JP5785118B2 - 船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス(LNG)を運搬する船舶及び液化天然ガスを生産して貯蔵して積み出しする洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法に関する。
従来の液化天然ガス(以下LNG)を運搬する、LNG運搬船と呼ばれる船舶では、液化天然ガスを貯蔵するLNGタンクに関しては、国際海事機関(IMO)が基準を定めており、この基準を踏まえて日本海事協会(NK)等の船級協会の鋼船規則等では、LNGの貯蔵温度が非常に低い(LPGのマイナス45℃に対して、LNGはマイナス163℃)ことを考慮して、船体との一体型のタンクを認めずに、メンブレン等のLNGタンクや、完全二次防壁の独立型タンクタイプA、部分二次防壁の独立型タンクタイプB、二次防壁不要の独立型タンクタイプC(圧力容器)のいずれかのタンクを採用することになっている。ここで、独立タンクタイプCの設計蒸気圧Pは、圧力容器として、規則により下記の式(1)より与えられる値以上としなければならない。
P=0,2+A・C(ρr1.5 (MPa) (1)
ここで、A=0.00185(σm/ΔσA2
σm:設計一次膜応力
ΔσA:許容動的膜応力(発現確率Q=10-8レベルでの両振幅)
55N/mm2:フェライト−パーライト、マルテンサイト及び
オーステナイト鋼
25N/mm2:アルミニウム合金(5083−0)
C:次に示すタンクの寸法から定まるもののうち大きい値
h,0.75b又は0.45L
h:タンクの高さ(船の深さ方向)(m)
b:タンクの幅(船の幅方向)(m)
L:タンクの長さ(船の長さ方向)(m)
ρr:設計温度における貨物の比重(清水の場合:ρr=1)
また、上記の二次防壁は、例えば、日本船級協会の鋼船規則では、特定航路を除いて、規則に定める荷重頻度分布を考慮して、漏洩液体貨物(LNG)を15日間格納でき、かつ、一次防壁からの漏洩時に船体構造の温度が危険な温度より低くなることを防ぐ必要があり、しかも、一次防壁の破壊の機構が、二次防壁の破壊を引き起こさず、また、逆に、二次防壁の破壊の機構が、一次防壁の破壊を引き起こさず、その上、30度の静的横傾斜角においてもその機能を満足するものでなければならないとされている。
また、部分二次防壁が要求される場合、部分二次防壁の設置範囲は、最初の漏洩発見後、規則に定める荷重頻度分布を適用して求まる破壊の大きさに対応する漏洩に基づいて定める必要があり、いかなる場合においても、タンク下部の内底板は、漏洩貨物から保護される必要があり、更に、部分二次防壁の範囲外では、一次防壁と二次防壁の間の区画に漏洩貨物を導くような設備を設けなければならないとされている。
一方、陸地から離れた海底ガス田開発の進展に伴い、洋上でLNGを生産して貯蔵して積み出しすることができる、浮体式LNG生産貯蔵積み出し設備(LNG Floating Production Storage and Offloading)と呼ばれる洋上浮体式設備が脚光を浴びている。この洋上浮体式設備は、「LNG FPSO」、「Floating LNG」、「FLNG」等と呼ばれているが、海底ガス田に移動して、そのガス田の洋上に停泊して採掘したガスをLNGにして一時的貯蔵し、LNG運搬船に積み出しを行うものである。この洋上浮体式設備の利用によって、今まで開発が困難だった海底ガス田からの天然ガス生産や、海底油田生産時に出る随伴ガスの利用が可能となる。
この洋上浮体式設備の設計・建造に当たっては、LNG運搬船の技術が応用される。しかしながら、洋上浮体式設備におけるLNGタンクに求められる要件は次の点でLNG運搬船の場合とは異なっている。一つ目は、浮体の上甲板上にLNG生産プラントを搭載するため、広い甲板エリアの確保を可能とする点である。二つ目は、洋上でLNGが随時生産され貯蔵されるため、LNGの貯蔵量は積み出し後から次の積み出しまで、生産量に従って徐々に増加するため、LNG運搬船のように殆ど満載状態を維持できず、任意の液レベルで搭載可能なLNGタンクとする必要があり、スロッシングによる衝撃圧力がタンク壁に作用することを考慮する必要がある点である。三つ目は、ガス田のサイトに係留され続けるため、LNG運搬船のようにドックでの保守点検ができないので、洋上での保守点検の容易性、長期耐用の信頼性が求められる点である。
これらの要件をすべて満たすLNGタンクとして、LNG運搬船では建造実績のある独立方形タンクが知られているが、この独立方形タンクは、円筒タンクや球形タンクなどがLNG荷重を曲板の膜力によって支えるのに対して、LNG荷重を、非常に多くの防撓材によって補強された平板によって支えるため、他のタンクに比べて、部材数が多く溶接長も長くなるので、製造コストが高くなる。そのため、これに代わる安価な洋上浮体式設備用のLNGタンクシステムの開発が求められている。
