JP5796092B2 - 車両用変速機 - Google Patents
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Description
本発明は、動力源と駆動輪との間で変速比を変更する車両用変速機に関する。
車両用変速機として、特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報には、遊星歯車と3つの摩擦締結要素から構成された差動機構と、常時噛み合い式の主変速機構とを備え、差動機構の摩擦締結要素の締結状態と、主変速機構の達成変速段との関係に基づいて複数の変速段を達成する車両用変速機が開示されている。
しかしながら、摩擦締結要素の数を増やすことなく更なる多段化、例えば8速段以上を達成しようとする場合、特許文献1に開示の構成に対し、更に歯車列を一列追加する必要があり、軸方向に長くなるため、大型化を招くという問題があった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、大型化を招くことなく8速段以上の多段化を達成可能な車両用変速機を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、大型化を招くことなく8速段以上の多段化を達成可能な車両用変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両用変速機は、
主変速機構及び差動機構を備え、
前記主変速機構は、
それぞれ軸位置が異なる第1シャフト,第2シャフト及び第3シャフトと、
前記第2シャフトの外周に同軸配置された筒状回転メンバと、を有し、
前記第1シャフトは、
前記第1シャフト上に固定されるとともに終減速機と常時噛合するハイ側リダクションギヤと、
第3シンクロにより選択的に前記第1シャフトに対して係止可能な第6ギヤと、
第4シンクロにより選択的に前記第1シャフトに対して係止可能な第8ギヤと、を有し、
前記第2シャフトは、
前記第8ギヤと常時噛合する第1入力ギヤと、
前記第1シャフトに相対回転可能に支持されたリバースアイドラギヤと常時噛合する第2入力ギヤと、を有し、
前記筒状回転メンバは、
前記筒状回転メンバ上に固定されるとともに前記第6ギヤと常時噛合する第3入力ギヤと、を有し、
前記第3シャフトは、
前記第3シャフト上に固定されるとともに前記終減速機と常時噛合するロー側リダクションギヤと、
第1シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第1入力ギヤと常時噛合する第4ギヤと、
前記第1シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第2入力ギヤと常時噛合する第1ギヤと、
第2シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記リバースアイドラギヤと常時噛合するリバースギヤと、
前記第2シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第3入力ギヤと常時噛合する第3ギヤと、を有し、
前記主変速機構は、これら各シャフト上のギヤを前記複数のシンクロの作動により動力伝達経路を切り替えるものであり、
前記差動機構は、
動力源と接続された第1回転メンバ,第2回転メンバ及び第3回転メンバを有する遊星歯車と、
該遊星歯車の前記第1,第2,第3回転メンバのうちの二つを選択的に連結する第1クラッチと、
前記第2シャフトと前記第2回転メンバとを選択的に連結する第2クラッチと、
前記筒状回転メンバと前記第3回転メンバとを選択的に連結する第3クラッチと、を有し、
前記各シンクロの係止及び前記各クラッチの締結の組み合わせにより少なくとも前進8速段を達成することを特徴とする。
主変速機構及び差動機構を備え、
前記主変速機構は、
それぞれ軸位置が異なる第1シャフト,第2シャフト及び第3シャフトと、
前記第2シャフトの外周に同軸配置された筒状回転メンバと、を有し、
前記第1シャフトは、
前記第1シャフト上に固定されるとともに終減速機と常時噛合するハイ側リダクションギヤと、
第3シンクロにより選択的に前記第1シャフトに対して係止可能な第6ギヤと、
第4シンクロにより選択的に前記第1シャフトに対して係止可能な第8ギヤと、を有し、
前記第2シャフトは、
前記第8ギヤと常時噛合する第1入力ギヤと、
前記第1シャフトに相対回転可能に支持されたリバースアイドラギヤと常時噛合する第2入力ギヤと、を有し、
前記筒状回転メンバは、
前記筒状回転メンバ上に固定されるとともに前記第6ギヤと常時噛合する第3入力ギヤと、を有し、
前記第3シャフトは、
前記第3シャフト上に固定されるとともに前記終減速機と常時噛合するロー側リダクションギヤと、
第1シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第1入力ギヤと常時噛合する第4ギヤと、
前記第1シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第2入力ギヤと常時噛合する第1ギヤと、
第2シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記リバースアイドラギヤと常時噛合するリバースギヤと、
