JP5779300B2 - 大腸内視鏡検査用下腿載置台及び大腸内視鏡検査用ベッド - Google Patents
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Description
大腸内視鏡検査は、検査用ベッドBに横たわった受検者Pの肛門から柔軟性を有する大腸内視鏡を挿入することで行われる。挿入時の受検者Pの***は、図22(A)に示すように左横向きの左側臥位で臀部を突き出した状態である。検査中には医師Dが大腸内視鏡を深部挿入するために、受検者Pの***を複数回変換させるので、図22(B)に示すように、少なくとも一回は受検者Pが仰臥位で下肢PAを組んだ状態になる。
すなわち、受検者Pは大腸内視鏡が挿入された後に***を変換しなければならない。
また、医師Dは大腸内視鏡検査の際には受検者Pの右手側、つまり図22(B)での左側に位置する。
一方、介助者は、主に医師Dを介助する者と受検者Pを介助する者とに大別されるが、兼用する場合もある。
医師Dを介助する介助者は、医師Dが生検や治療を行う際には、生検鉗子を医師Dに渡したり、回収された生検検体を処理したり、止血クリップなどの治療用デバイスを装着し準備したり、それらを医師Dに渡して介助を行う。これとは別に、受検者Pを介助する介助者は薬剤を受検者Pの点滴ラインから投与したり、受検者Pのバイタルサインをモニタリングしたり、***変換をサポートしたりする。しかし、受検者Pが高齢者、肥満者であったり、麻痺があったりすると、複数人であってもサポートをスムーズに行うことが難しくなる。しかも、受検者Pが仰臥位になった後もその***を維持するために下肢PAを押さえておくための介助者が必要となる。受検者Pが鎮静剤を投与されている場合も同様であり、介助者の数は、前述の場合より多くなる。さらに、介助者は医師Dによる依頼があれば、仰臥位の受検者Pの腹部を圧迫して腹圧をかける介助を行い、医師Dによる大腸内視鏡操作を容易にするために介助することがあるが、従来の足を組んでの状況では受検者Pの腹部の緊張が十分にとれず、医師Dが大腸内視鏡操作をしにくいことがあった。
一方、医師Dからすると、仰臥位状態の受検者Pが下肢PAを組んだ状態であると、その下肢PAが視覚的および空間的に邪魔となり大腸内視鏡操作の支障となることがしばしばあった。また、挿入時に、受検者Pが左側を下にした左側臥位状態であるときにも、屈曲した受検者Pの下腿PA1が大腸内視鏡操作の邪魔となることもあった。さらに、大腸内視鏡挿入中に仰臥位に続いて、受検者Pが右側を下にした右側臥位に***変換することがある。このとき、大腸内視鏡を両下腿PA1がまたいでから、受検者Pが右側臥位とならなければならいことから、***変換に時間がとられ、且つ、両下腿PA1が大腸内視鏡操作の支障となることがしばしばあった。
この大腸内視鏡検査用下腿載置台500では、受検者Pが左側臥位から仰臥位になる際に大腸内視鏡検査用下腿載置台500が受検者Pの持ち上げられた下腿PA1の下側に差し入れられ、下腿載置部520に下腿PA1が載せられて下方から支持される。このため、下腿PA1を押さえておくための介助者が不用となる。
しかも受検者Pが仰臥位であるときであっても、大腸内視鏡検査用下腿載置台500自体が医師Dの腕にあたることがしばしばあり、これが大腸内視鏡操作の妨げとなっている。
さらに、受検者Pが仰臥位から左側臥位や右側臥位になったときに、設置した大腸内視鏡検査用下腿載置台500が医師Dのその後の大腸内視鏡挿入において視覚的および空間的操作の妨げになる、あるいは大腸内視鏡検査用下腿載置台500を受検者Pからいちいち取り外す必要がある。この大腸内視鏡検査用下腿載置台500の取り外しに時間を取られたりするので、医師Dや介助者に与えるストレスが大きい。
さらに、大腸内視鏡検査では、医師DがモニターMを見やすくするために、室内の照明を落として行っている。このため、大腸から採取された生検検体を処理する者は手元が暗いため、別個に懐中電灯等の小型照明具を準備することが必要であった。
また、他の本発明は、照明機能を有することで暗く照明を落とした中行われる大腸内視鏡検査中に介助者が生検検体の処理を容易にすることができ、治療用デバイスの装着や周辺機器の準備も円滑にできる大腸内視鏡検査用下腿載置台および大腸内視鏡検査用ベッドを提供することを目的としている。
そして、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっているとよい。
