容されるエマルション剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を挙げることができる。このような組成物は、湿潤剤、甘味料、調味剤および香料などのアジュバントを含んでもよい。
医療用途
本発明の化合物および組成物は、コハク酸塩の場合と同様に、過活動膀胱を治療する医薬として有用である。したがって、本発明の一態様は、医薬として使用するための本発明の化合物または組成物である。本発明の別の一態様は、過活動膀胱の治療に使用するための本発明の化合物または組成物である。
ソリフェナシンおよびその塩の調製方法
本発明のまた別の一態様は、ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
a)ソリフェナシン塩基をフマル酸と反応させてそのフマル酸塩を生成させる工程;ならびに
b)工程d)で得られたフマル酸塩をソリフェナシン塩基および/または薬学的に許容されるソリフェナシンの別種の塩に任意に変換する工程を含む方法に関する。
一実施形態においては、以下の工程、すなわち
a’)1(S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンをエチルクロロホルメートなどのC1−6アルキルクロロホルメートと反応させて対応するカルバメートを生成させる工程;
b’)工程a)から生じたカルバメートをナトリウムエトキシドもしくはカリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドもしくはカリウムメトキシド、ナトリウムイソプロポキシドもしくはカリウムイソプロポキシド、ナトリウムアミドもしくはリチウムアミド、または水素化ナトリウム、好ましくは水素化ナトリウムなどの強塩基の存在下で3R−キヌクリジノールと反応させてソリフェナシン塩基を生成する工程;ならびに
c’)ソリフェナシン塩基を任意に単離する工程;が、工程a)およびb)に先行し、
工程a)で使用されるソリフェナシン塩基は、工程b’)または工程c’)で得られる塩基である。
一実施形態において、工程b’)における3R−キヌクリジノールのカルバメートに対するモル比は、少なくとも2.1:1、であればよく、たとえば少なくとも2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1などである。
「強塩基」という用語は、本発明の方法と関連して使用される場合、工程b’)において3R−キヌクリジノールとカルバメートとの間の反応を進めるのに十分な強さの塩基を意味する。当業者であれば、有機反応で普通に使用される塩基のうち工程b’)において3R−キヌクリジノールとカルバメートとの間の反応を進めるのに十分な強さを有するものを容易に明らかにできるであろう。そのような塩基の例としては、ナトリウムエトキシドおよびカリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドおよびカリウムメトキシド、ナトリウムイソプロポキシドおよびカリウムイソプロポキシド、ナトリウムアミドおよびリチウムアミドならびに水素化ナトリウムが挙げられる。現時点で好ましい実施形態において、本発明の方法で使用される強塩基は水素化ナトリウムである。
本明細書において、「C1−6アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびn−ヘキシルなどの1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝飽和炭化水素基を意味するものである。本発明の方法の現時点で好ましい実施形態において、C1−6アルキルクロロホルメートはエチルクロロホルメートである。
本発明者らは、過剰量の3R−キヌクリジノールを使用することによって当分野で公知の方法よりも良好な収率がもたらされることを見出した。また、過剰量の3R−キヌクリジノールは、ソリフェナシン塩基生成後に溶媒から回収してもよい。
一実施形態において、工程b’)における溶媒は、トルエンなどの非極性溶媒とジメチルホルムアミドなどの極性溶媒との混合物である。当業者であれば、工程b)における反応のための極性溶媒が、強塩基と反応する3R−キヌクリジノールのヒドロキシル基と競合する官能基を含有してはならないことを理解するであろう。一例として、エタノールなどのアルコールは、工程b’)において使用するための極性溶媒としては不適当である。