前記第2シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第3入力ギヤと常時噛合する第3ギヤと、を有し、
前記主変速機構は、これら各シャフト上のギヤを前記複数のシンクロの作動により動力伝達経路を切り替えるものであり、
前記差動機構は、
動力源と接続された第1回転メンバ,第2回転メンバ及び第3回転メンバを有する遊星歯車と、
該遊星歯車の前記第1,第2,第3回転メンバのうちの二つを選択的に連結する第1クラッチと、
前記第2シャフトと前記第2回転メンバとを選択的に連結する第2クラッチと、
前記筒状回転メンバと前記第3回転メンバとを選択的に連結する第3クラッチと、を有し、
前記各シンクロの係止及び前記各クラッチの締結の組み合わせにより少なくとも前進8速段を達成することを特徴とする。
すなわち、主変速機構を3軸構成とし、上述のように各軸に上記各ギヤ及びシンクロを配置することで、軸方向が長くなることなく8速段以上を達成可能な車両用変速機を提供することができる。
図1は実施例1の車両用変速機の構成を表すスケルトン図である。この車両用変速機は、遊星歯車と複数のクラッチからなる差動機構A1と、差動機構A1からの動力伝達を変速する常時噛み合い歯車を複数備えた主変速機構A2から構成されている。
差動機構A1は、サンギヤSと、図外の動力源に接続された入力軸Inputに接続されサンギヤSと噛み合うピニオンを回転可能に支持するピニオンキャリヤPCと、ピニオンと噛み合うリングギヤRとを有する。差動機構A1には、入力軸Inputと、筒状回転メンバM1と、第2シャフトx2とが接続されている。サンギヤSとリングギヤRとの間には第1クラッチC1が設けられている。サンギヤSと第2シャフトx2との間には第2クラッチC2が設けられている。リングギヤRと筒状回転メンバM1との間には第3クラッチC3が設けられている。
主変速機構A2は、差動機構A1と筒状回転メンバM1及び第2シャフトx2により接続されている。また、主変速機構A2は、第1シャフトx1と、第2シャフトx2と、第3シャフトx3の平行に配置された3軸から構成されており、それぞれのシャフト上に設けられた歯車は他のシャフト上の歯車と常時噛合している。
第1シャフトx1には、第1シャフトx1に固定されデファレンシャルギヤDEF(終減速機)と噛み合うハイ側リダクションギヤGRHiと、第1シャフトx1と相対回転可能に支持された第6ギヤG6と、第1シャフトx1と相対回転可能に支持されたリバースアイドラギヤGRIと、第6ギヤG6を第1シャフトx1に対して選択的に固定する第3シンクロS3と、第1シャフトx1と相対回転可能に支持された第8ギヤG8と、第8ギヤG8を第1シャフトx1に対して選択的に固定する第4シンクロS4とを有する。尚、シンクロ機構は、公知のいずれの構成であってもよく、同期型やドグクラッチのような構成であってもよく特に限定しない。
第2シャフトx2には、第2シャフトx2に固定され第8ギヤG8及び後述する第4ギヤG4と常時噛み合う第1入力ギヤGIN1と、第2シャフトx2に固定されリバースアイドラギヤGRI及び後述する第1ギヤG1と常時噛み合う第2入力ギヤGIN2とを有する。第2入力ギヤGIN2は、第1入力ギヤGIN1よりも小径とされている。
筒状回転メンバM1は、第2シャフトx2と同軸上であって第2シャフトx2の外周に配置されている。この筒状回転メンバM1には、第1入力ギヤGIN1よりも小径であって第2入力ギヤGIN2よりも大径の第3入力ギヤGIN3が一体回転するように固定されている。
筒状回転メンバM1は、第2シャフトx2と同軸上であって第2シャフトx2の外周に配置されている。この筒状回転メンバM1には、第1入力ギヤGIN1よりも小径であって第2入力ギヤGIN2よりも大径の第3入力ギヤGIN3が一体回転するように固定されている。
第3シャフトx3には、第3シャフトx3に固定されデファレンシャルギヤDEFと噛み合うロー側リダクションギヤGRLowと、第3シャフトx3と相対回転可能に支持された第3ギヤG3と、第3シャフトx3と相対回転可能に支持されたリバースギヤGRと、第3サンギヤG3及びリバースギヤGRとを第3シャフトx3に対して選択的に固定する第2シンクロS2と、第3シャフトx3と相対回転可能に支持され第2入力ギヤGIN2と常時噛み合う第1ギヤG1と、第3シャフトx3と相対回転可能に支持され第1入力ギヤGIN1と常時噛み合う第4ギヤG4と、第1ギヤG1及び第4ギヤG4とを第3シャフトx3に対して選択的に固定する第1シンクロS1と、を有する。
図2は実施例1の車両用変速機の変速段の特徴を表す表である。
1速段(1st)は、第1シンクロS1を図1中右方に移動させることで第1ギヤG1を第3シャフトx3に固定し、第1クラッチC1と第2クラッチC2の締結により達成される。すなわち、差動機構A1は第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第2クラッチC2の締結により入力軸Inputの回転がそのまま第2シャフトx2に伝達される。そして、第2入力ギヤGIN2から第1ギヤG1に駆動力が伝達され、ロー側リダクションギヤGRLowからデファレンシャルギヤDEFに駆動力を伝達する。このとき、デファレンシャルギヤDEFにはハイ側リダクションギヤGRHiが噛み合っているため、第1シャフトx1も回転するが、第3シンクロS3及び第4シンクロS4はいずれもニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、1速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第1ギヤG1のみであり、速度比は0.077、ギヤ比13.072となる。
