JP5825618B1 - 電界撹拌用電極及びこれを用いた電界撹拌方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大面積の液滴を効率よく撹拌する技術を提供する。【解決手段】液滴に変動電界を印加して撹拌を行うために用いる電界撹拌用電極400において、電極部400の形状が以下のA)〜D)のいずれかの形状を有する。A)電極部400が液滴2に向けて突出した2つ以上の凸部又はエッジ10を有する形状。B)電極部400が液滴2の分離した2箇所以上を覆うように形成されている形状。C)電極部400の各部位に異なる変動電圧を供給できるように分割された形状。D)前記A)〜C)の形状のうち2つ以上の形状が組み合わされた形状。【選択図】図1

Description

本発明は、液滴(ドロップ)に変動電界を印加して液滴を撹拌するために用いる電界撹拌用電極であって、電界強度を偏在させることができる形状を有する電界撹拌用電極に関する。
また、本発明は、この電界撹拌用電極を有する電界撹拌装置、及びこの電界撹拌用電極を用いた電界撹拌方法に関する。
本発明者らは以前に、液滴に変動電界を印加して液滴を震動させることにより、液滴の撹拌を行う電界撹拌方法(非接触撹拌方法ともいう)を開発し、この電界撹拌方法を、核酸ハイブリダイゼーション、ELISA、細胞培養等に応用できることを見出した(特許文献1)。
この電界撹拌方法は、生体組織中の抗体と抗原とを反応させて目的のタンパク質の検出を行う「免疫組織化学」(いわゆる免疫染色)に応用することもでき、この方法によれば、染色時間を大幅に短縮することができるだけでなく、使用する抗体の量を少なくすることができるという、優れた効果を奏する方法である(特許文献2、非特許文献1)。
また、本発明者らは、スライドガラス上に特定のはっ水フレームを設けることにより、形成した液滴の径寸法のばらつきを抑制する技術も開発している(特許文献3)。
さらに、本発明者らは、抗原抗体反応を行った後に未反応の抗体を洗浄する工程において、洗浄液の液滴に変動電界を印加して撹拌することにより、効率よく洗浄を行う方法も開発している(特許文献4)。
本発明者らが以前に開発した電界撹拌方法の概要を、図9を用いて説明する。図9において、スライドガラス(1)上には液滴(2)が形成されている。液滴(2)は偏極するため、液滴の表面にはマイナス電荷(3)が存在している。また、液滴(2)の内部に溶解した分子にはマイナスにチャージする分子も存在する。そして、液滴(2)の上部には、絶縁層となる空間を隔てて、上部の平板電極(4)が設置され、スライドガラス(1)の下部には、下部の平板電極(5)が設置されている。これらの上下の平板電極(4,5)は、リード線(6)を介して、高圧アンプ(7)の正負の端子に接続されている。そして、高圧アンプ(7)にはファンクションジェネレータ(8)が接続されており、このファンクジェネレータ(8)で発生させた信号を高圧アンプ(7)で昇圧させて、これら上下の平板電極(4,5)に供給している。ファンクションジェネレータ(8)で発生させた信号は周期的に変動する波形となっているが、プラスに偏っているため、上部の平板電極(4)に供給される電圧信号は、常にプラスの値であり、その大きさが周期的に変動している。一方、下部の平板電極(5)に供給される電圧信号は、上部の平板電極(4)に供給される電圧信号と符号が逆の電圧信号であり、常にマイナスの値となっており、その大きさが周期的に変動している。
図9(A)は、上下の平板電極(4,5)に供給されている電圧信号の絶対値が最小となっている時を示す断面図である。上部の平板電極(4)には、プラスの電圧信号が供給されるため、プラス電荷(9)が帯電している。一方、下部の平板電極(5)には、マイナスの電圧信号が供給されるため、マイナス電荷(3´)が帯電している。これらの電荷により上下の平板電極(4,5)の間には電界が発生している。
このため、液滴(2)に存在しているマイナス電荷(3)は、上部の平板電極(4)に帯電しているプラス電荷(9)に引き付けられるのと同時に、下部の平板電極(5)に帯電しているマイナス電荷(3´)と反発し、上向きの弱いクーロン力が液滴(2)に働く。
図9(B)は、上下の平板電極(4,5)に供給されている電圧信号の絶対値が最大となっている時を示す断面図である。上部の平板電極(4)に帯電するプラス電荷(9)は最大となっており、下部の平板電極(5)に帯電するマイナス電荷(3´)も最大となっている。
このため、液滴(2)に存在しているマイナス電荷(3)は、上部の平板電極(4)に帯電しているプラス電荷(9)に大きく引き付けられるのと同時に、下部の平板電極(5)に帯電しているマイナス電荷(3´)と大きく反発し、上向きの強いクーロン力が液滴(2)に働く。これにより、液滴(2)の中央部が大きく盛り上がった形状となる。
上下の平板電極(4,5)に帯電する電荷は、これらの電極に供給される電圧信号に応じて周期的に変動し、図9(A)の状態と図9(B)の状態の間を周期的に往復することとなる。このため、液滴(2)は、この周期に従って振動することとなる。
このようにして、変動電界の印加により、液滴を撹拌することが可能となる。
特開2010−119388号公報 特開2012−013598号公報 特開2014−160060号公報 特開2014−160061号公報
戸田洋、外9名、アクタ・ヒストケミカ・エト・サイトケミカ(Acta Histochemica et Cytochemica、略号ActaCytochem. Cytochem.)、日本組織細胞化学会、2011年6月3日発行、44巻、3号、p.133−139
本発明者らが開発した従来の電界撹拌方法は、スライドガラス上に円形の液滴を形成し、平板電極を用いて液滴全面に一様な変動電界を印加することにより、液滴を撹拌する方法である。しかし、その撹拌方法は、液滴の中央部のピークが上下に振動するという単調な撹拌方法であった。また、従来の電界撹拌方法は、液滴の容量が大きくなると上下に大きく振動させる必要があり、効率が悪いものであった。
