JP5425287B2 - 塗布フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、塗布フィルムに関するものであり、例えば、180℃条件下での長時間の熱処理や、高い張力がかかる条件下でのスパッタリング工程や、高温高湿雰囲気下での耐久性試験など、過酷な条件下での工程を経た後であっても、フィルムヘーズの上昇が極力小さい特徴を有し、光学部材用の製品として加工した後でも光学特性・視認性に優れた塗布フィルムに関する。特に光を透過して見る、いわゆる視認性を重視し、高度な透明性が必要とされる光学用途、例えば、タッチパネル用として好適な塗布フィルムに関するものである。
従来、タッチパネル用途においては、位置検出方法により、抵抗膜方式、静電容量方式等の各種方式が採用されている。それらの中でも、多点検出が可能で、光透過率が高いこと、かつ分解能が高く応答速度が速いことが特徴である静電容量方式の普及が増加する傾向にある。静電容量方式のタッチパネルには表面型と投影型の2つの方式がある。表面型は、カバー、透明導電層、ガラス基板の3層から成る構成となっており、投影型は、ガラスやプラスチック製のフィルム、透明電極層、演算処理を行うICを搭載した基板層から構成される。
透明導電性積層体の製造工程においては、加熱加工されるのが一般的である。例えば、透明導電性膜を形成するために、スパッタリング法によりITO膜を形成し、その後、結晶化させるために150℃で熱処理を行う場合や(特許文献1)、導電性積層フィルム作製の際に低熱収縮化処理のために150℃で1時間放置する場合や(特許文献2)、透明導電性フィルムを加工する際に、銀ペーストなどを印刷するために150℃程度の熱処理が必要な場合がある(特許文献3)。透明導電性薄膜製造工程においては、高温雰囲気下における熱処理に伴い、ポリエステルフィルム中に含有されるオリゴマーと呼ばれる低分子量物(特に環状三量体)がフィルム表面に析出・結晶化し、塗布欠陥等の発生により、高精度な透明導電性薄膜を得るのが困難になる場合がある。
また、タッチパネル用途においては、近年、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)等の通信情報機器、ゲーム機等への搭載頻度が増加する傾向にあり、当該分野の市場成長に伴い、従来よりも更に高度な視認性が嗜好される傾向にある。その結果、当該分野に使用されるポリエステルフィルムにおいては、熱処理工程を経た後、オリゴマー析出起因によるフィルムヘーズ上昇により、視認性が低下する傾向にあった。近年、スパッタリング法によりITO膜を形成し、その後、結晶化させる工程においては、生産性向上を目的として、より高温での熱処理(例えば、180℃等)を行なう傾向にあり、フィルムのオリゴマー析出に伴う視認性低下がますます問題視される状況にあった。
そのため、フィルムのオリゴマー析出防止策として、各種提案がなされている。例えば、ポリエステルフィルム基材上に塗布層を塗設することにより、オリゴマー析出を抑える手法も提案されている(特許文献4)。しかしながら、加工工程における搬送用ガイドロールとポリエステルフィルム面との接触、擦れなどにより、塗布層が剥がれる等の不具合を生じる場合もある。このような場合、当該部分のオリゴマー析出が抑えられないこと、また、ポリエステル基材のオリゴマー析出量自体が減少した場合は、オリゴマー析出を抑える機能を有する塗布層との組み合わせでオリゴマー析出量を更に低減させることができることよりポリエステルフィルム基材自体のオリゴマー析出を抑える手法が強く求められている状況にもある。
特開2007−200823号公報 特開2007−42473号公報 特開2007−320144号公報 特開2003−237005号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、光学部材用の製品として加工した後でも光学特性・視認性に優れ、特に光学用途に好適な塗布フィルムを提供することであって、具体的には、例えば、180℃条件下での長時間の熱処理や、高い張力がかかる条件下でのスパッタリング工程や、高温高湿雰囲気下での耐久性試験など、過酷な条件下での工程を経た後であっても、フィルムヘーズの上昇が小さく抑えられ、光学部材用の製品として加工した後でも光学特性・視認性に優れた塗布フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、特定構成のポリエステルフィルムによれば上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、厚み10〜200μmのポリエステルフィルムの片面に、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー、架橋剤、粒子、およびバインダーを含有する塗布液によって塗布層が設けられ、もう一方の面にITO膜を有する塗布フィルムであって、上記のポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上の積層構造を有し、両最外層がオリゴマー含有量0.5重量%以下のポリエステル80重量%以上から構成された、厚み4μm以上の層であり、ポリエステルフィルム中に平均粒径0.02〜3μmの粒子を0.0005〜0.5重量%含有することを特徴とする塗布フィルムに存する。
本発明によれば、熱処理(180℃、90分)前後におけるフィルムヘーズ差が0.4%以下であるという効果が得られる。また、熱処理(180℃、150分)後、塗布層表面から抽出されるオリゴマー(環状三量体)量が3.0mg/m以下であるという効果も得られる。従って、例えば、180℃条件下での長時間の熱処理や、高い張力がかかる条件下でのスパッタリング工程や、高温高湿雰囲気下での耐久性試験など、過酷な条件下での工程を経た後であっても、フィルムヘーズが小さく、光学特性・視認性に優れた塗布フィルムを提供することができる。
本発明の塗布フィルムは、ポリエステルフィルムの片面に塗布層が設けられた構成を有する。上記のポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押し出される、いわゆる押出法により、押し出されたポリエステルフィルムであって、必要に応じ、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィルムである。
ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ−ト(PEN)等が例示される。
ポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した共重合体である。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、および、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または、二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノーネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
ポリエステルフィルムの厚みは10〜200μmである。10μm未満の場合、透明導電性膜を形成するために、スパッタリング法によりITO膜を形成する際、フィルム強度が加工テンションに負けてしまい、シワが生じて、正常な透明導電膜が形成できない場合がある。一方、200μmを超える場合、フィルムの腰が強くなりすぎて、タッチパネル最終製品に仕上げた際に塗布フィルムに積層される粘着剤のクッション効果による書き味が低下する、或いはタッチパネルの応答性が低下する等の不具合を生じる場合がある。また、塗布フィルムに透明導電性膜を形成した後、フィルム−フィルムを貼り合わせて形成する透明導電性膜シート(積層透明導電膜フィルム)を形成するシートのシート柔軟性が損なわれてしまう。リエステルフィルムの厚みは、好ましくは10〜80μm、更に好ましくは10〜60μmである。
上記のポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上の積層構造を有し、両最外層がオリゴマー(環状三量体)含有量0.5重量%以下のポリエステル80重量%以上から構成される。上記の条件を満足しない場合は、150℃条件下での長時間の熱処理や、高い張力がかかる条件下でのスパッタリング工程や、高温高湿雰囲気下での耐久性試験など、過酷な条件下での加工工程で塗布フィルムが使用される際、フィルムヘーズが大きく上昇し、加工後、光学特性、或いは視認性の点で光学部材用として不適となる場合がある。
両外層のポリエステル層の厚みは、4μm以上であるが、好ましくは5μm以上、更に好ましくは6μm以上である。両外層を構成するポリエステル層厚みが4μm未満の場合、所望するオリゴマー析出封止効果が得られない場合がある。
本発明においては、前記オリゴマー含有量の少ないポリエステルを用いて、特にポリエステル層の厚みを4μm以上にして積層させた場合、得られるフィルム自体のフィルムヘーズがより低く抑えることが可能となり、高透明なフィルムが必要とされる光学用途に好適である。
これは、オリゴマー含有量の少ないポリエステルを多量に含むポリエステル層においては往々にして、極限粘度が高い傾向にあり、ポリエステル層中に含まれる粒子自体の流動性が抑制されるため、粒子自体はフィルム表面に移動し難く、結果的にフィルム成形後、フィルム最表面に露出して突起を形成する頻度が少なくなると推察される。そのため、得られたフィルム表面に光を照射した際にはフィルム表面の突起起因の光散乱の発生頻度が少なく、その分、フィルムヘーズの上昇が抑制されるためと推察される。
ポリエステルフィルム中には、易滑性の付与および各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を配合してもよい。配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の粒子が挙げられる。また、特公昭59−5216号公報、特開昭59−217755号公報等に記載されている耐熱性有機粒子を用いてもよい。この他の耐熱性有機粒子の例として、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。更に、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
粒子の形状は、特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限されない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
粒子の平均粒径は、特に限定されるものではないが、通常0.02μm〜3μm、好ましくは0.02μm〜2.5μm、更に好ましくは0.02μm〜2μmである。平均粒径が0.02μm未満の粒子を用いた場合には、充分な易滑性の付与が出来ないため、フィルム製造工程における巻き特性が劣る傾向がある。また、平均粒径が3μmを超える場合には、フィルム表面の粗面化の度合いが大きくなりすぎてフィルムがヘージーとなる場合がある。
粒子の含有量は、通常0.0005〜0.5重量%、好ましくは0.001〜0.3重量%である。粒子含有量が0.0005重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分な場合がありフィルム加工時に傷等の外観不良が生じる。一方、0.5重量%を超えて添加する場合にはフィルムの透明性が不十分な場合がある。
ポリエステルに粒子を配合する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後重縮合反応開始前の段階でエチレングリコール等に分散させたスラリーとして添加し、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
本発明の塗布フィルムの塗布層は、その上に加工される層との密着性の向上、加工時の滑り性向上などを目的として設けられる。塗布層は、ポリエステルフィルムの製膜工程中にフィルム表面を処理する、インラインコーティングにより設けられてもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、オフラインコーティングを採用してもよい。製膜と同時に塗布が可能であるため、製造が安価に対応可能であることから、インラインコーティングが好ましく用いられる。なお、ポリエステルフィルムには、予め、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。当該表面処理は片面、両面のいずれでもよい。
