JP5763819B1 - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、優れた省エネルギー化を実現できる積層体を提供する。【解決手段】本発明の積層体は、複数のセルを有するハニカム構造体層の少なくとも一方の面に、蓄熱層が積層され、該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在することを特徴とするものである。【選択図】図1

Description

本発明は、優れた省エネルギー化を実現できる積層体に関するものである。
近年、電力供給問題等のエネルギー問題がクローズアップされ、省エネルギー問題に対する取り組みの重要性は、よりいっそう増してきている。
例えば、省エネルギー問題に対する取り組みとしては、夜間電力を用いる蓄熱システム(アクティブ蓄熱)を利用した省エネルギー住宅がある。
電力を用いるアクティブ蓄熱に対して、最近では、電力を使用しないパッシブ蓄熱を利用した省エネルギー住宅の研究が行われている。パッシブ蓄熱を利用した省エネルギー住宅としては、例えば、建築部材にパッシブ蓄熱を導入して、建築物全体の熱容量を高めたもの等がある。このような建築物は、夏場には夜間の冷熱や冷房の冷熱を、冬場には日中の温熱や暖房の温熱を、蓄熱させることができ、その蓄熱した冷熱・温熱を利用して冷暖房効率を向上させ、省エネルギー化を実現しようとするものである。
例えば、特許文献1には、ハニカム体と金属板が積層され、ハニカム体の小部屋に蓄熱材が充填された蓄熱パネル体が記載されており、蓄熱効果を向上できることが記載されている。
WO2008/053853
しかし、特許文献1では、蓄熱効果は向上するものの、軽量性は得られにくい。また、特許文献1では、裏面からの熱を表面へと伝えやすい構造となっており、例えば、裏面からの熱を一旦蓄熱してしまうと、その熱を表面側から放熱する場合があり、場合によっては、省エネルギー化が難しいことがある。このような問題に対しては別途断熱材を積層することも考えられるが、厚みが増し空間を圧迫したり、強度に劣る場合がある。
本発明は、上記課題を解決するため、鋭意検討をした結果、複数のセルを有するハニカム構造体層の少なくとも一方の面に蓄熱層が積層され、該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在するように積層された積層体が、優れた蓄熱性、軽量性、強度を有し、かつ、優れた省エネルギー化を実現できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の特徴を有するものである。
1.複数のセルを有するハニカム構造体層を有する積層体であって、
該ハニカム構造体層の少なくとも一方の面に、蓄熱層が積層され、
該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在することを特徴とする積層体。
2.複数のセルを有するハニカム構造体層を有する積層体であって、
該ハニカム構造体層の一方の面に蓄熱層、もう一方の面に基材層が積層され、
該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在することを特徴とする積層体。
3.複数のセルを有するハニカム構造体層を有する積層体であって、
該ハニカム構造体層の両面に、蓄熱層が積層され、
該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在することを特徴とする積層体。
4.前記蓄熱層の外側に、表面層が積層されていることを特徴とする1.から3.のいずれかに記載の積層体。
5.前記ハニカム構造体層と前記蓄熱層との間には、遮蔽層が積層されていることを特徴とする1.から4.のいずれかに記載の積層体。
本発明の積層体は、優れた省エネルギー化を実現できるものである。特に、反対面(表面から裏面あるいは裏面から表面)への熱移動を抑え、空間内を所定の温度でより長期間保つことができ省エネルギー化を図ることができる。さらに、優れた軽量性、強度も有する。
本発明の積層体構造のモデル図(斜視図)である。 本発明の積層体構造のモデル図(斜視図)である。 本発明の積層体構造のモデル図(断面図)である。 本発明の積層体構造のモデル図(断面図)である。 試験1、2におけるモデル図である。 試験3におけるモデル図である。
1:ハニカム構造体層
2:セル
3:蓄熱層
4:表面層
5:遮蔽層
6:ケイ酸カルシウム板
7:赤外線ランプ
8:ポリスチレンフォーム
9:温度センサー
10:黒球温度計