そこで、本発明は、液滴をより効率よく撹拌することができる新たな技術を開発すること目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究をした結果、液滴の全面を覆って一様な電界を印加する平板電極ではなく、特徴ある形状を有する電界撹拌用電極を用い、液滴に印加する変動電界を偏在させることで、液滴の容量が大きくなっても、効率よく液滴を撹拌することができることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、電界撹拌用電極に関する第1発明と、電界撹拌装置に関する第2発明と、電界撹拌方法に関する第3発明を提供する。
第1発明は、電荷を帯びることができる電極部を有し、液滴に変動電界を印加して撹拌を行うために用いる電界撹拌用電極において、電極部が液滴の上部に液滴と絶縁層となる空間を隔てて設置され、電極部の形状が、A)電極部が液滴に向けて突出し、先端部の水平面からの高さがそれぞれ異なる2つ以上の凸部又はエッジを有する形状、又はB)電極部が液滴の異なる2箇所以上を覆い、前記液滴を覆う各部位の水平面からの高さがそれぞれ異なるように形成されている形状を有することにより、液滴を上下振動させながら回転させることができることを特徴とする電界撹拌用電極に関する。
第1発明の電界撹拌用電極として、A)の形状を有する電極部を用いる場合には、平板に2つ以上のライン状の凸部を有する形状の電極部とすることができる
1発明の電界撹拌用電極として、B)の形状を有する電極部を用いる場合には、液滴の異なる3箇所以上を覆うように形成された電極部とすることができる
2発明は、液滴に変動電界を印加して撹拌を行う電界撹拌装置において、第1発明の電界撹拌用電極と、変動電圧を電界撹拌用電極に供給する変動電圧発生装置とを有することを特徴とする電界撹拌装置に関する
3発明は、液滴に変動電界を印加して撹拌を行う電界撹拌方法において、(a)容器内又は基板上に液滴を形成するステップと、(b)容器又は基板の上部に液滴と絶縁層となる空間を隔てて第1発明の電界撹拌用電極を設置するステップと、(c)電界撹拌用電極に変動電圧を供給するステップとを有することを特徴とする電界撹拌方法に関する。
第3発明の電界撹拌方法においては、(a)のステップにおいて、撥水フレームを設けたスライドガラス上に液滴を形成した電界撹拌方法とすることができる
第1発明の電界撹拌用電極は、これを液滴の電界撹拌に用いることにより、液滴を上下に振動させるだけでなく、液滴を回転させることができるため、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
た、第2発明の電界撹拌装置及び第3発明の電界撹拌方法は、第1発明の電界撹拌用電極を用いた装置及び方法であるので、同様に、液滴を上下に振動させるだけでなく、液滴を回転させることができるため、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
電極部が2つの凸部を有する電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図1(A)は、2つの凸部を有する電界撹拌用電極の斜視図を示し、図1(B)は、撥水フレームを設けたスライドガラスの平面図を示し、図1(C)は、撥水フレームを設けたスライドガラス上に形成した液滴に、2つの凸部を有する電界撹拌用電極を用いて変動電界を印加している状態の断面図を示す。 電極部が2つの凸部を有する電界撹拌用電極を用いて電界撹拌を行った場合における、液滴の振動の様子を示す図である。図2(A)は、電極に供給されている電圧信号の絶対値が最大である時を示し、図2(B)は、電極に供給されている電圧信号の絶対値が中間値である時を示し、図2(C)は、電極に供給されている電圧信号の絶対値が最小値である時を示す。 電極部が2つのエッジを有する電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図3(A)は、2つのエッジを有する電界撹拌用電極の斜視図を示し、図3(B)は、撥水フレームを設けたスライドガラスの平面図を示し、図3(C)は、撥水フレームを設けたスライドガラス上に形成した液滴に、電極部が2つのエッジを有する電界撹拌用電極を用いて変動電界を印加している状態の断面図を示したものである。 液滴の2箇所を覆うように形成されている形状の電極部を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図4(A)は、撥水フレームを備えたスライドガラスの上部に、電界撹拌用電極を設置した状態を示す平面図である。また、図4(B)は、電界撹拌用電極を用いて、液滴に変動電界を印加した状態を示す断面図である。 液滴の分離した3箇所を覆うように形成された形状の電極部を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す平面図である。 液滴の4箇所を覆うように形成された形状の電極部を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す平面図である。 高さの異なる2つの凸部を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図7(A)は、高さの異なる2つの凸部を有する電界撹拌用電極を用いて、シャーレ中に形成した円形の液滴に変動電界を印加する状態を示す断面図である。図7(B)は、2つの凸部を有する電界撹拌用電極をシャーレの蓋を内側から見た平面図である。 4つに分割された形状の電極部を有する電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図8(A)は、4つに分割された形状の電界撹拌用電極を用いて、シャーレ中に形成した液滴に変動電界を印加する状態を示す断面図である。また、図8(B)は、4つに分割された形状の電界撹拌用電極を備えたシャーレの蓋を内側から見た平面図である。 本発明者らが以前に開発した電界撹拌方法の概要を示す図である。図9(A)は、上下の平板電極に供給されている電圧信号の絶対値が最小となっている時の断面図を示し、図9(B)は、上限の平板電極に供給されている電圧信号の絶対値が最大となっている時の断面図を示す。
1.本発明の電界撹拌用電極
本発明の電界撹拌用電極は、液滴に変動電界を印加して撹拌を行うために用いる電極であって、電荷を帯びることができる電極部を有し、その電極部の形状が以下のA)〜E)のいずれかの形状を有することにより、液滴に印加する電界強度を偏在させることができることを特徴とする。