インラインコーティングは、以下に限定するものではないが、例えば、逐次二軸延伸においては、特に縦延伸が終了した横延伸前にコーティング処理を施すことができる。インラインコーティングによる場合は、製膜と同時に塗布が可能になると共に、延伸後のポリエステルフィルムの熱処理工程で、塗布層を高温で処理することができるため、塗布層上に形成され得る各種の表面機能層との接着性や耐湿熱性等の性能を向上させることができる。また、延伸前にコーティングを行う場合は、塗布層の厚みを延伸倍率により変化させることもでき、薄膜で均一な塗工を行うことができる。すなわち、インラインコーティング、特に延伸前のコーティングにより、好適な塗布フィルムを製造することができる。
塗布層は、界面活性剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、有機粒子、無機粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料等の添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
塗布液は、水を主たる媒体とする限りにおいて、水への分散を改良する目的または造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は、水に溶解する範囲で使用することが必要である。有機溶剤としては、n−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール等の脂肪族または脂環族アルコール類、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、n−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。これらの有機溶剤は、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
また、オフラインコーティングあるいはインラインコーティングに係わらず、必要に応じ、熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。
コーティングの材料としては、オフラインコーティングの場合は水系および/または溶媒系のいずれでもよいが、インラインコーティングの場合は、水系または水分散系が好ましい。
塗布液の固形分濃度は、特に制限されないが、通常0.3〜65重量%、好ましくは0.5〜30重量%、更に好ましくは1〜20重量%である。濃度がこれらの範囲より高すぎる場合も低すぎる場合も、機能を十分に発現するために必要な厚みの塗布層を設けることが困難となることがある。
塗布層の厚み(乾燥後)は、通常0.003〜1.5μm、好ましくは0.01〜0.5μm、更に好ましくは0.01〜0.3μmである。塗布層の厚みが0.003μm未満の場合は十分な性能が得られない恐れがある。一方、1.5μmを超えるとフィルム同士のブロッキングが起こりやすくなる場合がある。
ポリエステルフィルムへの塗布液の塗布方法としては、例えば、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるような、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーターまたはこれら以外の塗布装置を使用することができる。
本発明においては、滑り性、固着性などを更に改良するため、塗布層中に無機系粒子や有機系粒子を含有させることが好ましい。塗布液中における粒子の配合量は、通常0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。配合量が0.5重量%未満の場合は耐ブロッキング性が不十分となる場合があり、10重量%を超える場合は、フィルムの透明性を阻害し、画像の鮮明度が落ちる傾向がある。
無機粒子としては、二酸化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウム、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化バリウム、カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化アンチモン等が挙げられる。これらの中では、二酸化ケイ素が安価でかつ粒子径が多種あるので利用しやすい。
有機粒子としては、炭素−炭素二重結合を一分子中に2個以上含有する化合物(例えばジビニルベンゼン)により架橋構造を達成したポリスチレンまたはポリアクリレートポリメタクリレートが挙げられる。
上記の無機粒子および有機粒子は表面処理されていてもよい。表面処理剤としては、例えば、界面活性剤、分散剤としての高分子、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などが挙げられる。塗布層中の粒子の含有量は、透明性を阻害しないとの観点から、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
また、塗布層は、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料などを含有していてもよい。
本発明の塗布フィルムのフィルムヘーズは、通常1.3%以下、好ましくは1.1%以下、更に好ましくは1.0%以下である。フィルムヘーズが1.3%を超える場合は、透明性が低下するため、例えば、光学用表示部材として用いた場合には視認性が低下する等の不具合を生じる場合がある。
本発明の塗布フィルムは、熱処理(180℃、90分間)前後におけるフィルムヘーズ変化率(ΔH)が0.4%以下であるという効果を奏する。また、熱処理(180℃、150分)後、塗布層表面から抽出されるオリゴマー(環状三量体)量が3.0mg/m以下であるという効果も奏する。斯かる効果は、例えば、タッチパネル用等、長時間、高温雰囲気下に晒された後であっても、高度な透明性が要求される場合に特に重要である。従って、本発明の塗布フィルムは、例えば、タッチパネル用等、高度な視認性が必要とされる用途に好適である。