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明の積層体は、複数のセルを有するハニカム構造体層の少なくとも一方の面に、蓄熱層が積層され、該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在することを特徴とするものである(図1)。このような積層体は、熱の蓄熱、放熱とともに、ハニカム構造体層のセル内部に少なくとも空洞部分が存在することにより、最適な熱遮蔽効果が発揮でき、反対面への熱移動を抑え、空間内を所定の温度でより長期間保つことができ、省エネルギー化を図ることができるものである。さらに、軽量かつ高強度を実現した積層体である。
本発明の積層体は、このような空洞部分が存在する限り特に限定されないが、ハニカム構造体層の厚み方向に対し、厚み対比(空洞率)で30%以上(さらには50%以上、さらには70%以上、最も好ましくは100%)が空洞部分であることが好ましい。またこのような空洞部分は、通常空気を含む部分であるが、場合により、特定の気体が注入された状態、また減圧または加圧された状態でもよい。
本発明とは異なり、ハニカム構造体層のセル内部に空洞部分がなく、例えば、蓄熱材で充填されている場合、表面から蓄えた熱を裏面から放熱しやすく、また、裏面から蓄えられた熱を表面から放熱しやすい構造となる。そのため、住宅等においては、夏場、外部から蓄えられた熱い熱が、住宅内部へ放熱されやすく、空調の妨げとなる場合がある。さらに、空調運転中も外部から熱が蓄え続けられるため、空調の妨げとなる場合があり、省エネルギー化を図ることが難しい場合がある。
本発明で用いるハニカム構造体層は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム製ハニカム構造体層、セラミック製ハニカム構造体層、プラスチック製ハニカム構造体層、ペーパー製ハニカム構造体層、不織布製ハニカム構造体層等が挙げられる。
本発明では、特に、ペーパー製ハニカム構造体層が好ましく、例えば、ボール紙、クラフト紙、ガラスペーパー、樹脂含浸ぺーパー等を用いたペーパー製ハニカム構造体層を使用することができる。
このようなハニカム構造体層は、厚みが5mm以上50mm以下(好ましくは9mm以上40mm以下、さらに好ましくは13mm以上30mm以下)のものを好適に用いることができる。このような厚みでは、熱遮蔽効果と軽量化、さらに薄膜化を実現することができる。
また、ハニカム構造体層は、複数のセルを有するものであり、該セルは上記材質で形成されるセル壁によって区画化されたものである。また特に限定されないが、セルの形状は、丸形、波型形状(三角形)、四角形(バイアス形状)、六角形(蜂の巣形状)等が挙げられ、セルサイズは、5mm以上30mm以下程度であることが好ましい。なお、セルサイズは、例えば、丸形の場合は直径、波型形状(三角形)の場合は波の高さ、四角形(バイアス形状)の場合は長径、六角形(蜂の巣形状)の場合は内接円の直径により測定することができる。
本発明の蓄熱層は、蓄熱材を含むものであり、該蓄熱材を樹脂で固定化したもの、蓄熱材をカプセル化したもの、蓄熱材を多孔体に充填したもの、蓄熱材を袋、ケースに充填したもの等、あるいはこれらを複合したもの等が挙げられる。
蓄熱層は、厚みが1mm以上5mm以下(さらには1.5mm以上4.5mm以下)であるものを好適に用いることができる。このような厚みでは、十分な蓄熱性能が得られるとともに、軽量化と薄膜化が実現できる。
蓄熱材としては、例えば、硫酸ナトリウム10水和物、炭酸ナトリウム10水和物、リン酸水素ナトリウム12水和物、チオ硫酸ナトリウム5水和物、塩化カルシウム6水和物等の水和塩等の無機潜熱蓄熱材、また、脂肪族炭化水素、長鎖アルコール、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、脂肪酸トリグリセリド、ポリエーテル化合物等の有機潜熱蓄熱材、コンクリート、石材、レンガ等の顕熱蓄熱材等が挙げられ、これらの蓄熱材のうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、潜熱蓄熱材を好適に用いることができ、特に、有機潜熱蓄熱材を用いることが好ましい。顕熱蓄熱材は熱容量が小さく、放熱しやすい性質を有するのに対し、潜熱蓄熱材は、熱容量が大きく、ある程度放熱が抑制されるため、本願発明に好適である。さらに、有機潜熱蓄熱材は、用途に応じた相変化温度の設定が容易であり、例えば相変化温度(融点)の異なる2種以上の有機潜熱蓄熱材を混合することで、容易に相変化温度の設定が可能である。
特に、本発明では、有機潜熱蓄熱材として、炭素数8以上36以下の脂肪族炭化水素、炭素数8以上36以下の長鎖アルコール、炭素数8以上36以下の長鎖脂肪酸、炭素数8以上36以下の長鎖脂肪酸エステルを用いること好ましい。
脂肪族炭化水素としては、例えば、n−デカン(融点−30℃)、n−ウンデカン(融点−25℃)、n−ドデカン(融点−8℃)、n−トリデカン(融点−5℃)、ペンタデカン(融点6℃)、n−テトラデカン(融点8℃)、n−ヘキサデカン(融点17℃)、n−ヘプタデカン(融点22℃)、n−オクタデカン(融点28℃)、n−ノナデカン(融点32℃)、エイコサン(融点36℃)、ドコサン(融点44℃)、およびこれらの混合物で構成されるn−パラフィンやパラフィンワックス等が挙げられる。
