JP5794042B2 - 色材量削減方法、および画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の色成分で構成されるカラー画像を形成する際に使用されるトナーなどの色材の総量を削減する色材量削減方法および画像処理装置に関する。
従来、電子写真プロセスにおいては、一般的にC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロ)K(ブラック)のトナーが色材として用いられ画像形成される。このとき、定着性能の確保やトナー散りといった問題を避けるため、1色あたりの最大付着量を100%として4色の合計が250%程度になるように画素毎のトナーの総使用量が制限される場合がある。さらに消耗品コストを削減する目的や環境条件等により、上限を200%前後に設定される場合もある。
そのような状況下では、暗めの高彩度色の再現性が犠牲になりやすく、CトナーとMトナーで再現される青色、CトナーとYトナーで再現される緑色、MトナーとYトナーで再現される赤色等の近傍の色再現性について色域が制限されるため、色再現性の制御は注意深く行う必要があった。
その対策の一つとして、C、M、Y、Kの各画像データ値を入力とする4次元ルックアップテーブルを利用したプロファイル制御を行う方法がある。この方法では制限された色域を最大限に活用する色再現を実現することも可能になる。しかし、メモリなどのハードウェア資源を多量に要し、プロファイル設計にもきめ細かいノウハウが必要であるため、ハードウェアコストや開発コスト等から制約が大きかった。たとえば、条件別にきめ細かくトナー量の上限を切り替えたい場合などは、その必要とするだけのプロファイルを用意する必要があった。
そこで上記の問題を解決する為に、たとえば、下色除去をベースとした簡易的なトナー量増減手段等を用いた様々な技術が提案されている。
下色除去をベースとした簡易的なトナー量増減手段としては、たとえば、光沢度に基づいて決められた墨量と、入力色信号に基づいて決めた最大墨量によって墨量を決定し、それに基づきC、M、Y、Kのトナー量の値を決定する方法がある(特許文献1参照)。
特開2004−302652号公報
特許文献1に開示の方法(Kトナーの割合を制御する方法)では、主として、明度再現性の制御は可能である。しかし、彩度再現性の制御は限定的であり、彩度再現目的でKトナーの割合を制御した時には、明度の方に大きな影響が出てしまうため、意図通りの制御は困難である。
特許文献1に開示の方法の他にも、Kのトナー量の調整方法に関しては、いくつか提案されているものの、C、M、Yのトナーに関しては、基本的には、それらの比率を維持した削減や、C、M、Yを等量ずつ削減する方法などが一般的であって、いずれの方法を採用しても、高彩度色に関しては、色域を活かす十分な高彩度再現を実現することは困難であった。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、多量のハードウェア資源を必要とすることなく、彩度の再現性を確保して総色材量を削減することのできる色材量削減方法、および画像処理装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]黒と黒以外の複数の色成分の色材を使用してカラー画像を形成する際の総色材量を削減する総色材量削減方法であって、
各画素について、
色材量の総削減量を決定するステップと、
黒の色材量を決定するステップと、
黒以外の複数の色成分の色材量の合計削減量を決定するステップと、
黒以外の複数の色成分相互間の色材量の差分の増減に関する設定を行うステップと、
前記黒以外の各色成分の削減後の色材量を、削減量の合計が前記合計削減量になりかつ前記差分が前記設定に従って増減するようにして求めるステップと、
を有し、
前記差分の増減に関する設定では、削減前の前記差分に応じた彩度指標値を求め、該彩度指標値が大きい高彩度の画素ほど、前記差分が大きくなるように設定する
ことを特徴とする色材量削減方法。
上記[1]に係る発明では、黒以外の色成分の色材量を削減するにあたって、色成分相互間の色材量の差分を増やすようにするか、差分を減らすようにするかを設定することができる。たとえば、差分の増減に関する設定を各画素の彩度に応じて行えば、総色材量が制限された条件下での限定された色域において、元の画像データの彩度に応じた最適な彩度再現性を実現することができる。