A)電極部が液滴に向けて突出した2つ以上の凸部又はエッジを有する形状、
B)電極部が液滴の分離した2箇所以上を覆うように形成されている形状、
C)電極部の各部位に異なる電圧を印加できるように分割された形状、
D)前記A)〜C)の形状のうち2つ以上の形状が組み合わされた形状。
本発明において、「電極」とは、電圧源と接続されて電荷を帯びることにより電界を発生させることができる部品をいう。「電極」は、電荷を帯びることができる「電極部」を有し、その他に、リード線等を介して電圧源と接続することができる接続部や、電極の形状を保持するための保持部などを有することもできる。
「電極部」の材料については、電荷を帯びることができる材料であれば、如何なるものでもよいが、加工が容易で安定な金属を用いることが好ましい。金属の例としては、これらに限定されるわけではないが、例えば、Cu、Ni、Alやこれらの合金等を用いることができる。
本発明において、「液滴」とは、表面張力により中央が盛り上がったドーム形状の溶液をいう。ここで、「溶液」とは、溶媒又は溶媒に他の物質が混合したものであれば如何なるものでもよく、これらに限定されるわけではないが、例えば、合成化合物、天然化合物、金属粒子等の化学物質、核酸、タンパク質、脂質等の生体分子、細胞、微生物、ウイルス、生体組織等の生物試料などが溶媒に混合したものを含む。
本発明において、「変動電界」とは、周期的に強さが変動する電界を意味する。この変動電界により、液滴の表面及び内部の電荷にクーロン力が働き、そのクーロン力の向きが周期的に変動することによって、液滴が振動して液滴内部の溶液が撹拌される。
次に本発明の電界撹拌用電極の電極部の特徴となる形状であるA)ついて説明する。
A)の形状は、電極部が液滴に向けて突出した2つ以上の凸部又はエッジを有する形状である。
ここで、「凸部」とは、他の部位から液滴に向けて突出している部分を意味する。このような凸部は、液滴に近い位置に存在することとなり、また、エッジ効果により電荷が集中するため、液滴に印加する電界強度を偏在させることができる。このような凸部は、先端を尖らせることにより、エッジ効果によりさらに電荷を集中させることができる。
また、「エッジを有する」とは、板状又は棒状の部分が液滴に向けて端部(エッジ)を有している状態を意味する。このようなエッジは、液滴に近い位置に存在することとなり、また、エッジ効果により電荷が集中するため、液滴に印加する電界強度を偏在させることができる。
本発明のA)の形状を有する電極部を備えた電界撹拌用電極は、このような凸部又はエッジを2つ以上有することにより、電荷が2つの凸部又はエッジに集中し、また、2つの凸部又はエッジは液滴に一番近い位置に存在しているため、液滴に印加される電界は偏在し、2つの凸部又はエッジの周辺における電界強度が強くなっている。これにより、変動電界により生じる液滴面のピークを2箇所以上において発生させることができる。このため、液滴の振動を分散させて、液滴振動の振幅の大きさを抑えることが可能であり、大面積の液滴を撹拌することができるという効果を奏する。さらに、2つ以上のピークの分離・衝突を伴う振動により、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
尚、本発明の電界撹拌用電極は、液滴振動の振幅の大きさを抑えることが可能であるため、電極間距離を狭めることができる。また、液滴にタンパク質や細胞が含まれる場合には、液滴振動の振幅の大きさを抑えて、移動距離を短くすることができるため、これらのタンパク質や細胞を壊さずに撹拌することができる。
本発明のA)の形状において、「2つ以上の凸部又はエッジ」は、形成する液滴の表面積に応じて、凸部又はエッジの数を増やすことが好ましい。液滴の表面積が大きい場合には、凸部又はエッジの数を増やして振動する液滴面のピークの数を増やすことで、効率よく液滴中の溶液を撹拌することが可能となる。
また、本発明のA)の形状は、平板に2つ以上のライン状の凸部を有する形状とすることができる。このような形状の電極部を有する電界撹拌用電極は、撥水フレームを設けたスライドガラス上に長方形の大きな液滴を形成した場合に、これを電界撹拌するために好適に用いられる。
図1は、電極部が液滴に向けて突出した2つの凸部を有する、本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図1(A)は、2つの凸部を有する電界撹拌用電極の斜視図を示し、図1(B)は、撥水フレームを設けたスライドガラスの平面図を示し、図1(C)は、撥水フレームを設けたスライドガラス上に形成した液滴に、2つの凸部を有する電界撹拌用電極を用いて変動電界を印加している状態の断面図を示したものである。尚、図1(C)の断面図は、図1(B)における点線(X)を含む鉛直面での断面図である。
図1(A)に示すように、電界撹拌用電極の電極部(400)は、縦長の平板電極において下方に向けて2つのライン状の凸部(10)が突出した形状となっている。液滴に変動電界を印加する際には、この2つの凸部(10)を下向きとして電界撹拌用電極を設置し、2つの凸部(10)が液滴と対向するようにする。
図1(B)に示すように、液滴を形成するためのスライドガラス(1)上に、撥水フレーム(11)が設けられている。撥水フレーム(11)は、撥水性の材料で作られた長方形の枠状のシールであり、スライドガラス(1)に貼り付けられている。この撥水フレーム(11)を設けたことにより、スライドガラス(1)のほぼ全面にわたる容量の大きな液滴を形成することが可能となる。ただし、スライドガラス(1)を指でつまむことができるように、撥水フレーム(11)の大きさはスライドガラス(1)の大きさよりも小さなものとし、余白を残している。このような大容量の液滴を形成した場合には、従来の平板電極では効率よく電界撹拌することが難しいものであった。
図1(C)に示すように、撥水フレーム(11)を備えたスライドガラス(1)上に液滴(2)を形成し、液滴(2)の上部には図1(A)で示した2つの凸部を有する電極部(400)を設置し、液滴(2)の下部には平板電極(5)を設置する。そして、電圧アンプ(7)とファンクションジェネレータ(8)を用いて、これらの2つの電極(400,5)に変動電界を印加することにより、液滴(2)を震動させて撹拌することができる。
