JP5817634B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、過給機及びウェイストゲートバルブを備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2009−228486号公報)に開示されているように、過給機及びウェイストゲートバルブを備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、ウェイストゲートバルブを開閉することにより、触媒温度を制御する構成としている。
特開2009−228486号公報 特開平4−370327号公報 特開平4−311625号公報 特開2011−214454号公報
ところで、上述した従来技術では、タービンの上流側における排気管の温度が触媒温度よりも高い状態において、触媒温度を低下させるためにウェイストゲートバルブを閉弁すると、排気管の温度が更に上昇し、排気管が熱劣化する虞れがある。また、触媒温度を大幅に低下させたい要求がある場合において、ウェイストゲートバルブを開弁したとしても、それだけでは触媒温度を十分に低下させることができないという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ウェイストゲートバルブを利用して、排気管及び触媒の熱劣化をバランス良く抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の排気ガスを浄化する触媒と、
内燃機関の排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを有し、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
前記過給機のタービンと並列に前記排気通路に接続され、前記タービンをバイパスする排気バイパス通路と、
前記排気バイパス通路を流れる排気ガスの量を調整するウェイストゲートバルブと、
前記触媒の温度を触媒温度として取得する触媒温度取得手段と、
前記排気通路を構成する排気管のうち前記タービンよりも上流部位の温度を上流排気管温度として取得する排気管温度取得手段と、
前記触媒温度が所定の高温判定値よりも高く、かつ、前記上流排気管温度が前記触媒温度よりも高い場合に、前記ウェイストゲートバルブの開度を増加させ、前記触媒温度が前記高温判定値よりも高く、かつ、前記上流排気管温度が前記触媒温度よりも低い場合に、前記ウェイストゲートバルブの開度を減少させるWGV制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、前記過給機のコンプレッサと並列に前記吸気通路に接続され、前記コンプレッサをバイパスする吸気バイパス通路と、
前記吸気バイパス通路を介して前記コンプレッサの下流側から上流側に吸入空気を還流させることが可能なエアバイパスバルブと、
前記WGV制御手段により前記ウェイストゲートバルブの開度を減少させる場合に、前記エアバイパスバルブの開度を増加させるABV制御手段と、を備えている。
第3の発明は、内燃機関の排気ガスを浄化する触媒と、
内燃機関の排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを有し、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
前記過給機のタービンと並列に前記排気通路に接続され、前記タービンをバイパスする排気バイパス通路と、
前記排気バイパス通路を流れる排気ガスの量を調整するウェイストゲートバルブと、
前記過給機のコンプレッサと並列に前記吸気通路に接続され、前記コンプレッサをバイパスする吸気バイパス通路と、
前記吸気バイパス通路を介して前記コンプレッサの下流側から上流側に吸入空気を還流させることが可能なエアバイパスバルブと、
前記触媒の温度を触媒温度として取得する触媒温度取得手段と、
前記触媒温度が所定の高温判定値よりも高い場合に、前記ウェイストゲートバルブの開度を減少させると共に、前記エアバイパスバルブの開度を増加させるWGV・ABV制御手段と、を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、排気通路のうちタービンよりも上流部位(上流排気管部)の温度が触媒温度よりも高い場合には、ウェイストゲートバルブ(WGV)の開度を増加させることにより、上流排気管部に滞留する排気ガスの量を減少させることができる。これにより、上流排気管温度を低下させ、上流排気管部の熱劣化を抑制することができる。一方、上流排気管温度が触媒温度よりも低い場合には、WGVの開度を減少させることにより、タービンを通過する排気ガスの量を増加させることができる。これにより、排気熱をタービンにより回収し、触媒の位置で排気温度を低下させることができ、触媒の熱劣化を抑制することができる。従って、上流排気管部と触媒とのうち温度の高い方の熱劣化をWGVの制御により抑制し、熱劣化の抑制をバランス良く行うことができる。
