JP5796926B2 - ポリウレタンフォーム用発泡性組成物及びポリウレタンフォーム - Google Patents

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Description

本発明は、ポリウレタンフォーム用発泡性組成物及びポリウレタンフォームに係り、特に、二酸化炭素を発泡に利用して製造されるポリウレタンフォームの断熱性能や寸法安定性等の特性を改善するための技術に関するものである。
従来より、ポリウレタンフォームは、その優れた断熱性や接着性を利用して、主に、断熱部材として、建築用内外壁材やパネル等の断熱、金属サイディングや電気冷蔵庫等の断熱、ビル・マンション・冷凍倉庫等の躯体、壁面、天井、屋根等の断熱及び結露防止、輸液パイプ等の断熱に実用されている。また、かかるポリウレタンフォームは、一般に、ポリオール化合物に、発泡剤、更に必要に応じて触媒や整泡剤、難燃剤等の各種助剤を配合したポリオール配合液(プレミックス液)からなるポリオール成分と、イソシアネート成分とを、混合装置により連続的に又は断続的に混合して、ポリウレタンフォーム用発泡性組成物とし、これを、スラブ発泡法、注入発泡法、スプレー発泡法、ラミネート連続発泡法等の方式により発泡、硬化させることにより、製造されている。
そして、そこで用いられるポリウレタンフォーム用発泡性組成物には、成層圏オゾン層の破壊という環境問題から、発泡剤として、オゾン層破壊の少ない又は生じない代替フロンであるハイドロフルオロカーボン系発泡剤(例えば、HFC−245fa,HFC−365mfc等)が、使用されている。しかし、近い将来、代替フロンの使用も制限されるとの推測から、近年においては、二酸化炭素(炭酸ガス)を、代替フロン系発泡剤等の、既存の発泡剤の一部又は全部の代替として用いて製造されるポリウレタンフォームが、検討されている。例えば、特許文献1,2には、ポリイソシアネート成分と水との化学反応で生成する二酸化炭素を発泡剤として利用する、所謂「水発泡法」で製造されるポリウレタンフォームが、明らかにされている。また、特許文献3には、発泡剤として、水とポリイソシアネート成分との反応により発生する二酸化炭素と、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態の二酸化炭素とを併用して、製造されるポリウレタンフォームが、明らかにされている。更に、得られるポリウレタンフォームのセル構造を均一に整える等の目的から、それら特許文献1〜3においては、シリコーン系整泡剤を、ポリウレタンフォーム用発泡性組成物に含有せしめることが、行なわれている。
ところが、そのような二酸化炭素を発泡剤として用いて製造されるポリウレタンフォームは、基本的に、他の発泡法で製造されるポリウレタンフォームよりも、断熱性能や寸法安定性等の性能において劣るという問題を内在するものであった。
加えて、二酸化炭素を生成させる発泡剤源としての水や、亜臨界状態若しくは超臨界状態の二酸化炭素は、何れも、他の溶剤系発泡剤に比べて、ポリオール配合液の低粘度化への寄与が極めて小さいため、発泡剤として二酸化炭素を採用するに際しては、ポリオール化合物自体の低粘度化や、ポリエーテルポリオール等の低粘度のポリオールを組み合わせて用いることにより、低粘度化を図って、ポリオール配合液全体の粘度を、実用に供することが出来る程度にまで低くする必要があり、この点において、実用上の制約を受けるものであった。
特開平4−227645号公報 特開2004−59641号公報 特開2004−107376号公報
そこで、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、発泡剤として二酸化炭素を利用して製造されるポリウレタンフォームにおいて、その断熱性能を有利に確保しつつ、その寸法安定性を効果的に向上せしめ得たポリウレタンフォーム用発泡性組成物を提供することにあり、また、かかるポリウレタンフォーム用発泡性組成物を用いることによって、優れた断熱性能や寸法安定性を具備するポリウレタンフォームを提供することにある。
そして、本発明者が、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリオール成分におけるプレミックスされる成分の一つである整泡剤の少なくとも一つとして、特定の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤を用いることによって、プレミックスされたものの相溶性を効果的に高め得ると共に、得られるポリウレタンフォームに優れた断熱性能及び寸法安定性を有利に付与せしめ得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応、発泡させることにより得られるポリウレタンフォームの製造に使用される発泡性組成物であって、前記発泡剤として二酸化炭素を用いると共に、前記整泡剤として、式:R−O−(A−O)n −H(但し、Rは脂肪族炭化水素からなる疎水基であり、A−Oはアルキレンオキシからなる親水基であり、nは整数である)にて示され、且つ下記式(1)にて求められるHLB値が4.5〜8.5の範囲内にあり、更に前記Rの炭素数が28以下である脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤を含むことを特徴とするポリウレタンフォーム用発泡性組成物を、その要旨とするものである。
HLB値=20×(M 1 /M) ・・・(1)
(但し、Mは界面活性剤の分子量であり、M 1 は界面活性剤中の親水基の重量である。)
なお、かかる本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物の好ましい態様の一つによれば、前記二酸化炭素は、水とポリイソシアネート成分との反応により発生する二酸化炭素である。
また、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物の好ましい態様の別の一つによれば、前記ポリオール化合物として、少なくとも、ノボラック樹脂にアルキレンオキサイドを付加して得られるフェノール樹脂系ポリオールを含む。