或いは、前記下腿載置部は前記支持部とヒンジ結合されており、前記退避位置と前記検査位置との間を回動可能な構成とすることが可能である。
前記本体部は、器具載置台をさらに有する構成とすることが可能である。前記座面部は、前記背もたれ部のリクライニングに伴って傾動可能な構成とすることが可能である。前記座面部に代わって前記器具載置台が出現する、あるいは、前記座面部が傾動状態から水平状態に戻り、前記器具載置台と繋がって一つの水平な台となる構成とすることが可能である。
まず、受検者にとっては側臥位状態で肛門から大腸内視鏡が挿入された後に、仰臥位状態となった時に下肢を組む必要がなくなるというメリットがある。
すなわち、側臥位から仰臥位に***変更する際に、大腸内視鏡検査用下腿載置台に下腿を載せさえすれば、下肢を組む必要がない。このため、大腸内視鏡検査中のストレスを大幅に減少させることができる。
これは、特に受検者が、高齢、肥満又は麻痺がある場合、あるいは鎮静剤を投与されている場合に有効である。
また、後述するように医師による大腸内視鏡が挿入しやすくなることから挿入にかかる時間の短縮にもつながり、受検者の検査中の苦痛が軽減する。特に、右側臥位への***変換は下腿を受検者の右手側に下ろすだけで大腸内視鏡をまたぐ必要がないので容易に***変換ができ、受検者のストレス低減につながる。
このため、大腸内視鏡検査をより確実、正確に行うことができ、大腸内視鏡検査に係る時間も短縮することが可能で、医師のストレスも大幅に軽減することができる。
かかるベース部110は、図1等に示すように、長方形の一角が切り取られた五角形状に形成されている。
また、ベース部110は、収納時の省スペースのために折り畳み式に構成することも可能である。これらの変形例は、上述した大腸内視鏡検査用下腿載置台100のみならず、後述する他の実施の形態に係るものについても同様に適応可能である。
この支持部130は、円柱形状である。支持部130の高さは平均的な体格の大人の臀部から膝裏までの長さ寸法より若干短く設定されている。これは、受検者Pが仰臥位で下腿PA1を下腿載置部120に載せる際に、苦しくないようにするためである。
すなわち、受検者Pが仰臥位で下腿PA1を下腿載置部120に載置すると、下腿PA1は、支持部130の高さ寸法と、ベース部110の厚さ寸法と、後述する下腿載置部120の厚さ寸法とを合わせた高さ位置にあるためである。
もし、支持部130の高さ寸法が臀部から膝裏までの長さ寸法よりあまりに大きければ、下腿PA1を下腿載置部120に載置しても腰部が浮き上がってしまい、受検者Pは正確な***を維持することが難しくなる。
支持部130は下腿載置部120の中心から外れた箇所を支持している。本実施の形態では、下腿載置部120の長さ方向の端部を支持している。
退避位置EPは、膝を曲げて臀部を突き出した状態で側臥位になった受検者Pの下腿PA1の上側に相当する。このため、受検者Pの背部に位置する医師(図5の左側に位置する医師)からすると、臀部の上側には下腿載置部120が存在しないので、下腿載置部120は受検者Pの肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない。
さらに、下腿載置部120の医師側が一部欠損した形状をしているのは、大腸内視鏡を操作する医師の腕が下腿載置部120に接触しないようにし、大腸内視鏡の操作をし易くするためである。ベース部110の受検者P側が一部欠損した形状をしているのは、操作する医師の大腸内視鏡がベース部110に接触しないようにし、大腸内視鏡の操作をし易くするためである。
図5に示すように、大腸内視鏡検査の前に検査用ベッドBに大腸内視鏡検査用下腿載置台100を設置する。すなわち、受検者Pの下腿PA1が位置すると思われる位置に大腸内視鏡検査用下腿載置台100のベース部110をセットする。しかも、支持部130が受検者Pの左手側(すなわち図5でいう検査用ベッドBの右側)に位置するようにセットする。
また、後述する図8、図10、図12、図13に示す大腸内視鏡検査用下腿載置台100A、100C、100E、100Fや、図16、図17、図18、図20、図21に示す大腸内視鏡検査用ベッドB1、B2、B3、B4では全自動のもので、介助者はなしで***変換を行える。
なお、下腿載置部120の表面側には、蛍光又は蓄光テープ123が貼り付けられているので、照明を落とした検査室内でも確実に下肢PA1を所定の位置におくことが可能となっている。