なお、本発明の塗布フィルムを構成するポリエステルフィルムに関して、本発明の主旨を損なわない範囲において、着色剤、導電材料等を加えてもよく、更に、その上に静電気による電撃、ゴミ付着防止、更には電磁波シールドを目的とした機能性多層薄膜を形成してもよい。
更に、本発明の塗布フィルムを構成するポリエステルフィルムに関して、本発明の主旨を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等を混合することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)ポリエステルの極限粘度:
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径(d50):
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置「SA−CP3型」を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
(3)ポリエステル原料に含有される含有オリゴマー量の測定方法:
ポリエステル原料を約200mg秤量し、クロロホルム/HFIP(ヘキサフルオロ−2−イソプロパノル)の比率3:2の混合溶媒2mlに溶解させる。溶解後、クロロホルム20mlを追加した後、メタノール10mlを少しずつ加える。沈殿物を濾過により除去し、更に、沈殿物をクロロホルム/メタノールの比率2:1の混合溶媒で洗浄し、濾液・洗浄液を回収し、エバポレーターにより濃縮、その後、乾固させる。乾固物をDMF(ジメチルホルムアミド)25mlに溶解後、この溶液を液体クロマトグラフィー(島津製作所製「LC−7A」)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値をクロロホルム/HFIP混合溶媒に溶解させたポリエステル原料量で割って、含有オリゴマー量(重量%)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
標準試料の作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解し作成した。標準試料の濃度は、0.001〜0.01mg/mlの範囲が好ましい。
なお、液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製「MCI GEL ODS 1HU」
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
(4)塗布フィルムにポリエステル層の厚み:
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を厚みとした。
(5)フィルムヘーズ:
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズ(%)を測定した。
(6)熱処理前後のフィルムヘーズ変化率(ΔH):
試料フィルムにおいて、下記塗布液組成からなる塗布液を塗布層が設けられた面とは反対側の面に塗布する。その後、得られたフィルムを所定の熱処理条件(180℃、90分)で処理した後、(5)項と同様にして、フィルムヘーズを測定した。

<塗布液組成>
コルコート社製「コルコートP」
使用バー:#3バー
乾燥条件:100℃ 1分間

その後、下記式により、熱処理前後におけるフィルムヘーズ変化率(ΔH)を求めた。
フィルムヘーズ変化率(ΔH:%)=(熱処理後のフィルムヘーズ)−(熱処理前のフィルムヘーズ)
(7)塗布フィルムの表面粗さ(SRa):
直接位相検出干渉法、いわゆるマイケルソンの干渉を利用した2光束干渉法を用いた、非接触表面計測システム(マイクロマップ社製「Micromap512)」により、試料フィルムの塗布面および反塗布面(塗布層が設けられていないフィルム面)の表面粗さ(SRa)を計測した。なお、測定波長は554nmとし、対物レンズは20倍を用いて、20°視野計測し、その平均値を採用した。
(8)透明導電膜積層後のフィルム視認性評価−1(実用特性代用評価):
塗布フィルムにおいて、塗布層とは反対側の面に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚み25nmのITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。また、ITO膜は180℃×1時間の加熱処理により結晶化させた。得られたフィルムの透明性・視認性について、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
A:透明性・視認性、特に良好(実用上、問題ないレベル)
B:透明性・視認性良好(実用上、問題ないレベル)
C:透明性・視認性不良(実用上、問題あるレベル)
D:透明性・視認性が特に不良(実用上、問題あるレベル)
(9)フィルムの加工適性:
上記(8)項記載の方法により、スパッタリング加工時に、加工部分のフィルムの平面性を目視による官能評価を行い、下記判定基準により、判定を行なった。
<判定基準>
A:フィルムの加工部分が幅方向全体にわたりうねり、シワの発生なく良好に加工できている(実用上、問題ないレベル)。
B:フィルムの加工部分にうねり、シワ等の発生し、幅方向で均一に加工できていない (実用上、問題あるレベル)。
(10)粘着剤のクッション効果(実用特性代用評価):
新タック化成社のノンキャリアフィルム「KF4#50」の軽剥離側セパを剥がし、塗布フィルムの塗布層面に貼り合わせた。次に重剥離側セパを剥がし、日本板硝子社製板ガラス(「フロート板ガラス(5mm厚み)」に貼り合せ塗布フィルム/粘着層/ガラス構成体を作成した。得られた構成体を塗布フィルム側からボールペンのペン先を接触させ、その粘着剤のクッション効果について、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
