JP5785929B2 - 歯科用ハンドピース - Google Patents

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Description

本発明は、歯科用ハンドピースに関し、具体的には、歯間の清掃等に使用される歯科用ハンドピースの改良に関するものである。
歯科用ハンドピースとして、ハンドピース本体部(把持部)に内蔵される軸回転駆動伝達部からの軸回転運動を、先端ヘッド部に装着される歯科用工具を、前記軸回転駆動伝達部の軸心に直交する方向の往復運動に変換するよう構成されたものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。特許文献1には、把持部内の回転軸の先端に設けられた偏心軸を頭部筐体内の、根管治療用切削具を嵌合保持する作動駒の外周面に設けられた嵌合凹溝に嵌合させることによって、回転軸の軸回転を、前記作動駒の該回転軸に直交する方向への往復動に変換させるよう構成された歯科用ハンドピースが開示されている。また、特許文献2にも、ハンドピース内の駆動キャリッジの先端に設けられた偏心円筒駆動ピンを、角度ヘッド筐体に設けられる工具装着用の中空円筒ラムスリーブの外周に設けられる周辺溝に嵌合させることによって、前記駆動キャリッジの軸回転を、前記中空円筒ラムスリーブの該駆動キャリッジの軸に直交する方向への往復動に変換させるよう構成された歯科用ハンドピースが開示されている。
実公平4−11695号公報 特許第1781125号公報
ところで、前記両特許文献1,2における偏心軸及び偏心円筒駆動ピン(以下、これらを偏心軸と言う)は、嵌合凹溝及び周辺溝(以下、これらを凹溝と言う)に、その溝壁に直接接するように嵌合されている。そして、前記偏心軸の偏心回転に伴うカム作用によって、前記凹溝の溝壁をカムフォロアとして、前記作動駒及び中空円筒ラムスリーブを軸回転駆動伝達部としての前記回転軸及び駆動キャリッジの軸に直交する方向に往復動させるようにしている。即ち、カムとしての偏心軸が前記カムフォロアとしての溝壁に擦れ合いながら偏心回転するため、偏心軸の摩耗及び損傷が激しい。しかも、前記偏心軸の周面の全周が前記溝壁に擦れ合うが、前記回転軸及び駆動キャリッジの軸から遠い部分の回転半径が最も大きいため、この部分の前記擦れ合時の周速度が最も大きく、これによってこの部分が片減りし易い。このため、前記作動駒及び中空円筒ラムスリーブの往復動のストローク幅が小さくなり、作動駒及び中空円筒ラムスリーブに装着される工具による歯間清掃機能や根管治療機能が早期に減退してしまうことになる。また、偏心軸の片減りに伴う異音の発生や振動等も懸念され、これが診療効率の低下や患者に対して不快感を与える原因ともなることが予想される。
また、この種の歯科用ハンドピースの場合、ハンドピース本体(把持部)内の軸回転駆動伝達部の軸回転を円滑に行わせるため、或いは回転部分の発熱を抑えるために、前記ハンドピース本体部から先端ヘッド部内にかけて、潤滑剤が充填され、更には、冷却用空気が供給されるように構成される。然るに、特許文献1に開示された歯科用ハンドピースでは、作動駒が頭部筐体の内壁に接した状態で往復動するため、作動駒及び頭部筐体の内壁が摩耗し易く、前記潤滑剤が冷却空気の供給圧によって、この摩耗による隙間から、頭部筐体における工具の突出部分との間隙を経て、患部に向け噴出されることになる。特に、本特許文献1における工具の装着側とは反対側が蓋体によって封止されているので、前記患部側への吹き出しが顕著となる。一方、特許文献2においては、中空円筒ラムスリーブの往復動方向の前後にはシーリングリングが設けられているので、このような吹き出しが生じる懸念がないが、2個のシーリングリングを必要とするため、部品点数が増大することは不可避である。
本発明は、このような実情に鑑みなされたもので、構造が簡単でありながら、耐久性に優れ、歯間の清掃等に好適に用いられる歯科用ハンドピースを提供することを目的とする。