上記[1]に係る発明では、元の画素の彩度が高い場合は、総色材量の削減処理によって黒以外の各色成分相互間の色材量の差分が削減前より大きくなるようにする。これにより、高彩度の画素では、総色材量を削減しつつ高彩度の再現性が確保される。なお、元の画素の彩度が低い場合、差分は削減前より小さくしてもよいし、削減前と同一としてもよい。元の画素の彩度が高いほど、差分が大きくなるようにすればよい。
]前記黒以外の各色成分の削減後の色材量は、前記差分の増減を調整する制御パラメータを有する所定の演算式によって求める
ことを特徴とする[1]に記載の色材量削減方法。
上記[]に係る発明では、黒以外の各色成分の削減後の色材量は、差分の増減を調整する制御パラメータを有する所定の演算式によって求められる。これにより、多次元ルックアップテーブル等の多量のハードウェア資源を必要とせずに、削減後の色材量を求めることができる。また、制御パラメータの値を設定変更するだけで、各色成分相互間の色材量の差分を増減させることができる。
前記彩度指標値に応じて前記制御パラメータの値を決定する
ことを特徴とする[]に記載の色材量削減方法。
上記[3]に係る発明では、画素の各色成分の画素値(画素の画像データ)からその画素の彩度を表す彩度指標値を求め、この彩度指標値から、演算式に対応する制御パラメータの値を決定する。すなわち、元の画素の彩度に応じて制御パラメータの値が決定される。
[4]黒と黒以外の複数の色成分の色材を使用してカラー画像を形成する際の総色材量を削減する総色材量削減方法であって、
各画素について、
色材量の総削減量を決定するステップと、
黒の色材量を決定するステップと、
黒以外の複数の色成分の色材量の合計削減量を決定するステップと、
黒以外の複数の色成分相互間の色材量の差分に応じた彩度指標値を求めるステップと、
前記彩度指標値に基づいて、前記合計削減量における各色成分の削減量を求め、前記黒以外の各色成分の削減後の色材量を決定するステップと、
を有する
ことを特徴とする色材量削減方法。
[5]前記黒以外の複数の色成分は、シアン、マゼンタ、イエロである
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の色材量削減方法。
[6]黒と黒以外の複数の色成分で構成されたカラー画像の各画素の画像データに対して、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の色材量削減方法を実行する処理部を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
本発明に係る色材量削減方法および画像処理装置によれば、彩度の再現性を確保して総色材量を削減することができる。たとえば、総色材量が制限された条件下での限定された色域において、元の色が高彩度であっても、その彩度に応じた最適な彩度の再現性を実現する為の制御が可能になる。
本発明の実施の形態に係る画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明における色材量削減処理の流れを示す流れ図である。 入力色材量総和と、これに対応する削減後の総色材量(出力色材量総和)との関係を示す特性図である。 C、M、Yの合計削減量を求めるまでの具体例を示す説明図である。 C、M、Yの各色成分相互間の色材量の差が小さくなるようにして色材量を削減する場合の削減例を示す説明図である。 C、M、Yの各色成分相互間の色材量の差が変化しないように等量ずつ色材量を削減する場合の削減例を示す説明図である。 C、M、Yの各色成分相互間の色材量の差が大きくなるようにして色材量を削減する場合の削減例を示す説明図である。 C、M、Yの出力値を求める演算式(数2)に対応する、彩度指標値から彩度調整パラメータを求める関数のグラフを示す説明図である。 C、M、Yの出力値を求める演算式(数3)に対応する、彩度指標値から彩度調整パラメータを求める関数のグラフを示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る色材量削減方法によって総色材量の削減(制限)を行う画像処理装置10の概略構成を示している。画像処理装置10は、原稿を光学的にカラーで読み取ってその複製画像を記録紙にカラー印刷するカラーコピー機能、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり外部端末へネットワークを通じて送信したりするスキャン機能、外部端末からネットワークを通じて受信した印刷データに係る画像を記録紙上に形成して印刷出力するPCプリント機能などを備えた、所謂、カラー複合機である。