1速段(1st)は、第1シンクロS1を図1中右方に移動させることで第1ギヤG1を第3シャフトx3に固定し、第1クラッチC1と第2クラッチC2の締結により達成される。すなわち、差動機構A1は第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第2クラッチC2の締結により入力軸Inputの回転がそのまま第2シャフトx2に伝達される。そして、第2入力ギヤGIN2から第1ギヤG1に駆動力が伝達され、ロー側リダクションギヤGRLowからデファレンシャルギヤDEFに駆動力を伝達する。このとき、デファレンシャルギヤDEFにはハイ側リダクションギヤGRHiが噛み合っているため、第1シャフトx1も回転するが、第3シンクロS3及び第4シンクロS4はいずれもニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、1速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第1ギヤG1のみであり、速度比は0.077、ギヤ比13.072となる。
2速段(2nd)は、第1シンクロS1を図1中右方に移動させ、第2シンクロS2を図1中右方に移動させることで、第1ギヤG1と第3ギヤG3とを第3シャフトx3に固定し、第2クラッチC2と第3クラッチC3の締結により達成される。すなわち、差動機構A1にあっては、ピニオンキャリヤPCに入力軸Inputの回転が入力され、サンギヤSの回転は第2クラッチC2を介して第2シャフトx2に伝達され、リングギヤRの回転は第3クラッチC3を介して筒状回転メンバM1に伝達される。そして、第2シャフトx2の回転は第2入力ギヤGIN2を介して第1ギヤG1に伝達され、筒状回転メンバM1の回転は第3ギヤG3に伝達される。このとき、差動機構A1によって第2シャフトx2の回転と筒状回転メンバM1の回転の回転速度差は吸収され、1速段と3速段の中間変速段を達成できる。
よって、2速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第1ギヤG1及び第3ギヤG3であり、速度比は0.123、ギヤ比8.161となる。また、1速段と2速段との段間比(1速段のギヤ比/2速段のギヤ比)は1.602である。
よって、2速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第1ギヤG1及び第3ギヤG3であり、速度比は0.123、ギヤ比8.161となる。また、1速段と2速段との段間比(1速段のギヤ比/2速段のギヤ比)は1.602である。
3速段(3rd)は、第2シンクロS2を図1中右方に移動させることで、第3ギヤG3を第3シャフトx3に固定し、第1クラッチC1と第3クラッチC3の締結により達成される。すなわち、差動機構A1は第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第3クラッチC3の締結により入力軸Inputの回転がそのまま筒状回転メンバM1に伝達される。そして、筒状回転メンバM1に伝達された回転は第3入力ギヤGIN3から第3ギヤG3に伝達され、ロー側リダクションギヤGRLowからデファレンシャルギヤDEFに駆動力を伝達する。このとき、デファレンシャルギヤDEFにはハイ側リダクションギヤGRHiが噛み合っているため、第1シャフトx1も回転するが、第3シンクロS3及び第4シンクロS4はいずれもニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、3速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第3ギヤG3であり、速度比は0.182、ギヤ比5.481となる。また、2速段と3速段との段間比(2速段のギヤ比/3速段のギヤ比)は1.489である。
よって、3速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第3ギヤG3であり、速度比は0.182、ギヤ比5.481となる。また、2速段と3速段との段間比(2速段のギヤ比/3速段のギヤ比)は1.489である。
4速段(4th)は、第1シンクロS1を図1中左方に移動させることで、第4ギヤG4を第3シャフトx3に固定し、第1クラッチC1と第2クラッチC2の締結により達成される。すなわち、差動機構A1は第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第2クラッチC2の締結により入力軸Inputの回転がそのまま第2シャフトx2に伝達される。そして、第2シャフトx2に伝達された回転は第1入力ギヤGIN1から第1シャフトx1上の第4ギヤG4に伝達され、ロー側リダクションギヤGRLowからデファレンシャルギヤDEFに駆動力を伝達する。このとき、デファレンシャルギヤDEFにはハイ側リダクションギヤGRHiが噛み合っているため、第1シャフトx1も回転するが、第3シンクロS3及び第4シンクロS4はいずれもニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、4速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第4ギヤG4であり、速度比は0.246、ギヤ比4.063となる。また、3速段と4速段との段間比(3速段のギヤ比/4速段のギヤ比)は1.602である。