長鎖アルコールとしては、例えば、カプリルアルコール(融点7℃)、ラウリルアルコール(融点24℃)、ミリスチルアルコール(融点38℃)、ステアリルアルコール(融点58℃)等が挙げられる。
長鎖脂肪酸としては、例えば、オクタン酸(融点17℃)、デカン酸(融点32℃)、ドデカン酸(融点44℃)、テトラデカン酸(融点50℃)、ヘキサデカン酸(融点63℃)、オクタデカン酸(融点70℃)等の脂肪酸等が挙げられる。
長鎖脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸メチル(融点5℃)、ミリスチン酸メチル(融点19℃)、パルミチン酸メチル(融点30℃)、ステアリン酸メチル(融点38℃)、ステアリン酸ブチル(融点25℃)、アラキジン酸メチル(融点45℃)等が挙げられる。
特に、夏場の高温時期において、夜間の冷熱や冷房の冷熱を蓄熱させることができ、その蓄熱した冷熱を利用して、冷房効率を向上させ、省エネルギー化を実現するため、有機潜熱蓄熱材として、特に、脂肪族炭化水素としては、ペンタデカン(融点6℃)、n−テトラデカン(融点8℃)、n−ヘキサデカン(融点17℃)、n−ヘプタデカン(融点22℃)、n−オクタデカン(融点28℃)等が用いられ、長鎖アルコールとしては、カプリルアルコール(融点7℃)、ラウリルアルコール(融点24℃)等が用いられ、長鎖脂肪酸としては、オクタン酸(融点17℃)等が用いられ、長鎖脂肪酸エステルとしては、ラウリン酸メチル(融点5℃)、ミリスチン酸メチル(融点19℃)、パルミチン酸メチル(融点30℃)等が好適に用いられる。このような融点が比較的低い有機潜熱蓄熱材を用いた場合、特に居住空間において、冷房効率の向上、省エネルギー化とともに、より快適な居住空間を長時間維持しやすい。
蓄熱材を樹脂で固定化した蓄熱層は、蓄熱材と樹脂を混合し、樹脂を硬化することによって得ることができる。樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル・バーサチック酸ビニルエステル樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等の溶剤可溶型、NAD型、水可溶型、水分散型、無溶剤型等、または、合成ゴム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、ポリオールーイソシアネート、アミンーエポキシ等の架橋構造を形成する樹脂を用いることが好ましく、このような樹脂使用すれば、架橋構造内に蓄熱材が担持・保持されて固定化した蓄熱層を得ることができる。
また蓄熱材と樹脂とともに、粘土鉱物、界面活性剤、熱伝導性物質、相溶化剤、反応促進剤、難燃剤、顔料、骨材、粘性調整剤、可塑剤、緩衝剤、分散剤、架橋剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、防藻剤、湿潤剤、消泡剤、発泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、凍結防止剤、滑剤、脱水剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、繊維類、香料、化学物質吸着剤、光触媒、吸放湿性粉粒体等の添加剤を混合することもできる。
蓄熱材をカプセル化した蓄熱層は、例えば、蓄熱材と不飽和単量体を混合し、不飽和単量体を重合させることで蓄熱材をカプセル化し、該カプセルを樹脂で固定化したり、多孔体に充填したり、袋、ケースに充填して得ることができる。不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル単量体、芳香族ビニル単量体等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
また、蓄熱材と不飽和単量体とともに、開始剤、界面活性剤、緩衝剤、分散剤、架橋剤、pH調整剤等の添加剤を混合することもできる。
蓄熱材を多孔体に充填した蓄熱層は、例えば、浸漬法、減圧・加圧注入法等により、蓄熱材を多孔体に充填して得ることができる。
多孔体としては、特に限定されず、繊維材料、樹脂発泡材料、木質材料等が挙げられる。
蓄熱材を袋、ケースに充填した蓄熱層は、例えば、樹脂やゴム、金属、繊維等の公知の袋、ケースに蓄熱材を充填して得ることができる。
本発明では、蓄熱材の含有比率が高く、成形・加工しやすい点で、蓄熱材を樹脂で固定化した蓄熱層を用いることが好ましい。
また、蓄熱層における蓄熱材の含有比率は、蓄熱層全量に対して50重量%以上、さらには60重量%以上、さらには70重量%以上であることが好ましい。
