JP5818989B2 - スイッチギヤ - Google Patents
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Description
また、回路が接地されているときに、接地されている回路の開閉器を操作して、回路に電圧を加えてしまうと、地絡事故をおこしてしまう可能性がある場合は、接地開閉器が「断路」状態で施錠してキーが抜ける構造とすることで、機械的に断路状態でロックしておき、かつ、この抜けたキーを用いて関連する開閉器を操作し、回路に電圧を印加できるようにして、地絡事故の発生を防止する構造とする必要がある。
また、端部に操作ハンドルが着脱自在な角柱部を有し断路器の開閉を操作する操作軸と、操作軸の角柱部に設けられて角柱部を覆う位置と露出する位置にスライドし操作軸と共に回動する筒状の操作片と、操作片の周方向の2箇所に設けたピン穴に係合可能な2個のロッドピンと、施錠によりロッドピンを押圧する2つの錠前とを備え、断路器の断路状態と投入状態に対応する操作片の回動位置で、各錠を操作してロッドピンを操作片のピン穴に係合させると、操作片が角柱部を覆う位置で固定され、操作ハンドルが挿入できないように構成されたキーインターロックが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2のキーインターロックでは、キーインターロックのラッチとなるロッドピンを断路器の操作軸に設けた操作片のピン穴に係合させて断路器の操作をロックし、同時に断路器操作ハンドルの挿入をロックする構成であるが、ロッドピンや操作片等の部品点数が増加し、また、部品の設置スペースを広く確保する必要があるという問題点があった。
また、部品点数の削減に伴い、キーインターロックを構成するスペースを縮小することができ、機器の省スペース化を図ることができる。
また、開閉機器の操作軸の回動をロックすると共に操作ハンドルの挿入も同時にロックできるので、操作軸のロック中に誤って操作ハンドルが操作されてインターロックの機能を損なうことを避けることができる。
図1は実施の形態1によるスイッチギヤの全体構成を示し、(a)は正面図、(b)は側面断面図である。また図2は、図1のインターロック機構部の拡大図であり、(a)は正面図、(b)はその底面図である。
先ず図1により実施の形態1によるスイッチギヤの全体構成から説明する。
金属製の筐体1の内部は複数のコンパートメントに区画されている。前面側の遮断器室には、引出形の遮断器2が前面側から引き出し可能に収容されており、遮断器室の後壁には、上下に所定の間隔を隔てて主回路の断路部3a,3bが固設され、遮断器2の背面に突出した接続端子と着脱可能になっている。
遮断器室の背面側の母線室の下方は負荷側のケーブル6が収容されるケーブル室となっており、ケーブル6は、遮断器2の他端側が接続された断路部3bの主回路端子と接続導体7で接続され、その途中には変流器8が貫通して設けられている。更に、断路部3b側は、接続導体7を介して接地開閉器9が接続されている。そして、この接地開閉器9を開閉操作する操作軸10が、接地開閉器9から筐体1の前面側に向けて水平に配設されており、その正面側端部には、操作ハンドル11が着脱自在な嵌合部が形成されている。
また、筐体1の前面側には、後述するカムと連動してシャッタ13の動きと操作軸10の回動をロックする第1の錠14と第2の錠15が設けられており、これらの部分でキーインターロック機構が構成されている。
なお、スイッチギヤの内部構成は、一例を示すものであり、図1に限定しない。
図2(a)は、図1(a)の第1及び第2の錠14,15が設けられた筐体1のフレーム部分の拡大図であり、(b)は(a)を下方から見た底面図である。
また、図3は、キーインターロック機構部を正面右上から見た斜視図であり、(a)はシャッタ13を開いたとき、(b)はシャッタ13を閉じたときを示している。但し、各錠の図示は省略している。
また、シャッタ13の他端側には、筐体1に設けたスリット1aから外側に突出するつまみ20が設けられており、つまみ20を持って前面側から見て左右方向にスライドさせると、左端では図3(a)のようにシャッタ13が開いて、筐体1正面のハンドル挿入口12が開き、右端では図3(b)のようにシャッタ13によりハンドル挿入口12が塞がれるようになっている。
(c)はシャッタ13の開閉動作に連動して回動する第2のカム18の正面図、(d)はその側面図である。第2のカム18は、円板状をしてその外周の180度離れた位置の2箇所に軸心に向かって切り欠かれた凹部18a,18bが設けられている。そして、外周近傍の前面側に、シャッタ13の一端側と係合する係合ピン19が設けられている。
第2のカム18の係合ピン19は、シャッタ13の一端部に設けた係合穴13aに係合しており、シャッタ13の左右の動きに連動して第2のカム18はカム軸16を軸心として回動可能となっている。すなわち、第2のカム18は第1のカム17と同軸上にあるが、個別に動作可能となっている。