さらに、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物の別の好ましい態様の一つによれば、前記ポリオール化合物として、少なくとも、芳香族ジアミンにアルキレンオキサイドを付加して得られる芳香族ジアミン系ポリオールを含む。
加えて、本発明は、そのようなポリウレタンフォーム用発泡性組成物を発泡、硬化させて得られるポリウレタンフォームをも、その要旨とするものである。
このように、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物においては、発泡体の形成に二酸化炭素を発泡剤として用いるものの、ポリオール成分のプレミックスされる成分の一つである整泡剤として、特定のHLB値を有し且つ特定炭素数の疎水基を備えた脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤が、含有せしめられているところから、プレミックスされたポリオール成分(配合物)の相溶性が、効果的に向上せしめられ得るようになるのである。しかも、そのようにして得られたポリウレタンフォームは、断熱性能に優れると共に、寸法安定性にも著しく優れたものとなるのであって、以て、各種の用途に有利に適用され得るものとなったのである。
また、本発明に従うポリウレタンフォームにあっては、上述せる如きポリウレタンフォーム用発泡性組成物を用いて形成されるものであるところから、上記と同様な効果を享受することが出来、断熱性能及び寸法安定性がより一層有利に改善され得たものとなっているのである。
以下、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物、及びこれを用いて得られるポリウレタンフォームについて、詳細に説明することとする。
先ず、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物においては、少なくとも、発泡に二酸化炭素が用いられると共に、プレミックスされるポリオール成分が、ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含んで構成され、それらが配合、含有せしめられて、ポリオール配合液として用いられるようになっている。
そこにおいて、ポリオール成分を構成する1成分であるポリオール化合物としては、後述するポリイソシアネート成分と反応してポリウレタンを生じる各種のポリオール化合物が、単独で、又は適宜に組み合わされて、用いられることとなるが、その中でも、得られるポリウレタンフォームの熱伝導率や寸法安定性をより向上せしめる上において、フェノール樹脂系ポリオールや芳香族ジアミン系ポリオールが、単独で若しくは併せて、有利に用いられ得、特に、それら2種のポリオールが、他のポリオールと共に、ポリオール化合物として有利に用いられることとなる。
そして、かかるポリオール化合物の一つとして好適に用いられるフェノール樹脂系ポリオールは、ノボラック樹脂、換言すればノボラック型のフェノール樹脂に、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させることによって、得られるものである。なお、このようなフェノール樹脂系ポリオールの調製に使用されるノボラック型フェノール樹脂(ノボラック樹脂)としては、有利には、低粘度化の観点からして、遊離フェノール類を1〜50質量%、好ましくは3〜35質量%、より好ましくは5〜30質量%程度の割合で含有するものが、採用されることとなる。これは、遊離フェノール類の含有割合が1質量%未満では、有効な低粘度化を図ることが困難であって、目的とするポリウレタンフォーム用発泡性組成物を使用に供することが出来ない恐れがあるからであり、逆に50質量%を超えるようになると、ポリウレタンフォームが柔らかくなり過ぎて、成形性の悪化を招く傾向があるからである。
また、このようなノボラック型フェノール樹脂は、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを、フェノール類の1モルに対して、アルデヒド類を0.3〜1.0モルの割合で配合し、次いで酸触媒を加えて、所定の反応条件(温度や時間)で反応させた後、必要に応じて減圧脱水処理を施すことにより、ノボラック型フェノール樹脂となる初期縮合物として、有利に製造されることとなる。ここで、初期縮合物とは、分子量が比較的に低いフェノール樹脂であって、1分子中に、2〜10程度のフェノール骨格を有する縮合物や未反応フェノール類の混合物である。なお、かかるノボラック型フェノール樹脂(初期縮合物)の製造方法は、上記方法に何等限定されるものではなく、生成するノボラック型フェノール樹脂中に上記の遊離フェノール類の所定割合が存在するようにして、適宜に反応条件や反応環境(例えば、常圧、減圧、加圧、不活性ガスの共存の有無、段階的又は逐次的反応等)を設定して、製造することが出来る。更には、上記反応終了後の縮合物に対して、必要に応じて、別途フェノール類を加える等して、遊離フェノール類の含有割合を、上記のように調整することも可能である。
なお、上記ノボラック型フェノール樹脂の製造に際して用いられるフェノール類としては、特に限定されるものではなく、一般に、フェノールが採用されるが、必要に応じて、例えば、クレゾール、エチルフェノール、キシレノール、p−t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、p−フェニルフェノール等のアルキルフェノール及びアリールフェノールのうちの1種を単独で、或いは2種以上を混合して用いることも、又はそのようなアルキルフェノールのうちの1種以上とフェノールとを併用することも出来る。更には、m−クロロフェノール、o−ブロモフェノール等のハロゲン化フェノール、レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、フロログリシノール等の多価フェノール、ビスフェノールA[2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン]、ビスフェノールF(4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン)等のビスフェノール、レゾルシノール、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール系化合物の精製残渣、α−ナフトール、β−ナフトール、β−ヒドロキシアントラセンのうちの1種を単独で、或いは2種以上を混合して用いることも、又はそれらのうちの1種以上と、フェノールやアルキルフェノールとを併用することも出来る。