本発明に係る歯科用ハンドピースは、軸回転駆動伝達部を内蔵するハンドピース本体部と、前記ハンドピース本体部の先側に連接されたヘッドハウジングを含む先端ヘッド部と、該ヘッドハウジングに前記軸回転駆動伝達部の軸心と直交する方向に往復移動可能に内装され、歯科用工具を着脱自在に挿通保持し得る中空円筒状の工具保持部材とを備えた歯科用ハンドピースであって、前記軸回転駆動伝達部の先端部には、前記軸心と偏心した円柱状カム部が設けられ、前記工具保持部材の外周部には、前記円柱状カム部を嵌挿し得る凹溝が周方向に沿って形成され、前記円柱状カム部には相対摺接可能な円環状軸受が外装され、前記円柱状カム部は該軸受が外装された状態で前記凹溝に嵌挿されており、前記工具保持部材は、前記往復移動方向に沿った前記凹溝の両側において、第1及び第2の滑り軸受を介して前記ヘッドハウジングに前記往復移動可能に支持され、前記第1の滑り軸受は、前記歯科用工具が挿通される側とは反対側のヘッドハウジングの開口部に取付けられる円環状キャップを兼ねるものであることを特徴とする。
本発明の歯科用ハンドピースにおいて、前記工具保持部材は、前記ヘッドハウジングとの間に設けられる規制手段によって、軸回転不能とされていても良い。
また、本発明の歯科用ハンドピースにおいて、前記工具保持部材は、当該工具保持部材の軸心を含み、且つ前記軸回転駆動伝達部の軸心に直交する面に対して対称に形成されていても良い。
更に、本発明の歯科用ハンドピースにおいて前記第1の滑り軸受には、前記ヘッドハウジングの内外に通じる溝が形成されていても良い。
本発明によれば、ハンドピース本体部に内蔵された軸回転駆動伝達部の軸回転に伴い、該軸回転駆動伝達部の先端部に設けられた円柱状カム部が偏心回転する。この円柱状カム部は、前記軸回転駆動伝達部の軸心と直交する方向に往復移動可能に内装された工具保持部材の外周部にその周方向に沿って形成された凹溝に嵌挿されている。前記偏心回転に伴う前記凹溝の溝壁に対する円柱状カム部のカム作用によって、前記工具保持部材は前記軸回転駆動伝達部の軸心と直交する方向に往復移動する。従って、前記工具保持部材の中空円筒部に歯科用工具を挿通保持させれば、歯科用工具も前記回転駆動伝達部の軸心と直交する方向に往復移動し、これによって、歯間の清掃等に供することができる。そして、前記円柱状カム部には円環状軸受が外装されており、前記円柱状カム部は該軸受が外装された状態で前記凹溝に嵌挿されているから、前記カム作用は当該軸受を介してなされ、これによって、円柱状カム部の摩耗の発生が抑えられる。しかも、当該軸受は、前記円柱状カム部に相対摺接可能な状態で外装されているから、円柱状カム部に対して常にフリー回転状態とされる。そのため、前記偏心回転に伴うカム作用において、前記軸受の周面の回転半径の相違による前記凹溝の溝壁に対する擦れ合い時の周速度の異なりが生じ難く、これによって、軸受の外面が擦れ合いによって片減りするおそれがない。従って、本発明の歯科用ハンドピースは、長期の使用においても、歯科用工具の往復移動におけるストローク幅の減退が少なく、また、異音や振動が発生し難く、耐久性に優れたものとなる。
前記工具保持部材が、前記ヘッドハウジングとの間に設けられる規制手段によって軸回転不能とされている場合、前記円柱状カム部によるカム作用によって前記工具保持部材が前記軸心と直交する方向にのみ移動し、前記往復移動が円滑になされる。特に、歯間清掃用の歯科用ハンドピースの場合、工具保持部材に挿通保持される歯科用工具が軸心対称ではなく、診療態様や診療対象部位に応じて、その軸心回りの角度を変え得るような仕様とされる場合が多い。このような場合、事前に前記適正角度を設定した上で診療作業がなされるが、使用中に不意に前記設定角度が変わるような事態が生じず、術者が意図する診療作業を的確に行うことができる。
また、前記工具保持部材が、当該工具保持部材の軸心を含み、且つ前記軸回転駆動伝達部の軸心に直交する面に対して対称に形成されている場合、当該工具保持部材が前記面を対称面としてバランスし、前記工具保持部材の当該工具保持部材の軸心に沿った前記往復移動が円滑になされる。