なお、大腸内視鏡検査では、受検者Pの***が数回にわたって変換されるのが一般的である。受検者Pが仰臥位以外の***をとる際は、下腿PA1を支持する必要がない場合ので、下腿載置部120を退避位置EPへと退避させる。このことにより下腿載置部120が視覚的および空間的に邪魔とならなくなるので、医師は大腸内視鏡操作がしやすくなり、医師のストレスは減少する。特に、右側を下にした右側臥位の***を受検者Pがとる際には、左右の下腿PA1を仰臥位の状態から医師D側に降ろして右側臥位をとればよい。このとき、大腸内視鏡検査用下腿載置台100があると大腸内視鏡をまたぐことがないので、受検者Pの***変換が容易にできる。その上、下腿載置部120は退避位置EPへ退避させるので、下腿載置部120が大腸内視鏡の操作の邪魔となることはない。
大腸内視鏡検査用下腿載置台100Aは、筒体部121に相当するものがなく、ベース部110Aに立設された支持部130Aの上端部に、下腿載置部120Aが横軸131Aで回動可能にヒンジ結合されている。
検査位置IPは、下腿載置部120Aがベース部110Aに対して平行である。退避位置EPは、検査位置IPから上側90度回動し、ベース110Aに対して垂直に起立した状態となる。
板材120C1が垂直方向に向き、且つ板材120C2が板材120C1内に収容されている状態が、下腿載置部120Cの退避位置EPである。板材120C1が水平方向に向き、板材120C2が板材120C1から突出している状態が、下腿載置部120Cの検査位置IPである。
この大腸内視鏡検査用下腿載置台100Eは、支持部130Eが伸縮可能になっている点で上述した実施の形態に係る載置台と相違する。
支持部130Eの例としては、図12に示すように、ラチス構造を用いている。当該構造は、マジックハンド構造とも称される構造である
この大腸内視鏡検査用下腿載置台100Eでは、図12(A)に示すように、支持部130Eが最も縮んだ状態では下腿載置部120Eはベース部110Eの上側に積層された状態となる。この退避位置EPでは,下腿載置部120Eは受検者Pの***に関わらず邪魔にならない。支持部130Eを伸ばし、下腿載置部120Eを上昇させる。これにより、下腿載置部120Eが下腿PA1を支持し得る。
ただし、大腸内視鏡検査中に不用意に下腿載置部120Eの高さが変わると、医療事故につながるおそれがあるので、伸縮可能な支持部130Eを持った大腸内視鏡検査用下腿載置台100Eでは、下腿載置部120Eの高さが不用意に変化しないように支持部130Eを強固に固定する構造が重要になる。
この大腸内視鏡検査用下腿載置台100Fは、下腿載置部120Fが支持部130Fに沿ってスライドすることで退避位置EPと検査位置IPとの間を移動するようになっている。このため、支持部130Fは、基端側の部分と、先端側の部分とを有している。基端側の部分は、ベース部110Fに立設され、ベース部110Fに対して垂直になっている。先端側の部分はベース部110Fに対して平行になるように、基端側の部分に対して湾曲している。支持部130Fは、略逆J字形状、円弧状又は楕円状に形成されているといえよう。
この構造では、下腿載置部120Fが支持部130Fの最も下側に位置する場合が退避位置EPであり(図13(A)参照)、最も上側に位置する場合が検査位置IPとなる(図13(B)参照)。従って、退避位置EPにある下腿載置部120Fはベース部110Fに対してほぼ垂直状態となる。
なお、下腿載置部120〜120Fを退避位置EPと検査位置IPとの間で移動させるのは、手動のみならず、自動的に行われるものも含まれることはいうまでもない。しかも、その操作は大腸内視鏡検査用下腿載置台100〜100F自体に設けられた操作スイッチを直接操作するだけでなく、大腸内視鏡検査用下腿載置台100〜100Fとは別体として設けられたリモートコントロール装置を介して操作する構造も含むものである。
例えば、第1〜第5、第7の実施の形態に係る大腸内視鏡検査用下腿載置台100〜100D、100Fのように支持部130〜130D、130Fがベース部110〜110D、110Fとなるべき検査用ベッドBに設けられた開口に対して着脱自在になっており、大腸内視鏡検査を行う際だけ、支持部130〜130D、130Fを検査用ベッドBに取り付けた上で、下腿載置部120〜120D、120Fに取り付けるようにすればよい。
なお、前記開口は、単なる穴であっても、雌ねじ形式の穴であってもよい。
このようにベース部110〜110Fを検査用ベッドと一体化することは、省スペース化や検査時間短縮、医師のストレス軽減、介助者の数や負担やストレス軽減、受検者の苦痛軽減の観点から望ましいものである。