このLNG運搬船や洋上浮体式設備の候補のLNGタンクの一つに、タイプCの独立型タンクで、互いに交接する2つの平行な円筒の形状を有する双胴型タンクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このLNGタンクは、タイプCの条件である圧力容器の条件を満たす必要があるため、タンクの容量を大きくしようとすると、強度上の観点から板厚が著しく増加し、重量と製造工数及び製造コストが増加してしまうので、実際の大型タンクにこの方式を採用するのは困難であるという問題がある。
特開2009−517272号公報
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、独立方形タンクと比較して、タンク構造部材が少なく、建造に必要な溶接長も短い上に、圧力タンクと比較して板厚が薄く溶接管理箇所が少なくて済み、かつ軽量で製造コストを低くでき、しかも、矩形の船体断面形状に対する容積効率に関しても、独立方形タンクに比べて大きくは劣ることのないLNGタンクを有する船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶は、液化天然ガスを運搬する船舶において、前記液化天然ガスを貯蔵する貨物倉を、左右のタンクを等圧に保つための連結管を装備した中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンクで構成するとともに、該タンクを前記貨物倉の前後2箇所に設けたサポートからなるタンク支持構造により二重底の上面と離間して支持し、該タンクから漏洩した前記液化天然ガスを受ける部分二次防壁としてのドリップパンを、該タンクと前記二重底の上面との間で、船体横断面では該タンクの円筒部の最下部で、かつ、船体前後方向では前記タンクの円筒部の少なくとも前部と後部とに設けて構成する。
上記の目的を達成するための本発明の洋上浮体式設備は、液化天然ガスを生産して貯蔵して積み出しする洋上浮体式設備において、前記液化天然ガスを貯蔵する貨物倉を、左右のタンクを等圧に保つための連結管を装備した中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンクで構成するとともに、該タンクを前記貨物倉の前後2箇所に設けたサポートからなるタンク支持構造により二重底の上面と離間して支持し、さらに、該タンクの円筒部の下部に、該タンクから漏洩した前記液化天然ガスを受ける部分二次防壁としてのドリップパンを該タンクと前記二重底の上面との間で、船体横断面では該タンクの円筒部の最下部で、かつ、船体前後方向では前記タンクの円筒部の少なくとも前部と後部とに設けて構成する。
上記の目的を達成するための本発明の液化天然ガス貯蔵方法は、液化天然ガスを運搬する船舶、又は、液化天然ガスを生産して貯蔵して積み出しする洋上浮体式設備における液化天然ガス貯蔵方法において、タンクを左右のタンクを等圧に保つための連結管を装備した中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンクで構成すると共に、該タンクを貨物倉の前後2箇所に設けたサポートからなるタンク支持構造により二重底の上面と離間して支持して構成し、かつ、該タンクの円筒部の下部に漏洩した前記液化天然ガスを受ける部分二次防壁としてのドリップパンを、該タンクと前記二重底の上面との間で、船体横断面では該タンクの円筒部の最下部で、かつ、船体前後方向では前記タンクの円筒部の少なくとも前部と後部とに設けて、該タンクに、前記液化天然ガスを貯蔵することを特徴とする方法である。
これらの構成及び方法によれば、タイプCの条件である圧力容器の条件を満たす必要がなくなるので、タンクの容量を大きくしても、強度上の観点から板厚を著しく増加する必要がなくなる。更に、独立方形タンクと比較して、タンク構造部材が少なく、建造に必要な溶接長も短い上に、圧力タンクと比較して板厚が薄く溶接管理箇所が少なくて済む。従って、重量と製造工数及び製造コストの増加を抑制でき、しかも、矩形の船体断面形状に対する容積効率が比較的大きく、独立方形タンクの容積効率に比べて大きくは劣ることがない。
本発明の船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法によれば、独立方形タンクと比較して、タンク構造部材が少なく、建造に必要な溶接長も短い上に、圧力タンクと比較して板厚が薄く溶接管理箇所が少なくて済み、かつ軽量で製造コストを低くでき、しかも、矩形の船体断面形状に対する容積効率に関しても、独立方形タンクに比べて大きくは劣ることのない船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法を提供できる。