更に、前記工具保持部材が、前記往復移動方向に沿った前記凹溝の両側において、第1及び第2の滑り軸受を介して前記ヘッドハウジングに前記往復移動可能に支持されているものとすれば、両滑り軸受によって、前記往復移動がより円滑になされる。特に、前記円柱状カム部によるカム作用が働く部位(前記凹溝)の両側で、前記2個の滑り軸受で支持されるから、前記往復移動が安定した状態でなされる。しかも、当該工具保持部材がヘッドハウジングに直接支持されていないから、工具保持部材とヘッドハウジングとが擦れ合うことがなく、両者間に擦れ合いによる摩耗等が生じる懸念がない。この場合、前記第1及び第2の滑り軸受のうち第1の滑り軸受が、前記歯科用工具が挿通される側とは反対側のヘッドハウジングの開口部に取付けられる円環状キャップを兼ねるものとすれば、部品点数の増大を抑えることができる。更にこの場合、前記第1の滑り軸受に、前記ヘッドハウジングの内外に通じる溝を形成するようにすれば、前記のように、ハンドピース本体部内当に充填された潤滑剤や供給された冷却空気が、この溝を通じてヘッドハウジングの前記歯科用工具が挿通される側とは反対側に吹き出す。特に、前記第2の滑り軸受によって、歯科用工具側の工具保持部材とヘッドハウジングとの間は封止されているので、この溝からの前記吹き出しが確実になされる。従って、歯科用工具側、即ち、診療対象部位への潤滑剤や冷却空気の吹き出しが生じず、患者に不快感を与えることがない。
本発明に係る一実施形態の歯科用ハンドピースの全体構成を示す断面図である。 図1におけるX部の拡大断面図である。 図2におけるY−Y線矢視断面図である。 におけるZ−Z線矢視断面図である。 同実施形態に装着される歯科用工具の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の歯科用ハンドピースの実施の形態について図面に基づき説明する。図1〜図5に示す歯科用ハンドピース1は、歯間或いは歯面清掃用の歯科用ハンドピースであって、該歯科用ハンドピース1は、先端ヘッド部2と、該先端ヘッド部2に連接される細径のネック部3と、該ネック部3に連接され手指によって把持される把持部としてのハンドピース本体部4とを備えている。そして、前記ハンドピース本体部4の基部には、先端ヘッド部2に装着される歯科用(歯間清掃用)工具5を、後記する軸心L2方向に沿って往復移動させるためのモータユニット6が着脱自在に接続される。ハンドピース1にモータユニット6が連結された状態で歯科用インスツルメント7が構成される。このモータユニット6には、該モータユニット6に内蔵されるマイクロモータ8への電源供給用リード線81、図示を省略する患部照射用ランプの電源供給用リード線、患部に噴霧注水させるための水管路及びエア管路等を内装するホース61が連結されている。エア管路には、ハンドピース本体部4及び後記するヘッドハウジング20内の各機構部を冷却するための空気を供給するエア管路も含まれる。
歯科用ハンドピース1は、本体部ハウジング40にネック部3を介してヘッドハウジング20が連なってコントラアングル形に形成されている。本体部ハウジング40内には、ハンドピース本体部の基部にモータユニット6が接続されたときに、マイクロモータ8の出力軸82にカップリング部9aを介して連結される第1駆動伝達軸9が軸回転可能に内装されている。第1駆動伝達軸9の先端には第1減速ギヤ機構10を介して第2駆動伝達軸11が軸回転可能に連接され、更に、ネック部3に至る部分には、屈折部分の第2減速ギヤ機構12を介して第3駆動伝達軸(軸回転駆動伝達部)13が軸回転可能に連接されている。前記第3駆動伝達軸13は、本体部ハウジング40内に軸受14を介して軸回転可能に支持され、その先端部には有底円筒状カムベース15が圧嵌によって外嵌固設されている。この有底円筒状カムベース15の先端部に、前記第3駆動伝達軸13の軸心L1と偏心して設けられた円柱状カム部16が一体に形成されている。前記有底円筒状カムベース15には、内筒部と外部とが通じる通気孔15aが設けられており、該通気孔15aは、当該有底円筒状カムベース15を前記第3駆動伝達軸13の先端に外嵌させる際の空気抜きとされている。前記円柱状カム部16には、円環状(円筒状)軸受17が、同心且つ相対摺接可能(フリー回転可能)に外装されている。前記本体部ハウジング40には、前記モータユニット6に設けられた不図示の照明用ランプ(例えば、LED)が発する照明光を前記ネック部3にまで導光する導光体(例えば、光ファイバ)18が内装されている。この導光体18によって導光された照明光は、その出光端18aから前記歯間清掃用工具5の先端部に向け出射される。また、本体部ハウジング40からヘッドハウジング20の空間部には、前記ホース61に内装される不図示のエア管路から冷却用空気が供給されるようになされている。