さらに本発明の積層体は、前記蓄熱層の外側に、表面層が積層されていることが好ましい(図2)。表面層としては、例えば、表面に意匠性を付与する材料、蓄熱・放熱効率を向上させる材料、蓄熱層を保護する材料等が挙げられ、例えば、プラスチックシート、紙シート、繊維シート、皮シート、金属板、ガラス板、木質板、無機質板等、あるいはコーティング膜等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、表面層として少なくとも金属板または無機質板を含むことが好ましい。金属板または無機質板は、蓄熱層を保護するとともに、空間と蓄熱層との間の蓄熱、放熱を効率よく行うことができ、また、手等で触れることにより、夏場は涼感を、冬場は暖感を感じることができる。
金属板としては、特に限定されないが、例えば、銅、アルミニウム、鉄、真鍮、亜鉛、マグネシウム、ニッケル等の金属材料を含む金属板が挙げられ、特に、加工の容易性、熱伝導性等から銅、アルミニウム、鉄の金属材料を含む金属板を好適に用いることができる。
また、金属板の厚みは、0.1mm以上1mm以下(好ましくは0.15mm以上0.9mm以下、さらに好ましくは0.2mm以上0.8mm以下)のものが好ましく、蓄熱、放熱の効率性、軽量化の面から好適に使用することができる。
また、金属板表面は、なんらかの表面処理が施されたものでもよい。
無機質板としては、特に限定されないが、例えば、スレート板、石膏ボード、ALC板、珪酸カルシウム板、木毛セメント板、セラミックペーパー、天然石板、無機サイディングボード等が挙げられる。
また無機質板の厚みは、0.1mm以上10mm以下(好ましくは0.5mm以上9mm以下、さらに好ましくは1mm以上8mm以下)であることが好ましい。
また、表面層表面は、平滑なものでもよいし、凹凸を有するものでもよい。例えば、意匠性向上、蓄熱・放熱の効率を向上させる目的で凹凸を有するものも使用できる。
さらに本発明の積層体は、ハニカム構造体層と蓄熱層との間に、遮蔽層が積層されていることが好ましい。遮蔽層としては、蓄熱層に蓄えられた熱が裏面へ、また裏面からの熱が表面へと移動することを遮蔽する働きを有するもの、あるいは、蓄熱層の蓄熱材がハニカム構造体層セル内部の空洞部分へと移動することを遮蔽する働きを有するもの等が挙げられる。このような遮蔽層を有することにより、熱遮蔽効果がよりいっそう発揮でき、反対面への熱移動を抑え、空間内を所定の温度でより長期間保つことができ省エネルギー化を図ることができる。
遮蔽層としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の樹脂フィルム、また、織布や不織布、ガラスクロス等が挙げられ、特に、本発明では、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の樹脂フィルムが好適に用いられる。これらの遮蔽層は、1種または2種以上を併せて用いることができる。
遮蔽層の厚みは、0.01mm以上3mm以下(さらには0.03mm以上1mm以下)であることが好ましい。このような厚みでは、熱遮蔽効果と軽量化、さらに薄膜化を実現することができる。
本発明の積層体の第一の態様としては、例えば図3に示すように、ハニカム構造体層の一方の面に、蓄熱層が積層されたものである。また、もう一方の面には公知の基材層を用途に合わせて積層することができる。このような積層体は、ハニカム構造体層のセルを蓄熱層で塞ぐ構造となっており、さらに、もう一方の面も基材層あるいは蓄熱層で塞ぐ構造とすることにより、反対面への熱移動を抑えることができる。
図3(a)では、ハニカム構造体層、蓄熱層が独立した層となっており、また図3(b)では、ハニカム構造体層、蓄熱層、表面層が独立した層となっており、ハニカム構造体層のセル内部はすべて空洞部分となる(空洞率100%)。
また、図3(c)、(d)のように、ハニカム構造体層のセル内部の一部が蓄熱層で充填されたものでもよい。特に表面層を含む場合、蓄熱層と表面層が接するように積層されており、かつ、蓄熱層を介して、表面層とセル内部の空洞部分が存在することが好ましく、本発明の効果を発揮する点で、ハニカム構造体層の厚み方向に対し、厚み対比(空洞率)で30%以上(さらには50%以上)が空洞部分であることが好ましい。
また、ハニカム構造体層は、複数のハニカム構造体層を重ね合わせてもよく(図3(e))、そのうち一つのハニカム構造体層のセル内部に蓄熱層が充填されたものでもよい(図3(f))。
また、ハニカム構造体層と蓄熱層との間に遮蔽層が積層されたものでもよい(図3(g)、(h)、(i)、(j))。
基材層としては、使用する用途によって適宜設定すればよいが、例えば、断熱材料、コンクリート材料、木質材料、プラスチック材料、ガラス材料、金属材料、無機質材料等を用いることができる。これらの基材層としては、板状、フィルム状等の材料、あるいは、既存の壁面、天井等を構成する材料等が使用できる。
積層方法としては、特に限定されないが、それぞれ公知の接着材、接着テープを用いて貼り合わせる方法、また、蓄熱層として蓄熱材を樹脂で固定化した蓄熱層を用いる場合は、樹脂形成とともに、表面層やハニカム構造体層、また、遮蔽層に直接貼りあわせることもできる。また、ボルトやネジ、釘、アングル等を用いて積層することもできる。