よって、4速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第4ギヤG4であり、速度比は0.246、ギヤ比4.063となる。また、3速段と4速段との段間比(3速段のギヤ比/4速段のギヤ比)は1.602である。
5速段(5th)は、第1シンクロS1を図1中左方に移動させることで第4ギヤG4を第3シャフトx3に固定し、第3シンクロS3を図1中右方に移動させることで第6ギヤG6を第1シャフトx1に固定し、第2クラッチC2と第3クラッチC3の締結により達成される。すなわち、差動機構A1にあっては、ピニオンキャリヤPCに入力軸Inputの回転が入力され、サンギヤSの回転は第2クラッチC2を介して第2シャフトx2に伝達され、リングギヤRの回転は第3クラッチC3を介して筒状回転メンバM1に伝達される。そして、第2シャフトx2の回転は第1入力ギヤGIN1を介して第4ギヤG4に伝達され、筒状回転メンバM1の回転は第3入力ギヤGIN3を介して第6ギヤG6に伝達される。このとき、第1クラッチC1は解放されているため、差動機構A1によって第2シャフトx2の回転と筒状回転メンバM1の回転との回転速度差は吸収され、4速段と6速段との中間変速段が達成される。このとき、デファレンシャルギヤDEFには、第1シャフトx1に固定されたハイ側リダクションギヤGRHi側と、第3シャフトx3に固定されたロー側リダクションギヤGRLow側の両側から駆動力が入力されるため、デファレンシャルギヤDEFへの動力伝達経路を二つ確保することが可能となり、歯面に作用する負荷を軽減することができる。これにより、変速機の耐久性の向上を図ることができる。
すなわち、5速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第4ギヤG4と第6ギヤG6であり、速度比は0.320、ギヤ比3.127となる。また、4速段と5速段との段間比(4速段のギヤ比/5速段のギヤ比)は1.300である。
すなわち、5速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第4ギヤG4と第6ギヤG6であり、速度比は0.320、ギヤ比3.127となる。また、4速段と5速段との段間比(4速段のギヤ比/5速段のギヤ比)は1.300である。
6速段(6th)は、第3シンクロS3を図1中右方に移動させることで第6ギヤG6を第1シャフトx1に固定し、第1クラッチC1と第3クラッチC3の締結により達成される。すなわち、差動機構A1にあっては、第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第3クラッチC3の締結により入力軸Inputの回転がそのまま筒状回転メンバM1に伝達される。そして、筒状回転メンバM1に固定された第3入力ギヤGIN3から第6ギヤG6に駆動力が伝達され、第6ギヤG6と一体に回転する第1シャフトx1に固定されたハイ側リダクションギヤGRHiからデファレンシャルギヤDEFに駆動力を伝達する。このとき、デファレンシャルギヤDEFにはロー側リダクションギヤGRLowが噛み合っているため、第3シャフトx3も回転するが、第1シンクロS1及び第4シンクロS4はいずれもニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、6速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第6ギヤG6であり、速度比は0.375、ギヤ比2.667となる。また、5速段と6速段との段間比(5速段のギヤ比/6速段のギヤ比)は1.172である。
よって、6速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第6ギヤG6であり、速度比は0.375、ギヤ比2.667となる。また、5速段と6速段との段間比(5速段のギヤ比/6速段のギヤ比)は1.172である。
7速段(7th)は、第3シンクロS3を図1中右方に移動させることで第6ギヤG6を第1シャフトx1に固定し、第4シンクロS4を図1中左方に移動させることで第8ギヤG8を第1シャフトx1に固定し、第2クラッチC2と第3クラッチC3の締結により達成される。すなわち、差動機構A1にあっては、ピニオンキャリヤPCに入力軸Inputの回転が入力され、サンギヤSの回転は第2クラッチC2を介して第2シャフトx2に伝達され、リングギヤRの回転は第3クラッチC3を介して筒状回転メンバM1に伝達される。そして、第2シャフトx2の回転は第1入力ギヤGIN1を介して第8ギヤG8に伝達され、筒状回転メンバM1の回転は第3入力ギヤGIN3を介して第6ギヤG6に伝達される。このとき、第1クラッチC1は解放されているため、差動機構A1によって第2シャフトx2の回転と筒状回転メンバM1の回転との回転速度差は吸収され、6速段と8速段との中間変速段が達成される。このとき、デファレンシャルギヤDEFには、第1シャフトx1に固定されたハイ側リダクションギヤGRHi側から駆動力が入力される。尚、デファレンシャルギヤDEFはロー側リダクションギヤGRLowが常時噛み合っているが、第1シンクロS1及び第2シンクロS2は共にニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、7速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第6ギヤG6と第8ギヤG8であり、速度比は0.430、ギヤ比2.326となる。また、6速段と7速段との段間比(6速段のギヤ比/7速段のギヤ比)は1.147である。
