JP5764294B2 - 銀被覆ニッケル粉末およびその製造方法 - Google Patents

銀被覆ニッケル粉末およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、導電性材料として用いられる銀被覆ニッケル粉末およびその製造方法に関する。特に、導電性ペースト用途に適した銀被覆ニッケル粉末およびその製造方法に関する。
現在、導電性ペースト、メッキ代替電極等の用途で、ニッケル粉末の導電性、耐酸化性、耐環境性等を改善する目的で、銀被覆ニッケル粉末の使用が検討されている。この銀被覆ニッケル粉末は、主に無電解めっき法で作製される。
無電解めっき法で銀被覆ニッケル粉末を作製するときの一般的な工程としては、ニッケル粉末の脱脂・酸洗→Snイオンによるセンシタイジング→Pdイオンによるアクチベーティング→無電解銀めっき、が挙げられる。この工程によれば、Ni粉末の脱脂・洗浄が十分でなくとも銀めっきが可能となるが、析出する銀粒子が緻密ではない、製造工程が長い上に、貴金属であるパラジウムを使用するため、高コストになる、という問題がある。
無電解めっき法としては、ニッケル粉と錯化剤を含むスラリーと、この粉体表面に被覆する金属の錯体溶液とを含む混合スラリーを撹拌しながら、前記粉体表面に、前記被覆物質を温度40〜100℃で析出させる方法で、錯化剤がエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸塩等である製造方法も検討されている(特許文献1)。
しかしながら、この無電解めっき法を用いて銀被覆ニッケル粉末を作製しても、ニッケル粉上に銀粒子が均一に析出せず、粒子化してしまい、連続性のある緻密な膜にならずに被覆が不完全となる。また、析出する銀粒子が粗いため、銀被覆ニッケル粉末の粉体抵抗率が高く、かつ、ニッケル粉末が酸化されやすいという問題がある。
特開2009−84634号公報
本発明の目的は、粉体抵抗率が低い銀被覆ニッケル粉末を提供すること、およびこの銀被覆ニッケル粉末を、簡便で低コストの方法で、提供することである。
本発明は、以下の構成を有することによって上記問題を解決した銀被覆ニッケル粉末およびその製造方法に関する。
(1)実質的に銀とニッケルからなり、銀とニッケルの合計100質量部に対して、銀を6〜15質量部含み、圧力:5.6MPaでの粉体抵抗値が、0.1〜0.5Ω・mmであることを特徴とする、銀被覆ニッケル粉末。
(2)ニッケル粉末、および還元剤を含む溶液(A)と、硝酸銀アンモニア錯体、および反応抑制剤を含有する溶液(B)と、を反応させる工程により、ニッケル粉末に銀を被覆することを特徴とする、銀被覆ニッケル粉末の製造方法。
(3)溶液(A)中に、溶液(B)を滴下させることにより反応させる、上記(2)記載の銀被覆ニッケル粉末の製造方法
(4)溶液(B)の反応抑制剤が、酸性基を含むコポリマーを含む、上記(2)または(3)記載の銀被覆ニッケル粉末の製造方法。
(5)溶液(A)の還元剤が、ヒドラジンである、上記(2)〜(4)のいずれか記載の銀被覆ニッケル粉末の製造方法。
本発明(1)によれば、少量の銀の被覆であっても、導電性がよい銀被覆ニッケル粉末であるので、この粉末を用いた導電性ペースト等により、良好な導電性被膜が得られる。
本発明(3)によれば、ニッケル粉末を被覆する銀粒子が均一で微細になるため、少量の銀の被覆であっても、導電性がよい銀被覆ニッケル粉末を、容易に得ることができる。
実施例2で得られた銀被覆ニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真である。 図1の一部拡大走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた銀被覆ニッケル粉末の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例で使用したニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真である。 図4の一部拡大走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた銀被覆ニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真である。 図6の一部拡大走査型電子顕微鏡写真である。
〔銀被覆ニッケル粉末〕
本発明の銀被覆ニッケル粉末は、実質的に銀とニッケルからなり、銀とニッケルの合計100質量部に対して、銀を5〜15質量部含み、圧力:5.6MPaでの粉体抵抗値が、0.1〜0.5Ω・mmであることを特徴とする。ここで、「実質的に」とは、錫、パラジウム等の触媒を含まず、めっき工程で用いられる還元剤等の不可避不純物を含むことをいう。
