JP5824421B2 - 可変容量形ベーンポンプ - Google Patents

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本発明は、例えば自動車の油圧パワーステアリング装置の油圧源として用いられる可変容量形ベーンポンプに関する。
自動車の油圧パワーステアリング装置に適用される従来の可変容量形ベーンポンプとしては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、この可変容量形ベーンポンプは、ポンプハウジング内において回転自在に支持される駆動軸と、該駆動軸に回転駆動されるロータと、該ロータの外周部に出没自在に設けられた複数のベーンと、ロータの外周側に駆動軸の軸心に対して偏心移動可能に収容され、ロータ及び複数のベーンと共に周方向に複数のポンプ室を画成するカムリングと、を備え、前記カムリングの偏心量に基づき前記各ポンプ室の容積を変更することで、吐出流量を可変にするものである。
そして、かかる可変容量形ベーンポンプにあっては、ポンプ室の容積が漸次増大する吸入領域と、ポンプ室の容積が漸次縮小する吐出領域との境界部近傍であって、吸入・吐出ポートのいずれにも開口しないポンプ室を画成する領域(閉じ込み領域)の全域において、カムリングのカムプロファイルが負勾配の曲線となるように構成することで、当該閉じ込み領域に係るポンプ室において予め若干の圧縮(以下、「予圧縮」と呼称する。)を行うこととしている。これによって、閉じ込み領域から吐出領域へと移行する際の圧力差を低減し、当該圧力差に基づいて発生する脈圧に伴う振動(騒音)の抑制が図られている。
特開2002−115673号公報
しかしながら、前記カムプロファイルに基づく予圧縮の量は、カムリングの偏心量によって変化してしまう。このため、例えばカムリングの偏心量が最大のときに前記閉じ込み領域全域でカムプロファイルが負勾配曲線となるように設定した場合には、カムリングの偏心量が最小となった際に前記予圧縮の量が大きくなり過ぎてしまうこととなる。その結果、当該最小偏心状態において、前記閉じ込み領域進入時のポンプ室に大きな圧力変動を来し、当該圧力変動に基づいてサージ圧が発生してしまうことにより、ポンプ振動の増大を招来してしまうという問題があった。
本発明は、前記従来の可変容量形ベーンポンプの技術的課題に鑑みて案出されたものであって、吐出ポート開口時の脈圧を低減しつつポンプ室のサージ圧も抑制し得る可変容量形ベーンポンプを提供することを目的としている。
本発明は、車両用操舵装置に作動油を供給する可変容量形ベーンポンプにおいて、カムリング内周面のうち、その周方向において駆動軸の回転中心に最も近い点を0度として、ロータの回転方向に向かって角度が増加するようにカムリング内周面の各周方向位置における角度を定義したとき、ロータのスロットが、複数のベーンのうちの1つが吐出口始端部に位置するとき、その進行方向反対側にて隣り合うベーンが吸入口終端部とカムリング周方向180度位置との間の角度位置である第1角度位置に位置するように構成されると共に、カムリング内周面が、カムリングの偏心量が最大となる最大偏心状態では、カムリング周方向位置のうち前記第1角度位置とカムリング周方向180度位置との間に位置する所定角度を第2角度としたとき、吸入口終端部から第2角度位置までの全域にてロータの回転方向に向かってロータ外周面とカムリング内周面との間の径方向間距離で決まるベーン飛び出し量が漸増する正のプロファイルを有し、かつ、前記第2角度位置から吐出口始端部までの全域にてロータの回転方向に向かって前記ベーン飛び出し量が漸減する負のプロファイルを有する一方、前記カムリングの偏心量が最小となる最小偏心状態では、吸入口終端部から吐出口始端部までの全域においてロータの回転方向に向かって前記ベーン飛び出し量が漸減する負のプロファイルを有するように構成されたことを特徴としている。
本発明によれば、カムリングの偏心量が最大となる状態において、吸入口の始端部から第2角度位置までの全域で正のプロファイルとなるように構成し、かつ、第2角度位置から吐出口の始端部までの全域で負のプロファイルとなるように構成したことによって、カムリングの偏心量が最小となる状態では吸入口の終端部から吐出口の始端部までの全域にてベーン飛び出し量が漸減する負のプロファイルとなるように構成しつつも、従来に比べてカムリング最小偏心状態における予圧縮量を低減することが可能となる。これによって、当該最小偏心状態における閉じ込み領域進入時のポンプ室に対する圧力変動が抑制され、当該圧力変動に起因するサージ圧の発生が抑制される結果、ポンプ振動の低減化に供される。
