JP5762020B2 - 切削インサートおよび切削工具ならびにそれを用いた被削材の切削方法 - Google Patents

切削インサートおよび切削工具ならびにそれを用いた被削材の切削方法 Download PDF

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Description

本発明は、切削インサートおよび切削工具ならびにそれを用いた被削材の切削方法に関する。
従来、正面フライス、エンドミルなどの転削工具として、回転中心軸を有するホルダの外周部に設けられたインサートポケットに、それぞれ切削インサートを、切刃がアキシャルレーキやラジアルレーキといった所定の傾きを設けて装着されたスローアウェイ式の転削工具が用いられている。転削工具を用いて行なう加工としては、例えば平面を加工する平面削り加工、あるいは段を加工したり直角な面を加工したりする肩削り加工、平面や曲面によって構成された立体的な形状を加工する3次元加工などが挙げられる。3次元加工を行なう場合には、切刃を多方向に進行させる必要があるため、近年、例えば特許文献1に開示されるように、環状の切刃を有している略円板状の切削インサート(以下、丸駒チップということがある)が提案されている。なお、このような転削工具は、マシニングセンタ等の工作機械によって制御されており、計算機によって計算された「カッタパス」と呼ばれる切刃の加工経路に沿って切刃を動かして切削を行なう。
特開平4−93110号公報
丸駒チップを用いた加工では、カッタパスと実際の切刃の加工経路とに誤差が生じ、その誤差は加工面に寸法誤差となって現れ、加工面の加工精度が悪くなるおそれがある。
本発明の目的は、特に3次元加工において、加工面の寸法誤差が小さく、加工精度の良好な切削インサートを提供することにある。
本発明の切削インサートは、上面と、下面と、前記上面および前記下面に接続されている側面と、前記上面と前記側面との交差部に位置する切刃とを有している本体部を備え、前記切刃は、前記本体部の外方側に凸の複数の第1円弧状切刃と、前記本体部の外方側に凸で、かつ前記第1円弧状切刃の曲率半径よりも小さい曲率半径の複数の第2円弧状切刃とを有しており、前記複数の第1円弧状切刃と前記複数の第2円弧状切刃とは交互に配置されており、前記第1円弧状切刃は、側面視において、端部から中央部に向かうにつれて前記下面から離れる側に湾曲しており、前記上面は、前記第1円弧状切刃に連続して、前記第1円弧状切刃から前記本体部の内方側に向かうにつれて前記下面に近づくように傾斜しているすくい面を有しており、該すくい面の前記第1円弧状切刃に近い側の端部における傾斜角度は、前記第1円弧状切刃の前記端部から前記中央部に向かうにつれて大きくなっていることを特徴とする。
本発明の切削工具は、本発明の切削インサートと、切削インサートが装着されるホルダとを備えていることを特徴とする。
本発明の被削材の切削方法は、本発明の切削工具を回転させる工程と、回転している前記切削工具の前記切刃を被削材に接触させて前記被削材を切削する工程と、回転している前記切削工具の前記切刃を前記被削材から離間させる工程とを含むことを特徴とする。
本発明の切削インサートによれば、曲率半径がそれぞれ異なる第1円弧状切刃と第2円
弧状切刃とを有しており、第1円弧状切刃は、側面視において、下面から離れる側に湾曲している。このため、丸駒チップのような1つの曲率半径を有する円弧状切刃に比べて、第1円弧状切刃の曲率半径をより大きく設定することができて、切削方向を3次元的に拡張することができるため、より加工精度の高い加工面を得ることができる。その結果、設計されたカッタパスと実際の切刃の加工径路との誤差が小さくなって、寸法誤差が小さくて加工精度の高い加工面を得ることができる。
本発明の実施形態の一例である切削インサート1の斜視図である。 図2に示す切削インサート1の上面図である。 (a)は図2に示す切削インサート1の矢印Aの指す方向の側面図であり、(b)は図2に示す切削インサート1の矢印Bの指す方向の側面図である。 (a)は図2に示す切削インサート1のC−C線における断面図であり、(b)はD−D線における断面図である。 本発明の切削工具の実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明の被削材の切削方法の実施形態の一例を説明する工程図である。
<切削インサート>
以下、図1〜図4を用いて、本発明の実施形態の例である切削インサート1(以下、単にインサート1と略す)について説明する。
