JP5799917B2 - 熱間圧延棒鋼または線材 - Google Patents

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Description

本発明は、熱間圧延棒鋼または線材に関し、詳しくは、歯車、プーリー、シャフトなど鋼製部品の素材として用いられる熱間鍛造用の熱間圧延棒鋼または線材に関する。
自動車や産業機械の歯車、プーリー、シャフトなどの鋼製部品は、次の工程を経て製造されることが多い。
工程(i):機械構造用合金鋼からなる素材を準備する。素材は例えば、熱間圧延棒鋼または線材である。
工程(ii):素材に対し熱間鍛造または冷間鍛造を施して粗成形し、中間品を得る。
工程(iii):工程(ii)で得た中間品を直接に、または、必要に応じて焼準を施してから、部品形状に切削加工する。
工程(iv):切削加工を施した中間品に対して、浸炭焼入れ、浸炭窒化焼入れなどの表面硬化処理を施す。
工程(v):表面硬化処理した中間品に対して必要に応じて焼戻しを行い、さらにその後、必要に応じてショットピーニング処理を施す。
工程(iv)における浸炭または浸炭窒化の際の加熱により、焼入れ前のオーステナイト粒が粗大化すると、部品としての疲労強度が低下したり、焼入れ時の変形が大きくなるなどの問題が生じやすい。
一般に、冷間鍛造部品に較べて熱間鍛造部品は、浸炭あるいは浸炭窒化時にオーステナイト粒が粗大化しにくいと考えられてきた。しかしながら、近年、熱間鍛造技術の進歩により、様々な温度域で熱間鍛造されることが多くなり、浸炭あるいは浸炭窒化時にオーステナイト粒が粗大化する熱間鍛造部品が増加している。そのため、様々な温度域で熱間鍛造しても、浸炭あるいは浸炭窒化の工程での加熱の際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できる熱間圧延棒鋼または線材が求められている。
そのため、例えば、特許文献1〜3に、鋼やその製造方法に関する技術が提案されている。
特許文献1に、AlNの析出量、ベイナイトの組織分率、フェライトバンドなどについて規定した、粗大粒防止特性に優れた肌焼鋼とその製造方法が開示されている。
特許文献2に、棒状圧延材の横断面において、等軸晶の占める領域が面積率で30%以下であることなどを規定した、浸炭焼入れ後に形状の修正を行う等しなくても浸炭焼入れによる熱処理歪が少ない肌焼鋼が開示されている。
特許文献3に、炭素含有量が0.5質量%未満の浸炭用鋼の連続鋳造による鋳片製造方法において、連続鋳造時の鋳型内平均用鋼流速を2〜15cm/sなどとし、鋳片中心部偏析帯の面積率を軽減することによって、熱処理寸法変化のバラツキが抑制され、寸法精度が良好で、熱処理後の切削または研磨などによる形状修正が省略できる、定ひずみ浸炭用鋼の鋳片製造方法および定ひずみ浸炭用鋼の鋳片が開示されている。
特開平11−106866号公報 特開平11−131184号公報 特開2003−320439号公報
前述の特許文献1〜3に開示された技術では、様々な温度域で熱間鍛造した場合、浸炭あるいは浸炭窒化の工程での加熱の際にオーステナイト粒の粗大化を必ずしも安定して防止できるとはいえなかった。
特許文献1で開示された技術は、冷間鍛造で粗成形し、その後浸炭焼入れすることを前提とするものであり、様々な温度域で熱間鍛造された場合に、浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化を必ずしも安定して防止できるというものではない。
特許文献2や特許文献3で開示されているように、等軸晶の占める割合を小さくすることや、C濃度のバラツキを小さくすることによって、熱処理歪の少ない鋼材が得られる。しかし、特許文献2および特許文献3では、様々な温度域で熱間鍛造された場合の浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化を抑制することについては、考慮されていない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、様々な温度域、特に、900〜1200℃に加熱後に熱間鍛造しても、浸炭あるいは浸炭窒化の工程で加熱、特に、980℃以下の温度で3時間以内加熱した際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できる、熱間鍛造によって粗成形される部品の素材として好適な、熱間圧延棒鋼または線材を提供することを目的とする。
なお、本発明では、光学顕微鏡を用いて、各視野の大きさは1.0mm×1.0mmで10視野観察して、粒度番号が5番以下のオーステナイト結晶粒が2個以上あった場合に、オーステナイト粒が粗大化したものとする。
本発明者らは、上記の課題を解決するための条件について、調査、研究を重ねた。その結果、下記の知見を得た。