第2の発明によれば、WGVの開度を減少させる場合に、エアバイパスバルブ(ABV)の開度を増加させることができる。これにより、過給機の仕事量を減少させ、背圧を低減することができるので、ノックを発生させずに点火時期を進角させ、排気温度を低下させることができる。また、WGVの開度が減少することにより、タービンを通過する排気ガスの量が増加し、触媒の位置で排気温度を更に低下させることができる。従って、触媒温度を大幅に低下させる要求が生じた場合でも、この要求を満たすことができ、OT増量を使用せずに触媒の熱劣化を抑制することができる。
第3の発明によれば、触媒温度が高温判定値よりも高い場合には、WGVの開度を減少させると共に、ABVの開度を増加させることができる。これにより、第2の発明と同様の効果を得ることができ、触媒温度を大幅に低下させる要求が生じた場合でも、この要求を満たすことができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 WGVを開弁した状態における触媒温度とλ1限界との関係を示す特性線図である。 WGV制御及びABV制御によるλ1領域の拡大効果を示す説明図である。 WGV及びABVの開閉状態とターボ仕事量との関係を示す特性線図である。 WGV及びABVの開閉状態と背圧との関係を示す特性線図である。 上流排気管温度(エキマニ温度:Tex)と負荷(KL)との関係を示す特性線図である。 触媒温度(Tsc)と負荷との関係を示す特性線図である。 排気空燃比(A/F)とトルク(TQ)との関係を示す特性線図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図9を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、内燃機関としての多気筒型のエンジン10を備えている。なお、図1では、エンジンの1気筒を例示したが、本発明は、任意の気筒数をもつ内燃機関に適用されるものである。エンジン10の各気筒には、ピストン12により燃焼室14が形成されており、ピストン12はクランク軸16に連結されている。また、エンジン10は、各気筒に吸入空気を吸い込む吸気通路18と、各気筒の排気ガスを排出する排気通路20とを備えている。吸気通路18には、吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ22と、吸気脈動を低減するサージタンク24とが配置されている。排気通路20には、排気ガスを浄化する三元触媒等の触媒26が設けられている。また、各気筒には、吸気通路18(吸気ポート)に燃料を噴射する燃料噴射弁28と、筒内の混合気に点火する点火プラグ30と、吸気通路18を筒内に対して開閉する吸気バルブ32と、排気通路20を筒内に対して開閉する排気バルブ34とが設けられている。
また、エンジン10は、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機36を備えている。過給機36は、排気通路20に配置されたタービン38と、吸気通路18に配置されたコンプレッサ40とを備えており、排気圧を受けて回転するタービン38がコンプレッサ40を駆動することにより吸入空気を過給する。なお、排気通路20を構成する排気管のうちタービン38の上流側に位置する部位は、上流排気管部20aとなっている。また、排気通路20には、タービン38と並列に配置されてタービン38をバイパスする排気バイパス通路42が接続されている。排気バイパス通路42には、排気バイパス通路42を流れる排気ガスの流量を調整する電磁駆動式のウェイストゲートバルブ(WGV)44が設けられている。エンジンの運転中には、例えばエンジンの運転状態や吸気圧センサ66の出力に基いてWGV44の開度を変化させることにより過給圧を制御し、過剰な過給の防止及び燃費の向上を実現することができる。なお、本発明に用いるWGV44としては、電磁駆動式のバルブ以外にも、例えば負圧ポンプと電磁弁とを組合わせたタイプのバルブも採用可能である。
一方、吸気通路18には、過給により温度が上昇した吸入空気を冷却するインタークーラ46が設けられている。また、吸気通路18には、コンプレッサ40と並列に配置されてコンプレッサ40をバイパスする吸気バイパス通路48が設けられている。吸気バイパス通路48には、吸気バイパス通路48を介してコンプレッサ40の下流側から上流側に吸入空気を還流させることが可能な電磁駆動式のエアバイパスバルブ(ABV)50が設けられている。過給機36を備えるエンジンにおいては、減速時にスロットルバルブ22が急激に閉弁されると、コンプレッサ40とスロットルバルブ22との間で圧力が過大となったり、吸気脈動が生じることがある。このような場合には、ABV50を開弁し、コンプレッサ40の下流側から上流側に吸入空気(過給圧)を逃がすことにより、コンプレッサ40の下流側の圧力を低下させることができる。
