JP5765916B2 - 電源装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は電源装置に関し、特にAC24V、DC12V、PoE(Power over Ethernet(登録商標))等の多入力に対応した、ネットワークカメラを低温度で動作させる回路に関するものである。
従来、イーサネット(登録商標)・ケーブルを使用して電力を伝送する技術としてPoEがある。これはIEEE802.3afで規格化されている。このPoEでの供給電力はクラス分けがなされているが、受電機器側で12.95Wが規格の最大値となる。
一方、監視用途などに使用されるネットワークカメラなどでは、入力電源としてAC24V、DC12V、PoEなどの多入力に対応することが通常であった。通常はAC24VとDC12Vは択一で、PoEとの2入力が可能である。この場合、PoE入力を優先して使用する例が多かった。
また、寒冷地仕様のネットワークカメラも市販されるようになっている。使用部品の最低保証温度以下でネットワークカメラを動作させるためにヒータを内蔵し、システムの温度を上昇させようというものである。
例えば、特許文献1には以下の記載がある。
すなわち、低温で加熱ユニットを動作すると共にインタフェーススイッチによりインタフェースを分離した状態で情報処理ユニットの電源を投入する。温度が下限温度以上になった場合、情報処理ユニットの電源を遮断し、インタフェーススイッチでインタフェースを接続した後に情報処理ユニットの電源を投入して立ち上げる。
全体制御はアシストユニットが行い、温度センサの値が動作下限値以下の場合には、加熱ユニットをON、インタフェーススイッチをOFF、情報処理ユニットの電源スイッチをONしてヒートアップを行う。温度センサの値が動作下限値を超えると、一度情報処理ユニットの電源を遮断し、インタフェーススイッチを接続した後、再度電源を投入する。
特開2006−195785号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、AC24V、DC12V、PoE等の多入力への対応に関しては考慮されていない。
また、特許文献1に開示された従来技術ではアシストユニット自体の電源が全く考慮されていない。すなわち、情報処理装置の温度制御を行うアシストユニットは、情報処理装置に先だって動作を開始する必要があるが、アシストユニットの電源が開示されていないため、電源の前後関係が不明である。特許文献1ではアシストユニットが情報処理ユニットの電源スイッチを制御する構成となっているが、アシストユニットが動作を開始していない状況では電源スイッチの制御も不能である。
また、前述した市販のネットワークカメラで低温からの起動を行う機種は、ヒートアップは行うものの、動作下限温度以下でもシステムの電源を投入してしまっていた。そして、例えば「起動1時間後に電源を再投入してください」といったメッセージを表示して温度上昇後の再起動を促す仕様になっていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、例えば、有効な電力をヒータに印加できる電源入力のときのみ、ヒートアップを行って、ヒートアップ終了後自動的に電子装置を起動できる電源装置を提供することである。
本発明の一側面によれば、電子装置へ電源を供給する電源装置であって、第1の定格の電源及び該第1の定格の電源よりも電力が少ない第2の定格の電源を入力可能な電源入力手段と、前記電源入力手段からの電源を所定の電圧に変換して前記電子装置に供給する電源供給手段と、前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源か否かを判別する判別手段と、記電子装置における温度を上昇させることが可能な発熱手段と、前記電子装置における温度を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された温度に応じて前記発熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記判別手段により前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源であると判別されたとき、前記検出手段により検出された温度に応じた前記電源供給手段及び前記発熱手段の制御を行い、前記判別手段により前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源ではないと判別されたときは、前記電源供給手段をONする一方、前記検出手段により検出された温度に応じた前記発熱手段の制御は行わないことを特徴とする電源装置が提供される。
本発明によれば、ヒートアップが可能な電源入力時にはヒートアップ終了後に自動的に電子装置を起動可能な電源装置を提供することができる。
実施例1における電源装置の構成を示す図。 温度検出部の回路構成例を示す図。 スイッチ及びバッファ部分の回路構成例を示す図。 (A)は電源判別部22及びバッファ23の回路構成例、(B)は表示部26の回路構成例を示す図。 実施例1における電源装置の動作を示すフローチャート。 実施例2における電源装置の構成を示す図。 電源判別部及びバッファの回路構成例を示す図。 実施例2における電源装置の動作を示すフローチャート。 実施例3における電源装置の構成を示す図。 ネットワークカメラのシステム27におけるリセット回路の例を示す図。 実施例3における電源装置の動作を示すフローチャート。 実施例4における電源装置の構成を示す図。 実施例4におけるネットワークカメラのシステムの構成を示す図。 実施例4における電源装置の動作を示すフローチャート。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
<実施例1>
図1は本実施例における電源装置の構成を示す図である。本実施例における電源装置は、電子装置の一例であるネットワークカメラへ電源を供給する。