この本発明の第8の実施の形態に係る大腸内視鏡検査用下腿載置台100Gは、暗く照明を落とした中行われている大腸内視鏡検査で大腸から採取された生検検体の処理をしやすいように、また治療用デバイスの装着や周辺機器の準備を円滑にできるように、介助者の手元を照らすことができるようになっている。
また、図14(B)に示すように、支持部130Gの大腸内視鏡検査用下腿載置台100Gの外側に向かう面に透光性を有する素材を窓133Gとして使用し、発光部132Gを支持部130Gの内部に格納することも可能である。
例えば、図15に示すように、下腿載置部120Hの裏面に筒体部121Hが形成されている。この筒体部121Hがベース部110Hに立設された支持部130Hに外嵌されている。このため、下腿載置部120Hが支持部130Hを支点に水平に回動自在となる。筒体部121Hのうち少なくとも発光部132Hが対面する部分の全周は透光性を有する素材からなる窓125Hとして構成される。なぜなら、筒体部121Hは下腿載置部120Hの回動に伴って回動するものだからである。
この下腿載置部B23の他方の短辺側は、他の部分より盛り上がっている。この盛り上がり部分が、下腿載置部B23に載った下腿PA1が落ちないように支える足落ち防止壁B232となる。この足落ち防止壁B232が本体部B21から抜け出ることができるように、側面B231と隣接する本体部B21には開閉可能な蓋体B233が設けられている。下腿載置部B23が退避位置EPにあり、この蓋体B233が閉じた状態にあると、蓋体B233と側面B231とは本体部B21の表面で面一になっている。
なお、ラックギア部B241は、丸棒状であることが望ましい。なぜならば、ラックギア部B241が丸棒状であると、受検者Pに接触しても受検者Pが怪我をするおそれを少なくすることができるためである。
なぜなら、図18(B)に示すように、ラックギア部B241の始端側端面B244が本体部B21の表面から若干突出した時点から下腿載置部B23が動き始めるようにすることができるためである。この場合、駆動装置を駆動させるスイッチをオンにしてから一定時間後に下腿載置部B23の動きが開始されるので、前記スイッチをオンにしてから受検者Pの***が崩れた場合にも安全に対応することができる。また、下腿載置部B23に下腿固定バーが設けられた構造であれる場合、ベッドB2の安全性が向上する。
図19に示す発光部B25は、大腸内視鏡検査用ベッドB2の本体部B21に対してヒンジ結合されている。この発光部B25は、表面が透光性を有する合成樹脂板B251と、合成樹脂板B251内部に設けられた発光ダイオード等の発光素子とを有している。
この発光部B25は、図19(B)に示すように、合成樹脂板B251と本体部B21と面一になった状態で固定可能になっている。
なお、このようにプレート状の発光部B25が本体部B21に設けられていると、発光部B25は生検検体を処理する際のテーブルとしても使用することができる。
この大腸内視鏡検査用ベッドB3は、肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者Pが横たわる大腸内視鏡検査用ベッドである。ベッドB3は、受検者Pが横たわる本体部B31と、受検者Pの下腿PA1を下方から支持する下腿載置部B33と、この下腿載置部B33を本体部B31に対して移動可能に支持する支持部B34とを備えている。
なお、この本体部B31は昇降部B32によって上下動できるようになっている。また、ベッドB3は、図示しないリクライニング機構をさらに備えている。このリクライニング機構によって、座面部B311および背もたれ部B312が昇降部B32に対して傾動自在となる一方、背もたれ部B312が座面部B311に対して傾動自在となる。器具載置台B313は座面部B311に対して伸縮可能になっている。背もたれ部B312、下腿載置部B33および支持部B34は、背もたれ部B312が寝た状態で、本体部B31の長手軸L(図20(B)参照)を中心として回動可能である。この回動により、受検者P自身が***変換せずとも、受検者Pの***を側臥位と仰臥位との間で変換することができるようになっている。
なお、開口部B314は、スライド式の引き戸又は取り外し式の扉を設けてもよいし、扉を設けていなくてもよい。この上部消化管内視鏡検査の際は、肛門ではなく口からファイバーを挿入するので座面部B311は座面のままで、支持部B34および下腿載置部B33と連動して動くように設計変更することが可能である。
なお、下腿固定バーB332は、作画の都合上、図20(B)にのみ記載し、他では図示を省略している。