次に、システムの制御系統について説明する。本実施の形態のシステムは、エンジン及び車両の運転に必要な各種のセンサにより構成されたセンサ系統と、エンジンの運転制御を行うECU(Engine Control Unit)80とを備えている。センサ系統には、クランク角センサ60、エアフローセンサ62、水温センサ64、吸気圧センサ66、空燃比センサ68、触媒温度センサ70等が含まれている。まず、センサ系統について説明すると、クランク角センサ60はクランク軸16の回転を検出するもので、エアフローセンサ62は吸入空気量を検出する。また、水温センサ64はエンジン冷却水の水温を検出し、吸気圧センサ66は吸気圧(過給圧)を検出する。さらに、空燃比センサ68は排気空燃比を検出し、触媒温度センサ70は、触媒26の温度(床温)を触媒温度として検出(取得)する触媒温度取得手段を構成している。この他にも、センサ系統には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ、運転者のアクセル操作量を検出するアクセルセンサ等が含まれている。
ECU80は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等からなる記憶回路と、入出力ポートとを備えた演算処理装置により構成されている。ECU80の入力側には、センサ系統を構成する各センサがそれぞれ接続されている。ECU80の出力側には、各気筒の燃料噴射弁28及び点火プラグ30の他に、WGV44及びABV50が接続されている。そして、ECU80は、センサ系統により検出したエンジンの運転情報に基いて各アクチュエータを駆動し、運転制御を行う。具体的には、クランク角センサ60の出力に基いてクランク角及びエンジン回転数(機関回転数)を検出し、エアフローセンサ62により吸入空気量を検出すると共に、エンジン回転数と吸入空気量とに基いて負荷率(機関負荷)を算出し、吸入空気量、負荷率、水温等に基いて燃料噴射量を算出する。そして、クランク角に基いて燃料の噴射タイミングを決定し、燃料噴射弁28を駆動することにより燃料噴射制御を実行する。また、エンジンの運転状態等に応じて点火時期を決定し、点火プラグ30を駆動する点火制御を実行する。これにより、各気筒で混合気を燃焼させ、エンジンを運転する。
また、ECU80は、空燃比センサ68の出力に基いて、排気空燃比が理論空燃比(ストイキ)と一致するように空燃比をフィードバック制御する公知の空燃比制御を実行する。空燃比制御によれば、排気空燃比を触媒26の排気浄化ウィンドウに合わせ、触媒の排気浄化能力を最大限に発揮させることができる。また、ECU80は、触媒温度が所定のOT温度を超えてOT(Over Temperature)状態となった場合に、空燃比制御よりも触媒26の熱劣化防止を優先し、燃料噴射量を増加させる公知の触媒OT防止制御を実行する。ここで、OT温度とは、触媒26の熱劣化が進行する温度の下限値である。触媒温度がOT温度を超えた場合には、触媒26を冷却するために燃料増量(OT増量)が必要となるので、空燃比λ=1(ストイキ)に制御する空燃比制御が実行できなくなる。以下の説明では、空燃比制御が実行可能な運転領域を「λ1領域」と称し、当該運転領域の限界を「λ1限界」と称するものとする。なお、上流排気管部20aに関しても、その温度がOT温度(即ち、上流排気管部20aの熱劣化が進行する温度の下限値)を超えてOT状態となる場合がある。この場合には、後述のように、上流排気管部20aの熱劣化を抑制する必要がある。
[実施の形態1の特徴]
図2は、WGVを開弁した状態における触媒温度とλ1限界との関係を示す特性線図である。過給機付きのエンジンにおいて、燃費の向上を目的としてWGV44を中間開度で制御する燃費最適制御を実行している場合に、λ1限界は、図2に示すように、触媒26のOT状態に応じて決定される。これは次の理由による。WGV44が開弁していると、タービン38により回収される排気熱量が減少する。即ち、排気バイパス通路42を経由して触媒26に到達する高温の排気ガスが増えるので、触媒温度が上昇し、OTが生じ易くなるものである。一方、仮に、λ1領域を拡大するためにWGV44を閉弁状態に保持した場合には、背圧増加→点火時期遅角→排気温度上昇→燃費悪化&λ1領域縮小という現象が生じ、λ1領域を拡大するのが困難となる。一方、上流排気管部20aの温度(以下、上流排気管温度と称する)が触媒温度よりも高い状態において、触媒温度を低下させるためにWGV44を閉弁すると、上流排気管温度が更に上昇し、排気管が熱劣化する虞れがある。また、触媒温度を大幅に低下させたい要求がある場合には、WGV44を開弁したとしても、それだけで触媒温度を十分に低下させるのは難しい。