熱間鍛造用の熱間圧延棒鋼または線材において、AlNとして析出するAlの量を特定値以下とするとともに、上記棒鋼または線材の長手方向に対して垂直な断面(以下、「横断面」という。)内において、特定の領域を線分析して下記の式[1]から求めたDI値の最大値を特定値以下とすることにより、浸炭あるいは浸炭窒化の際の加熱、特に、980℃以下の温度で3時間加熱した場合であっても、オーステナイト粒の粗大化を安定して防止することができる。
DI=0.311×C0.5×(1+0.64×Si)×(1+4.10×Mn)×(1+2.83×P)×(1+2.33×Cr)×(1+0.27×Cu)×(1+0.52×Ni)×(1+3.14×Mo)・・・[1]
ただし、式[1]中の元素記号は、その元素の含有量(質量%)を表す。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記に示す熱間圧延棒鋼または線材にある。
(1)質量%で、
C:0.1〜0.3%、
Si:0.05〜1.5%、
Mn:0.4〜2.0%、
S:0.003〜0.05%、
Cr:0.5〜3.0%、
sol.Al:0.020〜0.060%および
N:0.010〜0.025%を含有し、
残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のP、TiおよびOがそれぞれ、
P:0.025%以下、
Ti:0.003%以下、
O(酸素):0.002%以下、
の化学組成を有し、
AlNとして析出しているAlの量が0.030%以下であり、
横断面内において、前記断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域を線分析したときに、下記の式[1]で表されるDIの最小値が2.0以上、かつ、最大値が5.0以下であることを特徴とする、
熱間圧延棒鋼または線材。
DI=0.311×C0.5×(1+0.64×Si)×(1+4.10×Mn)×(1+2.83×P)×(1+2.33×Cr)×(1+0.27×Cu)×(1+0.52×Ni)×(1+3.14×Mo)・・・[1]
ただし、式[1]中の元素記号は、その元素の含有量(質量%)を表す。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、
Cu:0.4%以下、
Ni:1.5%以下および
Mo:0.8%以下
のうちから選ばれる1種以上を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
(3)Feの一部に代えて、質量%で、
Nb:0.08%以下および
V:0.2%以下
のうちから選ばれる1種以上を含有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、様々な温度域、特に、900〜1200℃に加熱後に熱間鍛造しても、浸炭あるいは浸炭窒化の工程で加熱、特に、980℃以下の温度に3時間以内加熱した際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できる。しかも、本発明の熱間圧延棒鋼または線材を素材とすれば、良好な曲げ疲労強度が得られる。このため、本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、熱間鍛造によって粗成形される歯車、プーリー、シャフトなど鋼製部品の素材として好適に用いることができる。
実施例で、半径20mmの各棒鋼の横断面内において、EPMA分析装置を用いて、前記断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域を線分析した状況を模式的に説明する図である。 実施例で用いた切欠き付き小野式回転曲げ疲労試験片の形状を説明する図である。図中の寸法の単位は「mm」である。 実施例で用いた切欠き付き小野式回転曲げ疲労試験片に施した「浸炭焼入れ」のヒートパターンを説明する図である。図中の「930℃」および「850℃」はそれぞれ、「浸炭温度」および「焼入れのための加熱温度」を指し、「CP」は、「炭素ポテンシャル」を表す。また、「油冷」は「油温90℃」の油中に浸漬して焼入れしたことを示す。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
(A)化学組成
C:0.1〜0.3%
Cは、浸炭焼入れあるいは浸炭窒化焼入れしたときの部品の芯部強度を確保するために必須の元素である。そ含有量が0.1%未満では、前記の効果が不十分である。一方、Cの含有量が0.3%を超えると、熱間鍛造後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Cの含有量を0.1〜0.3%とした。なお、Cの含有量は、0.18%以上、0.25%以下であることが好ましい。
Si:0.05〜1.5%
