JP5761443B1 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】破断伸びが高く、低発熱性に優れるゴム組成物、及び、そのゴム組成物を使用した空気入りタイヤの提供。【解決手段】スチレンブタジエンゴムが有する二重結合に対してニトロン基を有する変性剤を反応させて製造される変性ポリマー、及びブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、シリカとを含有し、前記変性ポリマーと前記ブタジエンゴムの質量比(変性ポリマー/ブタジエンゴム)が、95/5〜68/32である、ゴム組成物、及び、そのゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物、及び、そのゴム組成物を使用した空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤ等に用いられるゴム組成物に含まれるポリマーとして、ニトロン基を有する化合物で変性された変性ポリマーが知られている。
例えば、特許文献1の請求項1には、「変性ブタジエンゴムを5〜100重量%含むジエン系ゴム100重量部にシリカを10〜120重量部配合したゴム組成物であって、前記変性ブタジエンゴムが、シス含量が90%以上のブタジエンゴムを、窒素含有複素環を分子中に有するニトロン化合物で変性したものであることを特徴とするゴム組成物。」が開示されている。特許文献1には、ニトロン化合物により変性することで発熱性が低減することが示されている。
特開2013−32471号公報
昨今、環境問題などの観点から、車両走行時の燃費性能のさらなる向上が求められ、それに伴い、変性によるさらなる発熱性の低減が要求されている。
このようななか、本発明者らが特許文献1をもとにニトロン化合物により変性したポリマーを使用してゴム組成物を調製したところ、変性による発熱性の低減が小さい場合や、破断伸びが低下する傾向があり、必ずしも昨今要求されるレベルを満たすものではないことが明らかとなった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、破断伸びが高く、低発熱性に優れるゴム組成物、及び、そのゴム組成物を使用した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ニトロン基を有する変性剤で変性されたスチレンブタジエンゴムとブタジエンゴムとシリカとを含有するゴム組成物が、破断伸びが高く、低発熱性に優れることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
1. スチレンブタジエンゴムが有する二重結合に対してニトロン基を有する変性剤を反応させて製造される変性ポリマー、及びブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、
シリカとを含有し、
前記変性ポリマーと前記ブタジエンゴムの質量比(変性ポリマー/ブタジエンゴム)が、95/5〜68/32である、ゴム組成物。
2. 前記変性剤が、更にカルボキシ基を有する、上記1に記載のゴム組成物。
3. 前記変性剤が、N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、N−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、N−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン及びN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、上記1又は2に記載のゴム組成物。
4. 前記変性剤の量が、前記スチレンブタジエンゴムが有する二重結合の0.01〜2.0モル%である、上記1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
5. 前記変性ポリマーに導入された変性剤の量が、前記ジエン系ゴム100質量部中の0.1質量部以上10質量部以下である、上記1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
6. 前記スチレンブタジエンゴムが有するスチレン量が前記スチレンブタジエンゴム中の10質量%(重量%)以上である、上記1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
7. 前記ジエン系ゴムが更に芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(前記変性ポリマーを除く。)を含み、前記変性ポリマーと前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の質量比(変性ポリマー/芳香族ビニル−共役ジエン共重合体)が、(10/90)以上(10以上/90以下)である、上記1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
8. 前記ジエン系ゴムが更に天然ゴムを含み、前記ブタジエンゴムと前記天然ゴムの質量比(ブタジエンゴム/天然ゴム)が、20/80〜70/30である、上記1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
9. 前記変性ポリマーの量が、前記ジエン系ゴム100質量部中、10質量部以上である、上記1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
10. 前記シリカの量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、8〜130質量部である、上記1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
