JP5791285B2 - 撮像装置、焦点調整方法、プログラム - Google Patents

撮像装置、焦点調整方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、焦点調整方法、プログラムに関するものである。詳しくは、オートフォーカス方式の撮像装置と、オートフォーカス方式の撮像装置に適用可能な焦点調整方法(すなわち、合焦方法)と、オートフォーカス方式の撮像装置に適用可能な焦点調整のためのプログラムに関するものである。
デジタルカメラなどの撮像装置のオートフォーカス方法としては、たとえば、CCD素子などの撮像素子から得られる輝度信号に基づいてフォーカスレンズを移動させることにより、被写体に焦点を合わせる方法が用いられている。具体的には、撮像画面内に設定された測距領域内における信号の高周波成分を積分することで、測距領域内のコントラストを示す焦点評価値を算出する。そして、撮像装置は、焦点評価値が増加する方向にフォーカスレンズを動かしながら焦点評価値を算出し、焦点評価値が最も高くなるフォーカスレンズの位置(すなわち、合焦点)を検出する。この動作を「山登り動作」と称する。そして、合焦点近傍において、フォーカスレンズを前後方向に微小に移動させながら焦点評価値を取得し、フォーカスレンズの位置が、焦点評価値の最大値(=焦点評価値の曲線の山の頂点)にあることを確認する。この動作を、「ウォブリング」と称する。フォーカスレンズの位置が、焦点評価値が最大となる位置にないと検出された場合には、撮像装置は、フォーカスレンズを焦点評価値が最大となる位置に移動させる。このようにして、撮像装置は、フォーカスレンズを合焦状態に維持するように制御する。
そして、山登り動作やウォブリングにおいて、焦点評価値に基づいてフォーカスレンズの当該位置における合焦度(=ピントの合い具合)を算出し、算出した合焦度に基づいてフォーカスレンズの駆動条件を切り替える技術が知られている。たとえば、合焦度が低いほど、山登り動作においてはフォーカスレンズの移動速度を大きくし、ウォブリングにおいてはフォーカスレンズの移動量を大きくする。一方、合焦度が高いほど、山登り動作においてはフォーカスレンズの移動速度を小さくし、ウォブリングにおいてはフォーカスレンズの移動量を小さくする。このような方法によれば、合焦度が低い状態から高い状態への復帰を早くでき、合焦点近傍では、フォーカスレンズが合焦点を通過すること(この現象を「オーバーシュート」と称する)を防止できる。
ただし、このようなオートフォーカスの方法では、合焦度がピントの変化に対応して適切な変化傾向を示す必要がある。このため、輝度信号に含まれるノイズが大きくなると、合焦度が期待した変化の傾向を示さなくなることがある。そうすると、オートフォーカスの動作が安定しないことがある。
例えば、特許文献1には、輝度信号に応じてバンドパスフィルタの周波数特性を変更する構成が記載されている。輝度が高い場合には、輝度信号に高い周波数成分が含まれるため、バンドパスフィルタの周波数特性を高周波数側にシフトさせる。そして、高い周波数成分を抽出する。一方、輝度が低い場合には、輝度信号に高い周波数成分が含まれなくなるため、バンドパスフィルタの周波数特性を低周波数側にシフトさせる。そして、低い周波数成分を抽出する。これにより、シーンに応じて良好なオートフォーカス動作を行うことができる焦点評価値を取得できる。
ところで、特許文献1に記載される方法は、バンドパスフィルタの周波数特性を変更可能とするために、回路規模が大きくなるという問題を有する。また、特許文献1の方法では、まず、測距領域内の輝度信号に対してカットオフ周波数が高いローパスフィルタであるTE−LPFと、カットオフ周波数が高いローパスフィルタであるFE−LPFとを用いて所定の周波数成分を抽出する。そして、それらのピーク値を減算することで合焦度(TE/FEピーク値)を算出している。このように、ピーク値を用いて合焦度を算出する方法では、被写体の依存度が小さくなり、カメラのブレなど影響が小さくなる。しかしなら、たとえば低照度シーンのように、輝度信号に含まれるノイズの成分の割合が大きくなると、ノイズが作り出す高周波成分の影響により、ピントの状態によらず合焦度が高く算出されることがある。このため、合焦度が本来期待した変化の傾向を示さないことがあると考えられる。
特開平8−265631号公報
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、撮像信号に含まれるノイズの割合が大きくなった場合であっても、良好に合焦できる撮像装置と、焦点調整方法と、焦点調整のためのプログラムを提供することである。または、撮像信号に含まれるノイズの割合が大きくなった場合であっても、合焦度の算出においてノイズの影響を低減もしくは除去できる撮像装置と、焦点調整方法と、焦点調整のためのプログラムを提供することである。
本発明は、フォーカスレンズを介して得られる被写体像を画像信号に変換する撮像手段と、特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分のピーク値を用いて合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する第一の合焦度算出手段と、前記特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を用いて前記第一の合焦度とは異なる合焦の程度を示す第二の合焦度を算出する第二の合焦度算出手段と、前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に応じて選択された前記第一の合焦度又は前記第二の合焦度に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量又は速度を決定するフォーカスレンズ制御設定手段と、を有することを特徴とする。
本発明は、画像信号に基づいてフォーカスレンズの位置を制御する焦点調整方法であって、特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分のピーク値を用いて合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する工程と、前記特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を用いて前記第一の合焦度とは異なる合焦の程度を示す第二の合焦度を算出する工程と、前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に応じて選択された前記第一の合焦度又は前記第二の合焦度に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量又は速度を決定する工程と、を有することを特徴とする。
本発明のプログラムは、画像信号に基づいてフォーカスレンズの位置を制御できる撮像装置のコンピュータに実行させるためのプログラムであって、特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分のピーク値を用いて合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する工程と、前記特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を用いて前記第一の合焦度算出部とは異なる合焦の程度を示す第二の合焦度を算出する工程と、前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に応じて選択された前記第一の合焦度又は前記第二の合焦度に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量又は速度を決定する工程と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、撮像素子から得られる輝度信号に含まれるノイズの割合が大きくなった場合であっても、信号の変化傾向が良好な合焦度を算出して良好な画像を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の要部の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態にかかる撮像装置のAF処理部の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態にかかる撮像装置のAF動作の処理の内容を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の「山登り動作」の処理の内容を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施形態にかかる撮像装置のウォブリングの処理の内容を示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の合焦度選択処理の内容を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の山登り動作駆動条件決定処理の内容を示すフローチャートである。 