JP5810881B2 - 船外機の衝突管理装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、船外機が流木等の障害物に衝突したか否かを判定し、衝突の履歴を残す船外機の衝突管理装置、方法及びプログラムに関する。
推進装置として船外機を船体の後部に上下方向に傾動可能に取り付ける船舶において、航走中に船外機が流木等の障害物に衝突すると、船外機が傾動して跳ね上がって障害物を乗り越えるようにしたものがある(例えば特許文献1を参照)。
実開昭61−278488号公報
特許文献1には、チルト角を検出して微分し、チルト角の変位速度を求めて、その変位速度が設定値以上であるときには、障害物の衝突を判断する構成が開示されている。
しかしながら、例えば減速時には、プロペラの推進力がなく、船外機の水中部に抗力が加わるため、傾動角が変化する。特に急減速時には、傾動角の変位速度が高くなることもあり、特許文献1に開示された構成では、障害物の衝突を誤判断してしまうおそれがある。
また、船外機のメンテナンス時等に、過去の衝突の履歴を把握したいといった要求があるが、特許文献1ではそのような要求への対策は採られていない。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、船外機の衝突判定の精度を高めるとともに、衝突の履歴を残せるようにすることを目的とする。
本発明の船外機の衝突管理装置は、船体の後部に上下方向に傾動可能かつ操舵可能に取り付けられた船外機の衝突管理装置であって、前記船外機の上下方向の傾動角を検出する傾動角検出器の出力信号の変化率で表わされる前記船外機の傾動の変化率を演算する変化率演算手段と、前記傾動角検出器の出力信号の変化量で表わされる前記船外機の傾動の変化量を演算する変化量演算手段と、前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率及び前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量に基づいて、前記船外機の衝突の有無を判定する衝突判定手段と、前記衝突判定手段で衝突と判定した場合、前記船外機の傾動の変化率及び前記船外機の傾動の変化量を含む衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録する記録手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の船外機の衝突管理方法は、船体の後部に上下方向に傾動可能かつ操舵可能に取り付けられた船外機の衝突管理方法であって、変化率演算手段が、前記船外機の上下方向の傾動角を検出する傾動角検出器の出力信号の変化率で表わされる前記船外機の傾動の変化率を演算するステップと、変化量演算手段が、前記傾動角検出器の出力信号の変化量で表わされる前記船外機の傾動の変化量を演算するステップと、衝突判定手段が、前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率及び前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量に基づいて、前記船外機の衝突の有無を判定するステップと、記録手段が、前記衝突判定手段で衝突と判定した場合、前記船外機の傾動の変化率及び前記船外機の傾動の変化量を含む衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録するステップとを有することを特徴とする。
本発明のプログラムは、船体の後部に上下方向に傾動可能かつ操舵可能に取り付けられた船外機の衝突を管理するためのプログラムであって、前記船外機の上下方向の傾動角を検出する傾動角検出器の出力信号の変化率で表わされる前記船外機の傾動の変化率を演算する変化率演算手段と、前記傾動角検出器の出力信号の変化量で表わされる前記船外機の傾動の変化量を演算する変化量演算手段と、前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率及び前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量に基づいて、前記船外機の衝突の有無を判定する衝突判定手段と、前記衝突判定手段で衝突と判定した場合、前記船外機の傾動の変化率及び前記船外機の傾動の変化量を含む衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録する記録手段としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、船外機の傾動の変化率及び傾動の変化量に基づいて船外機の衝突の有無を判定し、船外機が障害物に衝突したと判定した場合、衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録するようにしたので、船外機の衝突判定の精度を高めるとともに、衝突の履歴を残すことができる。
