JP5825084B2 - 高炭素鋼スラブの連続鋳造方法 - Google Patents

高炭素鋼スラブの連続鋳造方法 Download PDF

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本発明は、高炭素鋼スラブの連続鋳造方法に関し、詳しくは、鋳片に側面割れが生じるのを防止できる高炭素鋼スラブの連続鋳造方法に関する。
Cが0.25質量%以上の高炭素鋼は割れ感受性が高く、高炭素鋼を連続鋳造してスラブ等の角形部を有する鋳片とすると、図5に示すように鋳片12のコーナー部に放熱過多による鍵割れ109が生じたり、鋳片12の冷却が十分でない場合は内部溶鋼の圧力によって鋳片12が幅方向に膨らむバルジングに起因して縦割れ110が生じたり、鋳片12が厚み方向に膨らむバルジングに起因して内部割れ(図示せず)が生じたりしやすい。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、0.3≦Ca/S≦2.0となる範囲のCaを溶鋼に添加し、Nを30ppm以下に調整する0.5〜1.2%のCを含む高炭素鋼の連続鋳造方法が提案されている。溶鋼中に適正量のCaを添加することにより内部割れの発生を防止し、Nを低減することにより800℃付近にて生ずる延性低下を防止し、さらに冷却水の比水量を特定範囲に限定することにより、コーナー割れの防止効果を高めることができるとしている。
特許文献2には、浸漬ノズルを介して鋳型内へ不活性ガスを20L/min以下の流量で吹き込むとともに、鋳片の長辺側の少なくとも一部領域を分割ロールにより、短辺側を鋳型の下端から少なくとも0.6m以上の範囲内でグリッド及び/又はサポートロールにより支持しつつ、鋳片の板厚を、鋳型の下端から鋳片の完全凝固位置までの少なくとも一部領域を1.3%以上狭めながら、鋳造速度0.8m/min以上、かつ鋳造量1.2T/min以上で連続鋳造する高炭素鋼の連続鋳造方法が提案されている。この技術によれば、不活性ガスの吹き込みによって介在物が減少し、鋳片の短辺側を支持することでバルジングが抑制されて鍵割れや縦割れを防止でき、鋳片の板厚を狭めることで内部割れを防止できるとしている。
特許文献3には、上部矯正帯を通過する時点の鋳片の表面温度が750〜850℃になるように、鋳型直下から上部矯正帯までの二次冷却帯の冷却水量を調整するとともに、下部矯正帯を通過する時点の鋳片の表面温度が750℃以上になるように、上部矯正帯通過以降の二次冷却帯の冷却水量を調整する高炭素鋼の連続鋳造方法が提案されている。この方法によれば、上部矯正帯や下部矯正帯における矯正応力による鍵割れや内部割れを防止できるとしている。
特開平6−47510号公報 特開平10−80749号公報 特開2007−61888号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の方法は、高炭素鋼を連続鋳造して得られる鋳片に生ずる鍵割れ等の表面割れに対しては、有効な手段になっておらず、また、特許文献3に記載の方法は、図5に示すような鋳片の短辺側に生ずる側面割れ111に対しては、有効な手段になっていないという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、鋳片に側面割れが生じるのを防止できる高炭素鋼スラブの連続鋳造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、質量%でC:0.25〜0.90%の高炭素鋼の溶鋼を垂直曲げ型の連続鋳造機を用いてスラブに鋳造する場合に、鋳片の短辺側に生じる側面割れに及ぼす各種要因について鋭意検討し、鋳型の短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量が影響していることを知見した。
その結果を、鋳型の短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量と連続鋳造速度の関係で、図1に示す。図1は、(ア)鋳型の短辺側部材の冷却水流量、(イ)浸漬ノズルの浸漬深さ、(ウ)連続鋳造速度を種々変えて調整した結果、得られたものである。
発明者らは、鋳型の短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量が所定値Q:4190MJ/m2hr(図1参照)を下回ると側面割れが生じ、所定値以上だと側面割れが生じないことを見出した。
