JP5794479B2 - 無段変速機における異常判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トロイダル変速機構を備えた無段変速機における異常判定装置に関する。
入力ディスクおよび出力ディスク間に挟持したパワーローラを傾転させることで変速比を無段階に変化させるトロイダル型無段変速機において、パワーローラを支持するトラニオンに設けたピストンの両側に一対の油室を形成し、それらの油室の一方の油圧を増加させて他方の油圧を減少させることでトラニオンを軸方向に駆動して変速比を変化させるとともに、パワーローラからトラニオンに加わる反力荷重を前記油室の油圧によって支持するものが、下記特許文献1により公知である。
またエンジンに接続されたメインシャフト上にトロイダル変速機構を設け、メインシャフトに一定変速比を有する一定変速機を介して接続されたカウンタシャフト上に遊星歯車機構を設け、トロイダル変速機構の出力部とカウンタシャフトとを直結モードクラッチ(高速モードクラッチ)を介して接続するとともに、遊星歯車機構のサンギヤをトロイダル変速機構の出力部に接続し、リングギヤをカウンタシャフトに接続し、キャリヤを動力循環モードクラッチ(低速モードクラッチ)を介して一定変速機に接続したものが、下記特許文献2により公知である。
特許文献2の無段変速機によれば、動力循環モードクラッチを締結してトロイダル変速機構の変速比を変更することで、前進側および後進側の両方で無限大を含む変速比を得ることができ、また直結モードクラッチを締結することで、トロイダル変速機構の変速比に応じた変速比を得ることができる。
特開平7−198015号公報 特開平11−223257号公報
ところで上記特許文献2に記載された無段変速機は、動力循環モードにおいて変速比が無限大になる状態(ギヤードニュートラル状態)を挟んで前進状態および後進状態が存在し、トロイダル変速機構の変速比を変更するだけで前進状態、ニュートラル状態および後進状態が切り換わるため、何らかの異常によってトロイダル変速機構の変速比が運転者の意図する変速比と異なっていると、車両が意図せぬ方向に走行する可能性がある。
これを防止するにはトロイダル変速機構の異常を検出する必要があるが、そのために例えばドライブシャフトに加わるトルクの方向を検出するセンサを設けたりすると、コストの増加を招く問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、トロイダル変速機構を備えた無段変速機の異常を特別のセンサ類を追加することなく判定可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続されたメインシャフト上に設けられた第1変速部と、駆動輪に接続されたカウンタシャフト上に設けられた第2変速部とから成り、前記第1変速部は、前記メインシャフトと共に回転する入力ディスクと、前記メインシャフトに相対回転自在に支持されて前記カウンタシャフトに接続された出力ディスクと、前記入力ディスクおよび前記出力ディスク間に挟持された一対のパワーローラと、前記一対のパワーローラを支持する一対のトラニオンと、各々が第1、第2油室を有して前記一対のトラニオンを駆動する一対の油圧アクチュエータとを備え、前記一対の油圧アクチュエータで前記一対のトラニオンを相互に逆方向に駆動し、前記一対のパワーローラを揺動させて前記入力ディスクおよび前記出力ディスクとの接触点の位置を変化させることで変速比を変更するトロイダル変速機構であり、前記第2変速部は、前記カウンタシャフトに相対回転自在に支持されて前記駆動輪に接続された出力部材と;前記出力部材を前記カウンタシャフトに結合可能な高速モードクラッチと;前記メインシャフトに接続された第1要素と、前記カウンタシャフトに接続された第2要素と、前記第1要素および前記第2要素に接続された第3要素とからなる遊星歯車機構と;前記第3要素を前記出力部材に結合可能な低速モードクラッチとを備え、前記高速モードクラッチが係合して前記低速モードクラッチが係合解除した高速モードでは、前記出力ディスクの回転が前記出力部材に直接伝達され、前記高速モードクラッチが係合解除して前記低速モードクラッチが係合した低速モードでは、前記第1変速部から前記第2変速部に伝達されたトルクの一部が該第1変速部に循環し、前記第1変速部の変速比を変更すると変速機全体の変速比の符号が正負間で変化する無段変速機において、少なくとも一つの前記油圧アクチュエータの第1、第2油室の油圧をそれぞれ検出する第1、第2油圧検出手段と、前記第1、第2油圧検出手段で検出した油圧の差圧を算出する差圧算出手段と、前記駆動源のトルクを算出する駆動源トルク算出手段と、車両が高速モードおよび低速モードの何れで走行しているかを判定するモード判定手段と、前記駆動源トルク算出手段で算出したトルクに基づいて前記第1変速部に入力されるトルクを算出する