JP5781194B2 - マイクロホン - Google Patents

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本発明は、振動板の背面側の空気室が小さな容積のものであっても、この空気室内に発生する音圧を能動的に消去して、大きな空気室を備えているものと等価にし、低音域における応答性を高めることができるマイクロホンに関するものである。
例えば、単一指向性ダイナミックマイクロホン、無指向性ダイナミックマイクロホン、ヘッドホン、スピーカなどの電気音響変換器には、外からの音波が入り込まないようにするために空気室を備えているものがある。これらの電気音響変換器は、音波を受けて振動し、あるいは音声信号で駆動されて音波を発する振動板を備えていて、この振動板の背面側に空気室が設けられている。この空気室は音響容量として動作するようになっていて、空気室の容積が大きい場合は弾力の小さいばねとして動作し、空気室の容積が小さい場合は弾力の大きいばねとして動作する。したがって、スチフネスの小さい音響容量を必要とする場合、すなわち振動板を動きやすくする場合には大きな容積の空気室が必要になる。
ここでは、無指向性または単一指向性ダイナミックマイクロホンを例に挙げて、上記空気室に関してさらに説明する。無指向性または単一指向性ダイナミックマイクロホンでは、無指向性成分を得るために振動板の背面側に音響抵抗と空気室を設ける必要がある。低い周波数帯域では、空気室のスチフネスが支配的になり、空気室の容積が小さいとそのスチフネスが大きくなって指向周波数応答が劣化するので、空気室の容積を大きくしてスチフネスを小さくする必要がある。
ハンドヘルドすなわち手持ち式のワイヤレスマイクロホンを想定すると、グリップ部に送信機の回路部分を収納するとともに電源電池を収納する必要があるため、ワイヤードマイクロホンのように大きな空気室を設けることはできない。そのため、振動板の背面側に設ける空気室の容積が制限され、小さな空気室によって無指向性成分を得る必要があり、低音域における指向周波数応答と音質が悪くなる。要するに、上記空気室の容積が小さいと、低音に応答して振動板が振動しようとするとき振動板に大きな背圧がかかり、振動板が振動しにくくなって、応答する最低周波数が高くなるとともに、低音域での出力レベルが低くなる。
そこで、本発明者は、背部空気室の容積が小さい場合であっても、背部空気室の音響インピーダンスを等価的に低くすることにより、低音域の収音を可能にしたダイナミックマイクロホンに関して先に特許出願した(特許文献1参照)。特許文献1記載の発明は、主マイクロホンユニットを支持するケースが、上記主マイクロホンユニットの振動板の背面側に背部空気室を有し、上記主マイクロホンユニットの前面側に副マイクロホンユニットを備えている。上記背部空気室に設けた圧電素子からなる膜板を、上記副マイクロホンユニットから出力される音声信号(電圧信号)で駆動することにより、背部空気室の音響インピーダンスを等価的に小さくするように構成している。
特開2009−232176号公報
特許文献1記載の発明は、主マイクロホンユニットの前面側に配置された副マイクロホンユニットに導かれた音源からの音波が副マイクロホンユニットで音声信号に変換され、この音声信号で、背部空気室に設けた圧電素子からなる膜板を駆動する。すなわち、主マイクロホンユニットの振動板の前に配置された副マイクロホンユニットの出力信号で、圧電素子からなる膜板をいわばフィードフォワード制御するものである。したがって、副マイクロホンユニットに到来する音源からの音波を受けて背部空気室の圧力変化を予測し、予測に基づいて膜板を駆動する。そのため、背部空気室の圧力変化に忠実に対応して膜板を駆動することができず、精度のよい背部空気室の音響インピーダンス制御を行うにはさらなる改良を加える必要がある。
本発明は、上記従来技術の課題を解決することを目的とする。すなわち、マイクロホンユニットの振動板の振動によって変化する空気室の音圧変化に忠実に対応して空気室の容積を変化させるように制御し、精度のよい空気室の音響インピーダンス制御を行うことができるマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明に係るマイクロホンは、