そして、発明者らは、さらなる検討を加えた結果、鋳型の短辺側部材を内部冷却する冷却水流量、高炭素鋼溶鋼を流し込む浸漬ノズルの浸漬深さ、連続鋳造速度のうちの少なくとも一つ以上を調整し、抜熱量を所定値Q以上に調整することで鋳片に側面割れが生ずるのを防止できることに想到した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.一対の短辺側部材と一対の長辺側部材で構成され、前記短辺側部材及び前記長辺側部材がそれぞれ冷却水で内部冷却された鋳型を用いて、該鋳型によって構成される空間内に、浸漬ノズルを介して高炭素鋼溶鋼を流し込んで連続鋳造する高炭素鋼スラブの連続鋳造方法において、下記(1)式で定義される前記短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量Qを測定し、測定された前記抜熱量Qが所定値Q以上となるように、前記浸漬ノズルの浸漬深さd、連続鋳造速度Vのうちの一つ以上を調整して連続鋳造し、鋳片に側面割れが生じるのを防止することを特徴とする高炭素鋼スラブの連続鋳造方法。

Q=c×q×(Tout−Tin)÷(a×b)・・・(1)
ここに、
Q:鋳型の短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量(MJ/m2hr)
:所定値
c:冷却水の比熱(MJ/m3℃)
q:鋳型の短辺側部材の冷却水流量(m3/hr)
out:鋳型の短辺側部材の出側冷却水温度(℃)
in:鋳型の短辺側部材の入側冷却水温度(℃)
a:鋳型の短辺側部材の幅(m)
b:鋳型の短辺側部材の高さ(m)
である。
2.前記所定値Qが4190(MJ/m2hr)であることを特徴とする1.に記載の高炭素鋼スラブの連続鋳造方法。
本発明によれば、高炭素鋼スラブの連続鋳造の際に、鋳片に側面割れが生じるのを効率的に防止できるという効果を奏する。
鋳片の側面割れに及ぼす、鋳型の短辺側部材からの抜熱量と連続鋳造速度との関係を示すグラフである。 鋳型の構成を概略的に示す説明図である。 本発明で使用する制御のブロック図である。 (ア)冷却水流量、(イ)浸漬ノズルの浸漬深さ、(ウ)連続鋳造速度をどのように調整するかについてのフローチャートである。 鋳片の鍵割れや縦割れや側面割れについて模式的に示す説明図である。
連続鋳造鋳型5は、通常、図2に示すように、一対の短辺側部材5aと一対の長辺側部材5bで構成される空間を有する。短辺側部材5a及び長辺側部材5bはそれぞれ冷却水で内部冷却されている。鋳型5によって構成される空間s内に、浸漬ノズル4(図3参照)を介して溶鋼を流し込んで連続鋳造が行われる。
単位面積あたりで、単位時間あたりの鋳型5の短辺側部材5aによる抜熱量Qは、次(1)式
Q=c×q×(Tout−Tin)÷(a×b)・・・(1)
で計算できる。
ここに、
Q:鋳型の短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量(MJ/m2hr)
c:冷却水の比熱(MJ/m3℃)
q:鋳型の短辺側部材の冷却水流量(m3/hr)
out:鋳型の短辺側部材の出側冷却水温度(℃)
in:鋳型の短辺側部材の入側冷却水温度(℃)
a:鋳型の短辺側部材の幅(m)
b:鋳型の短辺側部材の高さ(m)。
すなわち、短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qは、鋳型5の短辺側部材5aの入側と出側の実績の冷却水温度差(Tout−Tin)と冷却水流量qの積にさらに冷却水の比熱cを掛け、短辺側部材5aと凝固シェル13(図3参照)との理論上の接触面積である短辺側部材5aの幅と高さの積(a×b)で除して求められる。本発明では、Qが所定値Q以上となるように、(ア)冷却水流量qを調整しても良いが、(イ)浸漬ノズルの浸漬深さdおよび(ウ)連続鋳造速度Vのうちの少なくとも一つを調整することを必須とする
(ア)冷却水流量qを調整し、抜熱量Qが所定値Q以上となるように調整しても良い。これにより、鋳片に側面割れが生じるのを防止できる。
(イ)浸漬ノズルの浸漬深さdを調整すれば、鋳型内溶鋼の流動パターンが変化し、鋳型内溶鋼表面に供給するモールドパウダーへの入熱量が変化してモールドパウダーの溶融速度、ひいては鋳型内面と鋳片との間隙に流入する溶融モールドパウダーの厚みが変化する。溶融モールドパウダーの厚みは鋳片と鋳型との間の伝熱抵抗を左右するため、これによって抜熱量Qを調整できる。浸漬ノズルの浸漬深さを深くするほど、鋳型内溶鋼表面に到達して広がる溶鋼の流速が低下するため、モールドパウダーの溶融速度が低下し、鋳型内面と鋳片との間隙への溶融モールドパウダーの流入量が低下することになり、伝熱抵抗が低下して、抜熱量が増大する。したがって、これによっても、抜熱量Qが所定値Q以上となるように調整して、鋳片に側面割れが生じるのを防止できる。
(ウ)連続鋳造速度Vを調整することも、浸漬ノズルの浸漬深さと同様に、鋳型内溶鋼の流動パターンに影響を与え、それによって、抜熱量Qを調整できる。鋳造速度Vを低下させると、浸漬ノズルから吐出する溶鋼の流量が少なくなるので、鋳型内溶鋼表面に到達して広がる溶鋼の流速が低下するため、モールドパウダーの溶融速度が低下し、鋳型内面と鋳片との間隙への溶融モールドパウダーの流入量が低下することになり、伝熱抵抗が低下して、抜熱量が増大する。これにより、抜熱量Qが所定値Q以上となるように調整して、鋳片に側面割れが生じるのを防止できる。