図8は、本発明の実施形態にかかる撮像装置のウォブリング動作駆動条件決定処理の内容を示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の焦点評価値と合焦度との変化の傾向を模式的に示したグラフである。 図10は、被写体の相違による本発明の実施形態にかかる撮像装置の焦点評価値と合焦度との変化の傾向の違いを模式的に示したグラフである。 図11は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の信号増幅量のみでの合焦度選択処理の内容を示すフローチャートである。 図12は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の被写体輝度のみでの合焦度選択処理の内容を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<撮像装置の全体構成>
まず、本発明の実施形態にかかる撮像装置1の全体的な構成について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる撮像装置1の構成を模式的に示したブロック図である。
システム制御部115は、例えばCPU、RAMおよびROMを有する。そしてシステム制御部115は、ROMにあらかじめ記憶されたプログラムに従い、RAMを作業領域として用いながら、本発明の実施形態にかかる撮像装置1の全体の動作を制御する。なお、後述する各処理は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)として、主にシステム制御部115によって実行されるものとする。
また、システム制御部115は、AF処理部105が算出した焦点評価値に基づいて合焦位置を特定し、フォーカスレンズ制御部104を制御することでフォーカスレンズを移動させ、自動焦点調整(AF)処理を実施する。焦点評価値は、測距領域内のコントラストの指標となる数値である。
撮像レンズ101は、ズーム機能を備える従来一般の撮像レンズが適用できる。絞り・シャッター制御部102は、光量を制御する絞りとシャッターの駆動を制御する。フォーカスレンズ制御部104は、撮像素子108上に焦点を合わせるためにフォーカスレンズの駆動を制御する。なお、絞り・シャッター制御部102とフォーカスレンズ制御部104は、レンズなどの光学要素、絞り・シャッターといった機構、これらを駆動するために必要な各種装置(いずれも図略)を含む。各種装置には、前記光学要素や前記機構を駆動するためのアクチュエータや、このアクチュエータを制御する回路や、D/A変換器などが含まれる。発光装置(ストロボ)106は、外部に向けて光を発することにより被写体輝度を調整する。EF処理部107は、システム制御部115から「フラッシュオン」の信号を受けると、発光装置(ストロボ)106を制御して発光させる。システム制御部115は、発光装置(ストロボ)106を発光させる必要があると判断した場合には、EF処理部107に「フラッシュオン」の信号を送る。
撮像素子108には、入射光を電気信号に変換する受光手段又は光電変換手段が適用される。たとえば、撮像素子108は、CCDやCMOSイメージャなどの光電変換素子からなり、入射した光を光電変換して撮像信号(画像信号)を生成し出力することができる。撮像処理部109は、CDS回路と非線形増幅回路とA/D変換部とを含む。CDS回路は、撮像素子108の出力ノイズを、相関二重サンプリング方式により除去する。非線形増幅回路は、CDS回路によりノイズが除去された撮像信号に対して信号増幅(ゲイン制御)を行う。A/D変換部は、アナログ信号である撮像信号をデジタル信号に変換する。撮像素子108と撮像処理部109とが、被写体を撮像することにより撮像信号を取得する「撮像部」として機能する。
画像処理部110は、撮像信号(すなわち画像データ)のガンマ補正や輪郭補正などの所定の画像処理を実施する。また、画像処理部110は、WB処理部111の制御に基づき、撮像信号のホワイトバランス処理を行う。フォーマット変換部112は、供給された撮像信号を、s114(後述)における記録媒体への記録や、操作表示部117(後述)における表示に適した形式に変換する。DRAM113は、高速な内蔵メモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ)である。DRAM113は、撮像信号を一時的に記憶できる記憶手段としての高速バッファに使用される。またDRAM113は、撮像信号の圧縮や伸張における作業用メモリなどとして使用される。画像記録部114は、撮像信号を記録できる。画像記録部114は、メモリカードなどの記録媒体とそのインターフェースからなる。
AE処理部103は、撮像部(=撮像素子108および撮像処理部109)より得られた撮像信号を元に、被写体の明るさに応じた測光値を算出する。すなわち、AE処理部103と撮像処理部109は、被写体撮像時の露出条件を検出する「露出条件検出部」として機能する。また、AE処理部103は、被写体輝度が低い場合などに、撮像信号を増幅させて適正露出を維持するための信号増幅量(GAIN)を決定する。換言すると、AE処理部103は、撮像信号を適正な露出に補正するための信号増幅量(GAIN)を決定する。そして、システム制御部115は、AE処理部103が算出した測光値に基づいて、絞りシャッター制御部102と撮像処理部109の非線形増幅回路とを制御する。このようにシステム制御部115は、露光量を自動的に調整する。換言すると、システム制御部115は、「露出貢献検出部」が検出した露出条件を用いて、自動露出(AE)処理を実施する。AF処理部105は、撮像部(=撮像素子108および撮像処理部109)より得られた撮像信号から高周波成分を抽出し、焦点評価値を算出する。
VRAM(画像表示用メモリ)116は、撮像信号などを記録できる。操作表示部117は、画像表示や操作補助のための表示やカメラ状態の表示を行うことができる。また、操作表示部117は、撮影時においては、撮影画面を表示することができる。メインスイッチ(メインSW)118は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の電源をON/OFFするためのスイッチである。第一のスイッチ(SW1)119は、AFやAE等の撮影スタンバイ動作(撮影準備動作)を行うためのスイッチである。第二のスイッチ(SW2)120は、第一のスイッチ119が操作された後に、撮像を行うためのスイッチである。
<AF処理部>
次に、AF処理部105の詳細について説明する。図2は、AF処理部105の構成を模式的に示したブロック図である。
AF処理部105は、測距ゲート121と、バンドパスフィルタ(BPF)122と、ライン最大値部(Line Max)123と、ライン積分部124と、ピークホールド部(Peak Hold)125と、ライン正規化部126とを含む。また、AF処理部105は、ローパスフィルタ(LPF)127と、ライン最大値部(Line Max)128と、ライン最小値部(Line Min)129と、ピークホールド部(Peak Hold)131とを含む。さらに、AF処理部105は、加算部130と二つの除算部132,133を含む。
撮像部(=撮像素子108および撮像処理部109)からの撮像信号ImgSrcは、一つまたは複数の測距ゲート121に入力される。なお、図2においては、AF処理部105が一つの測距ゲート121を備える構成を示す。測距ゲート121は、撮像部(=撮像素子108および撮像処理部109)から入力された撮像信号ImgSrcから、画面内の所定の一部の領域(=測距領域)の撮像信号を抽出する。抽出された撮像信号は、バンドパスフィルタ(BPF)122とローパスフィルタ(LPF)127のそれぞれに伝送される。
