JP5795152B2 - Mrセンサの経年変化補正方法および電流測定方法 - Google Patents

Mrセンサの経年変化補正方法および電流測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気測定に用いられるMR(magneto-resistive:磁気抵抗効果型)センサに係わり、特に、MRセンサの経年変化に伴って生ずる磁界強度の測定誤差に対して補正を行うMRセンサの経年変化補正方法、およびそのようなMRセンサを用いて電流を測定する電流測定方法に関する。
MR素子は、現在市販の商品に用いられているホールセンサの代わりとして磁界の検出に用いた場合に、そのホールセンサと比較して非常に高い感度が得られるという利点を有している。特に、最先端のMTJ(磁気トンネル接合:magnetic tunnel junction)センサを用いた場合には、ホールセンサよりも桁違いに高い感度を得ることができる。
回路と非接触に設けたMR素子を電流センサとして用いて、その回路から生ずる磁界を検出する方法が、例えばStauthらによる特許文献1およびShojiによる特許文献2に開示されている。図1Aは、従来の閉ループ電流磁界センサの一般的な構造を示す図である。この電流センサは、基板2の上に設けられたMRセンサ1と、基板2の下方に設けられた電流線3と、MRセンサ1に隣接して設けられた磁界キャンセル線4という3つの主要部を備えている。MRセンサ1は、電流線3を流れる電流5を物理量として測定するものである。すなわち、電流線3に電流5が流れると、磁力線により示されるように、MRセンサ1に対して磁界6が発生する。この磁界6は、MRセンサ1のセンス層(フリー層)の磁化を回転させ、これによりMRセンサ1に抵抗変化が生じる。
閉ループ動作の場合、第2の電流7が磁界キャンセル線4に流れることにより、MRセンサ1に磁界8が発生し、この磁界8が、電流線3に流れる電流5によって発生したMRセンサ1への磁界6を相殺する。そのため、MRセンサ1の磁界キャンセル線4によって生じた磁界8を調整(calibrate)することにより、電流5によって生じた磁界6を完全に相殺するために必要であってMRセンサ1における全磁界を実質的にゼロにさせる(すなわち、MRセンサ1の抵抗値をゼロ磁界での抵抗値に変化させる)電流7が得られ、この電流値に基づいて、電流線3に流れる電流5の電流値を計測することができる。
図1Bおよび図1Cは、従来の他の2つの検出手法を示す図である。
図1Bは、開ループ方式の検出構造を示す図である。この場合、電流源からMRセンサ9に対し電力が供給され、MRセンサ9における出力電圧と、外部磁界の無印加時におけるMRセンサ9の出力電圧と等しく設定された基準電圧Vrefとが比較される。したがって、出力電圧Voutは、MRセンサ9の抵抗値の変化と比例することになる。MRセンサ9の抵抗値が、外部磁界に対して妥当な線形応答を示すと仮定すると、出力電圧Voutは、MRセンサ9によって測定された外部磁界の測定値として利用することができる。
図1Cは、開ループ方式の他の検出構造を示す図である。この例では、互いに等しい抵抗特性と感度特性とを有する2つのMRセンサ9,10が直列に接続され、それらに対し電圧源VCCから電力が供給される。ここで、MRセンサ9とMRセンサ10とは相反する特性を示すように構成され、これらのMRセンサ9とMRセンサ10とに対して同一の磁界が印加されると、一方のMRセンサの抵抗値が増加し、他方のMRセンサの抵抗値が減少するようになっている。
図1Cに示した構成の場合、磁界の存在下では、MRセンサ9とMRセンサ10との間の接続点における電圧は、VCC/2という値からずれる。したがって、基準電圧VrefがVCC/2に設定されていると、出力電圧Voutは結果的に変化することになる。図1Bおよび図1Cに示した構成は、一般的な磁界検出用途に適用可能である。一方、図1Cの方式は、図1Aに示した構成と容易に組み合わすことができる。この場合、図1Cの出力電圧Voutがゼロにオフセットされたときの、磁界キャンセル線4に流れる第2の電流7の値を用いて、その下方の電流線3に流れる電流5を正確に測定することができる。
関連する先行技術を検索したところ、以下の先行技術文献が見つかった。
Ansserlechnerらによる特許文献3には、磁界センサに対する圧電効果と、その圧電効果を軽減するために温度補償を用いることが記載されている。Liらによる特許文献4は、電流を印加することにより既知の磁界を誘起したのち、比例的手法を用いて未知の磁界を求めることについて開示している。Yuasaらによる特許文献5は、規格化した抵抗値を用いることについて開示しているが、ここでの規格化は、単にグラフを描くために行っているにすぎない。