画像処理装置10は、当該画像処理装置10の動作を統括制御する制御部としてのCPU(Central Processing Unit)11を備えている。CPU11には、バス12を通じて画像読取部13と、画像形成部14と、ROM(Read Only Memory)15と、RAM(Random Access Memory)16と、不揮発メモリ17と、表示部18と、操作部19と、画像処理部21と、ネットワークI/F部22と、ハードディスク装置23とが接続されている。
ROM15には各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU11が処理を実行することにより画像処理装置10としての各機能(色材量削減方法を実施する機能を含む)が実現される。RAM16はCPU11がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
画像読取部13は、原稿を光学的にカラーで読み取って画像データを取得する機能を果たす。画像読取部13は、たとえば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るカラーのラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動手段と、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
画像形成部14は、画像データに応じたカラー画像を記録紙に印刷する機能を果たす。ここでは、タンデム型のカラーレーザープリンタとして構成されており、C色、M色、Y色、K色のトナーを画像形成の色材として使用する。
画像形成部14は、無端環状の周回駆動される中間転写ベルトを備え、この中間転写ベルトに沿って、C色用の像形成部とM色の像形成部とY色の像形成部とK色の像形成部が配置されている。C色用の像形成部はC色用の画像データに応じてC色のトナー像を形成して中間転写ベルト上に転写する。M色用の像形成部はM色用の画像データに応じてM色のトナー像を形成して中間転写ベルト上に転写する。Y色用の像形成部はY色用の画像データに応じてY色のトナー像を形成して中間転写ベルト上に転写する。K色用の像形成部はK色用の画像データに応じてK色のトナー像を形成して中間転写ベルト上に転写する。画像形成部14では、C、M、Y、Kの各色トナーを中間転写ベルト上で重ね合わせてフルカラーの画像を形成する。
詳細には、C、M、Y、Kの像形成部はそれぞれ、表面に静電潜像が形成される円筒状の静電潜像担持体としての感光体と、感光体上をレーザー光で走査するレーザーユニットと、感光体の周囲に配置された帯電装置と現像装置とクリーニング装置とを備えて構成される。感光体は、一定方向に一定速度で回転駆動されており、帯電装置はこの感光体を一様に帯電させる。レーザーユニットは、画像データに応じて変調されたレーザー光で感光体上を走査して、感光体の表面に静電潜像を形成する。現像装置は、感光体上の静電潜像をトナーで顕像化する。感光体の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルトと接触する箇所で中間転写ベルトに転写され、クリーニング装置は、転写後の感光体の表面に残留するトナーをブレード等で擦って除去し回収する。
C、M、Y、Kの各像形成部によって形成された中間転写ベルト上のカラートナー像は、給紙カセットなどから搬送されてきた記録紙に所定の転写位置で転写される。転写された記録紙上のトナー像は、この記録紙が定着器を通る際に加熱加圧されて記録紙に固着される。定着後の記録紙は、片面印刷の場合は排紙トレイへ排出される。両面印刷の場合は、記録紙の表裏を反転させた後、再び転写位置へ送り出され、中間転写ベルトから記録紙の裏面(2面目)にトナー像が転写され、再び定着器を通って排紙トレイに排出される。
不揮発メモリ17には、システム情報、ユーザ情報などが記憶される。システム情報には色材量削減のための各種データも含まれる。
表示部18は、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。操作部19は、ユーザからジョブの設定・投入操作など各種の操作を受け付ける機能を果たす。操作部19は、表示部18の画面上に設けられて押下された座標位置を検出するタッチパネルのほかテンキーや文字入力キー、スタートキーなどを備えて構成される。