バンドパスフィルタ(BPF)122は、抽出された撮像信号から、さらに所定の高周波数成分(=所定の帯域の周波数成分)を抽出する。ライン最大値部(Line Max)123は、バンドパスフィルタ(BPF)122が抽出した撮像信号の高周波成分から、水平1ラインごとの最大値を検出する。ライン積分部(Line Itg)124は、ライン最大値部123が検出した各水平ラインの最大値を、測距ゲート121が抽出した垂直ラインの数だけ積分する。これにより、焦点評価値FVが生成される。すなわち、AF処理部105は、撮像信号の特定の領域(=測距領域)を用いて、撮像信号のコントラストを示す焦点評価値を算出する。このように、AF処理部105は、「焦点評価値算出部」として機能する。この焦点評価値FVは、本発明の実施形態にかかる撮像装置1のオートフォーカス動作(AF動作)において使用される。
ライン正規化部(Line Mormalize)126は、ライン積分部(Line Itg)124が垂直ラインの数だけ積分した積分値を垂直ライン数で除算する。これにより、1画素相当の出力レベルに正規化した正規化焦点評価値(正規化FV)が算出される。すなわち、「正規化焦点評価値(正規化FV)=(焦点評価値FV)/(垂直ライン数)」である。この正規化焦点評価値(正規化FV)は、第二の合焦度(FRatio2)(後述)の算出に用いられる。ピークホールド部(Peak Hold)125は、ピークFVを算出する。ピークFVは、ライン最大値部(Line Max)123の出力のうち、測距ゲート121が抽出したすべてのラインにおけるピーク値である。すなわち、まず、ライン最大値部123が、抽出された領域に含まれるすべての水平ラインについて、各水平ラインの輝度値の最大値を検出する。そして、ピークホールド部125が、各水平ラインの輝度値の最大値のなかで、最も大きい値(=ピークFV)を算出する。このピークFVは後述する第一の合焦度(FRatio1)の算出に用いられる。
ローパスフィルタ(LPF)127は、測距ゲート121が抽出した撮像信号ImgSrcから高域周波成分(=所定の周波数帯域の成分)を除去する。ライン最大値部(Line Max)128は、ローパスフィルタ127を通過した各水平ラインの輝度値の最大値を検出する。ライン最小部(Line Min)129は、ローパスフィルタ127を通過した各水平ラインの輝度値の最小値を検出する。加算部130は、水平1ラインごとの最大値と最小値との差分(最大値−最小値)を算出する。ピークホールド部131は、測距ゲート121内のすべてのラインの(最大値−最小値)のピーク値MMを検出する。ピーク値MMは、測距ゲート121内のコントラストの最大値にほぼ相当する。
一方の除算部133は、ピーク合焦評価値(ピークFV)をピーク値MMで除算する。これにより第一の合焦度(FRatio1)が算出される。換言すると、前記第一の合焦度(FRatio1)は、一方の除算部133において、ピーク合焦評価値(ピークFV)をピーク値MMで除算することによって算出される。他方の除算部132は、正規化合焦評価値(正規化FV)をピーク値MMで除算する。これにより第二の合焦度(FRatio2)が算出される。換言すると、第二の合焦度(FRatio2)は、他方の除算部132において、正規化合焦評価値(正規化FV)をピーク値MMで除算することにより算出される。
このように、AF処理部105は、焦点評価値FVを用いて、合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する。また、AF処理部105は、焦点評価値FVを用いて、第一の合焦度とは異なる第二の合焦度を算出する。すなわち、第一の合焦度(FRatio1)を算出する「第一の合焦度算出部」として機能する。さらに、AF処理部105は、第二の合焦度(FRatio2)を算出する「第二の合焦度算出部」として機能する。
なお、図2においては、AF処理部105が一つの測距ゲート121を有する構成を示すが、複数の測距ゲート121を有する構成であってもよい。複数の測距ゲート121を備える場合には、それらに続く回路も複数となる。このため、焦点評価値FV、第一の合焦度(FRatio1)、第二の合焦度(FRatio2)も複数の信号となる。そして、システム制御部115は、これら複数の信号から条件に応じて選択された所定の一つの信号に基づいてオートフォーカス動作を実施したり、複数の信号に基づいてオートフォーカス動作を実施したりする。
次に、焦点評価値算出部(本発明の実施形態にかかる撮像装置1のシステム制御部115のAF処理部105)が算出した焦点評価値FVと、第一の合焦度(FRatio1)と、第二の合焦度(FRatio2)の変化の傾向について説明する。合焦度は、被写体に対してフォーカス(ピント)が合っている程度を示す指標である。具体的には、合焦度は、各画素間の輝度の差の関数であり、一般的には、フォーカスが合っている程度が高くなるほど大きい値になる。
図9は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の焦点評価値と合焦度の変化の傾向を示したグラフである。具体的には、図9(a)は、フォーカスレンズを、非合焦位置(ピントが大きくぼけている状態)から合焦位置に移動させたときの焦点評価値FVの変化を示す。図9(b)は、フォーカスレンズを、非合焦位置から合焦位置に移動させたときの第一の合焦度(FRatio1)の変化を示す。図9(c)は、フォーカスレンズを、非合焦位置から合焦位置に移動させたときの第二の合焦度(FRatio2)の変化を示す。また、「CASE A」は、一般的な被写体を撮像した場合を示す。「CASE B」は、「CASE A」よりもコントラストが低い被写体を撮像した場合を示す。「CASE C」は、低照度の被写体を撮像して信号増幅がなされた場合を示す。
図9(a)に示すように、焦点評価値FVは、被写体の種類や撮像条件(たとえば、被写体輝度、照度、焦点距離など)により、合焦点での値が大きく変化する。
図9(b)に示すように、「CASE A」と「CASE B」の第一の合焦度(FRatio1)は、フォーカスレンズが合焦位置に移動するにしたがって、値が大きくなっている。また、「CASE A」の第一の合焦度(FRatio1)の値は、「CASE B」の第一の合焦度(FRatio1)の値よりも全体的に大きい値を示す。このように、「CASE A」と「CASE B」の第一の合焦度(FRatio1)は、被写体にコントラストの応じた変化の傾向を示す。すなわち、一般的には、合焦度は、被写体のコントラストに応じた変化の傾向を示す。換言すると、合焦度は、被写体のコントラストに応じた変化の傾向を示すことが期待される。
これに対して、「CASE C」の第一の合焦度(FRatio1)は、「CASE A」および「CASE B」と異なり、全体的に高い値を維持している。このように、信号増幅した撮像信号に基づく第一の合焦度(FRatio1)は、一般的な変化の傾向(=期待される変化の傾向)を示さないことがある。この理由は、第一の合焦度(FRatio1)が、ピークホールド部125の出力であるピーク合焦評価値(ピークFV)を用いて算出されるためである。すなわち、ピーク合焦評価値(ピークFV)に基づいて算出された第一の合焦度(FRatio1)は、バンドパスフィルタ(BPF)122の出力の変化に敏感に反応する特性を有する。その反面、このような第一の合焦度(FRatio1)は、撮像信号ImgSrcに含まれるノイズに起因する高周波成分の影響を強く受ける傾向にある。
図9(c)に示すように、第二の合焦度(FRatio2)は、「CASE A」と「CASE B」と「CASE C」のいずれも、被写体のコントラストに応じた変化の傾向を示す。これは、第二の合焦度(FRatio2)が、第二の合焦度(FRatio2)が、正規化焦点評価値(正規化FV)を用いて算出されているためである。すなわち、正規化焦点評価値(正規化FV)は、焦点評価値FVを、さらにライン正規化部126において正規化することにより算出される。そして、ライン正規化部126において正規化された正規化焦点評価値(正規化FV)は、ピーク焦点評価値(ピークFV)と等価に扱うことができるためである。このため、第二の合焦度(FRatio2)は、ライン積分部124において垂直ラインの数の分だけ積分された影響により、信号の変化の傾向が平均化されて変化が緩やかになる。その反面、第二の合焦度(FRatio2)は、撮像信号ImgSrcに含まれるノイズに起因する高周波数成分の影響が緩和されるため、ノイズの影響を受けない本来の変化の傾向を抽出できる。