図6は、それぞれのカムの回動位置と各錠の施錠関係を示す図である。(a)及び(b)は、シャッタ13の開閉位置と第2のカム18の回動位置の関係を示す図であり、(a)はシャッタ13を開いているとき、(b)はシャッタ13を閉じているときを示している。シャッタ13を開いているときは、いずれの錠14,15も施錠できない。また、シャッタ13が閉じているときは、錠14,15を施錠することができる。但し、(a)(b)は、シャッタ13の位置と錠14,15の関係のみを説明する図であり、実際の動作においては、第1のカム17との関係で、両錠14,15を同時には施錠できない。
(c)及び(d)は、接地開閉器9の開閉位置と第1のカム17の回動位置との関係を示す図であり、(c)は接地開閉器9が「切」のとき、(d)は接地開閉器9が「入」のときを示している。接地開閉器9が「切」のときは第1の錠14が施錠可能であり、接地開閉器9が「入」のときは第2の錠15が施錠可能である。
なお、ここで説明する錠は施錠状態で鍵が抜け、開錠状態では鍵が抜けない錠を使用しており、鍵は錠14と錠15に対してそれぞれ1個ずつ異なるものを合計2個使用している。しかしながら、インターロックまでは必要とせず単純に接地開閉器9を「入」及び「切」状態のそれぞれでロックするだけで良いような場合には、錠14と錠15について同じ種類の鍵を用いても良く、鍵も施錠または開錠のいずれの状態でも抜けてよい。
次に、操作ハンドル11を挿入口12より抜き、シャッタ13を閉め、第2の錠15を施錠する(図7(b))。この状態では、接地開閉器9が「入」の状態でロックされると共に、シャッタ13も「閉」でロックされているので、操作ハンドル11を挿入することはできない。したがって、誤って接地開閉器9が切替えられることを防止できる。
接地開閉器9を「入」から「切」にするときは、上記と逆の手順となる。
これまでに説明した図1から図7においては、第1と第2の2個の錠を用いたものであったが、次に説明するスイッチギヤは、錠が1個の場合である。スイッチギヤの全体構成は、図1と同等なので、説明は省略する。
図8は、錠が1個の場合の、スイッチギヤのインターロック機構部のシャッタ及び接地開閉器の開閉状態とカムの回動位置との関係を示す説明図である。(a)(b)はシャッタ13の開閉位置と第2のカム23との回動位置の関係を示す図であり、(a)はシャッタ13が「開」、(b)はシャッタ13が「閉」のときを示している。(c)(d)は接地開閉器9の動作位置と第1のカム22の回動位置との関係を示す図であり、(c)は接地開閉器9が「入」、(d)は接地開閉器9が「切」のときを示している。また、図9は、両カムの回動位置と錠の施錠関係を説明する図である。
なお、ここで説明する錠は施錠状態で鍵が抜け、開錠状態では鍵が抜けない錠を使用しており、鍵は錠14に対して1個使用している。しかしながら、インターロックまでは必要とせず単純に接地開閉器を「入」または「切」状態のそれぞれでロックするだけで良いような場合には、鍵は施錠または開錠のいずれの状態でも抜けてよい。
図8(a)のようにシャッタ13を開いているときは、第1の錠14は施錠できない。また、(b)のようにシャッタ13を閉じているときは、第2のカム23の凹部23aが第1の錠14のラッチ14aの位置に回動して第1の錠14を施錠することができる。
また、(c)のように接地開閉器9が「入」のときは、凹部22aがラッチ14aの位置に回動して第1の錠14が施錠可能であり、接地開閉器9が「切」のときは(d)のようになり第1の錠14が施錠できない。
すなわち、接地開閉器9が「入」でシャッタ13が「閉」のときに第1の錠14を施錠できるようになっている。シャッタ13が開いている時は第1の錠14を施錠できず、また、第1の錠14が施錠されているときはシャッタ13を開くことができないので接地開閉器9の操作はできない。
また、これまでの説明では、インターロックの対象となる開閉機器を接地開閉器としたが、これに限定するものではなく、スイッチギヤに収容されて手動操作される開閉機器であれば、例えば、断路器等にも適用できる。
また、部品点数の削減に伴い、キーインターロックを構成するスペースを縮小することができ、機器の省スペース化を図ることができる。
また、開閉機器の操作軸の回動をロックすると共に操作ハンドルの挿入も同時にロックできるので、操作軸のロック中に誤って操作ハンドルが操作されてインターロックの機能を損なうことを避けることができる。
図10は、実施の形態2によるスイッチギヤのインターロック機構部のシャッタの開閉位置とカムの回動位置との関係を示す説明図である。(a)はシャッタが「開」のとき、(b)はシャッタが「閉」のときを示している。また、図11は、インターロック機構部の開閉機器の開閉位置とカムの回動位置との関係を示す説明図である。(a)は次に説明する断路器が「接地」のとき、(b)は断路器が「断路」のとき、(c)は断路器が「接続」のときを示している。スイッチギヤの全体構成は、実施の形態1の図1と同等なので、説明は省略する。