第1変速部入力トルク算出手段と、前記車両のシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段と、前記第1変速部入力トルク算出手段で算出したトルク、前記シフトレンジ検出手段で検出したシフトレンジおよび前記モード判定手段で判定した走行モードに基づいて前記差圧の正負を推定する正常時差圧推定手段と、前記正常時差圧推定手段で推定した差圧と前記差圧算出手段で算出した差圧とを比較して異常を判定する異常判定手段とを備えることを特徴とする、無段変速機における異常判定装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記正常時差圧推定手段は、シフトレンジが前進走行レンジで走行モードが低速モードの場合には、前記第1変速部の入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときは正常時の差圧を正値とし、前記第1変速部の入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときは、正常時の差圧を負値とすることを特徴とする、無段変速機における異常判定装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記正常時差圧推定手段は、シフトレンジが前進走行レンジで走行モードが高速モードの場合、あるいはシフトレンジが後進走行レンジの場合には、前記第1変速部の入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときは正常時の差圧を正値とし、前記第1変速部の入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときは、正常時の差圧を負値とすることを特徴とする、無段変速機における異常判定装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項2または請求項3に記載の構成に加えて、前記第1変速部の入力トルクが前記第1所定値以上であって前記第2所定値以下である場合に該第1変速部が無負荷状態にあると判定する無負荷判定手段を備え、前記無負荷判定手段が前記負荷状態を判定したときに前記差圧算出手段により算出された差圧の絶対値が第3所定値以上であれば、前記異常判定手段は異常を判定することを特徴とする、無段変速機における異常判定装置が提案される。
尚、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応し、実施の形態の第1減速ギヤ16は本発明の出力部材に対応し、実施の形態のサンギヤ31、リングギヤ32およびキャリヤ33はそれぞれ本発明の第2要素、第3要素および第1要素に対応する。
請求項1の構成によれば、一対のパワーローラを揺動させて入力ディスクおよび出力ディスクとの接触点の位置を変化させると、第1変速部を構成するトロイダル変速機構の変速比が変更される。また第2変速部の低速モードクラッチを係合すると無段変速機の変速比がニュートラルを挟んでRVSとLOWとの間で変化し、第2変速部の高速モードクラッチを係合すると無段変速機の変速比がLOWとODとの間で変化する。
第1変速部入力トルク算出手段で算出した第1変速部入力トルクと、シフトレンジ検出手段で検出したシフトレンジと、モード判定手段で判定した走行モードとに基づいて推定した第1、第2油室の油圧の推定差圧の符号は、車両の走行状態に応じて一義的に変化する。従って、その推定差圧の符号と、第1、第2油圧検出手段で検出した第1、第2油室の油圧の実差圧の符号とを比較し、前記実差圧の符号に異常が生じている場合に、無段変速機の異常を判定することができる。しかも無段変速機に実際に流れるトルクの状態を検出するトルク検出手段とを必要とせず、既存の第1、第2油圧検出手段やシフトレンジ検出手段の検出結果に基づいて無段変速機の異常を判定することができるので、部品点数の増加やコストの増加を最小限に抑えることができる。
また請求項2の構成によれば、シフトレンジが前進走行レンジで走行モードが低速モードの場合には、第1変速部の入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときは正常時の差圧を正値とし、第1変速部の入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときは、正常時の差圧を負値とするので、入力トルクの絶対値が極端に小さくなって正常時の差圧の推定精度が低下する場合を除外し、正常時の差圧を精度良く推定することができる。
