JP5782236B2 - 静脈還流促進装置 - Google Patents

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Description

本発明は、身体の一部に振動を与え血流の促進を図る血流促進装置に関し、特に血流の停滞しやすい下肢に対し複合的な微振動により刺激を与え、静脈還流の促進を図る静脈還流促進装置に関する。
航空機の座席に長時間座っていると、太ももの裏側に血行不良が起ってまれに脚の静脈に血の塊(静脈血栓)ができてしまうことが知られている。血の塊(静脈血栓)ができてしまった後に席を立つと血流に乗って血栓が移動し肺塞栓症になることがあり、こうした血栓症が、航空機のエコノミークラスの利用者に発生率が高かったことから、1968年頃より「エコノミークラス症候群」と呼ばれ広く知られている。
前記エコノミークラス症候群の症状は長時間にわたり着席状態を続けた際に発生するばかりではなく、長時間の間、ベッドで足を動かすことができない手術後や寝たきりの状態にも発生する虞があり、まれに血栓がはがれて血の流れとともに右心室を通り、その後肺に達したりすると、肺動脈が詰まってしまい肺塞栓症を起こすことがあり、呼吸困難、心臓機能低下、あるいは脳卒中にもなる懸念があり、死亡などの生命の危険につながることがある。
ところで、特許文献1には、車両のフットレスト装置が提案されている。この特許文献1においては、フットレスト装置の踏み板に設けた多数の孔から振動突起を突出させ、各振動突起の基端部を踏み板の裏側にて保持板に固定し、踏み板の上部にスイッチを設け、このスイッチを足によりオンすることにより保持板を振動させて各振動突起を振動させ、足裏へ刺激を与えることができることから、フットレスト装置を下肢振動装置として、車両のみならず、長時間の着座姿勢の要求される列車座席、航空機座席に設けることにより、足の疲労を軽減できるもの考えられる。
特開平9−226431号公報
しかし、特許文献1の技術のように、バイブレータによる振動により足に刺激を与えると、足の疲労程度については軽減できるものと推考できるが、単に足などの身体の一部に対し振動を与えただけでは、足を含む身体の血流を効果的に促進できるまでの効果を期待できないというのが実情であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、血流を効果的に促進し、血栓等の発生を予防することができる静脈還流促進装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る静脈還流促進装置は、
加振器により発生される振動を身体の一部に与えることにより刺激して血流を促進する静脈還流促進装置であって、
前記身体における下肢の一部に当接させる接触部と、
該接触部と前記下肢の一部との当接方向に前記接触部を単振動させる第1の振動発生部と、
該第1の振動発生部の振動方向と直交する方向であって前記接触部に接触された下肢の一部に対し沿う方向に前記接触部を単振動させる第2の振動発生部とを備え、
前記第1の振動発生部と第2の振動発生部から得られる互いに直交方向に振動する楕円振動を前記接触部に当接された下肢の一部の皮膚面に対して与える前記第1の振動発生部と前記第2の振動発生部とを備えた加振器を前記接触部の反対面に配設し、
前記加振器は回転子の設けられたモータを備え、
前記接触部と前記下肢の一部との当接方向を垂直方向としたとき、
前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向と、これと直交関係を有する該回転子のスラスト方向との2方向に間隙を有しており、
前記第1の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向の間隙で前記回転子が垂直方向に振動することで発生される振動であり、
前記第2の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記スラスト方向の間隙で前記回転子がスラスト方向に振動することで発生される振動であることを特徴とする。
請求項2に係る静脈還流促進装置は、
加振器により発生される振動を身体の一部に与えることにより刺激して血流を促進する静脈還流促進装置であって、
前記身体における下肢の一部に当接させる接触部と、
該接触部と前記下肢の一部との当接方向に前記接触部を単振動させる第1の振動発生部と、
