JP5792430B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の車輪に付与するトルクをそれぞれ個別に独立して制御可能な電動機を搭載した車両の制御装置に関するものである。
近年、電気自動車の一形態として、車輪のホイール内部もしくはその近傍に電動機を配置してその電動機により車輪を直接駆動するいわゆるインホイールモータ方式の車両(インホイールモータ車)が開発されている。このインホイールモータ車では、各駆動輪毎に設けられた電動機を個別に制御することにより、各駆動輪に付与する駆動トルクもしくは制動トルクをそれぞれ独立して制御することができる。そのため、車両の駆動力および制動力を走行状態に応じて適宜に制御することができ、旋回性や操縦安定性あるいは走破性などの車両の走行性能を向上させることができる。また、このようなインホイールモータ車は、電動機が駆動輪のホイール内部もしくはその近傍に設けられて駆動輪に直接動力を伝達するものであるから、従来の車両に設けられている変速機やデファレンシャルなどの動力伝達機構を設ける必要がなくなり、車両の構成を簡素化することができる。
上記のようなインホイールモータ車に関連する技術として、特許文献1には、インホイールモータ駆動の電気自動車において、左右どちらか一方の車輪がロックした場合に、車両の挙動を速やかに安定させることを目的とした電気自動車に関する発明が記載されている。この特許文献1に記載されたインホイールモータ車は、左右の車輪の回転数差と所定値とを比較し、回転数差が所定値よりも大きい場合に、回転数が小さい方の車輪がロックしていると判定し、回転数が大きい方の車輪の駆動力を走行時の回転方向とは逆方向に発生させ、その車輪をロックさせるように構成されている。
そして、特許文献2には、ホイールが外力を受けて変形した場合であっても、減速機への外力の作用を緩和し、減速機およびモータを確実に保護することを目的としたインホイールモータに関する発明が記載されている。この特許文献2に記載された発明は、モータと、そのモータの出力を変速する減速機と、その減速機の出力により回転するホイールと、それら減速機とホイールとを連結する連結軸とを備え、減速機がモータを中心にホイールと反対側に配置されるとともに、ホイールに所定以上の外力が作用した場合に、減速機とホイールとの間の動力伝達が遮断されるように構成されている。
なお、特許文献3には、路面の凹凸などに起因する外乱によるトルクが車輪側から変速機構に入力された場合に、伝動部分あるいは摩擦係合部分での滑りや動力伝達効率の低下などの、変速機構における不具合の発生を防止することを目的としたハイブリッド車の制御装置に関する発明が記載されている。この特許文献3に記載された発明は、入力部材に内燃機関が連結され、出力部材に電動機および駆動輪が連結された変速機構を搭載したハイブリッド車の制御装置であって、走行中に駆動輪側から前記変速機構へ入力される外乱トルクを検出し、その外乱トルクが検出された場合に、その外乱トルクを打ち消す逆トルクを電動機により出力するように構成されている。
特開2006−115639号公報 国際公開2005/023575号 特開2009−40201号公報
上記のようなインホイールモータ車は、例えば、凹凸が大きい悪路や障害物がある路面を走行する際に、走行路面からの過大なトルクの入力や、インホイールモータと車輪との間の駆動系統におけるギヤの噛み込みなどのフェールが生じた場合に、そのフェールが生じた車輪の回転が止められてしまう、すなわち車輪がロックされてしまう場合がある。走行中にいずれかの車輪がロックしてしまうと、車両の挙動が不安定になり、場合によってはそのロックされた車輪が起点となって車両がスピンしてしまう可能性がある。
そのようなフェールに対して、上記の特許文献1に記載されているインホイールモータ車は、左右一対の車輪のいずれか一方がロックしてしまった場合に、ロックしていない反対側の車輪もロックさせられるようになっていて、左右両輪をロック状態にするので、車両を速やかに安定させることができる、とされている。
しかしながら、左右一対の車輪が両方ともロックさせられることにより、上記のようなスピンの発生は回避することができるものの、今度は左右両方の車輪がロックされることにより、それらロックされた車輪が路面に対してスリップし易くなり、その結果、車両の挙動が依然として不安定な状態が続いてしまう可能性があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、外部からの過大な入力や車輪のロックなどの異常を速やかに検出するとともに、その後の車両の挙動を安定的に維持させることが可能な車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の駆動輪毎に設けられて該駆動輪の駆動軸に付与するトルクをそれぞれ個別に制御可能な電動機を備えた車両の制御装置において、前記各駆動軸の回転速度をそれぞれ検出する駆動軸回転検出手段と、前記各電動機の出力軸の回転速度をそれぞれ検出する電動機回転検出手段と、前記各駆動軸の回転速度の速度変化および前記各出力軸の回転速度の速度変化に基づいて前記各電動機から前記各駆動輪へ至る各駆動系統におけるフェールまたは外乱による過大なトルクの入力の有無を判断するフェール検出手段と、いずれかの前記駆動系統で前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された場合に、前記フェールまたは前記過大なトルクの入力が検出された駆動系統における前記各駆動軸の前記速度変化と前記各出力軸の前記速度変化との比較結果に基づいて、前記フェールまたは前記過大なトルクの入力が検出された駆動系統における前記電動機の出力を制御する出力制御手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記フェール検出手段が、いずれかの前記駆動軸の前記速度変化の変化方向が前記車両を走行させる際の該駆動軸の回転方向と逆方向であり、かつ該速度変化の変化量が予め設定した閾値以上である場合に、該駆動軸を含む前記駆動系統に前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が発生したことを検出する手段を含み、前記出力制御手段は、前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出され、かつ前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された前記駆動系統における前記駆動軸の前記速度変化の変化量が該駆動系統における前記出力軸の前記速度変化の変化量よりも大きい場合に、該駆動系統における前記電動機からトルクを出力するように制御する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記出力制御手段が、前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された前記駆動系統における前記駆動軸の前記速度変化の変化方向と同方向のトルクを該駆動系統における前記電動機から出力するように制御する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記フェール検出手段が、いずれかの前記駆動軸の前記速度変化の変化方向が前記車両を走行させる際の該駆動軸の回転方向と逆方向であり、かつ該速度変化の変化量が予め設定した閾値以上である場合に、該駆動軸を含む前記駆動系統に前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が発生したことを検出する手段を含み、前記出力制御手段は、前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出され、かつ前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された前記駆動系統における前記駆動軸の前記速度変化の変化量が該駆動系統における前記出力軸の前記速度変化の変化量よりも小さい場合に、該駆動系統における前記電動機からトルクを出力しないように制御する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
そして、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記電動機が、前記各駆動輪毎のホイール内もしくはその近傍にそれぞれ設けられ、該各駆動輪にそれぞれ前記各駆動系統を介して直接動力を伝達してトルクを付与するインホイールモータを含むことを特徴とする制御装置である。
したがって、請求項1の発明によれば、車両の走行中、各駆動輪の駆動軸の回転速度、およびそれら各駆動輪を個別に直接駆動する各電動機の出力軸の回転速度がそれぞれ検出され、それら各駆動軸の回転速度の速度変化および各出力軸の回転速度の速度変化に基づいて、各駆動輪と各電動機との間の各駆動系統におけるフェールの発生を判断することができる。そして、それら各駆動軸の回転速度の速度変化と各出力軸の回転速度の速度変化とを比較した結果に応じて、各電動機の出力が適宜に制御される。そのため、例えば外乱による過大なトルクの入力やギヤの噛み込みなどのフェールの発生を速やかに検出することができ、また、そのフェールの発生状況に応じて電動機の出力を適切に制御することができる。その結果、走行中に上記のようなフェールが生じた場合であっても、車両の走行状態を安定的に維持させることができる。
また、請求項2の発明によれば、いずれかの駆動輪の駆動軸の回転速度に、車両を走行させる際の該駆動軸の回転方向と逆方向の閾値を超えるような大きな速度変化が生じた場合に、その駆動系統にフェールが発生したと判断される。すなわち、いずれかの駆動系統にその回転を妨げるようなフェールが発生した場合、そのフェールが即座に検出される。そして、そのフェールが検出された駆動系統における駆動軸の回転速度の速度変化が出力軸の回転速度の速度変化よりも大きい場合には、例えば走行路面側から過大なトルクの入力等のフェールが発生した可能性があるので、その過大なトルクを打ち消すようなトルクが電動機から出力される。そのため、駆動系統あるいは電動機に異常を生じさせるようなフェールの発生を速やかに検出することができ、また、そのフェールの発生状況に即して電動機の出力を適切に制御して、車両の走行状態を安定的に維持させることができる。