2つの凸部を有する電極部(400)にプラスの電圧を印加した場合、エッジ効果により、プラス電荷(9)は2つの凸部(10)に集中し、また、2つの凸部(10)は液滴(2)に一番近い位置に存在しているため、液滴(2)に印加される電界は偏在し、2つの凸部(10)の下部における電界強度が最も強くなっている。そのため、液滴(2)の表面又は内部に存在するマイナス電荷(3)には、2つの凸部(10)に引き付けられる方向に、クーロン力が働く。この時、スライドガラス(1)の下部に設けた平板電極(5)には、マイナスの電圧が印加されるため、マイナス電荷(3´)が蓄積する。そして、液滴(2)の表面又は内部に存在するマイナス電荷(3)には、平板電極(5)のマイナス電荷(3´)と反発するように、上向きのクーロン力が働く。これらのクーロン力が合成されて、液滴(2)には、2つの凸部(10)に引き付けられる方向にクーロン力が働き、液滴(2)には二つのピークが形成されることになる。
2つの凸部を有する本発明の電界撹拌用電極を用いて電界撹拌を行った場合における、液滴の振動の様子を図2に示す。
図2(A)は、電極に供給されている電圧信号の絶対値が最大である時を示し、図2(B)は、電極に供給されている電圧信号の絶対値が中間値である時を示し、図2(C)は、電極に供給されている電圧信号の絶対値が最小値である時を示す。
図2(A)は、図1(C)と同一の図であり、2つの電極(400,5)に供給されている電圧信号の絶対値が最大となっている。このため、2つの凸部(10)に引き付けられるように液滴(2)に働くクーロン力が最大となっており、液滴(2)には2つのピークが形成される。
図2(B)は、電圧信号の位相が90度進行することにより、2つの電極(400,5)に供給される電圧信号の絶対値が中間値となっている時を示している。この時には、2つの凸部(10)に引き付けられるように液滴(2)に働くクーロン力が弱まり、2つの液滴面のピークは、通常の液滴の形状に戻ろうとして、2つのピーク同士が衝突する。この衝突により、液滴内の溶液は効率よく撹拌されることとなる。
図2(C)は、電圧信号の位相がさらに90度進行することにより、2つの電極(400,5)に供給される電圧信号の絶対値が最小値となっている時を示している。この時には、液滴(2)に働くクーロン力は最小となり、液滴(2)は通常の液滴の形状に戻っている。
二つの電極(400,5)に供給される電圧信号は周期的に変化するため、図2(A)→図2(B)→図2(C)→図2(B)→図2(A)というように、液滴(2)の状態が周期的に変動する。これにより、液滴(2)は、2つのピークの分離と衝突を繰り返す振動を行うこととなる。この振動は、ピークが2つに分散されるため、液滴が上下に振動する振幅の大きさを抑えつつ、大面積の液滴の撹拌を可能とし、また、ピークが衝突する運動を伴うため、効率よく液滴中の溶液を撹拌することができる。
図3は、電極部が液滴に向けて突出した2つのエッジを有している、本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図3(A)は、液滴に向けて2つのエッジを有する電界撹拌用電極の斜視図を示し、図3(B)は、撥水フレームを設けたスライドガラスの平面図を示し、図3(C)は、撥水フレームを設けたスライドガラス上に形成した液滴に、電極部が2つのエッジを有する電界撹拌用電極を用いて変動電界を印加している状態の断面図を示したものである。尚、図3(C)の断面図は、図3(B)における点線(X)を含む鉛直面での断面図である。
図3(A)に示すように、電界撹拌用電極の電極部(410)は、断面が逆U字形となるように、電極版を折り曲げて成型した形状を有しており、下部に向けて2つのエッジ(10´)を有する形状となっている。変動電界を印加する液滴を形成するには、図3(B)に示す撥水フレーム(11)を備えたスライドガラス(1)を用いている。このスライドガラス上に形成した液滴に変動電界を印加する際には、図3(C)に示すように、2つのエッジ(10´)を下向きとして電界撹拌用電極を設置し、2つのエッジ(10´)が液滴と対向するようにする。
図3(C)に示すように、2つのエッジを有する電極部(410)にプラスの電圧信号を印加すると、エッジ効果により、プラス電荷(9)は2つのエッジ(10´)に集中し、また、2つのエッジ(10´)は液滴(2)に一番近い位置に存在しているため、液滴(2)に印加される電界は偏在し、2つのエッジ(10´)の下部における電界強度が最も強くなっている。そのため、液滴(2)の表面又は内部に存在するマイナス電荷(3)には、2つのエッジ(10´)に引き付けられる方向に、クーロン力が働く。その結果、液滴(2)には二つのピークが形成されることになる。
この2つのエッジを有する電極部(410)に供給する電圧を周期的に変動させると、図2に示す場合と同じように、液滴(2)は、2つのピークの分離と衝突を繰り返す振動を行うこととなる。この振動は、ピークが2つに分散されるため、液滴が上下に振動する振幅の大きさを抑えつつ、大面積の液滴の撹拌を可能とし、ピーク同士が衝突する運動を伴うため、効率よく液滴中の溶液の撹拌を行うことができる。
次に本発明の電界撹拌用電極の電極部の特徴となる形状であるB)ついて説明する。
B)の形状は、電極部が液滴の分離した2箇所以上を覆うように形成されている形状である。
ここで、「液滴の分離した2箇所以上を覆う」とは、平板電極のように液滴の全面を覆うのではなく、液滴の上部に電極部を設置した場合に、液滴が電極部に覆われる部分と覆われない部分とが生じ、その覆われる部分が分離した2箇所以上であることを意味する。
電界を偏在させるために、液滴が電極部に覆われる部分の合計を液滴全体の1〜60%とすることが好ましい。より好ましくは、5〜40%である。
本発明のB)の形状を有する電極部を備えた電界撹拌用電極は、電極部が液滴の分離した2箇所以上を覆うことにより、液滴に印加される変動電界が偏在して電極部が液滴を覆う2箇所以上の部分において強くなっている。これにより、変動電界により生じる液滴面のピークを2箇所以上において発生させることができる。このため、液滴の振動を分散させて、液滴振動の振幅の大きさを抑えることが可能であり、大面積の液滴を撹拌することができるという効果を奏する。さらに2つ以上のピークの分離・衝突を伴う振動により、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