「非極性溶媒」という用語は、本明細書で使用する場合、一般に比誘電率が5未満である炭素含有溶媒を意味する。非極性溶媒の例としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテルおよびクロロホルムが挙げられるが、これらに限定はされない。特定の実施形態において、本明細書で使用する「非極性溶媒」という用語は、一般に比誘電率が5未満であり、かつ非プロトン性である炭素含有溶媒を意味する。
非極性溶媒は、2以上の非極性溶媒から構成されていてもよい。すなわちそのような溶媒の混合物であってもよい。
一実施形態において、非極性溶媒はトルエンである。別の一実施形態において、非極性溶媒は、ベンゼン、ヘキサンおよびキシレンからなる群より選択される。
本発明の一実施形態において、非極性溶媒は非極性かつ非プロトン性であり、たとえば比誘電率が5未満でありかつpKが5以上、たとえば比誘電率が5未満でありかつpKが6以上、たとえば比誘電率が5未満でありかつpKが7以上、たとえば比誘電率が5未満でありかつpKが8以上、たとえば比誘電率が5未満でありかつpKが10以上である。本発明における非極性非プロトン性溶媒の例としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテルおよびクロロホルムが挙げられる。
また別の実施形態において、非極性非プロトン性溶媒は、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、2,2,3−トリメチルブタン、n−オクタン、2,4−ジメチルヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2−メチルオクタン、3−メチルオクタン、2,6−ジメチルヘプタン、2,7−ジメチルオクタン、n−ヘキサデカン、7,8−ジメチルテトラデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、イソプロピルシクロペンタン、n−ブチルシクロペンタン、n−ヘキシルシクロペンタン、2−シクロペンチルオクタン(cyclopenyloctane)、1,4−ジシクロペンチルブタン、シクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、イソプロピルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、1−メチル−4−イソプロピルベンゼン、ジメチルベンゼン、1,3,5−トリメチル−2−エチルベンゼン、1,3,5−トリメチル−2−プロピルベンゼン、1,3,5−トリメチル−2−アリルベンゼン、2−フェニル−2,4,6−トリメチルヘプタン、1−メチル−2−フェニルシクロペンタン、1−エチル−2−フェニルシクロペンタン、ナフタレン、アルファ−メチルナフタレン、2−メチルブタ−2−エン、ヘキセン−1,2,3−ジメチルブタ−1−エン、ヘプテン−1、ジイソブチレンからなる群より選択される。非プロトン性非極性溶媒は、2以上の非プロトン性非極性溶媒から構成されていてもよい。すなわち、そのような溶媒の混合物あってもよい。
別の一実施形態において、非プロトン性非極性溶媒は、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、エチルトルエン、プロピルベンゼン、テトラメチルベンゼン、エチルジメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メチルプロピルベンゼン、エチルプロピルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼンおよびこれらの混合物などの、トルエンと同様の構造を有する溶媒の群より選択される。
「極性溶媒」という用語は、本明細書で使用する場合、一般に比誘電率が10を超える、たとえば15を超える、たとえば20を超える、たとえば25を超える、あるいは30を超える炭素含有溶媒を意味する。極性溶媒の例としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジオキサンおよびアセトニトリルが挙げられるが、これらに限定はされない。特定の実施形態において、本明細書で使用する「極性溶媒」という用語は、一般に比誘電率が10を超える、たとえば15を超える、たとえば20を超える、たとえば25を超える、あるいは30を超え、かつ非プロトン性である炭素含有溶媒を意味する。