本発明に係る実施の形態の船舶の構成を示す側断面図である。 図1のY−Y断面図である。 図1のX−X断面図である。 タンクの構成を示す側断面図である。 図4のX1−X1断面図である。 図4のX2−X2断面図である。 図4のフィックスサポート部分の拡大図である。 図4のスライディングサポート部分の拡大図である。 タンクとドリップパンとの配置関係を示す部分拡大図である。 本発明に係る実施の形態の洋上浮体式設備の構成を示す側面図である。 図10の平面図である。 図10のX4−X4断面図の貨物倉内のタンクを示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態の船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法について説明する。本発明を適用する対象の船舶は、液化天然ガス(LNG)を運搬する船舶である。
図1〜図3に示すように、本発明に係る実施の形態の船舶1は、液化天然ガスを貯蔵する貨物倉2を、船底板3と船側外板4と上甲板5と横隔壁6に囲まれた中に形成する。この貨物倉2の貨物倉内底板2aと船底板3との間に二重底3aを設けると共に、船側外板4側も二重構造にして、座礁や衝突等で船底板3が損傷しても、貨物倉2への浸水を防止できるように構成する。
そして、図4〜図6に示すように、この貨物倉2に、LNGを貯蔵するためのタンクとして、中心線隔壁13を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンク10を搭載して構成する。このタンク10は、胴板部シェル11、鏡板部シェル12、中心線隔壁13、前後2条のサポートリング14、制水隔壁15等により構成されている。なお、左右のタンクを等圧に保つために連結管16が装備されている。胴板部シェル11には補強材としてのリングスチフナ11aとドーム11b、ポンプドーム11cが設けられ、中心線隔壁13には防撓材(図示しない)が設けられている。
これらの構造部材のうち、胴板部シェル11及び鏡板部シェル12の大部分は薄膜理論に基づく設計計算式の適用が可能である。この板厚は貨物積載時の静的・動的内圧荷重に対する降伏強度規準により決定される。ただし、図4に示す胴板部シェル11から鏡板部シェル12への移行部(ナックル部)18や、図5に示す胴板部シェル11若しくは鏡板部シェル12と中心線隔壁13との交差部であるY継手部17では局部的な曲げ応力が発生する。そのため、薄膜理論による寸法決定が妥当でない場合があり、そのような箇所では、有限要素法(FEM)を用いた直接強度解析を基に板厚を決定する。また、胴板部シェル11の内面に断面が平板形状のリングスチフナ11aを、タンク10の空倉時の外圧に対する座屈強度規準を満足するように配置する。
このタンク10の設計蒸気圧は、タイプBのタンクとなるため0.025MPa程度であり、圧力容器とする必要があるタイプCの設計蒸気圧に比べて約1/15以下になるので、タンク10の容量の拡大を図っても、板厚の増加を抑制できる。その結果、建造実績があり、かつ、タイプCの圧力容器である、中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクを搭載したLPG船における最大タンク容量(5400m3)の約7倍から8倍以上の容量のタンクを実現することができる。
また、中心線隔壁13の板厚はY継手部17における膜力の釣り合いにより、胴板部シェル11と鏡板部シェル12と同様に降伏強度規準を満足するように決定するが、中心線隔壁13は緊急時における揚貨や復原性能上、水密隔壁としての機能が要求されているため、片舷タンクのみ満載時の液圧にも耐えられるように防撓材を縦横に配置する。
サポートリング14は船体のタンク支持構造に一致した断面T字型のトランスリング構造となっており、このサポートリング14のリング構造は重要部材であると共に作用する支持反力分布や構造応答が複雑であるため、有限要素法モデルを用いた直接強度解析より得られた応力をベースに、降伏・座屈強度規準を満足するように全体の剛性や部分寸法などを決定する。
また、タンク10の貯蔵量は積み出し後から次の積み出しまで、生産量に従って徐々に増加するため、LNG運搬船のように殆ど満載状態を維持できないので、積み付け制限を設けずに、任意の液レベルで搭載可能とする。そのため、スロッシングを考慮して、タンク10の長手方向の中央に図6に示すような連通孔15aを有する制水隔壁15を配置する。