また、請求項3の発明によれば、フェールが検出された駆動系統における駆動軸の回転速度の速度変化が出力軸の回転速度の速度変化よりも大きく、その駆動系統の電動機からトルクが出力される場合には、駆動軸の回転速度の速度変化の変化方向と同じ向きのトルクが電動機から出力される。そのため、例えば走行路面側からの過大なトルクの入力などのフェールによって増大する駆動系統に掛かる荷重や電動機の負荷を速やかにかつ確実に低減することができる。
また、請求項4の発明によれば、いずれかの駆動輪の駆動軸の回転速度に、車両を走行させる際の該駆動軸の回転方向と逆方向の閾値を超えるような大きな速度変化が生じた場合に、その駆動系統にフェールが発生したと判断される。すなわち、いずれかの駆動系統にその回転を妨げるようなフェールが発生した場合、そのフェールが即座に検出される。そして、そのフェールが検出された駆動系統における駆動軸の回転速度の速度変化が出力軸の回転速度の速度変化よりも小さい場合には、例えばギヤの噛み込みなどに起因する駆動系統のロック等のフェールが発生した可能性があるので、その駆動系統の電動機からはトルクは出力されない。例えば、駆動輪や駆動系統におけるロックに対するフェールセーフとして、駆動系統内の設計的に設定した所定の部分を破断させて、駆動輪のロック状態を解消させて自由回転が可能な状態にすることができる。そのため、駆動系統あるいは電動機に異常を生じさせるようなフェールの発生を速やかに検出することができ、また、そのフェールの発生状況に即して電動機の出力を適切に制御して、車両の走行状態を安定的に維持させることができる。
そして、請求項5の発明によれば、各駆動輪のホイール内部もしくはその近傍に設置されたインホイールモータを駆動力源とする車両に対して、インホイールモータ自体や、駆動輪とインホイールモータとの間の駆動系統におけるフェールを速やかに検出することができ、インホイールモータを搭載した車両の走行状態を安定的に維持させることができる。
この発明の制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。 この発明の制御装置による制御を実行する際の駆動輪の駆動軸および電動機の出力軸それぞれの回転速度の速度変化を説明するためのタイムチャートである。 この発明の制御装置による制御を実行する際の駆動輪の駆動軸および電動機の出力軸それぞれの回転速度の速度変化を説明するためのタイムチャートである。 この発明の制御装置による制御を実行する際の駆動輪の駆動軸および電動機の出力軸それぞれの回転速度の速度変化を説明するためのタイムチャートである。 この発明で制御の対象とする車両の構成例を示す模式図である。 この発明で制御の対象とする車両の他の構成例を示す模式図である。 この発明で制御の対象とする車両の他の構成例を示す模式図である。
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。先ず、この発明で制御の対象とする車両の構成および制御系統を図5に示す。この発明で対象とする車両は、複数の駆動輪に付与するトルクをそれぞれ個別に制御することが可能な駆動力源としての電動機が設けられており、この図5では、左右の前輪1,2および左右の後輪3,4に、それれら各車輪1,2,3,4のそれぞれに個別にトルクを付与する電動機5,6および電動機7,8が設けられた車両Veの構成例を示している。
具体的には、この車両Veは、車両Veの幅方向(図5での左右方向)における左右の前輪1,2および左右の後輪3,4を有している。そして、前輪1,2は、互いにもしくはそれぞれ独立してサスペンション機構(図示せず)を介して車両Veの車台に支持されている。同様に、後輪3,4も、互いにもしくはそれぞれ独立してサスペンション機構を介して車両Veの車台に支持されている。
車両Veの駆動力源として、前輪1,2のホイール内部および後輪3,4のホイール内部には、それぞれ、電動機5,6および電動機7,8が組み込まれていて、それら電動機5,6の出力軸および電動機7,8の出力軸と、前輪1,2の駆動軸および後輪3,4の駆動軸とが、それぞれ動力伝達可能に連結されている。すなわち、前輪1,2の電動機5,6および後輪3,4の電動機7,8は、いわゆるインホイールモータ5,6,7,8であり、前輪1,2および後輪3,4と共に車両Veのばね下に配置されていて、各インホイールモータ5,6,7,8からそれぞれ各車輪(すなわち駆動輪)1,2,3,4へ至る各駆動系統9,10,11,12が形成されている。そして、各インホイールモータ5,6,7,8の回転をそれぞれ個別に独立して制御することにより、前輪1,2および後輪3,4の駆動トルクあるいは制動トルクを、それぞれ独立して制御することができる構成となっている。なお、ここでは図示していないが、各駆動系統9,10,11,12の中には、各インホイールモータ5,6,7,8の出力をそれぞれ減速して各駆動輪1,2,3,4へ伝達させる減速機構を設けることもできる。