該第1の振動発生部の振動方向と直交する方向であって前記接触部に接触された下肢の一部に対し沿う方向に前記接触部を単振動させる第2の振動発生部とを備え、
前記第1の振動発生部と第2の振動発生部から得られる互いに直交方向に振動する合成振動を前記接触部に与える前記第1の振動発生部と前記第2の振動発生部とを備えた加振器を前記接触部の反対面に配設し、
前記加振器は回転子の設けられたモータを備え、
前記接触部と前記下肢の一部との当接方向を垂直方向としたとき、
前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向と、これと直交関係を有する該回転子のスラスト方向との2方向に間隙を有しており、
前記第1の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向の間隙で前記回転子が垂直方向に振動することで発生される振動であり、
前記第2の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記スラスト方向の間隙で前記回転子がスラスト方向に振動することで発生される振動であることを特徴とする。
請求項3に係る静脈還流促進装置は、請求項1又は2において、
前記モータに設けた回転体は6rpm以上150rpm以下の低回転で回転させるものであることを特徴とする。
請求項4に係る静脈還流促進装置は、請求項1又は2において、
前記加振器は、パルスの入力により回転される回転体の設けられたステッピングモータを備え、
該ステッピングモータのステップ角を1.8度としたとき、パルス発生周波数を20Hz以上500Hz以下の低周波数としたことを特徴とする。
請求項5に係る静脈還流促進装置は、請求項1〜4の何れか1項において、
前記接触部は前記身体における下肢の一部とする足裏を載置するための載置面を有するものであることを特徴とする。
請求項6に係る静脈還流促進装置は、請求項1〜4の何れか1項において、
前記接触部を前記身体における下肢の一部に着脱するための取付手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、ステッピングモータ等のモータを駆動することで回転子が一定方向に回転されると、それにともない、回転子は垂直方向に振動を発生し、下肢の一部に当接された接触部は下肢の一部と接触部との当接方向(垂直方向)に振動される。すると、この当接方向の振動は接触部に当接された前記下肢の一部に対して刺激を与えて表在静脈等の血管を拡張させる。そして、これと併行して、回転子は、前記下肢の一部に対し沿う方向(スラスト方向)に振動を発生し、この振動が接触部に当接された前記下肢の一部に対して刺激を与えて血流を速めることができる。従って、血流の滞りやすい下肢の静脈流等の血行を促進することが可能となり、ひいては、身体全体の血流を効果的に促進することができる。
実施例1の4相1相励磁方式の静脈還流促進装置を示す斜視図である。 同上、収容体から蓋体を取り外した状態の静脈還流促進装置の内部構造を示す分解図であり、収容体は上方から視た状態を示しており、蓋体は裏面側から視た状態を示している。 同上、蓋体、L型ブラケット、ステッピングモータを示す分解斜視図であり、足裏の載置される蓋体の接触部を下方に向けて表した図である。 同上、加振器に構成されるステッピングモータを側面側から視た状態を示す概略構成図である。 同上、加振器に構成されるステッピングモータを正面側から視た状態を示す概略構成図である。 4相1相励磁方式の入力パルス信号と励磁信号の関係を示す説明図であり、横軸は時間を表わし、縦軸は入力パルス、励磁のタイムチャートのシーケンス、励磁相の数を表している。 互いに直角方な2方向の単振動を合成したときに表されるリサージュ図形についての説明図である。 人体に有する肺、心臓、血管等を示す説明図である。 本静脈還流促進装置を適用した試験結果を示すグラフである。 実施例2における回転軸の先端に偏心錘を装着したステッピングモータを示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を以下に説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反しない範囲で、実施例において説明した以外の構成のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