先端ヘッド部2のヘッドハウジング20には、前記歯間清掃用工具5を着脱自在に挿通保持し得る工具保持部材19が、当該工具保持部材19の軸心L2方向に沿って往復移動可能に内装されている。該工具保持部材19は、中空円筒状の本体部190と、該本体部本体部190の外周部に、前記軸心L2方向に沿って隔設された一対の鍔部191,192とを含む。以下では、便宜上前記軸心L2に沿って、図1〜図3における紙面の上側を上、下側を下と言う。この一対の鍔部191,192の間隔は、前記軸受17を外装した状態の前記円柱状カム部16が、若干の遊びをもって嵌挿し得る大きさ、即ち、軸受17の外径より若干大とされる。この上下の鍔部191,192は、前記本体部190の周面から前記軸心L2を回転対称軸として180°をなす方向に延びる同幅の隔壁193,194によって連結されている。そして、この隔壁193,194によって画成された鍔部191,192間の空間部によって、周方向に沿った2個の凹溝195,196が形成される。前記隔壁193,194の遠心方向両端面の中央部と、この部位に対応する鍔部191,192の周縁部とには、前記本体部190の軸心L2に沿って上下に連続する断面円弧形状の縦溝197,198が形成されている。この縦溝197,198は、後記する規制手段25,26を構成する第1のキー溝とされる。また、前記ヘッドハウジング20の内壁部であって、前記本体部190の軸心L2を含み、前記第3駆動伝達軸13の軸心L1に直交する仮想面F(図4参照)が交差する部分には、該仮想面Fを対称面として、前記第1のキー溝197,198と略同曲率の縦溝21,22が形成されている。該縦溝21,22は、後記する規制手段25,26を構成する第2のキー溝とされ、ヘッドハウジング20の上端開口部20aからヘッドハウジング20の中程にまで及んでいる。
前記工具保持部材19は、上下の円環状滑り軸受27,28によって、前記ヘッドハウジング20内で上下移動可能、且つ、後記する規制手段25,26によって、前記軸心L2回りの軸回転不能に支持されている。上側の第1滑り軸受27は、雄ねじ部27aを備えており、前記ヘッドハウジング20の上端開口部20aの近傍に設けられた雌ねじ部20bに、前記雄ねじ部27aを螺合することによって、ヘッドハウジング20に取付けられる。また、下側の第2の滑り軸受28は雄ねじ部28aを備えており、前記ヘッドハウジング20の下端開口部20cの近傍に設けられた雌ねじ部20dに、前記雄ねじ部28aを螺合することによって、ヘッドハウジング20に取付けられる。第1の滑り軸受27は、ヘッドハウジング20の上端開口部20aに取付けられるキャップを兼ねる。また、該滑り軸受27の内周面の180°対向する位置には、ヘッドハウジング20の外部と、工具保持部材19の外側に位置するヘッドハウジング20の内部とに通じる2個の溝27b,27bが設けられている。前記第2のキー溝21,22は、前記雌ねじ部20bにおいても形成されており、該雌ねじ部20bは、前記第2のキー溝21,22に対応する部分において、周方向に分断されている(図3参照)。