一方、上記フェノール類と反応せしめられるアルデヒド類としては、特に限定されるものではなく、一般にホルマリン、パラホルムアルデヒドのうちの何れか一方若しくは両方が用いられるが、必要に応じて、その他のホルムアルデヒド類(例えば、トリオキサン、テトラオキサン、ポリオキシメチレン等)、グリオキサール等を単独で、或いは併用することが出来る。
また、ノボラック型フェノール樹脂の製造に使用される酸触媒としては、蓚酸が好適であるが、その他にも、有機スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸等)、有機カルボン酸(例えば、酢酸等)の二価金属(例えば、マグネシウム、亜鉛、鉛等)塩、二価金属の塩化物、二価金属の酸化物、無機酸(例えば、塩酸、硫酸等)等を単独で用いてもよく、勿論、これらのうちの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、ポリオール化合物の一つとして用いられるフェノール樹脂系ポリオールは、上述のようにして製造されたノボラック型フェノール樹脂に、塩基性触媒の存在下で、所定のアルキレンオキサイドを付加反応させることによって、得られるものであり、これによって、有利には、遊離フェノール類を含む、ノボラック型フェノール樹脂のフェノール性水酸基の部位に、上記所定のアルキレンオキサイドが付加されて、フェノール性水酸基がアルコール性水酸基へ変換されたフェノール樹脂系ポリオールとなる。このように、所定のアルキレンオキサイドの付加によって、フェノール樹脂が改質され、ポリオール成分の親水性が更に向上されることとなり、その結果として、上記のフェノール樹脂系ポリオールは、特に、二酸化炭素を発泡剤とする発泡法において用いられるポリオールとして好適であるのみならず、後述するポリイソシアネート成分との混合性にも優れたものとなるのである。
なお、上記フェノール樹脂系ポリオールは、アルキレンオキサイドの配合量等を適宜に選定することにより、その水酸基価が、有利には、100〜600mgKOH/gとなるように、好ましくは130〜450mgKOH/gとなるように、より好ましくは160〜450mgKOH/gとなるように構成される。この水酸基価が低くなり過ぎると、それを用いて得られるフォームが柔らかくなり過ぎて、成形性が悪くなり、目的とするポリウレタンフォームが得られない傾向があるからであり、逆に、水酸基価が高くなり過ぎると、粘度が充分に低くならず、ポリイソシアネート成分との混合性が悪くなる傾向があるからである。また、この水酸基価に対応して、フェノール樹脂系ポリオールの粘度も変動することとなるが、本発明において用いられるフェノール樹脂系ポリオールの粘度は、500〜30000mPa・s/25℃の範囲とされる。
ここで、上記フェノール樹脂系ポリオールの製造に用いられるアルキレンオキサイドとしては、一般に、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等であり、得られるフォームの特性に応じて、適宜に選定されることとなる。また、そのようなアルキレンオキサイドの配合量としては、一般に、ノボラック型フェノール樹脂のフェノール性水酸基に対して、1〜20倍当量となる範囲において、適宜に選択されることとなる。
そして、上記フェノール樹脂系ポリオールの製造に用いられる、換言すれば上記ノボラック型フェノール樹脂と所定のアルキレンオキサイドとの付加反応に用いられる、塩基性触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ性触媒を好適に採用することが出来、これらのうちの少なくとも1種が適宜に選択されて、用いられることとなるが、勿論、これらに限定されるものではないことは、言うまでもないところである。
また、かかるフェノール樹脂系ポリオールと共に、或いはそれに代えて、ポリオール化合物の更に他の一つとして好適に用いられる芳香族ジアミン系ポリオールは、芳香族ジアミンに、公知の手法に従って、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等の所定のアルキレンオキサイドを付加させることによって、得られるものである。換言すれば、かかる芳香族ジアミン系ポリオールは、芳香族ジアミンを開始剤として、これに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを開環付加せしめてなる、末端水酸基の多官能ポリエーテルポリオール化合物である。
なお、そのような芳香族ジアミン系ポリオールを与える、開始剤としての芳香族ジアミンには、公知の各種の芳香族ジアミン化合物を用いることが出来、具体的には、トリレンジアミンと総称される、フェニレンジアミンの各種のメチル置換体の他、そのアミノ基に対して、メチル、エチル、アセチル、ベンゾイル等の置換基が導入されてなる誘導体や、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン等を、例示することが出来る。また、それらの中でも、得られるポリウレタンフォームの特性を高める上において、トリレンジアミンが好ましく用いられることとなる。
ところで、かくの如き芳香族ジアミンにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等の所定のアルキレンオキサイドを付加させて得られる芳香族ジアミン系ポリオールとしては、各種のものが市販されており、例えば、トリレンジアミン系ポリオールとして、サンニックスHA−501、同HM−550、同HM−551(以上、何れも、三洋化成工業株式会社製品)等の商品を例示することが出来、本発明にあっては、それら市販品の中から、適宜に選定して用いられることとなる。なお、この芳香族ジアミン系ポリオールの水酸基価は、有利には200〜600mgKOH/g、また粘度は、有利には500〜30000mPa・s/25℃の範囲内とされる。