8はネットワークケーブルを介して電源を入力可能なPoE入力手段としてのRJ45コネクタである。ここには、パルストランス7を経由してPoE(Power over Ethernet)電力が不図示のHUB等の外部機器から供給される。図1では重畳型というシルアル差動信号であるイーサネットの信号線に電源を重畳する場合を例に記載している。すなわちこれは、外部機器から電源がシリアルデータとともに同一の信号線で供給される方式である。この他に空線型というRJ45のイーサネット信号の空端子を使用する場合もある。すなわちこれは、データ伝送に使用されない空きの通信線で電源が供給される方式である。ただしこの空線型については、ここでの説明は省略する。
16、17は電源入力手段としての外部接続端子であり、ここから第1の定格の電源によるAC24V及び、第1の定格の電源よりも電力が少ない第2の定格の電源によるDC12Vを入力可能である。これらのAC、DC、及びPoEの3電源入力は、ネットワークカメラで一般的に使われる仕様である。10はダイオードブリッジであり、外部接続端子16,17に入力されたAC24V又はDC12Vが交流端子に入力されている。ダイオードブリッジ10のプラス端子は、Vaと記した電源出力であり、コンデンサ13、第1のヒータであるヒータ1、第2のヒータであるヒータ2、ダイオード14のアノード、及び電源判別部22へ接続されている。電源判別部22は、例えば、入力された電源がAC24Vか否かを判別する。さらに電源Vaはダイオード14を介してDC/DCコンバータ5へと入力されている。ダイオードブリッジ10のマイナス端子は図1でGND1と記したGNDであり、コンデンサ13のもう一端、スイッチ11を介してヒータ1へ、スイッチ12を介してヒータ2へ、さらにDC/DCコンバータ5へと接続されている。ヒータ1、ヒータ2は、AC24Vが入力されたときにAC24Vの電力によりネットワークカメラにおける温度を上昇させることが可能な発熱手段である。本実施例においては、DC12Vが入力された場合にはこのヒータ1、ヒータ2ではDC12Vの電力によりネットワークカメラにおける温度を上昇させるには不十分である。
RJ45コネクタ8には、シリアル差動入力データ、シリアル差動出力データの2組が接続され、パルストランス7の1次側にそれぞれ接続されている。パルストランス7の1次側中点の2点は、ダイオードブリッジ9の交流入力に接続されている。このパルストランスの1次側中点間をPoE電圧として取り出すことができる。PoE電圧は直流なのでダイオードブリッジ9は本来必要ないが、中点間電圧の極性が反転する場合を考慮している。パルストランス7の2次側はイーサネットコントローラ6へと接続され、シリアルデータ通信が行われる。このイーサネットコントローラ6は実際には27として示されるネットワークカメラのシステム側に存在するが、説明のためだけに図1の電源部及びヒータ部に記載している。
ダイオードブリッジ9のプラス端子及びマイナス端子はPoEコントローラ4へ入力されている。PoEコントローラ4には、不図示のHUB等の給電機器側にネットワークカメラを認識させたり、電力クラス分け用に使われる抵抗が内蔵されている。PoEコントローラ4の出力は、前述したGND1及び、電源Vpである。GND1はDC/DCコンバータ5の一端に接続され、電源Vpはダイオード15を介して、やはりDC/DCコンバータ5の他端に入力される。DC/DCコンバータ5にはGND1に対して、電源Vpと電源Vaとがダイオードオアの形で入力され動作する。すなわち、電源Vpと電源Vaの高い方の電圧がDC/DCコンバータ5に入力されて動作する。電源Vpは通常48V、電源VaはAC24V入力時には33VDC程度、DC12V入力時には11V程度になるので、ここでは電源VpがDC/DCコンバータ5に供給される。このDC/DCコンバータ5は本実施例ではトランスで入力側(以下、1次側という。)と出力側(以下、2次側という。)とが絶縁されたフライバック式を用いる。
DC/DCコンバータ5の出力はGND2と記したGNDに対する電源Vcであり、DC/DCコンバータ20を経由してコネクタ18、19よりシステム27に供給される。本実施例ではこの27の部分がネットワークカメラのシステム部分となる。コネクタ18より電源Vmが、コネクタ19よりGND3がシステム27に供給される。電源VcとGND2は制御手段であるMCU(Micro Control Unit)21の電源としても使用される。このMCU21は低温での動作が保証された素子であり、ネットワークカメラのシステムで使用される素子よりも低温での動作が可能である。DC/DCコンバータ5は何らかの電源入力(DC12V、AC24V、あるいはPoE)があると起動して電源Vcを出力する。よってMCU21も何らかの電源入力があると、動作を開始する。このMCU21の動作に関しては後述する。
3はネットワークカメラにおける温度を検出する温度検出部である。温度検出部3の出力はMCU21の入力201に入力される。電源判別部22のAC24V検出出力はバッファ23を介して、MCU21の入力202に入力される。MCU21の出力205はバッファ24を介してスイッチ11の制御端子に接続され、スイッチ11のON/OFFを制御する。同様に出力206はバッファ25を介してスイッチ12の制御端子に接続され、スイッチ12のON/OFFを制御する。また、MCU21の出力203はDC/DCコンバータ20の制御端子に接続され、DC/DCコンバータ20のON/OFFを制御する。DC/DCコンバータ20は、入力された電源を所定の電圧に変換してネットワークカメラ側に供給する電源供給手段として機能する。出力203をHIGHレベルにするとDC/DCコンバータ20が動作を開始し、LOWレベルにすると動作を停止し電圧出力がされなくなる。26はヒータの動作状態を示す表示部であり、MCU21の出力204によって表示/非表示が制御される。この表示部は例えばヒートアップ中を示すものであり、ヒータ1、ヒータ2によるヒートアップ中に点灯する。この表示部によって、ヒートアップ中なのか、電源が投入されていないのかを外から判断することができるようになる。
図2(A)は温度検出部3の回路例である。310は温度センサであり、その出力電圧Voは次式のように温度Tと出力電圧Voがリニアな関係を持っている。
Figure 0005765916
上記式より各温度での出力電圧は表1のように計算できる。この場合、MCU21は電圧から計算で温度を求めてもよいし、電圧から温度に変換するテーブルを持ってもよい。