本発明に係る可変容量形ベーンポンプの横断面図である。 カムリング最大偏心時の閉じ込み領域を構成するカムプロファイルを現した図1の要部拡大図である。 カムリング最小偏心時の閉じ込み領域を構成するカムプロファイルを現した図1の要部拡大図である。 カムリングの最小・最大偏心状態における本発明と従来のカムプロファイルの勾配を比較した線図である。
以下、本発明に係る可変容量型ベーンポンプの実施形態を図面に基づき詳述する。なお、下記実施形態では、この可変容量型ベーンポンプを、従来と同様に車両のパワーステアリング装置に適用したものを示している。
図1は、本発明に係る可変容量形ポンプの概略を表した図である。
すなわち、この可変容量型ベーンポンプ(以下、単に「ポンプ」という。)は、内部にポンプ要素収容部11aを有するほぼ筒状のポンプハウジング11と、該ポンプハウジング11に回転自在に支持され、図外のエンジンからの駆動力をもって回転駆動される駆動軸12と、前記ポンプ要素収容部11aの周壁に嵌着されたほぼ円環状のアダプタリング13と、該アダプタリング13の内周側に駆動軸12の軸心(後記のロータ21の中心)Qに対して偏心可能に収容された環状のカムリング14と、該カムリング14の内周側に収容配置され、駆動軸12により図中の反時計方向(矢印参照)に回転駆動されることで後述するポンプ作用を行うポンプ要素20と、該ポンプ要素20が1回転することにより吐出される作動油の吐出流量(いわゆる固有吐出量)を制御する制御弁30(本発明のカムリング制御機構に相当)と、を備えている。
前記アダプタリング13は、その内周部における周方向の所定位置に、横断面ほぼ半円状の保持溝が軸方向に連続して設けられており、該保持溝内には、カムリング14の揺動支点となる棒状の揺動支点ピン15が保持されている。また、このアダプタリング13の内周面には、前記揺動支点ピン15と径方向においてほぼ対向する位置にシール部材が軸方向に沿って配設されており、該シール部材と揺動支点ピン15とによって、アダプタリング13とカムリング14との径方向間に、カムリング14の揺動制御に供される第1流体圧室P1と第2流体圧室P2が隔成されている。
前記カムリング17は、鉄系金属材を焼結してなるいわゆる焼結材からなり、外周部に切欠形成された横断面ほぼ半円状の支持溝を介して揺動支点ピン15によって支持され、該揺動支点ピン15を支点として第1流体圧室P1側又は第2流体圧室P2側へ揺動自在となっている。
前記ポンプ要素20は、駆動軸12の外周に一体回転可能に固定され、カムリング14の内周側にて回転自在に収容されたロータ21と、該ロータ21の外周部に径方向へ沿って放射状に切欠形成された各スロット21aにそれぞれ出没自在に収容保持された11枚の矩形板状のベーン22と、から構成されている。そして、前記カムリング14とロータ21との間に形成される空間には、隣り合う2枚のベーン22,22によって計11のポンプ室23が画成され、カムリング14を、揺動支点ピン15を支点として揺動させることによって、前記各ポンプ室23の容積を増減させることが可能となっている。
ここで、前記第2流体圧室P2内には、ポンプハウジング11の側部に螺着されるリテーナに支持されたコイルばね24が配設されていて、前記リテーナにより予圧が付与されたコイルばね24をもって、カムリング14が第1流体圧室P1側、すなわちロータ21の中心Qに対する偏心量(以下、単に「偏心量」と呼称する。)が最大となる方向へと常時付勢される構成となっている。
また、前記ポンプハウジング11の軸方向一端部の内側面には、ロータ21の回転に伴い各ポンプ室23の容積が漸次拡大する領域(以下、「吸入領域X」と呼称する。)に、図中に仮想線にて示すほぼ円弧状の吸入ポート25が周方向へ沿って切欠形成されている。そして、この吸入ポート25に接続される図示外の吸入通路を介して外部(リザーバタンク)より前記吸入領域Xに位置する各ポンプ室23へと作動油が導入されることとなる。