11. 上記1〜10のいずれかに記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、破断伸びが高く、低発熱性に優れるゴム組成物、及び、そのゴム組成物を使用した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
以下に、ゴム組成物及びそのゴム組成物を使用した空気入りタイヤについて説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、
スチレンブタジエンゴムが有する二重結合に対してニトロン基を有する変性剤を反応させて製造される変性ポリマー、及びブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、
シリカとを含有し、
前記変性ポリマーと前記ブタジエンゴムの質量比(変性ポリマー/ブタジエンゴム)が、95/5〜68/32である、ゴム組成物である。
本発明のゴム組成物に含有される変性ポリマーは、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合に対してニトロン基を有する変性剤を反応させて製造される変性ポリマーである。
本発明のゴム組成物は当該変性ポリマーを含有することによって、破断伸びが高く、低発熱性に優れる効果が効率良く発揮されるゴム組成物となると考えられる。
共役ジエン系ゴム(例えば、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムの配合系)に当該変性剤を導入する場合、変性後の共役ジエン系ゴムはフィラー(例えばシリカ)との相互作用が増すことによってコンパウンドの低発熱化が優れると考えられる。
また、ブタジエンゴムは通常フィラーの取り込みが悪いが、このようなブタジエンゴムがニトロン化合物で変性される場合、ブタジエンゴムにおいてフィラーとの疑似架橋点が変性によって増加するため、破断伸びが低下する傾向が見られることを本願発明者らは見出した。
このため、フィラーの取り込みがブタジエンゴムよりも比較的多いスチレンブタジエンゴムを変性剤で変性してスチレンブタジエンゴムにおいてフィラーとの疑似架橋点を増加させ、これとブタジエンゴムを併用することによって、ブタジエンゴムにおけるフィラーとの疑似架橋点の増加を抑制して破断伸びの低下を抑制し、優れた低発熱性との両立を図ることができると考えられる。
<変性ポリマー>
変性ポリマーについて以下に説明する。本発明のゴム組成物に含有される変性ポリマーは、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合に対してニトロン基を有する変性剤を反応させることによって製造される変性ポリマーである。
(スチレンブタジエンゴム)
変性ポリマーを製造する際に使用されるスチレンブタジエンゴム(SBR)はスチレンとブタジエンとの共重合体であれば特に制限されない。スチレンブタジエンゴムはブタジエンに由来する不飽和結合における立体障害が小さいことから、変性剤との反応性に優れる。
スチレンブタジエンゴムが有するスチレン量は、変性剤との相溶性に優れるという観点から、スチレンブタジエンゴムを構成する全構成単位の10質量%以上が好ましく、26〜70質量%であるのがより好ましい。
ここで、スチレンブタジエンゴムが有するスチレン量とは、スチレンブタジエンゴムを構成する全構成単位中において、スチレン単位が占める割合(質量%又は重量%)をいう。
本発明において、スチレンブタジエンゴムのミクロ構造は、JIS K 6239:2007(原料ゴム−溶液重合SBRのミクロ構造の求め方(定量))に準じて測定された。
スチレンブタジエンゴムが有する、ブタジエンに由来する二重結合としては、1,4−結合(シス−1,4−結合、トランス−1,4−結合)および1,2−結合が挙げられる。
スチレンブタジエンゴムが有する二重結合のうち1,4−結合が占める割合は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、強度特性に優れるという観点から、二重結合全量中の20〜80モル%が好ましく、25〜65モル%であるのがより好ましい。
ここで、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合のうち1,4−結合が占める割合とは、スチレンブタジエンゴムが有する全ての二重結合(ブタジエン成分のトランス−1,4単位、シス−1,4単位及び1,2単位。以下同様。)のうちの1,4単位の割合(モル%)をいう。
スチレンブタジエンゴムが有する二重結合のうち1,2−結合が占める割合(ビニル量又はビニル結合量)は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、強度特性に優れるという観点から、二重結合全量中の20〜80モル%が好ましく、35〜75モル%であるのがより好ましい。
ここで、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合のうち1,2−結合が占める割合とは、スチレンブタジエンゴムが有する全ての二重結合のうちの1,2単位が占める割合(モル%)をいう。
スチレンブタジエンゴムの重量平均分子量は、取扱い性の観点から、100,000〜1,500,000であることが好ましく、100,000〜1,400,000であることがより好ましく、300,000〜1,300,000であることが更に好ましい。スチレンブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
スチレンブタジエンゴムはその製造について特に制限されない。例えば従来公知のものが挙げられる。スチレンブタジエンゴムはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(変性剤)