よって、7速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第6ギヤG6と第8ギヤG8であり、速度比は0.430、ギヤ比2.326となる。また、6速段と7速段との段間比(6速段のギヤ比/7速段のギヤ比)は1.147である。
8速段(8th)は、第4シンクロS4を図1中左方に移動させることで第8ギヤG8を第1シャフトx1に固定し、第1クラッチC1と第2クラッチC2の締結により達成される。すなわち、差動機構A1にあっては、第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第2クラッチC2の締結により入力軸Inputの回転がそのまま第2シャフトx2に伝達される。そして、第2シャフトx2に固定された第1入力ギヤGIN1から第8ギヤG8に駆動力が伝達され、第8ギヤG8と一体に回転する第1シャフトx1に固定されたハイ側リダクションギヤGRHiからデファレンシャルギヤDEFに駆動力を伝達する。このとき、デファレンシャルギヤDEFにはロー側リダクションギヤGRLowが噛み合っているため、第3シャフトx3も回転するが、第1シンクロS1及び第2シンクロS2はいずれもニュートラル状態であるため、単に連れまわるだけであり、動力伝達には寄与しない。
よって、8速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第8ギヤG8であり、速度比は0.542、ギヤ比1.846となる。また、7速段と8速段との段間比(7速段のギヤ比/8速段のギヤ比)は1.260である。
よって、8速段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、変速ギヤ群(第1ギヤG1,第3ギヤG3,第4ギヤG4,第6ギヤG6及び第8ギヤG8)のうちの第8ギヤG8であり、速度比は0.542、ギヤ比1.846となる。また、7速段と8速段との段間比(7速段のギヤ比/8速段のギヤ比)は1.260である。
後退段(Rev)は、第2シンクロS2を図1中左側に移動させることでリバースギヤGRを第3シャフトx3に固定し、第1クラッチC1と第2クラッチC2の締結により達成される。すなわち、差動機構A1にあっては、第1クラッチC1の締結によりサンギヤSとリングギヤRとが連結されるため一体回転となり、第2クラッチC2の締結により入力軸Inputの回転がそのまま第2シャフトx2に伝達される。そして、第2入力ギヤGIN2からリバースアイドラギヤGRIに駆動力が伝達され、リバースアイドラギヤGRIと常時噛み合うリバースギヤGRに回転方向が反転した状態で伝達される。これにより、反転した回転は第3シャフトx3を介してロー側リダクションギヤGRLowからデファレンシャルギヤDEFに伝達されて、後退段が達成される。尚、デファレンシャルギヤDEFはハイ側リダクションギヤGRHiが常時噛み合っているが、リバースアイドラギヤGRIは単に第1シャフトx1上と相対回転可能に支持されているだけであり、問題は無い。
よって、後退段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、リバースギヤGRであり、速度比は-0.091、ギヤ比-10.980となる。また、後退段と1速段との段間比(後退段のギヤ比/1速段のギヤ比)は-0.840である。
よって、後退段において動力伝達に寄与する変速ギヤは、リバースギヤGRであり、速度比は-0.091、ギヤ比-10.980となる。また、後退段と1速段との段間比(後退段のギヤ比/1速段のギヤ比)は-0.840である。
図3は実施例1の車両用変速機における段間比をプロットした特性図である。図3に示すように、各変速段における段間比は、高変速段側に移行するに従って徐々に小さくなっていることが分かる。一般に、変速機の段間比は、途中の変速段において段間比が急激に変動することは変速特性の悪化(変速ショックや加速特性の悪化)を招くことが知られている。実施例1の車両用変速機では、適正な段間比特性を得ることができ、リズミカルに変速することができる。
また、それぞれの変速段を達成するにあたり、第1クラッチC1、第2クラッチC2及び第3クラッチC3のそれぞれを二つ締結し、更に変速時には、1つのクラッチだけを掛け換えるだけで変速を達成できるように構成しているため、二重掛け換えのような制御の複雑化を招くことがなく、安定した変速を達成できる。
同様に、第1シンクロS1、第2シンクロS2、第3シンクロS3及び第4シンクロS4にあっても、複数のシンクロが作動する2速段、5速段及び7速段では、1つのシンクロが作動するだけで二つのシンクロが噛合した状態を達成でき、二重作動のような制御の複雑化を招くことが無く、安定した変速を達成できる。
また、ギヤ比にあっても、13.072〜1.846の範囲をカバーするため、十分な広さのレシオカバレッジ(ギヤ比範囲)を得ることができ、運転性の向上並びに燃費の向上を図ることができる。