タンク10の上にはポンプドーム11cがLNGを排出するために設けられたサンプ11dの直上に設置される。LNG船では、船がアフトトリム(船首側が上となる傾斜姿勢)となっているため、サンプ11dは、船長方向に関してタンク10の後方に設置される。一方、洋上浮体式設備(FLNG)では、基本的にイーブントリム(水平姿勢)を想定しているため、サンプ11dはタンク10の中央部に設置される。
図4及び図5に示すように、タンク支持構造20として、タンク10を支持するサポート21、22を設ける。このサポート21、22は、タンク10を搭載する貨物倉2の前後2箇所に設け、船体に固定するサポート(フィックスサポート)21は船体前後方向に関して、図7に示すように、後側(又は前側)に、船体に対してスライド可能なサポート(スライディングサポート)22は、図8に示すように、前側(又は後側)に設置される。その前後位置はタンク構造の全体曲げ及び貨物倉2や二重底3aの構造配置を考慮して決定する。
このタンク支持構造20はタンク10に作用する全重量及び動揺による慣性力を船側外板4及び貨物倉2と二重底3aに伝達すると共に、上部には、貨物倉2の浸水時の浮き上がり防止構造25を備えるために、上甲板5を除きほぼタンク10の外側全体にわたるトランスリング構造とする。
また、図9に示すように、タンク10とタンク支持構造20との間には断熱材と緩衝材を兼ねた強化積層木材23が配置される。この強化積層木材23の設置範囲は、有限要素法モデルを用いた直接強度解析による支持反力分布を参考に、大傾斜時にも設置範囲の端部で過大な反力が発生しないように決定する。更に、図7及び図8に示すように、タンク10のタンク支持構造20に搭載する際に強化積層木材23とタンク支持構造20との間の隙間に充填樹脂24を充填して間を塞ぐ。この強化積層木材23の範囲は、例えば、図5の円弧状の太線部で示すように、タンク10の下側を覆って、タンク10の上下方向中心の真横の位置(水平位置)程度まで設置される。
また、タンク支持構造20は、タンク10の熱収縮を、図8に示すように、前部のスライディングするサポート22で、周方向についてはサポート22の下部台座と強化積層木材23の間の滑りで吸収し、過大な熱応力が発生しないように設計する。また、国際海事機関(IMO)の規準で要求されている衝突時の前後方向加速度に対しては、後部の固定のサポート21で支持できるようにサポート21,22及び二重底3aの構造の剛性を決定する。
そして、更に、図9に示すように、タンク10の円筒部の下部に、タンク10から漏洩した液化天然ガスLを受ける部分二次防壁としてのドリップパン40を設ける。また、防熱構造26は、ポリウレタンに代表されるポリマー系断熱材から構成される。
図10〜図12に示すように、本発明に係る実施の形態の洋上浮上式設備1Aは、本発明に係る実施の形態の船舶1の船体構造とほぼ同じ構造で形成され、液化天然ガスを貯蔵するための本発明に係る実施の形態の船舶1のタンク10と同じ構造の、つまり、中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンク10Aを貨物倉2Aに搭載して構成する。
この洋上浮上式設備1Aは、船舶1とは異なって、上甲板5Aの下の浮体内設備として、LNG生産に必要な電力や蒸気等のユーテリティを供給するためのユーテリティ機器を備えた機械室が、船首部と船尾部にそれぞれ船首機械室51と船尾機械室52として設けられる。
また、浮体内設備として、生産されたLNGを積み出しまで貯蔵するタンク10Aを搭載した貨物倉2A以外に、図示しないが、天然ガスから分離したコンデンセートを貯蔵するコンデンセートタンク、タンク10Aの貯蔵量の変化に応じて洋上浮上式設備1Aの姿勢を調整するためのバラストタンク等を備えて形成される。
また、上甲板5Aの上には、1点係留用外部タレット53、天然ガス採掘装置54、ガス田から採掘された天然ガス中に含まれている酸性ガス等の不純物を除去して液化する液化天然ガス生産設備55、居住設備56、ヘリコプターデッキ57等が設けられる。
この洋上浮体式設備1Aでは、従来技術のLNG運搬船に比べて、容量を大きくしたタンク10Aを採用することで、タンク数を少なくして、洋上浮体式設備1Aの限られたスペースを有効利用できるようにしている。また、洋上浮体式設備1Aでは、適切に分散配置されたバラストタンクへの注水量をそれぞれ調整して、タンク10Aの貯蔵量の変化に応じて洋上浮体式設備1Aの姿勢を調整するので、LNG船のようにトリムの発生が無く、常時、水平状態を維持できる。