また請求項3の構成によれば、シフトレンジが前進走行レンジで走行モードが高速モードの場合、あるいはシフトレンジが後進走行レンジの場合には、第1変速部の入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときは正常時の差圧を正値とし、第1変速部の入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときは、正常時の差圧を負値とするので、入力トルクの絶対値が極端に小さくなって正常時の差圧の推定精度が低下する場合を除外し、正常時の差圧を精度良く推定することができる。
また請求項4の構成によれば、第1変速部の入力トルクが第1所定値以上であって第2所定値以下となる無負荷状態では実差圧が殆ど発生しないため、推定差圧と実差圧とを比較して異常判定を行うことが困難であるが、このとき殆ど発生しないはずの実差圧の絶対値が第3所定値以上であれば、無段変速機に異常が発生したと判定することができる。
無段変速機のスケルトン図。 図1における第1変速部の拡大図。 第2の3−3線断面図。 異常判定装置の電子制御ユニットのブロック図。 高速モードおよび低速モードのトルクフローの説明図。 第1変速部の変速比と無段変速機全体の変速比との関係を示す図。 低速モードおよび高速モードでの各走行状態に応じた差圧の状態を示す表。 低速モードでの走行中における差圧の変化の一例を示すタイムチャート。 低速モードでの走行中における正常時および異常時の差圧を比較する図。 異常判定の作用を説明するフローチャート。
以下、図1〜図10に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、自動車用の無段変速機Tは、エンジンEから駆動輪W,Wに至る動力伝達経路の上流側に配置された第1変速部T1と、第1変速部T1の下流側に配置された第2変速部T2と、第2変速部T2の下流側に配置された減速部T3とを備えており、第1変速部T1はメインシャフト11上に配置され、第2変速部はカウンタシャフト12上に配置され、減速部T3は減速シャフト13を備える。
エンジンEのクランクシャフト14は発進クラッチ15を介してメインシャフト11に接続される。カウンタシャフト12に相対回転自在に支持した第1減速ギヤ16は、減速シャフト13に固設した第2減速ギヤ17に噛合し、減速シャフト13に固設したファイナルドライブギヤ18はディファレンシャルギヤDのケースに固設したファイナルドリブンギヤ19に噛合する。減速シャフト13、第1減速ギヤ16、第2減速ギヤ17、ファイナルドライブギヤ18およびファイナルドリブンギヤ19は前記減速部T3を構成する。ディファレンシャルギヤDから左右に延びる車軸20,20に駆動輪W,Wが接続される。
第1変速部T1は、実質的に同一構造の構造を有してバリエータとして機能する第1トロイダル変速機構21Fおよび第2トロイダル変速機構21Rを備える。第1トロイダル変速機構21Fは、メインシャフト11に固定された概略コーン状の入力ディスク22と、メインシャフト11に相対回転自在に支持された概略コーン状の出力ディスク23と、ローラ軸24まわりに回転自在に支持されるとともにトラニオン軸25,25まわりに傾転自在に支持されて前記入力ディスク22および出力ディスク23に当接可能な一対のパワーローラ26,26とを備える。入力ディスク22および出力ディスク23の対向面はトロイダル曲面から構成されており、パワーローラ26,26がトラニオン軸25,25まわりに傾転すると、入力ディスク22および出力ディスク23に対するパワーローラ26,26の接触点が変化する。
第2トロイダル変速機構21Rは、メインシャフト11に相対回転自在に支持した第1ドライブギヤ27を挟んで、前記第1トロイダル変速機構21Lと実質的に面対称な構造を備える。第1ドライブギヤ27は、第1、第2トロイダル変速機構21L,21Rの出力ディスク23,23に一体に結合される。
第2変速部T2は、シングルピニオン型の遊星歯車機構Pと、高速モードクラッチC1と、低速モードクラッチC2とを備える。第1、第2トロイダル変速機構21L,21Rの出力ディスク23,23に一体に結合された第1ドライブギヤ27はカウンタシャフト12に固設した第1ドリブンギヤ28に噛合し、第1ドリブンギヤ28は高速モードクラッチC1を介して第1減速ギヤ16に結合可能である。
遊星歯車機構Pは、サンギヤ31と、リングギヤ32と、キャリヤ33と、キャリヤ33に回転自在に支持されてサンギヤ31およびリングギヤ32に同時に噛合する複数のピニオン34…とを備える。メインシャフト11に固設した第2ドライブギヤ35と、カウンタシャフト12に相対回転自在に支持した第2ドリブンギヤ36とが共通のアイドルギヤ37に噛合する。遊星歯車機構Pのサンギヤ31はカウンタシャフト12に固設され、リングギヤ32は低速モードクラッチC2を介して第1減速ギヤ16に結合可能であり、キャリヤ33は第2ドリブンギヤ36と一体に形成される。尚、符号38は、カウンタシャフト12固設されたパーキングギヤである。
次に、図2および図3を参照しながら第1変速部T1の構造を更に説明する。
