JP5761007B2 - 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム - Google Patents

情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5761007B2
JP5761007B2 JP2011278979A JP2011278979A JP5761007B2 JP 5761007 B2 JP5761007 B2 JP 5761007B2 JP 2011278979 A JP2011278979 A JP 2011278979A JP 2011278979 A JP2011278979 A JP 2011278979A JP 5761007 B2 JP5761007 B2 JP 5761007B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression
image
area
unit
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011278979A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013131866A (ja
Inventor
松井 一樹
一樹 松井
健一 堀尾
健一 堀尾
亮 宮本
亮 宮本
智大 今井
智大 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2011278979A priority Critical patent/JP5761007B2/ja
Priority to US13/677,437 priority patent/US9124813B2/en
Publication of JP2013131866A publication Critical patent/JP2013131866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5761007B2 publication Critical patent/JP5761007B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/10Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding
    • H04N19/134Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the element, parameter or criterion affecting or controlling the adaptive coding
    • H04N19/136Incoming video signal characteristics or properties
    • H04N19/137Motion inside a coding unit, e.g. average field, frame or block difference
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/10Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding
    • H04N19/102Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the element, parameter or selection affected or controlled by the adaptive coding
    • H04N19/12Selection from among a plurality of transforms or standards, e.g. selection between discrete cosine transform [DCT] and sub-band transform or selection between H.263 and H.264
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/10Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding
    • H04N19/169Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the coding unit, i.e. the structural portion or semantic portion of the video signal being the object or the subject of the adaptive coding
    • H04N19/17Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the coding unit, i.e. the structural portion or semantic portion of the video signal being the object or the subject of the adaptive coding the unit being an image region, e.g. an object