Figure 0005765916
図2(B)は温度検出部3にサーミスタを用いた場合の回路例である。301がサーミスタであり、温度が上昇すると抵抗値が下降する特性を持っている。サーミスタ301と抵抗302とでVc、GND2間の電圧を分圧し、その電圧V1がアンプ303により低インピーダンス化されて出力される。温度が上がるとサーミスタ301の抵抗値が下がって電圧V1は上昇すなわち、アンプ303の出力も上昇する。
この場合、出力電圧Voと温度Tとはリニアな関係ではないので、MCU21に電圧から温度に変換するテーブルを持つ。
回路例の図2(A)、(B)ともに温度変化に対して出力電圧が変化する。よって前述したMCU21の入力201はADコンバータで構成する必要がある。
図3(A)はスイッチ11、バッファ24部分の回路例である。スイッチ11の111はMOS FETであり、ソースはGND1、ドレインはヒータ1、ゲート−ソース間に抵抗113、ゲートは抵抗112を介してバッファ24に接続されている。241はフォトカプラであり、フォトトランジスタのエミッタはスイッチ11の抵抗112へ、コレクタは電源Vaに接続されている。241のフォトダイオードは、カソードがGNG2へ接続され、アノードが抵抗242を介してバッファ24の出力となっている。MCU21の出力205からHIGHレベルが出力されると、抵抗242で制限された電流がフォトカプラ241のフォトダイオードに流れる。そして、フォトトランジスタがONし、MOS FET111のゲートに抵抗112を介して電源Vaが印加される。これによりMOS FET111はONしてヒータ1の両端に電源VaとGND1とが印加される。バッファ24はフォトカプラ241のフォトダイオードとフォトトランジスタで1次側と2次側が絶縁されている。この場合、フォトトランジスタが1次側である。図3(B)は図3(A)と全く同じ構成であり、スイッチ12とバッファ25部分の回路例になっている。MCU21の出力206からHIGHレベルが出力されると、ヒータ2の両端に電源VaとGND1とが印加される。1次側と2次側の絶縁も全く同様である。
図4(A)は電源判別部22、バッファ23の回路例である。この例では電源判別部22はツェナーダイオード221でのみ構成される。ツェナーダイオード221はツェナー電圧20V程度のものを使用する。ツェナーダイオード221のカソードは電源Vaに、アノードはバッファ23に接続される。231はフォトカプラであり、フォトダイオードのカソードはGND1へ、アノードは抵抗232を介して、ツェナーダイオード221のアノードへ接続されている。フォトトランジスタのエミッタはGND2へ、コレクタは抵抗電源Vaに接続されるとともにバッファ23の出力になっている。電源判別部の入力であるツェナーダイオード221のカソードに20V以上が印加されると、抵抗232で制限された電流がフォトカプラ231のフォトダイオードに流れる。これによりフォトカプラ231のフォトトランジスタがONし、バッファ23の出力としてLOWレベルが出力される。外部入力としてAC24Vの時には電源Vaが33V程度、DC12Vの時には電源Vaは11V程度になる。よって、ツェナーダイオード221にツェナー電圧20V程度のものを使用することで、AC24V入力時にはバッファ23からLOWレベル、DC12V入力時にはHIGHレベルがMCU21の入力202に入力される。バッファ23もフォトカプラ231のフォトダイオードとフォトトランジスタで1次側と2次側が絶縁されている。この場合はフォトダイオードが1次側である。
図4(B)は表示部26の回路例であり、261のLEDを点灯する回路になっている。LED261のアノードは抵抗264を介して電源Vcへ、カソードはトランジスタ262のコレクタへ接続されている。トランジスタ262のエミッタはGND2へ、ベースは抵抗263を介してMCU21の出力204へ接続されている。MCU21の出力204からHIGHレベルが出力されるとトランジスタ262がONしてLED261に抵抗264で制限された電流が流れ点灯する。
次に、ヒータの電力に関する説明を行う。
外部電源としてAC24Vが供給されていると、電源VaはGND1に対して33VDC程度になる。すなわち、ヒータ1、2には33VDCが印加される。ヒータ1の電力を9Wとすると、ヒータ1の抵抗値RH1は次式により計算でき、120Ωとなる。
Figure 0005765916
同様にヒータ2の電力を3Wとすると、ヒータ2の抵抗値RH2は次式により計算でき、360Ωとなる。
Figure 0005765916
システムをヒートアップする際にはこのヒータ1とヒータ2を両方駆動し、その電力は12Wで抵抗値は90Ωとなる。ヒータ2の3Wは保温用ヒータとしても使用する。
AC24入力時にはヒータは以上の電力で動作する。
以下、ここまでの構成をもとに本実施例の基本的動作を述べる。
図5は本実施例のMCU21の動作を説明するためのフローチャートである。
S11でシステムの電源が投入されると、MCU21は動作を開始する。以下、MCU21は検出された温度に応じたヒータの制御を行う。S12で、入力202を読み出しLOWレベルであればAC24V入力ありと判定しS13に進む。S12で入力202がHIGHレベルの時にはAC24V入力なしと判定し、S25に分岐して出力203でDC/DCコンバータ20をONして終了する(S26)。すなわち、S25の場合は、DC/DCコンバータ20をONする一方、検出された温度に応じたヒータの制御は行わない。
S13ではADコンバータ入力201を用いて温度検出部3の出力電圧Voを読み出し温度Tに変換する。ここで第1のしきい値を−10℃とする。温度T>−10℃であれば(S13でYes)、出力203をHIGHレベルにして、DC/DCコンバータ20の出力を行う(S14)。これによりシステム27、すなわちネットワークカメラのシステムに電力が供給され、動作を開始する。次はS15であるが、これについては後述する。