Siは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める効果が大きく、また、疲労強度の向上にも効果を有する元素である。しかし、Siの含有量が0.05%未満では、前記の効果が不十分である。一方、Siの含有量が多過ぎると、鋼に対して熱間鍛造を実施した後、または、熱間鍛造された鋼に対して焼準を施した後、鋼中にベイナイトが生成しやすくなって鋼の硬さが上昇し、被削性が低下する。特に、Siの含有量が1.5%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、熱間鍛造後や焼準後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Siの含有量を0.05〜1.5%とした。なお、Si含有量は、0.4%以上、0.8%以下であることが好ましい。
Mn:0.4〜2.0%
Mnは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める効果が大きく、疲労強度の向上にも効果を有する元素である。その含有量が0.4%未満では、前記の効果が不十分である。一方、Mnの含有量が多過ぎると、鋼に対して熱間鍛造を実施した後、または、熱間鍛造された鋼に対して焼準を施した後、鋼中にベイナイトが生成しやすくなって鋼の硬さが上昇し、被削性が低下する。特に、Mnの含有量が2.0%を超えると、前記の効果が飽和するだけでなく、熱間鍛造後や焼準後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Mnの含有量を0.4〜2.0%とした。なお、Mnの含有量は、0.8%以上、1.2%以下であることが好ましい。
S:0.003〜0.05%
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、被削性を向上させる。しかし、その含有量が0.003%未満では、前記の効果が得難い。一方、Sの含有量が多くなると、粗大なMnSを生成しやすくなり、疲労強度を低下させる傾向があり、特に、Sの含有量が0.05%を超えると、疲労強度低下が顕著になる。したがって、Sの含有量を0.003〜0.05%とした。なお、Sの含有量は、0.01%以上、0.03%以下であることが好ましい。
Cr:0.5〜3.0%
Crは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める効果が大きく、疲労強度の向上に有効な元素である。その含有量が0.5%未満では、前記の効果が不十分である。一方、Crの含有量が多過ぎると、鋼に対して熱間鍛造を実施した後、または、熱間鍛造された鋼に対して焼準を施した後、鋼中にベイナイトが生成しやすくなって鋼の硬さが上昇し、被削性が低下する。特に、Crの含有量が3.0%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、熱間鍛造後や焼準後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Crの含有量を0.5〜3.0%とした。なお、Crの含有量が1.3%以上になると、疲労強度の向上効果が顕著になるので、Crの含有量は1.3%以上であることが好ましい。なお、Crの含有量は、2.0%以下であることが好ましい。
sol.Al:0.020〜0.060%
Alは、脱酸作用を有すると同時に、Nと結合してAlNを形成しやすく、浸炭あるいは浸炭窒化の工程の加熱時のオーステナイト粒粗大化防止に有効な元素である。しかし、Alの含有量がsol.Alで0.020%未満では、他の要件を満たしていても、後述の「980℃以下の温度で3時間加熱した場合に粗粒が発生しないこと」という、本発明の目標とするオーステナイト粒粗大化防止効果が得られない。また、Alの含有量がsol.Alで0.060%を超える場合も同様に、他の要件を満たしていても、上記の本発明で目標とするオーステナイト粒粗大化防止効果が得られない。したがって、Alの含有量をsol.Alで0.020〜0.060%とした。Alの含有量は、sol.Alで0.030%以上、0.050%以下であることが好ましい。なお、「sol.Al」とは、「酸可溶Al」を指す。
N:0.010〜0.025%
Nは、Al、Nb、V、Tiと結合してAlN、NbN、VN、TiNを形成しやすいため、浸炭あるいは浸炭窒化の工程の加熱時のオーステナイト粒の粗大化防止に有効な元素である。しかし、Nの含有量が0.010%未満では、他の要件を満たしていても、本発明で目標とするオーステナイト粒の粗大化を防止できない。一方、Nの含有量が0.025%を超えると、製鋼工程において量産で安定して製造することが難しい。したがって、Nの含有量を0.010〜0.025%とした。なお、Nの含有量は、0.013%以上、0.020%以下であることが好ましい。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、上述の各元素を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のP、TiおよびOがそれぞれ、P:0.025%以下、Ti:0.003%以下およびO:0.002%以下のものである。