第2トロイダル変速機構21R(あるいは第1トロイダル変速機構21F)は、メインシャフト11を挟むように配置された左右一対のトラニオン39,39を備えており、各トラニオン39の下部は下部支持板40にローラベアリング41を介して回転自在、かつ上下摺動自在に支持される。また各トラニオン39にクランク状の屈曲したピボットシャフト42の一端が回転自在に支持されるとともに、ピボットシャフト42の他端にパワーローラ26が回転自在に支持される。
油圧制御ブロック43,44に設けた一対の油圧アクチュエータ45,45のピストンロッド46,46がトラニオン39,39の下端にそれぞれ一体に形成される。各油圧アクチュエータ45は、油圧制御ブロック43に形成されたシリンダ47と、このシリンダ47に摺動自在に嵌合するピストン49と、このピストン49と一体に形成されてピストンロッド46の外周に同軸に嵌合し、ナット48でピストンロッド46に連結された筒状部52と、ピストン49の上側に区画された第1油室50と、ピストン49の下側に区画された第2油室51とから構成される。
従って、第1油室50に高圧のPH圧が供給されて第2油室51に低圧のPL圧が供給されるとピストン49および筒状部52が下降し、逆に第2油室51に高圧のPH圧が供給されて第1油室50に低圧のPL圧が供給されるとピストン49および筒状部52が上昇する。このとき、ピストンロッド46を筒状部52に回転自在に支持されたトラニオン36は、トラニオン軸25に沿って昇降しながらトラニオン軸25まわりに回転することができる。
合計4本のトラニオン39…の上端が、各々球面継手53…を介して上部支持板54の四隅に枢支されており、2本のトラニオン39,39が上動して他の2本のトラニオン39,39が下動するときに、その動きが同期するようになっている。
図4に示すように、無段変速機Tの異常を判定する異常判定装置の電子制御ユニットUは、差圧算出手段M1と、駆動源トルク算出手段M2と、モード判定手段M3と、第1変速部入力トルク算出手段M4と、正常時差圧推定手段M5と、異常判定手段M6と、無負荷判定手段M7とを備える。差圧算出手段M1には、第1変速部T1の複数の第1油室50…の少なくとも一つの油圧を検出する第1油圧検出手段Saと、第1変速部T1の複数の第2油室51…の少なくとも一つの油圧を検出する第2油圧検出手段Sbとが接続される。正常時差圧推定手段M5には、無段変速機Tのシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段Scが接続される。また駆動源トルク算出手段M2には、エンジンEの作動を制御するエンジンECUが接続され、モード判定手段M3には、無段変速機Tの作動を制御する変速機ECUが接続される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、図1に基づいて、第1変速部T1の第1トロイダル変速機構21Fおよび第2トロイダル変速機構21Rの作用を説明する。一対のトラニオン39,39を油圧アクチュエータ45,45で相互に逆方向に駆動するとパワーローラ26,26が図1の矢印a方向に傾転し、入力ディスク22との接触点がメインシャフト11に対して半径方向外側に移動するとともに、出力ディスク23との接触点がメインシャフト11に対して半径方向内側に移動するため、入力ディスク22の回転が増速して出力ディスク23に伝達され、第1変速部T1の変速比が連続的に減少する。一方、パワーローラ26,26が図1の矢印b方向に傾転すると、入力ディスク22との接触点がメインシャフト11に対して半径方向内側に移動するとともに、出力ディスク23との接触点がメインシャフト11に対して半径方向外側に移動するため、入力ディスク22の回転が減速して出力ディスク23に伝達され、第1変速部T1の変速比が連続的に増加する。
従って、エンジンEのクランクシャフト14からメインシャフト11に入力された駆動力は、第1変速部T1の変速比のレンジ内の任意の変速比で無段階に変速され、第1ドライブギヤ27から第1ドリブンギヤ28を経てカウンタシャフト12に伝達される。
次に、図1、図5および図6に基づいて、第2変速部T2の作用を説明する。高速モードクラッチC1が係合して低速モードクラッチC2が係合解除した高速モードでは、第1変速部T1の第1ドライブギヤ27から第1ドリブンギヤ28に伝達された回転が高速モードクラッチC1を介して第1減速ギヤ16に伝達され、そこから第2減速ギヤ17→減速シャフト13→ファイナルドライブギヤ18→ファイナルドリブンギヤ19→ディファレンシャルギヤD→車軸20,20の経路で左右の駆動輪W,Wに伝達される。従って、高速モードクラッチC1が係合した高速モードでは、第1変速部T1の変速比の変化に応じて、無段変速機T全体の変速比がLOW⇔OD間で連続的に変化する。