音源からの音波を受けて振動板が振動し上記振動板の振動が音声信号に変換されるマイクロホンユニットと、
上記マイクロホンユニットの上記振動板の背後に形成され上記振動板の振動によって容積が変化する空気室と、を備え、
上記空気室には、
上記空気室内の音圧を検出する音圧検出部材と、
上記音圧検出部材の出力信号で駆動され上記出力信号に応じて上記空気室の容積を変化させて上記空気室の音響インピーダンスを制御する容積調整器と、
が配置され
上記音圧検出部材の検出信号はローパスフィルタを通して上記容積調整器に入力されることを最も主要な特徴とする。
本発明に係る電気音響変換器は、以下のような態様に展開することができる。
上記マイクロホンユニットはユニットケースに組み込まれ、このユニットケースには上記マイクロホンユニットが備える振動板の振動で容積が変化する空気室が設けられていてもよい。
上記ユニットケースはマイクロホンケースに組み込まれ、マイクロホンケースには電源電池室が設けられているものであってもよい。
マイクロホンユニットの振動板の振動によって空気室の容積が変化し空気室の音圧が変化するが、この音圧変化を音圧検出部材が検出し、この検出信号で容積調整器を駆動して音圧変化をなくすように制御する。この制御によって上記空気室の音響インピーダンスを等価的に小さくすることができ、特に低音域の指向周波数応答を高めることができる。したがって、上記空気室の容積が小さくても、低音域まで十分な音圧レベルで再生することができる。例えばワイヤレスマイクロホンのようにマイクロホンケースに電源電池を装填する必要があるといった事情で空気室の大きさに制限があっても、低音域まで所定の信号レベルで音声信号に変換することができる。
本発明に係るマイクロホンの実施例を示す断面図である。 本発明に係るマイクロホンの技術思想を説明するためのヘッドホンの例を模式的に示す断面図である。 上記ヘッドホンの音響等価回路図である。 電気音響変換器の特性試験装置の例を模式的に示す断面図である。 上記試験装置による測定結果の一例を示すグラフである。 上記試験装置による測定結果の別の例を示すグラフである。 上記試験装置による測定結果のさらに別の例を示すグラフである。
本発明に係るマイクロホンの実施例を説明する前に、本発明の技術思想をヘッドホンに適用した例について、図2乃至図7を参照しながら説明しておく。
[本発明の技術思想の説明]
図2において、符号10で示すヘッドホンは、椀状のハウジング12と、ハウジング12の開放端寄りの内周側に固着されたバッフル板13を備えている。また、バッフル板13に取り付けられハウジング12で囲まれたドライバユニットであるスピーカユニット11と、ハウジング12の開放端に装着されたイヤーパッド14を備えている。
ヘッドホン10は、周知のように、イヤーパッド14で利用者の耳21を囲み、かつ、利用者の側頭部にイヤーパッド14を押しつけて使用する。図2では利用者の片方の耳にヘッドホン10を装着した状態を示しているが、一般的なヘッドホンは左右の耳に装着する左右のヘッドホンを有し、左右のヘッドホンがヘッドバンドあるいはネックバンドなどで連結されている。また、図2は、イヤーパッド14が耳21を囲む耳覆い型のヘッドホンの例を示しているが、イヤーパッド14を耳21に載せる耳載せ型であってもよい。
図2に示すように、ヘッドホン10を使用者の側頭部に装着すると空気室15が形成される。空気室15は、バッフル板13と、スピーカユニット11が有している図示されない振動板と、ハウジング12の一部と、イヤーパッド14と、使用者の側頭部とによって囲まれた空間である。この空気室15に向かってスピーカユニット11から放音され、音波が使用者の耳の奥の鼓膜に届くようになっている。上記音波にしたがって空気室15の圧力すなわち音圧が変化する。空気室15には上記音圧を検出する音圧検出部材16が配置されている。音圧検出部材16としては、例えば無指向性のマイクロホンが適しているが、単一指向性のマイクロホンを用いることもできる。
スピーカユニット11は、CDプレーヤ、MP3プレーヤその他の音源から入力される音声信号により駆動されて音声を生成する一方、上記音圧検出部材16の検出信号によっても駆動される。図2に示す例では、音圧検出部材16の検出信号が増幅器などの回路ブロック17を経て加算器18に入力される。上記検出信号は、加算器18で楽音信号20に加算され、さらに増幅器19を経てスピーカユニット11に入力されるように構成されている。増幅器19はスピーカユニット11の駆動回路ということができ、加算器18で加算された音圧検出部材16の検出信号と楽音信号20によってスピーカユニット11を駆動するようになっている。