本発明を適用可能な船舶を斜め後方から眺めた斜視図である。 本発明を適用可能な船外機の左側面図である。 トリム&チルトを説明するための図である。 パワートリム&チルト装置の油圧シリンダの構成例を示す図である。 PTT装置の回路図である。 傾動角検出器の構成例を示す図である。 制御装置の構成を示すシステム図である。 操船者がPTT装置を操作して調整(アップ/ダウン)したときの傾動角検出器の出力信号を示す特性図である。 船外機が障害物に衝突して、傾動して跳ね上がり、その後自重により元のチルト位置に復帰したときの傾動角検出器の出力信号を示す特性図である。 急減速時の傾動角検出器の出力信号を示す特性図である。 制御装置が衝突管理装置として機能する処理動作を示すフローチャートである。 電動機まわりの回路図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用可能な船舶を斜め後方から眺めた斜視図である。また、図2は、本発明を適用可能な船外機の左側面図である。図1及び図2に示すように、船舶1の船体2の後部に位置するトランサム2aに船外機3がブラケット装置4を介して取り付けられる。
船体2の略中央部は操舵室5であり、操舵席6が設置されると共に、操舵席6の前方には計器パネル7が配置される。計器パネル7にはタコメータ8等の計器類、不図示のモニタ、警告用のブザー9等が設けられると共に、操舵ハンドル10も設けられる。また、操舵席6の側方には例えばスロットルレバー11及びシフトレバー12を備えたリモコンボックス13が配置される。
図2に示すように、船外機3はエンジンホルダ14を備え、このエンジンホルダ14の上方にエンジン15が設置される。また、エンジンホルダ14の下方にはオイルパン16が配置されるとともに、この船外機3のエンジン15、エンジンホルダ14及びオイルパン16の周囲はエンジンカバー17よって覆われる。エンジン15は、例えばシリンダヘッド29、シリンダブロック30及びクランクケース31等を組み合わせて構成された水冷4サイクル四気筒エンジンであり、クランクシャフト18を略垂直に配置したバーティカル(縦)型のエンジンである。
オイルパン16の下部にはドライブシャフトハウジング19が設置される。エンジンホルダ14、オイルパン16及びドライブシャフトハウジング19内にはドライブシャフト20が略垂直に配置され、その上端部がクランクシャフト18の下端部に連結される。ドライブシャフト20はドライブシャフトハウジング19内を下方に向かって延び、ドライブシャフトハウジング19の下部に設けられたギヤケース21内のベベルギヤ22及びプロペラシャフト23を介してプロペラ24を駆動するように構成される。
ギヤケース21内には遠隔操作によってプロペラシャフト23の回転方向を正・逆(フォワード・リバース)又は中立状態(ニュートラル)に切り換えるシフト装置25が設けられる。このシフト装置25からはシフトロッド26が上方に向かって延び、リンク27を介して操作ロッド28(又はケーブル)によって上記リモコンボックス13のシフトレバー12に連結される。
ブラケット装置4は主にスイベルブラケット32及びトランサムブラケット33から構成され、スイベルブラケット32は船外機3に、トランサムブラケット33は船体2のトランサム2aにそれぞれ固定される。
スイベルブラケット32は左右一対のトランサムブラケット33間に架設されたチルト軸34を介して上下方向に傾動可能に軸支され、このスイベルブラケット32内にパイロットシャフト35が鉛直方向に、且つ回動自在に軸支される。また、このパイロットシャフト35の上下端にアッパーマウントブラケット36及びロアーマウントブラケット37がそれぞれ回動一体に設けられる。そして、アッパーマウントブラケット36にはステアリングブラケット38が設けられ、図示しないケーブル等によって操舵ハンドル10に連結される。
一方、エンジンホルダ14の前部には左右一対のアッパーマウントユニット39が設けられ、アッパーマウントブラケット36に連結される。また、ドライブシャフトハウジング19の両側部には一対のロアーマウントユニット40が設けられ、ロアーマウントブラケット37に連結される。そして、以上により船外機3は、操舵ハンドル10の操作によって、ブラケット装置4に対しパイロットシャフト35を中心に左右に操舵可能になるとともに、図3に示すように、チルト軸34を中心に上下方向に傾動(チルト及びトリム)操作が可能になる。
このようなトリム及びチルト操作は、油圧シリンダを有するパワートリム&チルト装置41(以下、PTT装置と略す)により行われる。図4は、PTT装置41の油圧シリンダの構成例を示す図である。シリンダチューブ81内にピストン82が摺動自在に挿入されており、上室83及び下室84が形成される。ピストン82に装着されたロッド85がスイベルブラケット32に取り付けられ、下室84に油圧を導入することによってアップを、上室83に油圧を導入することによってダウンを調整することができる。下室84にはフリーピストン86が摺動自在に挿入されている。