本発明の方法のさらなる一実施形態において、極性溶媒は、合わせた溶媒の体積に対して1〜20%(v/v)、たとえば3〜15%(v/v)、あるいは5〜10%(v/v)などの量で存在する。
3R−キヌクリジノールの回収
上述した通り、ソリフェナシンおよびその塩を製造するための方法で使用される過剰量の3R−キヌクリジノールは、回収してもよい。一実施形態において、本発明の方法の工程b’)の結果生じる過剰量の3R−キヌクリジノールは、前記工程b’)からの混合物を15℃以下の温度、たとえば10℃以下、好ましくは5℃以下に冷却し、少なくとも20分間、たとえば30分間その温度で撹拌し、生成した沈殿をたとえばフィルタを用いて集めることによって回収される。
別の一実施形態においては、過剰量の3R−キヌクリジノールを回収する目的でため、前記工程b’)からの混合物を冷却する際に、非極性溶媒の20%(v/v)まで、たとえば0.3〜10%(v/v)、たとえば0.5〜5%(v/v)、たとえば0.7〜3%(v/v)、好ましくは1.0〜2.0%(v/v)の量の水が添加される。
最終生成物の精製
本発明者らは、本発明の方法による生成物が、最初に生成物をソリフェナシンのフマル酸塩に変換することによってさらに精製され得ることを見出した。これはソリフェナシンにもその塩にも当てはまり、最終生成物としてのフマル酸塩も該塩に含まれる。
したがって、本発明のさらなる一実施形態において、フマル酸塩は、たとえばアセトン、酢酸エチル、トルエン、エタノール、水、またはこれらの溶媒の混合物などの(これらに限定されない)好適な溶媒中、ソリフェナシン塩基をフマル酸と反応させることによって定量的に得ることができる。生成したフマル酸塩は、必要に応じて、ソリフェナシン塩基および/またはコハク酸塩などのさらなるソリフェナシン塩に再変換してもよい。
特定の一実施形態において、本発明の方法の工程b)において反応混合物から生じたソリフェナシン塩基または本発明の方法の工程c)により単離されたソリフェナシン塩基をたとえばトルエンや酢酸エチルなどに再溶解し、フマル酸のアセトンまたはアセトン/水溶液に添加して塩の沈殿を生成させることができる。この塩は、濾過によって、また必要に応じて溶媒の部分蒸留および単離による定量的な方法で単離することができるが、濾過が好ましい。
本発明者らはまた、得られたフマル酸塩をさらに精製できることも見出した。したがって、本発明の方法の別の一実施形態において、ソリフェナシンのフマル酸塩は、酢酸エチルやエタノールなどの極性溶媒の混合物に懸濁させ、(R,R)−ジアステレオアイソマー、(S,S)−ジアステレオアイソマー、および(R,S)エナンチオマーそれぞれの量がフマル酸ソリフェナシン総量の0.2%以下となるような光学純度を持つ(S,R)−フマル酸ソリフェナシンを得るのに十分な時間にわたって撹拌することにより、さらに精製される。
不純物がいずれも0.2%以下の量であるような高純度のフマル酸ソリフェナシンは、ソリフェナシン塩基から2つの工程、すなわちa)フマル酸塩が定量的に単離される塩生成工程およびb)フマル酸塩が純粋な形態で単離される単純再懸濁工程で得ることができる。本発明の方法において、出発原料としてのテトラヒドロイソキノリンから得られる精製されたフマル酸ソリフェナシンの総収率は85%である。
必要であれば、不純物がいずれも0.1%未満という検出レベル未満の量に抑えられたフマル酸ソリフェナシンを、同じ溶媒を使用するさらなる再懸濁工程によって得てもよい。
これに対し、再結晶工程においてコハク酸塩を生成させるソリフェナシンの精製に関する、欧州出願EP1714965で開示された方法では、収率はわずか60%であった。
欧州特許出願EP1714965号に従って得られたコハク酸ソリフェナシンの品質/純度を改善するには、フマル酸塩とともに本明細書で開示するような単純な再懸濁工程の代わりに、さらなる再結晶工程を行うことが必要となる。
また、国際特許出願WO2008/077357号に記載された酒石酸塩の使用による精製においてすべての不純物を0.2%以下の量にするためには、総収率がわずか66%となる3つの再結晶工程を使用する必要がある(WO2008/077357号の実施例9参照)。
たとえば塩化水和物やシュウ酸塩などを使用して実施された他の試み(EP1714965号による)では、医薬品用途に必要な所望の純度を得ることはできなかった。