前記のように構成される工具保持部材19を前記ヘッドハウジング20に組付け、歯科用ハンドピース1を組立てる要領について説明する。先ず、前記第2の滑り軸受28を、前記雌ねじ部20d及び雄ねじ部28aの螺合によりヘッドハウジング20に取付ける。図2に示す符号28bは、この螺合操作の際に、滑り軸受28をドライバー等の工具で前記軸心L2の回りに捩回するための工具当て用の溝である。次いで、工具保持部材19を、ヘッドハウジング20の上端開口部20aより挿入し、前記第2の滑り軸受28に、本体部190の下部を、その下端部が前記ヘッドハウジング20の下端開口部20cより下側に突出するよう嵌挿する。この状態で、工具保持部材19を、前記第1のキー溝197,198が、ヘッドハウジング20側の第2のキー溝21,22にそれぞれ整合するよう、手指で前記軸心L2回りに回転させて位置調整をする。この第1のキー溝197,198及び第2のキー溝21,22間に、これらキー溝の曲率と略同曲率の円柱形のキー部材23,24を上から差し込む。これによって、工具保持部材19の、前記軸心L2回りの軸回転が不能とされる。即ち、第1のキー溝197、キー部材23及び第2のキー溝21によって、前記規制手段25が構成され、第1のキー溝198、キー部材24及び第2のキー溝22によって、前記規制手段26が構成される。そして、第1の滑り軸受27を、前記雌ねじ部20b及び雄ねじ部27aの螺合によりヘッドハウジング20に取付ける。図3に示す符号27cは、この螺合操作の際に、スパナ等の工具を宛がうためのフライスカット部である。この螺合取付によって、第1の滑り軸受27は、前記工具保持部材19における本体部190の上部に外装される。
これによって、工具保持部材19のヘッドハウジング20に対する組付けが完了する。この組付け状態では、前記2個の規制手段25,26によって、当該工具保持部材19の前記軸心L2回りの軸回転は不能とされる。しかし、上下の滑り軸受27,28によって、当該工具保持部材19の前記軸心L2に沿った上下の往復移動は可能とされる。また、前記第1のキー溝197,198と第2のキー溝21,22とがそれぞれ整合した位置で、キー部材23,24によって、工具保持部材19が前記軸心L2回りの軸回転が不能の状態に維持される。この維持状態では、当該工具保持部材19の前記各部位の形成態様によって、該工具保持部材19が、前記軸心L2を含み、前記第3駆動伝達軸13の軸心L1に直交する仮想面Fに対して対称とされる。これによって、前記仮想面Fを対称面として上下の鍔部191,192による同形状の凹溝195,196が対称関係で位置することになる。従って、工具保持部材19のヘッドハウジング20に対する組付け時に、前記第1のキー溝197,198と第2のキー溝21,22との整合が図4に示す例とは180°逆になっても支障がない。即ち、次にハンドピース本体4に先端ヘッド部2を接続させる際、前記円柱状カム部16が凹溝195,196のいずれに嵌挿されても、後記する円柱状カム部16による回転運動から直線運動への動力伝達機能が同様に発揮される。
前記のように工具保持部材19が組付けられたヘッドハウジング20は、事前に前記各機構部が組付けられたハンドピース本体部4の本体部ハウジング40に接続される。この接続の際、前記軸受17を外装させた状態の前記円柱状カム部16を前記凹溝195,196のいずれかに嵌挿させる。これによって、歯科(歯間清掃)用ハンドピース1の組立が完了する。そして、当該歯間清掃用ハンドピース1の使用に際しては、図1、図2及び図5に示すような歯間清掃用工具5が、前記工具保持部材19における中空円筒状の本体部190の内筒部にその下端部より圧入され、この圧入状態で挿通保持される。該歯間清掃用工具5は、該本体部190に挿通保持される円柱状のシャンク部51と、その先側に連なるヘラ形状の作用部52とよりなり、該シャンク部51には、前記本体部190の内径より若干大径のフリクション環部51a,51bが形成されている。従って、当該シャンク部51を前記本体部190に挿通する際、このフリクション環部51a,51bが本体部190の内壁部に圧接し、この圧接によるフリクション作用によって、工具保持部材19に対して脱落することなく保持される。