航走中に船外機3が流木等の障害物に衝突したときに、船外機3が上方向に傾動するのを許容して船外機3を保護するために、ピストン82にショックバルブ87及びリターンバルブ88が設けられる。船外機3が障害物に衝突すると、船外機3が跳ね上がろうとして上室83の圧力が高くなり、この圧力がショックバルブ87を開放させる。ショックバルブ87が開放すると、上室83のオイルがピストン82とフリーピストン86との間に流れ込み、ピストン82が上昇してロッド85が上方向に伸び、すなわち船外機3が上方向に傾動して衝撃を吸収する。ロッド85が伸びた後、船外機3は自重でチルトダウンしようとする。このとき、ピストン82とフリーピストン86との間にあるオイルはリターンバルブ88を介して上室83に戻り、船外機3は元のトリム位置に復帰する。
図5は、PTT装置41の回路図である。図5に示すように、リモコンボックス13や船外機3に設けられたPTTスイッチ46、47のUP側とDN(DOWN)側とはそれぞれPTTリレー53(UP及びDN)に結線され、PTTモータ54を駆動する。PTTモータ54は、PTT装置41の油圧シリンダの動力源となる不図示のポンプを駆動する。なお、リモコンボックス13側のPTTスイッチ46はPTTモータ54とこのモータ54の動力源であるバッテリ55(制御装置52の電源も兼ねる)との間に配置される。
船体2と船外機3との相対位置、一般的には相対角度、即ち船外機3の傾動角を検出する傾動角検出器48が設けられる。図6に示すように、スイベルブラケット32は、チルト軸34を構成する固定側であるシャフト91のまわりを回動する。可動側であるスイベルブラケット32にはポテンショメータ等の回転角センサ92が固定部材93を介して固定され、スイベルブラケット32とともにシャフト91のまわりを回動する。回転角センサ92の回転軸92aには、回動子94が装着される。一方、シャフト91には、所定の形状のカム部材95が固定される。回動子94は不図示のバネによりカム部材95に付勢されており、スイベルブラケット32がシャフト91のまわりを回転すると、カム部材95に沿って回転する。この回動子94の回転角(変位)を回転角センサ92で検出することにより、船外機3の傾動角(トリム角及びチルト角)を検出する。
図7は、PTT装置41を含む船外機3全体の制御装置52の構成を示すシステム図である。図7に示すように、制御装置52は、入力回路59、CPU、RAM及びROMにより構成される演算部60、メモリ78、出力回路71、点火装置75、電源回路76を備える。制御装置52には、船外機3内外の各機器から各種の情報が入力される。具体的には、船体速度検出器79から、例えばGPS機能により測定した船体速度が入力回路59を経由して制御装置52内の演算部60に入力される。
同様に、カム軸信号検出器58から、エンジン15の図示しないカム軸の信号(カム角信号)が演算部60に入力される。また、クランク角信号検出器61(回転数検出器)からエンジン15の回転数信号が、スロットル開度検出器62から図示しないエンジン吸気装置を構成するスロットル開度が、吸気圧力検出器63及び大気圧力検出器64からそれぞれ吸気圧及び大気圧が、吸気温度検出器65、エンジン温度検出器66(冷却水温度検出器)及び排気通路温度検出器67からそれぞれ吸気の温度、エンジン15の温度(冷却水温度)及び排気通路の温度が演算部60に入力される。また、傾動角検出器48から船外機3の傾動角信号が、例えばシフト装置25に設けられるシフト(ニュートラル)スイッチ68からシフト位置信号が演算部60に入力される。さらに、ストップ(エマージェンシーストップ)スイッチ69及びPTTスイッチ46(47)からの信号も演算部60に入力される。
制御装置52に入力された各機器からの情報は演算部60で適宜演算処理され、その演算結果が出力回路71を介して船外機3内外の各機器に出力される。具体的には、演算部60は、PTT装置41を操作してPTTモータ54を駆動する。また、演算部60は、燃料の噴射量情報をインジェクタ72に、吸気空気量の調整信号をアクチュエータ73の図示しないステップモータやソレノイドバルブ等に、エンジン回転数信号や各機器の異常を伝達する信号をモニタ44の警告灯42(LED)やブザー9、タコメータ8等に、燃料の供給量情報をフューエルポンプ74にそれぞれ出力する。さらに、演算部60は、出力回路71から点火装置75(電源回路76が接続される)を介してイグニッションコイル77に点火信号を出力する。
ここで、図8〜図10に、傾動角検出器48の出力信号を示す。図8は、操船者がPTT装置41を操作して調整(アップ/ダウン)したときの傾動角検出器48の出力信号を示す。この場合、アップ時において傾動角検出器48の出力信号は略一定の傾きで緩やかに(秒オーダーで)大きくなり、ダウン時において傾動角検出器48の出力信号は略一定の傾きで緩やかに小さくなる。したがって、傾動角検出器48の出力信号を微分した特性線、すなわち船外機の傾動の変化率を示す特性線Sは、アップ時において0よりわずかに高い値で略一定に保たれ、ダウン時において0よりわずかに低い値で略一定に保たれる。