米国特許第7,259,545号明細書 米国特許出願公開第2006/0170529号明細書 米国特許第7,440,861号明細書 米国特許第6,580,271号明細書 米国特許出願公開第2007/0154740号明細書
従来より用いられている図1Bおよび図1Cに示した回路は、MRセンサの抵抗値をそのまま用いるという点で不都合がある。すなわち、図1Bに示す開ループ構造の場合、抵抗値変動の絶対値に対して高い感受性を示すことから、動作に際して、例えば、熱的、電気的または機械的な応力に起因した抵抗値の変位が、測定精度に直接影響することになる。
図1Cに示す構成の場合には、2つのMRセンサ9,10の絶対的な抵抗値変位による影響は受けない。しかしながら、この場合、その2つのMRセンサ9とMRセンサ10との間の、相対的な抵抗値変位による影響を受けることになる。仮に同種の応力を受けた場合であっても、MRセンサ9の抵抗値とMRセンサ10の抵抗値とが等しく変化するわけではないからである。
図2は、2つのMRセンサを電源オン状態とし、室温よりも著しく高い応力温度に曝した場合に、これらの2つのMRセンサのゼロ磁界での抵抗値R0がどのように経時変化するかを表したものである。図2に示すように、本来のゼロ磁界における抵抗値に対して、全体的に4.5%に達する抵抗値の増加が見られる上、2つのMRセンサ間における抵抗値の増加程度の差は1%に達することがわかる。こうした2つのMRセンサ間における抵抗値の変化の違いに起因して、図1Bおよび図1Cに示す構成では、いずれも測定精度に何らかの劣化が生じる可能性がある。
本発明の目的は、MRセンサの経年変化に伴うセンサ抵抗値のドリフトが測定精度に与える影響を低減することを可能とするMRセンサの経年変化補正方法および電流測定方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記MRセンサの抵抗値のドリフトを補正する現場法として利用可能なMRセンサの経年変化補正方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、非接触での電流測定における精度を改善することが可能な電流測定方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、2つのセンサを用いた磁界測定法の測定精度向上を可能とする、MRセンサの経年変化補正方法および電流測定方法を提供することにある。
これらの目的は、経年の(特に、何らかの応力の影響を受けた場合の)結果として変化したセンサ出力を補正するためにMRセンサに適用される規格化ファクターを生成する2つの方法を開示することによって達成される。これらの方法のいずれにおいても、MRセンサを特定の状態の下に置くことがポイントである。後者の方法は、特定の磁気環境(例えば、飽和状態など)の下に置かれたセンサに関する何らかのセンサ状態として規定される。
第1の方法の場合、MRセンサが特定の状態にあるときのセンサ抵抗のベースライン値(R1a)が求められて記録される。その後においてMRセンサが用いられる際に、そのセンサ抵抗値のアップデート値(R1b)が求められる。このアップデート値をベースライン値で除することにより、規格化ファクターR1b/R1aが生成される。この規格化ファクターは、MRセンサによる磁界測定の際に、そのMRセンサの出力電圧値を補正するために用いられる。
第2の方法の場合、(選択された特定の状態に置かれたときに抵抗値R1を示す)MRセンサに電圧V1を印加することによりMRセンサに電流I1が流れるようにする。そして、MRセンサが未知の磁界の測定に用いられている間、電流源を用いて、MRセンサに電流I1が流れ続けるようにする。これにより、MRセンサに電圧降下V2が生じる。(この未知の磁界における)MRセンサの抵抗値がR2であるとすると、この電圧降下V2が、その選択された特定の状態に対して規格化された電圧値となる。
より詳細には、以下のような手段により本発明の目的が達成可能である。
本発明におけるMRセンサの経年変化補正方法は、出力を有するMRセンサの経年変化を補正する方法であって、MRセンサを特定の磁気環境に曝すことにより、MRセンサを特定の磁気環境下に置いたときに得られる第1の出力値に関連(または随伴)するセンサ状態であって予測可能な態様での経年変化が既知である特定の状態に、MRセンサを置く工程と、MRセンサを未知の磁界に曝すことにより、第2の出力値を得る工程と、第1の出力値に対する第2の出力値の相対的調整を行うための規格化ファクター(normalizing factor)を求め、これを用いて第2の出力値を補正する工程とを含むものである。