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Discrete Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

本発明は、情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラムに関する。
シンクライアントというシステムが知られている。シンクライアントシステムでは、クライアントに最低限の機能しか持たせず、サーバでアプリケーションやファイルなどのリソースを管理するようにシステムが構築される。
かかるシンクライアントシステムは、実際にはサーバが処理を実行した処理結果やサーバが保持するデータをクライアントに表示させつつも、あたかもクライアントが主体となって処理を実行したり、データを保持しているかのように振る舞う。
このように、サーバがクライアントに表示させる画面データを伝送する場合には、サーバ及びクライアント間のネットワークに輻輳が生じることによって伝送遅延が発生する場合がある。このネットワークの伝送遅延によって、サーバから伝送される画面データがクライアント側で描画されるのが遅れる結果、クライアントで行われる操作に対するレスポンスが悪化する。
ところで、画像のデータ量を削減する技術の一例としては、次のような画像符号化装置が挙げられる。この画像符号化装置では、動画と静止画の符号化の間で処理が重なる回路を共用するために、量子化テーブルの値を動画処理と静止画処理とで変更することによって動画処理と静止画処理の両方に対応した量子化を行う。他の一例としては、次のようなグラフィカル・ユーザ・インタフェースの適応ビデオ圧縮法が挙げられる。この圧縮方では、入力データストリームがビデオ、テキストや画像などの複数のメディアを混合する混合メディアデータである場合に、各メディアに対応するメタデータを取得した後に、入力データストリームを各メディアに対応する領域に分割する。その上で、圧縮法は、各メディアのメタデータを参照して、入力データストリームの各領域を圧縮するのに適切な圧縮アルゴリズムを選択する。
特開2000−50263号公報 特開2007−43673号公報
しかしながら、上記の従来技術では、以下に説明するように、データ伝送量が増大することを防止できないという問題がある。
すなわち、一般的には、動画の圧縮符号化を行った符号化データの方が静止画の圧縮符号化を行った符号化データよりもサイズを小さくできるが、かかる関係が必ずしも成立するとは限らない。例えば、画面が単純な背景の線画である場合には、色の数が多い画像の圧縮に強い動画の圧縮方式を適用するよりも、線画向きの静止画の圧縮方式を適用した方が画面データのサイズが小さくなる場合もある。このような場合に、動画の圧縮方式を適用し続けると、静止画の圧縮方式を適用する場合よりも画面データの圧縮率が低下する結果、データ伝送量が増大してしまう。それにもかかわらず、上記の従来技術は、いずれも画像が入力された段階で選択された圧縮方式を途中で変更できないので、データ伝送量の増大を防ぐことはできない。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、データ伝送量の増大を抑制できる情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラムを提供することを目的とする。
本願の開示する情報処理装置は、ネットワークを介して接続された端末装置に表示させる表示用の画像を記憶する画像メモリを有する。さらに、前記情報処理装置は、ソフトウェアの処理結果を前記画像メモリに描画する描画部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記画像のフレーム間で更新があった更新領域を検出する更新領域検出部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記更新領域の画像を静止画圧縮する第1の圧縮部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記更新領域の静止画圧縮データの圧縮率を算出する第1の算出部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記画像のフレーム間で変更の頻度が所定の頻度を超える高頻度の変更領域を識別する識別部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記高頻度の変更領域の画像を動画圧縮する第2の圧縮部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率を算出する第2の算出部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記更新領域の静止画圧縮データと前記高頻度の変更領域の動画圧縮データとを前記端末装置へ送信する送信部を有する。さらに、前記情報処理装置は、前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率と、前記動画圧縮が開始される以前のフレームで前記高頻度の変更領域に対応する位置に検出されていた更新領域の静止画圧縮データの圧縮率との比較結果に基づいて、前記第2の圧縮部による動画圧縮を中止させる中止制御部を有する。