S13で温度Tが第1のしきい値以下、すなわち、温度T≦−10℃の場合(S13でNoの場合)には、S19に分岐して表示部26でヒートアップ中を知らせる表示を行う。この実施例では出力204をHIGHレベルにしてLED261を点灯する。続くステップ20でヒータ1をON、S21でヒータ2をONした後S22に進む。S22ではT>−10℃となったかどうかのチェックを行い、T>−10℃になるまでS22でループする。このS22のループはT≦−10℃の場合で、ネットワークカメラが起動されずにヒータ1、2が駆動され、ヒーアップモード中を示す表示の行われたヒートアップモードである。
S22でT>−10℃と判定されると、S23でヒータ1をOFF、S24でヒートアップ中の表示を終了した後、処理はS14に移行する。S14ではDC/DCコンバータ20を起動してS15に進む。ここで、第2のしきい値を0℃とする。S15では温度T>0℃であればS16で出力206をLOWレベルにしてヒータ2をOFFし、S15に戻る。このS15、S16のループはT>0℃で全くヒータが駆動されずにネットワークカメラのシステムが動作する通常動作モードである。
S15で温度Tが第2のしきい値以下、すなわち、温度T≦0℃の場合には、S17で保温用ヒータ2をONした後S18に進み温度の確認を行う。T>−10℃であればS15に戻る。このS15、S17、S18のループは0℃≧T>−10℃で保温用ヒータ2のみが駆動されてネットワークカメラが動作を行う保温モードである。S18でT≦−10℃の場合、処理はS20に進みヒータ1をONする。以下は既に説明したフローの実行になる。ただし、S18からS20への分岐は、一度T>−10℃になった(S13でYes、あるいはS22でYes)後、再びT≦−10℃になる場合であり、通常は発生しない。
次にこのフローチャートを用いて、AC24V入力時の実際の各温度での動作を述べる。
まず−15℃の場合を考える。この場合はS13でNOと判定されるので、S19でヒートアップ中を示す表示をON、S20でヒータ1がON、S21でヒータ2がONとなる。すなわち、システムOFF状態で、表示がON、ヒータ1と2が駆動された状態である(ヒートアップモード)。この状態でS22でループし、ヒータ1、2でシステムが暖められ、S22でT>−10℃と判定されると、S23でヒータ1をOFF、S24でヒートアップ中の表示を終了した後、S14以降の動作に移行する。これは以下で説明する−5℃の動作と同様になる。
次に−5℃の場合である。この場合はS13でYesと判定されるので、続くS14でシステムの電源をONする。次のS15でNoと判定され、続くS17でヒータ2をON後、S18でYesとなるので、S15に戻る。これはシステムON状態で、保温用のヒータ2のみが駆動されている状態(保温モード)である。この状態はS15、S17、S18でループを繰り返す。
次に5℃の場合である。この場合S13でYesと判定されるので、S14でシステムの電源をONする。次のS15でYesと判定され、続くS15でヒータ2をOFF後、S15に戻る。これはシステムON状態で、ヒータ1、ヒータ2ともに駆動されていない状態(通常動作モード)である。この状態はS15、S16でループを繰り返す。
以上述べたように、電源ON時の温度が低い場合にはヒートアップモードで起動してヒータを駆動し、保温モードに移行して保温ヒータへの切換えとシステムの起動とを実施した後、ヒータをOFFした通常動作モードへ移行する構成を採った。また、全体制御を司る制御部(MCU21)は2次側、電源判別部、ヒータは1次側に配置し、制御部と電源判別部及びヒータとのインタフェースは絶縁して行う構成を採った。さらに、電源ON時の温度によっては保温モード、あるいは通常動作モードで起動し、ヒートアップモード中はそれを示す表示を行う構成とした。よって、ヒートアップ可能な電源入力時には自動的にヒートアップした後システムを起動し、且つヒートアップ中はそれを知らせる表示が可能なシステムを実現できる。
<実施例2>
実施例1ではDC12V入力時に有効な電力をヒータに印加することができなかった。本実施例ではAC24V入力とDC12V入力とを判別し、各々に応じたヒータの制御を行って両入力時ともに有効な電力をヒータに印加する実施形態である。本実施例では実施例1との差異を中心に説明する。
図6は実施例2におけるネットワークカメラの電源装置の構成を示す図である。30は電源判別部であり、電源Vaを判別する。31はバッファであり電源判別部30の出力を1次側と2次側を絶縁してMCU21の入力230へ伝達する。電源判別部30及びバッファ31の回路例を図7に示す。電源判別部30のツェナーダイオード351は5V程度の電圧品を用いる。バッファ31に関しては、実施例1の図4(A)で説明したバッファ23と同様なのでここでの説明は省略する。図6の32、33はANDゲートであり、MCU21の出力205とバッファ24の間にANDゲート32が、出力206とバッファ25の間にANDゲート33が挿入されている。ANDゲート32、33のもう一つの入力にはMCU21のPWM(Pulse Width Modulation)出力が接続されている。ここで、DC12V入力時にはVaは11V程度となるため、このときのPWMデューティを100%としてヒータ1の抵抗値RL1を計算すると次式より13Ωとなる。
Figure 0005765916
同様にヒータ2の電力を3Wとすると、ヒータ2の抵抗値RL2は次式により計算でき、40Ωとなる。
Figure 0005765916
AC24V入力時にこのヒータ抵抗値を用いると過大な電力となってしまうので、PWMデューティを11%に設定する。このときの13Ωのヒータ1の電力PH1は次式で計算でき、9Wとなる。
Figure 0005765916
同様に40Ωのヒータ2の電力PH2は次式で計算でき、3Wとなる。
Figure 0005765916
こうして、AC24V入力時にはそのAC24Vの電源からの電力をパルス幅変調により低下させる。すなわち、AC24V入力時にPWMデューティをDC12V入力時の11%とすることで、ヒータにDC12V入力時と同じ電力を印加できる。