本発明におけるMRセンサの経年変化補正方法では、MRセンサが初めて特定の状態の下に置かれたときのMRセンサの抵抗値を第1の出力値(R1a)でもあるベースライン値として記録する工程と、MRセンサを用いて未知の磁界を測定する前に特定の状態にあるときのMRセンサの抵抗値(R1b)を測定する工程と、規格化ファクターをR1b/R1aとして求める工程とをさらに含むように構成可能である。
また、本発明におけるMRセンサの経年変化補正方法では、MRセンサが特定の状態にあるときに、MRセンサに電圧V1を印加することによりMRセンサに電流I1を流す工程と、電圧V1を電流I1で除することによりセンサ抵抗値R1を求め、これを保持する工程と、MRセンサが未知の磁界下にあるときに、電流源を用いてMRセンサに電流I1を供給することにより、MRセンサの規格化された電圧出力である電圧降下V2をMRセンサに生じさせる工程と、センサ抵抗値R1と電圧降下V2との積を電圧V1で除することにより、未知の磁界下にあるときのMRセンサの規格化された抵抗値R2を求める工程とを含むように構成可能である。
本発明におけるMRセンサの経年変化補正方法は、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、CIP−GMR(面内電流型巨大磁気抵抗効果)素子、CPP−GMR(面直交電流型巨大磁気抵抗効果)素子、およびTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の各種のMRセンサに適用可能である。
本発明の電流測定方法は、第1の導電線に流れる第1の電流の測定方法であって、出力を有するMRセンサを用意する工程と、MRセンサを特定の磁気環境に曝すことにより、MRセンサを特定の磁気環境下に置いたときに得られる出力に関連(または随伴)するセンサ状態であって予測可能な態様での経年変化が既知である特定の状態に、MRセンサを置く工程と、第2の導電線を用意し、第1の導電線と第2の導電線との間に、これらの導電線からそれぞれ既知の距離ずつ離れた位置にMRセンサを配置する工程と、第2の導電線に、既知の値を有する第2の電流を、第1の電流に伴う磁界と第2の電流に伴う磁界とが互いに反対方向を向くこととなるような方向に流す工程と、MRセンサの出力に規格化ファクターを適用して出力のアップデート値を求めることにより、規格化出力(normalized output)を生成する工程と、規格化出力が特定の状態に達するまで、第2の電流を調整する工程と、第2の電流の値から第1の電流の値を導く工程とを含むものである。
本発明の電流測定方法では、MRセンサが初めて特定の状態の下に置かれたときの、規格化出力のベースライン値を記録する工程と、MRセンサの出力に規格化ファクターを適用して規格化出力のアップデート値を求め、この規格化出力のアップデート値からベースライン値を差し引くことにより差分を求める工程と、差分がゼロに近づくまで第2の電流を調整し、これによりMRセンサが特定の状態に達したことを示す工程とをさらに含むように構成可能である。
また、本発明の電流測定方法では、MRセンサが特定の状態にあるときに、MRセンサに電圧V1を印加することによりMRセンサに電流I1を流す工程と、MRセンサが、それに抵抗値R2を生じさせるような未知の磁界下にあるときに、電流源を用いてMRセンサに電流I1を供給することにより、電流I1と抵抗値R2との積に等しい値の電圧V2をMRセンサに生じさせる工程とをさらに含むように構成可能である。
本発明のMRセンサの経年変化補正方法および電流測定方法では、「特定の磁気環境」は、MRセンサを磁気的に飽和させるに足る強度の磁界であってよいし、MRセンサを飽和させるには不十分な強度の磁界であってもよい。
前者の場合には、特定の磁気環境下にあるときのMRセンサの出力として、MRセンサの最大抵抗値(Rmax)、MRセンサの最小抵抗値(Rmin)、または、最大抵抗値(Rmax)と最小抵抗値(Rmin)との任意の線形結合(平均、加算、減算、乗算および除算を含む)の値を利用し、MRセンサを磁気的に飽和させるに足る強度の磁界を生成することが好ましい。
後者の場合には、MRセンサに対して相対的に固定された導電線またはコイルを用い、これらの導電線またはコイルに既知の電流を流すことにより、MRセンサを飽和させるには不十分な強度の均一磁界を「特定の磁気環境」として再現させるようにすることが好ましい。
なお、「特定の磁気環境」を生じさせるには、MRセンサに対して相対的に固定されていない外部磁界発生源を用いてもよい。