本願の開示する情報処理装置の一つの態様によれば、データ伝送量の増大を抑制できるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係るシンクライアントシステムに含まれる各装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2は、デスクトップ画面の分割要領を説明するための図である。 図3Aは、デスクトップ画面の変更頻度の判別要領を説明するための図である。 図3Bは、デスクトップ画面の変更頻度の判別要領を説明するための図である。 図3Cは、デスクトップ画面の変更頻度の判別要領を説明するための図である。 図4は、メッシュ連結体の補正要領を説明するための図である。 図5は、高頻度変更領域の候補の合成要領を説明するための説明図である。 図6Aは、高頻度変更領域の属性情報の通知要領を説明するための図である。 図6Bは、高頻度変更領域の属性情報の通知要領を説明するための図である。 図6Cは、高頻度変更領域の属性情報の通知要領を説明するための図である。 図7Aは、オブジェクトが回転操作された場合の画面の遷移例を示す図である。 図7Bは、オブジェクトが回転操作された場合の画面の遷移例を示す図である。 図7Cは、オブジェクトが回転操作された場合の画面の遷移例を示す図である。 図7Dは、オブジェクトが回転操作された場合の画面の遷移例を示す図である。 図8Aは、オブジェクトが回転操作された場合におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。 図8Bは、オブジェクトが回転操作された場合におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。 図8Cは、オブジェクトが回転操作された場合におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。 図8Dは、オブジェクトが回転操作された場合におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。 図9は、画面の遷移の具体例を示す図である。 図10は、図9に示した画面の遷移におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。 図11は、実施例1に係る画像送信処理の手順を示すフローチャート(1)である。 図12は、実施例1に係る画像送信処理の手順を示すフローチャート(2)である。 図13Aは、マップクリアの延長要領を説明するための図である。 図13Bは、マップクリアの延長要領を説明するための図である。 図14Aは、高頻度変更領域の縮小に関する抑制要領を説明するための図である。 図14Bは、高頻度変更領域の縮小に関する抑制要領を説明するための図である。 図15は、実施例1及び実施例2に係る画像送信プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
以下に、本願の開示する情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[システム構成]
まず、本実施例に係るシンクライアントシステムの構成について説明する。図1は、実施例1に係るシンクライアントシステムに含まれる各装置の機能的構成を示すブロック図である。
図1に示すシンクライアントシステム1は、クライアント端末20が表示するデスクトップ画面をリモートでサーバ装置10に制御させるものである。つまり、シンクライアントシステム1は、実際にはサーバ装置10が実行した処理結果や保持するデータをクライアント端末20に表示させつつも、あたかもクライアント端末20が主体となって処理を実行したり、データを保持しているかのように振る舞う。
図1に示すように、シンクライアントシステム1は、サーバ装置10と、クライアント端末20とを有する。なお、図1の例では、1つのサーバ装置10に対し、1つのクライアント端末20を接続する場合を図示したが、任意の数のクライアント端末が接続される場合にも同様に適用できる。
これらサーバ装置10及びクライアント端末20は、所定のネットワークを介して、相互に通信可能に接続される。かかるネットワークには、有線または無線を問わず、インターネット、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。なお、サーバ装置10及びクライアント端末20間の通信プロトコルには、一例として、VNC(Virtual Network Computing)におけるRFB(Remote Frame Buffer)プロトコルを採用する場合を想定する。
サーバ装置10は、クライアント端末20に表示させる画面をリモートで制御するサービスを提供するコンピュータである。このサーバ装置10には、サーバ向けのリモート画面制御用のアプリケーションがインストールまたはプリインストールされる。なお、以下では、サーバ向けのリモート画面制御用のアプリケーションのことを「サーバ側のリモート画面制御用アプリ」と記載する場合がある。