本発明にあっては、かくの如き芳香族ジアミン系ポリオールやフェノール樹脂系ポリオールが、ポリオール成分におけるポリオール化合物として、有利に用いられることとなるのであるが、それら芳香族ジアミン系ポリオールとフェノール樹脂系ポリオールとは、それぞれ、ポリオール化合物全体の20質量%以上、望ましくは30質量%以上の割合において用いられ、従って、それらの合計量が、ポリオール化合物の40質量%以上、望ましくは60質量%以上を占めるような割合において用いられることが、本発明の目的をより良く達成する上において望ましいのである。また、その中で、フェノール樹脂系ポリオールと芳香族ジアミン系ポリオールとは、質量比にて、3/7〜7/3の割合において用いられることが望ましい。なお、それらフェノール樹脂系ポリオールと芳香族ジアミン系ポリオールの配合比率において、フェノール樹脂系ポリオールが多くなり過ぎると、寸法安定性の向上効果が低下するようになり、また芳香族ジアミン系ポリオールが多くなり過ぎると、熱伝導率の向上効果が低下するようになるので、望ましくない。
なお、本発明にあっては、ポリオール化合物として、有利には、上述したフェノール樹脂系ポリオールや芳香族ジアミン系ポリオールが、用いられることとなるのであるが、それらポリオール化合物と共に、或いはそれらに代えて、他の公知のポリオール化合物を用いることも可能である。例えば、そのような他の公知のポリオール化合物としては、脂肪族ポリエーテルポリオール、脂肪族アミン系ポリエーテルポリオール、芳香族ポリエーテルポリオール等の、公知のポリエーテルポリオール、又は、多価アルコールと、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ダイマー酸等のポリカルボン酸とを反応させて得られるポリカルボン酸系ポリエステルポリオール、ラクトン等を開環重合させて得られるラクトン系ポリエステルポリオール等の、公知のポリエステルポリオールを挙げることが出来る。
また、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物の反応に際しては、目的とするフォーム(発泡体)を形成させるべく、発泡剤として二酸化炭素が用いられるのであるが、そのような発泡剤は、ポリオール成分に対して、二酸化炭素をそのまま及び/又はその形成源の形態において、導入せしめられることとなる。
ここで、そのような二酸化炭素又はその形成源は、(1)発泡剤源である水を添加せしめることによって、或いは、(2)亜臨界状態若しくは超臨界状態の二酸化炭素を添加せしめることによって、ポリウレタンフォーム用発泡性組成物中に導入せしめられるが、かかる(1),(2)のうちの何れか一方であっても、或いは、それらの両方を組み合わせてもよい。なお、亜臨界状態の二酸化炭素とは、圧力が臨界圧力以上で、温度が臨界温度未満である液体状態の二酸化炭素、圧力が臨界圧力未満で温度が臨界温度以上である液体状態の二酸化炭素、或いは温度及び圧力が臨界点未満であるが、これに近い状態の二酸化炭素を指し、また、超臨界状態の二酸化炭素とは、圧力、温度が共に臨界圧力、臨界温度以上の臨界点を超えた流体状態の二酸化炭素をいう。
特に、上記(1)の水発泡の場合には、発泡剤源である水が、後述するポリイソシアネート成分との反応により、フォームの形成に利用される炭酸ガスを生成する役割を果たすと共に、用いられるポリオール化合物の粘度低下にも僅かながら寄与する。かかる水発泡のための水の配合量は、所望のフォーム密度となるように適宜に設定され得るが、通常、ポリオール化合物の100質量部に対して、0.5〜12質量部、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜8質量部の範囲で、適宜に設定され得る。なお、水の配合量が、ポリオール化合物の100質量部に対して、0.5質量部未満では、炭酸ガスの発生量が充分ではなく、逆に12質量部を超えるようになると、密度の極端な低下によるフォームの脆弱化が惹起される恐れがある。
一方、亜臨界状態若しくは超臨界状態の二酸化炭素を混合せしめる場合にも、その添加量は、所望のフォーム密度となるように適宜に設定され得るものであり、通常、ポリオール化合物の100質量部に対して、0.3〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部の範囲で、適宜に設定され得る。
そして、本発明にあっては、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応、発泡により形成されるポリウレタンフォームにおいて、そのセル構造を均一に整えたり、セルの大きさやセルの構造を調節すること等のために、ポリオール成分に含有せしめられる整泡剤として、式:R−O−(A−O)n −H(但し、Rは脂肪族炭化水素からなる疎水基であり、A−Oはアルキレンオキシからなる親水基であり、nは整数である)にて示され、且つHLB値が4.5〜8.5の範囲内にあり、更に前記Rの炭素数が28以下である脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤を、用いることとしたのであり、これによって、プレミックスされたポリオール成分の相溶性が向上せしめられると共に、得られるポリウレタンフォームに優れた断熱性能が付与されることに加えて、その寸法安定性を効果的に向上せしめ得たのである。
なお、かかる優れた特徴を発揮する、上式に係る脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルにおいて、脂肪族炭化水素からなる疎水基を示すRとしては、例えば、オクタコシル、ヘキサコシル、エイコシル、オクタデシル、オレイル、ヘキサデシル、テトラデシル、トリデシル、ドデシル、ウンデシル、デシル、ノニル、オクチル、エチルヘキシル、ヘキシル、ヘプチル、ブチル、プロピル等の飽和若しくは不飽和或いは直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基を挙げることが出来、中でも、かかる疎水基の炭素数は、好ましくは3〜20である。また、オキシアルキレンからなる親水基を示すA−Oとしては、例えば、エチレンオキシやプロピレンオキシ等を挙げることが出来、更に、A−Oからなる単位の繰返し数を示すnは、目的とするHLB値を与える正の整数である。