以上のように構成された図2に示すヘッドホンの例によれば、スピーカユニット11が楽音信号20によって駆動されることにより、楽音信号にしたがってスピーカユニット11から音声が放音される。放音される音声に従い空気室15内の音圧が変化する。この音圧の変化を音圧検出部材16が検出し、音圧に対応した検出信号を出力する。この検出信号は回路ブロック17、加算器18、増幅器19を経てスピーカユニット11に入力される。スピーカユニット11は上記検出信号に応じて駆動され、空気室15内の音圧が一定に保たれる。
要するに、図2に示すヘッドホンの例は、音声信号により駆動されて振動し音声を生成する振動板を備えたスピーカユニット11と、このスピーカユニット11の上記振動板が配置され上記振動板の振動によって容積が変化する空気室15と、を備えている。空気室15には、空気室15内の音圧を検出する音圧検出部材16と、音圧検出部材16の出力信号で駆動されこの出力信号に応じて空気室15の容積を変化させて上記空気室15の音響インピーダンスを制御する容積調整器(スピーカユニット11)が配置されている。したがって、空気室15内の音圧が音圧検出部材16で検出されてスピーカユニット11にフィードバックされ、空気室15内の音圧が変動しないようにスピーカユニット11が制御される。
具体的には、空気室15内の音圧が上がったことを音圧検出部材16が検出したときは、スピーカユニット11の振動板が空気室15から後退するように制御され、空気室15の音響インピーダンスを等価的に小さくする。このようにして、空気室15の容積が小さくても、低音域の音声信号に応じてスピーカユニット11の振動板を抵抗なく振動させることができ、低音域の指向周波数応答特性を改善することができる。
以上説明した図2に示すヘッドホンの例の音響等価回路を図3に示す。図3において、P1は前方音源すなわち前方の空気室15の音圧、P2は後方音源すなわちスピーカユニット11の振動板の背面側空気室の音圧、m0は上記振動板の質量、s0は上記振動板のスチフネス、m1は上記背面側空気室の質量、r1は上記背面側空気室の音響抵抗、s1は上記背面側空気室のスチフネス、Ps1は上記スチフネスs1によって生じる音圧を示している。
上記背面側空気室が小さく、そのスチフネスs1が大きい場合は、低音域においてスチフネスs1が支配的となって上記Ps1が大きくなり、上記振動板が動きにくくなって低音域の指向周波数応答が劣化する。したがって、上記背面側空気室のスチフネスs1をなるべく小さくして上記音圧Ps1をなるべく小さくし、音響抵抗r1のみが有効に作用するようにしたい。そのためには、背面側空気室の容積を可能な限り大きくすればよいのであるが、すでに説明したように、背面側空気室の容積を制限する多くの要因がある。
その点、図2に示すヘッドホンの例によれば、電気音響変換ユニットであるスピーカユニット11の振動板の振動によって空気室15の音圧が変化すると、この音圧の変化を音圧検出手段であるマイクロホンユニット16が検出する。この検出信号でスピーカユニット11を駆動して上記空気室15の音響インピーダンスを等価的に小さくするように制御する。これにより、上記スチフネスs1を等価的に小さくし、上記音圧Ps1を小さくすることができ、低音域の指向周波数応答を高めることができる。また、空気室15の音圧を検出し、この音圧検出信号を、容積調整器を兼ねるスピーカユニット11にフィードバックし、空気室15の音圧変動が生じないように制御するため、空気室15の等価的な音響インピーダンス制御を高い精度で行うことができる。
[試験装置]
本発明の技術思想を採り入れることによって得られる効果を実証するために周波数特性試験を行った。試験装置は、EIAJ RC−8160の規格に則っていて、その概略を図4に示している。図4において、符号29は被検体としての単一指向性ダイナミックマイクロホンを示している。ダイナミックマイクロホン29の前方50cmに配置されたスピーカから試験用の音波がマイクロホン29に向かって発せられ、この音波をマイクロホン29で受けて電気音響変換し、この変換信号を記録するようになっている。