画像処理部21は、画像の拡大縮小、回転などの処理のほか、印刷データをイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理などを行う。
ネットワークI/F部22は、LAN(Local Area Network)などのネットワークと接続してネットワーク上の端末装置やサーバなどと各種のデータを送受信する機能を果たす。ハードディスク装置23は、大容量不揮発の記憶装置であり、たとえば、印刷データや画像データの保存に使用される。
本実施の形態に係る画像処理装置10は、画素単位のC、M、Y、Kのトナーの使用量を制限する機能(色材量削減機能)を備えている。色材量削減機能に関する制御は、ROM15に格納されているプログラムにしたがってCPU11が行う。画像処理部21がその一部あるいは全部を実施するように構成されてもよい。
以下、色材量削減機能に関する制御について説明する。
基本的には、C、M、Y、Kの総色材量を削減する場合に、C、M、Yの色材量を削減し、代わりにKを増加させるという処理が行われる。たとえば、C、M、Yを各10%ずつ削減し、その代わりにKを10%増加させれば、色味や明度をほぼ維持しながら総色材量を20%減らすことができる。さらに、本発明の色材量削減方法では、C、M、Yの各色成分の色材の削減量を決定する際に、C、M、Yの各色成分相互間の色材量の差(格差)が大きくなるようにして色材量を削減するか、各色成分相互間の色材量の差が小さくなるようにして色材量を削減するか、というように色成分相互間の色材量の差の増減に関する制御が可能になっている。
図2は、画像処理装置10が行う色材量削減処理の流れを示している。まず、処理対象画像の画像データにおいて、色材量を調整する注目画素を決定し(ステップS201)、その画素のC、M、Y、Kのデータ(色材量を示す値)を入力する(ステップS202)。次に、この入力されたC、M、Y、Kの色材量の総和である入力色材量総和T(T=C+M+Y+K)を算出する(ステップS203)。さらに、入力色材量総和Tに対応する色材量削減後の色材量の総和である出力色材量総和T´を、図3に示すような関数f(T)により算出する(ステップS204)。
図3は、入力色材量総和Tと出力色材量総和T´との関係を示す関数f(T)のグラフの一例を示している。このグラフは画像形成部14の特性に応じて設定される。なお、色材量削減処理後の各色成分の色材量の値を出力値とも呼ぶものとする。また、図2のステップS204において、出力色材量総和T´は関数f(T)に対応したルックアップテーブルを使用して求めてもよい。
図2に戻って説明を続ける。出力色材量総和T´を求めたら、総削減量ΔTと、Kの加算量ΔKと、Kの出力値であるK´を算出する(ステップS205)。まず、総削減量ΔT=入力色材量総和T−出力色材量総和T´、を求める。このΔTを関数fに代入して、Kの加算量であるΔKを求める。そして、KにこのΔKを加算した値を、100%を超えない条件で制限したものを、Kの出力値であるK´(K´=min(K+ΔK、100%))として求める。なお、1つの色成分で使用可能な色材量の最大値を100%とする。100%が示す絶対量は色成分によって相違してもよい。
ステップS204で求めた出力色材量総和T´とステップS205で求めたK´とから、C、M、Yの出力値の合計(C´+M´+Y´)を、T´−K´として算出する(ステップS206)。
図4は、ステップS203からステップS206までの処理の具体例を示す。図4の場合、処理対象画素の入力色材量総和Tを求めるステップS203で、C+M+Y+K=100%+90%+80%+60%=330%が求まる。入力色材量総和Tから出力色材量総和T´を求めるステップS204では、関数f(T)にT=330%を代入してT´=250%となる。ステップS205では、総削減量ΔT=T−T´=330%−250%=80%となる。また、図4の例では、ΔKを求める関数f(ΔT)は、ΔK=ΔT×pとなっている。pはK色材量の過剰な増加によって明るさが大きく変化することを抑制する調整パラメータである。図4では、p=0.2であり、ΔK=80%×0.2=16%になる。そして、K´=min(K+ΔK、100%)=min(60%+16%、100%)より、総色材量削減後のKの色材量であるK´は76%になる。
