JP5770066B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズを測定した。
積層ポリエステルフィルムにおいて、塗布層とは反対側の面に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、ITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。また、ITO膜は150℃×1時間の加熱 処理により結晶化させた。
得られたフィルムの透明性・視認性について、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
○:透明性・視認性良好(実用上、問題ないレベル)
×:透明性・視認性不良(実用上、問題あるレベル)
150℃、2時間加熱したフィルムに芯なし両面粘着材を貼り、反対面にフィルムを張り合わせ判定を行った。尚、貼り合わせ時には、ローラーを使用した。
《判定基準》
○:シワが入らず特に良好。(実用上、問題ないレベル)
×:シワが入り不良。(実用上、問題あるレベル)
A4カット判サイズのフィルムサンプルをループ状に曲げ、そのループの直径方向を押しつぶしたときのロードによって、コシの強弱を評価した。
○:フィルムのコシが弱くシート柔軟性が良好。(実用上、問題ないレベル)
×:フィルムのコシが強くシート柔軟性が不良。(実用上、問題あるレベル)
[ポリエステル(A)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.65、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.97重量%であった。
ポリエステル(A)を、あらかじめ160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75、オリゴマー(環状三量体)含有量0.46重量%のポリエステル(B)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は、極限粘度0.65、オリゴマー(環状三量体)含有量0.82重量%であった。
(化合物例)
・4級アンモニウム塩基含有ポリマー(A):
2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー
対イオン:メチルスルホネート 数平均分子量:30000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B):
ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー 数平均分子量:20000
・架橋剤(C):
メラミン架橋剤(DIC社製:ベッカミン「MAS」)
・粒子(D):
アルミナ表面変性コロイダルシリカ(平均粒径:50nm)
・バインダー(E):
ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、重合度500)
上記塗布剤(A)〜(E)を次の混合比で塗布液とした。
(A)/(B)/(C)/(D)/(E)=30/10/40/10/10
上記ポリエステル(B)、(C)、をそれぞれ84%、16%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(A)100%の原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=4.0:42:4.0になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用して縦方向に延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、横延伸乾燥後の塗布量が0.020g/m2となるよう塗布液を塗布し、その後、テンターに導き、横方向に延伸し、熱処理を行った後、フィルムをロール上に巻き上げ積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表1,2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=6.0:38:6.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1,2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=7.0:36:7.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1,2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=7.0:86:7.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1,2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=7.0:111:7.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1,2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=7.0:174:7.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1,2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=2.5:45:2.5になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1、2に示す。
実施例1において、上記ポリエステル(A)、(C)、をそれぞれ84%、16%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、厚み構成比がA:B:A=2.5:45:2.5になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=5.0:13:5.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1、2に示す。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=7.0:236:7.0になるように共押出しを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1、2に示す。
実施例1において、ロール周速差を利用して縦方向に延伸した後、テンターに導き、横方向に延伸し、熱処理を行った後、フィルムをロール上に巻き上げ積層ポリエステルフィルムを得たことを変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表1、2に示す。
Claims (1)
- 最表層の各層の厚みがともに4μm以上である、少なくとも3層以上の積層構造を有する、厚み45〜200μmの積層ポリエステルフィルムの片面に、4級アンモニウム塩含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー、および架橋剤を含有する塗布液から形成された塗布層を有し、当該塗布層表面から抽出されるオリゴマー量が0.5mg/m2以下であり、塗布層が設けられた面とは反対面に透明導電性膜であるITO膜が設けられていることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
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