ここで電源判別方法に関して説明する。AC24V入力時にはバッファ23、バッファ31ともにLOWレベルとなるので、バッファ31の出力レベルを判定する必要はない。よって、実施例1と同様にバッファ23の出力がLOWレベルのときにはAC24V入力ありと判定できる。ツェナーダイオード221が20V程度なので、DC12V入力時にはバッファ23の出力はHIGHレベルとなる。また、ツェナーダイオード351は5V程度なので、DC12V入力時にはバッファ31のみLOWレベル出力となる。よって、バッファ23の出力がHIGHレベルのときに、バッファ31の出力がLOWレベルの時にDC12V入力と判定できる。両バッファがHIGHレベルの時にはPoE入力のみと判定できる。
図8は本実施例における電源装置の動作を示すフローチャートである。図8において、実施例1に係る図5と同じ機能のブロックには同一の参照番号を付す。図8では、図5のフローチャートに対してS30、S31が追加されている。MCU21は、S12で入力202がLOWレベルの場合にはAC24V入力ありと判定し、S30に進む。S30ではMCU21のPWM出力を11%に設定してS13に進む。S13以降は実施例1と違いがないのでここでの説明は省略する。S12で入力202がHIGHレベルの場合にはAC24V入力なしと判定し、S31に分岐する。S31では入力203がLOWレベルの場合にはDC12V入力ありと判定しS13に進む。S13以降の説明は省略する。S31で入力203がHIGHレベルの場合にはPoE入力のみと判定できる。この場合はS24でDC/DCコンバータ20をONしてシステムを起動した後終了する(S25)。このように、PoE入力の場合は、電源判別部での判別結果にかかわらず、検出された温度に応じたヒータの制御は行われない。
以上述べたように、電源ON時の温度が低い場合にはヒートアップモードで起動してヒータを駆動し、保温モードに移行して保温ヒータへの切換えとシステムの起動とを実施した後、ヒータをOFFした通常動作モードへ移行する構成を採った。ここで、AC24V検出とDC12V検出を行うことで、ヒータを両電圧に応じたPWM駆動することが可能となり、両電圧入力ともにヒートアップ可能な構成とした。また、全体制御を司る制御部(MCU21)は2次側、電源判別部、ヒータは1次側に配置し、制御部と電源判別部及びヒータとのインタフェースは絶縁して行う構成を採った。さらに、電源ON時の温度によっては保温モード、あるいは通常動作モードで起動し、ヒートアップモード中はそれを示す表示を行う構成とした。よって、ヒートアップ可能な電源入力時には自動的にヒートアップした後システムを起動し、且つヒートアップ中はそれを知らせる表示が可能なシステムを実現できる。
<実施例3>
実施例1、2はヒータのみでヒートアップする構成であった。実施例3では負荷側であるネットワークカメラをリセット状態にして、DC/DCコンバータからの電力を供給する。本実施例では実施例1との差異を中心に説明する。ただし、本実施例は実施例2に対しても適用することもできる。
図9は本実施例におけるネットワークカメラの電源装置の構成を示す図である。MCU21は、出力240から、コネクタ40を介してネットワークカメラのシステム27にシステムリセットを出力する。この部分以外は実施例1の図1と同一なので、説明は省略する。
図10はネットワークカメラのシステム27におけるリセット回路の例を示す図である。コネクタ18、19より電源及びGNDが供給され、コネクタ40よりリセット信号が供給されている。800はリセット素子であり、電源が供給されると所定のディレイ期間のリセット出力を行う。801はANDゲート(負論理のORゲート)であり、リセット素子800の出力(負論理)とコネクタ40経由のMCU21のリセット出力(負論理)とのORをとって出力している。すなわち、システムはリセット素子の出力あるいはMCU21のリセット出力どちらによってもリセット状態となる。
図11は本実施例における電源装置の動作を示すフローチャートである。図11において、実施例1に係る図5と同じ機能のブロックには同一の参照番号を付す。図11では、S21とS22との間にS40及びS41が追加され、S23とS24との間にS42が追加されている。MCU21は、S21でヒータ2をONにした後、出力240をLOWレベルにしてシステムリセット状態にする(S40)。続くS41では、DC/DCコンバータ20を起動する。DC/DCコンバータ20の起動時には、図10のリセット素子800でのシステムリセットも発生する。次に、S22でT>−10℃となったかどうかのチェックを行う。T≦−10℃であればS22でループし、T>−10℃になったらS23に進み、ヒータ1をOFFする。続くS42ではMCU21の出力240をHIGHレベルにして、S40で出力したネットワークカメラのシステムリセットを解除する。次のS24ではS19で表示した、ヒートアップ中を示す表示を終了し、処理はS15に進む。これ以降は実施例1と同様なので、説明を省略する。
次にこのフローチャートを用いて、AC24V入力時の実際の各温度での動作を述べる。
まず−15℃の場合を考える。この場合はS13でNOと判定されるので、S19でヒートアップモードを示す表示をON、S20でヒータ1がON、S21でヒータ2がON、S40でシステムリセット出力、S41でシステム電源がONとなる。すなわち、システム通電でリセット状態、表示がON、ヒータ1と2が駆動された状態である(ヒートアップリセットモード)。この状態でS22でループし、ヒータ1、2、及びシステム通電負荷でシステムが暖められると、S22でT>−10℃と判定されS23に進む。S23でヒータ1をOFF、S42でシステムリセット解除、S24でヒートアップ中の表示を終了した後、S15以降の動作に移行する。これは以下で説明する−5℃の動作と同様になる。
次に−5℃の場合である。この場合はS13でYesと判定されるので、S14でシステムの電源をONする。次のS15でNoと判定され、続くS17でヒータ2をON後、S18でYesと判定されるので、S15に戻る。これはシステムON状態で、保温用のヒータ2のみが駆動されている状態(保温モード)である。この状態はS15、S17、S18でループを繰り返す。
次に5℃の場合である。この場合はS13でYesと判定されるので、S14でシステムの電源をONする。次のS15でYesと判定され、続くS15でヒータ2をOFF後、S15に戻る。これはシステムON状態で、ヒータ1、ヒータ2ともに駆動されていない状態(通常動作モード)である。この状態はS15、S16でループを繰り返す。