このため、本実施の形態では、λ1限界の付近において、WGV44を開閉して触媒及び排気管のOTを防止する(WGV制御)。しかし、WGV44を閉弁すると、背圧が上昇するので、ノック領域では点火時期を遅角させることになり、これに伴って生じる排気温度の上昇やトルクの低下によりλ1領域が拡大されない。そこで、本実施の形態では、WGV44の閉弁時にABV50を開弁させることにより、背圧を低下させ、点火時期を進角できるようにする(ABV制御)。即ち、ABV50を開弁させると、過給機36の仕事量(ターボ仕事量)が減少し、背圧が下がるので、ノックを発生させずに点火時期を進角させることができる。これにより、排気温度を低下させ、燃料噴射量を抑制しつつトルクを増加させることができる。
より具体的に述べると、WGV制御では、触媒温度が所定のOT温度(高温判定値)よりも高く、かつ、上流排気管温度が触媒温度よりも高い場合に、WGV44の開度を増加させる(好ましくは、WGV44の開度を半開状態、即ち、中間開度に設定する)。このとき、ABV制御では、ABV50の開度を減少させる(好ましくは、全閉とする)。本制御によれば、上流排気管温度が触媒温度よりも高い場合には、WGV44の開度を増加させることにより、上流排気管部20aに滞留する排気ガスの量を減少させることができる。これにより、上流排気管温度を低下させ、上流排気管部20aの熱劣化を抑制することができる。なお、上流排気管温度は、上流排気管部20aに設置した温度センサにより直接検出してもよいが、温度センサ等を使用せずに、例えば機関回転数と機関温度とに基いて推定的に検出してもよい。これらの温度センサ及び検出方法は、本発明の排気管温度取得手段を構成している。
また、WGV制御では、触媒温度がOT温度よりも高く、かつ、上流排気管温度が触媒温度よりも低い場合に、WGV44の開度を減少させる(好ましくは、全閉とする)。このとき、ABV制御では、ABV50の開度を増加させる(好ましくは、目標負荷に応じてABV50の開度を調整する)。本制御によれば、上流排気管温度が触媒温度よりも低い場合には、WGV44の開度を減少させることにより、タービン38を通過する排気ガスの量を増加させることができる。これにより、排気熱をタービン38により回収し、触媒26の位置で排気温度を低下させることができ、触媒26の熱劣化を抑制することができる。また、WGV44を閉弁し、ABV50を開弁することにより、後述の効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態では、触媒温度がOT温度よりも高い場合に、上流排気管部20aと触媒26とのうち温度の高い方の熱劣化をWGV制御により抑制することができる。また、触媒温度を大幅に低下させたい場合には、WGV44及びABV50の両方の開度を制御して、これを実現することができる。従って、上流排気管部20a及び触媒26の熱劣化をバランス良く抑制することができる。
次に、WGV制御及びABV制御の作用効果について説明する。図3は、WGV制御及びABV制御によるλ1領域の拡大効果を示す説明図である。この図において、「◎」は、ターボ仕事量の減少及び背圧の低減に対して顕著な効果があることを示し、「○」は効果があることを示し、「△」は若干の効果があることを示している。また、図4は、WGV及びABVの開閉状態とターボ仕事量との関係を示す特性線図であり、図5は、WGV及びABVの開閉状態と背圧との関係を示す特性線図である。図5中のP4とは、上流排気管部20a内の圧力を示している。また、図6は、上流排気管温度(エキマニ温度:Tex)と負荷(KL)との関係を示す特性線図であり、図7は、触媒温度(Tsc)と負荷との関係を示す特性線図であり、図8は、排気空燃比(A/F)とトルク(TQ)との関係を示す特性線図である。
本願発明者の実験によれば、図3乃至図5に示すように、WGV44を閉弁し、ABV50を開弁した場合には、ターボ仕事量の減少及び背圧の低減に対して顕著な効果があることが判明した。即ち、この場合には、例えばWGV及びABVを閉弁した場合と比較して、ターボ仕事量が減少し、背圧が低減するので、ノックを発生させずに点火時期を進角させることができる。これにより、図6及び図7に示すように、排気温度(上流排気管温度)及び触媒温度を低下させることができる。従って、点火時期の進角が可能となる上に、OT増量が不要となるので、燃料噴射量を抑制しつつ、トルクを増加させることができる。そして、図8に示すように、OT増量を使用しない運転領域、即ち、λ1領域を拡大し、排気エミッションを向上させることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図9を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図9は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行されるものとする。図9に示すルーチンでは、まず、ステップ100において、λ1限界であるか否かの判定、即ち、触媒温度がOT温度(高温判定値)よりも高いか否かの判定を実行する。ステップ100の判定が成立した場合には、λ1限界に達しており、OT増量が必要(空燃比制御が実行不能)となっている。この場合には、ステップ102に移行し、上流排気管温度(エキマニ温度)が触媒温度よりも高いか否かを判定する。