本発明のMRセンサの経年変化補正方法によれば、MRセンサが再現可能な特定の状態に置かれているときのセンサ出力を基準として、磁界測定時のMRセンサの出力を規格化するようにしたので、MRセンサの経年変化に伴うセンサ抵抗値のドリフトが測定精度に与える影響を低減することができる。また、このような補正方法を電流測定方法に適用することにより、非接触での電流測定精度を向上させることができる。そして、本発明の方法は、MRセンサの抵抗値のドリフトを補正するための有効な現場法として利用可能である。
従来のMRセンサの一例を示す図である。 従来のMRセンサの他の例を示す図である。 従来のMRセンサの他の例を示す図である。 経年変化によりMR素子の抵抗値が時間経過とともに増加していく様子を示す図である。 経年変化に伴うMRセンサ抵抗値の増加ドリフトと印加磁界との関係を示す図である。 経年変化に伴うMRセンサ抵抗値の変化が規格化ファクターの適用によって補正される様子を示す図である。 規格化法を用いることによって経年変化に伴う測定誤差が低減する様子を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るMRセンサの経年変化補正方法および電流測定方法を実施するために、MRセンサを特定の磁気環境下に置くと共にMRセンサに電圧を印加したときの状態を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るMRセンサの経年変化補正方法および電流測定方法を説明するための模式図である。 本発明の一実施の形態に係るMRセンサの経年変化補正方法および電流測定方法を実施するために、MRセンサを測定対象磁界の下に置くと共にMRセンサに定電流を流したときの状態を示す図である。
図3Aは、MRセンサを電源オンの状態で長期間にわたって高温の応力に曝した場合における、MRセンサへの印加磁界とMRセンサの抵抗値との関係を表すものである。図中の実線および点線は、それぞれ、応力印加の前および後の状態を示している。図3Aにおいて、応力印加後(点線)は、応力印加前(実線)と比較してより高い抵抗値の状態に変位している。これは、図2に示す時間0における抵抗値に対して時間t3における抵抗値が増加していることと同様の抵抗値の増加を反映している。上記したように、この抵抗値の増加は磁界の検出結果に誤差を生じさせる。
図3Bにおける実線および点線は、図3Aに示した実線および点線をそれぞれの平均抵抗値を用いて規格化した場合の印加磁界とMRセンサ抵抗値との関係を示している。平均抵抗値は、実線および点線の各々の、+3Hの磁界および−3Hの磁界における最大抵抗値と最小抵抗値との平均値を求めることにより求められる(3Hは、素子を飽和状態すなわち再生可能状態にさせるのに十分である)。図3Bに示すように、平均抵抗値を用いて規格化した実線および点線は、ほぼ正確に、互いに重なり合っており、垂直方向にごくわずかな相対的な変位が生じているに過ぎない。なお、MRセンサのベースライン抵抗値は変位しているものの、その対磁界感度(dR/R)は変化していない。
したがって、単に、経年変化に起因してMRセンサに生じた抵抗値ドリフト分をオフセットさせるような規格化ファクターを定めればよいことになる。このように、MRセンサの寿命期間におけるいかなる段階においていかなる磁界が印加された場合においても、MRセンサにより得られた抵抗値を規格化ファクターによって規格化することができる。
MRセンサが、考え得るいくつかの「特定の状態」のうちの1つの下に置かれているときのMRセンサの抵抗値が、上記のような規格化ファクターの算出に適したパラメータであることが、実験データにより確認されている。以下、「特定の状態」についてより詳細に説明する。ただし、この規格化ファクターは、MRセンサのベースライン抵抗値が最後のアップデート以来変わっていないことが既知である場合を除いて、新たな一連の磁界測定がなされるごとにアップデートする必要がある。
図4は、抵抗値を規格化することにより、何らかの応力に起因した抵抗値の変位を最小限に抑えることができる様子を示している。ここでは、合計20個のMTJセンサに対し、電源オンの状態で長期間にわたって高温状態下に置くことによって応力を与える実験を行った。図4のX軸は、各センサにおける初期のゼロ磁界抵抗値(ZFV:zero field value)を基準としたゼロ磁界抵抗値の平均シフト量(以下、ZFV平均シフト量という。)をパーセント(%)により示している。Y軸は、ゼロ磁界抵抗値のシフト量の標準偏差(STD:standard deviation,以下、ZFVシフト量STDという。)を示している。図4に示す4つの異なるマークは、「ZFVシフト量STD」対「ZFV平均シフト量」の関係についての4つのケースを示している。具体的には、各センサのトランスファー曲線に沿って、センサ抵抗値の規格化を行わなかった場合(○)、センサ抵抗値を最大抵抗値で規格化した場合(□)、最小抵抗値で規格化した場合(△)、中央値(平均値)で規格化した場合(◇)をそれぞれ示している。