ニッケル粉末の平均粒径は、好ましくは、5〜15μmであり、より好ましくは、7〜13μm、さらに好ましくは、9〜11μmである。ここで、平均粒径は、レーザー回折散乱法(ベックマンコールター製のLS13 320)で測定する。
銀の被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部に対して、銀を6〜15質量部であり、好ましくは、7〜12質量部、より好ましくは、8〜11.5質量部である。また、被覆する銀の厚さは、好ましくは、0.1〜0.3μmであり、より好ましくは、0.15〜0.2μmである。
図1、図2に、実施例2で得られた銀被覆ニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真、図3に、この銀被覆ニッケル粉末の断面の走査型電子顕微鏡写真を示す。図1,図2からわかるように、銀被覆ニッケル粉末は、全体的に均一に銀で被覆されている。また、図3からわかるように、個々のニッケル粉末の表面が、均一に銀で被覆されている。図1〜図3からわかるように、本発明の銀被覆ニッケル粉末は、微細な銀粒子で均一に被覆されているため、少量の銀であっても、低い粉体抵抗値を示す。
銀被覆ニッケル粉末は、圧力:5.6MPaでの粉体抵抗値が、0.1〜0.5Ω・mmであり、一般的には、粉末を円柱状に加圧し、粉体抵抗値の測定を行う。測定方法の一例としては、半径:1.50mm(面積:7.07mm)の側面が絶縁性の型に、銀被覆ニッケル粉末を入れ、上下方向から4.00kgfで加圧し、圧粉体の厚さ、上下間の電気抵抗値を測定し、粉体抵抗値を算出する。ここで、圧力は、5.5〜5.7MPaであればよい。
〔銀被覆ニッケル粉末の製造方法〕
ニッケル粉末、および還元剤を含む溶液(A)と、硝酸銀アンモニア錯体、および反応抑制剤を含有する溶液(B)と、を反応させる工程により、ニッケル粉末に銀を被覆することを特徴とする。SnイオンによるセンシタイジングやPdイオンによるアクチベーティングを必要とせず、反応抑制剤を用いることにより、微細で均一な銀粒子を析出させることを目的としている。
ニッケル粉末としては、カルボニル法、アトマイズ法、気相反応法や湿式還元法で作製されたものが挙げられ、凝集せずに単一分散性が高い観点から、カルボニル法で作製された粉末が好ましい。ニッケル粉末の形状は、球状、フレーク状等が挙げられ、銀被覆の均一性の観点から、球状が好ましい。ここで、本製造方法においては、SnイオンによるセンシタイジングやPdイオンによるアクチベーティングを必要としないことを特徴とするため、ニッケル粉末には予め脱脂、酸洗、洗浄等を十分に行い、ニッケル粉末の表面を、清浄な金属ニッケル面にしておくことが肝要である。ニッケル粉末は、単独でも2種以上を併用してもよい。
還元剤としては、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸塩、グルコース等が挙げられ、還元力の高さやハンドリング性の観点から、ヒドラジン、特にヒドラジン一水和物が好ましい。還元剤は、単独でも2種以上を併用してもよい。
水としては、イオン交換水、純水等が挙げられ、純水が好ましい。
溶液(A):100質量部に対して、ニッケル粉末は、銀被覆の均一性、生産性、水への分散性の観点から13〜15質量部であると好ましく、還元剤は、反応性の観点から0.4〜0.6質量部であると好ましい。詳細には、ニッケル粉末が多すぎると、水への分散性が悪くなり、少なすぎると、バッチサイズに対して少量しか製造できないので、生産性が悪くなる。還元剤が多すぎると、銀の析出反応が早くなり過ぎ、水溶液中で銀単体として析出してしまい、少なすぎると水溶液に含有されるすべての硝酸アンモニウム銀錯体の還元が起こらず、硝酸アンモニウム銀錯体が残留してしまう。
硝酸アンモニウム銀錯体は、銀イオンの供給源であり、低コスト、ヒドラジン等の還元剤による反応制御性の観点から好ましく、この硝酸アンモニウム銀錯体は、通常の方法で作ることができる。一例としては、水中に、硝酸銀、アンモニア水を添加し、撹拌し、硝酸アンモニウム銀錯体を含有する水溶液を製造することができる。なお、本製造方法においては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸塩、トリエチレンジアミン等の高価な錯化剤を使用する必要はない。
反応抑制剤は、微細で均一な銀粒子を析出させるために添加され、銀イオンの近傍に存在させる必要があるため、溶液(B)に含まれる。この反応抑制剤としては、強アルカリ環境下での銀還元反応速度抑制性の観点から、酸性基を含むコポリマーが好ましく、製品としては、ビックケミ−・ジャパン製Disperbyk−180、同120、同106、同111、アデカ製アデカサイザーPN160等が挙げられる。反応抑制剤は、単独でも2種以上を併用してもよい。