ここで、実施例1と同じ機械構成であって前進9速を達成する比較例と、前進8速を達成する本実施例1とを比較して説明する。図4は比較例の車両用変速機の変速段の特徴を表す表、図5は比較例の車両用変速機における段間比をプロットした特性図である。比較例では、実施例1の3速段と4速段との間に新たな変速段として比較例4速段を追加し、実施例の4速段〜8速段を比較例の5速段〜9速段として移動させたものである。
実施例1の車両用変速機と同じ構成であれば、理論上、前進9速段を達成することは可能である。しかしながら、図5の特性図に示すように、比較例において追加した4速段は、3速段との段間比が著しく低い値となっており、変速特性として好ましいとはいえない。そこで、実施例1では、このように特性が著しく悪化する比較例4速段を排除し、前進8速段として構成することで、良好な変速特性を得るようにしているものである。
以上説明したように、実施例1にあっては下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)それぞれ軸位置が異なる第1シャフトx1,第2シャフトx2及び第3シャフトx3と、第2シャフトx2の外周に同軸配置された筒状回転メンバM1とを有し、
第1シャフトx1には、第1シャフトx1上に固定されデファレンシャルギヤDEF(終減速機)と常時噛合するハイ側リダクションギヤGRHiと、第3シンクロS3により選択的に第1シャフトx1に対して係止可能な第6ギヤG6と、第4シンクロS4により選択的に第1シャフトx1に対して係止可能な第8ギヤG8とを有し、
第2シャフトx2には、第8ギヤG8と常時噛合する第1入力ギヤGIN1と、リバースアイドラギヤGRIと常時噛合する第2入力ギヤGIN2とを有し、
筒状回転メンバM1には、筒状回転メンバM1上に固定され第6ギヤG6と常時噛合する第3入力ギヤGIN3を有し、
第3シャフトx3には、第3シャフトx3上に固定されデファレンシャルギヤDEFと常時噛合するロー側リダクションギヤGRLowと、第1シンクロS1により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であって第1入力ギヤGIN1と常時噛合する第4ギヤG4と、第1シンクロS1により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であって第2入力ギヤGIN2と常時噛合する第1ギヤG1と、第2シンクロS2により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であってリバースアイドラギヤGRIと常時噛合するリバースギヤGRと、第2シンクロS2により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であって第3入力ギヤGIN3と常時噛合する第3ギヤG3とを有し、
これら各シャフト上のギヤを複数のシンクロの作動により動力伝達経路を切り替える主変速機構A2と、
動力源と接続されたピニオンキャリヤPC(第1回転メンバ)と、サンギヤS及びリングギヤR(第2及び第3回転メンバ)を有する遊星歯車と、該遊星歯車の回転メンバのうちの二つを選択的に連結する第1クラッチC1と、第2シャフトx2とサンギヤS(第2回転メンバ)とを選択的に連結する第2クラッチC2と、筒状回転メンバM1とリングギヤR(第3回転メンバ)とを選択的に連結する第3クラッチC3と、を有する差動機構A1と、
を備え、各シンクロの係止及び各クラッチの締結の組み合わせにより少なくとも前進8速段を達成することとした。
(1)それぞれ軸位置が異なる第1シャフトx1,第2シャフトx2及び第3シャフトx3と、第2シャフトx2の外周に同軸配置された筒状回転メンバM1とを有し、
第1シャフトx1には、第1シャフトx1上に固定されデファレンシャルギヤDEF(終減速機)と常時噛合するハイ側リダクションギヤGRHiと、第3シンクロS3により選択的に第1シャフトx1に対して係止可能な第6ギヤG6と、第4シンクロS4により選択的に第1シャフトx1に対して係止可能な第8ギヤG8とを有し、
第2シャフトx2には、第8ギヤG8と常時噛合する第1入力ギヤGIN1と、リバースアイドラギヤGRIと常時噛合する第2入力ギヤGIN2とを有し、
筒状回転メンバM1には、筒状回転メンバM1上に固定され第6ギヤG6と常時噛合する第3入力ギヤGIN3を有し、
第3シャフトx3には、第3シャフトx3上に固定されデファレンシャルギヤDEFと常時噛合するロー側リダクションギヤGRLowと、第1シンクロS1により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であって第1入力ギヤGIN1と常時噛合する第4ギヤG4と、第1シンクロS1により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であって第2入力ギヤGIN2と常時噛合する第1ギヤG1と、第2シンクロS2により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であってリバースアイドラギヤGRIと常時噛合するリバースギヤGRと、第2シンクロS2により選択的に第3シャフトx3に対して係止可能であって第3入力ギヤGIN3と常時噛合する第3ギヤG3とを有し、
これら各シャフト上のギヤを複数のシンクロの作動により動力伝達経路を切り替える主変速機構A2と、