本発明の実施形態の一例であるインサート1は、上面2と、下面3と、上面2および下面3に接続されている側面4とを有する本体部を備える。本例においては、図1および図2に示すように、この本体部は板状であり、その形状は、上面視において、例えば円形状、または三角形状、四角形状、五角形状、六角形状、八角形状といった多角形状などの当業者が通常インサートに使用する形状である。本例においては、具体的には、本体部の形状は三角形状である。上面2と側面4との交差部には切刃5が位置している。本例において、本体部の寸法は上面2における最大幅が9〜11mであり、下面3から上面2までの高さは2〜10mmである。
インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物がある。
インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
上面2のうち切刃5に沿う領域は、切屑が擦過するすくい面として機能する。側面3のうち切刃に沿う領域は、逃げ面として機能する。また、下面3は、ホルダに装着するための着座面として機能する。
上面2と側面4とは、具体的には、上面2と側面4とのなす角が鋭角となるように接続している。すなわちインサート1は、図3に示すように、側面4に正の逃げ角θが付与された、いわゆるポジティブ型のインサートである。ここで、逃げ角θは、側面視において、下面3に垂直な補助線Vに対する側面4の傾斜角度である。逃げ角θとしては、5°〜30°の範囲であり、この範囲内で適宜設定されており、その値は、切刃5に沿う方向に一定である。この構成によって、被削材の表面に平行な方向と垂直な方向との両方に切刃が進行して切削を行なう、沈み込み加工を良好に行なうことができる。
切刃5は、本体部の外方側に凸の第1円弧状切刃51と、本体部の外方側に凸で、かつ第1円弧状切刃51の曲率半径よりも小さい曲率半径の第2円弧状切刃52を有している。円弧状の切刃は理論上、1点で被削材に接触して、その点における法線方向に進行して切削を行なう。したがって、第1円弧状切刃51および第2円弧状切刃52を有していることによって切削方向を任意に決定することができ、3次元加工等の複雑な曲面の形成を容易に行なうことができる。なお、本例においては、第1円弧状切刃51および第2円弧状切刃52は、切削方向をより良好に拡張するために、それぞれ1つの曲率半径を有している。具体的には、第1円弧状切刃51の曲率半径は6.5mmであり、第2円弧状切刃52の曲率半径は3mmである。
本例においては、図2に示すように、第1円弧状切刃51と第2円弧状切刃52とはそれぞれ複数形成されており、第1円弧状切刃51と第2円弧状切刃52とが交互に配置されている。ここで、第1円弧状切刃51と第2円弧状切刃52とが交互に配置されることによって形成される形状は限定されない。例えば、本体部の形状が上面視において多角形状の場合には、上面2の各辺に第1円弧状切刃51を、上面2のコーナーに第2円弧状切刃52を配置して多角形状を形成していてもよい。本例においては、図2に示すように、上面2は三角形状であり、3つの辺に3つの第1円弧状切刃51(51a,51b,51c)を、3つのコーナーに3つの第2円弧状切刃52(52a,52b,52c)を有している。したがって、第1円弧状切刃51は主として切削に関与する主切刃として機能し、第2円弧状切刃52は、コーナー切刃として機能する。このように、上面視において、第1円弧状切刃51と第2円弧状切刃52とを多角形状に配置することによって、第1円弧状切刃51および第2円弧状切刃52の曲率半径が大きくなることに起因してインサート1の寸法が大きくなることを抑制することができる。
本例においては、図3(a)に示すように、第1円弧状切刃51は、側面視において、下面3から離れる側に湾曲している。この構成によって、3次元的に切削方向を拡張することができる。
また、この構成によって、カッタパスと加工軌跡との誤差をさらに補正することができる。この誤差は、第1円弧状切刃51の回転体の形状、すなわち加工曲面の形状が、アキシャルレーキおよびラジアルレーキによって変化することによっても生じる。そのため、アキシャルレーキおよびラジアルレーキの値によって、通常の方法で第1円弧状切刃51の湾曲形状を適宜調節して設計すればよい。例えば、アキシャルレーキおよびラジアルレーキの値を定数として、所望の回転体を得るための曲線の式を計算してもよいし、アキシャルレーキおよびラジアルレーキの値を変化させながら、第1円弧状切刃51の回転体の形状の変化を観察して、試行錯誤的に設計してもよい。
さらに、この構成によって、第1円弧状切刃51はアキシャルレーキを正の方向により
大きく確保することができるため、切削抵抗を低減することができる。