変性剤について以下に説明する。本発明のゴム組成物に含有される変性ポリマーを製造する際に使用される変性剤は、ニトロン基を有する化合物であれば特に制限されない。ニトロン基は下記式(1)で表される基である。
上記式(1)中、*は結合位置を表す。
変性剤が1分子当たり有するニトロン基の数は1〜3個であるのが好ましい。
変性剤は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
上記式(2)中、XおよびYは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、または、芳香族複素環基を表す。
XまたはYで表される脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などが挙げられる。
なかでも、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
なかでも、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、炭素数3〜6のシクロアルキル基がより好ましい。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などが挙げられる。
なかでも、炭素数2〜18のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜6のアルケニル基がより好ましい。
XまたはYで表される芳香族炭化水素基としては、例えば、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基などが挙げられ、なかでも、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フェニル基、ナフチル基がさらに好ましい。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基などが挙げられ、なかでも、炭素数7〜13のアラルキル基が好ましく、炭素数7〜11のアラルキル基がより好ましく、ベンジル基がさらに好ましい。
XまたはYで表される芳香族複素環基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基(イミダゾール基)、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基(ピリジン基)、フラン基、チオフェン基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等が挙げられる。なかでも、ピリジル基が好ましい。
XまたはYで表される基が有してもよい置換基としては、特に限定されず、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホニル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。なかでも、カルボキシ基が好ましい。
なお、このような置換基を有する芳香族炭化水素基としては、例えば、トリル基、キシリル基などの、アルキル基を有するアリール基;カルボキシフェニル基のような、カルボキシ基を有するアリール基;メチルベンジル基、エチルベンジル基、メチルフェネチル基などの、置換基を有するアラルキル基;等が挙げられる。
変性剤は、更に置換基としてカルボキシ基を有する化合物であるのが好ましい。
変性剤が1分子当たり有するカルボキシ基の数は1個以上であるのが好ましく、10個以下とすることができ、1〜4個であるのがより好ましく、1〜2個であるのがさらに好ましい。
更にカルボキシ基を有する変性剤は、スチレンブタジエンゴムとの相溶性、反応性に優れ、破断伸びがより高く、低発熱性により優れるという観点から、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
式(3)中、mおよびnは、それぞれ独立に、0〜5の整数を示し、mとnとの合計が1以上である。
mが示す整数としては、変性剤を合成する際の溶媒への溶解度が良好になり合成が容易になるという理由から、0〜2の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましい。
nが示す整数としては、変性剤を合成する際の溶媒への溶解度が良好になり合成が容易になるという理由から、0〜2の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましい。
また、mとnとの合計(m+n)は、1〜4が好ましく、1〜2がより好ましい。
変性剤は、下記式(3−1)で表されるN−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−2)で表されるN−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−3)で表されるN−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、下記式(3−4)で表されるN−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、下記式(3−5)で表されるN−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、および、下記式(3−6)で表されるN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