一方、前記ポンプハウジング11の他端部内側面には、吸入ポート25に対しほぼ軸対称となる位置であって、ロータ21の回転に伴い各ポンプ室23の容積が漸次縮小する領域(以下、「吐出領域Y」と呼称する。)に、図中に仮想線にて示すほぼ円弧状の吐出ポート26が周方向へ沿って切欠形成されている。そして、この吐出ポート26に接続される図示外の吐出通路を介して前記吐出領域Yに位置するポンプ室23より吐出された作動油が外部へと導出されることとなる。
なお、前記吐出通路は、その下流側にて二股状に分岐形成され、一方の第1吐出通路によって吐出油の一部が制御弁30に係る後記の高圧室34へと導かれると共に、他方の第2吐出通路によって吐出油の一部が外部(パワーステアリング装置)へと導かれるようになっている。
かかる構成から、前記吸入領域Xに開口するポンプ室23では、ロータ21の回転に伴いポンプ室23の内部容積が増大することで発生する負圧をもって吸入ポート25より供給される作動油を当該領域Xに係るポンプ室23内へと吸い込み、その後、吸入領域Xと吐出領域Yのいずれにも非連通であって内部容積が最大となる閉じ込み領域Zを経て、各ポンプ室23が順次吐出領域Yへと開口することとなる。そして、当該吐出領域Yに開口するポンプ室23では、ロータ21の回転に伴ってポンプ室23の内部容積が減少することで発生する正圧によって圧縮された作動油が吐出ポート26を介して外部へと吐出されることとなる。
前記制御弁30は、ポンプハウジング11の上端側内部に駆動軸15と直交する方向へ沿って配置されていて、当該位置に穿設された弁孔11b内に摺動自在に収容された弁体31と、該弁体31を前記弁孔11bの一端開口部に螺着したプラグ32に当接させるように図中の左方向へと付勢するバルブスプリング33と、弁体31とプラグ32との両先端部間に画成され、前記分岐形成された一方の吐出通路を介して吐出油の一部が導入される高圧室34と、内部にバルブスプリング33が収容されると共に、前記分岐形成された他方の吐出通路の途中に配設される図示外のメータリングオリフィスによって減圧された外部供給油の一部が導入される中圧室35と、を備えており、前記高圧室34と中圧室35との圧力差が所定以上になると弁体31がバルブスプリング33のばね力に抗して図中の右方向へと移動するようになっている。
ここで、前記弁体31が図中の左側に位置するときには、第1流体圧室P1と弁孔11bとを連通する連通油路37を介して第1流体圧室P1が弁体41の外周側に画成された低圧室36に接続されることとなる。この低圧室36は、前記吸入通路から分岐形成された図示外の低圧通路に接続されており、該低圧通路を介して、第1流体圧室P1には前記吸入通路からの低圧な作動油が導入される。
これに対して、前記高圧室34と中圧室35の差圧によって弁体31が図中の右側へと摺動した場合には、第1流体圧室P1は低圧室36との連通が遮断されて高圧室34と連通することとなり、該第1流体圧室P1には高圧な作動油が導入される。かかる構成から、第1流体圧室P1には、低圧室36内の油圧と前記メータリングオリフィスの上流側の油圧(吐出圧)とが選択的に供給されるようになっている。
なお、前記制御弁30には、前記弁体31の内部にリリーフバルブ38が構成されており、前記中圧室35内の圧力が所定以上に達したとき、つまり負荷側(前記パワーステアリング装置側)の圧力が所定以上に達したときにこれを開放して、外部供給油の一部を、図示外の低圧通路を介して前記吸入通路へと還流するようになっている。
一方、前記第2流体圧室P2は、アダプタリング13の内周面の所定範囲に切欠形成されたほぼ円弧状の吸入圧導入部13bを介して吸入ポート25と連通するように構成され、吸入側の油圧(低圧)が常時導入されるようになっている。この結果、カムリング17は、前記吸入側の油圧とコイルばね24の付勢力とによって第1流体圧室P1側へ常時押し付けられている。
図2、図3はいずれも前記閉じ込み領域に係るカムプロファイルを現した図であり、図2はカムリングの最大偏心時におけるカムプロファイルを、図3はカムリングの最小偏心時におけるカムプロファイルを、それぞれ現している。そして、各図では、実線が本実施形態に係るカムプロファイルの形状を示し、破線はカムプロファイルを真円とした場合の形状を示している。