また高速モードクラッチC1が係合解除して低速モードクラッチC2が係合した低速モードでは、メインシャフト11の回転が第2ドライブギヤ35→アイドルギヤ37→第2ドリブンギヤ36の経路で遊星歯車機構Pのキャリヤ33に伝達される。このとき遊星歯車機構のサンギヤ31には第1変速部T1の出力ディスク23の回転が第1ドライブギヤ27、第1ドリブンギヤ28およびカウンタシャフト12を介して伝達されるため、差動回転する遊星歯車機構Pのリングギヤ32の回転が低速モードクラッチC2から第1減速ギヤ16に伝達され、そこから第2減速ギヤ17→減速シャフト13→ファイナルドライブギヤ18→ファイナルドリブンギヤ19→ディファレンシャルギヤD→車軸20,20の経路で左右の駆動輪W,Wに伝達される。
この低速モードでは、第1変速部T1が出力するトルクが第2変速部T2を経由して第1変速部T1に循環し、無段変速機T全体の変速比は、第1変速部T1の変速比の変化に応じてLOW⇔N⇔RVS間で連続的に変化する。従って、低速モードでは第1変速部T1の変速比を変更するだけで、車両の前進および後進を切り換えるとともに、ギヤードニュートラル位置において車両を停止させることができる。
図7に示すように、車両の走行状態に応じて第1変速部T1(バリエータ)を流れるトルクの方向は変化する。即ち、高速モードで車両が前進加速走行している駆動時には、エンジンEのトルクが第1変速部T1から第2変速部T2を介して駆動輪W,Wに伝達される状態になり、第1変速部T1の油圧アクチュエータ45の差圧は正値になる。しかしながら、高速モードであっても、車両が減速してエンジンブレーキが作用するような被駆動時には、駆動輪W,Wからのトルクが第2変速部T2から第1変速部T1を介してエンジンEに逆伝達される状態になり、第1変速部T1の油圧アクチュエータ45の差圧は負値になる。
一方、低速モードでの前進走行中は高速モード時とは逆になり、加速中の駆動時には差圧が負値になり、減速中の被駆動時には差圧が正値になる。また低速モードでの後進走行中は前進走行中と逆になり、加速中の駆動時には差圧が正値になり、減速中の被駆動時には差圧が負値になる。また低速モードで車両が停止した状態にあっても、クリープ力や路面の傾斜で車両が前進あるいは後進しようとすると、それに応じた正負の差圧が油圧アクチュエータ45に発生する。
図8は、車両が低速モードで走行する場合の差圧の変化の一例を示すタイムチャートである。車両がNレンジで停車した状態からDレンジに操作すると低速モードが確立し、先ず無段変速機Tに前進クリープ力が発生し、このときの差圧は負値である。ブレーキを解除して車両が前進発進加速した後も差圧は負値であるが、アクセルペダルを離してブレーキを操作すると車両は減速状態に移行し、差圧は正値に変化する。車両が停止する直前に発進クラッチ15を係合解除して第1変速部T1をギヤードニュートラル状態にすると、差圧はゼロになる。但し、外乱が存在するために差圧は完全にゼロにはならず、ゼロの近傍で正負両方向に変動する。車両が完全に停止し、次の発進に備えて発進クラッチ15が係合すると、前進クリープ力が発生して差圧は負値になる。
DレンジからNレンジに操作すると、発進クラッチ15が係合解除して第1変速部T1がギヤードニュートラル状態になり、差圧はゼロになる。
NレンジからRレンジに操作すると、無段変速機Tに後進クリープ力が発生し、このときの差圧は正値である。ブレーキを解除して車両が後進発進加速した後も差圧は正値であるが、アクセルペダルを離してブレーキを操作すると車両は減速状態に移行し、差圧は負値に変化する。車両が完全に停止すると、後進クリープ力が発生して差圧は正値に変化する。
RレンジからNレンジに操作すると、発進クラッチ15が係合解除して第1変速部T1がギヤードニュートラル状態になり、差圧はゼロになる。
以上のように、車両の走行状態に応じて第1変速部T1の油圧アクチュエータ45の差圧は正負は推定可能であるため、実際に検出した差圧の符号と推定した差圧の符号とが不一致であれば、無段変速機Tに何らかの異常が発生したと判定することができる。
次に、無段変速機Tの異常判定の作用を、図4のブロック図に基づいて説明する。
差圧算出手段M1は、第1、第2油圧検出手段Sa,Sbで検出した第1変速部T1のトラニオン39を駆動する油圧アクチュエータ45の第1、第2油室50,51の油圧の差圧を算出する。第1トロイダル変速機構21Fおよび第2トロイダル変速機構21Rは合計4個の油圧アクチュエータ45…を備えているが、それら4個の油圧アクチュエータ45…に高圧および低圧の油圧を供給する2本の油路の差圧を算出することで、第1、第2油室50,51の油圧の差圧を得ることができる。