ステップ102の判定が成立した場合には、上流排気管温度がOT温度に達しているので、ステップ104において、WGV44を半開状態で開弁し、ステップ106において、ABV50を閉弁する。次に、ステップ108では、上流排気管温度が触媒温度と等しくなるまで低下したか否かを判定し、この判定が成立した場合には、ステップ110において、触媒26の熱劣化を抑制するためにOT増量を実行する。一方、ステップ108の判定が不成立の場合には、この判定が成立するまでステップ102〜108の処理を繰返し実行する。
また、ステップ102の判定が不成立の場合には、ステップ100の判定により触媒温度のみがOT温度に達しているので、ステップ112に移行し、WGV44を閉弁する。続いて、ステップ114では、ABV50を半開状態で開弁し、前記ステップ108に移行する。この場合、ABV50の開度は目標負荷KLに応じて可変に設定してもよい。このように、本実施の形態では、ステップ104,106の処理(排気管OT対策)と、ステップ112,114の処理(触媒OT対策)とを温度状態に応じて使い分けることができる。これにより、上流排気管部20aと触媒26のうち一方だけにOT状態が偏らないようにWGV44の開度を制御し、不要なOT増量を回避することができる。また、ステップ114の処理では、ABV50を開弁することにより、ターボ仕事量を減少させ、背圧を低減することができる。これにより、点火時期を進角して、排気温度を低下させると共にトルクを向上させることができ、λ1領域を拡大することができる。
一方、ステップ100の判定が不成立の場合には、空燃比制御によりストイキを維持できるので、ステップ116に移行し、ABV50を閉弁する。そして、ステップ118ではWGV44を開弁する。即ち、中間回転・中間負荷運転領域(パーシャル領域)では、基本的に燃費を向上させるためにWGV44を開弁する。この場合、WGV44の開度は、目標負荷KLに応じて可変に設定してもよい。次に、ステップ120では、OT増量を実行せずに本ルーチンを終了する。
なお、前記実施の形態1では、図9中のステップ100,102,104,112が請求項1におけるWGV制御手段の具体例を示し、ステップ106,114が請求項2におけるABV制御手段の具体例を示している。
実施の形態2.
次に、図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態は、前記実施の形態1と同様の構成(図1)において、触媒温度がOT温度よりも高い場合に、WGVの開度を増加させると共に、ABVの開度を減少させることを特徴としている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
前述したように、λ1限界の付近では、WGV44の開度を減少させると、背圧が上昇し、ノック領域では点火時期を遅角することになる。これにより、排気温度やトルクが低下し、λ1領域を拡大するのが難しい。そこで、本実施の形態では、触媒温度がOT温度よりも高い場合に、WGV44の開度を増加させると共に、ABV50の開度を減少させる。これにより、実施の形態1と同様とほぼ同様の作用効果を得ることができる。即ち、本実施の形態によれば、触媒26がOT状態となった場合に、ターボ仕事量を減少させ、背圧を低減することができる。これにより、点火時期を進角させ、排気温度を低下させることができる。また、タービン38を通過する排気ガスの量が増加することにより、触媒26の位置での排気温度を更に低下させることができる。従って、本実施の形態によれば、触媒温度を大幅に低下させる要求が生じた場合でも、この要求を満たすことができ、OT増量を使用せずに触媒26の熱劣化を抑制することができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な処理]
次に、図10を参照して、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図10は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行されるものとする。図10に示すルーチンでは、まず、ステップ200において、λ1限界であるか否かを判定し、この判定が成立した場合には、ステップ202において、触媒温度がOT温度(高温判定値)よりも高いか否かを判定する。
ステップ202の判定が成立した場合には、ステップ204に移行し、WGV44の開度を減少(好ましくは、全閉)させる。そして、ステップ206では、ABV50の開度を半開(中間開度)に設定する。この場合、ABV50の開度は、目標負荷KLに応じて可変に設定してもよい。また、ステップ202の判定が不成立の場合には、触媒26がOT状態ではないので、本ルーチンを終了する。一方、ステップ200の判定が不成立の場合には、ステップ208,210に移行し、実施の形態1(図9)のステップ116,118と同様の処理を実行する。