本発明のB)の形状においては、撹拌する液滴の表面積に応じて、液滴の一部を覆う箇所の数を増やすことが好ましい。液滴の表面積が大きい場合には、液滴の一部を覆う箇所の数を増やして振動する液滴面のピークの数を増やすことで、効率よく液滴中の溶液を撹拌することが可能となる。
液滴の面積が大きい場合には、液滴の分離した3箇所以上を覆うように電極部を形成することが好ましい。
また、本発明のB)の形状を有する電極部を備えた電界撹拌用電極は、液滴の上部に設置するだけでなく、液滴の下部に設置することもでき、また、液滴に対して斜めになる位置も含む、液滴の周辺位置に設置することができる。
図4は、液滴の2箇所を覆うように形成されている形状を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。
図4(A)は、撥水フレームを備えたスライドガラスの上部に、電界撹拌用電極を設置した状態を示す平面図である。また、図4(B)は、電界撹拌用電極を用いて、液滴に変動電界を印加した状態を示す断面図である。尚、図4(B)の断面図は、図4(A)における点線(X)を含む鉛直面での断面図である。
図4(A)に示すように、電界撹拌用電極の電極部(420)は、スライドガラス上に形成した液滴の上部に設置した場合に、液滴の分離した2箇所のみを覆う形状となっている。電極部(420)には、電圧源と接続するためのリード線(6)が設けられている。そして、図4(B)に示すように、電極部(420)にプラスの電圧信号を供給した場合、電極部(420)が存在する部分のみが電界強度が強くなる。したがって、液滴(2)の表面又は内部に存在するマイナス電荷(3)には、液滴(2)を覆う2箇所の電極部(420)の方向にクーロン力が働くこととなる。その結果、液滴(2)には二つのピークが形成されることとなる。
この電極部(420)に供給する電圧を周期的に変動させると、図2に示す場合と同じように、液滴(2)は、2つのピークの分離と衝突を繰り返す振動を行うこととなる。この振動は、ピークが2つに分散されるため、液滴が上下に振動する振幅の大きさを抑えつつ、大面積の液滴の撹拌を可能とし、ピーク同士が衝突する運動を伴うため、効率よく液滴中の溶液の撹拌を行うことができる。
図5は、液滴の分離した3箇所を覆うように形成されている形状を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す平面図である。
図5に示すように、撥水フレーム(11)を有するスライドガラス(1)の上部に、電界撹拌用電極を設置している。電界撹拌用電極の電極部(430)は、リード線(6)と接続しており、また、保持部(12)によって形状を維持されており、これらにより電界撹拌用電極が構成されている。
この電界撹拌用電極を用いて液滴に変動電界を印加し、電界撹拌を行った場合には、液滴の液面に3つのピークが生じ、3つのピークの分離と衝突を繰り返す振動を行うこととなる。この振動は、ピークが3つに分散されるため、液滴が上下に振動する振幅の大きさを抑えつつ、大面積の液滴の撹拌を可能とし、ピーク同士が衝突する運動を伴うため、効率よく液滴中の溶液の撹拌を行うことができる。
図6は、液滴の4箇所を覆うように形成されている形状の電極部を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す平面図である。
図6に示すように、スライドガラス(1)の上部に電界撹拌用電極を設置している。電極部(440)は、4つの長方形の電極部を有し、それぞれが狭い幅の電極部で連結されるように形成されている。そして、電極部(440)はリード線(6)と接続しており、これらの電極部は保持部(12)によって一定の形状に保持されている。これらにより電界撹拌用電極が構成されている。
この電界撹拌用電極を用いて液滴に変動電界を印加し、電界撹拌を行った場合には、液滴の液面に4つのピークが生じ、4つのピークの分離と衝突を繰り返す振動を行うこととなる。この振動は、ピークが4つに分散されているため、液滴が上下に振動する振幅の大きさを抑えつつ、大面積の液滴の撹拌を可能とし、ピーク同士が衝突する運動を伴うため、効率よく液滴中の溶液の撹拌を行うことができる。
電極部が液滴に向けて突出した2つ以上の凸部又はエッジを有するA)の形状となっている電界撹拌用電極においては、この2つ以上の凸部又はエッジの先端部の水平面からの高さを、それぞれ異なるものとすることができる。このような電界撹拌用電極を用いて、円形の液滴に変動電界を印加すると、液滴が上下に振動するだけでなく、液滴が回転することにより、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
また、電極部が液滴の分離した2箇所以上を覆うように形成されているB)の形状となっている電界撹拌用電極においては、液滴の分離した各箇所を覆う電極部の各部位の水平面からの高さを、それぞれ異なるものとすることができる。このような電界撹拌用電極を用いて、円形の液滴に変動電界を印加すると、液滴が上下に振動するだけでなく、液滴が回転することにより、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
ここで、円形の液滴とは、真円の形状の液滴だけでなく、楕円形の形状の液滴であってもよい。
そして、2つ以上の凸部又はエッジの高さ、又は、液滴の分離した各箇所を覆う電極部の各部位の高さは、0.1〜10度の傾斜ができるように、異なる高さとすることが好ましい。
図7は、高さの異なる2つの凸部を有する本発明の電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図7(A)は、高さの異なる2つの凸部を有する電界撹拌用電極を用いて、シャーレ中に形成した円形の液滴に変動電界を印加する状態を示す断面図である。図7(B)は、2つの凸部を有する電界撹拌用電極をシャーレの蓋を内側から見た平面図である。
図7(A)に示すように、皿状の容器であるシャーレ(13)の隅部に台座(14)を設ける事により、シャーレ(13)に大容量の液滴(2)を形成することができる。この液滴(2)に変動電界を印加するために、シャーレの蓋(15)の内側には、電界撹拌用電極の電極部(450)が設けられている。そして、シャーレの下部には平板電極(5)が設置されている。図7(B)に示すように、シャーレの蓋(15)に設けられた電界撹拌用電極の電極部(450)は円形のリング状の電極板に高さの異なる2つの凸部(10)を有する形状を有している。