本発明の一例における静脈還流促進装置1は、図1に示すように、2つで1セットなっており、例えば、静脈還流促進装置1のそれぞれに片足ずつを載置して使用するものであり、足裏を載置する接触部2を備えた蓋体3と、この蓋体3がネジ止めされる収容体4により外形が形成されている。
蓋体3と収容体4とからなる静脈還流促進装置1の内部であって平面状の接触部の反対側には、図2に示すように、接触部2に載置された足裏に対し振動を与える加振器5が設けられている。この加振器5は2つのステッピングモータ6から構成されており、ステッピングモータ6のそれぞれに設けられた回転軸7は、相互に同一軸線上に配置されると共に、その先端部は回転静脈還流促進装置1の短手方向(図2に示す上下方向)外側にそれぞれ向かって水平に配置されている。
ステッピングモータ6のそれぞれは、図2及び図3に示した足裏の載置される接触部の反対側に突出された切り起こし片8に対し、L型ブラケット9を介してネジ止めされている。なお、L型ブラケット9は、その一方片9aが蓋体3の切り起こし片8にネジ止め固定される一方で、他方片9bにはステッピングモータ6の回転軸7を有する側の面がネジ止め固定され、ステッピングモータ6は、L型ブラケット9に対しそれぞれ片持ち状に支持され、ステッピングモータ6を低速で駆動しているときに振動を発生し易い構造を採っている。
また、収容体4内には、図2に示すように、2つのステッピングモータ6の回転速度等の動作を一元的に制御する制御手段たる制御基板10が取り付けられていて、収容体4側面に設けた電源スイッチ12をオンにすることで静脈還流促進装置1に対し電力(AC100V)が印加されると、制御基板10は2つのステッピングモータ6の回転軸7を同一方向に一定速度で回転させる。
ここで、加振器5に構成されたステッピングモータ6の構造について説明する。なお、ステッピングモータ6は前述したように2つ構成されているが、それぞれ同一構造であるため、一方のみを図4及び図5では図示して以下に説明する。
本実施形態の一例におけるステッピングモータ6は、ステップ角を1.8度としており、図4及び図5に示すように、磁性材料を歯車状に加工した回転子15、この回転子15に対向して励磁コイル16の巻かれた歯車状の固定子磁極17を備えた固定子18、回転子15に設けられた回転軸7を支持するメタル軸受け19、スラストワッシャ20等が構成されている。
回転子15と固定子18との間には、回転子15のラジアル(径)方向と回転子のスラスト(軸)方向に間隙が設けられている。そして、電磁石の吸引力により、回転子15の凸極15aを引き付けることで発生する回転力を利用し、例えば図5に示すように、4相を、A、B、C、Dとすると、電流を流すコイルを1相とし、図6に示すように連続して入力されるパルスにより、順次A→B→C→D相の順に切り替えられることで、ステッピングモータ6の回転子15が回転されることから、このステッピングモータ6は所謂4相1相励磁方式と呼ばれるものであり、連続的な入力パルスによって回転子15が後述する所定の低周波(所定の低速回転)で回転されると、回転子15に対し重力等が作用して、この回転子15は、前記ラジアル(径)方向の間隙における垂直方向の間隙(第1のエアギャップG1)で垂直方向に振動し、さらにこの垂直方向の振動に共振して、前記スラスト(軸)方向の間隙(第2のエアギャップG2)でスラスト(軸)方向(水平方向)にも振動する。なお、前記垂直方向とスラスト(軸)方向の共振周波数(後述するパルス発生周波数X)は、20〜500Hzの範囲としており、回転子15が低回転で回転されると、垂直方向とスラスト(軸)方向の振動が合成されることで複合的な合成振動たる楕円振動が発生され、20〜500Hzの低域周波数で回転子15が低速回転されることで比較的大きな振幅が得られるようになっており、前記共振周波数(パルス発生周波数X)が20〜500Hzの範囲のときには、下記数式から算出できるように、毎分あたりの回転数(rpm)は、6rpm〜150rpmとなる。
[数1]
パルス発生周波数X(Hz(pps))=回転数(rpm)/60(秒)×360(度)/A(ステップ角)
(本実施形態では、ステッピングモータのステップ角(1パルスで回転する角度)を、A=1.8度としている。)
ここで、図7により前記楕円振動について説明する。前記ステッピングモータ6を構成する加振器で発生される楕円振動は、互いに直角方向に振動する2つの単振動を合成して得られるものであり、前述した垂直方向をZ軸とし、スラスト(軸)方向をX軸として平面図形で表すと、同図に示すようにリサージュ図形(楕円型)で表わせるものである。本実施形態における垂直方向の単振動とスラスト(軸)方向との単振動から得られる合成振動は楕円で表されるため、例えば位相差が45度、あるいは135度等のリサージュ図形となる。