A:ペンを接触している間、接触した箇所に粘着層が追従する。接触をやめると粘着層の追従変形が元に戻る(クッション効果を感じることができる)。
B:ペンを接触させても粘着層が変形せず、クッション効果が感じることができない
Aは、実用上、問題ないレベルである。
(11)熱処理後、塗布フィルムの塗布層表面から抽出されるエステル環状三量体の量: 塗布フィルムを空気中、180℃で150分加熱する。その後、熱処理をした当該塗布フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmの箱の内面に出来るだけ密着させて箱形の形状とする。この際、塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津製作所製「LC−7A」)に供給して、DMF中のオリゴマー(環状三量体)の量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面エステル環状三量体の量(mg/m)とする。
DMF中のオリゴマー(環状三量体)量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。なお、標準試料の作成方法および液体クロマトグラフの条件は(3)項と同様に行なった。
(12)透明導電膜積層後のフィルム視認性評価−2(実用特性代用評価):
上記(8)項記載の方法において、ITO膜の加熱処理条件を150℃×2時間に変更し、判定基準を下記のように変更したこと以外は、上記(8)項と同様に行った。
(13)フィルム−フィルム貼り合わせ性評価(実用特性代用評価):
150℃、2時間加熱した試料フィルムの塗布層上に下記アクリル系粘着剤組成物を塗布し、100℃、5分間熱処理した後、厚みが150μmの粘着剤層を得た。次に露出している粘着剤層側にフィルムを2kgの金属ローラーを用いて、1往復させ、貼り合わせた後、作業性に関して下記判定基準により、判定を行った。

<アクリル系粘着剤組成物>
(モノマー配合組成)
アクリル酸2−エチルヘキシル 70重量%
アクリル酸2−メトキシエチル 29重量%
アクリル酸4−ヒドロキシブチル 1重量%
上記モノマー組成100重量部に対して、日本ポリウレタン製「コロネートL」を0.1部添加し、アクリル系粘着剤層形成用組成物を得た。

<判定基準>
A:シワが入らず特に良好(実用上、問題ないレベル)。
B:シワが入り不良(実用上、問題あるレベル)。
(14)フィルム−フィルムシート柔軟性評価(実用特性代用評価):
A4カット判サイズの試料フィルムを用いて、塗布層が設けられたフィルム面が外面になるようにループ状に折り曲げ、得られたループ状フィルムの真上から荷重を加えて押しつぶした際のフィルムの反発力を用いて、フィルムのコシの強弱に関して、下記判定基準により判定を行った。
<判定基準>
A:フィルムのコシが弱くシート柔軟性が良好(実用上、問題ないレベル)。
B:・フィルムのコシが強くシート柔軟性が不良(実用上、問題あるレベル)。
〈ポリエステルの製造〉
[ポリエステル(A)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去と共に徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.65、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.97重量%であった。
[ポリエステル(B)の製造方法]
ポリエステル(A)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75、オリゴマー(環状三量体)含有量0.46重量%のポリエステル(B)を得た。
[ポリエステル(C)の製造方法]
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は、極限粘度0.65、オリゴマー(環状三量体)含有量0.82重量%であった。
実施例1:
ポリエステル(B)、(C)を、それぞれ85%、15%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(A)100%の原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(A/B/A)で、厚み構成比がA:B:A=6:11:6になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。
次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムをテンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、フィルムをロール上に巻き上げ片面に下記に記載の調製法で作成した塗布液を乾燥後膜厚で0.1μmとなるように塗布し、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みが23μmの塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表1に示す。
[塗布液の調製]
以下のA、B、C、D、Eの化合物をそれぞれ30、10、40、10、10重量部となるように混合した。
・4級アンモニウム塩基含有ポリマー(A):
2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー
対イオン:メチルスルホネート 数平均分子量:30000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B):
ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー 数平均分子量:20000
・架橋剤(C):
メラミン架橋剤(DIC社製:ベッカミン「MAS」)
・粒子(D):
アルミナ表面変性コロイダルシリカ(平均粒径:50nm)
・バインダー(E):
ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、重合度500)
実施例2:
実施例1において、厚み構成比を4:15:4に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表1に示す。