そして、上述の如き脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤は、HLB値が4.5〜8.5の範囲内にあるものであり、そのHLB値が低過ぎたり、高過ぎたりすると、プレミックスされたポリオール成分の相溶性が悪化し、熱伝導率が悪化する等の問題を惹起する。なお、そのHLB値の好ましい範囲としては、5〜7である。
ここで、HLB値は、親水性と疎水性のバランスを示す尺度であって、よく知られているように、下記の計算式(1)にて、求められるものである。
HLB値=20×(M1 /M) ・・・(1)
[但し、Mは界面活性剤の分子量であり、M1 は界面活性剤中の親水基の重量である。]
また、かかる整泡剤として用いられる、特定の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤に関して、その使用量としては、その種類やポリウレタン化反応に際しての硬化様式、フォーム物性、発泡形態等により、一義的に決めることは困難であるが、一般的には、ポリオール化合物の100質量部当たり、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部、特に0.5〜5質量部の範囲で選ばれることとなる。そのような特定の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤の使用量が少なくなり過ぎると、得られるフォームに充分な改質効果を与えることが困難となるのであり、また、その使用量が多くなり過ぎると、得られるフォームに収縮が発生したり、熱伝導性の悪化が懸念される等の問題を惹起する。
なお、本発明においては、整泡剤として、上述の如き特定の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤が、用いられることとなるのであるが、また、必要に応じて、そのような特定の界面活性剤と共に、従来から整泡剤として用いられてきているシリコーン系等の公知の各種の整泡剤を、併用することも可能である。例えば、ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン、ポリシロキサンオキシアルキレン共重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油エチレンオキシド付加物、ラウリル脂肪酸エチレンオキシド付加物等を併用することが出来る。なお、それら従来からの整泡剤は、本発明の作用・効果に悪影響をもたらさない限度において、その使用量が決定されることとなる。
また、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物には、ポリオール成分中のポリオール化合物と反応して、ポリウレタンを生成するポリイソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分が、用いられる。このポリイソシアネート化合物は、分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有する有機系イソシアネート化合物であり、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ポリトリレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートの他、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、ポリイソシアネートのイソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体等を挙げることが出来る。これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。一般的には、反応性や経済性、取扱性等の観点から、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(クルードMDI)が好適に用いられる。
さらに、かかるポリイソシアネート化合物と、前記したポリオール化合物との配合割合は、フォームの種類(例えば、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート)によって変更されることとなるが、一般に、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基(NCO)とポリオール化合物(各ポリオールの合計)の水酸基(OH)との比率を示すNCO/OHインデックス(当量比)が、0.9〜2.5程度の範囲となるように、適宜に決定されることとなる。
ところで、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物には、上記したポリオール化合物、発泡剤、整泡剤、ポリイソシアネート化合物の他にも、従来からポリウレタンフォームの製造に際して用いられている触媒が、適宜に配合せしめられる。
具体的には、例えば、水を発泡剤源として用いる際に、ポリイソシアネート化合物と水との反応によって生成する炭酸ガスを早期に発生せしめることが要求される場合には、それらポリイソシアネート成分と水との反応を促進する作用を有するアミン系泡化触媒が、有利に用いられる。そのようなアミン系泡化触媒としては、例えば、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N′−トリメチルアミノエチルエタノールアミン等を挙げることが出来、これらは、単独で用いてもよく、或いは2種以上を併用することも出来る。また、その配合量としては、通常、ポリオール化合物の100質量部に対して、1〜30質量部程度が、好適である。