本発明の積層体の第二の態様として、例えば図4((a)〜(k))に示すように、ハニカム構造体層の両面に、蓄熱層が積層されたもの等が挙げられる。
図4(a)では、ハニカム構造体層、蓄熱層が独立した層となっており、また図4(b)では、ハニカム構造体層、蓄熱層、表面層が独立した層となっており、ハニカム構造体層のセル内部はすべて空洞部分となる(空洞率100%)。
また、図4(c)〜(g)、(k)のように、ハニカム構造体層のセル内部の一部が蓄熱層で充填されたものでもよい。特に表面層を含む場合、蓄熱層と表面層が接するように積層されており、かつ、蓄熱層を介して、表面層とセル内部の空洞部分が存在することが好ましく、本発明の効果を発揮する点で、ハニカム構造体層の厚み方向に対し、厚み対比(空洞率)で30%以上(さらには50%以上)が空洞部分であることが好ましい。
また、第一の態様と同様、複数のハニカム構造体層を重ね合わせてもよく(図4(g)、(h)、(k))、遮蔽層が積層されたものでもよい(図4(i)、(j)、(k))。
第二の態様は、本発明の蓄熱効果を両面から発揮することができるため、例えば、パーテーション、間仕切材等として、オフィスやエントランス等の大空間において有効に活用することができる。
なお、ハニカム構造体層の両面に蓄熱層が積層された場合、蓄熱層の厚みはそれぞれ1mm以上5mm以下(さらには1.5mm以上4.5mm以下)であるものが好ましく、両者トータルの厚みは2mm以上10mm以下(さらには3mm以上9mm以下)であることが好ましい。
本発明の積層体は、使用する用途に合わせて、上述した蓄熱材を適宜選定することができる。例えば、居住空間に使用する場合は、蓄熱材の融点が15℃〜30℃付近のものを使用すればよい。この他、車輌等の内装材として用いる場合は蓄熱材の融点が15℃〜30℃付近のものを、冷蔵庫に用いる場合は蓄熱材の融点が0℃〜15℃付近のものを、冷凍庫に用いる場合は蓄熱材の融点が−30℃〜−10℃付近のものを、それぞれ使用すればよい。また蓄熱材を選定には、蓄熱材1種のみでもよいし、上記融点の範囲内となるように、融点の異なる2種以上の蓄熱材を混合して選定することもできる。
本発明の積層体は、住宅等の建築物の壁材、天井材、床材等の内・外装材、パーテーション、仕切り材、ドア・扉、車輌等の内装材、機械・機器等の工業製品、熱電変換システム、冷蔵・冷凍庫、自動販売機、プラント、タンク、人ロ衛星やロケット等の宇宙機、浴槽・浴室、温室、クーラーボックス、電気製品、OA機器、オフィス用品、家具、日用雑貨等に用いる材料として適用できる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にするが、本発明はこの実施例に限定されない。
表面層1:ガルバリウム鋼板(溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板)(1800mm×600mm、厚み0.4mm)
表面層2:表面処理アルミニウム板(1800mm×600mm、厚み0.6mm)
表面層3:亜鉛メッキ鋼板(1800mm×600mm、厚み0.4mm)
蓄熱組成物1:蓄熱材(パルミチン酸メチル)70重量部、ポリエーテルポリオール20重量部、触媒(ジブチル錫ラウレート)0.5重量部、添加剤(粘土鉱物、界面活性剤、分散剤)5.5重量部を混合攪拌し、さらにヘキサメチレンジイソシアネート4重量部を加えて攪拌したもの。(蓄熱材の含有比率:70重量%)
蓄熱組成物2:蓄熱材(パルミチン酸メチル)67重量部、ポリエーテルポリオール22.5重量部、触媒(ジブチル錫ラウレート)0.5重量部、添加剤(粘土鉱物、界面活性剤、分散剤)5.5重量部を混合攪拌し、さらにヘキサメチレンジイソシアネート4.5重量部を加えて攪拌したもの。(蓄熱材の含有比率:67重量%)
蓄熱層3:蓄熱材(パラフィンワックス(相変化温度28℃))70重量部、スチレンブタジエンエラストマー(スチレン/ブタジエン=40/60)20重量部を160℃にて溶融加熱混合した後、加熱ニーダーを用いて120℃にてパーライト(かさ密度0.07g/cm)10重量部を混合しスラリーを得た。このスラリーを押出し成形機を用いて成形したもの(厚み3mm)。(蓄熱材の含有比率:70重量%)
遮蔽層1:ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み0.05mm)
遮蔽層2:ポリエチレンナフタレートフィルム(厚み0.1mm)
ハニカム構造体層1:ぺーパーハニカム(厚み:15mm、セル形状:波型形状、セルサイズ:10mm、段ボール紙製)
ハニカム構造体層2:ぺーパーハニカム(厚み:20mm、セル形状:6角形状、セルサイズ:8mm、樹脂含浸ぺーパー製)
ハニカム構造体層3:アルミニウムハニカム(厚み:15mm、セル形状:6角形状、セルサイズ:12mm、アルミニウム製)