このサーバ側のリモート画面制御用アプリは、基本機能として、リモート画面制御サービスを提供する機能を有する。一態様としては、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、クライアント端末20における操作情報を取得した上でその操作により要求された処理を自装置で動作するアプリケーションに実行させる。そして、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、アプリケーションにより実行された処理結果を表示するための画面を生成した上でその画面をクライアント端末20へ送信する。このとき、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、今回の画面生成の前にクライアント端末20で表示させていたビットマップ画像との間で変更があった部分の画素が集まった領域、すなわち更新矩形の画像を送信する。なお、以下では、一例として、更新部分の画像が矩形の画像で形成される場合を説明するが、開示の装置は更新部分の画像が矩形以外の形状で形成される場合にも適用できる。
このほか、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、フレーム間で動きが大きい部分のデータを動画向けの圧縮方式のデータに圧縮してクライアント端末20へ送信する機能も有する。一態様としては、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、クライアント端末20に表示させるデスクトップ画面を複数の領域に分割し、分割した領域ごとに変更の頻度を監視する。このとき、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、変更の頻度がしきい値を超えた領域、すなわち高頻度変更領域の属性情報をクライアント端末20へ送信する。これとともに、サーバ側のリモート画面制御用アプリは、高頻度変更領域のビットマップ画像をMPEG(Moving Picture Experts Group)−2やMPEG−4などの動画圧縮方式の符号化データにエンコードした上でクライアント端末20へ送信する。なお、ここでは、MPEG方式の符号化データへエンコードする場合を例示したが、これに限定されない。例えば、動画向けの圧縮方式であれば任意の圧縮符号化方式、例えばMotion−JPEG(Joint Photographic Experts Group)などを採用できる。
クライアント端末20は、サーバ装置10によるリモート画面制御サービスの提供を受ける側のコンピュータである。かかるクライアント端末20の一例としては、パーソナルコンピュータ(personal computer)など固定端末の他、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)やPDA(Personal Digital Assistant)などの移動体端末を採用することができる。このクライアント端末20には、クライアント向けのリモート画面制御用アプリケーションがインストールまたはプリインストールされる。なお、以下では、クライアント向けのリモート画面制御用のアプリケーションのことを「クライアント側のリモート画面制御用アプリ」と記載する場合がある。
このクライアント側のリモート画面制御用アプリは、マウスやキーボードなどの各種の入力デバイスを介して受け付けた操作情報をサーバ装置10へ通知する機能を有する。一態様としては、クライアント側のリモート画面制御用アプリは、マウスの左右のクリックを始め、ダブルクリックやドラッグ、マウスの移動操作を介して得られたマウスカーソルの移動量などを操作情報として通知する。他の一例としては、マウスホイールの回転量、キーボードのうち押下されたキーの種別なども操作情報として通知する。
さらに、クライアント側のリモート画面制御用アプリは、サーバ装置10から受信した画像を所定の表示部に表示させる機能を有する。一態様としては、クライアント側のリモート画面制御用アプリは、サーバ装置10から更新矩形のビットマップ画像を受信した場合には、更新矩形の画像を前回のビットマップ画像から変更のあった位置に合わせて表示する。他の一態様としては、クライアント側のリモート画面制御用アプリは、サーバ装置10から高頻度変更領域の属性情報を受信した場合には、その属性情報に含まれる位置に対応する表示画面上の領域をビットマップ画像の表示対象外のブランク領域とする。その上で、クライアント側のリモート画面制御用アプリは、動画の符号化データを受信した場合にそのデータをデコードした上でブランク領域に表示する。
[サーバ装置の構成]
次に、本実施例に係るサーバ装置の機能的構成について説明する。図1に示すように、サーバ装置10は、OS実行制御部11aと、アプリ実行制御部11bと、グラフィックドライバ12と、フレームバッファ13と、リモート画面制御部14とを有する。なお、図1の例では、図1に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや表示デバイスなどの機能を有するものとする。
OS実行制御部11aは、OS(Operating System)の実行を制御する処理部である。一態様としては、OS実行制御部11aは、後述の操作情報取得部14aにより取得された操作情報からアプリケーションの起動指示やアプリケーションに対するコマンドを検出する。例えば、OS実行制御部11aは、アプリケーションのアイコン上でダブルクリックを検出した場合に、そのアイコンに対応するアプリケーションの起動を後述のアプリ実行制御部11bへ指示する。また、OS実行制御部11aは、起動中のアプリケーションの操作画面、いわゆるウィンドウ上でコマンドの実行を要求する操作を検出した場合に、そのコマンドの実行をアプリ実行制御部11bへ指示する。なお、以下では、アプリケーションのことを「アプリ」と記載する場合がある。