図7(A)に示すように、高圧アンプ(7)とファンクションジェネレータ(8)を用いて、シャーレの蓋(15)に設けられた電極部(450)とシャーレの下部に設けられた平板電極(5)に変動電界を印加することにより、大容量の液滴を振動させて撹拌することができる。このとき断面から見ると、一方の凸部(10)の方が液滴に近くなっているため、2つの凸部のうち液滴に近い位置にある凸部の方が若干強い変動電界を液滴に印加することとなる。このため、図7(A)の矢印に示すように、2つの凸部(10)に液滴(2)が引き付けられる力は、一方の方が若干大きくなる。このため、液滴(2)には上下の振動だけでなく、回転運動が生じ、効率よく液滴(2)を撹拌することが可能となる。
次に本発明の電界撹拌用電極の電極部の特徴となる形状であるC)ついて説明する。
C)の形状は、電極部の各部位に異なる電圧を供給できるように分割された形状である。C)の形状は、液滴の少なくとも2箇所以上を覆う電極部からなり、それぞれの部位が電気的に連続していない形状であれば、どのようなものでもよい。C)の形状の例としては、これらに限定されるわけではないが、例えば、円をn+2個(以下、nは正の整数)に分割したものしたもの、正方形をn+1の2乗個に分割したものなどが挙げられる。円を分割する場合には、扇形に分割することもでき、また、半径のそれぞれ異なる複数のリングに分割することもできる。好ましくは、円を均等に3つの扇形に分割することが好ましい。分割した電極は、ある程度距離を隔てて配置してもよく、また、それぞれの部位の形状をつなぎあわせた場合に特定の形状となることを要せず、それぞれの部位が関連性のない形状であってもよい。
本発明のC)の形状を有する電極部を備えた電界撹拌用電極は、それぞれの部位に異なる電圧を供給することができるので、液滴に印加される変動電界を偏在させて、変動電界により生じる液滴面のピークを、異なる2箇所以上において発生させることができる。このため、液滴の振動を各部位で分散して行い、液滴振動の振幅を抑えることが可能であり、大面積の液滴を撹拌することができるという効果を奏する。さらに、複雑な液滴の振動を行うことができるため、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
特に、回転対称となるように分割されている電極部を有する電界撹拌用電極を用いた場合には、変動電圧を供給する部位を右回り又は左回りに順次切り替えていくことにより、電界強度が偏在している箇所を回転させることができる。これにより、液滴において上下に震動している位置を回転させることができ、回転運動によっても撹拌をすることができるという効果を奏する。
また、それぞれの部位に供給する変動電界の位相をずらすことによっても、液滴を回転させることもできるという効果を奏する。例えば、円を3つの扇形に均等に分割した電極部を有する電界撹拌用電極を用い、それぞれの部位に供給する電圧信号の位相を120度ずつずらすことによって、液滴を回転させることができる。
図8は、4つに分割された形状の電極部を有する電界撹拌用電極の一実施形態を示す図である。図8(A)は、4つに分割された形状の電界撹拌用電極を用いて、シャーレ中に形成した液滴に変動電界を印加する状態を示す断面図である。また、図8(B)は、4つに分割された形状の電界撹拌用電極を備えたシャーレの蓋を内側から見た平面図である。
図8(A)に示すように、シャーレ(13)の内側の周辺部に台座(14)を設けることにより、シャーレ(13)に大容量の液滴(2)を形成している。そして、この液滴(2)に変動電界を印加するため、シャーレの蓋(15)には、電界撹拌用電極が設けられている。そして、シャーレの下部には円形の平板電極(5)が設置されている。図8(B)に示すように、電界撹拌用電極の電極部(461,462,463,464)は円が4つに分割された扇形の形状を有しており、それぞれが電気的に分離している。そして、分割された4つの部位のそれぞれが、リード線(6)を介してスイッチング回路(16)に連結されている。このスイッチング回路(16)は、電圧信号を印加する4つのリード線(6)への接続を切り替えることにより、任意の電極部に電圧を印加できるようになっている。例えば、電極部(461)にのみ電圧を印加した場合には、図8(A)の矢印の方向に液滴(2)が引き付けられるクーロン力が働くこととなる。
高圧アンプ(7)とファンクションジェネレータ(8)を用いて、シャーレの蓋(15)に設けられた電極部(461,462,463,464)に電圧信号を印加する。このとき、スイッチング回路(16)により、電圧を印加する部位が右回り又は左回りに回転するように切り替えを行う。これにより、電圧信号を印加された電極部の下部において振動が生じるが、その振動の位置が回転することとなる。このため、上下の運動だけでなく、回転運動によっても撹拌をすることができるため、液滴振動の振幅の大きさを抑えつつ、大面積の液滴の撹拌を可能とし、効率よく液滴を撹拌することができる。
次に本発明の電界撹拌用電極の電極部の特徴となる形状であるD)ついて説明する。
D)の形状は、前述のA)〜C)の形状のうちの2つ以上の形状が組み合わされた形状である。ここで、「組み合わせた形状」とは、A)〜C)の特徴のうち2つ以上の特徴を有する1つ電極部の形状を意味するだけでなく、A)〜C)のいずれかの特徴を有する電極部とA)〜C)のうちその他の特徴を有する電極部とを組み合わせて電界撹拌用電極に用いることも意味する。
2.本発明の電界撹拌装置
本発明の電界撹拌装置は、液滴に変動電界を印加して撹拌を行う装置であって、上記の本発明の電界撹拌用電極と、変動電圧を電界撹拌用電極に供給する変動電圧発生装置とを有することを特徴とする。
ここで、「変動電圧発生装置」としては、変動する電圧を発生させることができるものであればどのようなものでもよく、二つ以上の装置を組み合わせたものであってもよい。例えば、変動電圧発生装置として、電圧アンプと、電圧アンプに信号を供給するファンクションジェネレータとを有する装置を用いることが好ましい。