比較例1:
実施例1において、厚み構成比を3:17:3に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表1に示す。
比較例2:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(B)、(C)を、それぞれ70%、30%の割合で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表1に示す。
比較例3:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=4:1:4にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを9μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表1に示す。
比較例4:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(C)を100%の割合で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。 得られた塗布フィルムの特性を下記表1に示す。
Figure 0005425287
実施例3:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=7.0:36:7.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
実施例4:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=6.0:38:6.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
実施例5:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=4.0:42:4.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
実施例6:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=7.0:86:7.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを100μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
実施例7:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=7.0:111:7.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを125μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
実施例8:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=7.0:174:7.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを188μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
比較例5:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=2.5:45:2.5にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
比較例6:
実施例1において、上記ポリエステル(A)、(C)を、それぞれ84重量%、16重量%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、厚み構成比をA:B:A=2.5:45:2.5にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
比較例7:
実施例1において、厚み構成比をA:B:A=7.0:236:7.0にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを250μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
比較例8:
実施例1において、(A)層のポリエステルを(C)=100%にし、塗布フィルムとした際のポリエステルフィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。得られた塗布フィルムの特性を下記表2及び3に示す。
Figure 0005425287
Figure 0005425287
本発明の塗布フィルムは、例えば、光学用途のフィルムとして好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 厚み10〜200μmのポリエステルフィルムの片面に、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー、架橋剤、粒子、およびバインダーを含有する塗布液によって塗布層が設けられ、もう一方の面にITO膜を有する塗布フィルムであって、上記のポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上の積層構造を有し、両最外層がオリゴマー含有量0.5重量%以下のポリエステル80重量%以上から構成された、厚み4μm以上の層であり、ポリエステルフィルム中に平均粒径0.02〜3μmの粒子を0.0005〜0.5重量%含有することを特徴とする塗布フィルム。
  2. ポリエステルフィルム中の粒子がシリカである請求項1に記載の塗布フィルム。
  3. 塗布層がフィルム製膜工程中に塗設されたものである請求項1または2に記載の塗布フィルム。
  4. 光学用途に使用される請求項1〜3のいずれかに記載の塗布フィルム。
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