動力源と接続されたピニオンキャリヤPC(第1回転メンバ)と、サンギヤS及びリングギヤR(第2及び第3回転メンバ)を有する遊星歯車と、該遊星歯車の回転メンバのうちの二つを選択的に連結する第1クラッチC1と、第2シャフトx2とサンギヤS(第2回転メンバ)とを選択的に連結する第2クラッチC2と、筒状回転メンバM1とリングギヤR(第3回転メンバ)とを選択的に連結する第3クラッチC3と、を有する差動機構A1と、
を備え、各シンクロの係止及び各クラッチの締結の組み合わせにより少なくとも前進8速段を達成することとした。
すなわち、主変速機構A2を3軸構成とし、上述のように各軸に上記各ギヤ及びシンクロを配置することで、軸方向が長くなることなく8速段以上を達成可能な車両用変速機を提供することができる。
また、本構成によれば、実施例1の場合であれば5速段、比較例の場合であれば6速段を達成する際、デファレンシャルギヤDEFには、第1シャフトx1に固定されたハイ側リダクションギヤGRHi側と、第3シャフトx3に固定されたロー側リダクションギヤGRLow側の両側から駆動力が入力されるため、デファレンシャルギヤDEFへの動力伝達経路を二つ確保することが可能となり、歯面に作用する負荷を軽減することができる。これにより、変速機の耐久性の向上を図ることができる。
(2)遊星歯車は、サンギヤSと、ピニオンを支持するピニオンキャリヤPCと、リングギヤRとを有する単純遊星歯車である。よって、ダブルピニオン機構のように構成が複雑化することがなく、静音性を確保しつつ低コスト化を図ることができる。
(3)第1回転メンバはピニオンキャリヤPCであり、第2回転メンバはサンギヤSであり、第3回転メンバはリングギヤRであり、
第1シンクロS1により第1ギヤG1を係止し、第1クラッチC1と第2クラッチC2を締結することで1速段を達成し、
第1シンクロS1により第1ギヤG1を係止すると共に第2シンクロS2により第3ギヤG3を係止し、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することで2速段を達成し、
第2シンクロS2により第3ギヤG3を係止し、第1クラッチC1と第3クラッチC3を締結することで3速段を達成し、
第1シンクロS1により第4ギヤG4を係止し、第1クラッチC1と第2クラッチC2を締結することで4速段を達成し、
第1シンクロS1により第4ギヤG4を係止すると共に第3シンクロS3により第6ギヤG6を係止し、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することで5速段を達成し、
第3シンクロS3により第6ギヤG6を係止し、第1クラッチC1と第3クラッチC3を締結することで6速段を達成し、
第3シンクロS3により第6ギヤG6を係止すると共に第4シンクロS4により第8ギヤG8を係止し、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することで7速段を達成し、
第4シンクロS4により第8ギヤG8を係止し、第1クラッチC1と第2クラッチC2を締結することで8速段を達成することとした。
第1シンクロS1により第1ギヤG1を係止し、第1クラッチC1と第2クラッチC2を締結することで1速段を達成し、
第1シンクロS1により第1ギヤG1を係止すると共に第2シンクロS2により第3ギヤG3を係止し、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することで2速段を達成し、
第2シンクロS2により第3ギヤG3を係止し、第1クラッチC1と第3クラッチC3を締結することで3速段を達成し、
第1シンクロS1により第4ギヤG4を係止し、第1クラッチC1と第2クラッチC2を締結することで4速段を達成し、
第1シンクロS1により第4ギヤG4を係止すると共に第3シンクロS3により第6ギヤG6を係止し、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することで5速段を達成し、
第3シンクロS3により第6ギヤG6を係止し、第1クラッチC1と第3クラッチC3を締結することで6速段を達成し、
第3シンクロS3により第6ギヤG6を係止すると共に第4シンクロS4により第8ギヤG8を係止し、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することで7速段を達成し、
第4シンクロS4により第8ギヤG8を係止し、第1クラッチC1と第2クラッチC2を締結することで8速段を達成することとした。
よって、比較例との関係に基づいて説明したように、段間比の悪化する変速段を排除した上で変速段を構成することができ、段間比の良好な車両用変速機を提供することができる。
また、それぞれの変速段を達成するにあたり、第1クラッチC1、第2クラッチC2及び第3クラッチC3のそれぞれを二つ締結し、更に変速時には、1つのクラッチだけを掛け換えるだけで変速を達成できるように構成しているため、二重掛け換えのような制御の複雑化を招くことがなく、安定した変速を達成できる。
同様に、第1シンクロS1、第2シンクロS2、第3シンクロS3及び第4シンクロS4にあっても、複数のシンクロが作動する2速段、5速段及び7速段では、1つのシンクロが作動するだけで二つのシンクロが噛合した状態を達成でき、二重作動のような制御の複雑化を招くことが無く、安定した変速を達成できる。