すなわち、前記カムリング14が最大偏心状態にあるときには、図2に示すように、閉じ込み領域Zの前半側(図中のZ1)では、真円よりも径が小さくなるように形成された正のプロファイルとなるように構成されていて、後半側(図中のZ2)において、真円よりも径の小さい負のプロファイルとなるように構成されている。
一方、前記カムリング14が最小偏心状態にあるときには、図3に示すように、閉じ込み領域Zのほぼ全域において、真円よりも小径な負のプロファイルとなるように構成されている。そして、この最小偏心状態では、当該負のプロファイルに係る負勾配の程度についても、前記最大偏心状態よりも増大した状態となっている。
図4は、カムリングの最小・最大偏心状態における本発明と従来のカムプロファイルの勾配を比較した図である。なお、同図中では、実線が本実施形態に係るカムプロファイルを、破線が従来のカムプロファイルを、それぞれ示すと共に、太線がカムリング最大偏心状態のカムプロファイルを示し、細線がカムリング最小偏心状態のカムプロファイルを示している。
まず、本実施形態に係るカムプロファイルと従来のカムプロファイルを比較するにあたって、カムリング内周面の周方向位置に係る基準ついて説明する。すなわち、図4においては、図1にて駆動軸12の回転中心に最も近いカムリング内周面の位置を0度として、ロータ21の回転方向(図1及び図4の太線矢印を参照)に向かって角度が増加するようにカムリング内周面14aの各周方向位置における角度を定義している。
そして、このような基準に基づき、本実施形態では、前記複数のベーン22の1つである第1のベーン22aが吐出ポート26の始端部26aに位置するとき、その進行方向反対側において隣り合う第2のベーン22bが吸入ポート25の終端部25aとカムリング180度位置Hとの間の角度位置である第1角度位置D1に位置するようにベーン間隔Sが設定されると共に、カムリング14の最大偏心状態では、カムリング内周面14aにおける第1角度位置D1とカムリング180度位置Hとの間に位置する所定角度を第2角度D2としたとき、吸入ポート25の終端部25aから第2角度位置D2までの区間全域において、カムリング内周面14aとロータ外周面21aとの間の径方向距離で決まるベーン飛び出し量Wがロータ回転方向に向かって漸増する正のプロファイルとなり、かつ、第2角度位置D2から吐出ポート26の始端部26aまでの区間全域において前記ベーン飛び出し量Wがロータ回転方向に向かって漸減する負のプロファイルとなるように構成されている。さらに、本実施形態では、前記カムリング14の最小偏心状態において、吸入ポート25の終端部25bから吐出ポート26の始端部26aまでの前記閉じ込み領域Zの全域にて前記ベーン飛び出し量Wがロータ回転方向に向かって漸減する負のプロファイルとなるように構成されている。
一方、従来のカムプロファイルとしては、図4中に破線で示すように、カムリング14の偏心量に関わらず、つまりカムリング14が最大・最小いずれの偏心状態においても、前記閉じ込み領域Zの全域において負のプロファイルとなるように構成されている。
以上のように、本実施形態では、第1のベーン22aと第2のベーン22bとが前記所定の位置関係となるように構成すると共に、少なくともカムリング14の偏心量が最大の状態では、前記閉じ込み領域Zのうち所定の前半側領域Z1では正のカムプロファイルとなるように構成して、所定の後半側領域Z2でのみ負のカムプロファイルとなるように構成したことによって、カムリング14の偏心量が最小の状態における閉じ込み領域Zでの負勾配を、同状態での従来の負勾配に比べて十分に小さく抑えることができ、当該閉じ込み領域Zにおける予圧縮量が低減されることとなる。
換言すれば、従来では、特にカムリング14の最小偏心時における閉じ込み領域Zでの負勾配が大きくなり過ぎてしまうため、図1に示すように、例えば第1のベーン22aと次位の第2のベーン22bとの間に画成されるポンプ室23xに着目した場合、前記負勾配に基づいて当該ポンプ室23xについての予圧縮が大きくなり過ぎ、第2のベーン22bが閉じ込み領域Zに進入した際、すなわちポンプ室23xの全体が閉じ込み領域Zに進入した際の当該ポンプ室23xの圧力変動が大きくなって、サージ圧を招来してしまっていた。