本発明の実施形態にかかる撮像装置1は、互いに特性が異なる第一の合焦度(FRatio1)と第二の合焦度(FRatio2)とを、撮像するシーンに応じて使い分ける。これにより、本発明の実施形態にかかる撮像装置は、良好なオートフォーカス動作(=合焦動作)を実現できる。
<AF動作>
次に、動画記録中において実施されるAF動作について説明する。図3は、AF動作の処理を示したフローチャートである。図3に示すAF動作の処理は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)として、システム制御部115のROMなどに保持される。そして、メインスイッチ118が操作されて電源が投入され、本発明の実施形態にかかる撮像装置1が起動した後に、主にシステム制御部115実行する。AF動作においては、システム制御部115が、合焦度選択部とフォーカスレンズ制御設定部として機能する。合焦度選択部は、第一の合焦度と第二の合焦度と露出条件検出部が検出した露出条件とを用いて合焦度を選択する。フォーカスレンズ制御設定部は、合焦度選択部が選択した合焦度を用いて、フォーカスレンズの駆動条件を決定する。
本発明の実施形態にかかる撮像装置1のシステム制御部115は、起動後においては、合焦評価値の取得を周期的かつ継続的に実施する。
まず、ステップS1−1において、ウォブリングが実行される。なお、ウォブリングの動作の詳細については後述する。ステップS1−1において、合焦しているか否かが判断される。合焦していると判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1−8に移行する。合焦していないと判断された場合には(「No」の場合には)、ステップS1−3に移行する。ステップS1−3においては、合焦点の方向が判定される。すなわち、合焦点が、フォーカスレンズの現在の位置の前後いずれの方向にあるかが判定される。ステップS1−3において合焦点の向きが判定できなかった場合には(「No」の場合には)、ステップS1−1に戻り、ウォブリングを継続する。ステップS1−3において、合焦点の向きが判定できた場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1−4に移行する。
ステップS1−4においては、「山登り動作」が実施される。「山登り動作」は、焦点評価値が大きくなる方向に向けて、ウォブリングよりも高速でフォーカスレンズを移動させる動作である。なお、「山登り動作」の詳細は後述する。そして、ステップS1−5において、ステップS1−3山登り動作により焦点評価値の頂点を越えたか否かが判定される。ステップS1−5において、焦点評価値の頂点を越えたと判定されない場合には(「No」の場合には)、ステップS1−4に戻り、山登り動作を継続する。ステップS1−5において、焦点評価値の頂点を越えたと判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1−6に移行する。ステップS1−6においては、システム制御部115はフォーカスレンズ制御部104を制御し、フォーカスレンズ制御部104は、フォーカスレンズを焦点評価値の頂点の位置に移動させる。すなわち、焦点評価値の頂点を越えて移動した分だけ、フォーカスレンズを反対側に移動させる。そして、ステップS1−7において、フォーカスレンズが焦点評価値の頂点の位置への移動が完了したか否かが判定される。完了したと判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1−1に戻る。完了していないと判定された場合には(「No」の場合には)、完了するまで待つ。
ステップS1−1において、合焦していると判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1−8に移行する。ステップS1−8においては、合焦状態における焦点評価値がDRAM113に記録される。DRAM113に記録された焦点値は、ステップS1−9およびステップS1−10において、焦点調整動作の再起動判定に用いられる。ステップS1−9の再起動判定においては、ステップS1−8において記録された合焦状態での焦点評価値と、最新の焦点評価値とが比較される。そして、ステップS1−10においては、ステップS1−9における再起動判定の結果を用いて、再起動条件が成立したか否かが判定される。具体的には、ステップS1−8において記録された合焦状態での焦点評価値と、最新の焦点評価値との差が所定のレベル以上である場合には、焦点調整動作の再起動条件が成立したと判定される。ステップS1−10において再起動条件が成立したと判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS1−1に戻り、焦点調整動作を再開する。一方、再起動条件が成立したと判定されなかった場合には(「No」の場合には)、ステップS1−9に戻る。そして、周期的に取得される焦点評価値に基づいて、再起動判定を繰り返す。すなわち、焦点評価値の変化の監視を継続する。
以上説明したとおり、AF動作においては、本発明の実施形態にかかる撮像装置1のシステム制御部115は、ウォブリング動作と、山登り動作と、再起動判定とを継続的に実施する。そしてシステム制御部115は、このAF動作により、合焦状態を維持するようにフォーカスレンズを制御する。
<「山登り動作」>
次に、「山登り動作」について説明する。「山登り動作」は、合焦位置を特定するためのウォブリングよりも高速なAF動作である。すなわち、「山登り動作」においては、所定速度でフォーカスレンズを移動させ、取得された焦点評価値の増減により合焦位置を特定する。図4は、「山登り動作」の処理を示したフローチャートである。
ステップS2−1においては、システム制御部115は、AF処理部105から焦点評価値を取り込む。ステップS2−2においては、システム制御部115は、合焦度選択処理を実行する。合焦度選択処理においては、次のステップS2−3における山登り駆動条件決定処理で使用される合焦度が選択される。ステップS2−3においては、システム制御部115は、山登り駆動条件決定処理を実行する。山登り駆動条件決定処理は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの駆動条件を決定する処理である。この山登り駆動条件決定処理においては、フォーカスレンズの駆動スピードと進行方向(または目標位置)とが決定される。なお、合焦度選択処理と山登り駆動条件決定処理の詳細は後述する。
ステップS2−4においては、システム制御部115は、ステップS2−1において取得した焦点評価値とそれよりも過去に取得した焦点評価値とから、焦点評価値が作り出す山の形状(=グラフの曲線の形状)を判断する。具体的には、取得した評点評価値が所定の回数にわたって連続して上昇傾向を示し、その後下降傾向を示した場合には、山の頂点の位置(=ピーク位置)が検出されたと判断する。一方、取得した焦点評価値が、フォーカスレンズの進行方向に沿って、所定の回数にわたって連続して下降傾向を示した場合には、山の頂点の位置から遠ざかっていると判断する。そして山の頂点から遠ざかっていると判断された場合には、フォーカスレンズの進行方向を反転する条件が成立したと判定する。なお、山の形状の判断に必要な数の焦点評価値が取得されていない場合や、焦点評価値の上昇または加工が明確に判断できない場合には、現在の山登り動作を継続する(すなわち、現状維持と判断する)。
ステップS2−5においては、システム制御部115は、ステップS2−4の結果に基づいて、フォーカスレンズの進行方向を反転する条件が成立したか否かを判断する。そして、成立している場合には(「Yes」の場合には)、ステップS2−7に進む。ステップS2−7においては、システム制御部115はフォーカスレンズ制御部104を制御し、フォーカスレンズ制御部104は、フォーカスレンズの進行方向を、その直前の進行方向に対して逆方向に設定する。そして、フォーカスレンズ制御部104は、フォーカスレンズを、設定された進行方向に移動させる。一方、ステップS2−5において半纏条件が成立していないと判定された場合には(「No」の場合には)、ステップS2−6に進む。ステップS2−6においては、フォーカスレンズの進行方向をそれまでと同じ方向に移動させる。