駆動源トルク算出手段M2は、エンジンEの作動を制御するエンジンECUからCAN通信により得られる吸気負圧やアクセルペダル開度等の信号から、エンジンEの出力トルクを算出する。第1変速部入力トルク算出手段M4は、エンジンEの出力トルクのうち、第1変速部T1に入力されるトルクを算出する。高速モードではエンジンEの出力トルクの全てが第1変速部T1に入力されるが、低速モードではエンジンEの出力トルクの一部が第2ドライブギヤ35、アイドルギヤ37および第2ドリブンギヤ36を介して第2変速部T2に配分されるため、エンジンEの出力トルクの残部が第1変速部T1に配分される。
エンジンEから第1変速部T1に入力されるトルクQ1は、メインシャフト11から第1変速部T1およびカウンタシャフト12を介して遊星歯車機構Pのサンギヤ31に至る動力伝達経路のレシオをivとし、メインシャフト11から第2ドライブギヤ35、アイドルギヤ37および第2ドリブンギヤ36を介して遊星歯車機構Pのリングギヤ32に至る動力伝達経路のレシオをigとし、遊星歯車機構Pのレシオ、つまり(リングギヤ32の歯数)/(サンギヤ32の歯数)をλとし、駆動源トルク算出手段M2で算出したエンジンEの出力トルクをQとしたとき、
Q1={ig/(ig−λ×iv)}×Q
により与えられる。
モード判定手段M3は、無段変速機Tの作動を制御する変速機ECUからCAN通信で得られる変速比指令等の信号から、無段変速機Tの走行モード、つまり高速モードあるいは低速モードにおける前進、ニュートラル、後進の別を判定する。
正常時差圧推定手段M5は、シフトレンジ検出手段Scで検出したシフトレンジ、つまり前進走行レンジン、ニュートラルレンジ、後進レンジの別と、モード判定手段M3で判定した走行モードと、第1変速部入力トルク算出手段M4で算出した第1変速部入力トルクとに基づいて、無段変速機Tの正常時における第1、第2油室50,51の油圧の差圧の正負を推定する。差圧の正負とは、第1油室50の油圧が第2油室51の油圧よりも大きいときが正であり、第1油室50の油圧が第2油室51の油圧よりも小さいときが負である。
異常判定手段M6は、差圧算出手段M1で算出した第1、第2油室50,51の油圧の実差圧の符号(正負)と、正常時差圧推定手段M5で推定した差圧の符号(正負)とを比較し、両者が不一致である場合に実差圧の正負が正常ではないと判断し、無段変速機Tの異常を判定して異常判定信号を出力する。
尚、第1変速部入力トルクの絶対値が小さいときには実差圧も小さくなるため、その符号が外乱によって変化して誤判定を招く可能性がある。そこで本実施の形態では、第1変速部入力トルクが負値であるときには、その第1変速部入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときに限って異常判定を実行し、第1変速部入力トルクが正値であるときには、その第1変速部入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときに限って異常判定を実行する。
言い換えると、第1変速部入力トルクが第1所定値以上で第2所定値以下であり、第1変速部入力トルクの絶対値が小さいとき(無負荷状態)には、通常の異常判定を禁止することで誤判定を防止する。このような無負荷状態は、低速モードから高速モードに移行するとき、あるいは高速モードから低速モードに移行するときに、差圧の符号の正負が反転して差圧がゼロの状態を通過するような場合に発生する。
無負荷判定手段M7は、第1変速部入力トルク算出手段M4で算出した第1変速部入力トルクが第1所定値以上で第2所定値以下である無負荷状態を判定する。この無負荷状態では実差圧および推定差圧が共に小さくなって符号の比較が困難になるため、通常とは別の手法で異常を判定する。即ち、無負荷状態では、差圧算出手段M1で算出した実差圧の絶対値を第3所定値と比較し、実差圧が第3所定値以上であれば無段変速機Tの異常を判定することができる。その理由は、第1変速部入力トルクの絶対値が小さい無負荷状態では実差圧は殆ど発生しない筈であるが、このとき大きな実差圧が発生していれば何らかの異常があると判断されるからである。
図9は、車両が低速モードで走行する場合の具体例を示すものである。車両が低速モードで前進走行しているとき、第1変速部T1のパワーローラ26は入力ディスク22および出力ディスク23から下向きの反力を受け、この反力に対抗する油圧が下側の第2油室51に立ち上がるために差圧は負値になる。車両が減速状態に移行すると第1変速部T1を流れるトルクの方向が逆転するため、パワーローラ26は上向きの反力を受けて差圧は正値に変化する。この状態で第1、第2油室50,51への油圧の供給を制御する四方弁が固着故障したと仮定する。
続いて車両が登り坂の途中でブレーキを作動させて停車し、第1変速部T1がギヤードニュートラルになってクリープ力を発生している状態では、差圧は負値になる筈である。それにも関わらず、第1、第2油室50,51への油圧の供給を制御する四方弁が固着故障して実差圧は正値のままであるため、推定差圧と実差圧とが不一致になり、異常が発生したと判定される。続いてブレーキを解除して車両が発進するとき、正常であれば車両は前進発進すべきところ、四方弁が固着故障して実差圧の正負が逆転していると車両は後進発進することになる。しかしながら、本実施の形態によれば、車両の発進前に異常を判定して警報を発することで、車両の予期せぬ異走を未然に防止することができる。