図4の例の場合、ステップS206の演算では、C´+M´+Y´=T´−K´=250%−76%=174%になる。これにより、C、M、Yの色材量の合計削減量を求めることができる。図4の例では270%−174%で96%となる。
ここで、C、M、Yの色材の合計削減量を、C、M、Yにどのように割り振って各色の削減量を決定するかについて説明する。
本発明の色材量削減方法では、黒を除く各色成分相互間の色材量の差が大きくなるようにして色材量を削減するか、各色成分相互間の色材量の差が小さくなるようにして色材量を削減するか、というように色成分相互間の色材量の差の増減に関する制御を行うことができる。
図5は削減前後で差を小さくする場合、図6は差が変化しない場合、図7は差を大きくする場合を例示している。図5から図7において削減前のC、M、Yの色材量は同一である。また、いずれの場合もC、M、Yでの合計削減量は60%とする。
C、M、Yの削減量が等量になるように削減する場合の彩度の再現性を標準とすると、削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が小さくなるように削減すると低彩度に、削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が大きくなるように削減すると高彩度になる。
図5は、削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が小さくなる場合の削減例を示す。なお、ここではC、M、Yの色材量の比率が削減前と、削減後で変わらないように、C、M、Yそれぞれの色材量を削減している。図5では削減前のC、M、Yの色材量が、100%、70%、50%であったのに対して、削減後のC、M、Yの色材量は、73%、51%、36%となっている。C、M、Yの色材の削減量は、27%、19%、14%となっており、削減前の色材量が多いものほど削減量は多い。これにより削減後はC、M、Yでの、色材量の差が削減前より縮まる。
すなわち、C−M間では削減前に100−70=30%あった差分が削減後には73−51=22%に、M−Y間では削減前に70−50=20%あった差分が削減後には51−36=15%に、C−Y間では削減前に100−50=50%あった差分が削減後は73−36=37%に、それぞれ小さくなっている。この削減方法が採用された場合、削減後の画素の彩度は削減前の元の彩度より低く(低彩度)になる。
図6は、C、M、Yそれぞれから、等量ずつ色材量を削減する場合の削減例を示す。この場合、削減前後でC、M、Y相互間での色材量の差は変化しない。図6では削減前のC、M、Yの色材量が、100%、70%、50%であったのに対して、削減後のC、M、Yの色材量は、80%、50%、30%となっている。C、M、Yの色材の削減量は、C、M、Y全て20%に統一されている。削減前後共に、C−M間の差分は30%、M−Y間の差分は20%、C−Y間の差分は50になっている。なお、この削減方法は一般的に採用されている。
図7は、削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が大きくなる場合の削減例を示す。図7では削減前のC、M、Yの色材量が、100%、70%、50%であったのに対して、削減後のC、M、Yの色材量は、86%、51%、23%となっている。C、M、Yの色材の削減量は、14%、19%、27%となっており、削減前の色材量が多いものほど削減量は少なく、削減前の色材量が少ないものほど削減量は多い。これにより削減後はC、M、Yでの、色材量の差が削減前より広がる。
すなわち、C−M間では削減前に100−70=30%あった差分が削減後には86−51=35%に、M−Y間では削減前に70−50=20%あった差分が削減後には51−23=28%に、C−Y間では削減前に100−50=50%あった差分が削減後は86−23=63%に、それぞれ大きくなっている。この削減方法が採用された場合、削減後の画素の彩度は削減前の元の彩度より高く(高彩度)なる。
次に、各色材の削減量の求め方であるが、本発明においては、削減後のC、M、Yの各色材量は演算式によって求める。これから説明する演算式は、色成分相互間の色材量の差分の増減に関する制御パラメータ(彩度調整パラメータ)を有しており、該制御パラメータの値によって、色材量を削減する際に色成分相互間の色材量の差分が増減するようになっている。つまり、図5、図6、図7で説明した削減パターンのうち、どの削減パターンが採用されるかは制御パラメータの値によって決定される。