なお、ステップS2−6とステップS2−7においては、システム制御部115は、ステップS2−3において決定された山登り駆動条件によって、フォーカスレンズを駆動する。すなわち、システム制御部115は、フォーカスレンズを、ステップS2−3において決定された駆動スピードで、ステップS2−3において決定された進行方向(または目標位置)に移動させる。具体的には、初回においては、移動を開始していない(=停止中の)フォーカスレンズを、ウォブリングにおいて検出した進行方向に向かって移動させる。そして、二回目以降は、S2−4において決定された処理条件に基づいて、移動中のフォーカスレンズの進行方向を設定するとともに、駆動スピードを変更する。
以上のとおり、システム制御部115は、山登り動作を実施する。
<ウォブリング>
次いで、ウォブリングについて説明する。ウォブリングは、合焦位置や合焦位置の方向を特定するための低速なAF動作である。ウォブリングでは、フォーカスレンズを所定の量ずつ移動させ、得られた焦点評価値の増減に基づいて合焦位置や合焦位置の向きを特定する。図5は、本発明の実施形態にかかる撮像装置のウォブリングの処理を示したフローチャートである。
ステップS3−1においては、システム制御部115は、AF処理部105から焦点評価値を取得する。ステップS3−2においては、システム制御部115は、ステップS3−1において取得した焦点評価値を用いて、合焦度選択処理を実行する。合焦度選択処理においては、ステップS3−3におけるウォブリング駆動条件決定処理において使用される合焦度を選択する。ステップS3−3におけるウォブリング駆動条件決定処理は、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの駆動条件を決定する処理である。具体的には、オブリングにおけるフォーカスレンズの移動量が決定される。なお、合焦度選択処理とウォブリング駆動条件決定処理の詳細は後述する。
ステップS3−4においては、システム制御部115は、ステップS3−1において取得した焦点評価値とそれよりも以前に取得した焦点評価値とが作り出す山の形状(グラフの曲線の形状)を判断する。具体的には、今回取得した焦点評価値と前回取得した焦点評価値とを比較し、所定のレベルの上昇または下降があるか否かを判定する。そして、焦点評価値が、フォーカスレンズの現在の進行方向に対して下降した場合には、反転条件が成立したと判定する。なお、反転条件が成立した位置を所定の回数にわたって記録する。記録した反転条件が成立した位置は、ステップS3−9における判定に使用される(後述)。一方、焦点評価値の連続した上昇は、その回数(カウンタ値)が計測される。そして、焦点評価値の上昇が所定の回数にわたって連続した場合には、現在の進行方向に焦点評価値のピークがあると判断する。すなわち、フォーカスレンズの進行方向を、現在の進行方向に特定する。このように、ステップS3−4においては、システム制御部115は、ウォブリングにおける焦点評価値が作り出す山の形状(グラフの曲線の形状)の判定を行う。
ステップS3−5においては、システム制御部115は、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの進行方向の反転条件が成立したか否かを判定する。ステップS3−4の判断結果により反転条件が成立していると判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS3−7に進む。ステップS3−7においては、システム制御部115は、フォーカスレンズ制御部104を制御し、フォーカスレンズ制御部104は、フォーカスレンズを、直前の進行方向と反対の方向に所定の距離だけ移動させる。一方、ステップS3−5において反転条件が成立していないと判定された場合には(「No」の場合には)、ステップS3−6に進む。そして、ステップS3−6においては、システム制御部115はフォーカスレンズ制御部104を制御し、フォーカスレンズ制御部104は、フォーカスレンズを、直前の進行方向と同じ方向に所定の距離だけ移動させる。
ステップS3−6およびステップS3−7においては、フォーカスレンズ制御部104は、ステップS3−3において決定された駆動条件に従って、フォーカスレンズを移動させる。すなわち、フォーカスレンズを、ステップS3−3において決定された移動量だけ移動させる。なお、ステップS3−6およびステップS3−7におけるフォーカスレンズの駆動スピードは、所定の一定速度に固定される。
ステップS3−8においては、システム制御部115は、フォーカスレンズの移動方向が、所定の回数にわたって連続して同一であるか否かを判定する。この判定には、ステップS3−4において計測した回数(カウンタ値)を用いる。そして、同一であると判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS3−11に進む。ステップS3−11においては、合焦評価値のピーク値が存在する方向が、フォーカスレンズの現在の進行方向の前方に存在すると判断される。すなわち、合焦評価値のピーク値の方向が特定される。一方、ステップS3−8においてフォーカスレンズの移動方向が所定の回数にわたって同一であると判定されなかった場合には(「No」の場合には)、ステップS3−9に進む。
ステップS3−9においては、所定の回数のステップS3−5の判断にわたってフォーカスレンズが同一エリア内に存在しているか否かが判断される。この判断においては、ステップS3−4において記録された方向反転時の記録位置情報を用いられる。ステップS3−9において、所定の回数にわたって同一エリア内に存在していると判定されなかった場合には(「No」の場合には)、ウォブリングの処理を終了する。一方、所定の回数にわたってフォーカスレンズが同一エリアに存在すると判定された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS3−10に進む。そして、ステップS3−10においては、システム制御部115は、フォーカスレンズが合焦位置にあると判断する。このように、焦点評価値の山の頂上近傍において、焦点評価値の上昇と下降とが互いに近いタイミングで現れた場合には、上記のような処理が実施されることになる。
本発明の実施形態にかかる撮像装置1のウォブリングの処理は以上のとおりである。
<合焦度選択処理>
次いで、合焦度選択処理について説明する。図6は、合焦度選択処理を示したフローチャートである。合焦度選択処理は、「山登り動作」のステップS2−2(図4参照)と、ウォブリングのステップS3−2(図5参照)において実施される処理である。合焦度選択処理は、合焦度を選択する処理である。合焦度は、「山登り動作」とウォブリングのそれぞれにおけるフォーカスレンズの駆動条件を決定する際に使用される。
ステップS4−1においては、システム制御部115は、現在の露出条件を、AE処理部103および撮像処理部109(すなわち、「露出条件検出部」)から取得する。ここで取得する露出条件は、AE処理部103が決定した信号増幅量(Gain)と、被写体の明るさを示す被写体輝度である。なお、システム制御部115が取得する露出条件は、AE処理部103が決定した信号増幅量(Gain)と、被写体の明るさを示す被写体輝度との少なくとも一方であればよい。ステップS4−2においては、システム制御部115は、信号増幅量(Gain)が所定値αよりも大きいか否かを判断する。一般的には、高輝度な被写体は、シャッタースピードの制御範囲内で適正露出を維持できるため、信号増幅量(Gain)は0になる。そして、低輝度な被写体は、シャッタースピードの制御範囲内では適正露出を維持できないため、信号増幅量(Gain)が増加する。なお、本実施例中では所定値αを0とする。したがって、ステップS4−2において、信号増幅量(Gain)が所定値以下であると判断される場合、つまり信号増幅されない状況下で露出が制御できている場合には(「No」の場合には)、ステップS4−3に進む。そして、ステップS4−3において、システム制御部115は、合焦度を「第一の合焦度(FRatio1)」に設定する。第一の合焦度(FRatio1)は、AF処理部(図2参照)の出力である。
