JP5804600B2 - 最終処分場の早期安定化方法 - Google Patents

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本発明は、最終処分場の早期安定化方法に関するものである。
油糧植物から製造したバイオディーゼル燃料は、二酸化炭素を吸収して作られた油脂を主原料とした燃料であるため、ディーゼルエンジンで燃焼して発生した二酸化炭素は、また植物が吸収してしまうことになり、二酸化炭素の循環がなされて、地上の二酸化炭素絶対量を増加させないという利点がある。
しかしバイオディーゼル燃料の製造時には約1割程度の廃グリセリンが排出され、その処分がバイオディーゼル燃料製造のネックとなっている。
特に温暖化ガス発生抑制の観点から、今後バイオディーゼル燃料を大量に普及させる計画があるが、現在の廃グリセリンの発生量が年間440tであるのに対して、将来は年間44,000tとなると予測されている。
このように製造工程で大量に廃グリセリンが発生することから、その処理のいかんによっては、この計画がとん挫する可能性がある。
ところで、産業廃棄物を処分する最終処分場では、早期に安定化させて用地の利用を図る必要があり、従来から各種の安定化方法が開発されている。
廃棄物の最終処分とは、廃棄物の減容化、安定化、無機化、無害化を行うことであり、最終処分場では安定化の達成、特に早期の安定化の達成を主要な目的としている。
特開2007−44578号公報 特開2010−179196号公報
従来の最終処分場にあっては、次のような問題点がある。
すなわち最終処分場は法で定められた基準を満たした場合に廃止できることになっているが、この廃止基準は極めて厳しいため、閉鎖から廃止まで20年、あるいは30年以上かかるとも言われている。
そのために次のような問題が生じている。
<1> 管理者はそのような長期間にわたって浸出水処理施設を稼働させ続ける必要があり、維持管理費が増大する。
<2> 廃止までに長期間が必要になるために、住民サービスの一つである埋立地の跡地利用としての転用が制限される。
<3> 以上のような問題から、最終処分場の新規立地に際して、地域住民の了解が得られない大きな原因のひとつとなっている。
<4> 石灰分が浸出水とともに焼却残渣内から溶出し、浸出水集排水管や水処理施設の配管内で固化して閉塞させる事故が発生したり、水処理施設の装置に付着して機能を低下させる。これによって維持管理費の増加と、埋立地の安定化が更に遅れる原因になっている。
上記のような課題を解決するために、本発明の最終処分場の早期安定化方法は、灰を主成分とする焼却残渣の固化を防止してみずみちの発生を阻止する、最終処分場の早期安定化方法であって、バイオディーゼル燃料の製造段階で生じる廃液、すなわち廃グリセリンを添加して、焼却残渣の固化を防止して焼却残渣の早期安定化を図ることを特徴としたものである。
本発明の最終処分場の早期安定化方法は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<1> 埋め立て後の焼却残渣の固化防止が図れるために安定化が促進され、廃止基準を満たすまでの期間を短縮することができる。
<2> そのために埋立終了後の維持管理コストを大幅に削減することができる。
<3> 本発明の方法を実施するために、特別大きな規模の設備を設置する必要がなく経済的である。
<4> 他方で、大量に発生して処理、処分が困難となっている廃グリセリンを利用することができ、バイオディーゼル燃料の大量普及に貢献することができる。
<5> 浸出水のBOD、COD等の有機物濃度を上昇させるために、水処理施設に対する負担が増える。しかしこれは易分解性有機物のため、安定化期間に大きく影響を及ぼすものではない。
<6> 処分場の廃止の時期が短くなるために、地域住民が負う環境負担がそれだけ軽減される。
<7> 廃止の時期が短くなる結果、本格的な跡地利用が速やかに行えるようになり、最終処分場の新設に対する地域住民の了解を得やすくなる。
<8> 石灰分が浸出水とともに焼却残渣内から溶出し、浸出水集排水管や水処理施設の配管内で固化して閉塞させる事や、水処理施設の装置に付着して機能を低下させる現象も防止できる。これによって維持管理費の低減と、早期安定化を図ることができる。
焼却残渣に廃グリセリンを混入した時の硬化状態の比較図。 焼却残渣の混合の実施例の説明図。 焼却残渣の廃グリセリン混合液を供給する装置の実施例の説明図。 焼却残渣に廃グリセリン混合液を供給する装置の他の実施例の説明図。
以下図面を参照にしながら本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
<1> 前提条件
最終処分場では廃棄物の埋め立て後に固化が始まる。
その理由は、廃棄物には、埋立前の段階の焼却工場で、塩化ビニールなどを燃やしたときに発生する塩化水素ガスを除去する目的で排ガス処理装置の前の煙道に消石灰や生石灰を大量に投入しているからである。
そのために灰を主成分とする焼却残渣は10〜40%の石灰分を含有しており、その石灰分が、最終処分場で散水した水などとの水和反応によって固化しているのである。
こうした焼却残渣の固化を防止できれば、降雨や散水水の埋立地内部への浸透にともなう「みずみち」が発生しにくく、散水した水が最終処分場の全体にわたって均等に浸透する。
水が廃棄物の全範囲にわたって均等に浸透すれば、洗い出し効果が向上し、焼却残渣に含まれる有害物質などが早期に洗い出されて、最終処分場の早期の安定化を図ることができる。