この下腿載置部B33は、初期状態では座面部B311の前縁部に連なるように配置され且つ本体部B31と面一になる。初期状態にある大腸内視鏡検査用ベッドB3は、図20(A)に示すように背もたれ付きの椅子に類似した形態になっている。
なお、この大腸内視鏡検査用ベッドB3には、背もたれ部B312の左右両側に受検者Pの***の不用意な変動を防止したり、受検者Pの腕を支えたりするための手摺りを設けることも可能である。
なお、この大腸内視鏡検査用ベッドB3の上述した一連の動作は、手動又は大腸内視鏡検査用ベッドB3に設けたスイッチ、或いは別体のリモートコントロール装置を操作することによって自動でも行われる。
まず、図20(A)に示す初期状態の大腸内視鏡検査用ベッドB3に受検者Pが腰掛ける。この初期状態では、背もたれ部B312が起き上がり、器具載置台B313は縮みあるいは座面部B311に格納され、支持部B34が座面部B311の側縁側に配置され、下腿載置部B33は座面部B311の前縁部に連なるように配置されている。よって、受検者Pは簡単に大腸内視鏡検査用ベッドB3に載ることができる。
受検者Pの肛門に大腸内視鏡が挿入された後は、必要に応じて、大腸内視鏡検査用ベッドB3を図20(B)に示す検査位置IPや、同図(C)や同図(D)に示す退避位置EPに、左右に自動又は手動で動かして、***変換を行い大腸内視鏡検査を行う。
また、上述の説明では、器具載置台B313は座面部B311内に入っており、縮んだ状態から延伸、又は、格納された状態から出現または突出して座面部B311と面一になるとして説明した。しかし、器具載置台B313は座面部B311の先端部に回動自在に取り付けられており、座面部B311に対して面一になるように起き上がる構成としてもよい。また、器具載置台B313は、座面部B311の後方で一体になっており、スライドすることで座面部B311から出てくるように構成することも可能である。または、器具載置台B313は、座面部B311が昇降部B32に格納された後に昇降部B32から出現して水平な台となるように構成することも可能である。
さらに、この下腿載置部B33が、二つ折り可能に構成されることも、伸縮可能に構成されることも可能である。また、下腿載置部B33が支持部B34から取り外し可能になっていてもよいし、下腿載置部B33が支持部B34にスライド可能に取り付けられていてもよい。すなわち、下腿載置部B33と支持部B34との取付構造は、上述した実施の形態の下腿載置部と支持部との取付構造の何れかを採用し得る。
この大腸内視鏡検査用ベッドB4は、肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者Pが横たわる大腸内視鏡検査用ベッドである。ベッドB4は、受検者Pが横たわる本体部B41と、受検者Pの下腿PA1を下方から支持する下腿載置部B43と、この下腿載置部B43を本体部B41に対して移動可能に支持する支持部B44とを備えている。
支持部B44には、大腸内視鏡検査用ベッドB4の外側方向を照らすことで、例えば検体処理を行う介助者の手元を照らす発光部B443が設けられている。
また、側面受け部B415の下端側には、略凹字形状の下肢受け部B416が設けられている。この下肢受け部B416は、左側臥位になった受検者Pの下肢PAを受けるものであり、側面受け部B415の長さ方向に延びており、側面受け部B415と同一面をなしている。側面受け部B415が座面部B411と面一になった状態で、下肢受け部B416は、座面部B411と同一平面上に位置するようになっている。
この下腿載置部B43は、受検者Pの両下腿PA1を受ける2つの凹部B431が設けられるとともに、この凹部B431に載せた両下腿PA1を固定するための下腿固定バーB432が設けられている。この下腿固定バーB432は、下腿載置部B43に着脱可能に設けられていてもよいし、回動可能に連結されていてもよい。
なお、下腿固定バーB432は、作画の都合上、図21(B)にのみ記載し、他では図示を省略している。
なお、この大腸内視鏡検査用ベッドB4には、側面受け部B415や背もたれ部B412に受検者Pの***の不用意な変動を防止したり、受検者Pの腕を支えたりするための手摺りを設けることも可能である。
まず、図21(A)に示す初期状態の大腸内視鏡検査用ベッドB4に受検者Pが背もたれ部B412を背もたれにして腰掛ける。この初期状態の大腸内視鏡検査用ベッドB4は、背もたれ部B412及び側面受け部B415が起き上がり、器具載置台B413は折り畳まれあるいは昇降部B42に格納されて、下腿載置部B43は座面部B411の横縁部に連なるように配置されている。よって、受検者Pは簡単に大腸内視鏡検査用ベッドB4に載ることができる。