また一方、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応を促進させるためには、樹脂化触媒が有利に用いられる。この樹脂化触媒は、フォームの種類に応じて適宜に選択されて用いられるのであり、例えば、ウレタン化触媒、イソシアヌレート化触媒が単独で用いられたり、或いは、これらが併用される。ウレタン化触媒としては、例えば、第三級アミン、ジブチル錫ジラウレート、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、オクチル酸ビスマス(2−エチルヘキシル酸ビスマス)、ネオデカン酸ビスマス、ネオドデカン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等の脂肪酸ビスマス塩、ナフテン酸鉛等を挙げることが出来る一方、イソシアヌレート化触媒としては、例えば、ヒドロキシアルキル第四級アンモニウム塩、オクチル酸カリウム、酢酸ナトリウム等の脂肪酸アルカリ金属塩、トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン等を挙げることが出来る。これらの樹脂化触媒は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、樹脂化触媒の配合量は、一般に、ポリオール化合物の100質量部に対して、0.1〜15質量部程度が、望ましい。
加えて、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物には、更に必要に応じて、公知の難燃剤や起泡剤の他、例えば、尿素、メラミン等のホルムアルデヒド捕捉剤や、気泡微細化剤、可塑剤、補強基材等の、従来から知られている各種の助剤を、適宜に選択して、ポリオール成分やポリイソシアネート成分に配合することも可能である。
なお、前記難燃剤としては、環境への負荷が少なく、発泡性組成物の減粘剤としても機能するトリスクロロエチルフォスフェート、トリスクロロプロピルフォスフェート、トリエチルフォスフェート等の燐酸エステルが有利に用いられる。この燐酸エステルを配合する場合、その配合量は、所期のフォーム特性や難燃剤の種類等に応じて適宜決定され得るが、好ましくは、ポリオール化合物の100質量部に対して、10〜60質量部の範囲で選択され、その範囲の中でも、特に、10〜40質量部程度が好適である。また、上記リン酸エステル以外にも、難燃剤として、水酸化アルミニウム等が好適に使用され得る。
また、上記起泡剤は、水を発泡剤源として用いる際に、炭酸ガスが発生するまでの発泡と硬化の時間的なずれを、起泡剤の有する石鹸機能による泡立ち(高起泡性と泡安定性)で補うために用いられるものであって、特に、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物を吹き付け方式の発泡法(吹き付け発泡法)で発泡・硬化させる場合に有用である。かかる起泡剤としては、石鹸の成分として知られる脂肪酸アルカリ金属塩、特に、炭素数が12〜18であるラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸のナトリウム塩又はカリウム塩を例示することができる。これらの中でも、水発泡法においては、脂肪酸カリウム塩が、特に好適に用いられる。
さらに、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物においては、上述の如く、オゾン層の保全の観点から、二酸化炭素が発泡剤として採用されるのであるが、かかる二酸化炭素を主たる発泡剤として採用する限りにおいて、必要に応じて、過酸化水素水や、ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、 ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)、テトラフルオロエタン(HFC-134a)等に代表されるハイドロフルオロカーボンや、ペンタン、シクロペンタン等に代表される低沸点脂肪族炭化水素、ジクロロメタン、イソプロピルクロライド等に代表されるハロゲン系炭化水素を、二酸化炭素による発泡作用を補助するための発泡助剤として、添加することも可能である。
そして、上述せる如き発泡剤や整泡剤を含むポリオール成分やポリイソシアネート成分等を用いて、本発明に従うポリウレタンフォーム用発泡性組成物を製造するに際しては、従来のポリウレタンフォーム用発泡性組成物と同様な製造手法が、採用され得る。
例えば、水発泡法を採用する場合、即ち、発泡剤として水とポリイソシアネート成分(化合物)との反応により発生する二酸化炭素を用いる場合には、先ず、ポリオール化合物に対して、発泡剤源としての水と共に、整泡剤としての前記脂肪族ポリオキシアルキレンエーテル、更に必要に応じて、泡化触媒、樹脂化触媒、難燃剤、起泡剤、その他各種助剤が配合されて、ポリオール配合液(プレミックス液)が調製される。次いで、この調製されたポリオール配合液からなるポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とが、低圧高速撹拌混合機を用いて高速撹拌混合されることにより、或いは、高圧衝突混合機(例えば、現場スプレー発泡機)を用いて高圧衝突混合されることにより、液状のポリウレタンフォーム用発泡性組成物が製造される。なお、本発明において、水発泡法に適した低粘性を有するフェノール樹脂系ポリオールや芳香族ジアミン系ポリオールを、ポリオール化合物として、本発明に従う脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルと共に用いるようにすることによって、ポリイソシアネート成分との混合が有利に実施され、均質な発泡性組成物が製造され得る特徴がある。
一方、発泡剤として、亜臨界状態若しくは超臨界状態の二酸化炭素を用いる場合には、先ず、所定のポリオール化合物や、前記した特定の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤を、整泡剤として含むポリオール成分に対して、必要に応じて、泡化触媒、樹脂化触媒、難燃剤、起泡剤、その他各種助剤が配合されて、ポリオール配合液(プレミックス液)が調製される。そして、この調製されたポリオール配合液がポリイソシアネート成分と混合せしめられる直前に、好ましくはポリオール配合液に対して、所定の圧力と温度の下、亜臨界状態若しくは超臨界状態の二酸化炭素が添加、混合された後、ポリイソシアネート成分が更に添加混合されることにより、液状のポリウレタンフォーム用発泡性組成物が製造され得るのである。