また、ギヤ比にあっても、13.072〜1.846の範囲をカバーするため、十分な広さのレシオカバレッジ(ギヤ比範囲)を得ることができ、運転性の向上並びに燃費の向上を図ることができる。
また、それぞれの変速段を達成するにあたり、第1クラッチC1、第2クラッチC2及び第3クラッチC3のそれぞれを二つ締結し、更に変速時には、1つのクラッチだけを掛け換えるだけで変速を達成できるように構成しているため、二重掛け換えのような制御の複雑化を招くことがなく、安定した変速を達成できる。
同様に、第1シンクロS1、第2シンクロS2、第3シンクロS3及び第4シンクロS4にあっても、複数のシンクロが作動する2速段、5速段及び7速段では、1つのシンクロが作動するだけで二つのシンクロが噛合した状態を達成でき、二重作動のような制御の複雑化を招くことが無く、安定した変速を達成できる。
また、ギヤ比にあっても、13.072〜1.846の範囲をカバーするため、十分な広さのレシオカバレッジ(ギヤ比範囲)を得ることができ、運転性の向上並びに燃費の向上を図ることができる。
以上、実施例1について説明したが、本発明は実施例1の構成に限らない。実施例1では差動機構A1として単純遊星歯車を用いたが、ダブルピニオン型遊星歯車でもよいし、ラビニョウ型遊星歯車でもよいし、シンプソン型遊星歯車でもよく、適正な回転メンバの数が得られれば特に問題は無い。
また、実施例1では、前進8速段の車両用変速機を示したが、更に少ない変速段、例えば前進7速段や6速段といった車両用変速機として構成してもよい。この場合、更に良好な特性の変速段のみを選択することができるため、運転性及び燃費の向上を図ることができる。
Claims (2)
- 主変速機構及び差動機構を備え、
前記主変速機構は、
それぞれ軸位置が異なる第1シャフト,第2シャフト及び第3シャフトと、
前記第2シャフトの外周に同軸配置された筒状回転メンバと、を有し、
前記第1シャフトは、
前記第1シャフト上に固定されるとともに終減速機と常時噛合するハイ側リダクションギヤと、
第3シンクロにより選択的に前記第1シャフトに対して係止可能な第6ギヤと、
第4シンクロにより選択的に前記第1シャフトに対して係止可能な第8ギヤと、を有し、
前記第2シャフトは、
前記第8ギヤと常時噛合する第1入力ギヤと、
前記第1シャフトに相対回転可能に支持されたリバースアイドラギヤと常時噛合する第2入力ギヤと、を有し、
前記筒状回転メンバは、
前記筒状回転メンバ上に固定されるとともに前記第6ギヤと常時噛合する第3入力ギヤと、を有し、
前記第3シャフトは、
前記第3シャフト上に固定されるとともに前記終減速機と常時噛合するロー側リダクションギヤと、
第1シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第1入力ギヤと常時噛合する第4ギヤと、
前記第1シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第2入力ギヤと常時噛合する第1ギヤと、
第2シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記リバースアイドラギヤと常時噛合するリバースギヤと、
前記第2シンクロにより選択的に前記第3シャフトに対して係止可能であって前記第3入力ギヤと常時噛合する第3ギヤと、を有し、
前記主変速機構は、これら各シャフト上のギヤを前記複数のシンクロの作動により動力伝達経路を切り替えるものであり、
前記差動機構は、
動力源と接続された第1回転メンバ,第2回転メンバ及び第3回転メンバを有する遊星歯車と、
該遊星歯車の前記第1,第2,第3回転メンバのうちの二つを選択的に連結する第1クラッチと、
前記第2シャフトと前記第2回転メンバとを選択的に連結する第2クラッチと、
前記筒状回転メンバと前記第3回転メンバとを選択的に連結する第3クラッチと、を有し、
前記第1回転メンバは前記ピニオンキャリヤであり、前記第2回転メンバは前記サンギヤであり、前記第3回転メンバは前記リングギヤであり、
前記第1シンクロにより前記第1ギヤを係止し、前記第1クラッチと前記第2クラッチを締結することで1速段を達成し、
前記第1シンクロにより前記第1ギヤを係止すると共に前記第2シンクロにより前記第3ギヤを係止し、前記第2クラッチと前記第3クラッチを締結することで2速段を達成し、
前記第2シンクロにより前記第3ギヤを係止し、前記第1クラッチと前記第3クラッチを締結することで3速段を達成し、
前記第1シンクロにより前記第4ギヤを係止し、前記第1クラッチと前記第2クラッチを締結することで4速段を達成し、
前記第1シンクロにより前記第4ギヤを係止すると共に前記第3シンクロにより前記第6ギヤを係止し、前記第2クラッチと前記第3クラッチを締結することで5速段を達成し、
前記第3シンクロにより前記第6ギヤを係止し、前記第1クラッチと前記第3クラッチを締結することで6速段を達成し、
前記第3シンクロにより前記第6ギヤを係止すると共に前記第4シンクロにより前記第8ギヤを係止し、前記第2クラッチと前記第3クラッチを締結することで7速段を達成し、
前記第4シンクロにより前記第8ギヤを係止し、前記第1クラッチと前記第2クラッチを締結することで8速段を達成する、車両用変速機。 - 請求項1に記載の車両用変速機において、
前記遊星歯車は、サンギヤと、ピニオンを支持するピニオンキャリヤと、リングギヤとを有する単純遊星歯車である、車両用変速機。
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