図3は、本発明の実施形態についての制御のブロック図である。19は制御装置、19Aはプロセスコンピュータ、20は鋳型5の短辺側部材5aの冷却水流量を計測する流量計、21は鋳型5の短辺側部材5aの入側冷却水温度を計測する入側温度計、22は鋳型5の短辺側部材5aの出側冷却水温度を計測する出側温度計をそれぞれ示す。P1,P2,P3,・・・はポンプ、Mは浸漬ノズル4の浸漬深さdを調整するためのアクチュエータ、8はピンチロールである。Cは冷却塔、Tは冷却水の戻り用に設けられているタンクである。
抜熱量の調整方法の例をフローチャートで図4に示す。
当初、連続鋳造機の運転が停止(Step10)しない限り、ポンプP1,P2,P3,・・・の運転台数を、冷却水流量qが経験的に鋳型5の短辺側部材5aを焼損させないのに十分な所定値qになるような所定の台数に調整する(Step20)。この際、浸漬ノズルの浸漬深さdを、経験的にブレークアウトなどの問題を生じさせないのに十分な所定値dに調整し、連続鋳造速度Vを、経験的にブレークアウトなどの問題を生じさせないのに十分な所定値Vに調整する。
そして、(1)式で定義される鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Qを下回る場合は(Step30)、(ア)の冷却水流量qの調整を最優先で行い(Step40)、(Step50)〜(Step70)を経て、それでも(1)式で定義される鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Qを下回る場合は(Step80)、(イ)の浸漬ノズルの浸漬深さdの調整を行い(Step90)、(Step100)〜(Step120)を経て、それでも(1)式で定義される鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Qを下回る場合は(Step130)、(ウ)の連続鋳造速度Vの調整を行う(Step140)。連続鋳造速度Vの調整を行うのが優先度として最後になるのは、連続鋳造における生産能率を低下させたくないからであるが、本発明では必ずしも(ア)の調整を行なう必要はなく、ここに説明した優先度の順に従わなくてもよい。
(1)式で定義される抜熱量Qは制御装置19内で計算する。その計算にあたっては、鋳型の短辺側部材の冷却水流量qは流量計20の値を、鋳型の短辺側部材の出側の冷却水温度Tout、鋳型の短辺側部材の入側の冷却水温度Tinは、それぞれ出側温度計22と入側温度計21の値を制御装置19に入力して用いる。(ア)冷却水流量qの調整、(イ)浸漬ノズルの浸漬深さdの調整、(ウ)連続鋳造速度Vの調整はいずれも制御装置19からの指令により行う。
なお、(Step10)にて、連続鋳造機1の運転が停止したと判定された場合は、鋳型5の短辺側部材5aを常温まで短時間のうちに自然冷却できるような温度まで冷却するのに十分な所定時間TDが経過した後、冷却水流量qを0(ゼロ)にし、連続鋳造速度を0(ゼロ)にする(Step190)。
(ア)の冷却水流量qの調整を行う場合についての抜熱量の調整方法の例を説明すると、高炭素鋼の連続鋳造か否かを判定し(Step50)、高炭素鋼の連続鋳造であれば(Step60)に進む。高炭素鋼の連続鋳造でなければスタートに戻る。高炭素鋼の連続鋳造か否かは、例えば、プロセスコンピュータ19A中の属性データにて判定する。
(Step60)では、(1)式で定義される鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Qを下回ったか否かを判定し、下回った場合は冷却水流量qを増加させるためポンプP1,P2,P3,・・・の運転台数を1台増やす(Step70)。このポンプの運転台数を増やす処理は、制御装置内での自動シーケンスにて行ってもよいし、制御装置に接続された図示しない計器類の表示をもとに運転員が人為的に判断して釦類の操作により行ってもよい。(1)式で定義される単位時間あたりの鋳型5の短辺側部材5aによる抜熱量Qが所定値Qを下回った場合に冷却水流量qをそれまでより増加させる処理を抜熱量Qが所定値Q以上に復帰するまで繰り返す。
以上の(Step50)から(Step70)までのフローを、高炭素鋼の連続鋳造が継続する(Step50)限り繰り返す。(Step70)にてポンプ数の不足によりポンプの運転台数を1台増やすのが不可能な場合は(Step80)に進む。
以上の例では、鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Qを下回った場合に冷却水流量qを増加させるため、ポンプの運転台数を段階的に増やしているが、別な例として冷却水流量qを連続的に増やすことも考えられる。