この大腸内視鏡検査用ベッドB4を上部消化管内視鏡検査用ベッドと兼用する場合は、この左側臥位となった状態で上部消化管内視鏡検査を開始できる。上部消化管内視鏡検査では肛門ではなく口からファイバーを挿入するので座面部B411は、座面のままでよいように設定することが可能である。
これと同時又はその後に支持部B44を回転させて、下腿載置部B43を退避位置EPから検査位置IPに移動させる。そして、仰臥位になった受検者Pの両下腿PA1を検査位置IPで下腿載置部B43の2つの凹部B431に載せる。その後、両下腿PA1を下腿固定バーB432で下腿載置部B43に固定する。
なお、この器具載置台B413は、大腸内視鏡中長いファイバーである大腸内視鏡や他の器具を置くためのスペースとして利用することができる。また、この器具載置台B413に発光部を組み込むことも可能である。
さらに、この下腿載置部B43が、二つ折り可能に構成されることも、伸縮可能に構成されることも可能である。また、下腿載置部B43が支持部B44から取り外し可能になっていてもよいし、下腿載置部B43が支持部B44にスライド可能に取り付けられていてもよい。すなわち、下腿載置部B43と支持部B44との取付構造は、上述した実施の形態の下腿載置部と支持部との取付構造の何れかを採用し得る。
例えば、下腿載置部B33、B43によって仰臥位で下腿PA1が支持されている時に、座面部B311、B411が下方に下がり、座面部B311、B411がもともとあった位置に器具載置台B313、B413が、背もたれ部B312、B412や昇降部B32、B42から出てくるような構成になっていてもよい。
110 ベース部
120 下腿載置部
130 支持部
P 受検者
PA1 下腿
IP 検査位置
EP 退避位置
Claims (12)
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に仰臥位となった受検者の下腿を支える大腸内視鏡検査用下腿載置台であって、ベース部と、受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部と、この下腿載置部をベース部に対して移動可能に支持する支持部とを具備しており、前記支持部は下腿載置部の中心から外れており、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっていることを特徴とする大腸内視鏡検査用下腿載置台。
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に仰臥位となった受検者の下腿を支える大腸内視鏡検査用下腿載置台であって、ベース部と、受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部と、この下腿載置部をベース部に支持する支持部とを具備しており、前記支持部は下腿載置部の中心から外れており、大腸内視鏡検査用下腿載置台の外側に向かって光を発する発光部が設けられていることを特徴とする大腸内視鏡検査用下腿載置台。
- 前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっていることを特徴とする請求項2記載の大腸内視鏡検査用下腿載置台。
- 前記支持部は、ベース部に立設されており、下腿載置部は支持部を中心として退避位置と検査位置との間を水平に回動可能になっていることを特徴とする請求項1又は3記載の大腸内視鏡検査用下腿載置台。
- 前記支持部は、ベース部に立設されており、下腿載置部は支持部とヒンジ結合されており、退避位置と検査位置との間を回動可能になっていることを特徴とする請求項1又は3記載の大腸内視鏡検査用下腿載置台。
- 前記支持部は、伸縮可能でベース部に設けられており、前記下腿載置部は退避位置と検査位置との間を上下動することを特徴とする請求項1又は3記載の大腸内視鏡検査用下腿載置台。
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者が横たわる大腸内視鏡検査用ベッドにおいて、受検者が横たわる本体部と、受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部と、この下腿載置部を本体部に対して移動可能に支持する支持部とを具備しており、前記支持部は下腿載置部の中心から外れており、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっており、前記下腿載置部は退避位置では本体部と面一になることを特徴とする大腸内視鏡検査用ベッド。