これらの各インホイールモータ5,6,7,8は、例えば交流同期モータにより構成されていて、インバータ13を介してバッテリやキャパシタなどの蓄電装置14に接続されている。したがって、各インホイールモータ5,6,7,8の駆動時には、蓄電装置14の直流電力がインバータ13によって交流電力に変換され、その交流電力が各インホイールモータ5,6,7,8に供給されることによりそれら各インホイールモータ5,6,7,8が力行制御されて、各駆動系統9,10,11,12を介して前輪1,2および後輪3,4に駆動トルクが付与される。
また、各インホイールモータ5,6,7,8は前輪1,2および後輪3,4の回転エネルギを利用して回生制御することも可能である。すなわち、各インホイールモータ5,6,7,8の回生・発電時には、前輪1,2および後輪3,4の回転(運動)エネルギが各インホイールモータ5,6,7,8によって電気エネルギに変換され、その際に生じる電力がインバータ13を介して蓄電装置14に蓄電される。このとき、前輪1,2および後輪3,4には回生・発電力に基づく制動トルクが付与される。
そして、上記のインバータ13は、各インホイールモータ5,6,7,8の回転状態を制御する電子制御装置(ECU)15に、それぞれ接続されている。この電子制御装置15には、例えば、各駆動輪1,2,3,4の駆動軸の回転速度(車輪速度)をそれぞれ検出する車輪速センサ16,17,18,19や各インホイールモータ5,6,7,8の出力軸の回転角度あるいは回転速度をそれぞれ検出するレゾルバ20,21,22,23などの各種センサ類からの検出信号、およびインバータ9からの情報信号などが入力されるように構成されている。
このうち、インバータ13からこの電子制御装置15に入力される信号に基づいて、各インホイールモータ5,6,7,8の出力トルク(モータトルク)がそれぞれ演算されて求められる。例えば、インバータ13からの入力信号によって各インホイールモータ5,6,7,8が力行制御されていることを検出した場合に、その際に各インホイールモータ5,6,7,8へ供給される電力量あるいは電流値を検出し、それに基づいて各インホイールモータ5,6,7,8のモータトルクをそれぞれ算出することができる。また、各インホイールモータ5,6,7,8の回転を制御する際の電流値を基に、各インホイールモータ5,6,7,8の回転数をそれぞれ算出することもできる。
一方、電子制御装置15からは、インバータ13を介して各インホイールモータ5,6,7,8の回転をそれぞれ制御する信号が出力されるように構成されている。すなわち、各インホイールモータ5,6,7,8の回転(力行・回生)を制御するために、各インホイールモータ5,6,7,8へ供給する、もしくは各インホイールモータ5,6,7,8から回収する電流を制御するための制御信号が、電子制御装置15からインバータ13へ出力されるようになっている。
なお、上記の図5では、左右の前輪1,2および左右の後輪3,4の両方に、駆動力源として、インホイールモータ5,6,7,8がそれぞれ設けられた4輪駆動方式の車両Veの構成例を示しているが、この発明における車両Veは、例えば図6,図7に示すように、インホイールモータが左右の前輪1,2もしくは左右の後輪3,4のいずれか一方に設けられた構成であってもよい。
すなわち、この発明における車両Veは、例えば図6の(a)に示すように、左右の後輪3,4のみにインホイールモータ7,8がそれぞれ設けられるとともに、前輪1,2を駆動するための電動機(モータ・ジェネレータ)20およびトランスアクスル21が車台に配置された4輪駆動方式の車両Veであってもよい。あるいは、この発明における車両Veは、例えば図6の(b)に示すように、左右の後輪3,4のみにインホイールモータ7,8がそれぞれ設けられるとともに、前輪1,2を駆動するためのエンジンおよび電動機(モータ・ジェネレータ)ならびにトランスミッションなどから構成されるハイブリッドユニット22が車台に配置された4輪駆動方式のハイブリッド車両Veであってもよい。あるいは、この発明における車両Veは、例えば図6の(c)に示すように、左右の前輪1,2のみにインホイールモータ5,6がそれぞれ設けられるとともに、後輪3,4を駆動するためのエンジンおよびトランスミッションならびにデファレンシャルなどから構成される駆動ユニット23が車台に配置された4輪駆動方式のハイブリッド車両Veであってもよい。要は、この発明で対象とする車両Veは、そのうち少なくとも左右一対の車輪を含む少なくとも3つの車輪が、例えば上記の各インホイールモータ5,6,7,8のように、車輪を独立して直接駆動することが可能な構成であればよい。
さらに、この発明における車両Veは、例えば図7の(a)に示すように、左右の後輪3,4のみにインホイールモータ7,8がそれぞれ設けられた後輪駆動方式の車両Veであってもよい。あるいは、この発明における車両Veは、例えば図7の(b)に示すように、左右の前輪1,2のみにインホイールモータ5,6がそれぞれ設けられた前輪駆動方式の車両Veであってもよい。要は、この発明で対象とする車両Veは、少なくとも3つの車輪を備え、そのうち少なくとも左右一対の車輪が、例えば上記の各インホイールモータ5,6,7,8のように、車輪を独立して直接駆動することが可能な構成であればよい。