(イ)の浸漬ノズルの浸漬深さdの調整を行う(Step90)場合は、(Step50)から(Step70)までと同様のフローである(Step100)から(Step120)までのフローを経て、抜熱量Qが所定値Qを下回った場合は、浸漬ノズルの浸漬深さdをΔdだけ増加させ(Step120)、不可能な場合には、(Step130)に進む。
(ウ)の連続鋳造速度Vの調整を行う(Step140)場合は、(Step150)から(Step170)までのフローを経て、抜熱量Qが所定値Qを下回った場合は、連続鋳造速度VをΔVだけ減少させ(Step170)、連続鋳造速度VをΔVだけ減少させるのが不可能な場合には、現速度を維持する(Step180)。
図3に示すような2ストランドの垂直曲げ型連続鋳造機1を用いて、質量%で、C:0.8〜0.9%、Si:0.10〜0.30%、Mn:0.35〜0.45%、P:0.22%以下、S:0.005%以下、sol.Al:0.001〜0.003%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる高炭素鋼溶鋼を連続鋳造し、厚みが250mmで幅が954mmの鋳片を製造した。連続鋳造機1は、メニスカス(鋳型内溶鋼表面)から上部矯正帯の入口までの3000mmの垂直部を有する垂直曲げ型である。鋳型5の寸法は、幅aが250mm、高さbが800mm(図2参照)である。取鍋2Aの容量は溶鋼11の重量に換算して310tonである。
鋳型5の短辺側部材5aの冷却水流量qを当初500リットル/min(30m3/hr)、長辺側部材5bの冷却水流量を当初3000リットル/min(180m3/hr)とした。(1)式で定義される鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Q=4190MJ/m2hrを下回った場合に、(ア)の冷却水流量の調整、(イ)の浸漬ノズルの浸漬深さの調整、(ウ)の連続鋳造速度の調整を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005825084
(ア)鋳型5の短辺側部材5aの冷却水流量を比較例の30.0m3/hrに比べ33.0m3/hrにアップした水準2(参考例)や、(イ)浸漬ノズルの深さを比較例の100mm,120mmに比べ160mmに深くした水準4(本発明例)や、(ウ)連続鋳造速度を比較例の0.97m/minに比べ0.85m/minに低下させた水準5(本発明例)など、鋳型5の短辺側部材5aからの単位時間あたりの抜熱量Qが所定値Q=4190MJ/m2hr以上の場合は、鋳片に側面割れが生じるのを防止できていることがわかる。なお、本実施例ではQ=4190MJ/m2hrであったが、各連続鋳造機ごとに所定値Qは選択され決まるものである。
1 連続鋳造機
2 タンディッシュ
2A 取鍋
3 スライディングノズル
4 浸漬ノズル
5 鋳型
5a 鋳型5の短辺側部材
5b 鋳型5の長辺側部材
8 ピンチロール
10 切断機
11 溶鋼
12,12a 鋳片
13 凝固シェル
14 未凝固層
18 二次冷却帯
19 制御装置
19A プロセスコンピュータ
20 流量計
21 入側温度計
22 出側温度計
109 鍵割れ
110 縦割れ
111 側面割れ
C 冷却塔
M アクチュエータ
P1,P2,P3 ポンプ
T タンク
a 鋳型の短辺側部材の幅
b 鋳型の短辺側部材の高さ
d 浸漬深さ

Claims (2)

  1. 一対の短辺側部材と一対の長辺側部材で構成され、前記短辺側部材及び前記長辺側部材がそれぞれ冷却水で内部冷却された鋳型を用いて、該鋳型によって構成される空間内に、浸漬ノズルを介して高炭素鋼溶鋼を流し込んで連続鋳造する高炭素鋼スラブの連続鋳造方法において、下記(1)式で定義される前記短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量Qを測定し、測定された前記抜熱量Qが所定値Q以上となるように、前記浸漬ノズルの浸漬深さd、連続鋳造速度Vのうちの一つ以上を調整して連続鋳造し、鋳片に側面割れが生じるのを防止することを特徴とする高炭素鋼スラブの連続鋳造方法。

    Q=c×q×(Tout−Tin)÷(a×b)・・・(1)
    ここに、
    Q:鋳型の短辺側部材からの単位時間あたりの抜熱量(MJ/m2hr)
    :所定値
    c:冷却水の比熱(MJ/m3℃)
    q:鋳型の短辺側部材の冷却水流量(m3/hr)
    out:鋳型の短辺側部材の出側冷却水温度(℃)
    in:鋳型の短辺側部材の入側冷却水温度(℃)
    a:鋳型の短辺側部材の幅(m)
    b:鋳型の短辺側部材の高さ(m)
    である。
  2. 前記所定値Qが4190(MJ/m2hr)であることを特徴とする請求項1に記載の高炭素鋼スラブの連続鋳造方法。
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