制御パラメータ(彩度調整パラメータと呼ぶ)の値αは、削減前のC、M、Yの各色材量から彩度指標値Sを求め、この彩度指標値Sを所定の関数に代入して(あるいはルックアップテーブルを使用して)求める。彩度調整パラメータαは、C、M、Yの削減後の各色材量を求める演算式に含まれる媒介変数(制御パラメータ)である。
彩度指標値Sは、次式によって求める。
Figure 0005794042
ここで、min()は、括弧内の最小値を、max()は、括弧内の最大値を示す。すなわち、C、M、Yの中の最大値と最小値との差分を最大値で除した値を彩度指標値Sとする。
次式は、削減後の色材量C´、M´、Y´を求める演算式の一例である。
Figure 0005794042
この式中のαは彩度調整パラメータである。
図8は、上記の演算式に対応した彩度調整パラメータαの値を彩度指標値Sから求めるための関数(α=f(S))を表すグラフの一例である。数2に示す演算式では、彩度調整パラメータαの値が1≧α>0の場合は削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が小さくなり、α=0の場合はC、M、Y相互間の色材量の差が削減前と変化せず(削減量が等量になる)、α<0の場合は削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が大きくなる。
ここで図2に戻る。前述した彩度指標値Sと、彩度調整パラメータαを算出する(ステップS207)。本例では、αは、図8に示すグラフに対応した関数、α=f(S)で求め、Sは、前述の数1に示す式で求める。その後、前述の数2に示す演算式にC、M、Y、α、K´の各値を代入して、総色材量削減後の出力値C´、M´、Y´を算出する(ステップS208)。
ステップS201〜S208までの処理が終了していない画素があれば(ステップS209;No)、ステップS201に戻って処理を継続する。なお、ステップS201では、ステップS201〜S208までの処理が未処理の画素の中から次の注目画素を決定する。全ての画素について上記処理が終了した場合は(ステップS209;Yes)、図2の処理を終了する。
なお、出力値C´、M´、Y´を求める演算式は、他のものでもよい。次式は、削減後の色材量C´、M´、Y´を求める演算式の他の一例である。
Figure 0005794042
図9は、上記の演算式に対応した彩度調整パラメータαの値を彩度指標値Sから求めるための関数(α=f(S))を表すグラフの一例を示す。数3に示す演算式では、αの値が1>α>0の場合は、削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が小さくなり、α=1の場合は、C、M、Y相互間の色材量の差が削減前と変化せず(削減量が等量になる、ニュートラル化して削減)、α>1の場合は、削減後のC、M、Y相互間の色材量の差が大きくなる。数3を出力値C´、M´、Y´を求める演算式として使用する場合には、彩度調整パラメータαの値は、関数f(S)によって求める。
本発明に係る色材量削減方法および画像処理装置によれば、以下の効果を得ることができる。
1、色材量を制限する必要がある画像形成システムにおいて、ハードウェア資源が多く必要な多次元ルックアップテーブルによる色変換を適用することなく、色再現における彩度再現性を制御することが可能となる。
2、元の色の彩度に応じて彩度再現性を調整することで、総色材量を制限された条件下での限定された色域において最適な彩度再現性を実現する為の制御が可能となる。
3、高彩度色に対して総色材量を制限された条件下での限定された色域を最大限に生かした高彩度色再現を可能にする。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
本発明の実施の形態では、色材量削減処理において、色成分相互間の色材量の差の増減に関する制御パラメータ(彩度調整パラメータα)の値を、元の画素の各色成分の色材量からその画素の彩度指標値Sを求め、このSから決定したが、彩度調整パラメータαの値の決定方法はこれに限定されるものではない。たとえば、処理対象の画像全体や一定の領域毎にユーザから彩度調整パラメータαの設定を受けるように構成されてもよい。