フマル酸ソリフェナシンの安定性
上述のように、当分野におけるコハク酸ソリフェナシンの安定性についての問題は、湿式造粒中にコハク酸ソリフェナシンの結晶形が非晶形へと変換されることにある。コハク酸ソリフェナシンの非晶形は、所望の安定性基準を満たさない。
フマル酸ソリフェナシンの安定性は、コハク酸ソリフェナシンよりも改善されていると考えられる。特定の理論に束縛されるものではないが、安定性改善の考え得る理由の1つとして、フマル酸ソリフェナシンの結晶形がコハク酸ソリフェナシンほど容易には非晶形に変換されないことがわかっている。
塩のような固体の非晶形を得るための、当分野で最もよく知られた方法の1つは、塩のような固体の水溶液を凍結乾燥するものである。コハク酸ソリフェナシンの場合、凍結乾燥によって所望の非晶形を得ることは、その粉末X線ディフラクトグラム(diffractrogram)(図3が結晶形、図4が非晶形)、または示差走査熱量測定(DSC)(図7が結晶形、図8が非晶形)に見られるように、極めて容易である。
しかし凍結乾燥されたフマル酸塩は、その粉末X線ディフラクトグラム(図1が凍結乾燥工程の前、図2が凍結乾燥工程後の塩)、またはDSC(図5が凍結乾燥工程の前、図6が凍結乾燥工程後の塩)に見られるように、結晶形のままである。
また、急速沈殿によりフマル酸ソリフェナシンの非晶形を作製する試み(実施例6に記載)も失敗に終わった。
従来技術より、コハク酸ソリフェナシンの非晶形がコハク酸ソリフェナシン製剤の不安定性の原因であることがわかっている。したがって、コハク酸ソリフェナシンの結晶形が非晶形に変換されるような凍結乾燥条件においてフマル酸ソリフェナシンの結晶形が非晶形へと変換されないことから、本発明者らは、フマル酸塩の安定性はコハク酸塩よりも改善されていると考える。
さらに、コハク酸ソリフェナシンがおよそ2〜3日の間に(白色から)変色し、この非晶形の不安定性がUV−HPLCによって確認されたことから、コハク酸ソリフェナシン非晶形の不安定性が非常にはっきりと証明できることがわかった(方法2)。
実際に、10日間静置した後に回収し、方法2(実施例に記載)によるHPLCで分析したコハク酸ソリフェナシン着色非晶形の試料には、相対保持時間が0.93である新たな不純物が0.14%の量で見られた。
コハク酸ソリフェナシンおよびフマル酸ソリフェナシンの結晶形には、このような問題はない。
さらに、フマル酸ソリフェナシンの水への溶解度(11.25mg/ml)は、コハク酸ソリフェナシン(727mg/ml)と比べて低い。したがって、フマル酸ソリフェナシンを含む錠剤を得る手順が湿式造粒による場合も、水の存在はそれほど重要な因子とはならない。
コハク酸ソリフェナシンは水に対して非常に溶解性が高いため、湿式造粒および高圧という条件は、溶解およびそれに続く非晶形への変換を招きやすい。しかし、フマル酸ソリフェナシンは溶解性が低いため、この問題は回避される。また、溶解度の違いにより乾燥段階が短縮されるため、フマル酸ソリフェナシンの固体医薬組成物を得ることがより容易になる。
フマル酸ソリフェナシンの安定性について試験を行うために、US2008/039516号(その内容が全体として組み入れられる)に開示された手順に従って、錠剤を湿式造粒によって調製する。フマル酸ソリフェナシンを含有する錠剤を調製する具体的な例を以下の実施例2に記載する。(US2008/039516号において同定されたような)錠剤由来の望ましくない不純物および非晶形フマル酸ソリフェナシンを、US2008/039516号に開示されている方法に従って測定する。
記載の反応をたどり、また中間体、最終生成物および不純物の純度を測定・同定するために、本発明者らは以下のクロマトグラフィー条件を使用した。
HPLC法1:ソリフェナシンに関連するジアステレオアイソマー不純物およびエナンチオマー不純物を測定する。
カラム:キラルパックIA−3、150mm×4.6mm 3μm
注入体積:10μl
検出装置:UV 220nm
流量 1.0ml/分
実行時間:15分間
温度:27℃
移動相:イソプロピルアルコール(IPA) 15/溶液A 85
溶液A:ヘキサン 900/エタノール 100/エチレンジアミン 1
HPLC法2:反応の終点および残った不純物を追跡する。
−カラム:C18、150×4.6mm、5μm
−流量:1.0mL/分
−検出、λ:210nm
−温度:30℃
−注入体積:10μl
−移動相:勾配溶液A/ACN