規格化を行わなかった場合、センサのZFV平均シフト量は、初期のZFVに対して5.2%に達する増加を示し、ZFVシフト量STDは、3.2%に達する増加を示している。この場合、仮にセンサの抵抗値を対象磁界の測定にそのまま用いると、ゼロ磁界値の変位に起因して、閉ループ構造では最大で9%〜10%の誤差が生じ、開ループ構造では同様に最大で10%の誤差が生じることになる。しかしながら、センサ抵抗値を、トランスファー曲線に沿って、最大抵抗値、最小抵抗値、および平均値で規格化すると、規格化したゼロ磁界値の変位は、平均で0.7%から0.8%、ゼロ磁界値の標準偏差は、0.1%となる。したがって、最大誤差値は、閉ループ構造では0.3%以下、開ループ構造では1%未満となる。これらの発見を実際の測定に適用するにあたり、本発明者らは、この規格化技術を一連の外部磁界の値を測定するその都度用いることにより、長期的動作もしくは外部応力またはその両方による抵抗値変位に起因した測定誤差を低減することができた。
センサの動作中にその場で規格化を行うには、MRセンサに隣接して磁界発生コイル(図示せず)を挿入する。MRセンサを用いて外部磁界を測定する前に、付加したコイルに必要な電流を流し、これにより、選択した「特定の状態」の下にMRセンサを置く。この「特定の状態」としては、例えば、素子の飽和状態が用いられる。飽和状態を用いる場合、センサの抵抗値は、飽和磁界の方向に依存して最大または最小となる。
図3Aおよび図3Bに示す点線および実線において、センサの位置における全磁界は、+H点または−H点を超えるものである必要がある。飽和状態のセンサ抵抗値(すなわち、RmaxおよびRmin)を一旦保持したあと、Rmeanを求めて保持する。次に、付加コイルの磁界をオフにし、測定対象磁界のみをその場に残す。そして、保持したRmax、Rmin、またはRmeanの値を用いて規格化を行う。
規格化ファクターは、例えば、RmaxとRminとの任意の線形結合が効果的である。ただし、飽和状態は必ずしも考えられ得る唯一の「特定の状態」ではなく、他の「特定の状態」として、例えばゼロ磁界における出力(すなわち、抵抗値と印加磁界との関係を示す曲線の中間部分の抵抗値)を用いてもよい。さらに他の「特定の状態」としては、最新の規格化ファクターを求めるごとにMRセンサにおいて正確に再現可能な任意の磁界が挙げられる。
要約すると、磁界検出に際して磁界センサの抵抗値を規格化することにより、以下の効果が得られる。
1.ベースライン抵抗値の変位に起因する誤差を飛躍的に低減することができる。
2.抵抗値の変位が規格化されるとともに、センサ間のばらつきは、センサの非対称性変化および非対称性分散によって影響を受けるものの、それ以外の要因によっては影響されなくなる。
3.MRセンサ、特に最先端のTMRセンサは、長期間の応力を経た場合の抵抗値と比較して、その非対称性においてより優れた均一性を有し、より少ない分散を有するようになる。
4.規格化法を用いることにより、閉ループ構造を用いた磁界検出手段において、同一または同様の抵抗値/感度を有するMRセンサを用いる必要性が改善される。
[最初にベースラインを確立する必要のない規格化]
図5Aに示す素子は、少なくとも1つのMRセンサ21を備えている。MRセンサ21は、磁界によってこのMRセンサ21のセンス層における磁化が回転することにより、抵抗変化が生じるものである。また、MRセンサ21に近接して電気回路線22が設けられ、この電気回路線21に電流が流れたときに、MRセンサ21に対する磁界23が発生する。この磁界23は、MRセンサ21を磁気的に飽和させるのに十分な強度を有している。
MRセンサ21の抵抗値の(最大値または最小値での)規格化は、MRセンサ21における未知の磁界を測定する前に磁界23を用いてMRセンサ21を飽和させることにより、達成される。すなわち、まず、電気回路線22に電流を流すことにより、MRセンサ21に磁界23を発生させる。MRセンサ21が高抵抗(HR:high resistance)または低抵抗(LR:low resistance)の抵抗値飽和状態24に達したところで(図5B)、MRセンサ21に定電圧源25から電圧が印加される。この定電圧源25を使用したのち、定電圧源25を定電流源26に替え、流れる電流が定電圧源25のときと同じくなるように保つ。したがって、定電流源26の電流値は、図5Cに示すように、抵抗値飽和状態24(すなわち、MRセンサ21の最大抵抗値または最小抵抗値)の抵抗値に反比例するようになる。