本実施の形態では、インターロックの対象となる開閉機器は三点断路器の場合である。すなわち、ブレードの位置によって、電路の「接続」「断路」「接地」を一つの開閉器で行うことのできる断路器である。
三点断路器の操作軸に連動して回動するカム軸に設けられてカム軸と共に回動する第1のカムと、シャッタの開閉に連動して回動する第2のカムを有する機構部は、実施の形態1と同様である。なお、実施の形態1と同等部分は同一符号を付して詳細な説明は省略する。
シャッタ13の左右の動きに連動して回動する第2のカム26は、周方向に90度離れた位置の3箇所に凹部26a〜26cを有し、それに対応可能なように第1の錠14,第2の錠15,及び第3の錠24が3箇所に設けられている。
シャッタ13が「開」のときは、凹部26a〜26cの位置は(a)のような位置にあり、いずれの錠14,15,24も施錠することができない。シャッタ13が「閉」のときのみ(b)のように施錠できるようになっている。但し、次に説明する第1のカム25との関係で、実際には、いずれかの錠しか施錠できない。
したがって、シャッタ13が「閉」で第1のカム25が図11のいずれかの位置にあるときは、対応する位置にある錠を施錠することで、操作ハンドル11をハンドル挿入口12に挿入できないので、三点断路器の開閉動作をロックすることができる。
なお、ここで説明した錠は施錠状態で鍵が抜け、開錠状態では鍵が抜けない錠を使用しており、鍵は錠14、錠15及び錠24に対してそれぞれ1個ずつ異なるものを合計3個使用している。しかしながら、インターロックまでは必要とせず単純に三点断路器を「接続」「断路」「接地」状態のそれぞれでロックするだけで良いような場合には、錠14、錠15及び錠24について同じ種類の鍵を用いても良く、鍵も施錠または開錠のいずれの状態でも抜けてよい。
5 分岐導体、6 ケーブル、7 接続導体、8 変流器、
9 接地開閉器、10 操作軸、10a 突起、11 操作ハンドル、
12 ハンドル挿入口、13 シャッタ、13a 係合穴、
14 第1の錠、14a,15a,24a ラッチ、15 第2の錠、
16 カム軸、17,22,25 第1のカム、17a,17b,
18a,18b,22a,23a,25a,26a〜26c 凹部、
18,23,26 第2のカム、19 係合ピン、20 つまみ、
21 リンクレバー、24 第3の錠。
Claims (4)
- 筐体の内部に開閉機器とその操作軸が収容され、前記筐体の外部から操作ハンドルを挿入して前記操作軸を回動させることにより前記開閉機器を入り切りするように構成されたスイッチギヤにおいて、
前記筐体に形成された前記操作ハンドルの挿入口を開閉するシャッタと、
前記操作軸の回動に連動して回動する第1のカムと、
前記シャッタの開閉動作に連動して回動する第2のカムと、
前記開閉機器が「入」又は「切」で前記シャッタが「閉」のとき前記第1のカム及び前記第2のカムの外周に設けた凹部にラッチを係合させて施錠可能な錠と、
を有するキーインターロック機構を備えたことを特徴とするスイッチギヤ。 - 請求項1記載のスイッチギヤにおいて、
前記開閉機器が「切」で前記シャッタが「閉」のとき、前記第1のカム及び前記第2のカムに設けた前記凹部にラッチを係合させて施錠可能な第1の錠と、
前記開閉機器が「入」で前記シャッタが「閉」のとき、前記第1のカム及び前記第2のカムに設けた前記凹部にラッチを係合させて施錠可能な第2の錠と、
を有することを特徴とするスイッチギヤ。 - 筐体の内部に、電路の「接続」「断路」「接地」を一つの開閉器で行う三点断路器とその操作軸が収容され、前記筐体の外部から操作ハンドルを挿入して前記操作軸を回動させることにより前記三点断路器を操作するように構成されたスイッチギヤにおいて、
前記筐体に形成された前記操作ハンドルの挿入口を開閉するシャッタと、
前記操作軸の回動に連動して回動する第1のカムと、
前記シャッタの開閉動作に連動して回動する第2のカムと、
前記三点断路器が前記「接続」「断路」「接地」のいずれかの状態にあり、かつ、前記シャッタが「閉」のとき、前記第1のカム及び前記第2のカムの外周に設けた凹部にラッチを係合させて施錠可能な3個の錠と、
を有するキーインターロック機構を備えたことを特徴とするスイッチギヤ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のスイッチギヤにおいて、
前記第1のカムは、前記操作軸の回動に連動して回動するカム軸に固着され、
前記第2のカムは、前記カム軸に回動可能に設けられ、
前記両カムの前記凹部が共にいずれかの前記錠のラッチに対向する位置に来たとき、その位置にある前記錠が施錠可能に構成されていることを特徴とするスイッチギヤ。
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