なお、「不純物」とは、鋼の原料として使用される鉱石および/またはスクラップ、あるいは製造過程の環境などから混入する元素をいう。
以下、不純物中のP、TiおよびOについて説明する。
P:0.025%以下
Pは、粒界偏析して粒界を脆化させやすい元素で、0.025%を超えると、疲労強度を低下させる。したがって、不純物中のPの含有量を0.025%以下とした。なお、不純物中のPの含有量は0.015%以下とすることが好ましい。
Ti:0.003%以下
Tiは、Nと結合して硬質で粗大なTiNを形成しやすく、疲労強度を低下させてしまう。特に、Tiの含有量が0.003%を超えると、疲労強度の低下が著しくなる。したがって、不純物中のTi含有量を0.003%以下とした。なお、不純物元素としてのTiの含有量は0.002%以下にすることが好ましく、製鋼工程でのコスト上昇をきたさない範囲で、できる限り少なくすることがさらに望ましい。
O(酸素):0.002%以下
Oは、Alと結合して硬質な酸化物系介在物を形成しやすく、面疲労強度を低下させてしまう。特に、Oの含有量が0.002%を超えると、面疲労強度の低下が著しくなる。したがって、不純物中のO含有量を0.002%以下とした。なお、不純物元素としてのOの含有量は0.001%以下にすることが好ましく、製鋼工程でのコスト上昇をきたさない範囲で、できる限り少なくすることがさらに望ましい。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材には、上述のFeの一部に代えて、Cu、Ni、Mo、NbおよびVから選択される1種以上の元素を含有させてもよい。
Cu、NiおよびMoは、いずれも、焼入れ性を高める作用を有する。このため、より大きな焼入れ性を得たい場合には、これらの元素を含有させてもよい。以下、Cu、NiおよびMoについて説明する。
Cu:0.4%以下
Cuは、焼入れ性を高める効果があり、より疲労強度を高めるために有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Cuの含有量が0.4%を超えると、熱間延性を低下させて、熱間加工性の低下が顕著となる。したがって、Cuを含有させる場合には、その含有量を0.4%以下とした。なお、Cu含有量の上限は0.3%であることが好ましい。
一方、前記したCuの焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果は、その含有量が0.1%以上の場合に安定して得られる。Cu含有量の下限は、好ましくは0.2%である。
Ni:1.5%以下
Niは、焼入れ性を高める効果があり、より疲労強度を高めるために有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Niの含有量が1.5%を超えると、焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、熱間鍛造後の被削性の低下が顕著になる。したがって、したがって、Niを含有させる場合には、その含有量を1.5%以下とした。なお、Ni含有量の上限は0.8%であることが好ましい。
一方、前記したNiの焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果は、その含有量が0.1%以上の場合に安定して得られる。Ni含有量の下限は、好ましくは0.2%である。
Mo:0.8%以下
Moは、焼入れ性を高める効果があり、また、焼戻し軟化抵抗を高める効果もあって、より疲労強度を高めるために有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Moの含有量が多過ぎると、鋼に対して熱間鍛造を実施した後、または、熱間鍛造された鋼に対して焼準を施した後、鋼中にベイナイトが生成しやすくなって鋼の硬さが上昇し、被削性が低下する。特に、Moの含有量が0.8%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、熱間鍛造後や焼準後の被削性の低下が顕著になり、さらに、変形抵抗が高くなって冷間鍛造性の低下も顕著となる。したがって、Moを含有させる場合には、その含有量を0.8%以下とした。なお、Mo含有量の上限は0.4%であることが好ましい。
一方、前記したMoの焼入れ性の向上と焼戻し軟化抵抗の向上による疲労強度を高める効果は、その含有量が0.05%以上の場合に安定して得られる。Mo含有量の下限は、好ましくは0.1%である。