それに対して、図9は、船外機3が障害物に衝突して、傾動して跳ね上がり、その後自重により元のチルト位置に復帰したときの傾動角検出器48の出力信号を示す。この場合、跳ね上がり時において傾動角検出器48の出力信号は急峻に(0.1秒オーダーで)大きくなる。したがって、傾動角検出器48の出力信号を微分した特性線、すなわち船外機の傾動の変化率を示す特性線Sは、所定の勾配を持って上昇する。なお、傾動角検出器48の出力信号は、急峻に大きくなった後、略一定となり、元の値まで下がることになる。
つまり、傾動角検出器48の出力信号の変化率で表わされる船外機3の傾動の変化率(以下、トリム角変化率とも称する。)を捉えることにより、操船者がPTT装置41を操作して調整(アップ/ダウン)したのか、船外機3が障害物に衝突して、傾動して跳ね上がったのかを判定することが可能である。
一方、図10は、急減速時の傾動角検出器48の出力信号を示す。急減速時であるので、スロットル開度が急激に閉じられ、エンジン回転数が急激に下がっていることがわかる(図10の下図を参照)。この場合、プロペラ24の推進力がなく、船外機3の水中部に抗力が加わるため、トリム角も変化する。このときの傾動角検出器48の出力信号は急峻に(0.1秒オーダーで)大きくなる。したがって、傾動角検出器48の出力信号を微分した特性線、すなわち船外機の傾動の変化率の特性線Sは、所定の勾配を持って上昇する。しかしながら、傾動角検出器48の出力信号の変化量で表わされる船外機3の傾動の変化量は小さい。
つまり、傾動角検出器48の出力信号の変化量で表わされる船外機3の傾動の変化量(以下、トリム角変化量とも称する。)を捉えることにより、船外機3が障害物に衝突して、傾動して跳ね上がったのか、急減速によりトリム角が変化したのかを判定することが可能である。
図11は、制御装置52が衝突管理装置として機能する処理動作を示すフローチャートであり、具体的には演算部60のCPUが衝突管理プログラムを実行することにより実現される。すなわち、本実施形態においては、制御装置52が本発明でいう変化率演算手段、変化量演算手段、衝突判定手段、記録手段、通知手段として機能する。
キーONによりエンジン15が始動すると(ステップS101)、エンジン回転数が既定回転数を超えたか否かを判定する(ステップS102)。エンジン回転数が既定回転数を超えている場合、船外機3の衝突の有無を判定する衝突判定モードに入り、ステップS103に進む。エンジン停止時の整備中等に傾動角検出器48に触れる等したときに衝突と判定しないように、エンジン回転数が既定回転数を超えていることを条件としたものである。なお、本実施形態では、既定回転数として下限値だけを設定したが、下限値に加えて上限値を設定してもよい。
ステップS103で、傾動角検出器48の出力信号の変化率で表わされるトリム角変化率Δθ1を演算する。そして、そのトリム角変化率Δθ1が設定値である既定変化率Δθ1MAXを超えたか否かを判定し(ステップS104)、超えていなければステップS102に戻り、超えていればステップS105に進む。ステップS105で、演算回数が既定回数に達したか否かを判定し、達していなければステップS106でインクリメントした後、ステップS103に戻り、達していればステップS107に進む。トリム角変化率Δθ1が既定変化率Δθ1MAXを超える状態が所定の時間以上継続した場合、次に進むようにして、ノイズによる誤判定を防止している。
ステップS107で、傾動角検出器48の出力信号の変化量で表わされるトリム角変化量Δθ2を演算する。トリム角変化量Δθ2は、図9に示すように、傾動角検出器48の出力信号が急峻に大きくなる前後の差で表わされる。そして、そのトリム角変化量Δθ2が設定値である既定変化率Δθ2MAXを超えたか否かを判定し(ステップS108)、超えていなければステップS102に戻り、超えていれば船外機3が障害物に衝突したと判定してステップS109に進む。
ステップS109で、記録媒体であるメモリ78に記録されている衝突検知回数nをインクリメントして更新する(ステップS110)。また、衝突時の情報、具体的には衝突時のエンジン回転数、シフト位置、トリム角変化率、トリム角変化量、最大角度、トリム角、船体速度、運転時間(積算時間)等を記録する(ステップS111)。衝突時のエンジン回転数、シフト位置、最大角度、トリム角、船体速度は、ステップS108においてトリム角変化量Δθ2が既定変化率Δθ2MAXを超えたと判定したときに、クランク角信号検出器61、シフト(ニュートラル)スイッチ68、傾動角検出器48、船体速度検出器79でそれぞれ得られた値を記録すればよい。また、衝突時のトリム角変化率は、ステップS103〜S106で演算した複数のトリム角変化率Δθ1をそのまま記録したり、その平均値を記録したりすればよい。また、衝突時のトリム角変化量は、ステップS107で演算したトリム角変化量Δθ2を記録すればよい。