次に、電気回路線22を流れる電流をオフにし、MRセンサ21における磁界23を取り除く。これにより、MRセンサ21は測定対象の外部磁界のみを検出することが可能となる。そして、定電流源26からMRセンサ21に一定電流が供給されることにより、MRセンサ21の電圧は、飽和抵抗値に規格化されたMRセンサ21の抵抗値に比例するようになる。なお、高抵抗の飽和状態または低抵抗の飽和状態を得るために用いられる強磁界の代わりに、MRセンサ21を飽和させるのに足る強度を有してはいないが正確に再現可能な既知の磁界を用いて、この種の規格化された電圧を較正するようにしてもよく、このような性質を有する既知の磁界を、外部磁界の強度の測定に用いることもできる。いったん較正が完了すると、MRセンサを最後に使用した以降にMRセンサにドリフトが生じたと考えられるごとに規格化ファクターを素早く測定することができるため、その完了した較正は永続的なものとなる。
なお、電気回路線22は、本実施の形態を実施する際の磁界発生源の一例にすぎず、コイルや外部磁界源等の任意の磁界発生器を用いるようにしてもよい。
[実施例]
次に、いくつかの実施例について説明する。
[実施例1a]
本実施例は、上記した「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」方法に基くものである。この場合、規格化ファクターは、MRセンサにおける高抵抗状態の抵抗値または低抵抗状態の抵抗値である、電流源26の値は、MRセンサ21の抵抗値が高抵抗状態または低抵抗状態である場合において電圧源25からの電圧が印加されたときにMRセンサ21に流れる電流である。
[実施例1b]
本実施例もまた、上記「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」場合に基づくものである。ただし、本実施例では、規格化ファクターを、MRセンサの高抵抗状態および低抵抗状態の双方の抵抗値から求めるようにしている。本実施例では、電流源26の値は、電圧源25からの電圧が印加されたときにMRセンサ21に流れる電流を反映させるべく、これらの高抵抗状態および低抵抗状態の電流から求めている。したがって、この場合のMRセンサ21の抵抗値は、高抵抗状態の抵抗値および低抵抗状態の抵抗値の線形関数で表され、例えば、電圧源25が存在するときのMRセンサ21の平均抵抗値(高抵抗状態の抵抗値と低抵抗状態の抵抗値との算術平均)となる。但し、線形関数は、平均値を得るための関数に限定されるものではなく、その他の関数であってもよい。
[実施例2]
この実施例は、上記実施例1bと同様であるが、電気回路線22に同じ電流を流したときに形成される特定の磁気的環境(磁界23)の詳細が実質的に同一となるように事前に磁界23を較正するようにしている点で、上記実施例1bとは異なっている。また、電気回路線22に電流を流して磁界23を発生させたときに、MRセンサ21に印加される磁界が磁界23のみとなるようにするため、外部磁界を一時的にオフまたは遮蔽するようにしている。この実施例では、電圧源25の適用後にこの電圧源25に代えて電流源26を適用するに当たり、電圧源25および磁界23を適用したときに同じ電流がMRセンサ21に流れるようにすることにより、特定の磁気環境(磁界23)の下におけるセンサ抵抗値によってMRセンサ21の抵抗値が規格化される。この構成では、磁界23は、MRセンサ21を飽和させる必要はなく、むしろ良好な再現性および安定性のみを必要とする。
[実施例3]
本実施例は、上記実施例1aと同様であるが、上記実施例1aで説明した「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」方法によってMRセンサ21の抵抗値を規格化するものではない点で、実施例1aと異なっている。この実施例では、測定を行う前に、磁界23がオン状態であってMRセンサ21が抵抗状態24にあるときに、調整可能な電流源26を用いてMRセンサ21に調整電流を供給する。この調整電流は、MRセンサ21が抵抗状態24にあるときにこのMRセンサ21の電圧が特定電圧値に達し保持されるように、調整される。そして、磁界23がオフ状態(MRセンサ21が抵抗状態27にあり、外部磁界のみを検出可能である状態)にされると、調整可能な電流源26からの電流は、抵抗状態24の場合と同じとなるように維持される。なお、磁界検出機構が複数のMRセンサ21を有するものである場合には、電流源26による電流調整中における上記特定電圧値は、すべてのMRセンサ21の電圧が互いに等しくなるような電圧値とすることができる。