前述したように、この発明で対象としている車両Veは、複数の駆動輪に付与するトルクをそれぞれ個別に制御することが可能なように、具体的には、上記のように各車輪1,2,3,4のホイール内部に組み込まれて各車輪1,2,3,4をそれぞれ直接駆動するインホイールモータ5,6,7,8を搭載したインホイールモータ車として構成されている。そのため、走行状態や走行環境に応じて各駆動輪1,2,3,4を個別に制御することにより、旋回性や操安性などの車両Veの走行性能を向上させることができる。その一方で、例えば、駆動系統におけるギヤ部でギヤの噛み込み等により駆動輪がロックしてしまった場合や、あるいは、いずれかの駆動輪に路面側から過大なトルクが入力された場合などを想定して、上記のように駆動輪がロックしてしまった場合の対応や、あるいは、過大な入力に起因する駆動系統およびインホイールモータ自体の損傷を防止するためのフェールセーフ機能を確立させておく必要がある。
各駆動輪1,2,3,4のロックに対応するフェールセーフとしては、例えば各駆動輪1,2,3,4と各インホイールモータ5,6,7,8との間の各駆動系統9,10,11,12の途中にいわゆるトルクヒューズとして機能する構成を設け、すなわち各駆動系統9,10,11,12にトルクヒューズとして設計的に強度を低下させた部位を形成しておく設計を採用することができる。例えばギヤの噛み込み時や過大トルクの入力などに対して上記のように構成したトルクヒューズの部分を破断させることにより、動力伝達を遮断して各駆動輪1,2,3,4の回転をフリーにして、各駆動輪1,2,3,4のロックを回避させることができる。
一方、外部からの過大な入力に対する各駆動系統9,10,11,12および各インホイールモータ5,6,7,8自体の損傷を防止するためには、各駆動輪1,2,3,4側から入力した過大トルクに対してそれを打ち消すようなトルクを各インホイールモータ5,6,7,8から出力することによって、各駆動系統9,10,11,12や各インホイールモータ5,6,7,8自体の損傷を防止することが考えられる。すなわち、走行中の外乱などに即応して各インホイールモータ5,6,7,8の出力を適宜に制御することにより、上記のような外乱に対応するフェールセーフ機能を確立させることができる。
このようなフェールセーフの考え方のもと、この発明における車両Veの制御装置では、各駆動輪1,2,3,4の各駆動軸の回転速度および各インホイールモータ5,6,7,8の各出力軸の回転速度を検出し、それら各駆動輪1,2,3,4の各駆動軸の回転速度および各インホイールモータ5,6,7,8の各出力軸の回転速度のそれぞれの速度変化に基づいて各インホイールモータ5,6,7,8から各駆動輪1,2,3,4へ至る各駆動系統9,10,11,12におけるフェールの有無を判定し、そのフェールが検出された場合に、前記の各駆動輪1,2,3,4の各駆動軸の速度変化と各インホイールモータ5,6,7,8の各出力軸の速度変化との比較結果に基づいて各インホイールモータ5,6,7,8の出力を制御するように構成されている。
図1は、その制御の一例を説明するためのフローチャートであって、このフローチャートで示されるルーチンは、所定の短時間毎に繰り返し実行される。図1において、先ず、いずれかの車輪に車両が走行する際の回転方向とは逆方向でかつ閾値α以上の車輪速の変位があるか否かが判断される(ステップS1)。これは、例えば車両Veが凹凸の大きな悪路や障害物のある路面を走行する際にいずれかの車輪に過大なトルクが入力されるような状況、あるいはいずれかの駆動系統においてギヤの噛み込みなどによって駆動輪がロックしてしまうような状況などのフェールを速やかに検知するためのステップである。
具体的には、各車輪1,2,3,4毎に設けられている車輪速センサ12,13,14,15により各車輪1,2,3,4の駆動軸の回転速度(車輪速)、および各インホイールモータ5,6,7,8毎に設けられているレゾルバ20,21,22,23の検出値を基に各インホイールモータ5,6,7,8の出力軸の回転速度がそれぞれ検出され、いずれかの駆動軸の回転速度(車輪速)の速度変化量(変位)が、車両Veの進行方向とは逆方向に異常に掛け離れていないか否か、言い換えると、いずれかの車輪に、その車輪の回転方向とは逆方向でありかつ閾値αとして予め設定した所定値を超える車輪速の変化が生じたか否かが判断される。
より具体的には、いずれかの車輪に、その回転方向とは逆方向の車輪速変化があり、なおかつ、そのいずれかの車輪の車輪速変化の変化量が閾値α以上であるか否かが判断される。なお、この場合のいずれかの車輪とは、例えば各車輪1,2,3,4のうちのいずれか1輪のみであってもよく、あるいは、各車輪1,2,3,4のうちの2もしくは3輪であってもよく、あるいは、各車輪1,2,3,4の全輪であってもよい。
車両Veは、正常な状態で走行している場合においては、各車輪1,2,3,4の車輪速度は、通常は連続的に滑らかに増減し、車両Veの進行方向と逆方向の回転方向に急変することはない。すなわち、車両Veの進行方向に対応する回転方向で回転していた各車輪1,2,3,4の回転速度が、それまでとは逆方向に急増することはない。したがって、通常の走行状態で生じ得る車輪速度の変化量以上の値に閾値αを設定しておき、その閾値αを超えるような車輪速度の速度差がいずれかの車輪に発生した場合に、その車輪に何らかのフェールが発生したと判断することができる。