また、前記シャンク部51における前記作用部52との連接部位には、180°対向する関係で同形状の2個の位置決用のボス53,53が突設されている。一方、前記工具保持部材19における本体部190の下端部には、複数個(偶数個)の切欠部190a…が、180°対向する位置に対をなすように形成されている。この複数個の切欠部190a…は全て同形状であって、前記ボス53,53を受容し得る形状とされている。歯間清掃用工具5は、その作用部52が図示のように歯間に挿入し得るようなヘラ形状とされているから、診療対象部位に応じて作用部52のヘラ形状部の向き(前記軸心L2回りの角度)を変える必要がある。従って、前記ボス53,53を前記切欠部190a…のいずれかの対に整合するようにして、歯間清掃用工具5を工具保持部材19に挿通保持させることによって、このような対応が任意になされる。
前記のように歯間清掃用工具5が前記工具保持部材19に挿通保持された状態で、前記マイクロモータ8のスイッチ(不図示)がオンとされると、その出力軸82の軸回転が第1駆動伝達軸9及び第2駆動伝達軸11を経て第3駆動伝達軸13に伝達され、該第3駆動伝達軸13はその軸心L1回りに軸回転する。該第3駆動伝達軸13の先端部には円柱状カムベース15が固定されており、この円柱状カム部材15には、前記第3駆動伝達軸13の軸心L1と偏心する軸心L3を備える円柱状の円柱状カム部16が一体に設けられている。従って、前記第3駆動伝達軸13の軸心L1回りの軸回転によって、前記円柱状カム部16は、その軸心L3の前記軸心L1に対する偏心幅dを回転半径として、前記軸心L1の回りに偏心回転する。この円柱状カム部16の偏心回転に伴い、軸受17を介した円柱状カム部16が、凹溝195を構成する上下の鍔部191,192の内面に対して、該内面をカムフォロアとして作用する。このカム作用によって、工具保持部材19が実線位置と2点鎖線位置との間で、前記軸心L2の方向に沿って上下に往復移動する。この工具保持部材19の往復移動に伴い、該工具保持部材19に挿通保持された歯間清掃用工具5も一体に上下に往復移動する。従って、歯間に前記作用部52を挿入させた状態でこの動作を行えば、歯間に溜まっている歯垢や歯石等が除去される。
前記偏心回転時に、円柱状カム部16は、軸受17を介して前記鍔部191,192の内面に作用するから、円柱状カム部16の外周部に擦れ合いによる摩耗及び損傷等が生じる懸念がなく、耐久性が向上する。また、軸受17の外周部において、前記軸心L1から最も遠い部分の回転半径が最も大きいが、該軸受17は円柱状カム部16に対してフリー回転可能に外装されているから、軸受17における最も回転半径の大きい部分が絶えず変動する。従って、円柱状カム部16の前記偏心回転に伴うカム作用において、前記軸受17の外周面の回転半径の相違による鍔部191,192の内面に対する擦れ合い時の周速度の最も大きな部分も絶えず変動し、これによって、軸受17の外周面に、擦れ合いによる、いわゆる片減りを生じる懸念がない。従って、長期の使用によっても、歯間清掃用工具5の往復移動ストロークの減退が少なく、また、振動や異音の発生が抑制され、患者に対して不快感を与えることがない。また、工具保持部材19は、ヘッドハウジング20に内装された状態では、前記仮想面Fに対して対称となるように構成されているから、前記軸心L2に沿った上下の往復移動が、バランス良く、且つ、円滑になされる。
前記工具保持部19及び歯間清掃用工具5の上下往復移動動作によって前記歯間清掃診療を行う際、前記不図示の水管路及びエア管路からの水及び空気を歯間清掃用工具5の作用部52及び診療対象部位に向けて噴霧させ、作用部52の冷却及び清掃屑の除去等がなされる。また、前記モータユニット6に内蔵される不図示の患部照射用ランプからの光を前記導光体18を導光させ、出光端18aから前記歯間清掃用工具5の先端部に向け出射させて、診療対象部位を明るくした状態で前記清掃診療がなされる。更に、前記清掃診療動作時には、前記ホース61に内装される不図示のエア管路からハンドピース本体部4及びヘッドハウジング20内の各機構部を冷却するための空気が、ハンドピース本体部4及びヘッドハウジング20内の各機構部との空間部に供給される。前記各機構部の組付、組立及びメンテナンス時には、これら機構部の動作が円滑になされるよう潤滑剤が充填されるが、この冷却用空気の供給に伴い、潤滑剤が冷却用空気と共にヘッドハウジング20内に流入する。前記第1の滑り軸受27には、ヘッドハウジング20の内外に通じる溝27b,27bが形成されているから、ヘッドハウジング20内に流入した潤滑剤と空気との混合体は、この溝27b,27bからヘッドハウジング20の上側の外部に逐次排出される。ヘッドハウジング20の下側の開口部20cは、実質上第2の滑り軸受28によって封止されているから、この混合体が診療対象部位に向け吹き出されることがない。