溶液A:1−オクタンスルホン酸ナトリウム塩(HPLCグレード)約1.2gを秤量し、水1リットルに溶解させる。
実施例1−フマル酸ソリフェナシンの合成
ソリフェナシン塩基の生成
1(S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(30g、0.143mol)をトルエン(300mL)に溶解させ、次いで炭酸カリウム(23.7g、0.171mol)水溶液(60mL)を加える。次に混合物を0℃まで冷却し、クロロギ酸エチル(16ml、0.168mol)を徐々に添加する。試薬をすべて加えた後に温度を22℃に調整し、40分間または反応が終了するまで撹拌を続ける。
次いで有機溶液を水で2回、10%塩化ナトリウム溶液で1回抽出する。最後に有機相を分離し、最終体積180mLに達するまで真空下で蒸留する。トルエン(90mL)を添加し、「カルバメート、トルエン溶液」を得る。
トルエン(210mL、KF<0.05%)、ジメチルホルムアミド(45mL、KF<0.1%)および3(R)−キヌクリジノール(55.8g、0.439mol)を窒素の存在下で注入する。混合物を5℃まで冷却して、60%水素化ナトリウム(33g、0.082mol)を窒素の存在下で添加する。混合物を22℃にて60分間、水素がそれ以上発生しなくなるまで撹拌する。次いで混合物を70℃まで加熱し、「カルバメート、トルエン溶液」を添加する。混合物を還流温度に設定し、一定時間毎に新たな無水溶媒を追加し、エタノールを除去する目的で溶媒を蒸留しつつ、8時間撹拌する。反応が終了するまで還流/蒸留サイクルを続ける。
3R−キヌクリジノールの回収
上記過程を停止させた後、溶液を0/5℃まで冷却し、窒素気流下で水(3mL)を添加し、温度が10℃を超えないように抑える。混合物を5/10℃にて30分間撹拌し、次いで0/5℃までさらに冷却して濾過する。濾液はソリフェナシン塩基を含有しているが、フィルタの固体を「回収した3R−キヌクリジノール」(32.4g)と呼ぶこととする。回収した3R−キヌクリジノールの収率は、1(S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンとの反応完了後に残存する3R−キヌクリジノールの約85%である。
ソリフェナシン塩基の処理
濾液に水(60mL)を添加し、合わせたものを分液漏斗に移す。水相を分離し、水(150mL)を有機相に添加して、混合物を20分間撹拌する。生じた相を再度分離させる。水相を分離し、水(150mL)を有機相に添加する。混合物を20分間撹拌し、水相を再度放出する。得られた有機相を回収し、「ソリフェナシン塩基のトルエン溶液」と呼ぶこととする。
フマル酸ソリフェナシンの形成
アセトン(390mL)、水(20mL)およびフマル酸(18.3g、0.157mol)をフラスコ内で合わせる。固体が全部溶解するまで、混合物を還流させる。次いで、還流を維持しながら「ソリフェナシン塩基のトルエン溶液」を添加する。混合物の還流を15分間維持し、次いで最終体積約270mlに達するまで蒸留する。
最終体積に達した後、これを12℃まで徐々に冷却する。12℃に達した後、懸濁液を濾過する。濾過した固体を酢酸エチル(30mL)で洗浄し、60℃の真空オーブン内で乾燥させ、白色固体(「粗フマル酸ソリフェナシン」)を、1(S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン出発原料に対して93%の収率で得る(HPLC−UV、方法1、RR(2.71%)、SS(0.71%)およびRS(検出せず))。
フマル酸ソリフェナシンの精製
「粗フマル酸ソリフェナシン」(63g)、酢酸エチル(1008ml)およびエタノール(95ml)を合わせる。温度を22℃に調整し、混合物をこの条件下で2時間撹拌する。その後、懸濁液を濾過し、酢酸エチル(60ml)で洗浄し、白色固体を92%の収率で得る(HPLC−UV、方法1、RR(0.18%)、SS(0.03%)およびRS(検出せず))。
NMRデータ:
H NMR(400MHz,DMSO):δ1.50−2.1(2H,H5’,2H,H8’);2,17(1H,H4’);2.7−3.5(2H,H4,2H,H7’,2H,H6’,2H,H2’,1H,H);3.84(1H,H);4.88(1H,H3’);6.28(1H,H);6.51(2H,HOOC−C=C−COOH);7,20−7,31(9H,HAr);13.09(2H,OOC−CH=CH−COO)ppm.