溶液(B)は、反応速度の観点から、pHが11〜14であると好ましく、pH調整剤としては、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、水酸化銀を生成しない点や金属(Na,K)を含有すると不純物濃度が高くなる観点から、アンモニア水が好ましい。pH調整剤は、単独でも2種以上を併用してもよい。
溶液(B):100質量部に対して、硝酸銀は、Niに対する反応量の観点から8〜10質量部であると好ましく、アンモニア水は、pH調整(11以上を維持する)の観点から65〜70質量部であると好ましく、反応抑制剤は、反応スピードのコントロールの観点から0.09〜0.11質量部であると好ましい。
溶液(A)と溶液(B)との反応は、溶液(A)中に、溶液(B)を滴下させると、均一に微細な銀粒子を析出させる観点から好ましい。
溶液(A)と溶液(B)との反応は、室温付近(10〜30℃)で行うことが好ましい。10℃より低いと、溶液中の温度がばらつく場合には、水溶液が凝固する可能性があり、30℃より高いと、銀の析出速度が速くなり、均一で微細な銀粒子が析出しにくくなるためである。
溶液(A)と溶液(B)との反応は、強力に撹拌しながら行うことが、均一に微細な銀粒子を析出させる観点から好ましい。強力に撹拌するための高速攪拌型分散機としては、ディゾルバー、ポリトロン、ホモミキサー、ホモブレンダー、ケデイーミル、ジェットアジターなど、分散作用する要部が液中で高速回転(500〜15,000rpm。好ましくは1,000〜4,000rpm)するタイプの分散機が挙げられ、ジェット式アジターが好ましい。
溶液(A)と溶液(B)との反応で作製された銀被覆ニッケル粉末は、作製後に速やかに洗浄し、乾燥を行うことが好ましい。
仕上げ工程として、#400メッシュ相当のステンレスメッシュ等でフィルタリングを行うと、導電性ペースト等に使用するために好ましい。
なお、溶液(A)、溶液(B)には、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、分散剤、消泡剤、その他の添加剤と含有させることができる。
本発明で得られた銀被覆ニッケル粉末は、常法により、導電性ペースト等として使用することができる。
本発明について、実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部、%はことわりのない限り、質量部、質量%を示す。
〔実施例1〕
(前処理工程)
200dmのステンレスタンクに、140dmの純水を入れ、カルボニル法で作製された平均粒径:7μmのnovamet製ニッケル粉末(純度:99.9%、型番:4SP−10)を投入し、ジェットアジターで撹拌した。ここに、1800cmの希硝酸を加えて、ジェットアジターでさらに撹拌し、酸洗を行った。このとき、水溶液は、ニッケルの溶解により、薄い緑色になった。この後、薄い緑色の上澄み液を除去し、純水でのデカンテーションにより、ニッケル粉末の洗浄を行い、乾燥させずに水中で保持した。なお、本実施例では、熱処理を伴うカルボニル法で作製されたニッケル粉末を使用したため、残留有機物等は残存せず、脱脂は不要と考え、行わなかった。
(銀被覆工程)
前処理後のニッケル粉末に、100dmの純水、18dmのアンモニア水、1050gのヒドラジン一水和物を加え、ジェットアジターで撹拌し、溶液(A)を作製した。別途、12dmの純水に、4725gの硝酸銀、1dmの純水に溶解した51gの反応抑制剤(ビッグケミ−・ジャパン(株)製Disperbyk−111、36dmの純水アンモニア水を加え、撹拌し、溶液(B)を作製した。ジェットアジターで撹拌しながら、溶液(A)中に、溶液(B)を、10分間で、滴下した。この後、ジェットアジターでの撹拌を15分続けた後、上澄み液を除去した後、デカンテーションにより、銀被覆ニッケル粉末を洗浄し、濾過脱水した後、60℃で15時間の乾燥、#400メッシュ相当のステンレスメッシュにてフィルタリングを行い、実施例1の銀被覆ニッケル粉末を得た。この実施例1の銀被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部に対して、11質量部であった。
〔実施例2〕
溶液(A)中に、溶液(B)を、9分間で、滴下した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の銀被覆ニッケル粉末を得た。この実施例2の銀被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部に対して、9質量部であった。図1、図2に、得られた銀被覆ニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真を、図3に、得られた銀被覆ニッケル粉末の断面の走査型電子顕微鏡写真を示す。また、参考に、図4、図5に、実施例で使用したニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真を示す。図1,図2からわかるように、銀被覆ニッケル粉末が、全体的に均一に銀で被覆されていることがわかった。また、図3からわかるように、個々のニッケル粉末の表面が、約100〜200nmの厚さで、均一に銀で被覆されていることがわかった。また、図2、図5の比較から、銀被覆ニッケル粉末の表面の凹凸は、使用したニッケル粉末の凹凸に起因していると考えられる。