アプリ実行制御部11bは、OS実行制御部11aによる指示に基づき、アプリケーションの実行を制御する処理部である。一態様としては、アプリ実行制御部11bは、OS実行制御部11aによってアプリの起動が指示された場合や起動中のアプリにコマンドの実行が指示された場合にアプリを動作させる。そして、アプリ実行制御部11bは、アプリを実行することにより得られた処理結果の表示用イメージをフレームバッファ13に描画する要求を後述のグラフィックドライバ12へ行う。このようにグラフィックドライバ12へ描画要求を行う場合には、アプリ実行制御部11bは、表示用イメージとともに表示用イメージの描画位置をグラフィックドライバ12へ通知する。
なお、アプリ実行制御部11bが実行するアプリは、プリインストールされたものであってもよく、サーバ装置10の出荷後にインストールされたものであってもかまわない。また、JAVA(登録商標)などのネットワーク環境で動作するアプリであってもよい。
グラフィックドライバ12は、フレームバッファ13に対する描画処理を実行する処理部である。一態様としては、グラフィックドライバ12は、アプリ実行制御部11bからの描画要求を受け付けた場合に、アプリの処理結果の表示用イメージをアプリにより指定されたフレームバッファ13上の描画位置へビットマップ形式で描画する。なお、ここでは、アプリを介して描画要求を受け付ける場合を例示したが、OS実行制御部11aからの描画要求を受け付けることもできる。例えば、グラフィックドライバ12は、OS実行制御部11aからマウスカーソルの描画要求を受け付けた場合に、マウスカーソルの表示用イメージをOSにより指定されたフレームバッファ13上の描画位置へビットマップ形式で描画する。
フレームバッファ13は、グラフィックドライバ12によって描画されたビットマップ画像を記憶する記憶デバイスである。かかるフレームバッファ13の一態様としては、VRAM(Video Random Access Memory)を始めとするRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子が挙げられる。なお、フレームバッファ13は、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置を採用することとしてもかまわない。
リモート画面制御部14は、サーバ側のリモート画面制御用アプリを通じて、リモート画面制御サービスをクライアント端末20へ提供する処理部である。このリモート画面制御部14は、図1に示すように、操作情報取得部14aと、画面生成部14bと、変更頻度判別部14cと、高頻度変更領域識別部14dとを有する。さらに、リモート画面制御部14は、第1のエンコーダ14eと、第1の送信部14fと、第2のエンコーダ14gと、第2の送信部14hとを有する。さらに、リモート画面制御部14は、算出部14jと、中止制御部14kと、上書き制御部14mとを有する。
操作情報取得部14aは、クライアント端末20から操作情報を取得する処理部である。かかる操作情報の一例としては、マウスの左右のクリックを始め、ダブルクリックやドラッグ、マウスの移動操作を介して得られたマウスカーソルの移動量などが挙げられる。また、操作情報の他の一例としては、マウスホイールの回転量、キーボードのうち押下されたキーの種別なども挙げられる。
画面生成部14bは、クライアント端末20の表示部22に表示させる画面の画像を生成する処理部である。一態様としては、画面生成部14bは、デスクトップ画面の更新間隔、例えば33msec(ミリ秒)が経過する度に、次のような処理を起動する。すなわち、画面生成部14bは、前回のフレーム生成時にクライアント端末20で表示させていたデスクトップ画面と、今回のフレーム生成時にフレームバッファ13へ書き込まれたデスクトップ画面とを比較する。そして、画面生成部14bは、前回のフレームから変更があった部分の画素をつなげ合わせた上で矩形に整形した更新矩形の画像を生成し、更新矩形送信用のパケットを生成する。
変更頻度判別部14cは、デスクトップ画面が分割された領域ごとにフレーム間の変更の頻度を判別する処理部である。一例としては、変更頻度判別部14cは、画面生成部14bにより生成された更新矩形を図示しない作業用の内部メモリへ所定の期間にわたって蓄積する。このとき、変更頻度判別部14cは、更新矩形の位置および大きさを特定可能な属性情報、例えば更新矩形の左上の頂点の座標と更新矩形の幅および高さとを蓄積する。かかる更新矩形を蓄積させる期間は、高頻度変更領域を識別する精度と相関関係があり、期間を長くするほど高頻度変更領域の誤検出が低減される。なお、ここでは、一例として、330msecにわたって更新矩形の画像を蓄積する場合を想定する。
このとき、変更頻度判別部14cは、更新矩形の画像を蓄積してから所定の期間が経過した場合に、クライアント端末20に表示させるデスクトップ画面をメッシュ状に分割したマップを用いて、デスクトップ画面の変更頻度を判別する。
図2は、デスクトップ画面の分割要領を説明するための図である。図2に示す符号30は、変更頻度判別用のマップを示す。図2に示す符号31は、マップ30に含まれるメッシュを指す。図2に示す符号32は、メッシュ31を形成する画素のブロックに含まれる1画素を指す。図2に示す例では、変更頻度判別部14cがマップ30を占める画素のうち8画素×8画素のブロックを1つのメッシュとして分割する場合を想定している。この場合には、1つのメッシュに64個の画素が含まれることになる。