本例においては、図2に示すように、上面視において、第1円弧状切刃51の長さは、第2円弧状切刃52の長さよりも長い。この構成によって、主切刃である第1円弧状切刃51の長さを可及的に長くすることができるため、切削方向をより良好に拡張することができる。
本例においては、図3(a)に示すように、側面視において、第1円弧状切刃51は、端部511から中央部512に向かうにつれて下面3から離れる側に湾曲している。この構成によって、上面視および側面視において、第1円弧状切刃51における頂部がほぼ一致し、切削時に被削材に最も先に接触する第1円弧状切刃51の中央部512において、切削方向を効果的に拡張することができる。
さらに、図3(a)に示すように、側面視において、第1円弧状切刃51は、第1円弧状切刃51の中央部512を通り下面3に垂直な線Lを対称軸として、左右対称である。この構成によって、3次元的に拡張された切削方向を中央部512の中央部において左右対称にすることができるため、カットパスの設計をより簡単にすることができる。
本例においては、図3(b)に示すように、側面視において、第2円弧状切刃52は、下面3に近づく側に湾曲している。この構成によって、主切刃である第1円弧状切刃51によって切削を行なう場合には、第2円弧状切刃52が切削に関与しにくくなるため、カッタパスの設計をより簡単に行なうことができる。また、第2円弧状切刃52によって切削を行なう場合には、生成された切屑の厚みが部分的に変化するため、切屑が幅方向に圧縮されやすくなり、切屑の排出方向が定まり易くなる。
本例においては、図2における第1円弧状切刃51aの法線N方向の断面視(図4(a)参照)において、上面2と側面4との成す角度は鋭角である。この構成によって、アキシャルレーキを正の方向により大きく設定することができ、切削抵抗をより低減することができる。
上面2は、切刃5に連続して、切刃5から本体部の内方側に向かうにつれて下面3に近づくように傾斜しているすくい面21を有している。すくい面21は、すくいとして機能し、切刃5から生成される切屑の厚みに関与する。一般に、角度αが大きくなると、切屑の厚みは薄くなる傾向がある。上面2が切刃5に連続してすくい面21を有していることによって、切刃5の被削材への食い付きが良好になって、切削抵抗を低減することができる。なお、本例においては、図4に示すように、切刃5の刃先の強度を強くするため、切刃5とすくい面21との交差部に平坦なランド6を設けている。ランド6の幅は、切削条件によって適宜設定されるが、本例においては0.15mmである。
本例においては、切刃5が円弧状であるため、切刃5によって生成された切屑は、すくい面21を擦過しながら、螺旋状にカールして排出される。すなわち、すくい面21によって切屑の排出方向が制御される。切削条件によって切屑の排出方向の制御が不良となる場合には、上面2に凹部や凸部などを別途設けて、ブレーカ形状を適宜設計すればよい。
本例においては、図4(a)に示すように、すくい面21は、第1円弧状切刃51に連続している第1すくい面21aと、第1すくい面21aと連続するとともに、第1すくい面21aの傾斜角度よりも大きい傾斜角度の第2すくい面21bを有している。特に、高負荷切削条件下においては、生成された切屑とすくい面21との接触面積を可及的に減少させて、必要最小限の面積で接触することによって、生成された切屑を螺旋状にカールさせて、切屑排出性を良好にすることができる。このように、第2すくい面21bの傾斜角
度を第1すくい面21aの傾斜角度よりも大きくすることによって、生成された切屑が第2すくい面21bを擦過しにくくなって、生成された切屑とすくい面21との接触面積を減少させて、切屑の排出方向をより良好に制御することができる。
具体的には、図4(a)に示すように、第1すくい面21aの第1円弧状切刃51に近い側の端部の仮想延長線P1と水平面Hとが成す角度をα1とし、第2すくい面21bの第1円弧状切刃51に近い側の端部の仮想延長線Qと水平面Hとが成す角度をβとすれば、α1<βである。角度α1は5°〜25°の範囲から、また角度βは15°〜45°の範囲から適宜設定される。なお、図4(a)は側面図であるため、水平面Hは直線で表わされている。
また、本例においては、図4(a)に示すように、すくい面21の傾斜角度は、第1円弧状切刃51の端部511から中央部512に向かうにつれて大きくなっている。第1円弧状切刃51の中央部511における切削抵抗は最も高く、端部512における切削抵抗は最も低くなる。したがって、すくい面21の傾斜角度が第1円弧状切刃51の端部512から中央部511に向かうにつれて大きくなっていることによって、切削抵抗のばらつきを低減することができる。具体的には、図4(b)に示すように、第1すくい面21aの第1円弧状切刃51に近い側の端部の仮想延長線P2と水平面Hとが成す角度をα2とすれば、α1>α2である。