本発明の実施の形態では、色成分相互間の色材量の差分を増減させる基準として各画素の彩度に着目したが、彩度に限定されず、たとえば、明度を基準に差分の増減を決定してもよい。
色材量削減の演算式は、本発明の実施の形態で例示したもの(数2や数3)に限定されない。黒以外の色成分相互間の色材量の差を小さくしたり大きくしたりするための制御パラメータを含む、色材量削減の演算式であれば任意でよい。
本発明の実施の形態で使用した、色成分相互間の色材量の差分を増減させる制御パラメータを含む演算式を使用する方法は、設定する制御パラメータの値を変更するだけで、色成分相互間の色材量の差分を増減させて色材量を削減できるのでハードウェアを共通化できる利点がある。なお、差分の増減具合が異なる演算式を複数種類用意しておき、制御パラメータの値を変更する代わりに、演算式を切り替えるようにしてもよい。
実施の形態では、CMYKの4色を色成分とするカラー画像の例を示したが、これに限定せず6色、8色などでもよい。また、トナーに限定されない、本発明は、インクジェット方式のプリンタなど他の方式の画像処理装置で印刷する場合にも適用可能である。
実施の形態では、色材量を削減した目的は総色材量の制限であったが、削減の目的は問わない。
彩度調整パラメータαを求める関数については適宜に設定すればよい。所望する彩度の再現特性やプリンタの特性に応じて決定すればよい。なお、Sからαを求める関数は、出力値C´、M´、Y´を求める演算式に対応して定めればよい。
10…画像処理装置(MFP)
11…CPU
12…バス
13…画像読取部
14…画像形成部
15…ROM
16…RAM
17…不揮発メモリ
18…表示部
19…操作部
21…画像処理部
22…ネットワークI/F部
23…ハードディスク装置
52…画像データ(入力時)
53…画像データ(増減工程後)

Claims (6)

  1. 黒と黒以外の複数の色成分の色材を使用してカラー画像を形成する際の総色材量を削減する総色材量削減方法であって、
    各画素について、
    色材量の総削減量を決定するステップと、
    黒の色材量を決定するステップと、
    黒以外の複数の色成分の色材量の合計削減量を決定するステップと、
    黒以外の複数の色成分相互間の色材量の差分の増減に関する設定を行うステップと、
    前記黒以外の各色成分の削減後の色材量を、削減量の合計が前記合計削減量になりかつ前記差分が前記設定に従って増減するようにして求めるステップと、
    を有し、
    前記差分の増減に関する設定では、削減前の前記差分に応じた彩度指標値を求め、該彩度指標値が大きい高彩度の画素ほど、前記差分が大きくなるように設定する
    ことを特徴とする色材量削減方法。
  2. 前記黒以外の各色成分の削減後の色材量は、前記差分の増減を調整する制御パラメータを有する所定の演算式によって求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の色材量削減方法。
  3. 前記彩度指標値に応じて前記制御パラメータの値を決定する
    ことを特徴とする請求項に記載の色材量削減方法。
  4. 黒と黒以外の複数の色成分の色材を使用してカラー画像を形成する際の総色材量を削減する総色材量削減方法であって、
    各画素について、
    色材量の総削減量を決定するステップと、
    黒の色材量を決定するステップと、
    黒以外の複数の色成分の色材量の合計削減量を決定するステップと、
    黒以外の複数の色成分相互間の色材量の差分に応じた彩度指標値を求めるステップと、
    前記彩度指標値に基づいて、前記合計削減量における各色成分の削減量を求め、前記黒以外の各色成分の削減後の色材量を決定するステップと、
    を有する
    ことを特徴とする色材量削減方法。
  5. 前記黒以外の複数の色成分は、シアン、マゼンタ、イエローである
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の色材量削減方法。
  6. 黒と黒以外の複数の色成分で構成されたカラー画像の各画素の画像データに対して、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の色材量削減方法を実行する処理部を有する
    ことを特徴とする画像処理装置。
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