ステップS4−2において、信号増幅量(Gain)が所定値αよりも大きいと判断された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS4−4に進む。ステップS4−4においては、ステップS4−1において取得した被写体輝度に基づいて、被写体輝度が所定値βよりも小さいか否かを判断する。なお、本実施例中では所定値βをAE制御部103が追従可能な被写体輝度の下限値とする。ステップS4−4において、被写体輝度が所定値β以上であると判断された場合には(「No」の場合には)、ステップS4−5に進む。ステップS4−5においては、システム制御部115は、合焦度を「第二の合焦度(FRatio2)」に設定する。第二の合焦度(FRatio2)は、AF処理部105(図2参照)の出力である。ステップS4−4において、被写体輝度が所定値βよりも小さいと判断された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS4−6に進む。ステップS4−6においては、合焦度を、第三の合焦度(FRatio3)に設定する。第三の合焦度(FRatio3)は、第一の合焦度(FRatio1)と第二の合焦度(FRatio2)のいずれでもない合焦度であり、「不定」な合焦度である。
すなわち、高輝度のシーンにおいては、合焦度として、信号の変化の傾向を検出しやすい「第一の合焦度(FRatio1)」が選択される。AF動作が可能な程度の低輝度のシーンにおいては、合焦度として、ノイズ成分の影響を受けにくい「第二の合焦度(FRatio2)」が選択される。AF動作における低照度限界付近においては、合焦度として、「第三の合焦度(FRatio3)」が選択される。「第三の合焦度(FRatio3)」、すなわち、「不定」な合焦度が選択された場合には、合焦度の信頼性が低いことを示す。このように、撮影シーンに応じて合焦度が選択される。
以上のとおり、合焦度選択処理においては、合焦度選択部としてのシステム制御部115が、第一の合焦度と第二の合焦度と露出条件検出部が検出した露出条件とを用いて、フォーカスレンズの駆動の制御に用いる合焦度を選択する。すなわち、合焦度選択部(=システム制御部115)は、露出条件と第一の合焦度(FRatio1)と第二の合焦度(FRatio2)とを用いて、第一の合焦度(FRatio1)が信頼できるか否かを判断する。そして、合焦度選択部が、第一の合焦度(FRatio1)が信頼できると判断した場合には、フォーカスレンズの駆動の制御に用いる合焦度として、第一の合焦度(FRatio1)を選択する。一方、合焦度選択部は、第一の合焦度(FRatio1)が信頼できないと判断した場合には、フォーカスレンズの駆動の制御に用いる合焦度として、第二の合焦度を選択する。さらに、合焦度選択部は、第二の合焦度が信頼できるか否かを判断する。そして、合焦度選択部は、第二の合焦度が信頼できないと判断した場合には、フォーカスレンズの駆動の制御に用いる合焦度として、第三の合焦度(FRatio3)を選択する。第三の合焦度(FRatio3)は、合焦度が信頼できないことを示す。
<山登り駆動条件決定処理>
次に、本発明の実施形態にかかる撮像装置1の山登り駆動条件決定処理について説明する。図7は、山登り駆動条件設定処理を示したフローチャートである。この山登り駆動条件決定処理は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの駆動条件が決定される。
図7に示すように、ステップS5−1以降の山登り駆動条件処理では、合焦度選択処理で選択された合焦度に応じて処理が分岐する。ステップS5−1においては、システム制御部115は、選択された合焦度が「第三の合焦度(FRatio3)」であるか(すなわち合焦度が「不定」であるか)否かを判断する。そして、合焦度が「第三の合焦度(FRatio3)」、すなわち「不定」であると判断された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS5−5に進む。ステップS5−5においては、フォーカスレンズ制御設定部としてのシステム制御部115は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの移動速度(=山登り速度)を、あらかじめ決定された所定の速度「Speed3」に決定する。ステップS5−1において、合焦度が「第三の合焦度(FRatio3)」、すなわち「不定」であると判断されなかった場合には(「No」の場合には)、ステップS5−2に進む。ステップS5−2においては、システム制御部115は、選択された合焦度が所定値γよりも大きいか否かを判断する。なお、本実施例中の合焦度は合焦位置付近では1.0に近づき、ピントが外れるほど値が小さくなる傾向にあるため、本実施例における所定値γを0.5と設定する。ステップS5−2において、合焦度が所定値γよりも大きいと判断された場合には、ステップS5−3に進む。そして、ステップS5−3において、フォーカスレンズ制御設定部は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの移動速度を、他の所定の速度「Speed1」に決定する。一方、ステップS5−2において合焦度が所定値γ以下であると判断された場合には(「No」の場合には)、ステップS5−4に進む。そして、ステップS5−4において、フォーカスレンズ制御設定部は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの移動速度を、さらに他の所定の速度「Speed2」に決定する。
「Speed1」と「Speed2」と「Speed3」の大小関係は次の通りとなる。

Speed1 < Speed3 < Speed2

このように、「Speed1」は「Speed2」よりも小さい。「Speed3」は、「Speed1」と「Speed2」の間の任意の値である。なお、本実施形態では、Speed1は、撮像素子108が周期的に撮像信号を生成する1期間において焦点深度相当フォーカスレンズ移動量の1/2の量を動かすために必要な速度とする。このような構成とすると、合焦点近傍でのオーバーシュートを防止又は抑制することができる。また、Speed2は、ボケた位置からの早期の復帰を狙い、焦点深度相当フォーカスレンズ移動量の2倍の量を動かすために必要な速度とする。一方で、Speed3は、焦点深度相当フォーカスレンズ移動量を動かすために必要な速度とする。これは、Speed3が、合焦度に基づいた速度の切り替えが実施されないシーンで適用されることを想定しているためである。Speed3をこのような構成とすると、合焦点位置近傍でのオーバーシュートとボケた位置での信号変化を捉えやすくすることができる。
このように、システム制御部115は、山登り動作におけるフォーカスレンズの移動速度を、選択された合焦度が高いほど遅くし、選択された合焦度が低いほど早くする。そして、合焦度選択部(=システム制御部115)が、第三の合焦度(FRatio3)を選択した場合には、フォーカスレンズ制御設定部は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの移動スピードを、「Speed3」に決定する。「Speed3」は、第一の合焦度(FRatio1)が選択された場合のフォーカスレンズの移動速度「Speed1」と、第二の合焦度(FRatio2)が選択された場合のフォーカスレンズの移動速度「Speed2」の中間の任意の値である。フォーカスレンズ制御部104は、設定されたフォーカスレンズの移動速度にしたがって、フォーカスレンズの駆動を制御する。
このように、合焦度の信頼性が低いと判断されない場合には(たとえば、高輝度シーンの場合には)、合焦度に応じてフォーカスレンズの移動速度が選択される。すなわち、焦点評価値の形状を検出するための適切なフォーカスレンズの移動速度として、合焦度にしたがって、「Speed1」と「Speed2」のいずれかが選択される。これに対して、低輝度シーンであるために合焦度の信頼性が低いと判断される場合には、合焦度にしたがってフォーカスレンズの移動速度を選択するのではなく、それらとは異なる移動速度が選択される。この理由は、「高輝度であるが映像がぼやけているために低コントラストである」場合と、「映像はぼやけていないが低輝度であるために低コントラストである」場合との区別ができないためである。換言すると、コントラストが小さい理由が、「高輝度であるが映像がぼやけているため」であるのか、「映像はぼやけていないが低輝度であるため」であるのかの区別がつかないためである。