変性剤の合成方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、ヒドロキシアミノ基(−NHOH)を有する化合物と、アルデヒド基(−CHO)を有する化合物とを、ヒドロキシアミノ基とアルデヒド基とのモル比(−NHOH/−CHO)が1.0〜1.5となる量で、有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等)下で、室温で1〜24時間撹拌することにより、両基が反応し、ニトロン基を有する化合物を製造することができる。変性剤が更にカルボキシ基等を有する場合、ヒドロキシアミノ基を有する化合物と、アルデヒド基を有する化合物とのいずれか一方又は両方がカルボキシ基等を有することができる。
(変性ポリマーの製造方法)
変性ポリマーの製造方法としては特に制限されないが、スチレンブタジエンゴムと変性剤とを、例えば100〜200℃で1〜30分間混合する方法が挙げられる。
このとき、例えば、下記式(4)に示す、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合のうちの1,4−結合と変性剤が有するニトロン基との間での環化付加反応、及び/又は、下記式(5)に示す、1,2−結合とニトロン基との間での環化付加反応が起こり、五員環を与えることができる。
変性ポリマーを製造する際に使用される変性剤の量は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合の0.01〜2.0モル%が好ましく、0.02〜1.5モル%であるのがより好ましい。
また、変性ポリマーを製造する際に使用される変性剤の量は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、スチレンブタジエンゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましい。
変性ポリマーの変性剤による変性率は特に制限されない。変性率は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、スチレンブタジエンゴムが有する二重結合(例えば、共役ジエンに由来するもの)の0.10モル%以上であることが好ましく、0.20モル%以上3.0モル%以下であることがより好ましい。
変性率は、スチレンブタジエンゴムが有する全ての二重結合のうち、変性剤による変性によって、上記式(4)の構造及び/又は上記式(5)の構造が形成された割合(mol%)を表す。変性率は、例えば、スチレンブタジエンゴムおよび変性ポリマー(すなわち、変性前後のポリマー)のNMR測定を行うことで求めることができる。
また、変性ポリマーに導入された変性剤の量は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱いに優れるという観点から、ジエン系ゴム100質量部中の0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.1〜5.0質量部であるのがより好ましい。
変性ポリマーはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<ブタジエンゴム>
ブタジエンゴムについて以下に説明する。本発明のゴム組成物に含有されるブタジエンゴムは特に制限されない。例えば従来公知のものが挙げられる。
ブタジエンゴムは上記の変性剤によって変性されていないものであるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
ブタジエンゴムの重量平均分子量は、取扱い性の観点から、100、000〜1,000,000であることが好ましく、300,000〜800,000であることがより好ましい。ブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
ブタジエンゴムはその製造について特に制限されない。例えば従来公知のものが挙げられる。ブタジエンゴムはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において、変性ポリマーとブタジエンゴムの質量比(変性ポリマー/ブタジエンゴム)は、95/5〜68/32であり、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、90/10〜70/30が好ましい。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムとして、変性ポリマー及びブタジエンゴムを使用する。
また、本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムとして、変性ポリマー、ブタジエンゴム以外のジエン系ゴムを更に含有することができる。
変性ポリマー、ブタジエンゴム以外のジエン系ゴムは特に限定されない。例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム(上記変性ポリマーを除く。以下同様。)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、上記変性ポリマー以外の変性されたジエン系ゴムが挙げられる。変性ポリマー、ブタジエンゴム以外のジエン系ゴムは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、強度特性、低発熱性に優れるという観点から、天然ゴム、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴムが好ましい。
天然ゴムは特に制限されない。例えば従来公知のものが挙げられる。
ブタジエンゴムと天然ゴムの質量比(ブタジエンゴム/天然ゴム)は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、20/80〜70/30が好ましく、20/80〜60/40がより好ましい。
芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴムは、上記変性ポリマーを除く以外は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。ジエン系ゴムが更に含むことができる芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴムは特に制限されない。
なかでも、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、スチレンブタジエンゴムが好ましい。スチレンブタジエンゴムとしては、例えば、上記変性ポリマーを製造する際に使用されるスチレンブタジエンゴムと同様のものが挙げられる。
本発明において、変性ポリマーと芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の質量比(変性ポリマー/前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体)は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、100/0〜10/90が好ましく、100/0〜40/60より好ましい。
また、ジエン系ゴムが更に芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(前記変性ポリマーを除く。)を含む場合、変性ポリマーと芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の質量比(変性ポリマー/芳香族ビニル−共役ジエン共重合体)は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、(10以上)/(90以下)が好ましく(この場合上記質量比は(10/90)以上となる。)、(40以上)/(60以下)がより好ましい(この場合上記質量比は(40/60)以上となる)。当該質量比の上限は100未満とすることができる。
本発明のゴム組成物がジエン系ゴムとして変性ポリマー及びブタジエンゴムを少なくとも含む場合、変性ポリマーの量は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、ジエン系ゴム100質量部のうち、10質量部以上が好ましく、30〜80質量部であるのがより好ましく、50〜80質量部であるのが更に好ましい。
また、本発明のゴム組成物がジエン系ゴムとして変性ポリマー、ブタジエンゴム、並びに変性ポリマー及びブタジエンゴム以外のジエン系ゴム(例えば天然ゴム及び/又は芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム)を含む場合、変性ポリマーの量は、破断伸びがより高くなり、低発熱性により優れ、取り扱い性に優れるという観点から、ジエン系ゴム100質量部のうち、10質量部以上が好ましく、30〜80質量部であるのがより好ましく、50〜80質量部であるのが更に好ましい。
<シリカ>
シリカについて以下に説明する。本発明のゴム組成物に含有されるシリカは特に制限されない。タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
シリカの具体例としては、湿式シリカ、乾式シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土などが挙げられる。上記シリカは、1種のシリカを単独で用いても、2種以上のシリカを併用してもよい。本発明において、上記シリカは、ゴムの補強性の観点から、湿式シリカであることが好ましい。
シリカの量はジエン系ゴム100質量部に対して、8〜130質量部が好ましく、20〜100質量部がより好ましい。
(添加剤)
本発明のゴム組成物は、その効果や目的を損なわない範囲で更に添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、カーボンブラック、シランカップリング剤(例えば、エボニックデグサ社製Si69、エボニックデグサ社製Si363)、酸化亜鉛(亜鉛華)、ステアリン酸、老化防止剤、加工助剤、オイル、液状ポリマー、ワックス、テルペン樹脂、熱硬化性樹脂、加硫剤(例えば、硫黄)、加硫促進剤などのゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤が挙げられる。
本発明のゴム組成物はその製造方法について特に限定されず、その具体例としては、例えば、変性ポリマー;ブタジエンゴム;シリカ;必要に応じて使用することができる、変性ポリマー、ブタジエンゴム以外のジエン系ゴム、添加剤を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど)を用いて、混練する方法などが挙げられる。本発明のゴム組成物が硫黄または加硫促進剤を含有する場合は、硫黄および加硫促進剤以外の成分を先に混合し(例えば、60〜160℃で混合し)、冷却してから、硫黄または加硫促進剤を混合するのが好ましい。
また、本発明の組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明のゴム組成物を使用した空気入りタイヤである。なかでも、本発明のゴム組成物をタイヤトレッドに使用した空気入りタイヤであることが好ましい。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3はタイヤトレッド部を表す。左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。ビード部1においては、リム(図示せず。)に接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<変性剤1の合成>