また、本発明の電界撹拌装置は、電界撹拌用電極として、C)電極部の各部位に異なる電圧を供給できるように分割された形状の電極部を有する電界撹拌用電極を用いた場合には、各部位に印加する変動電圧の切り替えができるように、分割された各部位と変動電圧発生装置との接続を切り替えるスイッチング回路をさらに有することが好ましい。
3.本発明の電界撹拌方法
本発明の電界撹拌方法は、液滴に変動電界を印加して撹拌を行う方法であって、下記(a)〜(c)のステップを有することを特徴とする。
(a)容器内又は基板上に液滴を形成するステップ
(b)本発明の電界撹拌用電極を、容器又は基板の周辺に設置するステップ、
(c)電界撹拌用電極に変動電圧を供給するステップ。
尚、(a)〜(c)のステップは、どのような順序で行ってもよく、例えば、これらに限定されるわけではないが、(a)→(b)→(c)の順序で行っても、(b)→(a)→(c)の順序で行ってもよい。
本発明の電界撹拌方法の(a)のステップにおいて、「容器」や「基板」とは、液滴を形成できるようなものであればどのようなものでもよい。「容器」の例としては、これらに限定されるわけではないが、例えば、シャーレ、マイクロタイタープレート、ビーカー、バイアル、ガラス瓶等を挙げることができ、「基板」の例としては、これらに限定されるわけではないが、スライドガラス、プラスチック基板、撥水性材料の基板等を挙げることができる。
基板としてスライドガラスを用いる場合には、大容量の液滴を形成できるように、撥水フレームを設けることが好ましい。本発明の電界撹拌用電極は、このような大容量の液滴を形成した場合でも、効率よく撹拌することができるという効果を奏する。
本発明の電界撹拌方法の(b)のステップにおいて、電界撹拌用電極を設置する「容器又は基板の周辺」とは、容器又は基板に形成された液滴に変動電界を印加できる位置であればどの位置であってもよく、容器又は基板の上部、下部、側部、斜めになる位置であってもよい。しかし、液滴を上下に震動させるためには、容器又は基板の上部又は下部に電界撹拌用電極を設置することが好ましい。そして、液滴を上部から引っ張ることにより、液滴を崩壊させることなく振動させることが可能なため、容器又は基板の上部に電界撹拌用電極を設置するのがより好ましい。
電界撹拌用電極は、1つだけ設置すれば変動電界を液滴に印加することが可能である。しかし、強い変動電界を印加するためには、液滴を挟んで対となる2つの電極を設置し、それぞれの電極に符号が逆の電圧信号を供給すると、電気力線が必ず液滴を通過して変動電界が印加されることとなるので好ましい。この場合、一方の電極として本発明の電界撹拌用電極を用い、他方の電極として平板電極を用いれば、強度が偏在した変動電界を印加することができる。本発明の電界撹拌用電極は、容器又は基板の上部に設置するのが好ましいため、平板電極をさらに用いる場合には、容器又は基板の下部に平板電極を設けることが好ましい。また、電界の偏在状態を予測することが簡単でない場合もあるが、上部の電極と下部の電極の両方とも、本発明の電界撹拌用電極を用いる形態であってもよい。
本発明の電界撹拌方法の(c)のステップにおいて、供給する変動電圧は、液滴を震動させるものであればどのような電圧、周期、波形の条件であってもよい。供給する電圧の大きさは、液滴の大きさにより異なるが、十分に撹拌効果を生じさせるためには、0.35〜2.5kv/mmとするのが好ましい。また、変動電圧の周期は、0.1〜800Hzとするのが好ましい。変動電圧を発生させるための信号は、方形波、正弦波、三角波、ノコギリ波などを使用することができるが、撹拌効率を高めるためには、瞬間的な変化の大きい方形波を用いるのが好ましい。また、液滴に波を生じさせるような動きにより撹拌を行う場合には、正弦波を用いることが好ましい。変動電圧を発生させるための信号は、プラスに偏った波形を用いることができ、また、プラスとマイナスの間を反転する波形もしくはマイナスに偏った波形を用いることもできる。
液滴の上下に電極を設けて変動電界を印加する場合、上部の電極には必ずプラスの電圧信号を供給する必要があるわけではない。例えば、上部の電極にマイナスに偏った電圧信号を供給して、下部の電極にそれとは符号が逆の電圧信号を印加して、液滴を撹拌することができる。また、上部の電極をアースとし、下部の電極のみにマイナスに偏った電圧信号を供給しても、液滴を撹拌することができる。
本発明の電界撹拌方法の(b)のステップにおいて、同一又は異なる種類の電界撹拌用電極を複数個使用して、これらを容器又は基板の周辺に配置し、
(c)のステップにおいて、複数個の電界撹拌用電極に、それぞれ異なる変動電圧を供給することができる。このような電界撹拌方法を用いれば、より複雑な振動を液滴に与えることができ、効率よく撹拌することが可能になるという効果を奏する。
本発明において、「それぞれ異なる変動電圧を供給」とは、それぞれの電極又は部位に、電圧、周波数、波形等が異なる変動電圧を印可することをいう。
本発明の電界撹拌方法は、2つ以上の凸部又はエッジの先端部の水平面からの高さを、それぞれ異なるものとすることにより、又は、液滴の分離した各箇所を覆う電極部の各部位の水平面からの高さを、それぞれ異なるものとすることにより、液滴を回転させることもできる。
すなわち、本発明は、下記(a)〜(c)のステップを有することを特徴とする電界撹拌方法を提供する。
(a)容器内又は基板上に円形の液滴を形成するステップ、
(b)液滴に向けて突出した2つ以上の凸部又はエッジを有し、これらの凸部又はエッジの先端部の水平面からの高さがそれぞれ異なっている電極部を有する電界撹拌用電極、又は、液滴の分離した2箇所以上を覆うように形成され、各部位の水平面からの高さがそれぞれ異なっている電極部を有する電界撹拌用電極を、容器又は基板の周辺に設置するステップ、
(c)電界撹拌用電極に変動電界を供給するステップ。
この電界撹拌方法によれば、液滴が上下に振動するだけでなく、液滴が回転することにより、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
図7は、この方法の一実施形態を示す図である。