本例においては、図4(a)に示すように、すくい面21は、第2円弧状切刃52に連続している第3すくい面21cを有している。この構成によって、第2円弧状切刃52の被削材への食い付きが良好になって、切削抵抗を低減することができる。具体的には、図4(a)に示すように、第3すくい面21cの第2円弧状切刃52に近い側の端部の仮想延長線Rと水平面Hとが角度γを成している。
上面2の中央部には、図4(a)に示すように、上面2の中央から下面3の中央まで貫通する貫通孔7を有しており、貫通孔7の周囲には、ネジ頭当接部8を有している。貫通孔7は、ホルダに取り付けるために取付けネジを挿通する孔であり、ネジ頭当接部8は、取付けネジのネジ頭と当接する。このとき、ネジ頭当接部8は、切刃5と同じ高さに位置しているか、あるいは切刃5よりも低い位置にあるのがよい。本例においては、具体的には、図4に示すように、ネジ頭当接部8は切刃5よりも低い位置にある。この構成によって、取付けネジのネジ頭とネジ頭当接部8とが接触する位置が切刃5よりも低い位置にあるため、取付けネジのネジ頭とネジ頭当接部8との間に切屑が噛み込まれにくくなる。
側面4は、図3に示すように、ホルダと当接する拘束部41を有している。この構成によって、インサート1に働く回転モーメントを低減させて、インサート1が回転するのを抑制することができる。拘束部41の数や配置については、適宜設定すればよく、例えば、複数の拘束部41が、上面視において、切刃5に沿う方向に等間隔で配置されていてもよい。本例においては、図2に示すように、側面4は、3つの拘束部41a,41b,41cを有している。3つの拘束部のうち、拘束部41a,41bは、上面視において、第1円弧状切刃51aの中央部511の法線N(図2参照)を対称軸として左右対称となるように配置されている。この構成によって、第1円弧状切刃51aが受ける切削力の働く方向と2つの拘束部41a,41bの延長線の交点が略同一直線上に位置するため、回転モーメントを効果的に低減させることができる。
<切削工具>
本発明の実施形態の一例である切削工具30は、図5に示すように、切削インサート1と、切削インサート1が装着される、回転中心軸を有している円柱状のホルダ20とを備えている。
ホルダ20は、回転中心軸Sを中心とする円柱状の形状である。そして、ホルダ20の先端側の外周部には、インサートポケット21が等間隔に複数設けられている。インサートポケット21は、インサート1が装着される部分であり、ホルダ20の外周面および先端面に開口している。
そして、ホルダ20に設けられた複数のインサートポケット21に、インサート1が装着される。複数のインサート1は、切刃5が外周面から外方に突出するように装着される。
本例においては、インサート1は、取付けネジによって、インサートポケット21に装着されている。すなわち、インサート1の貫通孔7に取付けネジを挿入し、この取付けネジの先端をインサートポケット21に形成されたネジ孔(図示せず)に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、インサート1がホルダ20に装着されている。
また、本例においては、インサート1は、ホルダ20に対して、外周面から外方に突出する切刃5が正のアキシャルレーキを有するように装着されている。すなわち、側面視で、ホルダ20の外周面側に配置されたインサート1の切刃5は、ホルダ20の先端側から後端側に向かうにつれて、ホルダ20の回転中心軸Sから遠ざかるように傾斜している。このような構成によって、切削時にかかる切削抵抗の低減を図ることができる。
<被削材の切削方法>
図6を用いて、本発明の実施形態の一例である被削材の切削方法について、切削工具10を用いた場合を例示して説明する。本例の被削材の切削方法は、以下の(i)〜(iii)の工程を含む。
(i)図6(a)に示すように、切削工具30をホルダ20の回転中心軸Sを中心に矢印X方向に回転させる工程、および矢印Y1方向に動かし、被削材100に切削工具30の切刃5を近づける工程。
(ii)図6(b)に示すように、インサート1の切刃5を被削材100の表面に接触させ、回転している切削工具30を、例えば矢印Z方向に動かし、被削材100の表面を切削する工程。
(iii)図6(c)に示すように、回転している切削工具30を矢印Y2方向に動かし、被削材100から切削工具30を離間させる工程。