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者が横たわる大腸内視鏡検査用ベッドにおいて、受検者が横たわる本体部と、この本体部に対して着脱自在又は埋没出現自在となった支持部と、この支持部に支持された状態で受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部とを具備しており、前記支持部は下腿載置部の中心から外れており、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっていることを特徴とする大腸内視鏡検査用ベッド。
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者が横たわる大腸内視鏡検査用ベッドにおいて、受検者が横たわる本体部と、受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部と、この下腿載置部を本体部に対して移動可能に支持する支持部とを具備しており、前記支持部は下腿載置部の中心から外れており、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっており、前記下腿載置部は退避位置では本体部と面一になり、前記本体部は受検者の臀部が載る座面部と、受検者の背中部分を受けるリクライニング式の背もたれ部と、大腸内視鏡中長いファイバーである大腸内視鏡や他の器具を載置する器具載置台とを有しており、前記器具載置台は座面部に対して伸縮可能となっており、前記座面部はリクライニング中は座面であるが、最初の座位以外の***では座面部が格納されて前記器具載置台が出現したり、あるいは座面部が水平へと戻って出現してきた前記器具載置台と繋がって一つの水平な台となることを兼ねてもよく、背もたれ部及び下腿載置部と下腿載置部を本体部に対して移動可能に支持する支持部は、背もたれ部が寝た状態で本体部の長手軸を中心として回動することで、受検者の***を側臥位、仰臥位と変換することができることを特徴とする大腸内視鏡検査用ベッド。
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者が横たわる大腸内視鏡検査用ベッドにおいて、受検者が横たわる本体部と、受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部と、この下腿載置部を本体部に対して移動可能に支持する支持部とを具備しており、前記支持部は下腿載置部の中心から外れており、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっており、前記下腿載置部は退避位置では本体部と面一になり、前記本体部は受検者の臀部が載る座面部と、受検者の背中を受ける背もたれ部と、この背もたれ部の左側に設けられるリクライニング式の側面受け部と、大腸内視鏡中長いファイバーである大腸内視鏡や他の器具を載置する器具載置台と有しており、前記座面部はリクライニング中は座面であるが、最初の座位以外の***では座面部が格納されて前記器具載置台が出現したり、あるいは座面部が水平へと戻って出現してきた前記器具載置台と繋がって一つの水平な台となることを兼ねてもよく、前記側面受け部、背もたれ部が傾動することで、受検者の***を側臥位、仰臥位と変換することができることを特徴とする大腸内視鏡検査用ベッド。
- 肛門から大腸内視鏡を挿入して行われる大腸内視鏡検査の際に受検者が横たわる大腸内視鏡検査用ベッドにおいて、受検者が横たわる本体部と、受検者の下腿を下方から支持する下腿載置部と、この下腿載置部を本体部に対して着脱自在かつ上下方向移動可能に支持する支持部とを具備しており、前記下腿載置部は、大腸内視鏡を挿入する際に側臥位となった受検者の肛門からの大腸内視鏡の挿入の邪魔にならない位置である退避位置と、仰臥位となった受検者の下腿を下方から支える検査位置との間で移動可能になっていることを特徴とする大腸内視鏡検査用ベッド。
- 前記支持部又は本体部には、外側に向かって光を発する発光部が設けられていることを特徴とする請求項7、8、9、10又は11記載の大腸内視鏡検査用ベッド。
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