本発明はこのような早期安定化を目的とし、そのために灰を主成分とする焼却残渣に廃グリセリンを投入して水和作用による固化を防止しようとするものである。
さらに、石灰分が浸出水とともに焼却残渣内から溶出し、浸出水集排水管や水処理施設の配管内で固化して閉塞させる事や、水処理施設の装置に付着して機能を低下させる現象も防止できる。
<2>実施例1(図2)
本発明の方法は上記したように、処分に困っている廃グリセリンを、焼却残渣へ混入して焼却残渣の固化を防止方法である。
例えば最終処分場へ運搬する前、すなわち埋立前の焼却残渣に必要量の廃グリセリンを投入する。
焼却工場ではCaの濃度を定期的に測定しているので、そのデータを基にして必要とする廃グリセリンの量を決定することができる。
反応速度以上に早く廃グリセリンを投入した場合、あるいは廃グリセリンの量が多すぎた場合には未反応の廃グリセリンが浸出水の中に流出してCODやBOD等の数値を上昇させる。
そこで浸出水の水質を分析し、それらの数値をフィードバックしながら投入量を決定することもできる。
この廃グリセリン投入後の焼却残渣を、最終処分場へ運搬して埋め立てる。
埋め立て後に、最終処分場においてバックホー1のスケルトンバケット11を使って焼却残渣2の掘削、投入を繰り返して焼却残渣2と廃グリセリンをよく混合する。
この混合は、最終処分場においてではなく、焼却残渣の発生源である焼却工場の段階で行うこともできる。
またスケルトンバケット11ではなく、ミキサーやトロンメルを使う方法など、他の公知の土砂混合方法を採用することもできる。
さらに不燃破砕ごみなどと一緒に混合することもできる。
不燃破砕ごみと一緒に混合した場合には、透水性がさらによくなり、最終処分場の安定化にさらに貢献することができる。
<3>実施例2(図3)
最終処分場へ運搬する前、すなわち埋立前の焼却残渣に必要量の廃グリセリンを、水に溶解して散水する。
その後に、廃グリセリン混合水の散水の終わった焼却残渣を最終処分場へ運搬して埋め立てる。
この方法では図3に示すように、焼却残渣を搭載したトラックの荷台3を、散水装置4の下で停めて廃グリセリン混合水5を散水することができる。
この散水は、粉塵発生の防止を兼ねて廃グリセリン混合水5を散水装置4から散水することができる。
散水後の焼却残渣はそのまま埋め立てることできるが、埋立前の工程として混合工程を加え、その行程でよく撹拌した後に、埋め立てることもできる。
<4>実施例3(図4)
まず焼却残渣2を最終処分場に運搬して埋め立てる。
その後に、散水する水に廃グリセリンを必要な濃度になるだけ混入させて、この廃グリセリン混合水5を、最終処分場において焼却残渣2に散水する。
この場合に埋立層の厚さが通常は2.5〜3mであるのに対して、その厚さを1m程度にする薄厚埋立と併用すると効果的である。
被覆型の処分場では散水設備4が必ず設置してあるので、焼却残渣2を最終処分場へ埋め立てた後に廃グリセリン混合水5を散水する方法であれば、新たな設備を設けることなく実施することができる。
さらに図4に示すように、散水設備4ごとに散水範囲を決めておけば、場所ごとに廃グリセリンの投入量を調整、決定することができ効率的である。
この場合、前記したように浸出水を分析し、その分析結果から廃グリセリンの投入量をコントロールすることもできる。
<5>固化の遅延の状態(図1)
焼却残渣に廃グリセリンを混合した場合の、固化の防止効果の実験を行った。
その結果を図1に示すが、これは焼却残渣に添加量を変えて廃グリセリンを混合し、養生40日後に一軸圧縮強度を測定した結果である。
比較のために、公知のコンクリート固化遅延材を混合した資料の一軸圧縮強度も測定した。(F−1)
この実験からわかるように、廃グリセリンを石灰分に対して重量比で0.4%混入すると、一軸圧縮強度が0.25MPa程度となり、コンクリート固化遅延材を混入した場合とほぼ同等の値が得られた。
<6>廃棄物を固化する効果
埋め立てた後に焼却残渣が固化することを防止することで「みずみち」が生じにくく、廃棄物処理場の上面に降った雨水や、散水水の浸透がより均一となる。
そのために廃棄物中の有害物質の洗い出し効果を良好な状態で継続して維持することができる。
1:バックホー
11:スケルトンバケット
2:焼却残渣
4:散水設備
5:廃グリセリンを混合した水

Claims (4)

  1. 灰を主成分とする焼却残渣の固化を防止してみずみちの発生を阻止する、最終処分場の早期安定化方法であって、
    バイオディーゼル燃料の製造段階で生じる廃液、すなわち廃グリセリンを添加して、
    焼却残渣の固化を防止して焼却残渣の早期安定化を図ることを特徴とした
    最終処分場の早期安定化方法。
  2. 請求項1記載の最終処分場の早期安定化方法において、
    埋め立て前の焼却残渣に、必要量の廃グリセリンを投入し、撹拌した後に最終処分場に投入する、
    最終処分場の早期安定化方法。
  3. 請求項1記載の最終処分場の早期安定化方法において、
    埋め立て前の焼却残渣に、必要量の廃グリセリンを水に溶解した廃グリセリン溶液を散水した後に最終処分場に投入する、
    最終処分場の早期安定化方法。
  4. 請求項1記載の最終処分場の早期安定化方法において、
    埋め立て後の焼却残渣に、必要量の廃グリセリンを水に溶解した廃グリセリン水溶液を散水する、
    最終処分場の早期安定化方法。
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