JP5799686B2 - 対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置 - Google Patents
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Description
1.関連技術に関する検討
2.光ディスク装置の構成
3.光ピックアップ装置の構成
4.対物レンズの構成
4−1.構成の概要
4−2.対物レンズの例
4−3.面内効率分布関数
4−4.評価パラメータx
4−5.評価パラメータy
4−6.評価パラメータz
本発明者は、本開示に関連する関連技術について検討を重ね、その結果として、本開示に係る対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置を開発するに至った。そこで、まず、本発明者が行った検討について説明する。
次に、本開示に係る光ディスク装置1の構成を図1に基づいて説明する。光ディスク装置1は、光ピックアップ装置3と、スピンドルモータ4と、送りモータ5と、ディスク種類判別部6と、サーボ制御部7と、プリアンプ8と、信号変復調器及びエラー訂正符号ブロック(ECCブロック)9と、レーザ制御部10と、システムコントローラ11と、インターフェース12と、デジタルアナログ相互変換器13と、オーディオ/ビジュアル処理部14と、オーディオ/ビジュアル信号入出力部15と、を備える。
次に、図2に基づいて、光ピックアップ装置3の構成について説明する。光ピックアップ装置3は、第1〜第3の光源部31〜33と、第1〜第3の回折格子34a〜34cと、第1〜第3のビームスプリッタ36〜38と、コリメータレンズ42と、1/4波長板43と、立ち上げミラー44と、対物レンズ50と、マルチレンズ60と、光検出部61と、を備える。
[4−1.構成の概要]
次に、対物レンズ50の構成の概要を、図3〜図5Bに基づいて説明する。対物レンズ50は、入射面(S1面)51及び出射面(S2面)52を有する。なお、入射面51及び出射面52上の点の位置は、例えば光軸Lを原点とする極座標(r,θ)で表される。rは入射面51及び出射面52上の任意の点から光軸Lまでの距離、即ち半径である。θは入射面51及び出射面52上の点と光軸Lとを結ぶ線分と、所定の基準軸(例えば光軸Lに垂直な軸)とがなす角度である。
次に、対物レンズ50の実施例をいくつか説明する。
(実施例1)
実施例1に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−1」とも称する)は、各輪帯及び出射面52が以下の表1、表2に示すパラメータを有する。なお、rin=1.15(mm)、rmid=1.44(mm)rout=1.87(mm)である。また、対物レンズ50−1は樹脂で形成されており、BD用レーザ光(波長405(nm)のレーザ光)に対する屈折率は常温において1.551であり、レンズ厚MS2=2.67(mm)である。
実施例2に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−2」とも称する)は、図6に示すように、対物レンズ50−1の出射面52にARコート55、56を施したものである。ARコートは反射防止膜であり、対物レンズの出射面にARコートを施すことにより、出射面における光の反射を防止して、対物レンズの透過率を向上させることができる。すなわち入射面に入射したレーザ光のうち、光ディスクのデータ記録部に集光するレーザ光の割合を増加させることができる。従ってARコートの材料や膜厚や積層数や積層順を変えることで、透過率が所定の値になるように制御することもできる。さらに領域ごとにARコートの材料や膜厚や積層数や積層順を変えれば、領域ごとに透過率が所定の値になるように制御することも可能である。ARコート55は、出射面52の各領域のうち、0≦r≦1.26(mm)となる領域に形成される。ARコート56は、ARコート55上の各領域のうち、0≦r≦0.67(mm)となる領域に形成される。これにより、外輪帯51cに入射したレーザ光Laは、ARコート55、56のうち、ARコート55のみを通過する。一方、内輪帯51aまたは中輪帯51bに入射したレーザ光は、ARコート55、56の両方を通過する。
実施例3に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−3」とも称する)は、対物レンズ50−2の構成のうち、ARコート55、56の組成のみを変更したものである。具体的には、ARコート55は、ARコート材料AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR1(50.8)、AR2(102.7)、AR1(51.1)の順番で積層されたものである。一方、ARコート56は、AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR2(126.8)、AR1(54.1)、AR2(100.7)の順番で積層されたものである。