これに対し、本実施形態に係る構成によれば、前記特異な構成により、カムリング最小偏心状態での閉じ込み領域Zにおける前記予圧縮を低減できることから、同状態における上述したようなポンプ室23xの全体が閉じ込み領域Zに進入した際の圧力変動も抑制されることとなる。これにより、当該圧力変動に基づく前記サージ圧の発生も抑制され、ポンプの振動の低減化を図ることができる。
なお、本実施形態においても、カムリング14の偏心量に関わらず閉じ込み領域Zにおいて少なからず予圧縮を行う構成となっていることから、ポンプ室23xが吐出ポート26と連通したときの圧力変化についても抑制でき、当該圧力変化に基づく脈圧の発生も抑制されることとなる。
本発明は、前記実施形態に記載の構成に限定されるものではなく、前記閉じ込み領域Zにおいて所定のベーン22の配置及びカムプロファイルを有する構造であれば、例えば吸入ポート25や吐出ポート26の形状及び大きさなど、ポンプの他の具体的構成については、ポンプの仕様等に応じて自由に変更することができる。
11…ポンプハウジング
11a…ポンプ要素収容部
12…駆動軸
14…カムリング
14a…カムリングの内周面
21…ロータ
21a…スロット
22…ベーン
23…ポンプ室
25…吸入ポート(吸入口)
25a…吸入ポートの終端部(吸入口の終端部)
26…吐出ポート(吐出口)
26a…吐出ポートの始端部(吐出口の始端部)
30…制御弁(カムリング制御機構)
D1…第1角度
D2…第2角度
W…ベーン飛び出し量

Claims (1)

  1. ステアリングホイールの操舵操作を転舵輪へ伝達すると共に作動液の液圧により操舵アシスト力を発生させる車両用操舵装置に作動油を供給する可変容量形ベーンポンプであって、
    内部にポンプ要素収容部を有するポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングに回転自在に支持された駆動軸と、
    前記ポンプ要素収容部内に収容され、前記駆動軸によって回転駆動されるロータと、
    前記ロータに切欠形成される複数のスロットにそれぞれ出没自在に収容された複数のベーンと、
    前記ポンプ要素収容部内において前記駆動軸の軸心に対して偏心移動可能に配置され、前記ロータ及び複数のベーンと共に複数のポンプ室を形成する環状のカムリングと、
    前記ポンプハウジングに形成され、前記ロータの回転に伴い前記各ポンプ室の内部容積が増大する領域に開口形成された吸入口と、
    前記ポンプハウジングに形成され、前記ロータの回転に伴い前記各ポンプ室の内部容積が減少する領域に開口形成された吐出口と、
    前記ポンプハウジングに設けられ、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの偏心量を制御するカムリング制御機構と、を備え、
    前記カムリングの内周面のうち、その周方向において前記駆動軸の回転中心に最も近い点を0度として、前記ロータの回転方向に向かって角度が増加するように前記カムリングの内周面の各周方向位置における角度を定義したとき、
    前記ロータのスロットは、前記複数のベーンの1つが前記吐出口の始端部に位置するとき、その進行方向反対側にて隣り合うベーンが前記吸入口の終端部とカムリング周方向180度位置との間の角度位置である第1角度位置に位置するように構成されると共に、
    前記カムリングの内周面は、
    前記ロータに対する前記カムリングの偏心量が最大となる最大偏心状態では、前記カムリングの周方向位置のうち前記第1角度位置と前記カムリング周方向180度位置との間における所定角度を第2角度としたとき、前記吸入口の終端部から前記第2角度位置までの全域で前記ロータの回転方向に向かって前記ロータの外周面と前記カムリングの内周面との間の径方向距離で決まるベーン飛び出し量が漸増する正のプロファイルを有し、かつ、前記第2角度位置から前記吐出口の始端部までの全域で前記ロータの回転方向に向かって前記ベーン飛び出し量が漸減する負のプロファイルを有する一方、
    前記ロータに対する前記カムリングの偏心量が最小となる最小偏心状態では、前記吸入口の終端部から前記吐出口の始端部までの全域にて前記ロータの回転方向に向かって前記ベーン飛び出し量が漸減する負のプロファイルを有するように構成されることを特徴とする可変容量形ベーンポンプ。
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