ハニカム構造体層のセル内部の空洞率は、下記一般式により計算される。なお、前記空洞率は、ハニカム構造体層の積層体を製造する前のセル内部の厚みに対して、積層体を製造した後の実測のセル内部の空洞部分を形成するセル内部の厚みから、厚み対比を測定したものを、空洞率とした(n=3)。
(空洞率)(%)=100×(製造後のセル内部の厚み)/(製造前のセル内部の厚み)
(実施例1)
表面層1の上に、蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、遮蔽層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させた。次に、遮蔽層1とハニカム構造体層1を接着材で貼着し、積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(h)に示す構造であり、蓄熱層の厚みが3mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例2)
遮蔽層1を遮蔽層2に替えた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(h)に示す構造であり、蓄熱層の厚みが3mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例3)
蓄熱組成物1を蓄熱組成物2に替えた以外は、実施例1と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(h)に示す構造であり、蓄熱層の厚みが3mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例4)
表面層1の上に、蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、ハニカム構造体層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させ、積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は80%であった。なお、蓄熱層の厚みが3mmであった。
(実施例5)
蓄熱層の厚み以外は、実施例4と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は66%であった。なお、蓄熱層の厚みが5mmであった。
(実施例6)
蓄熱層の厚み以外は、実施例1と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(h)に示す構造であり、蓄熱層の厚みが5mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例7)
蓄熱層の厚み以外は、実施例4と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は93%であった。なお、蓄熱層の厚みが1mmであった。
(実施例8)
表面層1、蓄熱層3、遮蔽層1の順に接着材を介して積層し、さらに、遮蔽層1とハニカム構造体層1を接着材で貼着し、積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(h)に示す構造であり、蓄熱層の厚みが3mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例9)
表面層1の替わりに表面層2を用いた以外は、実施例4と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は80%であった。なお、蓄熱層の厚みが3mmであった。
(実施例10)
表面層1の替わりに表面層3を用いた以外は、実施例4と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は80%であった。なお、蓄熱層の厚みが3mmであった。
(実施例11)
ハニカム構造体層1の替わりにハニカム構造体層2を用いた以外は、実施例4と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層2のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は85%であった。なお、蓄熱層の厚みが3mmであった。
(実施例12)
ハニカム構造体層1の替わりにハニカム構造体層3を用いた以外は、実施例4と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層3のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は80%であった。なお、蓄熱層の厚みが3mmであった。
(比較例1)