また、必要に応じて操船者にメッセージ(警告)を通知する(ステップS112)。メッセージの通知は、船外機3が障害物に衝突したと判定したときは毎回必ず行うようにしてもよい。或いは、衝突時のエンジン回転数、船体速度、トリム角変化率等を用いて衝突レベルを判定し、その衝突レベルが所定のレベルを超えているときだけ行うようにしてもよい。メッセージの内容も、衝突があったことを通知するだけでもよいが、例えば衝突レベルを判定し、その衝突レベルが所定のレベルを超えているときには点検を要する旨を通知するようにしてもよい。
以上の処理を、キーOFFによりエンジン15が停止するまで繰り返す(ステップS113)。
図11のフローチャートでは、船外機3が障害物に衝突したと判定した場合、衝突の履歴の記録、並びにメッセージの通知を行う例を示したが、なんらかの制御を行うようにしてもよい。例えば船外機3が障害物に衝突したと判定した場合、プロペラ24が水面上に上がって空転するのを防止するために、エンジン回転数を低下させる、又はエンジン15を停止させる。この場合も、衝突時のエンジン回転数、船体速度、トリム角変化率等を用いて衝突レベルを判定し、その衝突レベルが所定のレベルを超えているときだけ、エンジン回転数を低下させる、又はエンジン15を停止させるようにしてもよい。
或いは、ステップS107でトリム角変化量Δθ2を演算する以前に、ステップS103〜S106で演算した複数のトリム角変化率Δθ1に基づいてプロペラ24が水面上に上がると予想される場合、エンジン回転数を低下させる、又はエンジン15を停止させるようにしてもよい。この場合、衝突初期の段階でプロペラ24が水面上に上がるかどうかを予想するので、早期にエンジン回転数を低下させる、又はエンジン15を停止させることができ、プロペラ24の空転を確実に防止することができる。
このようなエンジン15の回転数低下又は停止制御は、エンジン15の燃料カット、点火カット、スロットル開度の低減による吸気量低減により実現される。
以上述べたように、トリム角変化率及びトリム角変化量に基づいて船外機3の衝突の有無を判定するようにしたので、操船者の操作による調整時や急減速時に誤判定することがなく、船外機3の衝突判定の精度を高めることができる。
また、船外機3が障害物に衝突したと判定した場合、衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録するようにしたので、船外機3のメンテナンス時等に、過去の衝突の履歴を把握することができる。船外機3が障害物に衝突したときでも、外観上の損傷として現れないこともありえるので、衝突時の情報を把握することができれば、衝突によるダメージを推測ることができ、修理や部品交換の要否を容易に判断することが可能になる。
また、船外機3が障害物に衝突したと判定した場合、操船者にメッセージを通知することにより、操船者にリアルタイムで衝突があったことを知らせることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。例えば上記実施形態では、原動機としてエンジン15を搭載した船外機3を説明したが、電動機を搭載した船外機に本発明を適用してもよい。図12に電動機121まわりの回路図の例を示す。電動機121がインバータ122を介して制御装置123及び高電圧系の電源であるバッテリ124に接続する。電動機121は船外機3に、バッテリ124は船体2に搭載される。バッテリ124とインバータ122と制御装置123との間にはリレー125、126が配置されており、船外機3が障害物に衝突したと判定した場合、リレー125、126により電動機121とバッテリ124とを遮断することにより、漏電やショートを防止する。
この場合も、既述したエンジン15の回転数低下又は停止制御の場合と同様に、衝突時のエンジン回転数、船体速度、トリム角変化率等を用いて衝突レベルを判定し、その衝突レベルが所定のレベルを超えているときだけ、リレー125、126により電動機121とバッテリ124とを遮断するようにしてもよい。或いは、ステップS107でトリム角変化量Δθ2を演算する以前に、ステップS103〜S106で演算した複数のトリム角変化率Δθ1に基づいて、早期にリレー125、126により電動機121とバッテリ124とを遮断するようにしてもよい。
2:船体、3:船外機、4:ブラケット装置、15:エンジン、32:スイベルブラケット、33:トランサムブラケット、34:チルト軸、41:パワートリム&チルト装置、48:傾動角検出器、52:制御装置、59:入力回路、60:演算部、78:メモリ、91:シャフト、92:回転角センサ、93:固定部材、94:回動子、95:カム部材

Claims (10)

  1. 船体の後部に上下方向に傾動可能かつ操舵可能に取り付けられた船外機の衝突管理装置であって、
    前記船外機の上下方向の傾動角を検出する傾動角検出器の出力信号の変化率で表わされる前記船外機の傾動の変化率を演算する変化率演算手段と、
    前記傾動角検出器の出力信号の変化量で表わされる前記船外機の傾動の変化量を演算する変化量演算手段と、