図10(a)は、高輝度で低コントラストな被写体1と、被写体A(低輝度で高コントラストな被写体)と、被写体B(高輝度で低コントラストな被写体)に対して、合焦度に応じてフォーカスレンズの移動速度を制御した場合の焦点評価値を示したグラフである。図10(b)は、被写体Aと被写体Bの合焦度を示したグラフである。合焦度の判断を開始した時点におけるフォーカスレンズの位置(図中の「現在位置」が示す位置)においては、被写体Aおよび被写体Bはいずれも合焦度が低い状態にある。被写体Aについては、合焦度に応じてフォーカスレンズの移動速度が制御されると、ピントが合うにしたがって、焦点評価値の形状を認識できる程度の数の焦点評価値を取得することができる。一方、被写体Bについては、合焦度に応じてフォーカスレンズの移動速度が制御されると、合焦度が低いままであるため、フォーカスレンズの移動速度は変化せず、合焦度の判断を開始した直後の速度(=速い速度)に維持される。このため、焦点評価値の形状を判断するために必要な焦点評価値、特に、ピーク位置の近傍の焦点評価値を、適切に取得できない場合が生じる。このため、本発明の実施形態にかかる撮像装置1においては、フォーカスレンズの移動速度を、合焦度にしたがった制御と合焦度にしたがわない制御との両方の制御を備え、使い分けている。
以上のとおり、本発明の実施形態にかかる撮像装置1の合焦度選択処理が実施される。
<ウォブリング駆動条件決定処理>
次いで、本発明の実施形態にかかる撮像装置1のウォブリング駆動条件決定処理について説明する。図8は、本発明の実施形態にかかる撮像装置1のウォブリング駆動条件決定処理を示したフローチャートである。ウォブリング駆動条件決定処理は、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの駆動条件を決定する処理である。ウォブリング駆動条件決定処理は、ウォブリングの処理のステップS3−3において実施される(図5参照)。
ウォブリング駆動条件決定処理のステップS6−1以降の処理は、合焦度選択処理で選択された合焦度に応じて分岐する。ステップS6−1においては、システム制御部115は、選択された合焦度が第三の合焦度(FRatio3)であるか(すなわち「不定」であるか)否かを判断する。選択された合焦度が「第三の合焦度(FRatio3)」、すなわち「不定」であると判断された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS6−5に進む。ステップS6−5においては、フォーカスレンズ制御設定部は、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの移動量(ウォブリング移動量)を、あらかじめ決定された所定の移動量である「Step3」に決定する。一方、合焦度が「第三の合焦度(FRatio3)」、すなわち「不定」であると判定されなかった場合には(「No」の場合には)、ステップS6−2に進む。ステップS6−2においては、フォーカスレンズ制御設定部は、選択された合焦度が所定値γよりも大きいか否かを判断する。ステップS6−2において、選択された合焦度が所定値γよりも大きいと判断された場合には(「Yes」の場合には)、ステップS6−3に進む。ステップS6−3においては、フォーカスレンズ制御設定部は、フォーカスレンズの移動量を、あらかじめ決定された所定の移動量である「Step1」に決定する。この「Step1」は、「Step3」とは異なる移動量である。ステップS6−2において選択された合焦度が所定値γよりも大きいと判断されなかった場合には(=選択された合焦度が所定値γ以下であると判断された場合には)(「No」の場合には)、ステップS6−4に進む。ステップS6−4においては、フォーカスレンズ制御設定部は、フォーカスレンズの移動量を、あらかじめ決定された所定の移動量である「Step2」に決定する。「Step2」は、「Step1」と「Step3」のいずれとも異なる移動量である。
ウォブリングにおけるフォーカスレンズの移動量である「Step1」と「Step2」と「Step3」との大小関係は、次のとおりである。

Step1 < Step3 < Step2

このように、「Step1」は「Step2」よりも小さい。「Step3」は、「Step1」と「Step2」の間の任意の値である。なお、本実施例では、Step1は、ピント位置近傍での見た目を考慮し、焦点深度相当フォーカスレンズ移動量の1/2の量とする。また、Step2は、ボケた位置からの早期の復帰を狙い、焦点深度相当フォーカスレンズ移動量の2倍の量とする。一方で、Step3は、焦点深度相当フォーカスレンズ移動量とする。これは、Speed3が、合焦度による移動量の切り替えが実施されないシーンで適用されることを想定しているため、ピント位置近傍での見た目とボケた位置での信号変化の捉えやすさを考慮したものである。
すなわち、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの移動量は、選択された合焦度が高いほど大きくされ、選択された合焦度が低いほど小さくされる。そして、合焦度選択部(=システム制御部115)が、第三の合焦度(FRatio3)を選択した場合には、フォーカスレンズ制御設定部は、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの移動量を、「Step3」に設定する。「Step3」は、第一の合焦度(FRatio1)が選択された場合のフォーカスレンズの移動量「Step1」と、第二の合焦度(FRatio2)が選択された場合のフォーカスレンズの移動量「Step2」の中間の任意の値である。フォーカスレンズ制御部104は、設定されたフォーカスレンズの移動量にしたがって、フォーカスレンズの駆動を制御する。
このように、合焦度の信頼性が低いと判断されない場合には(たとえば、高輝度シーンの場合には)、合焦度に応じてフォーカスレンズの移動量が選択される。すなわち、焦点評価値の形状を検出するための適切なフォーカスレンズの移動量として、合焦度にしたがって、「Step1」と「Step2」のいずれかが選択される。これに対して、低輝度シーンであるために合焦度の信頼性が低いと判断される場合には、合焦度にしたがってフォーカスレンズの移動量を選択するのではなく、それらとは異なる移動量である「Step3」が選択される。この理由は、山登り駆動条件決定処理で説明した制御速度と同じ理由である。
以上のとおり、本発明の実施形態にかかる撮像装置1のウォブリング駆動条件決定処理が実施される。
以上のとおり、合焦度選択部(=システム制御部115)が第三の合焦度(FRatio3)を選択した場合には、フォーカスレンズ制御設定部は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの移動スピードを、「Speed3」に設定する。「Speed3」は、第一の合焦度(FRatio1)が選択された場合のフォーカスレンズの移動速度「Speed1」と、第二の合焦度(FRatio2)が選択された場合のフォーカスレンズの移動速度「Speed2」の中間の任意の値である。そして、フォーカスレンズ制御部104は、設定されたフォーカスレンズの移動速度にしたがって、フォーカスレンズの駆動を制御する。同様に、合焦度選択部(=システム制御部115)が、第三の合焦度(FRatio3)を選択した場合には、フォーカスレンズ制御設定部は、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの移動量を、「Step3」に設定する。「Step3」は、第一の合焦度(FRatio1)が選択された場合のフォーカスレンズの移動量「Step1」と、第二の合焦度(FRatio2)が選択された場合のフォーカスレンズの移動量「Step2」の中間の任意の値である。そして、フォーカスレンズ制御部104は、設定されたフォーカスレンズの移動量にしたがって、フォーカスレンズの駆動を制御する。
このように、合焦度選択部が第三の合焦度を選択した場合には、フォーカスレンズ制御設定部は、フォーカスレンズの駆動条件として、第一の合焦度を選択した場合と第二の合焦度を選択した場合のフォーカスレンズの駆動条件の間の任意の駆動条件を設定する。そして、フォーカスレンズ制御部104は、第一の合焦度を選択した場合と第二の合焦度を選択した場合のフォーカスレンズの駆動条件の間の任意の駆動条件でフォーカスレンズの駆動を制御する。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変が可能である。そして、これらの改変された形態も、本発明に含まれる。