ここで、変更頻度判別部14cは、作業用の内部メモリに蓄積した更新矩形の位置および大きさにしたがって更新矩形の画像を変更頻度判別用のマップに順次展開する。そして、変更頻度判別部14cは、更新矩形をマップに展開する度に、マップ上で更新矩形と重なり合った部分のメッシュの変更回数を累積して加算する。このとき、変更頻度更新部14cは、マップ上に展開された更新矩形がメッシュに含まれる画素との間で所定数にわたって重なり合った場合に、そのメッシュの変更回数を1つ加算する。なお、ここでは、更新矩形がメッシュに含まれる画素と1つでも重なり合った場合に、メッシュの変更回数を加算する場合を想定して説明を行う。
図3A〜図3Cは、デスクトップ画面の変更頻度の判別要領を説明するための図である。図3A〜図3Cに示す符号40A、符号40B及び符号40Nは変更頻度判別用のマップを示す。図3A及び図3Bに示す符号41A及び符号41Bは更新矩形を示す。ここで、マップ40Aのメッシュ内に図示した数字は、更新矩形41Aが展開された時点におけるメッシュの変更回数を示す。また、マップ40Bのメッシュ内に図示した数字は、更新矩形41Bが展開された時点におけるメッシュの変更回数を示す。さらに、マップ40Nのメッシュ内に図示した数字は、作業用の内部メモリに蓄積した更新矩形が全て展開された時点におけるメッシュの変更回数を示す。なお、図3A〜図3Cにおいて数字が図示されていないメッシュは変更回数がゼロであるものとする。
図3Aに示すように、更新矩形41Aがマップ40Aに展開された場合には、網掛け部分のメッシュが更新矩形41Aと重なり合う。このため、変更頻度判別部14cは、網掛け部分のメッシュの更新回数を1つずつ加算する。この場合には、各メッシュの変更回数はゼロであるため、網掛け部分の変更回数は0から1に加算される。さらに、図3Bに示すように、更新矩形41Bがマップ40Bに展開された場合には、網掛け部分のメッシュが更新矩形41Bと重なり合う。このため、変更頻度判別部14cは、網掛け部分のメッシュの更新回数を1つずつ加算する。この場合には、各メッシュの変更回数は1であるため、網掛け部分の変更回数は1から2に加算される。このようにして全ての更新矩形がマップに展開された段階では、図3Cに示すマップ40Nの結果が得られる。
そして、変更頻度判別部14cは、作業用の内部メモリに蓄積した更新矩形を全てマップに展開し終えた場合に、所定の期間における変更回数、すなわち変更頻度がしきい値を超えるメッシュを取得する。図3Cの例で言えば、閾値を「4」としたとき、網掛け部分のメッシュが取得されることになる。かかる閾値は、その値を高く設定するほどデスクトップ画面で動画が表示されている可能性が高い部分を後述の第2のエンコーダ14gによりエンコードできる。なお、上記の「閾値」は、リモート画面制御用アプリの開発者が段階的に設定した値をエンドユーザに選択させたり、また、エンドユーザが値を直接設定することができる。
高頻度変更領域識別部14dは、クライアント端末20に表示されるデスクトップ画面のうち高頻度で変更される領域を高頻度変更領域として識別する処理部である。
これを説明すると、高頻度変更領域識別部14dは、変更頻度判別部14cによって変更回数がしきい値を超えるメッシュが取得された場合に、隣接するメッシュ同士を連結したメッシュ連結体を矩形に補正する。一態様としては、高頻度変更領域識別部14dは、メッシュ連結体に補間する補間領域を導出した上でメッシュ連結体に補間領域を足し合わせることによりメッシュ連結体を矩形に補正する。この補間領域の導出には、メッシュの連結体が最小の補間で矩形に整形される領域を導出するアルゴリズムが適用される。
図4は、メッシュ連結体の補正要領を説明するための図である。図4に示す符号51は補正前のメッシュ連結体を示す。図4に示す符号52は補間領域を示す。また、図4に示す符号53は補正後の矩形を示す。図4に示すように、高頻度変更領域識別部14dは、メッシュ連結体51に補間領域52を足し合わせることにより、メッシュ連結体51を矩形53に補正する。この段階では、後述の矩形の合成が完了しておらず、矩形53が未だ高頻度変更領域と確定していないので、補正後の矩形を高頻度変更領域の候補と記載する場合がある。
その後、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域の候補が複数存在する場合には、複数の高頻度変更領域の候補の距離が所定の値以下である高頻度変更領域の候補同士を含む矩形に合成する。ここで言う高頻度変更領域の候補の距離とは、補正後の矩形の最短距離を指すものとする。一例としては、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域の候補を合成するにあたって各候補の間を埋める補間領域を導出した上で高頻度変更領域の候補に補間領域を足し合わせることにより、高頻度変更領域の候補同士を含む矩形に合成する。この補間領域の導出には、高頻度変更領域の候補の間が最小の補間で合成体に整形される領域を導出するアルゴリズムが適用される。
図5は、高頻度変更領域の候補の合成要領を説明するための説明図である。図5に示す符号61A及び符号61Bは、高頻度変更領域の候補を指す。図5に示す符号62は補間領域を指す。図5に示す符号63は、高頻度変更領域の候補61A及び高頻度変更領域の候補61Bの合成体を指す。図5に示すように、高頻度変更領域識別部14dは、互いの距離が距離d以内である高頻度変更領域の候補61A及び高頻度変更領域の候補61Bに補間領域62を足し合わせることにより、高頻度変更領域の候補61A及び高頻度変更領域の候補61Bを含む合成体63へ合成する。そして、高頻度変更領域識別部14dは、このようにして得た合成体を高頻度変更領域と識別する。