そして、このようにして製造されたポリウレタンフォーム用発泡性組成物は、例えば、面材上に塗布して板状に発泡、硬化を行うラミネート連続発泡法、電気冷蔵庫等の断熱性能が要求される空間部内や軽量・高強度ボードのハニカム構造内に注入充填して発泡、硬化を行う注入発泡法、現場発泡機のスプレーガンヘッドから被着体へ吹き付けて発泡、硬化させるスプレー発泡法によって、発泡、硬化せしめられ、目的とするポリウレタンフォームが形成されることとなる。
このように、上記したポリウレタンフォーム用発泡性組成物を用いて得られるポリウレタンフォームにあっては、整泡剤として、特定のHLB値を有し、且つ親水基の炭素数が28以下である、脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤が用いられているところから、発泡剤として二酸化炭素を用いているにも拘わらず、その熱伝導率や寸法安定性において、優れた特性が付与されたものとなるのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。なお、以下に示す「%」及び「部」は、何れも質量基準である。更に、以下の実施例中、実施例1,3,5〜11は、何れも参考例である。
先ず、ノボラック型フェノール樹脂を調製し、そしてその得られたノボラック型フェノール樹脂に所定のアルキレンオキサイドを付加させて、目的とするフェノール樹脂系ポリオールを準備した。なお、得られたフェノール樹脂系ポリオールの粘度及び水酸基価は、以下の測定手法で測定した。
(1)粘度(mPa・s)は、B型粘度計を用いて、JIS K 7117−1に準じて測定した。
(2)水酸基価(mgKOH/g)は、JIS K 1557−1に準じて測定した。
<ノボラック型フェノール樹脂の調製>
撹拌装置を備えた反応容器内に、フェノール9400部、92%パラホルムアルデヒド1959部、酸触媒としてシュウ酸19部を仕込んだ後、撹拌混合しながら、100℃の温度で、5時間、反応させた。その後、減圧下で水分を溜去することにより、目的とするノボラック型フェノール樹脂を得た。その遊離フェノールの含有量は、25質量%であった。
<フェノール樹脂系ポリオールの調製>
撹拌装置を備えた耐圧反応容器内に、上記ノボラック型フェノール樹脂の4000部を、アルカリ触媒としての水酸化カリウムの200部と共に、仕込んだ後、撹拌混合しながら、加圧条件下、150℃の温度で、エチレンオキサイドを3400部加えて、ノボラック型フェノール樹脂に付加させた。その後、水酸化カリウム(触媒)を酢酸で中和して、目的とするフェノール樹脂系ポリオールを得た。この得られたフェノール樹脂系ポリオールについて、その水酸基価及び25℃における粘度を測定したところ、それぞれ、300mgKOH/g及び4500mPa・s/25℃であった。
<界面活性剤A〜C及びIの準備>
整泡剤として、市販の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤(青木油脂工業株式会社製)の各種のものを準備した。具体的には、界面活性剤Aは、商品名:ブラウノンEH−2(疎水基炭素数=8、HLB=8.1)であり、界面活性剤Bは、商品名:ブラウノンCH−302L(疎水基炭素数=16、HLB=5.7)であり、界面活性剤Cは、商品名:ブラウノンEN−1502(疎水基炭素数=18、HLB=5.0)、更に界面活性剤Iは、商品名:ファインサーフTD−50(疎水基炭素数=13、HLB=10.4)である。
<界面活性剤Dの調製>
反応容器に、ヘキサコサノールを3830部、反応触媒としての水酸化カリウムを50部仕込み、150℃の温度下において、加圧条件下、エチレンオキサイドを2200部加えて、ヘキサコサノールに付加させた。その後、触媒を酢酸にて中和して、目的とする界面活性剤Dを得た。この得られた界面活性剤DのHLB値を前記式(1)にて求めたところ、7.3であり、常温固形のものであった。
<界面活性剤Eの調製>
反応容器に、ドデカノールを3720部、反応触媒としての水酸化カリウムを100部仕込み、150℃の温度下において、加圧条件下、エチレンオキサイドを220部、プロピレンオキサイドを290部加えて、ドデカノールに付加させた。その後、触媒を酢酸にて中和して、目的とする界面活性剤Eを得た。この得られた界面活性剤EのHLB値を前記式(1)にて求めたところ、7.1であり、常温液状のものであった。
<界面活性剤Fの調製>
反応容器に、ドデカノールを3720部、反応触媒としての水酸化カリウムを100部仕込み、150℃の温度下において、加圧条件下、プロピレンオキサイドを580部加えて、ドデカノールに付加せしめた。その後、触媒を酢酸にて中和して、目的とする界面活性剤Fを得た。この得られた界面活性剤FのHLB値を前記式(1)にて求めたところ、7.7であり、常温液状のものであった。
<界面活性剤Gの調製>
反応容器に、トリアコンタノールを4390部、反応触媒としての水酸化カリウムを50部仕込み、150℃の温度下において、加圧条件下、エチレンオキサイドを2200部加えて、トリアコンタノールに付加させた。その後、触媒を酢酸にて中和して、目的とする界面活性剤Gを得た。この得られた界面活性剤GのHLB値を前記式(1)にて求めたところ、6.7であり、常温固形のものであった。
<界面活性剤Hの調製>
反応容器に、ドデカノールを3720部、反応触媒としての水酸化カリウムを100部仕込み、150℃の温度下において、加圧条件下、エチレンオキサイドを440部加えて、ドデカノールに付加させた。その後、触媒を酢酸にて中和して、目的とする界面活性剤Hを得た。この得られた界面活性剤HのHLB値を前記式(1)にて求めたところ、3.8であり、常温液状のものであった。
実施例1〜11及び比較例1〜4