上記のCu、NiおよびMoは、そのうちのいずれか1種のみ、または、2種以上の複合で含有させることができる。これらの元素の合計含有量は2.7%以下であってもよいが、1.2%以下とすることが好ましい。
NbおよびVは、いずれも、前述したAlNによる浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止を補完する作用を有するため、これらの元素を含有させてもよい。以下、上記のNbおよびVについて説明する。
Nb:0.08%以下
Nbは、C、Nと結合してNbC、NbN、Nb(C、N)を形成しやすく、前述したAlNによる浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止を補完するのに有効な元素である。しかしながら、Nbの含有量が0.08%を超えると、オーステナイト粒粗大化防止の効果がむしろ低下する。このため、合金コストが嵩んで、経済性を損なうことになる。したがって、Nbを含有させる場合には、その含有量を0.08%以下とした。なお、Nb含有量の上限は0.04%であることが好ましい。
一方、前記したNbのオーステナイト粒粗大化防止効果は、その含有量が0.01%以上の場合に安定して得られる。Nb含有量の下限は、好ましくは0.02%である。
V:0.2%以下
Vは、C、Nと結合してVN、VCを形成しやすく、このうち、VNは前述したAlNによる浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止を補完するのに有効である。しかしながら、Vの含有量が0.2%を超えると、オーステナイト粒粗大化防止の効果がむしろ低下する。このため、合金コストが嵩んで、経済性を損なうことになる。したがって、Vを含有させる場合には、その含有量を0.2%以下とした。なお、V含有量の上限は0.1%であることが好ましい。
一方、前記したVのオーステナイト粒粗大化防止効果は、その含有量が0.02%以上の場合に安定して得られる。V含有量の下限は、好ましくは0.04%である。
上記のNbおよびVは、そのうちのいずれか1種のみ、または、2種の複合で含有させることができる。これらの元素の合計含有量は0.28%以下であってもよいが、0.14%以下とすることが好ましい。
(B)AlNとして析出しているAlの量:0.030%以下
本発明の熱間圧延棒鋼または線材が、上記(A)および後述の(C)を満たす場合であっても、AlNとして析出しているAlの量が多過ぎると、熱間鍛造後あるいは熱間鍛造の後の焼準後に、浸炭焼入れあるいは浸炭窒化焼入れする工程で加熱、特に、980℃以下の温度で3時間加熱した際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止することができない。このため、AlNとして析出しているAlの量を0.030%以下とした。なお、AlNとして析出しているAl量の上限は、0.025%であることが好ましい。
上記のAlNとして析出しているAl量は、例えば、次のように求める。
半径がRの棒鋼または線材の横断面のR/2部から、適宜の試験片を採取し、一般的な条件である、10%AA系電解液を用いて、電流密度250〜350A/m2で抽出(電気分解)し、抽出した溶液をメッシュサイズ0.2μmのフィルタでろ過して、ろ過物について一般的な化学分析を行う。この測定で得られたAl量を「AlNとして析出しているAl量」とする。なお、前述した10%AA電解液とは、10体積%アセチルアセトン−1質量%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール溶液である。
(C)横断面内において、前記断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域を線分析したときのDI:最小値が2.0以上、かつ、最大値が5.0以下
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、横断面内において、前記断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域を線分析したときに、
DI=0.311×C0.5×(1+0.64×Si)×(1+4.10×Mn)×(1+2.83×P)×(1+2.33×Cr)×(1+0.27×Cu)×(1+0.52×Ni)×(1+3.14×Mo)・・・[1]
で表されるDIの最小値が2.0以上、かつ、最大値が5.0以下でなければならない。式[1]中の元素記号は、その元素の含有量(質量%)を表す。