[実施例4]
この実施例は、上記実施例1bと同様であるが、「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」方法において、調整可能な電流源26をMRセンサ21に対してのみ用いる点で、実施例1bと異なっている。この実施例では、磁界23が印加されているときにMRセンサ21の電圧が特定の値に保たれるように、調整可能な電流源26の電流が調整される。なお、磁界検出機構が複数のMRセンサ21を有するものである場合には、調整可能な電流源26の電流調整後(規格化時)に測定される電圧は、各MRセンサ21におけるすべての電圧が互いに等しくなる場合の電圧である。
[実施例5]
本実施例は、上記実施例2と同様であるが、「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」方法を、調整可能な電流源26をMRセンサ21に対してのみ用いるように変更した点で、実施例2と異なっている。この実施例では、磁界23が印加されているときにMRセンサ21の電圧が特定の値を保つように、電流源26の電流が調整される。なお、磁界検出機構が複数のMRセンサ21を有するものである場合、電流源26の調整中における上記特定電圧値は、すべてのMRセンサ21の電圧が互いに等しくなるような電圧値とすることができる。
[実施例6]
この実施例は、上記実施例1aと同様であるが、上記実施例1aで説明した「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」方法によってMRセンサ21の抵抗値を規格化するものではない点で、実施例1aと異なっている。この実施例では、MRセンサ21が高抵抗状態または低抵抗状態にあるときのMRセンサ21のベースライン抵抗値を、直接的(MRセンサ21の抵抗値として)または間接的に(MRセンサ21における電圧または電流として)測定し電子的に保持する。この記録され遅延され保持された抵抗値データは、後に、(除算を行うための)他のデジタル回路またはアナログ回路を用いてMRセンサ21の抵抗値を規格化するときに利用される。
[実施例7]
この実施例は、上記実施例1bと同様であるが、高抵抗状態および低抵抗状態にあるときのMRセンサ21の抵抗値を保持するようにしている点で、実施例1bと異なる。本実施例では、これらの抵抗値を線形演算により結合することにより、MRセンサ21の抵抗値の規格化に使用可能な値を生成する。この線形演算とは、例えば、MRセンサ21の高抵抗状態の抵抗値と低抵抗状態の抵抗値との平均値を求めるための演算である。
[実施例8]
本実施例は、上記実施例2と同様であるが、上記実施例1bで説明した「電圧源を使用したのち、電圧源の代わりに電流源を用いる」方法によってMRセンサ21の抵抗値を規格化するものではない点で、実施例2と異なっている。本実施例では、磁界23が印加されているときのMRセンサ21の抵抗値を直接的(MRセンサ21の抵抗値として)または間接的に(MRセンサ21の電圧または電流として)記録し遅延し保持することが可能な所定のデジタル回路またはアナログ回路を用いて、MRセンサ21の抵抗値を規格化する。この記録され遅延され保持された抵抗値データは、その後、(除算を行うための)他のデジタル回路またはアナログ回路を用いてMRセンサ21の抵抗値を規格化する際に利用される。
本発明をその好適な実施の形態を参照して詳細に説明したが、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形式的および細部にわたる様々な変更が可能であることを理解できるであろう。
21…MRセンサ、22…電気回路線、23…磁界、24…抵抗値飽和状態(高抵抗状態または低抵抗状態)、25…定電圧源、26…定電流源、27…磁界検出状態。

Claims (9)

  1. 出力を有するMR(磁気抵抗効果)センサの経年変化を補正する方法であって、
    前記MRセンサを、再現可能な特定の磁気環境に曝すことにより、前記MRセンサから第1の出力値を得る第1の工程と、
    前記第1の工程ののち、未知の磁気環境に前記MRセンサを曝すことにより前記MRセンサから第2の出力値を得ると共に、前記MRセンサを前記特定の磁気環境に再び曝すことにより第3の出力値を得る第2の工程と、
    前記第1および第3の出力値を用いて規格化ファクター(normalizing factor)を作成し、前記規格化ファクターを用いて前記第2の出力値を補正する第3の工程とを含み、
    前記第1の工程において、前記MRセンサが前記特定の磁気環境下に初めて置かれるときに前記第1の出力値としての前記MRセンサの抵抗値(R1a)を測定し、前記MRセンサの抵抗値(R1a)をベースライン値として記録する工程と、