実施例4に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−4」とも称する)は、対物レンズ50−2の構成のうち、ARコート55、56の組成のみを変更したものである。具体的には、ARコート55は、ARコート材料AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR1(25.6)、AR2(57.6)、AR1(70.0)の順番で積層されたものである。一方、ARコート56は、AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR2(10.9)、AR1(29.6)の順番で積層されたものである。以上で対物レンズ50の例について説明を終了する。本発明者は、上記のような対物レンズ50の形状や対物レンズ50に施されるARコートによって決まる面内効率分布を表す面内効率分布関数に着目することで、BD用シンボル誤り率と高い相関を持ついくつかの評価パラメータを導出することに成功した。以下、面内効率分布関数及びこれらの評価パラメータについて説明する。
次に、上述した面内効率分布関数のうち、BD用レーザ光に対応するもの、即ちBD用面内効率分布関数T(r)を図7に基づいて説明する。図7は、実施例1〜4によるBD用面内効率分布関数T(r)の実測値を示す。BD用面内効率分布関数T(r)は、入射面51に入射したBD用レーザ光のうち、BDのデータ記録部に集光したBD用レーザ光の割合を入射面51の領域ごとに示す。面内効率分布関数T(r)は対物レンズ50の形状と、対物レンズに施されるARコートの構成とが決まると計算により求めることができる。本発明者は、これまで着目されなかった面内効率分布とBD用シンボル誤り率との関係に着目して検討した結果、面内効率分布関数T(r)から導出したいくつかの評価パラメータがBD用シンボル誤り率と高い相関を持つことを見出した。面内効率分布関数T(r)は対物レンズの仕様から計算で求めることも、実際の対物レンズを実測することで求めることもできる。本発明者は、計算で求めた面内効率分布関数T(r)から導出した評価パラメータも、実測して求めた面内効率分布関数T(r)から導出した評価パラメータも、BD用シンボル誤り率と強い相関を持つことを見出した。さらに、本発明者は、特に実測して求めた面内効率分布関数T(r)を用いた方が、より高い相関係数を持つことを見出した。このため、以下の実施例の説明においては面内効率分布関数T(r)の実測値を用いて説明する。これは対物レンズ50の表面の回折部が微小であることなどから、実測した面内効率分布関数を用いた方が、対物レンズの製造バラツキ等の影響を除去できて、より実際に近いためと考えられる。なお、他のレーザ光に対応する面内効率分布関数も同様に測定可能であるが、CDやDVDのシンボル誤り率はBDに比べると小さいため、BDのシンボル誤り率が小さくなるような面内効率分布が設計できれば充分である。また以下の説明では実測した面内効率分布を用いるが、計算で求めた面内効率分布関数の設計値を用いてもよい。また、今回の実施例では主にARコートの有無やARコートの構成を変えることで、面内効率分布を変化させたが、対物レンズの回折部を含む形状のみを変更することで面内効率分布を変化させることもできる。ARコートの有無にかかわらず、面内効率分布関数が同等であれば、ARコートの有無にかかわらず同等のシンボル誤り率が実現できる。すなわちARコートは施さなくてもよい。
まず、評価パラメータxについて説明する。評価パラメータxは、面内効率分布T(r)を有する対物レンズに入射したレーザ光が、BDのディスクのデータ面に集光するレンズ焦点面における点像強度分布関数I(ω、φ)、及びレンズ伝達関数(MTFとも呼ばれる)J(f,θ’)に基づいて算出される。点像強度分布関数I(ω、φ)は、レンズ焦点面(対物レンズ50の焦点を通り、かつ、光軸Lに垂直な平面)の各点におけるレーザ光の強度分布を示し、以下の式(3)で表される。なお、対物レンズの表面に回折部のない対物レンズの場合、レンズ入射面全面に渡り100%近い効率分布を有し、面内効率分布が問題となることは少ない。これに対し、対物レンズの表面の少なくとも一部の領域に回折部のあるレンズでは、面内効率分布が一様とならないため、ディスクのデータ面に集光するレーザ光の強度も一様とはならず、これがシンボル誤り率に影響することが分かった。本開示はシンボル誤り率を所定の値よりも小さくできる面内効率分布の条件を明らかにする。
次に、評価パラメータyについて説明する。本発明者は、面内効率分布関数T(r)をレンズ面の径方向に所定の範囲で積分した値を、当該所定の範囲に対応するレンズ面の面積で除した積分効率に着目することで、評価パラメータy及び後述する評価パラメータzを導出するに至った。即ち、評価パラメータyは、内中輪帯積分効率η(in+mid)及び外輪帯積分効率ηoutに基づいて算出される。内中輪帯積分効率η(in+mid)は、BD用面内効率分布関数T(r)を内輪帯51a及び中輪帯51bで積分した値と、内輪帯51a及び中輪帯51bの面積との比である。内中輪帯積分効率η(in+mid)は、具体的には以下の式(9)で表される。
次に、評価パラメータzについて説明する。評価パラメータzは、内輪帯積分効率ηin及び外輪帯積分効率ηoutに基づいて算出される。内輪帯積分効率ηinは、BD用面内効率分布関数T(r)を内輪帯51aで積分した値と、内輪帯51aの面積との比である。内輪帯積分効率ηinは、具体的には以下の式(15)で表される。
(1)BD用面内効率分布関数が既知(T0(r))の対物レンズ106f0(NA=0.85)を、測定装置100内の所定の位置(図12に示す位置)に設置する。
(1−1)参照鏡面105a及び参照球面108aからの反射光を集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。操作者は、撮像素子111からの出力画像、即ち干渉縞を見ながら対物レンズ106f0の位置及び姿勢を調整する。