なお、前記(i)の工程では、切削工具30と被削材100とは相対的に近づければよく、例えば被削材100を切削工具30に近づけてもよい。これと同様に、前記(iii)の工程では、被削材100と切削工具30とは相対的に遠ざければよく、例えば被削材100を切削工具30から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、切削工具30を回転させた状態を保持して、被削材100の異なる箇所にインサート1の切刃5を接触させる工程を繰り返せばよい。使用している切刃5が摩耗した際には、インサート1を貫通孔7の中心軸に対して回転させて、未使用の切刃5を用いればよい。
さらに、被削材100の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1 切削インサート
2 上面
21 すくい面
21a 第1すくい面
21b 第2すくい面
21c 第3すくい面
3 下面
4 側面
41(41a,41b,41c) 拘束部
5 切刃
51 第1円弧状切刃
511 中央部
512 端部
52 第2円弧状切刃
6 ランド
7 貫通孔
8 ネジ頭当接部
20 ホルダ
21 インサートポケット
30 切削工具
100 被削材

Claims (10)

  1. 上面と、下面と、前記上面および前記下面に接続されている側面と、前記上面と前記側面との交差部に位置する切刃とを有している本体部を備え、
    前記切刃は、前記本体部の外方側に凸の複数の第1円弧状切刃と、前記本体部の外方側に凸で、かつ前記第1円弧状切刃の曲率半径よりも小さい曲率半径の複数の第2円弧状切刃とを有しており、
    前記複数の第1円弧状切刃と前記複数の第2円弧状切刃とは交互に配置されており、
    前記第1円弧状切刃は、側面視において、端部から中央部に向かうにつれて前記下面から離れる側に湾曲しており、
    前記上面は、前記第1円弧状切刃に連続して、前記第1円弧状切刃から前記本体部の内方側に向かうにつれて前記下面に近づくように傾斜しているすくい面を有しており、
    該すくい面の前記第1円弧状切刃に近い側の端部における傾斜角度は、前記第1円弧状切刃の前記端部から前記中央部に向かうにつれて大きくなっていることを特徴とする切削インサート。
  2. 前記第1円弧状切刃の法線方向の断面視において、前記上面と前記側面との成す角度は鋭角であることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 上面視において、前記第1円弧状切刃の長さは、前記第2円弧状切刃の長さよりも長いことを特徴とする請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 側面視において、前記第1円弧状切刃は、前記第1円弧状切刃の前記中央部を通り前記下面に垂直な線を対称軸として、左右対称であることを特徴とする請求項1からのいずれかの項に記載の切削インサート。
  5. 前記すくい面は、前記第1円弧状切刃に連続している第1すくい面と、該第1すくい面よりも内側に位置して前記第1すくい面に連続している第2すくい面とを有し、
    前記第1すくい面の傾斜角度よりも前記第2すくい面の傾斜角度が大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の切削インサート。
  6. 前記第2すくい面は、前記第1円弧状切刃の前記端部の内側に位置する部分での傾斜角度と、前記第1円弧状切刃の前記中央部の内側に位置する部分での傾斜角度とが同じであることを特徴とする請求項5に記載の切削インサート。
  7. 側面視において、前記第2円弧状切刃は、前記下面に近づく側に湾曲していることを特徴とする請求項1から6のいずれかの項に記載の切削インサート。
  8. 請求項1から7のいずれかの項に記載の切削インサートと、上記切削インサートが装着される、回転中心軸を有している円柱状のホルダとを備えていることを特徴とする切削工具。
  9. 上記切削インサートは、前記ホルダの前記回転中心軸に対して、前記第1円弧状切刃が正のアキシャルレーキを有するように前記ホルダの外周部に装着されていることを特徴とする請求項8に記載の切削工具。
  10. 請求項8または9に記載の切削工具を回転させる工程と、
    回転している前記切削工具の前記切刃を被削材に接触させて前記被削材を切削する工程と、
    回転している前記切削工具の前記切刃を前記被削材から離間させる工程とを含むことを特徴とする被削材の切削方法。
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