たとえば、前記実施形態は、「山登り動作」におけるフォーカスレンズの移動速度や、ウォブリングにおけるフォーカスレンズの移動量は、合焦度に応じてあらかじめ決められた値に設定される構成であるが、本発明はこのような構成に限定されない。たとえば、フォーカスレンズの移動速度や移動量を、その都度算出して設定する構成であってもよい。具体的には、選択された合焦度が規定値の中間に存在する場合には、設定するフォーカスレンズの移動速度や移動量を、線形補間によって算出する構成であってもよい。
また、図6の派生形として図11、図12に示すように変更しても良い。図11は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の信号増幅量のみでの合焦度選択処理の内容を示すフローチャートである。図12は、本発明の実施形態にかかる撮像装置の被写体輝度のみでの合焦度選択処理の内容を示すフローチャートである。たとえば、図11に示すように、信号増幅量(Gain)のみで合焦度を切り替えてもよく、α1を0、α2をAE処理部103が設定しうる信号増幅量(Gain)の最大値としても良い。また、図12に示すように、被写体輝度のみで合焦度を切り替えてもよく、β1をAE処理部103により信号増幅量(Gain)を開始する際の被写体輝度に設定し、β2を信号増幅量(Gain)が最大となる際の被写体輝度とする方法も考えられる。なお、これらの派生形は、図6を参照して説明した構成と比較すると、ステップS4−2とステップS4−4の内容が相違し、それ以外のステップは共通の内容が適用できる。
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、システムまたは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がソフトウェアを読み出して実行する処理である。ソフトウェア(プログラム)は、記録媒体から直接に、または有線通信や無線通信を用いて、ソフトウェアを実行可能なコンピュータを有するシステムまたは装置に供給される構成が適用できる。したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。すなわち、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。この場合においては、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等であってもよい。すなわち、プログラムの形態は限定されるものではない。また、プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリが適用できる。また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータがコンピュータプログラムをダウンロードしてプログラムするような方法であってもよい。
1:本発明の実施形態にかかる撮像装置、103:AE処理部、104:フォーカスレンズ制御部、105:AF制御部、108:撮像素子、109:撮像処理部、115:システム制御部

Claims (7)

  1. フォーカスレンズを介して得られる被写体像を画像信号に変換する撮像手段と、
    特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分のピーク値を用いて合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する第一の合焦度算出手段と、
    前記特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を用いて前記第一の合焦度とは異なる合焦の程度を示す第二の合焦度を算出する第二の合焦度算出手段と、
    前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に応じて選択された前記第一の合焦度又は前記第二の合焦度に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量又は速度を決定するフォーカスレンズ制御設定手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第一の合焦度算出手段は、前記特定の領域の前記画像信号における所定の周波数成分のピーク値を正規化して、正規化した前記ピーク値を用いて前記第一の合焦度を算出し、
    前記第二の合焦度算出手段は、前記所定の領域の前記画像信号における所定の周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を正規化して、正規化した前記積分値を用いて前記第二の合焦度を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記フォーカスレンズ制御設定手段は、前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に基づいて前記第一の合焦度が信頼できるか否かを判断し、前記第一の合焦度が信頼できると判断した場合には前記第一の合焦度を選択し、前記第一の合焦度が信頼できないと判断した場合には前記第二の合焦度を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記フォーカスレンズ制御設定手段は、さらに前記第二の合焦度が信頼できるか否かを判断し、前記第二の合焦度が信頼できると判断した場合には前記第二の合焦度を選択し、前記第二の合焦度が信頼できないと判断した場合には、合焦度が信頼できないことを示す第三の合焦度を選択することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  5. 前記フォーカスレンズ制御設定手段は、前記第三の合焦度を選択した場合前記フォーカスレンズの移動量又は速度を、前記第一の合焦度を選択した場合と前記第二の合焦度を選択した場合のフォーカスレンズの移動量又は速度の間の任意の移動量又は速度に決定することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  6. 画像信号に基づいてフォーカスレンズの位置を制御する焦点調整方法であって、
    特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分のピーク値を用いて合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する工程と、
    前記特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を用いて前記第一の合焦度とは異なる合焦の程度を示す第二の合焦度を算出する工程と、
    前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に応じて選択された前記第一の合焦度又は前記第二の合焦度に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量又は速度を決定する工程と、
    を有することを特徴とする焦点調整方法。
  7. 画像信号に基づいてフォーカスレンズの位置を制御できる撮像装置のコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分のピーク値を用いて合焦の程度を示す第一の合焦度を算出する工程と、
    前記特定の領域の前記画像信号における所定の高周波数成分の各ラインにおけるピーク値を積分した積分値を用いて前記第一の合焦度算出部とは異なる合焦の程度を示す第二の合焦度を算出する工程と、
    前記画像信号の信号増幅量と被写体の明るさを示す被写体輝度の少なくとも一方に応じて選択された前記第一の合焦度又は前記第二の合焦度に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量又は速度を決定する工程と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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