(1−2)シャッタ104を鏡面体105側の光路中に挿入し、参照球面108aからの反射光のみを集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。これにより、対物レンズ106f0の像を得る。
(1−3)得られた対物レンズ106f0の像の輝度を円周上に積算することで、円周積算値L0(r)を算出し、k(=L0(r)/T0(r))を求める。ここで、円周積算値L0(r)は、輪帯内総光量を輪帯面積で除算することで得られる。輪帯内総光量は、半径rの円周上に存在する各画素の輝度を総和した値である。輪帯面積は、これらの画素の面積を総和した値である。
(2)測定対象の対物レンズ106f(NA=0.85)を測定装置100内の所定の位置(図12に示す位置)に設置する。
(2−1)参照鏡面105a及び参照球面108aからの反射光を集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。操作者は、撮像素子111からの出力画像、即ち干渉縞を見ながら対物レンズ106fの位置及び姿勢を調整する。
(2−2)シャッタ104を鏡面体105側の光路中に挿入し、参照球面108aからの反射光のみを集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。これにより、対物レンズ106fの像を得る。
(2−3)得られた対物レンズ106fの像の輝度を円周上に積算することで、円周積算値L(r)を算出し、BD用面内効率分布関数T(r)=L(r)/kを得る。ここで、円周積算値L(r)は、輪帯内総光量を輪帯面積で除算することで得られる。
(1)
レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ。
(2)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記データ記録部に形成される所定のピットに関するピット長に対応する値に基づいて算出される、前記(1)記載の対物レンズ。
(3)
前記評価パラメータは、前記レンズ伝達関数が示す値のうち、前記所定のピットに関するピット長に対応する値を相乗平均することで算出される、前記(2)記載の対物レンズ。
(4)
前記所定のピットは、3T〜8Tであり、
前記評価パラメータは、0.505よりも大きな値を有する、前記(3)記載の対物レンズ。
(5)
前記評価パラメータは、0.550よりも大きな値を有する、前記(4)記載の対物レンズ。
(6)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記入射側の面の光軸からの半径方向に所定の範囲で積分した値を前記所定の範囲に対応する前記回折部の面積で除した積分効率に基づいて算出される、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の対物レンズ。
(7)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域の面積で除した内中輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、前記(6)記載の対物レンズ。
(8)
前記評価パラメータは、前記内中輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.607よりも大きな値を有する、前記(7)記載の対物レンズ。
(9)
前記評価パラメータは、0.821よりも大きな値を有する、前記(8)記載の対物レンズ。
(10)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域の面積で除した内輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、前記(6)記載の対物レンズ。
(11)
前記評価パラメータは、前記内輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.611よりも大きな値を有する、前記(10)記載の対物レンズ。
(12)
前記評価パラメータは、0.838よりも大きな値を有する、前記(11)記載の対物レンズ。
(13)
レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ
を備える、光ピックアップ装置。
(14)
レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ
を備える、光ディスク装置。
(15)
最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光する回折部を、対物レンズの入射側の面及び出射側の面のうち少なくとも一方に形成することと、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数を特定することと、
前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータを、前記面内効率分布関数に基づいて算出することと、
前記評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有するように、前記対物レンズの設計内容を調整することと、を含む、対物レンズの設計方法。
3 光ピックアップ装置
50 対物レンズ
51 入射面
52 出射面
53 回折格子
54 繰り返し単位
55、56 ARコート
Claims (12)
- レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられた円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクのデータ記録部に、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有し、
前記評価パラメータは、評価パラメータxを含み、
前記評価パラメータxは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に形成される3T〜8Tのピット長に対応する値を相乗平均することで算出され、0.505よりも大きな値を有する、対物レンズ。 - 前記評価パラメータxは、0.550よりも大きな値を有する、請求項1記載の対物レンズ。
- 前記評価パラメータは、評価パラメータy、zのうち少なくとも一方を含み、
前記評価パラメータy、zは、前記面内効率分布関数を前記入射側の面の光軸からの半径方向に所定の範囲で積分した値を前記所定の範囲に対応する前記回折部の面積で除した積分効率に基づいて算出される、請求項1または2に記載の対物レンズ。 - 前記評価パラメータyは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域の面積で除した内中輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、請求項3記載の対物レンズ。
- 前記評価パラメータyは、前記内中輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.607よりも大きな値を有する、請求項4記載の対物レンズ。
- 前記評価パラメータyは、0.821よりも大きな値を有する、請求項5記載の対物レンズ。
- 前記評価パラメータzは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域の面積で除した内輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、請求項3記載の対物レンズ。
- 前記評価パラメータzは、前記内輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.611よりも大きな値を有する、請求項7記載の対物レンズ。
- 前記評価パラメータzは、0.838よりも大きな値を有する、請求項8記載の対物レンズ。
- レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられた円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクのデータ記録部に、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有し、
前記評価パラメータは、評価パラメータxを含み、
前記評価パラメータxは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に形成される3T〜8Tのピット長に対応する値を相乗平均することで算出され、0.505よりも大きな値を有する、対物レンズ
を備える、光ピックアップ装置。 - レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられた円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクのデータ記録部に、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有し、
前記評価パラメータは、評価パラメータxを含み、
前記評価パラメータxは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に形成される3T〜8Tのピット長に対応する値を相乗平均することで算出され、0.505よりも大きな値を有する、対物レンズ
を備える、光ディスク装置。 - 最内周部に設けられた円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられた輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクのデータ記録部に、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光する回折部を、対物レンズの入射側の面及び出射側の面のうち少なくとも一方に形成することと、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数を特定することと、
前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータを、前記面内効率分布関数に基づいて算出することと、
前記評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有するように、前記対物レンズの設計内容を調整することと、を含み、
前記評価パラメータは、評価パラメータxを含み、
前記評価パラメータxは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に形成される3T〜8Tのピット長に対応する値を相乗平均することで算出され、0.505よりも大きな値を有する、対物レンズの設計方法。
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