表面層1の上に、蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、ハニカム構造体層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させ、積層体を製造した。
得られた積層体は、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部全体に充填されており、セル内部の空洞率は0%であった。
(比較例2)
表面層1の上に、ハニカム構造体層1を接着材で貼着し、積層体を製造した。
実施例1〜12、比較例1〜2で得られた積層体について、次の試験1を行った。
(試験1)
図5に示すように、ケイ酸カルシウム板(1800mm×600mm、厚み6mm)と積層体を、表面層が表面となるように貼りあわせ、ケイ酸カルシウム板に赤外線が照射できるように赤外線ランプを設置した。また、ケイ酸カルシウム板表面から30cm離れた位置に温度センサー(外部温度)を設置し、赤外線ランプの熱が逃げないようにポリスチレンフォームで囲んだ。さらに、表面層表面にも温度センサー(内壁面温度)を設置し、さらに表面層からの輻射熱を測定するため、表面層から30cm離れた位置に黒球温度計(直径15cm)(空間温度)を設置し、試験体を作製した。
作製した試験体を、クリーンルーム(12m、高さ2.5m)の中心に設置し、クリーンルーム内の温度を30℃に設定して3時間静置した。3時間後、クリーンルーム内の温度を25℃設定に変え、赤外線ランプをONにして各温度センサーの温度を測定した。結果は、赤外線ランプをONにしてから2時間後の各温度を表1及び表2に示した。
実施例1、4で得られた積層体について次の試験2を行った。
(試験2)
実施例1、4で得られた積層体については、別途、40℃にて12時間静置、その後20℃にて12時間静置を1サイクルとして、60サイクル行った後、試験1と同様の試験を行った。その結果、実施例1は空間温度26℃、内壁面温度28℃、外部温度50℃であり、実施例4は空間温度26℃、内壁面温度29℃、外部温度50℃であった。
(実施例13)
2枚の表面層1を用意し、表面層1の上に、それぞれ蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、遮蔽層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させ積層体を得た。次に、2枚の積層体の遮蔽層1側とハニカム構造体層1とが接触するように、ハニカム構造体層1をサンドイッチ状に挟み込んで、接着材で貼着し、積層体を製造した。
得られた積層体は、図4(j)に示す構造であり、蓄熱層の厚みがそれぞれ3mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例14)
2枚の表面層1を用意し、表面層1の上に、それぞれ蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、ハニカム構造体層1をサンドイッチ状に挟み込んで、蓄熱組成物1を硬化させ、積層体を製造した。
得られた積層体は、図4(d)に示す構造であり該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は60%であった。なお、蓄熱層の厚みがそれぞれ3mmであった。
(実施例15)
2枚の表面層1を用意し、一つの表面層1の上に、蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、ハニカム構造体層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させ、積層体1を得た。
もう一つの表面層1の上に、蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、遮蔽層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させ、積層体2を得た。
次に、積層体1のハニカム構造体層1側と、積層体2の遮蔽層1側が接触するように、接着材で積層し、積層体を製造した。
得られた積層体は、図4(f)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は80%であった。なお、蓄熱層の厚みがそれぞれ3mmであった。
(実施例16)
蓄熱層の厚み以外は、実施例14と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図4(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は87%であった。なお、蓄熱層の厚みがそれぞれ1mmであった。
(実施例17)
2枚の表面層1を用意し、一つの表面層1の上に、蓄熱組成物1を流し込み、さらに蓄熱組成物1が硬化する前に、遮蔽層1を積層して、蓄熱組成物1を硬化させ、積層体3を得た。