次に、本実施形態における静脈還流促進装置1を稼動させ、接触部2に接触させた足裏の皮膚面に対し加振器5で発生された楕円振動を付与したときの作用効果について、血流停滞の原因等を踏まえながら以下に説明する。なお、本実施形態では、水平に設けられた接触部2に対し足裏を載置し、この足裏に振動を与える例として説明するが、足裏に限らず下肢の他の部位を接触部2に接触させるようにしてもよく、下肢の他の部位を接触部に接触させるときには、図示はしないが、収容体4に装着したベルベットファスナー等の取付手段を用いて下肢に取り付けるようにしてもよいものとする。
図8に示すように、人体の皮膚面の内側には、静脈の一種として、皮膚面寄りに「表在静脈」があり、筋肉の中を通る奥の静脈としては「深部静脈」がある。もともと流れの遅い静脈は、心臓から血液が送られる動脈よりも血液が詰まる危険性が高く、皮膚表面寄りの他にそれより内側に経路を有することで、生死かかわるような危険度の高い最悪の状況を避けられるようになっているのだが、表在静脈や深部静脈に血栓ができてしまい、稀にその血栓がはがれて心臓の右心室を通り、肺に流れ込んでしまったりすると、肺動脈が詰まってしまい呼吸困難を起こし、肺動脈塞栓症を発症することがあり、血栓が心臓まで到達すると心臓機能低下、脳に到達すると脳卒中になる虞がある。また、心臓から出た血液は動脈で送られ、静脈を経て戻ってくるわけであるが、静脈血栓の主原因は、血流の停滞にある。静脈血流は脚の筋肉の伸び縮みによる筋肉ポンプ、足底静脈叢への体重への負荷によるフットポンプの作用により増強されるのだが、身体を動かさないことは血流停滞の大きな原因となっている。
また、下肢や足底静脈叢に貯留した血液を静脈還流させる方法として、例えば、足の筋肉ポンプ作用等によって心臓に向かって流れる静脈に対し、「軸索反射現象」、すなわち刺激によって感覚神経内に生じたインパルスがその求心神経のほかの分岐を通って逆方向に皮膚血管に伝え、血管拡張物質を放出させ、血管を拡張する現象、あるいは振動による血管内皮細胞への「シアストレス(せん断応力)効果」、すなわち振動による血管内皮細胞内での一酸化窒素(NO)産生を上昇させ、隣接する血管平滑筋細胞が血管を拡張させることにより、血流を増加することによる効果で、血流を改善できるものと考えられる。
そこで、上記の点を鑑みて、本実施形態の静脈還流促進装置1においては、楕円振動のうち、垂直方向の振動を用いて、接触部2に水平に載置された皮膚面(足裏)に対して垂直方向の振動成分で断続的に圧迫(前述した筋肉ポンプ作用に相等)し、NO(一酸化窒素)を静脈内に放出させ、静脈を拡張させることで、余分な血液の貯留を軽減し、深部静脈の流れを促進して静脈還流を促進させ、下肢や足底静脈叢等に貯留した血液を円滑に静脈還流させる。そして、これと併行して、さらに接触部2に当接された皮膚面に対して、この皮膚面に沿う方向(水平方向)に振動、すなわち、前述したスラスト(軸)方向の振動により刺激を与えることでシェアストレスにより足部の抹消から心臓の中枢部向かって順次血流を促進させて、うつ血を減少させ、血栓形成を予防する。よって、このような血流を促進させる複合的な楕円振動(垂直方向の振動+スラスト(軸)方向の振動)により、下肢の血流量を増加させ、下肢から離れた遠隔部の血流をも促進し、下肢のみならず全身の静脈還流を活性化させる。
なお、図9は、椅子に着座した健常者の裸足の足裏を接触部2に載置して、本静脈還流促進装置1を前述した条件下(ステッピングモータ6のステップ角を1.8度としたとき、パルス発生周波数を20Hz以上500Hz以下(より具体的には120Hz)の低周波数とする。)で稼動させ、静脈血流が促進されるか否かの試験を行った結果をグラフで表したものであり、右足首の静脈の血流を超音波血流計(図示せず)のプローブにより測定した結果で、縦軸には血流比を示し、横軸には時間の経過を示している。測定タイミングとしては、本静脈還流促進装置1の稼動前である開始3分前の血流比を「1」とすると、開始2分前では「0.85」、開始前1分前では「1.18」であり若干の上下があるものの、静脈還流促進装置1を稼動して3分間振動付加を与えて停止し、停止から3分間安静にした場合には、安静開始から1分後(安静1分後)には、血流比は「1.22」となり徐々に上昇してゆき、2分後(安静2分後)には「2.22」にまで上昇し、さらに3分後(安静3分後)には「2.89」まで大幅に上昇した結果が得られた。この結果から明らかなように、静脈還流促進装置1を稼動する前の血流比は「1」であったにもかかわらず、本装置を使用することで3倍近く(2.89)まで血流比を上昇させることが可能であり、大幅に血流の促進が期待できるという結果が得られた。