上記横断面内の各測定領域におけるDI値の最大値が大きくなると、浸炭あるいは浸炭窒化の工程で加熱した際にオーステナイト粒が粗大化しやすく、特に、5.0を超えると、熱間鍛造後あるいは熱間鍛造の後の焼準後の、浸炭あるいは浸炭窒化の工程で加熱、特に、980℃以下の温度で3時間加熱した際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止することができない。このため、DIの最大値を5.0以下とした。DIの最大値は、4.6以下であることが好ましい。
一方、上記の各測定領域におけるDI値の最小値が小さくなると、焼入れ性が低下し、疲労強度が低下し、特に、2.0を下回ると、疲労強度の低下が著しくなる。このため、DI値の最小値は2.0以上とした。DIの最小値は、2.3以上であることが好ましい。
上記の各測定領域におけるDI値は、例えば、次のようにして求める。
図1に模式的に示すように、棒鋼または線材の横断面内において、その断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域(図1に示す8つのライン)において、ビーム径を50μmとしてEPMA分析装置を用いて線分析し、各領域である図1に示す8つのラインそれぞれについて、C、Si、Mn、P、Cr、Cu、NiおよびMoの含有量の最大値および最小値を求める。
上述の含有量の最大値および最小値は、それぞれ、各領域内で、各元素についての測定値が「山頂」および「谷底」となる部分の含有量であり、この各元素含有量の最大値および最小値を用いて、式[1]に基づき、各領域それぞれについて、DI値の領域内最大値および領域内最小値を求める。
得られた8つのDI値の領域内最大値のうちの最大値、および8つのDI値の領域内最小値のうちの最小値を、それぞれDI値の最大値および最小値とする。
なお、Cu、NiおよびMoが非添加で不純物レベルでしか含まれない場合には、式[1]におけるCu、NiおよびMoをそれぞれ、「0(ゼロ)」とする。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、例えば、次に述べる方法によって製造することができる。
[1]前記(A)項に規定の化学組成の鋼を溶製し、連続鋳造法によって鋳片を製造する。なお、連続鋳造するに際し、モールド下方に長さ1.5m以上の垂直部を有する連続鋳造機を用い、モールド内で電磁攪拌を行う。また、連続鋳造時、凝固途中の鋳片に圧下を加える。
[2]製造された鋳片に加熱温度が1250〜1300℃、かつ、加熱時間が5時間以上の加熱を施してから分塊圧延し、鋼片を製造する。なお、分塊圧延後の鋼片の冷却は徐冷や大気中での放冷でよい。
[3]得られた鋼片に加熱温度が1100〜1200℃、かつ、加熱時間が1時間以上の加熱を施してから熱間圧延し、熱間圧延棒鋼または線材を製造する。なお、熱間圧延の仕上げ加工温度を900〜1050℃とし、仕上げ加工後は大気中での放冷(以下、単に「放冷」という。)以下の冷却速度で600℃以下の温度まで冷却する。また、鋼片から棒鋼または線材への〔{1−(棒鋼または線材の断面積/鋼片の断面積)}×100〕で定義される断面減少率を87.5%以上とする。
なお、熱間圧延における仕上げ加工後は、放冷以下の冷却速度で室温まで冷却する必要はなく、600℃以下の温度に至った時点で、空冷、ミスト冷却、水冷など、適宜の手段で冷却してもよい。
本明細書における加熱温度とは加熱炉の炉内温度の平均値、加熱時間とは在炉時間を意味する。
また、熱間圧延の仕上げ加工温度とは、仕上げ加工直後の棒鋼、線材の表面温度を指す。さらに、仕上げ加工の冷却速度も、棒鋼、線材の表面の冷却速度を指す。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
表1に示す化学組成を有する鋼Aおよび鋼Bを70トン転炉で成分調整した後、連続鋳造を行って、400mm×300mm角の鋳片(ブルーム)を作製し、600℃まで冷却した。なお、連続鋳造の凝固途中の段階で圧下を加えた。
鋼Aおよび鋼Bはいずれも、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。
次いで鋳片を、上記の600℃から1280℃に加熱した後、分塊圧延して180mm×180mm角の鋼片を作製し、室温まで冷却した。さらに、上記180mm×180mm角の鋼片を加熱した後、熱間圧延を行って半径20mmの棒鋼を得た。
表2に、製造条件〈1〉〜〈7〉として、連続鋳造の条件ならびに、400mm×300mmの鋳片から半径20mmの棒鋼に仕上げるに際しての鋳片の加熱条件、鋼片の加熱条件、棒鋼圧延の仕上げ加工温度および仕上げ加工後の冷却条件の詳細を示す。
上記のようにして得た半径20mmの各棒鋼について、横断面のR/2部(Rは半径を表す。)から10mm角の試験片を切り出し、前記した抽出残渣分析法によって、AlNとして析出しているAlの量を求めた。