以上述べたように、電源ON時の温度が低い場合にはヒートアップリセットモードで起動してヒータを駆動し、保温モードに移行して保温ヒータへの切換えとシステムの起動とを実施した後、ヒータのOFFした通常動作モードへ移行する構成を採った。ここで、ヒートアップ中はシステムをリセット状態において電源を供給する構成とした。また、全体制御を司る制御部(MCU21)は2次側、電源判別部、ヒータは1次側に配置し、制御部と電源判別部及びヒータとのインタフェースは絶縁して行う構成を採った。さらに、電源ON時の温度によっては保温モード、あるいは通常動作モードで起動し、ヒートアップモード中はそれを示す表示を行う構成とした。よって、ヒートアップ可能な電源入力時には自動的にヒートアップした後システムを起動し、且つヒートアップ中はそれを知らせる表示が可能なシステムを実現できる。また、ヒータとシステム負荷とによる発熱により、ヒートアップ時間の短縮が可能となる。
<実施例4>
実施例3ではヒートアップ時に負荷側であるネットワークカメラをリセット状態にして、DC/DCコンバータからの電力を供給するようにした。実施例4ではヒートアップ時にシステムリセットを解除して、さらにシステム負荷を重くすることでヒートアップ時間を短縮する。本実施例では実施例3との差異を中心に説明する。
図12は実施例4におけるネットワークカメラの電源装置の構成を示す図である。MCU21の250はシリアルポートであり、コネクタ50を経由して、ネットワークカメラのシステム27とシリアル通信を行う。
図13はネットワークカメラのシステム27の構成を示すブロック図である。51は通信部分を制御する通信制御プロセッサ、52はメモリである。通信制御プロセッサ51は、上述の実施例でも説明したイーサネットコントローラ6を経由して外部機器との通信を行う。53は画像処理を行う画像処理プロセッサ、54はメモリである。画像処理プロセッサ53は通信制御プロセッサ51と通信可能である。55は撮像部であり、撮像した画像を画像処理プロセッサ53に転送する。56はパン/チルト制御部であり、パン機構57及びチルト機構58の制御を行う。パン/チルト制御部56は画像処理プロセッサ53の制御下にある。なお、ネットワークカメラのシステム27におけるリセット回路については実施例3で説明したのでここでの説明は省略する。
撮像部55で撮像した画像は画像処理プロセッサ53で画像処理され、通信制御プロセッサ51に転送される。通信制御プロセッサ51はイーサネットコントローラ6を経由して、不図示の外部クライアント機器に画像を転送する。外部クライアント機器は所望の場所の撮像を行うため、ネットワークカメラのシステム27にパン/チルトの移動を指示する。パン/チルトの移動指示を受けた通信制御プロセッサ51は画像処理プロセッサ53にその移動指示を転送する。画像処理プロセッサ53はその移動指示をパン/チルト制御部56に転送してパン/チルトの移動を行う。
コネクタ50は、MCU21のシリアルポートと接続されている。図13のシステム27側では、コネクタ50は通信制御プロセッサ51のシリアルポートに接続され、これによりMCU21と通信制御プロセッサ51とのシリアル通信が可能になっている。
図13のブロック全てが低温(たとえば−30℃)でも動作するのであればヒートアップする必要はない。しかし、半導体には−10℃以上でないと動作しないものも多い。本実施例では少なくとも通信制御プロセッサ51とその周辺(図13ではメモリ52及びイーサネットコントローラ6)が低温下で動作する場合を前提に以下の説明を行う。
図14は本実施例における電源装置の動作を示すフローチャートである。図14において、実施例3に係る図11と同じ機能のブロックには同一の参照番号を付す。図14では、図11のフローチャートに対し、S14とS15との間にS50が追加され、S40が削除され、S41とS22との間にS51が追加され、S42が削除され、S23とS24との間にS52及びS53が追加されている。
MCU21は、S14でDC/DCコンバータ20を起動した後、S50で通信制御プロセッサ51にシリアルポート250を用いて起動コマンドを送信する。この起動コマンドはヒートアップが必要ない場合に送信するコマンドで、通常のシステム起動処理を指示するコマンドである。ネットワークカメラは、起動コマンドを受信するとネットワークカメラの機能を発揮する状態で起動する通常モードで動作するように構成されている。S50が終了するとS15でT>0℃かどうかのチェックを行うが、これ以降は実施例3と同様のため説明を省略する。また、S21でヒータ2をONして、S41でDC/DCコンバータ20を起動した後はS51に進む。S51では通信制御プロセッサ51にヒートコマンドを送信する。このヒートコマンドはヒートアップ開始を指示するコマンドである。通信制御プロセッサ51はこのコマンドを受け取ると、外部との通信を遮断し見掛け上システムが何ら動作していない状況、すなわち、ネットワークカメラの機能を発揮しない状態で昇温のためにだけ起動するヒートアップモードで動作する。仮に低温で画像処理プロセッサ53から異常なデータを受けても、外部との通信を遮断するため、クライアント(不図示)に対してデータを送信することも、クライアントからデータを受信することもない。
ステップ51の次はS22で、T>−10℃かどうかのチェックを行う。T≦−10℃であればS22でループし、T>−10℃になったらS23に進み、ヒータ1をOFFする。続くS52ではMCU21の出力240を用いて所定時間システムリセット出力を行う(所定時間出力240からLOWレベルを出力する)。次のS53では、S50と同様に通信制御プロセッサ51にシリアルポート250を用いて起動コマンドを送信する。続くS24ではヒートアップ中を示す表示を終了し、処理はS17に進む。これ以降は実施例3と同様なので、説明を省略する。
次にこのフローチャートを用いて、AC24V入力時の実際の各温度での動作を述べる。