13C NMR(100MHz;DMSO):δ17.37(CH,C5’);20.81(CH,C8’);24.26(CH,C4’);27.68(CH,C);38.88(CH,C);44.29(CH,C7’);45.11(CH,C6’);52.77(CH,C2’);57.20(CH,C);68.89(CH,C3’);128.36−128.62(9CH,CAr);134.96(2CH,HOOC−H=H−COOH);135.33(C,C);142.05(C,C);145.29(C,CAr);155.65(C,C),168.05(2C,HOO−CH=CH−OOH);ppm.
MS:(+MS)(m/z):363.4(M1).
旋光度:
α[c=1,DMSO]=60.7°、波長=589nm、T=20℃。
実施例2−コハク酸ソリフェナシンの合成
実施例1で得られたフマル酸ソリフェナシン(52g)、酢酸エチル(260ml)、炭酸カリウム(104.0g)、および水(260ml)を、フラスコに入れ、合わせる。温度を42℃に設定し、固体が完全に溶解するまで混合物を撹拌する。水相を放出した後、水(260ml)を有機相に加える。混合物42℃で15分間撹拌し、次いで42℃で20分間静置して分離させる。水相を放出し、水(260ml)を有機相に加える。この手順を2回繰り返す。得られた有機相を(「ソリフェナシン塩基の溶液」)とする。
アセトン(260ml)、コハク酸(12.7g、0.107mol)および水(5ml)をフラスコ内で合わせる。完全に溶解するまで混合物を還流下で加熱し、42℃に保つ。次いで「ソリフェナシン塩基の溶液」を加え、混合物を加熱して還流させ、15分間還流を維持する。内容物を最終体積260mlまで蒸留する。混合物を最終温度3℃まで徐々に冷却し、次いで濾過する。残渣を0/5℃の酢酸エチル(50ml)で洗浄し、1時間かけて流出させる。湿潤ケーキを60℃の真空オーブン内で乾燥させ、白色固体を得る。
実施例3−非晶形コハク酸ソリフェナシンの合成
コハク酸ソリフェナシン10g(実施例2)を水15mLに溶解させた。溶液を液体窒素によって凍結させ、真空下の−60℃の凍結乾燥装置に入れた。試料を最終温度25℃まで15時間かけて徐々に加熱したところ、白色の水を含まない非晶形コハク酸ソリフェナシン9gが得られた。この非晶形コハク酸ソリフェナシンについてPXRDによる特性解析を行った(図2)。3日後、白色固体は褐色に変化しており、10日後にHPLC(方法2)で分析した試料には、相対保持時間が0.93である新たな不純物が0.14%の量で見られた。
実施例4−粗ソリフェナシン塩基からのフマル酸ソリフェナシンの合成
実施例1で得られた「ソリフェナシン塩基のトルエン溶液」120ml(ソリフェナシン塩基約8.9gに相当)を真空下で蒸留する。得られた粗ソリフェナシン塩基を酢酸エチル50mlに溶解させる。一方、フマル酸3.2gをアセトン/水98:2の混合物64mlに溶解させる。この溶液をソリフェナシン塩基溶液に加える。混合物を還流に設定し、体積が50mlになるまで15分間蒸留する。次いでこれを最終温度12℃まで徐々に冷却し、生じた懸濁液を濾過する。固体を酢酸エチルで洗浄し、60℃の真空オーブンで乾燥させて、粗フマル酸ソリフェナシンの白色固体11.6gを得る(HPLC−UV、方法1、RR(2.45%)、SS(0.81%)およびRS(検出せず))。
実施例5−凍結乾燥法を使用して非晶形フマル酸ソリフェナシンを合成する試み
フマル酸ソリフェナシン10g(実施例1)を60℃の水600mlに溶解させる。溶液を液体窒素によって凍結させ、−60℃、真空条件下にある凍結乾燥装置に入れた。15時間後(実施例3に記載した方法を実施した後)、白色フマル酸ソリフェナシン10g(結晶形)を得た。フマル酸ソリフェナシンの結晶形をPXRDおよびDSC分析で確認した。
実施例6−真空乾燥下で非晶形フマル酸ソリフェナシンを合成する試み
フマル酸ソリフェナシン5g(実施例1)をメタノール50ml(水の1%)に溶解させ、真空下50℃にて蒸発させた。フラスコ内でフマル酸ソリフェナシンの結晶形に相当する固体が生成される。
実施例7−マレイン酸ソリフェナシンの合成(WO2010/012459号による)