したがって、いずれの車輪にも閾値αを超えるような車輪速度の変化が生じていないことにより、このステップS1で否定的に判断された場合は、以降の制御は行わずに、このルーチンを一旦終了する。これに対して、いずれかの車輪に車両Veの進行方向に対応する回転方向とは逆方向でかつ閾値α以上の車輪速度の変化が生じた、すなわち、例えば図2に示すように、いずれかの車輪にそれまでの回転方向とは逆方向の車輪速変化があり、なおかつ、そのいずれかの車輪の車輪速度の速度変化の変化量が閾値α以上となったことにより、ステップS1で肯定的に判断された場合には、ステップS2へ進み、そのいずれかの車輪(ここでは仮に車輪4とする)の車輪速度の変化量(変位)が、その車輪4に連結するインホイールモータ8の出力軸(モータ軸)の回転速度の変化量(変位)よりも大きいか否かが判断される。
なお、各インホイールモータ5,6,7,8と各車輪1,2,3,4との間に、すなわち各駆動系統9,10,11,12に前述したような減速機構が設けられている場合には、その減速機構による減速比を考慮した上で、車輪4の車輪速度の変化量とインホイールモータ8の回転速度の変化量とが比較される。すなわち、インホイールモータ8の回転速度の変化量と、減速機構の減速比で除算した車輪4の車輪速度の変化量とが比較される。
いずれかの車輪4の車輪速度の変位がその車輪4に連結するインホイールモータ8のモータ軸の回転速度の変位よりも小さいことにより、このステップS2で否定的に判断された場合は、以降の制御は行わず、このルーチンを一旦終了する。すなわち、このフェールセーフのためにインホイールモータ8からトルクは出力しないように、インホイールモータ8の回転が制御される。そしてその後、このルーチンを一旦終了する。
車輪4に車両Veの進行方向に対応する回転方向とは逆方向でかつ閾値α以上の車輪速度の変化が生じ、なおかつ車輪4の車輪速度の変位がその車輪4に連結するインホイールモータ8のモータ軸の回転速度の変位よりも小さい場合は、例えば図3に示すような状態であり、これは、例えば車輪4とインホイールモータ8との間の駆動系統12においてギヤの噛み込みなどが発生して車輪4がロックした状態もしくはロックしそうな状態が想定される。この状態では、インホイールモータ8の出力を増減させても車輪4のロック状態を解消させることは困難である。そのため、この場合は、走行中に車輪4側から入力されるトルクによって駆動系統12内に設計的に予め設定して形成された所定の部位を破断させることにより、車輪4をフリーにしてそのロック状態を回避するように構成されている。
したがって、上記のステップS2で車輪4の車輪速度の変位がインホイールモータ8のモータ軸の回転速度の変位よりも小さいと判断された場合は、インホイールモータ8に対して特段の制御は行われない、言い換えると、インホイールモータ8がトルクを出力しないように制御される。
これに対して、車輪4の車輪速度の変位がその車輪4に連結するインホイールモータ8のモータ軸の回転速度の変位よりも大きいことにより、ステップS2で肯定的に判断された場合には、ステップS3へ進み、車輪4の車輪速度変化の方向が正方向であるか否かが判断される。
車輪速度変化の方向が正方向であるとは、車両Veの前進方向のことであり、車輪速度変化の方向が負方向であるとは、車両Veの後進方向のことである。例えば、図4には、いずれかの車輪に正方向の大きな車輪速度変化が生じた状態を示してある。すなわち、図4に示す状態は、車両Veの後進時に、いずれかの車輪に正方向の大きな車輪速度変化が生じた状態であって、後進方向の駆動トルクが作用していた車輪に、例えば外乱による前進方向のトルクが作用した結果、すなわち後進方向に回転していた車輪の回転を停止させようとする方向のトルクが作用した結果、正方向に大きな車輪速度の変化が生じた状態である。
一方、前述の図2,図3は、いずれかの車輪に負方向の大きな車輪速度変化が生じた状態を示している。すなわち、図2,図3に示す状態は、車両Veの前進時に、いずれかの車輪に負方向の大きな車輪速度変化が生じた状態であって、前進方向の駆動トルクが作用していた車輪に、例えば外乱やギヤの噛み込みなどによる後進方向のトルクが作用した結果、すなわち前進方向に回転していた車輪の回転を停止させようとする方向のトルクが作用した結果、負方向に大きな車輪速度の変化が生じた状態である。
そして、車輪速度変化の方向が正方向であることにより、このステップS3で肯定的に判断された場合は、ステップS4へ進み、大きな車輪速度変化があった車輪4に設けられているインホイールモータ8が、速度変化の変化方向と同方向すなわち正方向のトルクを出力するように制御される。例えば図4に示す状態においては、車輪4に設けられているインホイールモータ8が、正方向すなわち車両Veを前進させる方向のトルクを出力するように制御される。すなわち、車両Veの後進時に、車両Veを後進させる方向のトルクに対抗して、外乱による後進方向(負方向)の回転を停止させる方向(正方向)、すなわち車両Veの後進を妨げる方向の過大なトルクが作用した駆動系統12に対して、その駆動系統12におけるインホイールモータ8の回転が制御されて車両Veを前進させる方向のトルクが出力される。