前述のように、シャーレ(13)内には、大容量の液滴(2)が形成されており、この液滴(2)に変動電界を印加するために、シャーレの蓋(15)の内側には、電界撹拌用電極の電極部(450)が設けられている。図7(B)に示すように、シャーレの蓋(15)に設けられた電界撹拌用電極の電極部(450)は円形のリング状の電極板に高さの異なる2つの凸部(10)を有する形状を有している。そして、高圧アンプ(7)とファンクションジェネレータ(8)を用いて、シャーレの蓋(15)に設けられた電極部(450)とシャーレの下部に設けられた平板電極(5)に変動電界を印加することにより、大容量の液滴を振動させて撹拌することができる。このとき断面から見ると、一方の凸部(10)の方が液滴に近くなっているため、2つの凸部のうち液滴に近い位置にある凸部の方が若干強い変動電界を液滴に印加することとなる。このため、図7(A)の矢印に示すように、2つの凸部(10)に液滴(2)が引き付けられる力は、一方の方が若干大きくなる。このため、液滴(2)には上下の振動だけでなく、回転運動が生じ、効率よく液滴(2)を撹拌することが可能となる。
本発明の電界撹拌方法は、回転対称となるように分割されている電極部を有する電界撹拌用電極を用いて、液滴に回転運動を生じさせることもできる。
すなわち、本発明は、下記(a)〜(c)のステップを有することを特徴とする電界撹拌方法を提供する。
(a)容器内又は基板上に液滴を形成するステップ、
(b)電極部の形状が回転対称となるように分割されており、分割された各部位に異なる電圧を供給できる電界撹拌用電極を、容器又は基板の周辺に設置するステップ、
(c)電界撹拌用電極の分割された電極部の各部位に、変動電圧が印加される部位が右回り又は左回りに順次切り替わるように、変動電圧を印加するステップ。
この方法によれば、変動電圧が印加された電極部の下部において液面のピークを有する振動が生じるが、そのピークの位置が回転することとなる。このため、上下の運動だけでなく、回転運動によっても撹拌をすることができるため、液滴振動の振幅の大きさを抑えつつ、効率よく液滴を撹拌することができるという効果を奏する。
図8は、この方法の一実施形態を示す図である。
前述したように、シャーレ(13)内には、大容量の液滴(2)が形成されており、この液滴(2)に変動電界を印加するため、シャーレの蓋(15)には、電界撹拌用電極が設けられている。この電界撹拌用電極の電極部(461,462,463,464)は円が4つに分割された扇形の形状を有しており、それぞれが電気的に分離している。そして、分割された4つの部位のそれぞれが、リード線(6)を介してスイッチング回路(16)に連結されている。このスイッチング回路は、電圧信号を印加する4つのリード線を切り替えることにより、任意の電極部に電圧を印加できるようになっている。そして、高圧アンプ(7)とファンクションジェネレータ(8)を用いて、シャーレの蓋(15)に設けられた電極部(461,462,463,464)に電圧信号を印加する。このとき、スイッチング回路により、電圧を印加する部位が右回り又は左回りに回転するように切り替えを行う。これにより、電圧信号を印加された電極部の下部において振動が生じるが、その振動の位置が回転することとなる。このため、上下の運動だけでなく、回転運動によっても、液滴の撹拌をすることができ、液滴振動の振幅の大きさを抑えつつ、効率よく液滴を撹拌することが可能となる。
本発明の電界撹拌用電極、電界撹拌装置及び電界撹拌方法は、免疫染色、核酸検出、ELISA等を迅速に行うことを可能とするため、臨床検査又は研究用の装置の分野において、極めて有用である。
1 ・・・ スライドガラス
2 ・・・ 液滴
3 ・・・ マイナス電荷
4 ・・・ 上部の平板電極
400,410,420,430,440,450,461,462,463,464
・・・ 電極部
5 ・・・ 下部の平板電極
6 ・・・ リード線
7 ・・・ 高圧アンプ
8 ・・・ ファンクションジェネレータ
9 ・・・ プラス電荷
10,10´ ・・・ 凸部又はエッジ
11 ・・・ 撥水フレーム
12 ・・・ 保持部
13 ・・・ シャーレ
14 ・・・ 台座
15 ・・・ シャーレの蓋
16 ・・・ スイッチング回路

Claims (8)

  1. 電荷を帯びることができる電極部を有し、液滴に変動電界を印加して撹拌を行うために用いる電界撹拌用電極において、
    前記電極部が、前記液滴の上部に液滴と絶縁層となる空間を隔てて設置され、前記電極部の形状が、以下のA)又はB)の形状を有することにより、前記液滴を上下振動させながら回転させて撹拌することができることを特徴とする電界撹拌用電極:
    A)前記電極部が、前記液滴に向けて突出し、先端部の水平面からの高さがそれぞれ異なる2つ以上の凸部又はエッジを有する形状、又は
    B)前記電極部が、前記液滴の異なる2箇所以上を覆い、前記液滴を覆う各部位の水平面からの高さが、それぞれ異なるように形成されている形状。
  2. 前記電極部が前記A)の形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の電界撹拌用電極。
  3. 前記電極部が、平板に2つ以上のライン状の凸部を有する形状であることを特徴とする、請求項2に記載の電界撹拌用電極。
  4. 前記電極部が前記B)の形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の電界撹拌用電極。
  5. 前記電極部が前記液滴の異なる3箇所以上を覆うように形成されている形状を有することを特徴とする、請求項4に記載の電界撹拌用電極。
  6. 液滴に変動電界を印加して撹拌を行う電界撹拌装置において、
    請求項1〜5のいずれかに記載の電界撹拌用電極と、
    変動電圧を前記電界撹拌用電極に供給する変動電圧発生装置を有することを特徴とする電界撹拌装置。
  7. 液滴に変動電界を印加して撹拌を行う電界撹拌方法において、
    下記(a)〜(c)のステップを有することを特徴とする電界撹拌方法:
    (a)容器内又は基板上に液滴を形成するステップ、
    (b)請求項1〜5のいずれかに記載の電界撹拌用電極を、前記容器又は前記基板の上部に液滴と絶縁層となる空間を隔てて設置するステップ、及び
    (c)前記電界撹拌用電極に変動電圧を供給するステップ。
  8. 前記(a)のステップが、撥水フレームを設けたスライドガラス上に液滴を形成するステップであることを特徴とする、請求項7に記載の電界撹拌方法。
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