以上のように、本静脈還流促進装置1によれば、加振器5により発生される振動を身体の一部に与えることにより刺激して血流を促進するものであり、身体における下肢の一部に当接させる接触部2と、この接触部2と下肢の一部との当接方向に接触部2を単振動させる第1の振動発生部と、この第1の振動発生部の振動方向と直交する方向であって前記接触部2に接触された下肢の一部に対し沿う方向に接触部2を単振動させる第2の振動発生部とを備え、第1の振動発生部と第2の振動発生部から得られる互いに直交方向に振動する合成振動としての楕円振動を、蓋体3の接触部3を有さない反対面に位置する加振器5から接触部2等を介して下肢の一部の皮膚面に対して与える。また、加振器5は2つのステッピングモータ6を備え、接触部2と下肢の一部との当接方向を垂直方向としたとき、回転子15を回転可能に支持する固定子18と回転子15との間の垂直方向と、これと直交関係を有する回転子15のスラスト方向との2方向に間隙を設け、前記第1の振動発生部で発生される振動は、回転子15を一定方向に回転させたときに回転子15を回転可能に支持する固定子18と前記回転子15との間の垂直方向の間隙(第1のエアギャップG1)で回転子15が垂直方向に振動することで発生される振動であり、第2の振動発生部で発生される振動は、回転子15を一定方向に回転させたときに、回転子15を回転可能に支持する固定子18と回転子15との間のスラスト方向の間隙(第2のエアギャップG2)で回転子15がスラスト方向(水平方向)に振動することで発生される振動であり、これらから合成される楕円振動は、ステッピングモータ6の回転体を6rpm以上150rpm以下(又は、ステッピングモータのステップ角を1.8度としたときには、パルス発生周波数を20Hz以上500Hz以下の低周波数とする)の低速回転で回転させたときに発生させることができる(高速回転させたときには楕円振動は発生されない)。そして、ステッピングモータ6を駆動することで回転子15が低速で一定方向に回転されると、それにともない、回転子15は垂直方向に振動を発生し、下肢の一部に当接された接触部2は下肢の一部と接触部2との当接方向(垂直方向)に振動される。すると、この当接方向の振動は接触部2に当接された下肢の一部に対して刺激を与えて表在静脈等の血管を拡張させる。そして、これと併行して、回転子15は、下肢の一部に対し沿う方向(スラスト方向)に振動を発生し、この振動が接触部2に当接された下肢の一部に対して刺激を与えて血流を速めることができる。従って、血流の滞りやすい下肢の静脈流等の血行を促進することが可能となり、ひいては、身体全体の血流を効果的に促進することができる。
次に実施例2について図10により以下に説明する。なお、実施例2におけるステッピングモータ30は、同図に示すように、回転軸7の先端に偏芯回転させるための錘が装着されており、その点以外は前記実施例1と同じ構造であるため、その詳細な説明については省略する。そして、回転軸7の先端に偏心錘31を装着することによって、回転子15が回転されているときには、より大きな振幅量の振動(垂直方向の振動+スラスト方向の振動)を発生させることが可能となり、より一層効果的に血流を促進することができるという効果を得ることが可能となる。
以上、本実施形態の一例を詳述したが、本発明は、前述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前述したステッピングモータ6,30の代わりに直流モータを採用しても良いことは自明である。また、垂直方向の振動を生成するモータとスラスト方向の振動を生成するモータをそれぞれ直交して配設してもよいことは自明である。
1 静脈還流促進装置
2 接触部
2a 載置面
3 蓋体
4 収容体
5 加振器
6 (実施例1の)ステッピングモータ
7 回転軸
8 切り起こし片
9 L型ブラケット
9a 一方片
9b 他方片
10 制御基板(制御手段)
12 電源スイッチ
15 回転子
15a 凸極
16 励磁コイル
17 固定子磁極
18 固定子
19 メタル軸受け
20 スラストワッシャ
30 (実施例2の)ステッピングモータ
31 偏心錘
G1 第1のエアギャップ(垂直方向の間隙)
G2 第2のエアギャップ(スラスト方向の間隙)