そして、本発明の実施の形態の液化天然ガス貯蔵方法は、液化天然ガスを運搬する船舶1、又は、液化天然ガスを生産して貯蔵して積み出しする洋上浮体式設備1Aにおける液化天然ガス貯蔵方法において、圧力容器ではないタンクで構成し、かつ、このタンク10、10Aの円筒部の下部に漏洩したLNGを受ける部分二次防壁としてのドリップパン40を設けた中心線隔壁13を有する双胴円筒型タンク10、10Aに、LNGを貯蔵することを特徴とする方法である。
これらの構成及び方法によれば、液化天然ガスを搭載するタンク10、10AがタイプCの条件である圧力容器の条件を満たす必要がなくなるので、タンク10、10Aの容量を大きくしても、強度上の観点から板厚を著しく増加する必要がなくなる。更に、独立方形タンクと比較して、タンク構造部材が少なく、建造に必要な溶接長も短い上に、圧力タンクと比較して板厚が薄く溶接管理箇所が少なくて済む。従って、重量と製造工数及び製造コストの増加を抑制でき、しかも、矩形の船体断面形状に対する容積効率が比較的大きく、独立方形タンクの容積効率に比べて大きくは劣ることがない。
本発明の船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法によれば、独立方形タンクと比較して、タンク構造部材が少なく、建造に必要な溶接長も短い上に、圧力タンクと比較して板厚が薄く溶接管理箇所が少なくて済み、かつ軽量で製造コストを低くでき、しかも、矩形の船体断面形状に対する容積効率に関しても、独立方形タンクに比べて大きくは劣ることのない液化天然ガスタンクを有する船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法を提供することができるので、液化天然ガスを運搬する船舶、洋上浮体式設備、及び液化天然ガス貯蔵方法として利用できる。
1 船舶
1A 洋上浮体式設備
2、2A 貨物倉
10、10A タンク
11 胴板部シェル
12 鏡板部シェル
13 中心線隔壁
14 サポートリング
15 制水隔壁
16 連結管
17 Y継手部
18 移行部(ナックル部)
20 タンク支持構造
21 サポート(フィックスサポート)
22 サポート(スライディングサポート)
23 強化積層木材
24 充填樹脂
25 浮き上がり防止構造
40 ドリップパン

Claims (3)

  1. 液化天然ガスを運搬する船舶において、
    前記液化天然ガスを貯蔵する貨物倉を、左右のタンクを等圧に保つための連結管を装備した中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンクで構成するとともに、
    該タンクを前記貨物倉の前後2箇所に設けたサポートからなるタンク支持構造により二重底の上面と離間して支持し、
    タンクから漏洩した前記液化天然ガスを受ける部分二次防壁としてのドリップパンを、該タンクと前記二重底の上面との間で、船体横断面では該タンクの円筒部の最下部で、かつ、船体前後方向では前記タンクの円筒部の少なくとも前部と後部とに設けたことを特徴とする船舶。
  2. 液化天然ガスを生産して貯蔵して積み出しする洋上浮体式設備において、前記液化天然ガスを貯蔵する貨物倉を、左右のタンクを等圧に保つための連結管を装備した中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンクで構成するとともに、該タンクを前記貨物倉の前後2箇所に設けたサポートからなるタンク支持構造により二重底の上面と離間して支持し、
    さらに、該タンクの円筒部の下部に、該タンクから漏洩した前記液化天然ガスを受ける部分二次防壁としてのドリップパンを該タンクと前記二重底の上面との間で、船体横断面では該タンクの円筒部の最下部で、かつ、船体前後方向では前記タンクの円筒部の少なくとも前部と後部とに設けたことを特徴とする洋上浮体式設備。
  3. 液化天然ガスを運搬する船舶、又は、液化天然ガスを生産して貯蔵して積み出しする洋上浮体式設備における液化天然ガス貯蔵方法において、タンクを左右のタンクを等圧に保つための連結管を装備した中心線隔壁を有する双胴円筒型タンクで、かつ、圧力容器ではないタンクで構成すると共に、該タンクを貨物倉の前後2箇所に設けたサポートからなるタンク支持構造により二重底の上面と離間して支持して構成し、
    かつ、該タンクの円筒部の下部に漏洩した前記液化天然ガスを受ける部分二次防壁としてのドリップパンを、該タンクと前記二重底の上面との間で、船体横断面では該タンクの円筒部の最下部で、かつ、船体前後方向では前記タンクの円筒部の少なくとも前部と後部とに設けて、該タンクに、前記液化天然ガスを貯蔵することを特徴とする液化天然ガス貯蔵方法。
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