2Lナスフラスコに、40℃に温めたメタノール(900mL)を入れ、ここに、下記式(b)で表されるテレフタルアルデヒド酸(30.0g)を加えて溶かした。この溶液に、下記式(a)で表されるフェニルヒドロキシアミン(21.8g)をメタノール(100mL)に溶かしたものを加え、室温で19時間撹拌した。撹拌終了後、メタノールからの再結晶により、下記式(c)で表されるニトロン化合物:N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン(mp:243℃、分子量241)を得た(41.7g)。収率は86%であった。得られたニトロン化合物を変性剤1とする。
<変性剤2の合成>
塩化アンモニウム38.513g(0.72mol)を水200ml、エタノール200mlの混合溶媒に溶かし、更にニトロベンゼン123.11g(1mol)を加えた。その後、亜鉛をゆっくり、1%塩酸水溶液に投入し、水で2、3回置換した。氷浴中で冷却した状態を維持したままその亜鉛をゆっくり加えた。その後、氷浴を継続して12時間攪拌した。次に、亜鉛をろ過した後、氷浴下でろ液にp−ピリジルアルデヒド107.1g(1mol)をゆっくり添加し、さらに12時間攪拌した。反応終了後、水とエタノールを減圧留去後、エタノールから再結晶することにより、4−ピリジル−N−フェニルニトロン(淡黄色粉末個体)を得た。得られた4−ピリジル−N−フェニルニトロンを変性剤2とする。
<変性ポリマーの製造>
下記各表の変性ポリマーの製造の欄の原料スチレンブタジエンゴム1又は原料スチレンブタジエンゴム2と、上述のとおり合成した変性剤1又は変性剤2とを同表に示す量(質量部)で用いて、これらをミキサーで160℃の条件下で5分間混合することで、上記原料スチレンブタジエンゴムを上記変性剤で変性した変性ポリマー(変性SBR1〜5、P変性ポリマー)を製造した。
表1の変性ポリマーの製造の欄の原料スチレンブタジエンゴム1は、日本ゼオン社製NIPOL NS522(溶液重合スチレンブタジエンゴム、重量平均分子量1,360,000、スチレン量40質量%,ビニル(1,2単位)量41モル%,1,4単位量59モル%,37.5質量%油展)である。
表2の変性ポリマーの製造の欄の原料スチレンブタジエンゴム2は、旭化成ケミカルズ社製E580(溶液重合スチレンブタジエンゴム、重量平均分子量800,000、スチレン量37質量%,ビニル量45モル%、37.5質量%油展)である。
<変性率>
上記のとおり得られた各変性ポリマーについてNMR測定を行い、変性率を求めた。具体的には、上述のとおり製造した変性剤1を使用した例については、変性前後のポリマーについて、CDCl3を溶媒とした1H−NMR測定(CDCl3、400MHz、TMS)により、8.08ppm付近(カルボキシ基に隣接する2つのプロトンに帰属する)のピーク面積を測定し、変性率を算出した。
また、上述のとおり製造した変性剤2を使用した例について、ピリジル基に由来するピーク面積を測定した以外は同様に変性率を算出した。
なお、変性ポリマーの1H−NMR測定は、変性後の生成物をトルエンに溶解して、メタノールに沈殿させる精製を2回繰り返した後に、減圧下で乾燥したサンプルを用いて測定した。結果を各表に示す。
<ゴム組成物の製造>
下記各表のゴム組成物の欄に示す成分を同表に示す割合(質量部)で配合した。具体的には、まず、下記各表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、120℃のバンバリーミキサーで5分間混合し混合物を得た。次に、ロールを用いて、上記の混合物に硫黄および加硫促進剤を混合し、ゴム組成物を得た。
なおゴム組成物の製造に使用されたゴムが油展されたゴムである場合、下記各表において上記のゴムの量を上下2段に示した。上段の数値は油展品の量を示し、下段の数値はゴムの正味の量を示す。
<評価用加硫ゴムシートの作製>
上記のとおり製造したゴム組成物(未加硫)を、金型(15cm×15cm×0.2cm)中、160℃で20分間プレス加硫して、評価用加硫ゴムシートを作製した。
[評価]
上述のとおり製造した評価用加硫ゴムシートを用いて以下の評価を行った。結果を各表に示す。各評価の結果は、各表の標準例1又は標準例2の値を100とする指数で表す。
<発熱性>
上述のとおり作製した評価用加硫ゴムシートについて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件下で、温度60℃の損失正接tanδ(60℃)を測定した。tanδ(60℃)についてはその指数が小さいほど、発熱性が低く、摩擦が低く、好ましい。
<破断伸び>
上述のとおり作製した評価用加硫ゴムシートについて、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片を打ち抜き、室温、引張速度500mm/分の条件で、破断伸び(EB)(単位:%)を測定した。破断伸びについてはその指数が大きいほど、破断伸びが大きく、好ましい。
上記表1に示すゴム組成物の各成分の詳細は以下のとおりである。
・溶液重合SBR1:日本ゼオン社製NIPOL NS522、溶液重合スチレンブタジエンゴム、重量平均分子量1,360,000、スチレン量40質量%,ビニル量41モル%,37.5質量%油展
・溶液重合SBR2:旭化成社製、タフデン3835、溶液重合スチレンブタジエンゴム、重量平均分子量790,000、スチレン量35質量%,ビニル量45モル%,37.5質量%油展
・BR:日本ゼオン社製NIPOL BR 1220、ブタジエンゴム、重量平均分子量600,000
・変性SBR1〜4、P変性SBR:上記のとおり製造したもの
・シリカ:ロディアシリカコリア社製ZEOSIL 165GR
・カーボンブラック(カーボン):東海カーボン社製シースト9M、カーボンブラック
・加工助剤:SCHILL & SEILACHER GMBH & CO.、STRUKTOL EF44
・老化防止剤:Soltia Europe SANTOFLEX 6PPD