なお、前記実施の形態2では、図10中のステップ204,206が請求項2におけるWGV・ABV制御手段の具体例を示している。また、前記実施の形態1では、WGV制御とABV制御とを併用する場合を例示したが、本発明はこれに限らず、WGV制御のみを実行する構成としてもよい。さらに、前記実施の形態1,2では、高温判定値としてOT温度を例示したが、本発明はこれに限らず、高温判定値は設計上の要求等に応じて任意の温度に設定してよいものである。
10 エンジン(内燃機関)
12 ピストン
14 燃焼室
16 クランク軸
18 吸気通路
20 排気通路
20a 上流排気管部
22 スロットルバルブ
24 サージタンク
26 触媒
28 燃料噴射弁
30 点火プラグ
32 吸気バルブ
34 排気バルブ
36 過給機
38 タービン
40 コンプレッサ
42 排気バイパス通路
44 ウェイストゲートバルブ
46 インタークーラ
48 吸気バイパス通路
50 エアバイパスバルブ
60 クランク角センサ
62 エアフローセンサ
64 水温センサ
66 吸気圧センサ
68 空燃比センサ
70 触媒温度センサ
80 ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、排気ガスを浄化する触媒と、
    前記排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを有し、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
    一端が前記過給機のタービンの上流で前記排気通路に接続されると共に、他端が前記タービンの下流かつ前記触媒の上流となる位置で前記排気通路に接続され、前記タービンをバイパスする排気バイパス通路と、
    前記排気バイパス通路を流れる排気ガスの量を調整するウェイストゲートバルブと、
    前記触媒の温度を触媒温度として取得する触媒温度取得手段と、
    前記排気通路を構成する排気管のうち前記タービンよりも上流部位の温度を上流排気管温度として取得する排気管温度取得手段と、
    前記触媒温度が所定の高温判定値よりも高く、かつ、前記上流排気管温度が前記触媒温度よりも高い場合に、前記ウェイストゲートバルブの開度を増加させ、前記触媒温度が前記高温判定値よりも高く、かつ、前記上流排気管温度が前記触媒温度よりも低い場合に、前記ウェイストゲートバルブの開度を減少させるWGV制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記過給機のコンプレッサと並列に前記吸気通路に接続され、前記コンプレッサをバイパスする吸気バイパス通路と、
    前記吸気バイパス通路を介して前記コンプレッサの下流側から上流側に吸入空気を還流させることが可能なエアバイパスバルブと、
    前記WGV制御手段により前記ウェイストゲートバルブの開度を減少させる場合に、前記エアバイパスバルブの開度を増加させるABV制御手段と、
    を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関の排気ガスを浄化する触媒と、
    内燃機関の排気通路に設けられたタービンと吸気通路に設けられたコンプレッサとを有し、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機と、
    前記過給機のタービンと並列に前記排気通路に接続され、前記タービンをバイパスする排気バイパス通路と、
    前記排気バイパス通路を流れる排気ガスの量を調整するウェイストゲートバルブと、
    前記過給機のコンプレッサと並列に前記吸気通路に接続され、前記コンプレッサをバイパスする吸気バイパス通路と、
    前記吸気バイパス通路を介して前記コンプレッサの下流側から上流側に吸入空気を還流させることが可能なエアバイパスバルブと、
    前記触媒の温度を触媒温度として取得する触媒温度取得手段と、
    前記排気通路を構成する排気管のうち前記タービンよりも上流部位の温度を上流排気管温度として取得する排気管温度取得手段と、
    前記触媒温度が所定の高温判定値よりも高く、かつ、前記上流排気管温度が前記触媒温度よりも高い場合に、前記ウェイストゲートバルブの開度を増加させると共に、前記エアバイパスバルブの開度を減少させる第1のWGV・ABV制御手段と、
    前記触媒温度が前記高温判定値よりも高く、かつ、前記上流排気管温度が前記触媒温度よりも低い場合に、前記第1のWGV・ABV制御手段と比較して、前記ウェイストゲートバルブの開度を減少させると共に、前記エアバイパスバルブの開度を増加させる第2のWGV・ABV制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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