実施例1で得られたソリフェナシン塩基6gをイソプロピルアセテート60mlに溶解させた。マレイン酸1.92gを添加し、混合物を15分間かけて45℃まで加熱した。混合物を終夜室温に置く。これらの条件では、無色の油が得られる。
結晶形のマレイン酸ソリフェナシンを得るために、他の溶媒または溶媒混合物試した。これらはいずれも成功しなかった。結晶形を得る試みのために使用した手順の例は、以下の通りである。
ソリフェナシン塩基4gを酢酸エチル20mlに溶解させる。酢酸エチル20mlに溶解させたマレイン酸1.28gを加え、混合物を加熱して15分間還流させる。混合物を蒸留した後、0℃に冷却する。これらの条件では、無色の油が得られる。
ソリフェナシン塩基4gをイソプロピルアセテート20mlに溶解させる。イソプロピルアセテート20mlに溶解させたマレイン酸1.28gを添加し、混合物を還流まで15分間加熱し、メタノール2mlを添加する。混合物を蒸留した後、0℃に冷却する。これらの条件では、無色の油が得られる。
ソリフェナシン塩基4gをイソプロピルアルコール20mlに溶解させる。アセトニトリル20mlに溶解させたマレイン酸1.28gを加え、混合物を加熱して30分間還流させる。混合物を蒸留した後、室温に冷却する。これらの条件では、無色の油が得られる。
ソリフェナシン塩基3.5gをイソプロピルアルコール35mlに溶解させる。マレイン酸1.1gを加え、混合物を加熱して30分間還流させる。混合物を蒸留した後、0℃に冷却する。これらの条件では、無色の油が得られる。
したがって、本発明者らの経験によれば、マレイン酸ソリフェナシンの結晶形を得ることは、本発明によってフマル酸塩を得ることよりも相当複雑である。また、WO2010/012459号によれば、マレイン酸塩は非晶形となる傾向がはるかに高いように思われる。
実施例8−ソリフェナシン塩の錠剤の調製
ヒプロメロース(ファーマコート603)25重量部を精製水130部に溶解させ、エアモータ撹拌機(IMA)によって撹拌し、バインダー溶液(濃度20.0%(w/v))を調製する。次いで、ソリフェナシン塩50部、ラクトースモノハイドレート(Granulac)389部、およびコーンスターチ(C*PharmGel 03406)128部をシングルポット造粒機(IMA Zanchetta、容量3L)内で混ぜ合わせる(プレミックス)。
湿式造粒のために、バインダー溶液を室温のプレミックスに流速60ml/分、インペラー速度300rpm、チョッパー速度1500rpmでスプレーする。スプレー後、インペラー速度300rpmで3分間混練を行う。造粒後、ジャケットボウル温度80℃、真空下、ボウルの傾斜90°、インペラーの間欠速度(120rpm)で120秒間、顆粒を乾燥させる。
最終含水率2.5%〜1.0%になるまで、顆粒を乾燥させる。乾燥した顆粒剤にステアリン酸マグネシウム6部を加え、二重円錐型混合機(SAR Labortecnic)で混合する。この混合物を、6.0mmの杵を有するロータリー打錠機(KILIAN IMA Pressima)を用いて、50Nを超える錠剤硬度および60mgの錠剤重量を達成するのに十分な圧縮圧力にて圧縮する。
得られた錠剤を無孔パン(IMA、型式HT25)内でコーティングする。コーティングには、オパドライIIピンク(カラコン)20部を精製水200部に溶解して調製した溶液およびエアモータ撹拌機(IMA)を使用する。錠剤重量に対するコーティング剤の割合を3.3%として、注入空気温度60〜80℃、パン回転速度6〜13rpmおよびコーティング流体供給速度16〜40ml/分でコーティングを行い、フィルムコート錠を得る。
実施例9−ソリフェナシン塩の錠剤の安定性
コハク酸ソリフェナシンおよびフマル酸ソリフェナシンを用いてそれぞれ製剤した錠剤の安定性について、対照比較による試験を実施した。実施例8の調製方法により、2種類の塩の結晶形を用いて錠剤の製造を行った。両塩について、0ヶ月、3ヶ月、および6ヶ月後のソリフェナシン量を、HPLCにより分析し、「F1不純物」の量も測定した。結果を以下の表および図9、図10に示す。