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸YR
・ワックス:大内新興化学工業社製サンノック
・亜鉛華:酸化亜鉛、正同化学社製亜鉛華3号
・シランカップリング剤:エボニック・デグサ社製Si69、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド
・オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
・加硫促進剤1(CZ):大内振興化学工業社製ノクセラーCZ−G
・加硫促進剤2(DPG):住友化学社製ソクシノールD−G
・硫黄:軽井沢精錬所社製油処理硫黄
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜5は変性ポリマーを含有しない標準例1と比較して低発熱性に優れ、かつ、破断伸びを高くすることができた。
一方、ブタジエンゴムを含有しない比較例1は標準例1よりも破断伸びが低下した。変性ポリマー/ブタジエンゴムが95/5の値を超える[(95を超え)/(5未満である)]比較例2、変性ポリマー/ブタジエンゴムが68/32の値未満である[(68未満)/(32を超える)]比較例3は標準例1よりも破断伸びが低下した。
また、実施例1〜5を比較すると、変性ポリマーの変性率が高いほど低発熱性に優れた。実施例2〜4は高い破断強度を維持しつつ低発熱性とのバランスに優れた。
上記表2に示すゴム組成物の各成分の詳細は以下のとおりである。
・NR:天然ゴム TSR20
・溶液重合SBR3(St37%,37.5wt%油展):旭化成ケミカルズ社製E580、溶液重合スチレンブタジエンゴム、重量平均分子量800,000、スチレン量37質量%,37.5質量%油展
・BR:表1と同様。
・変性SBR5:上記のとおり製造したもの
・カーボンブラック(CB)から加硫促進剤2(DPG)までの各成分:加工助剤以外表1と同様。
・表2の加工助剤:Rhein Chemie (Qingdao)社製アクチプラストST
表2に示す結果から明らかなように、実施例6〜8は変性ポリマーを含有しない標準例2と比較して、低発熱性に優れ、かつ、破断伸びを高くすることができた。
また、実施例6〜8を比較すると、変性ポリマーの量が多いほど低発熱性に優れた。実施例6、7は高い破断強度を維持しつつ低発熱性とのバランスに優れた。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (10)

  1. スチレンブタジエンゴムが有する二重結合に対してニトロン基を有する変性剤を反応させて製造される変性ポリマー、及びブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、
    シリカとを含有し、
    前記変性ポリマーと前記ブタジエンゴムの質量比(変性ポリマー/ブタジエンゴム)が、95/5〜68/32であり、
    前記変性剤が、更にカルボキシ基を有する、ゴム組成物。
  2. 前記変性剤が、N−フェニル−α−(4−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(3−カルボキシフェニル)ニトロン、N−フェニル−α−(2−カルボキシフェニル)ニトロン、N−(4−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン、N−(3−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロン及びN−(2−カルボキシフェニル)−α−フェニルニトロンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記変性剤の量が、前記スチレンブタジエンゴムが有する二重結合の0.01〜2.0モル%である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記変性ポリマーに導入された変性剤の量が、前記ジエン系ゴム100質量部中の0.1質量部以上10質量部以下である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記スチレンブタジエンゴムが有するスチレン量が前記スチレンブタジエンゴム中の10質量%以上である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記ジエン系ゴムが更に芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(前記変性ポリマーを除く。)を含み、前記変性ポリマーと前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の質量比(変性ポリマー/芳香族ビニル−共役ジエン共重合体)が、(10/90)以上である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 前記ジエン系ゴムが更に天然ゴムを含み、前記ブタジエンゴムと前記天然ゴムの質量比(ブタジエンゴム/天然ゴム)が、20/80〜70/30である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 前記変性ポリマーの量が、前記ジエン系ゴム100質量部中、10質量部以上である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 前記シリカの量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して、8〜130質量部である、請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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