また、横断面内において、前記断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域を線分析して、既に述べた式[1]で表されるDIの最小値および最大値を求めた。
具体的には、図1に模式的に示すように、半径20mmの各棒鋼の横断面内において、その断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域(図1に示す8つのライン)において、ビーム径を50μmとしてEPMA分析装置を用いて線分析し、各領域である図1に示す8つのラインそれぞれについて、式[1]中の各元素の含有量の最大値および最小値を求め、次いで、この含有量の最大値および最小値を用いて、式[1]に基づき、各領域それぞれについて、DI値の領域内最大値および領域内最小値を求めた。そして、最後に、得られた8つのDI値の領域内最大値のうちの最大値、および8つのDI値の領域内最小値のうちの最小値を、それぞれDI値の最大値および最小値とした。ただし、鋼Aについては、式[1]におけるCu、NiおよびMoをいずれも0(ゼロ)とし、また、鋼Bについては、式[1]におけるCuおよびNiをいずれも0(ゼロ)とした。
さらに、半径20mmの棒鋼から、長さ60mmの試験片を切り出し、熱間鍛造を模擬するために、1200℃、1100℃、1000℃および900℃の各温度で30分加熱した後、炉から取り出して10秒後に、円柱形状の高さ方向で60%の圧縮加工を行い、その後、放冷にて室温まで冷却した。このようにして得た試験片を、さらに930℃で1時間加熱し、その後、室温まで放冷した。
次いで、上記のようにして得た各試験片を縦断面方向で4等分になるように切断した後、浸炭での加熱を模擬するために、950℃、980℃、1010℃および1040℃の各温度で3時間保持した後、水冷によって室温まで冷却した。このようにして得た各試験片の切断面を厚さ1mm除去した後、その面を鏡面研磨し、界面活性剤を添加したピクリン酸飽和水溶液で腐食した後、光学顕微鏡を用いて倍率100倍でランダムに各10視野観察して、オーステナイト粒の粗大化発生状況を調査した。
上記調査における各視野の大きさは1.0mm×1.0mmであり、この観察によって、粒度番号が5番以下のオーステナイト結晶粒が2個以上あった場合に、オーステナイト粒が粗大化したと判定した。
オーステナイト粒粗大化防止効果の目標は、980℃以下の温度で3時間加熱した場合にオーステナイト粒が粗大化しないこととした。
表3に、上記の各調査結果を、棒鋼の製造条件および熱間鍛造を模擬するために加熱した温度とともにまとめて示す。なお、表3における製造条件番号は、前記表2に記載した製造条件番号に対応するものである。
表3から、本発明で規定する条件を満たす「本発明例」の場合には、900〜1200℃という様々な温度に加熱して熱間鍛造しても、浸炭加熱模擬温度980℃まで粗粒が発生しておらず、オーステナイト粒粗大化防止効果が得られていることが明らかである。
これに対して、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼Aおよび鋼Bを用いても、本発明で規定する他の条件から外れる「比較例」の場合には、目標とする粗粒化防止特性が得られていない。
そこで次に、オーステナイト粒粗大化防止効果が得られた本発明例の棒鋼を用いて、曲げ疲労強度を調査した。
すなわち、鋼Aおよび鋼Bを用いて製造条件番号〈1〉および〈2〉で製造した半径20mmの各棒鋼について、1200℃で30分加熱したのち、仕上げ温度が950℃以上となるように熱間鍛造し、直径35mmの丸棒を製造した。
上記の直径35mmの各丸棒の中心部から、機械加工により、図2に示す形状の切欠き付き小野式回転曲げ疲労試験片を作製し、ガス浸炭炉を用いて、図3に示す条件で浸炭焼入れを実施し、焼入れ後に、170℃で1.5時間の焼戻しを施した。次いで、熱処理ひずみを除く目的で、つかみ部の仕上げ加工を実施した。
上記の仕上げ加工した切欠き付き小野式回転曲げ疲労試験片を用いて、下記の試験条件によって小野式回転曲げ疲労試験を実施した。
・試験数:8、
・温度:室温、
・雰囲気:大気中、
・回転数:3000rpm。
繰り返し数が1.0×107回まで破断しなかったもののうち、最も高い応力を「曲げ疲労強度」として評価し、表3に、併せて示した。
表3から、本発明の熱間圧延棒鋼を用いれば、良好な曲げ疲労強度が得られることも明らかである。
(実施例2)
表4に示す化学組成を有する鋼C〜Oを70トン転炉で成分調整した後、連続鋳造を行って、400mm×300mm角の鋳片(ブルーム)を作製し、600℃まで冷却した。なお、連続鋳造の凝固途中の段階で圧下を加えた。
表4中の鋼C、鋼Dおよび鋼H〜Oはいずれも、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼E〜Gは、化学組成が本発明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。