結果から、フマル酸塩がコハク酸塩よりもはるかに安定であること、およびコハク酸塩の劣化が直ちに始まることが明らかである。さらに、「F1」不純物の量も、コハク酸塩では6ヶ月間に増加しているが、フマル酸塩では一定の低レベルにとどまっていることがわかる。

Claims (15)

  1. ソリフェナシンのフマル酸塩。
  2. 前記フマル酸塩がフマル酸水素(1:1)塩である、請求項1に記載の塩。
  3. 前記塩が実質的に結晶形のみである、請求項1または2に記載の塩。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の塩および薬学的に許容される1以上の担体を含み、かつ固体製剤である医薬組成物。
  5. 経口投与用に製剤化されている、請求項4に記載の組成物。
  6. 錠剤、カプセル剤、ジェルカプセル剤、顆粒剤、サシェ剤または丸剤の形にある、請求項4に記載の組成物。
  7. ソリフェナシンまたはその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、
    a)ソリフェナシン塩基をフマル酸と反応させてそのフマル酸塩を生成させる工程;ならびに
    b)工程a)で得られたフマル酸塩をソリフェナシン塩基および/または薬学的に許容されるソリフェナシンの別種の塩に任意に変換する工程を含む、方法。
  8. a’)1(S)−1−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンをエチルクロロホルメートなどのC1−6アルキルクロロホルメートと反応させて対応するカルバメートを生成させる工程;
    b’)工程a)から生じたカルバメートをナトリウムエトキシドもしくはカリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドもしくはカリウムメトキシド、ナトリウムイソプロポキシドもしくはカリウムイソプロポキシド、ナトリウムアミドもしくはリチウムアミド、または水素化ナトリウム、好ましくは水素化ナトリウムなどの強塩基の存在下で3R−キヌクリジノールと反応させてソリフェナシン塩基を生成する工程;ならびに
    c’)ソリフェナシン塩基を任意に単離する工程;が、工程a)に先行し、
    工程a)で使用されるソリフェナシン塩基が工程b’)または工程c’)で得られる塩基である、請求項7に記載の方法。
  9. 工程b’)における溶媒が非極性溶媒極性溶媒との混合物である、請求項8に記載の方法。
  10. 極性溶媒が、合わせた溶媒の体積の1〜20%(v/vの量で存在する、請求項9に記載の方法。
  11. 工程b’)の結果生じる過剰量の3R−キヌクリジノールが、混合物を15℃以の温度に冷却し、少なくとも20分その温度で撹拌し、生成した沈殿を集めることによって回収される、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 混合物の冷却時に、非極性溶媒の20%(v/v)まの量の水が添加される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記フマル酸塩を酢酸エチルやエタノールなどの極性溶媒の混合物に懸濁させ、(R,R)−エナンチオマー、(R,S)−エナンチオマー、および(S,R)エナンチオマーそれぞれの量がフマル酸ソリフェナシン総量の0.2%以下となるような光学純度を持つ(S,S)−フマル酸ソリフェナシンを得るのに十分な時間にわたって撹拌することによって前記フマル酸塩がさらに精製される、請求項7に記載の方法。
  14. 医薬で使用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物または請求項4〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 過活動膀胱の治療で使用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物または請求項4〜6のいずれか一項に記載の組成物。
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