    前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率及び前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量に基づいて、前記船外機の衝突の有無を判定する衝突判定手段と、
    前記衝突判定手段で衝突と判定した場合、前記船外機の傾動の変化率及び前記船外機の傾動の変化量を含む衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録する記録手段とを備えたことを特徴とする船外機の衝突管理装置。
  2. 前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率が所定の状態となった場合、前記変化量演算手段で前記船外機の傾動の変化量を演算し、
    前記衝突判定手段は、前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量が設定値を超えた場合、前記船外機が障害物に衝突したと判定することを特徴とする請求項1に記載の船外機の衝突管理装置。
  3. 前記所定の状態は、前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率が設定値を超える状態が所定の時間以上継続した状態であることを特徴とする請求項2に記載の船外機の衝突管理装置。
  4. 前記衝突判定手段は、前記船外機の原動機の回転数が既定回転数以上の場合に、前記船外機の衝突の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の船外機の衝突管理装置。
  5. 前記衝突判定手段で前記船外機が障害物に衝突したと判定した場合、メッセージを通知する通知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の船外機の衝突管理装置。
  6. 前記衝突判定手段で前記船外機が障害物に衝突したと判定した場合、原動機の回転数を低下又は停止させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の船外機の衝突管理装置。
  7. 原動機として電動機を用い、
    前記電動機の電源となるバッテリを備え、
    前記衝突判定手段で前記船外機が障害物に衝突したと判定した場合、前記電動機と前記バッテリとを遮断するリレーが設けられたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の船外機の衝突管理装置。
  8. 前記衝突時の情報には、原動機のエンジン回転数、シフト位置、最大傾動角度、傾動角、船体速度、運転時間のうち少なくともいずれか一つを更に含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の船外機の衝突管理装置。
  9. 船体の後部に上下方向に傾動可能かつ操舵可能に取り付けられた船外機の衝突管理方法であって、
    変化率演算手段が、前記船外機の上下方向の傾動角を検出する傾動角検出器の出力信号の変化率で表わされる前記船外機の傾動の変化率を演算するステップと、
    変化量演算手段が、前記傾動角検出器の出力信号の変化量で表わされる前記船外機の傾動の変化量を演算するステップと、
    衝突判定手段が、前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率及び前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量に基づいて、前記船外機の衝突の有無を判定するステップと、
    記録手段が、前記衝突判定手段で衝突と判定した場合、前記船外機の傾動の変化率及び前記船外機の傾動の変化量を含む衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録するステップとを有することを特徴とする船外機の衝突管理方法。
  10. 船体の後部に上下方向に傾動可能かつ操舵可能に取り付けられた船外機の衝突を管理するためのプログラムであって、
    前記船外機の上下方向の傾動角を検出する傾動角検出器の出力信号の変化率で表わされる前記船外機の傾動の変化率を演算する変化率演算手段と、
    前記傾動角検出器の出力信号の変化量で表わされる前記船外機の傾動の変化量を演算する変化量演算手段と、
    前記変化率演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化率及び前記変化量演算手段で演算した前記船外機の傾動の変化量に基づいて、前記船外機の衝突の有無を判定する衝突判定手段と、
    前記衝突判定手段で衝突と判定した場合、前記船外機の傾動の変化率及び前記船外機の傾動の変化量を含む衝突時の情報を含む衝突の履歴を記録媒体に記録する記録手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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