登り傾斜が強いと、無段変速機Tが正常に機能していてもクリープ力による前進発進時に車両が後ずさりする場合があるが、本実施の形態によれば、車両が登り傾斜によって後ずさりしたのか、無段変速機Tの異常によって後ずさりしたのかを的確に区別することができる。
図10のフローチャートは異常判定の作用を纏めたものであり、先ずステップS1で駆動源トルク差圧算出手段M2によりエンジントルクを推定する。続くステップS2で第1変速部入力トルク算出手段M4により第1変速部入力トルクを算出する。低速モードにおける第1変速部入力トルクは、上述したようにエンジントルクと既知の定数とから算出可能であり、高速モードにおける第1変速部入力トルクはエンジントルクに一致する。
続くステップS3でシフトレンジ検出手段Scで検出したシフトレンジがPレンジかNレンジであれば本ルーチンを終了し、DレンジであればステップS4に移行する。ステップS4でモード判定手段M3により走行モードを判定し、低速モードの前進走行状態であれば、ステップS5で第1変速部入力トルクを参照し、第1変速部T1が駆動状態であって推定差圧が負値であるとき、ステップS6で第1、第2油圧検出手段Sa,Sbで検出した実差圧が負値であれば本ルーチンを終了し、正値であって推定差圧と不一致であれば、ステップS10で警報を出力する。また前記ステップS5で第1変速部T1が被駆動状態であって推定差圧が正値であるとき、ステップS7で実差圧が正値であれば本ルーチンを終了し、負値であって推定差圧と不一致であれば、前記ステップS10で警報を出力する。
また前記ステップS4で高速モードあるいは低速モードの後進走行状態であれば、ステップS8で第1変速部入力トルクを参照し、第1変速部T1が被駆動状態であって推定差圧が負値であるとき、前記ステップS6で実差圧が負値であれば本ルーチンを終了し、正値であって推定差圧と不一致であれば、前記ステップS10で警報を出力する。また前記ステップS8で第1変速部T1が駆動状態であって推定差圧が正値であるとき、前記ステップS7で実差圧が正値であれば本ルーチンを終了し、負値であって推定差圧と不一致であれば、前記ステップS10で警報を出力する。
また前記ステップS5あるいは前記ステップS8で第1変速部T1が無負荷状態であってトルク伝達していなければ、ステップS9で実差圧を参照し、実差圧の絶対値が第3所定値未満であれば本ルーチンを終了し、第3所定値以上であれば前記ステップS10で警報を出力する。
以上のように、本実施の形態によれば、第1変速部T1におけるトルクの流れを検出するトルク検出手段のような特別のセンサを必要とせず、油圧アクチュエータ45の第1、第2油圧検出手段Sa,Sbやシフトレンジ検出手段Scのような既存のセンサを利用して無段変速機Tの異常を判定することができるので、コストの削減に寄与することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態のトロイダル変速機構はダブルキャビティ型のものであるが、シングルキャビティ型のものであっても良い。
また本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、モータ・ジェネレータやエンジンおよびモータ・ジェネレータの両方であっても良い。
11 メインシャフト
12 カウンタシャフト
16 第1減速ギヤ(出力部材)
22 入力ディスク
23 出力ディスク
26 パワーローラ
31 サンギヤ(第2要素)
32 リングギヤ(第3要素)
33 キャリヤ(第1要素)
39 トラニオン
45 油圧アクチュエータ
50 第1油室
51 第2油室
C1 高速モードクラッチ
C2 低速モードクラッチ
E エンジン(駆動源)
M1 差圧算出手段
M2 駆動源トルク算出手段
M3 モード判定手段
M4 第1変速部入力トルク算出手段
M5 正常時差圧推定手段
M6 異常判定手段
M7 無負荷判定手段
P 遊星歯車機構
Sa 第1油圧検出手段
Sb 第2油圧検出手段
Sc シフトレンジ検出手段
T1 第1変速部
T2 第2変速部
W 駆動輪

Claims (4)

  1. 駆動源(E)に接続されたメインシャフト(11)上に設けられた第1変速部(T1)と、駆動輪(W)に接続されたカウンタシャフト(12)上に設けられた第2変速部(T2)とから成り、
    前記第1変速部(T1)は、