その結果、車両Veを前進させるためのインホイールモータ8の出力トルクと、外乱により車輪4側から入力された過大なトルクとが互いに対抗することにより、車輪4とインホイールモータ8との間の駆動系統12に生じていた捻りモーメントやインホイールモータ8に掛かっていた負荷が低減されることになる。そのため、異常な外乱の影響によって車輪4とインホイールモータ8との間の駆動系統12およびインホイールモータ8が損傷してしまうような事態を未然に防止することができる。
そして、上記のようにしてステップS4で外乱による過大なトルクを打ち消すようにインホイールモータ8の回転が制御されると、その後、このルーチンを一旦終了する。
これに対して、車輪速度変化の方向が負方向であることにより、ステップS3で否定的に判断された場合は、ステップS5へ進み、大きな車輪速度変化があった車輪4に設けられているインホイールモータ8が、速度変化の変化方向と同方向すなわち負方向のトルクを出力するように制御される。例えば図2に示す状態においては、車輪4に設けられているインホイールモータ8が、負方向すなわち車両Veを後進させる方向のトルクを出力するように制御される。すなわち、車両Veの前進時に、車両Veを前進させる方向のトルクに対抗して、外乱による前進方向(正方向)の回転を停止させる方向(負方向)、すなわち車両Veの前進を妨げる方向の過大なトルクが作用した駆動系統12に対して、その駆動系統12におけるインホイールモータ8の回転が制御されて車両Veを後進させる方向のトルクが出力される。
その結果、車両Veを前進させるためのインホイールモータ8の出力トルクと、外乱により車輪4側から入力された過大なトルクとが互いに対抗することにより、車輪4とインホイールモータ8との間の駆動系統に生じていた捻りモーメントやインホイールモータ8に掛かっていた負荷が低減されることになる。そのため、異常な外乱の影響によって車輪4とインホイールモータ8との間の駆動系統およびインホイールモータ8が損傷してしまうような事態を未然に防止することができる。
そして、上記のように、ステップS5で外乱による過大なトルクを打ち消すようにインホイールモータの回転が制御されると、その後、このルーチンを一旦終了する。
以上のように、この発明に係る車両Veの制御装置によれば、車両Veの走行中、各駆動輪1,2,3,4の駆動軸の回転速度、およびそれら各駆動輪1,2,3,4を個別に直接駆動する各インホイールモータ5,6,7,8の出力軸の回転速度がそれぞれ検出され、それら各駆動軸の回転速度の速度変化および各出力軸の回転速度の速度変化に基づいて、各駆動輪1,2,3,4と各インホイールモータ5,6,7,8との間の各駆動系統9,10,11,12におけるフェールの発生を判断することができる。
そして、それら各駆動輪1,2,3,4の駆動軸の回転速度の速度変化と、各インホイールモータ5,6,7,8の出力軸の回転速度の速度変化とを比較した結果に応じて、インホイールモータ5,6,7,8の出力が適宜に制御される。具体的には、いずれかの駆動輪の駆動軸の回転速度に、車両Veの走行方向と逆方向の閾値αを超えるような大きな速度変化が生じた場合に、その駆動系統にフェールが発生したと判断される。すなわち、いずれかの駆動系統にその回転を妨げるようなフェールが発生した場合、そのフェールが即座に検出される。
その際、そのフェールが検出された駆動系統における駆動輪の駆動軸の回転速度の速度変化が、インホイールモータの出力軸の回転速度の速度変化よりも小さい場合には、例えばギヤの噛み込みなどに起因する駆動系統のロックが発生した可能性があるので、その駆動系統のインホイールモータからはトルクは出力されない。そのため、例えば各駆動輪1,2,3,4や各駆動系統9,10,11,12におけるロックに対するフェールセーフとして、各駆動系統9,10,11,12内の設計的に設定した所定の部分を破断させて、各駆動輪1,2,3,4のロック状態を解消させて自由回転が可能な状態にすることができる。
したがって、いずれかの駆動系統あるいはインホイールモータに異常を生じさせるようなフェールの発生を速やかに検出することができるとともに、そのフェールの発生状況に即してインホイールモータの出力を適切に制御することができ、その結果、車両Veの走行状態を安定的に維持させることができる
一方、フェールが検出された駆動系統における駆動輪の駆動軸の回転速度の速度変化が、インホイールモータの出力軸の回転速度の速度変化よりも大きい場合には、例えば走行路面側からの過大なトルクの入力等のフェールが発生した可能性があるので、その過大なトルクを打ち消すようなトルクがインホイールモータから出力される。具体的には、駆動輪の駆動軸の回転速度の速度変化の変化方向と同じ向きのトルクが、インホイールモータから出力される。そのため、例えば走行路面側からの過大なトルクの入力などのフェールによって増大する駆動系統に掛かる荷重やインホイールモータの負荷を速やかにかつ確実に低減することができる。
そして、上記のように、走行中の外乱に起因する各インホイールモータ5,6,7,8や駆動系統9,10,11,12の損傷を未然に防止するフェールセーフ機能が確立されることにより、各インホイールモータ5,6,7,8や各駆動系統9,10,11,12の負担を軽減させることができ、その結果、各インホイールモータ5,6,7,8および各駆動系統9,10,11,12の小型・軽量化や簡素化、あるいはコストダウンを図ることができる。
ここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、車両Veの構成例における各車輪速センサ16,17,18,19および各レゾルバ20,21,22,23、ならびに図1のフローチャートで示す制御例のステップS1を実行する機能的手段が、この発明における「駆動軸回転検出手段」および「電動機回転検出手段」ならびに「フェール検出手段」に相当する。そして、ステップS2ないしS5を実行する機能的手段が、この発明における「出力制御手段」に相当する。
1,2…前輪(駆動輪)、 3,4…後輪(駆動輪)、 5,6,7,8…インホイールモータ(電動機)、 9,10,11,12…駆動系統、 15…電子制御装置(ECU)、 16,17,18,19…車輪速センサ(駆動軸回転検出手段)、 20,21,22,23…レゾルバ(電動機回転検出手段)、 Ve…車両。

Claims (5)

  1. 複数の駆動輪毎に設けられて該駆動輪の駆動軸に付与するトルクをそれぞれ個別に制御可能な電動機を備えた車両の制御装置において、
    前記各駆動軸の回転速度をそれぞれ検出する駆動軸回転検出手段と、
    前記各電動機の出力軸の回転速度をそれぞれ検出する電動機回転検出手段と、
    前記各駆動軸の回転速度の速度変化および前記各出力軸の回転速度の速度変化に基づいて前記各電動機から前記各駆動輪へ至る各駆動系統におけるフェールまたは外乱による過大なトルクの入力の有無を判断するフェール検出手段と、
    いずれかの前記駆動系統で前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された場合に、前記フェールまたは前記過大なトルクの入力が検出された駆動系統における前記各駆動軸の前記速度変化と前記各出力軸の前記速度変化との比較結果に基づいて、前記フェールまたは前記過大なトルクの入力が検出された駆動系統における前記電動機の出力を制御する出力制御手段と
    を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記フェール検出手段は、いずれかの前記駆動軸の前記速度変化の変化方向が前記車両
    を走行させる際の該駆動軸の回転方向と逆方向であり、かつ該速度変化の変化量が予め設定した閾値以上である場合に、該駆動軸を含む前記駆動系統に前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が発生したことを検出する手段を含み、
    前記出力制御手段は、前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出され、かつ前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された前記駆動系統における前記駆動軸の前記速度変化の変化量が該駆動系統における前記出力軸の前記速度変化の変化量よりも大きい場合に、該駆動系統における前記電動機からトルクを出力するように制御する手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記出力制御手段は、前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された前記駆動系統における前記駆動軸の前記速度変化の変化方向と同方向のトルクを該駆動系統における前記電動機から出力するように制御する手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記フェール検出手段は、いずれかの前記駆動軸の前記速度変化の変化方向が前記車両
    を走行させる際の該駆動軸の回転方向と逆方向であり、かつ該速度変化の変化量が予め設定した閾値以上である場合に、該駆動軸を含む前記駆動系統に前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が発生したことを検出する手段を含み、
    前記出力制御手段は、前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出され、かつ前記フェールまたは前記外乱による過大なトルクの入力が検出された前記駆動系統における前記駆動軸の前記速度変化の変化量が該駆動系統における前記出力軸の前記速度変化の変化量よりも小さい場合に、該駆動系統における前記電動機からトルクを出力しないように制御する手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  5. 前記電動機は、前記各駆動輪毎のホイール内もしくはその近傍にそれぞれ設けられ、該各駆動輪にそれぞれ前記各駆動系統を介して直接動力を伝達してトルクを付与するインホイールモータを含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両の制御装置。
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