Claims (6)

  1. 加振器により発生される振動を身体の一部に与えることにより刺激して血流を促進する静脈還流促進装置であって、
    前記身体における下肢の一部に当接させる接触部と、
    該接触部と前記下肢の一部との当接方向に前記接触部を単振動させる第1の振動発生部と、
    該第1の振動発生部の振動方向と直交する方向であって前記接触部に接触された下肢の一部に対し沿う方向に前記接触部を単振動させる第2の振動発生部とを備え、
    前記第1の振動発生部と第2の振動発生部から得られる互いに直交方向に振動する楕円振動を前記接触部に当接された下肢の一部の皮膚面に対して与える前記第1の振動発生部と前記第2の振動発生部とを備えた加振器を前記接触部の反対面に配設し、
    前記加振器は回転子の設けられたモータを備え、
    前記接触部と前記下肢の一部との当接方向を垂直方向としたとき、
    前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向と、これと直交関係を有する該回転子のスラスト方向との2方向に間隙を有しており、
    前記第1の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向の間隙で前記回転子が垂直方向に振動することで発生される振動であり、
    前記第2の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記スラスト方向の間隙で前記回転子がスラスト方向に振動することで発生される振動であることを特徴とする静脈還流促進装置。
  2. 加振器により発生される振動を身体の一部に与えることにより刺激して血流を促進する静脈還流促進装置であって、
    前記身体における下肢の一部に当接させる接触部と、
    該接触部と前記下肢の一部との当接方向に前記接触部を単振動させる第1の振動発生部と、
    該第1の振動発生部の振動方向と直交する方向であって前記接触部に接触された下肢の一部に対し沿う方向に前記接触部を単振動させる第2の振動発生部とを備え、
    前記第1の振動発生部と第2の振動発生部から得られる互いに直交方向に振動する合成振動を前記接触部に与える前記第1の振動発生部と前記第2の振動発生部とを備えた加振器を前記接触部の反対面に配設し、
    前記加振器は回転子の設けられたモータを備え、
    前記接触部と前記下肢の一部との当接方向を垂直方向としたとき、
    前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向と、これと直交関係を有する該回転子のスラスト方向との2方向に間隙を有しており、
    前記第1の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記垂直方向の間隙で前記回転子が垂直方向に振動することで発生される振動であり、
    前記第2の振動発生部で発生される振動は、前記回転子を一定方向に回転させたときに前記回転子を回転可能に支持する固定子と前記回転子との間の前記スラスト方向の間隙で前記回転子がスラスト方向に振動することで発生される振動であることを特徴とする静脈還流促進装置。
  3. 前記モータに設けた回転体は6rpm以上150rpm以下の低回転で回転させるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静脈還流促進装置。
  4. 前記加振器は、パルスの入力により回転される回転体の設けられたステッピングモータを備え、
    該ステッピングモータのステップ角を1.8度としたとき、パルス発生周波数を20Hz以上500Hz以下の低周波数としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の静脈還流促進装置。
  5. 前記接触部は前記身体における下肢の一部とする足裏を載置するための載置面を有するものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静脈還流促進装置。
  6. 前記接触部を前記身体における下肢の一部に着脱するための取付手段を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静脈還流促進装置。
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