積層体3の遮蔽層1側とハニカム構造体層1、ハニカム構造体層1ともう一つの表面層1とが接触するように、ハニカム構造体層1をサンドイッチ状に挟み込んで、接着材で貼着し、積層体を製造した。
得られた積層体は、図3(i)に示す構造であり、蓄熱層の厚みが3mmであり、ハニカム構造体層1のセル内部の空洞率は100%であった。
(実施例18)
蓄熱層の厚み以外は、実施例14と同様の方法で積層体を製造した。
得られた積層体は、図4(d)に示す構造であり、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部の一部に充填されており、セル内部の空洞率は33%であった。なお、蓄熱層の厚みがそれぞれ5mmであった。
(比較例3)
ハニカム構造体層1のセル内に蓄熱組成物1を充填し、2枚の表面層1を用いてサンドイッチ状に挟み込んで、蓄熱組成物1を硬化し、積層体を製造した。
得られた積層体は、該蓄熱層はハニカム構造体層1のセル内部全体に充填されており、セル内部の空洞率は0%であった。
(比較例4)
2枚の表面層1を用意し、ハニカム構造体層1をサンドイッチ状に挟み込んで、接着材で貼着し、積層体を製造した。
実施例13〜18、比較例3〜4で得られた積層体について次の試験3を行った。
(試験3)
図6に示すように、積層体の一方の表面層に赤外線が照射できるように赤外線ランプを設置した。また、この表面層から30cm離れた位置に温度センサー(外部温度)を設置し、赤外線ランプの熱が逃げないようにポリスチレンフォームで囲んだ。さらに、もう一方の表面層表面にも温度センサー(内壁面温度)を設置し、さらに表面層からの輻射熱を測定するため、表面層から30cm離れた位置に黒球温度計(直径15cm)(空間温度)を設置し、試験体を作製した。
作製した試験体を、クリーンルーム(12m、高さ2.5m)の中心に設置し、クリーンルーム内の温度を30℃に設定して3時間静置した。3時間後、クリーンルーム内の温度を25℃設定に変え、赤外線ランプをONにして各温度センサーの温度を測定した。結果は、赤外線ランプをONにしてから2時間後の各温度を表3に示した。
Figure 0005763819

注)表1〜表3の( )内の数値は厚み(mm)を示す。
Figure 0005763819
Figure 0005763819
上記表1〜3の結果より、全ての実施例において、空洞部分が存在するハニカム構造体層、及び、蓄熱層が積層された積層体は、冷熱を有効に利用することができ、外部温度が高温に達した場合であっても、空間温度や内壁温度の上昇が抑えられ、冷房効率が良く、省エネルギー化を実現できることが確認できた。
一方、比較例1及び3のように、ハニカム構造体層に空洞部分が存在しない場合は、外部温度が高温に達した場合に、空間温度や内壁温度の上昇が抑えることができず、冷房効率が実施例よりも劣り、省エネルギー化も実現できないことが確認された。比較例2及び4のように、蓄熱層が存在しない場合には、外部温度が高温に達した場合に、空間温度や内壁温度が比較的早く上昇してしまい、冷房効率が実施例よりも劣り、省エネルギー化も実現できないことが確認された。

Claims (6)

  1. 複数のセルを有するハニカム構造体層を有する積層体であって、
    該ハニカム構造体層の少なくとも一方の面に、蓄熱層が積層され、
    該ハニカム構造体層のセル内部には、少なくとも空洞部分が存在し、
    前記ハニカム構造体層と前記蓄熱層との間には、遮蔽層が存在し、
    前記遮蔽層が、前記ハニカム構造体層と前記蓄熱層と接触しており、
    前記蓄熱層の厚みが、1mm以上5mm以下であり、
    前記遮蔽層の厚みが、0.01mm以上3mm以下であり、
    前記遮蔽層が、樹脂フィルムであり、
    前記蓄熱層における蓄熱材の含有比率が、蓄熱層全量に対して50重量%以上であることを特徴とする積層体。
  2. 該ハニカム構造体層の一方の面に蓄熱層、もう一方の面に基材層が積層されることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 該ハニカム構造体層の両面に、蓄熱層が積層されることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 前記蓄熱層の外側に、表面層が積層されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層体。
  5. 前記ハニカム構造体層の厚みが、5mm以上50mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記蓄熱材が、有機潜熱蓄熱材であり、
    前記蓄熱層における有機潜熱蓄熱材の含有比率が、蓄熱層全量に対して50重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の積層体。
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