マイクロホン29の背部に、これまで説明してきた空気室に相当する空間を形成するための装置が装着されている。この空間形成装置は、ハウジング24と、ハウジング24に内蔵されたダイナミック型スピーカユニット25を備えている。スピーカユニット25は振動板26を有している。また、ハウジング24は上記振動板26により前側の空気室27と背部空気室に区切られていて、空気室27に音圧検出部材としてのマイクロホンユニット28が配置されている。
マイクロホンユニット28の検出信号は、増幅器などを含む回路ブロック30を介して容積調整器としての上記スピーカユニット25にフィードバックされ、上記検出信号でスピーカユニット25を駆動するように構成されている。このフィードバック制御系は任意にオン、オフすることができる。上記フィードバック制御系がオフの状態、すなわちスピーカユニット25が駆動されない自然状態での空気室27の容積は、ダイナミックマイクロホン29の装着位置を変えるなどの手法によって任意に調整することができるようになっている。
上記試験装置を用いて、以下の3つの仕様について試験を行った。
(1)通常のダイナミックマイクロホンを想定し、空気室27の容積を30ccに設定した。上記フィードバック制御系はオフとし、空気室の音響インピーダンス制御は行わない。
(2)空気室27の容積を2ccに設定した。上記フィードバック制御系はオフとし、空気室の音響インピーダンス制御は行わない。
(3)空気室27の容積を2ccに設定した。上記フィードバック制御系をオンとし、空気室の音響インピーダンス制御を行った。
上記(1)の試験結果を図5に、上記(2)の試験結果を図6に、上記(3)の試験結果を図7にそれぞれ示している。各図において、太線で示すグラフは中心軸線に対する角度0度方向、すなわち正面に試験用の音波を発するスピーカを配置した場合の測定結果を示している。中間の大きさの線で示すグラフは中心軸線に対する角度90度方向に上記スピーカを配置した場合の測定結果を示している。細線で示すグラフは中心軸線に対する角度180度方向に上記スピーカを配置した場合の測定結果を示している。
図7と図8を対比すると明らかなように、上記フィードバック制御系をオンすることにより、低音域における指向周波数応答が改善され、応答周波数が低域側に拡大されるとともに低域側の出力レベルが高くなっている。また、図6と図8を対比すると明らかなように、上記フィードバック制御系をオンすると、空気室27の容積を大きくしたものよりも、低音域において周波数応答が改善されていることが分かる。
[マイクロホンの実施例]
図1は、以上説明した技術思想をダイナミックマイクロホンに適用した実施例を示している。図1において、ダイナミックマイクロホン50は、グリップを兼ねたマイクロホンケース51を有している。マイクロホンケース51の先端部内方には電気音響変換ユニットであるダイナミックマイクロホンユニット52が適宜の取り付け構造によって取り付けられている。
上記マイクロホンユニット52はユニットケース54を有し、ユニットケース54の前端部内周側に音波を受けて振動する振動板53が配置されている。振動板53はボイスコイルを有し、このボイスコイルは永久磁石やヨークなどの磁気回路構成部材によって形成された磁気ギャップ内に配置されている。振動板53が音波を受けて上記ボイスコイルとともに振動すると、ボイスコイルが電磁変換作用によって音波に対応した音声信号を出力する。
ユニットケース54には、上記振動板53や磁気回路構成部材の背後に空気室56が形成されている。振動板53の背面側に生じている空間は適宜の孔などを経て空気室56に連通している。空気室56内には、例えば無指向性マイクロホンユニットからなる音圧検出部材55が配置されている。また、空気室56には、音圧検出部材55の出力信号で駆動されこの出力信号に応じて空気室56の容積を変化させて空気室56の音響インピーダンスを制御する容積調整器57が配置されている。容積調整器57は、ダイナミック型のスピーカと同等の構造のものを用いることができる。音圧検出部材55の出力信号は増幅器58で増幅され、この増幅信号で容積調整器57を駆動するようになっている。