    前記メインシャフト(11)と共に回転する入力ディスク(22)と、前記メインシャフト(11)に相対回転自在に支持されて前記カウンタシャフト(12)に接続された出力ディスク(23)と、前記入力ディスク(22)および前記出力ディスク(23)間に挟持された一対のパワーローラ(26)と、前記一対のパワーローラ(26)を支持する一対のトラニオン(39)と、各々が第1、第2油室(50,51)を有して前記一対のトラニオン(39)を駆動する一対の油圧アクチュエータ(45)とを備え、前記一対の油圧アクチュエータ(45)で前記一対のトラニオン(39)を相互に逆方向に駆動し、前記一対のパワーローラ(26)を揺動させて前記入力ディスク(22)および前記出力ディスク(23)との接触点の位置を変化させることで変速比を変更するトロイダル変速機構であり、
    前記第2変速部(T2)は、
    前記カウンタシャフト(12)に相対回転自在に支持されて前記駆動輪(W)に接続された出力部材(16)と;
    前記出力部材(16)を前記カウンタシャフト(12)に結合可能な高速モードクラッチ(C1)と;
    前記メインシャフト(11)に接続された第1要素(33)と、前記カウンタシャフト(12)に接続された第2要素(31)と、前記第1要素(33)および前記第2要素(31)に接続された第3要素(32)とからなる遊星歯車機構(P)と;
    前記第3要素(32リングギヤ)を前記出力部材(16)に結合可能な低速モードクラッチ(C2)とを備え、
    前記高速モードクラッチ(C1)が係合して前記低速モードクラッチ(C2)が係合解除した高速モードでは、前記出力ディスク(23)の回転が前記出力部材(16)に直接伝達され、
    前記高速モードクラッチ(C1)が係合解除して前記低速モードクラッチ(C2)が係合した低速モードでは、前記第1変速部(T1)から前記第2変速部(T2)に伝達されたトルクの一部が該第1変速部(T1)に循環し、前記第1変速部(T1)の変速比を変更すると変速機全体の変速比の符号が正負間で変化する無段変速機において、
    少なくとも一つの前記油圧アクチュエータ(45)の第1、第2油室(50,51)の油圧をそれぞれ検出する第1、第2油圧検出手段(Sa,Sb)と、
    前記第1、第2油圧検出手段(Sa,Sb)で検出した油圧の差圧を算出する差圧算出手段(M1)と、
    前記駆動源(E)のトルクを算出する駆動源トルク算出手段(M2)と、
    車両が高速モードおよび低速モードの何れで走行しているかを判定するモード判定手段(M3)と、
    前記駆動源トルク算出手段(M2)で算出したトルクに基づいて前記第1変速部(T1)に入力されるトルクを算出する第1変速部入力トルク算出手段(M4)と、
    前記車両のシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段(Sc)と、
    前記第1変速部入力トルク算出手段(M4)で算出したトルク、前記シフトレンジ検出手段(Sc)で検出したシフトレンジおよび前記モード判定手段(M3)で判定した走行モードに基づいて前記差圧の正負を推定する正常時差圧推定手段(M5)と、
    前記正常時差圧推定手段(M5)で推定した差圧と前記差圧算出手段(M1)で算出した差圧とを比較して異常を判定する異常判定手段(M6)とを備えることを特徴とする、無段変速機における異常判定装置。
  2. 前記正常時差圧推定手段(M5)は、シフトレンジが前進走行レンジで走行モードが低速モードの場合には、前記第1変速部(T1)の入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときは正常時の差圧を正値とし、前記第1変速部(T1)の入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときは、正常時の差圧を負値とすることを特徴とする、請求項1に記載の無段変速機における異常判定装置。
  3. 前記正常時差圧推定手段(M5)は、シフトレンジが前進走行レンジで走行モードが高速モードの場合、あるいはシフトレンジが後進走行レンジの場合には、前記第1変速部(T1)の入力トルクが正の第2所定値よりも大きいときは正常時の差圧を正値とし、前記第1変速部(T1)の入力トルクが負の第1所定値よりも小さいときは、正常時の差圧を負値とすることを特徴とする、請求項1に記載の無段変速機における異常判定装置。
  4. 前記第1変速部(T1)の入力トルクが前記第1所定値以上であって前記第2所定値以下である場合に該第1変速部(T1)が無負荷状態にあると判定する無負荷判定手段(M7)を備え、前記無負荷判定手段(M7)が前記負荷状態を判定したときに前記差圧算出手段(M1)により算出された差圧の絶対値が第3所定値以上であれば、前記異常判定手段(M6)は異常を判定することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の無段変速機における異常判定装置。
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