まず−15℃の場合を考える。この場合はS13でNOと判定されるので、S19でヒートアップ中を示す表示をON、S20でヒータ1がON、S21でヒータ2がONとなる。さらに、S41でシステム電源がONし、S51で通信制御プロセッサ51にヒートコマンドを送出する。すなわち、システム通電で動作状態、表示がON、ヒータ1と2が駆動された状態である(ヒートアップ起動モード)。この状態でS22でループし、ヒータ1、2、及びシステム通電負荷でシステムが暖められる。S22でT>−10℃と判定されると、続くS23でヒータ1をOFF、S52でシステムを所定時間リセット、S53で通信制御プロセッサ51に起動コマンド送信、S24でヒートアップ中の表示を終了した後、S15以降の動作に移行する。これは以下で説明する−5℃の動作と同様になる。
次に−5℃の場合である。この場合はS13でYesと判定されるので、S14でシステムの電源をONし、S50で通信制御プロセッサ51に起動コマンドを送信する。次のS15でNoと判定され、続くS17でヒータ2をON後、S18でYesと判定されるので、S15に戻る。これはシステムON状態で、保温用のヒータ2のみが駆動されている状態(保温モード)である。この状態はS15、S17、S18でループを繰り返す。
次に5℃の場合である。この場合はS13でYesと判定されるので、S14でシステムの電源をONし、S50で通信制御プロセッサ51に起動コマンドを送信する。次のS15でYesと判定され、続くS15でヒータ2をOFF後、S15に戻る。これはシステムON状態で、ヒータ1、ヒータ2ともに駆動されていない状態(通常動作モード)である。この状態はS15、S16でループを繰り返す。
以上述べたように、電源ON時の温度が低い場合にはヒートアップ起動モードで起動してヒータを駆動し、保温モードに移行して保温ヒータへの切換えとシステムの起動とを実施した後、ヒータのOFFした通常動作モードへ移行する構成を採った。ここで、ヒートアップ中はシステムの電源を入れ、外部機器と通信を行わないモードに設定する構成とした。また、全体制御を司る制御部(MCU21)は2次側、電源判別部、ヒータは1次側に配置し、制御部と電源判別部及びヒータとのインタフェースは絶縁して行う構成を採った。さらに、電源ON時の温度によっては保温モード、あるいは通常動作モードで起動し、ヒートアップモード中はそれを示す表示を行う構成とした。よって、ヒートアップ可能な電源入力時には自動的にヒートアップした後システムを起動し、且つヒートアップ中はそれを知らせる表示が可能なシステムを実現できる。また、ヒータとシステム起動負荷とによる発熱により、ヒートアップ時間のさらなる短縮が可能となる。
<その他の実施例>
以上の実施例では温度検出部3の位置については明確に述べなかった。本来低温で動作しないのは主に半導体である。よって、温度検出部3は最低動作温度の高い半導体の温度上昇を把握するため、その近辺、あるいは基板の裏側に配置すべきである。例えば実施例4において、画像処理プロセッサ53の最低動作温度が−10℃であるとする。この場合には、画像処理プロセッサ53の温度を把握できる近辺、あるいは基板の裏側に温度検出部3を配置する必要がある。温度検出部3を画像処理プロセッサ53の近辺に配置できない場合には、画像処理プロセッサ53の温度と温度検出部3の温度差を把握して、画像処理プロセッサ53の温度を計算で求める必要がある。また、最低動作温度が高い半導体が複数ある場合には、温度検出部を複数使用することができる。この場合、MCU21に複数の温度検出部を接続し、その中で検出された最も低い温度を使用して、ここまでの実施例を適用すればよい。
以上の実施例では全てヒータを2個の場合で説明したが、本発明はこれに限られるものではない。たとえばヒータ2は保温用として使用する実施形態を説明したが、保温機能を使用しない実施形態もありうる。この場合のヒータはヒートアップ用の1種類のみで構成できる。
実施例3、4では実施例1との差異で説明したため、ヒータはAC24V入力時のみ、有効な電力を発生する構成となっている。しかし、実施例2と実施例3、4を組み合わせることでDC12V時にも有効な電力を発生する構成とすることができる。
実施例2ではDC12V入力時はヒータ1、2を直接駆動し、AC24V入力時はヒータ1、2を11%デューティで駆動する構成で説明した。しかし、DC12V、AC24V入力ともにデューティの異なるPWMで駆動することも可能である。また、DC/ACの電圧値が異なる場合には、PWMのデューティを変更することで対処できる。
以上の実施例ではヒート制御部としてMCUを例に説明したがこれに限られるものではなく、同様の機能をハードウェアで実現可能であり、あるいは、実施例4で説明したシステム側のプロセッサを用いることも可能である。
実施例4ではヒートアップ終了後に、システムリセットでヒートアップしたシステムを初期化する構成を説明したが、この代わりに、いったんシステムの電源を遮断する構成をとることもできる。具体的には、DC/DCコンバータ20をいったんOFFし再度ONする。これによりシステム27は電源を遮断され通常モードで再起動することになる。この場合、ヒート制御部からシステムリセットを出力する必要がなくなる。電源再起動後にリセット素子が動作することで、システムリセットを発生させることができるので、ヒート制御部のリセット出力を使用する必要がなくなる。
以上の実施例ではヒートアップ中を示す表示部を使用する構成を説明した。また、実施例4では低温で動作可能な通信制御プロセッサの例で説明した。しかし、ヒートアップ中にこの通信制御プロセッサからネットワーク上の外部機器に対しヒートアップ中であることを知らせることにより、外部機器の表示装置上にヒートアップ中の表示を行うことも可能である。この場合、ヒートアップ中を示す表示部は不要となる。
以上の実施例ではヒートアップ中は常にヒータを駆動し、例えば実施例4ではそれにプラスしてシステムの動作負荷でヒートアップのスピードアップを図った(ヒートアップ起動モード)。しかし、ヒータを駆動しなくとも、このシステムの動作負荷のみでヒートアップすることも可能である。例えばここまでの実施例では、ヒータはPoE入力からは駆動できなかった。よって、この場合にリセットを解除したシステム負荷でのヒートアップは特に有効である。実施例4ではMCU21と通信制御プロセッサ51との間をシリアル通信で、ヒートコマンド、起動コマンドを送信する例で説明した。しかしながら、MCU21からのステータス出力を通信制御プロセッサ51で読み出してもよい。ヒートコマンド、起動コマンド、に相当するMCU21の出力2ビットの論理を通信制御プロセッサ51で読み出してもよいし、1ビットのHIGH、LOWをヒート/起動に割り振ってもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (7)