歯間清掃用工具5の先端ヘッド部2に対する装着状態では、図1に示すように、その上端部がヘッドハウジング20の上方に突出している。従って、診療作業中に歯間清掃用工具5の向きを変えたり、歯間清掃用工具5を交換したりする際は、この突出部分の上端面を前記軸心L2方向に沿って、手指で強く押すか、ハンマー等で軽く叩くようにすれば、歯間清掃用工具5を先端ヘッド部2から簡易に取外すことができる。
尚、前記の実施形態では、歯間清掃用ハンドピース1を例に採って説明したが、歯科用工具が軸回転駆動部の軸心に直交する方向に往復移動するよう構成される他の歯科用ハンドピースにも好ましく適用される。また、円柱状カム部16が作用する凹溝195,196が、上下の鍔部191,192で構成される例について述べたが、これに限らず、工具保持部材19の本体部190に直接凹設されたものであっても良い。更に、例示した歯間清掃用工具5は、図例の形状ものに限定されず、他の形状のものも採用可能である。
1 歯間清掃用(歯科用)ハンドピース
2 先端ヘッド部
20 ヘッドハウジング
20a 開口部
4 ハンドピース本体部
5 歯間清掃用(歯科用)工具
13 第3駆動伝達軸(軸回転駆動伝達部)
16 円柱状カム部
17 軸受
19 工具保持部材
195,196 凹溝
25,26 規制手段
27 第1の滑り軸受
27b 溝
28 第2の滑り軸受
L1 第3駆動伝達軸(軸回転駆動伝達部)の軸心
L2 工具保持部材の軸心
L3 円柱状カム部の軸心
F 仮想面(L2を含むL1に直交する面)

Claims (5)

  1. 軸回転駆動伝達部を内蔵するハンドピース本体部と、前記ハンドピース本体部の先側に連接されたヘッドハウジングを含む先端ヘッド部と、該ヘッドハウジングに前記軸回転駆動伝達部の軸心と直交する方向に往復移動可能に内装され、歯科用工具を着脱自在に挿通保持し得る中空円筒状の工具保持部材とを備えた歯科用ハンドピースであって、
    前記軸回転駆動伝達部の先端部には、前記軸心と偏心した円柱状カム部が設けられ、
    前記工具保持部材の外周部には、前記円柱状カム部を嵌挿し得る凹溝が周方向に沿って形成され、
    前記円柱状カム部には相対摺接可能な円環状軸受が外装され、前記円柱状カム部は該軸受が外装された状態で前記凹溝に嵌挿されており、
    前記工具保持部材は、前記往復移動方向に沿った前記凹溝の両側において、第1及び第2の滑り軸受を介して前記ヘッドハウジングに前記往復移動可能に支持され、前記第1の滑り軸受は、前記歯科用工具が挿通される側とは反対側のヘッドハウジングの開口部に取付けられる円環状キャップを兼ねるものであることを特徴とする歯科用ハンドピース。
  2. 請求項1に記載の歯科用ハンドピースにおいて、
    前記工具保持部材は、前記ヘッドハウジングとの間に設けられる規制手段によって、軸回転不能とされていることを特徴とする歯科用ハンドピース。
  3. 請求項2に記載の歯科用ハンドピースにおいて、
    前記工具保持部材は、当該工具保持部材の軸心を含み、且つ前記軸回転駆動伝達部の軸心に直交する面に対して対称に形成されていることを特徴とする歯科用ハンドピース。
  4. 請求項3に記載の歯科用ハンドピースにおいて、
    前記規制手段は、2箇所に設けられていることを特徴とする歯科用ハンドピース。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の歯科用ハンドピースにおいて、
    前記第1の滑り軸受には、前記ヘッドハウジングの内外に通じる溝が形成されていることを特徴とする歯科用ハンドピース。
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