次いで鋳片を、上記の600℃から1280℃に加熱した後、分塊圧延して180mm×180mm角の鋼片を作製し、室温まで冷却した。さらに、上記180mm×180mm角の鋼片を加熱した後、熱間圧延を行って半径20mmの棒鋼を得た。
上記の半径20mmの各棒鋼について、前記の(実施例1)におけるのと同じ方法でAlNとして析出しているAlの量、式[1]で表されるDIの最小値および最大値を求めるとともに、オーステナイト粒の粗大化発生状況の調査を実施した。
ただし、用いた鋼のCu、NiおよびMoの含有量が表4において「−」である場合には、式[1]におけるCu、NiおよびMoをそれぞれ、0(ゼロ)としてDI値の最大値および最小値を求めた。
表5および表6に、上記の各調査結果を、棒鋼の製造条件および熱間鍛造を模擬するために加熱した温度とともにまとめて示す。なお、表5および表6における製造条件番号も、前記表2に記載した製造条件番号に対応するものである。
表5および表6から、本発明で規定する条件を満たす「本発明例」の場合には、900〜1200℃という様々な温度に加熱して熱間鍛造しても、浸炭加熱模擬温度980℃まで粗粒が発生しておらず、オーステナイト粒粗大化防止効果が得られていることが明らかである。
これに対して、本発明で規定する条件の全てを同時に満たしていない「比較例」の場合には、目標とする粗粒化防止特性が得られていない。
そこで次に、オーステナイト粒粗大化防止効果が得られた本発明例の棒鋼を用いて、前記の(実施例1)におけるのと同じ方法で小野式回転曲げ疲労試験を実施して、曲げ疲労強度を調査し、表5および表6に併せて示した。
表5および表6から、本発明の熱間圧延棒鋼を用いれば、良好な曲げ疲労強度が得られることも明らかである。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、様々な温度域、特に、900〜1200℃に加熱後に熱間鍛造しても、浸炭あるいは浸炭窒化の工程で加熱、特に、980℃以下の温度に3時間以内加熱した際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できる。しかも、本発明の熱間圧延棒鋼または線材を素材とすれば、良好な曲げ疲労強度が得られる。このため、本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、熱間鍛造によって粗成形される歯車、プーリー、シャフトなど鋼製部品の素材として好適に用いることができる。




Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.1〜0.3%、
    Si:0.05〜1.5%、
    Mn:0.4〜2.0%、
    S:0.003〜0.05%、
    Cr:0.5〜3.0%、
    sol.Al:0.020〜0.060%および
    N:0.010〜0.025%を含有し、
    残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のP、TiおよびOがそれぞれ、
    P:0.025%以下、
    Ti:0.003%以下、
    O(酸素):0.002%以下、
    の化学組成を有し、
    AlNとして析出しているAlの量が0.030%以下であり、
    横断面内において、前記断面の中心位置を基準に、中心角45°置きに表面からの深さ1mm位置までの8領域を線分析したときに、下記の式[1]で表されるDIの最小値が2.0以上、かつ、最大値が5.0以下であることを特徴とする、
    熱間圧延棒鋼または線材。
    DI=0.311×C0.5×(1+0.64×Si)×(1+4.10×Mn)×(1+2.83×P)×(1+2.33×Cr)×(1+0.27×Cu)×(1+0.52×Ni)×(1+3.14×Mo)・・・[1]
    ただし、式[1]中の元素記号は、その元素の含有量(質量%)を表す。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、
    Cu:0.4%以下、
    Ni:1.5%以下および
    Mo:0.8%以下
    のうちから選ばれる1種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
  3. Feの一部に代えて、質量%で、
    Nb:0.08%以下および
    V:0.2%以下
    のうちから選ばれる1種以上を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の熱間圧延棒鋼または線材。




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