    前記第2の工程において、前記MRセンサが再び前記特定の磁気環境に曝されているときに、前記MRセンサの抵抗値(R1b)を測定する工程と、
    前記規格化ファクターを、R1b/R1aとして求める工程とをさらに含む
    MRセンサの経年変化補正方法。
  2. 前記特定の磁気環境が、前記MRセンサを磁気的に飽和させるに足る強度の磁界である
    請求項1に記載のMRセンサの経年変化補正方法。
  3. 前記MRセンサに対して相対的に固定された導電線またはコイルを用いて、前記特定の磁気環境を生じさせる
    請求項1に記載のMRセンサの経年変化補正方法。
  4. 前記特定の磁気環境が、前記MRセンサを飽和させるには不十分な強度の均一な磁界であり、
    前記導電線または前記コイルに既知の電流を流すことにより前記特定の磁気環境を再現させる
    請求項に記載のMRセンサの経年変化補正方法。
  5. 前記MRセンサに対して相対的に固定されていない外部磁界発生源を用いて、前記特定の磁気環境を生じさせる
    請求項に記載のMRセンサの経年変化補正方法。
  6. 前記MRセンサが、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、CIP−GMR(面内電流型巨大磁気抵抗効果)素子、CPP−GMR(面直交電流型巨大磁気抵抗効果)素子、およびTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子からなる群から選択されたものである
    請求項に記載のMRセンサの経年変化補正方法。
  7. 第1の導電線に流れる第1の電流の測定方法であって、
    出力を有するMR(磁気抵抗効果)センサを用意する工程と、
    前記MRセンサを、再現可能な特定の磁気環境に曝すことにより、前記MRセンサから第1の出力値を得る第1の工程と、
    第2の導電線を用意し、前記第1の導電線と前記第2の導電線との間に、前記第1および第2の導電線からそれぞれ既知の距離ずつ離れた位置に前記MRセンサを配置する第2の工程と、
    前記第1および第2の工程ののち、前記第2の導電線に、既知の値を有する第2の電流を、前記第1の電流に伴う磁界と前記第2の電流に伴う磁界とが互いに反対方向を向くこととなるような方向に流し、未知の磁気環境に前記MRセンサを曝すことにより前記MRセンサから第2の出力値を得る第3の工程と、
    前記MRセンサを前記特定の磁気環境に再び曝すことにより第3の出力値を得る第4の工程と、
    前記第1および第3の出力値を用いて規格化ファクター(normalizing factor)を作成し、前記規格化ファクターを用いて前記第2の出力値のアップデート値を求め、補正された出力を生成する第5の工程と、
    前記補正された出力が前記特定の磁気環境に対応した値となるまで前記第2の電流を調整する第6の工程と、
    前記第2の電流の値から前記第1の電流の値を導く工程とを含み、
    前記第1の工程において、前記MRセンサが前記特定の磁気環境下に初めて置かれるときの前記MRセンサの前記第1の出力値をベースライン値として記録する工程と、
    前記第2の出力値のアップデート値から前記ベースライン値を差し引くことにより差分を求める工程と、
    前記差分がゼロに近づくまで前記第2の電流を調整することで、前記MRセンサを前記特定の磁気環境に曝すこととする工程とをさらに含み、
    前記第1の工程において、前記MRセンサが前記特定の磁気環境下に初めて置かれるときに前記第1の出力値としての前記MRセンサの抵抗値(R1a)を測定し、前記MRセンサの抵抗値(R1a)をベースライン値として記録する工程と、
    前記第4の工程において、前記MRセンサが再び前記特定の磁気環境に曝されているときに、前記MRセンサの抵抗値(R1b)を測定する工程と、
    前記規格化ファクターを、R1b/R1aとして求める工程とをさらに含む
    電流測定方法。
  8. 前記特定の磁気環境が、前記MRセンサを磁気的に飽和させるに足る強度の磁界である
    請求項に記載の電流測定方法。
  9. 前記特定の磁気環境が、前記MRセンサを飽和させるには不十分な強度の磁界であり、 前記MRセンサに対して相対的に固定された導電線またはコイルに既知の電流を流すことにより、前記特定の磁気環境を再現性良く生じさせる
    請求項に記載の電流測定方法。
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