  1. 電子装置へ電源を供給する電源装置であって、
    第1の定格の電源及び該第1の定格の電源よりも電力が少ない第2の定格の電源を入力可能な電源入力手段と、
    前記電源入力手段からの電源を所定の電圧に変換して前記電子装置に供給する電源供給手段と、
    前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源か否かを判別する判別手段と、
    前記電子装置における温度を上昇させることが可能な発熱手段と、
    前記電子装置における温度を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された温度に応じて前記発熱手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記判別手段により前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源であると判別されたときは、前記検出手段により検出された温度に応じた前記電源供給手段及び前記発熱手段の制御を行い、
    前記判別手段により前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源ではないと判別されたときは、前記電源供給手段をONする一方、前記検出手段により検出された温度に応じた前記発熱手段の制御は行わない
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 前記発熱手段は、第1のヒータ及び第2のヒータを含み、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出された温度に応じた前記電源供給手段及び前記発熱手段の制御として、
    前記検出手段により検出された温度が第1のしきい値以下であるときは、前記電源供給手段をOFF、前記第1のヒータ及び前記第2のヒータをONし、
    前記検出手段により検出された温度が前記第1のしきい値より高く該第1のしきい値よりも高い第2のしきい値以下であるときは、前記電源供給手段をON、前記第1のヒータをOFF、前記第2のヒータをONし、
    前記検出手段により検出された温度が前記第2のしきい値より高いときは、前記電源供給手段をON、前記第1のヒータ及び前記第2のヒータをOFFする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. ネットワークケーブルを介して電源を入力可能なPoE入力手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記電源入力手段に前記第1及び第2の定格の電源が入力されず、前記PoE入力手段により電源が入力されたときは、前記判別手段による判別結果にかかわらず、前記検出手段により検出された温度に応じた前記発熱手段の制御は行わない
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記発熱手段の動作状態を示す表示手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  5. 第1の定格の電源及び該第1の定格の電源よりも電力が少ない第2の定格の電源を入力可能な電源入力手段と、前記電源入力手段からの電源を所定の電圧に変換して電子装置に供給する電源供給手段と、前記電子装置における温度を上昇させることが可能な発熱手段とを備える電源装置の制御方法であって、
    前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源か否かを判別する判別工程と、
    前記電子装置における温度を検出する検出工程と、
    前記判別工程での判別結果及び前記検出工程での検出結果に応じて前記電源供給手段及び前記発熱手段を制御する制御工程と、
    を有し、
    前記制御工程は、
    前記判別工程で前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源であると判別されたときは、前記検出工程で検出された温度に応じた前記電源供給手段及び前記発熱手段の制御を行い、
    前記判別工程で前記電源入力手段に入力された電源が前記第1の定格の電源ではないと判別されたときは、前記電源供給手段をONする一方、前記検出工程で検出された温度に応じた前記発熱手段の制御は行わない
    ことを特徴とする制御方法。
  6. 前記発熱手段は、第1のヒータ及び第2のヒータを含み、
    前記制御工程は、前記検出工程で検出された温度に応じた前記電源供給手段及び前記発熱手段の制御として、
    前記検出工程で検出された温度が第1のしきい値以下であるときは、前記電源供給手段をOFF、前記第1のヒータ及び前記第2のヒータをONし、
    前記検出工程で検出された温度が前記第1のしきい値より高く該第1のしきい値よりも高い第2のしきい値以下であるときは、前記電源供給手段をON、前記第1のヒータをOFF、前記第2のヒータをONし、
    前記検出工程で検出された温度が前記第2のしきい値より高いときは、前記電源供給手段をON、前記第1のヒータ及び前記第2のヒータをOFFする
    ことを特徴とする請求項に記載の制御方法。
  7. 前記電源装置は、ネットワークケーブルを介して電源を入力可能なPoE入力手段を更に備え、
    前記制御工程は、前記電源入力手段に前記第1及び第2の定格の電源が入力されず、前記PoE入力手段により電源が入力されたときは、前記判別工程での判別結果にかかわらず、前記検出工程で検出された温度に応じた前記発熱手段の制御は行わない
    ことを特徴とする請求項に記載の制御方法。
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