マイクロホンケース51の後端部にはケーブルコネクタを結合するためのコネクタ部59が設けられ、また、マイクロホンケース51内にはマイクロホンユニット52とコネクタ部59との間に電源電池室60が設けられている。このダイナミックマイクロホン50は、電源電池室60を備えていることから明らかなように、ワイヤレスマイクロホンのような電源を必要とするマイクロホンであって、電源電池室60を備えているため、上記空気室56の容積が制限される。そのため空気室56のスチフネスが高く、マイクロホンユニット52振動板53が低音域で動きにくくなり、低音域での指向周波数応答が低下する。
特に、例えばピンタイプのワイヤレスマイクロホンの場合は全体の大きさが小さく、これに電源電池を装填する必要があるため、空気室の容量がますます小さくなり、低音域での指向周波数応答がますます低下する。そこで、図1に示す実施例では、空気室56に容積調整器57を設け、上記音圧検出部材55の出力信号で増幅器58を介して容積調整器57を駆動するようになっている。音圧検出部材55から増幅器58を介して容積調整器57に至る制御系は、空気室56の音圧が上昇すると容積調整器57が空気室56の容積を拡大して空気室56の音響インピーダンスを等価的に小さくするように制御するフィードバック制御系を構成している。
このように、図1に示すマイクロホンの実施例によれば、ダイナミックマイクロホンユニット52の振動板53が音波を受けて振動することにより空気室56の容積が変動し、空気室56の音圧が変動すると、この音圧変動が容積調整器57にフィードバックされて容積調整器57が駆動され、空気室56の音圧が一定に制御される。この結果、空気室56の容積が小さくても、空気室56の音響インピーダンスが等価的に小さくなり、上記振動板53は音圧に対して忠実に振動することができ、指向周波数応答に優れたマイクロホンを得ることができる。
空気室の容積が小さいために指向周波数応答が低下するのは主として低音域である。そこで、以上説明した実施例において、音圧検出部材の検出信号は、これを、ローパスフィルタを通して容積調整器に入力するようにし、空気室の低音域における音響インピーダンスを等価的に小さくするようにするとよい。
本発明は、例えばピンタイプのワイヤレスマイクロホンのように、電気音響変換ユニットであるマイクロホンユニットの振動板の背後に形成されている空気室がきわめて小さなマイクロホンであっても、低音域まで高いレベルで電気音響変換することが可能な高性能のマイクロホンを得ることができる。
本発明に用いる容積調整器は、ダイナミック型スピーカと同様の構成のもののほかに、空気室に面する振動板を電磁的なアクチュエータに類する部材によって駆動して空気室の容積を制御するものを用いることができる。あるいは、例えば圧電バイモルフのような圧電素子を用いて空気室の容積を制御するものなどを用いることができ、駆動方式によって限定されるものではない。
52 マイクロホンユニット
53 振動板
54 ユニットケース
55 音圧検出部材
56 空気室
57 容積調整器

Claims (4)

  1. 音源からの音波を受けて振動板が振動し上記振動板の振動が音声信号に変換されるマイクロホンユニットと、
    上記マイクロホンユニットの上記振動板の背後に形成され上記振動板の振動によって容積が変化する空気室と、を備え、
    上記空気室には、
    上記空気室内の音圧を検出する音圧検出部材と、
    上記音圧検出部材の出力信号で駆動され上記出力信号に応じて上記空気室の容積を変化させて上記空気室の音響インピーダンスを制御する容積調整器と、
    が配置され、
    上記音圧検出部材の検出信号はローパスフィルタを通して上記容積調整器に入力されるマイクロホン。
  2. 上記マイクロホンユニットはユニットケースに組み込まれ、上記マイクロホンユニットが備える振動板の振動で容積が変化する上記空気室が上記ユニットケースに設けられている請求項1記載のマイクロホン。
  3. 上記ユニットケースはマイクロホンケースに組み込まれ、上記マイクロホンケースには電源電池室が設けられている請求項2記載のマイクロホン。
  4. 上記マイクロホンユニットは、ダイナミックマイクロホンユニットである請求項1,2または3記載のマイクロホン。
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