〔実施例3〕
溶液(A)中に、溶液(B)を、8分間で、滴下した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の銀被覆ニッケル粉末を得た。この実施例3の銀被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部に対して、8質量部であった。
〔比較例1〕
窒素雰囲気下、5リットルの撹拌槽に平均粒径11μmの球状ニッケル粉(純度:99.9%):160gを、イオン交換水:2900.5gに、EDTA四ナトリウム:73.5g、炭酸アンモニウム:76.2gを溶解した液と共に加えて、平板パドル2枚羽根と4枚の邪魔板で処理液量1リットル当りの所要動力:0.4kg・m/secで30分間、70℃で撹拌を行い、銀錯体溶液を1分間で添加して、さらに2時間、70℃で、同所要動力で撹拌を継続して、金属ニッケル粉表面への銀の析出を行った。ここで、銀錯体溶液は、AgNO3:28.0g、EDTA四ナトリウム:162.0g、炭酸アンモニウム:84.0g、イオン交換水:756.3gを溶解して作製した。銀被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部に対して、10質量部であった。図6、図7に、得られた銀被覆ニッケル粉末の走査型電子顕微鏡写真を示す。図6、図7から、比較例で得られた銀被覆ニッケル粉末は、ニッケル粉末表面が、均一に銀で被覆されておらず、ニッケル粉末表面の一部に銀が付着していることがわかった。
〔比較例2〕
5リットルの撹拌槽に平均粒径10μmの球状ニッケル粉(純度:99.9%):180gを、純水:1800gに、硝酸:9gを溶解した液と共に加えて、4枚撹拌羽50φで撹拌速度:400rpmにおいて15分間、25℃で撹拌を行い、デカントを3回行った。その後、硝酸銀:32gに、40%硝酸パラジウム水溶液(パラジウム含有率:約18質量%):15g、純水:60gを混合し、アンモニアで錯体化を行い、pHを11に調整した。硝酸で洗浄したニッケル粉に純水:187g、アンモニア:80g、ヒドラジン一水和物:8gを加え、撹拌スピード:500rpmで撹拌した。作製した銀錯体溶液を、添加スピード:30g/minで添加して、さらに10分間、25℃で、同所要動力で撹拌を継続して、金属ニッケル粉表面への銀の析出を行った。銀被覆量は、銀とニッケルの合計100質量部に対して、10質量部であった。
〔圧力:5.6MPaでの粉体抵抗値の測定〕
実施例1〜3、比較例1、2で得られた粉末を円柱状に加圧し、粉体抵抗値の測定を行った。詳しくは、半径:1.50mm(面積:7.07mm)の型に入れ、上下方向から4.00kgfで加圧し、圧粉体の厚さ、上下間の電気抵抗値を測定し、粉体抵抗値を算出した。表1に、結果を示す。参考に、平均粒径:10μmのニッケル粉末と、平均粒径:10μmの銀粉末を表1に示す割合で混合したときの粉体抵抗値を示す。
実施例1〜3の粉体抵抗値は、0.15〜0.24Ω・mmと著しく低く、銀粉とほぼ同等であった。これに対して、比較例1の粉体抵抗値は、ニッケル50〜75質量部のニッケル・銀混合粉とほぼ同等であった。また、比較例2は、高コストになるパラジウムを用い、パラジウム核を付与する工程を付加したが、粉体抵抗値は、0.28Ω・mmと少し高かった。
以上より、本発明の銀被覆ニッケル粉末は、ニッケル粉末の表面が、銀で均一に低くされており、かつ粉体抵抗値が著しく低いことがわかる。この銀被覆ニッケル粉末は、本発明の製造方法で、容易に得ることができる。

Claims (4)

  1. とニッケルからなり、銀とニッケルの合計100質量部に対して、銀を6〜15質量部含み、圧力:5.6MPaでの粉体抵抗値が、0.1〜0.5Ω・mmであることを特徴とする、銀被覆ニッケル粉末。
  2. ニッケル粉末、および還元剤を含む溶液(A)と、硝酸銀アンモニア錯体、および酸性基を含むコポリマーを含む反応抑制剤を含有する溶液(B)と、を反応させる工程により、ニッケル粉末に銀を被覆することを特徴とする、銀とニッケルからなり、銀とニッケルの合計100質量部に対して、銀を6〜15質量部含み、圧力:5.6MPaでの粉体抵抗値が、0.1〜0.5Ω・mmである銀被覆ニッケル粉末の製造方法。
  3. 溶液(A)中に、溶液(B)を滴下させることにより反応させる、請求項2記載の銀被覆ニッケル粉末の製造方法
  4. 溶液(A)の還元剤が、ヒドラジンである、請求項2または3記載の銀被覆ニッケル粉末の製造方法。
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