先ず、ポリオール化合物として、上記で準備したフェノール樹脂系ポリオールを用い、更に、トリレンジアミン系ポリオール(商品名:サンニックスHM−551、三洋化成工業株式会社製、水酸基価:400mgKOH/g)、グリセリン系ポリオール(商品名:EXCENOL−430、旭硝子株式会社製)、エチレンジアミン系ポリオール(商品名:EXCENOL−450ED、旭硝子株式会社製)を用い、また整泡剤として、上記で準備した界面活性剤A〜Iや、シリコーン系整泡剤(商品名:SH−193、東レ・ダウコーニング社製)を用い、更に、難燃剤(トリスクロロプロピルホスフェート)、泡化触媒(商品名:カオライザーNo.26、花王株式会社製)、樹脂化触媒(商品名:カオライザーNo.31、花王株式会社製)、起泡剤(リシノール酸カリウム)及び水を用いて、下記表1及び表2に示される配合割合において、それぞれの成分を混合せしめて、各種のポリオール配合液を調製した。
そして、かかる得られた各種のポリオール配合液について、それらを、それぞれ、室温にて、1日間静置した後、各配合液に分離が生じているか否かを、目視にて観察した。その結果、配合液には何等の分離も認められず均一相を呈しているものを○、表層部に分離が見られるものを△、大きく2層に分離していることが認められるものを×として、評価し、その結果を、下記表1及び表2に示した。
次いで、かかる得られた各種のポリオール配合液と、ポリイソシアネート成分としてのクルードMDI(商品名:ルプラネートM−11S、BASF INOAC ポリウレタン社製)とを、体積比1:1で用い、現場スプレー発泡機(商品名:FF−1600、ガスマー社製)により攪拌混合せしめて、発泡原液とし、これを、雰囲気温度:15℃の条件下において、被着体である無機フレキシブルボードの表面に吹き付けて、発泡、硬化させることにより、実施例1〜11及び比較例1〜4に係る各種の硬質ポリウレタンフォームを作製した。
そして、かくして得られた各種のポリウレタンフォームを用いて、その独泡率、熱伝導率及び寸法安定性の測定を行ない、その得られた結果を、それぞれ、下記表1及び表2に、併せ示した。
なお、かかる特性評価に際して、「独泡率」の測定は、空気比較式比重計(東芝ベックマン株式会社製、1000型)により得られた非通気体積を用い、JIS K 7138に準拠して、行なった。また、「熱伝導率(W/m・K)」の測定は、得られたポリウレタンフォームについて、熱伝導率測定装置(MADDERLAKE SCIENTIFIC GROUP COMPANY 製、アナコンTCA POINT2)を用いて、JIS A 1412−2付属書A(規定)における平板比較法のA6.測定方法に準拠して行なった。更に、「寸法安定性」は、得られたポリウレタンフォームを150mm×150mm×30mmの形状に切り出し、50℃の雰囲気下で、24時間静置し、その厚みの変化を測定して、寸法変化率[=(切出後の寸法−静置後の寸法)×100/切出後の寸法]を求め、評価した。その評価結果は、寸法変化率が1%未満の場合を○、1〜3%の場合を△、3%を超えるものを×とした。
Figure 0005796926
Figure 0005796926
かかる表1及び表2の結果から明らかなように、本発明に従う実施例1〜11において得られたポリウレタンフォームにあっては、何れも、優れた熱伝導率及び寸法安定性を有するものであり、また、そのポリオール配合液の相溶性も優れたものであった。特に、ポリオール化合物として、フェノール樹脂系ポリオールの使用の場合(実施例2)や、芳香族ジアミン系ポリオールの使用の場合(実施例3)にあっては、寸法安定性や熱伝導率において有利に改善されていることが認められ、更に、それらフェノール樹脂系ポリオールと芳香族ジアミン系ポリオールを併用した場合(実施例4)においては、その改善効果が更に顕著となることが認められる。
これに対して、整泡剤として従来のシリコーン系のものを用い、本発明に従う特定の脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤を配合しない場合(比較例1)にあっては、寸法安定性が極めて悪く、しかも、熱伝導率においても充分ではないのであり、また、疎水基の炭素数が28を超える場合(比較例2)にあっては、発泡性組成物の吹付けが出来なくなる問題があり、更に、HLB値が低い場合(比較例3)や高い場合(比較例4)にあっても、ポリオール配合液の相溶性が充分でなく、しかも、独泡率や熱伝導率が悪く、寸法安定性にも問題を有していることが認められるのである。

Claims (4)

  1. ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応、発泡させることにより得られるポリウレタンフォームの製造に使用される発泡性組成物であって、
    前記ポリオール化合物として、遊離フェノール類を1〜50質量%の割合で含有するノボラック樹脂に、アルキレンオキサイドを付加して得られるフェノール樹脂系ポリオールを、少なくとも含み、更に前記発泡剤として二酸化炭素を用いると共に、前記整泡剤として、式:R−O−(A−O)n −H(但し、Rは脂肪族炭化水素からなる疎水基であり、A−Oはアルキレンオキシからなる親水基であり、nは整数である)にて示され、且つ下記式(1)にて求められるHLB値が4.5〜8.5の範囲内にあり、更に前記Rの炭素数が28以下である脂肪族ポリオキシアルキレンエーテルからなる界面活性剤を含むことを特徴とするポリウレタンフォーム用発泡性組成物。
    HLB値=20×(M1 /M) ・・・(1)
    (但し、Mは界面活性剤の分子量であり、M1 は界面活性剤中の親水基の重量である。)
  2. 前記二酸化炭素が、水とポリイソシアネート成分との反応により発生する二酸化炭素である請求項1に記載のポリウレタンフォーム用発泡性組成物。
  3. 前記ポリオール化合物として、芳香族ジアミンにアルキレンオキサイドを付加して得られる芳香族ジアミン系ポリオールを、更に含む請求項1又は請求項に記載のポリウレタンフォーム用発泡性組成物。
  4. 請求項1乃至請求項の何れか1項に記載のポリウレタンフォーム用発泡性組成物を発泡、硬化させて得られるポリウレタンフォーム。
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