このように高頻度変更領域を識別すると、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域の位置および大きさを特定可能な属性情報をクライアント端末20へ送信する。これによって、クライアント端末20で表示されるデスクトップ画面のビットマップ画像のうち高頻度変更領域に対応する部分をブランク表示させる。その後、高頻度変更領域識別部14dは、作業用の内部メモリにマッピングされたメッシュの変更回数をクリアする。なお、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域の属性情報を作業用の内部メモリに登録する。
図6A〜図6Cは、高頻度変更領域の属性情報の通知要領を説明するための図である。図6Aに示す符号70Aは、フレームバッファ13に描画されたデスクトップ画面の一例を示す。図6B〜図6Cに示す符号70B及び符号70Cは、変更頻度判別用のマップを示す。図6Aに示す符号71は、ブラウザ画面を指す。図6Aに示す符号72は、動画再生画面を指す。図6Bに示す符号73は、マウスの移動軌跡を示す。図6Bに示す符号74は、アプリによる動画再生領域を示す。
図6Aに示すように、デスクトップ画面70Aには、ブラウザ画面71及び動画再生画面72が含まれる。このデスクトップ画面70Aから経時的な変化を追った場合には、図6Bに示すように、静止画であるブラウザ画面71の更新矩形は検出されず、マウスの移動軌跡73および動画再生領域74に関する更新矩形が検出される。このうち、動画再生領域74で変更回数がしきい値を超えるメッシュ、すなわち図示の網掛け部分が高頻度変更領域識別部14dにより識別されたものとする。この場合には、高頻度変更領域識別部14dは、図6Cに示す網掛け部分の高頻度変更領域の左上の頂点の座標(x,y)と、高頻度変更領域の幅wおよび高さhとを高頻度変更領域の属性情報としてクライアント端末20へ送信する。
なお、ここでは、高頻度変更領域の位置を特定する点として左上の頂点の座標を採用する場合を説明したが、他の頂点を採用することとしてもかまわない。また、高頻度変更領域の位置を特定することができる点であれば、頂点以外の任意の点、例えば重心などを採用できる。また、ここでは、画面上の左上を座標軸XYの原点とする場合を説明したが、画面内および画面外の任意の点を原点とすることができる。
このように、デスクトップ画面の一部に高頻度変更領域が検出された場合には、デスクトップ画面のうち当該高頻度変更領域の動画化が開始される。この場合には、高頻度変更領域識別部14dは、フレームバッファ13に描画されたビットマップ画像のうち高頻度変更領域に対応する部分のビットマップ画像を後述の第2のエンコーダ14gへ入力する。また、高頻度変更領域が検出された後には、動画化のONまたはOFFが頻繁に切り替わるのを抑制する観点から、所定の動画終了期間、例えば1秒間にわたって継続して高頻度変更領域が検出されなくなるまで、高頻度変更領域の動画化が継続される。この場合には、高頻度変更領域と識別されなかった場合でも、前回に識別された高頻度変更領域が動画化される。一方、高頻度変更領域が検出されたとしても、動画圧縮時における動画の符号化データの圧縮率の平均値Mrが静止画圧縮時における静止画の符号化データの圧縮率の平均値Srよりも悪化した場合には、後述の中止制御部14kによって動画化が中止される。なお、高頻度変更領域に含まれない更新矩形については、動画化が開始される前と同様に、静止画圧縮方式で圧縮される。すなわち、フレームバッファ13に描画されたビットマップ画像のうち高頻度変更領域に含まれない更新矩形の画像が後述の第1のエンコーダ14eへ入力される。
第1のエンコーダ14eは、画面生成部14bによって入力される更新矩形の画像を静止画の圧縮方式でエンコードする処理部である。一態様としては、第1のエンコーダ14eは、各更新矩形の画像をGIF(Graphic Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)などで圧縮することによって静止画の符号化データへエンコードする。なお、ここでは、静止画の圧縮方式としてGIFとPNGを例示したが、他の方式を適用することもできる。これらの圧縮方式は、CAD(Computer-Aided Design)で、物体をワイヤーフレームで描画した画像や物体の平面を同じ色で塗りつぶした画像を扱う場合や、文書作成ソフトや表計算ソフトを利用する場合に、JPEGで圧縮するよりも圧縮効率が高い傾向がある。
第1の送信部14fは、第1のエンコーダ14eによってエンコードされた更新矩形の符号化データをクライアント端末20へ送信する処理部である。この更新矩形を送信する場合の通信プロトコルには、一例としてTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコルが採用される。あるいは、UDP(User Datagram Protocol)も利用できる。
第2のエンコーダ14gは、高頻度変更領域識別部14dから入力される画像を動画の圧縮方式でエンコードする処理部である。一態様としては、第2のエンコーダ14gは、高頻度変更領域の画像をMPEGで圧縮することによって動画の符号化データへエンコードする。なお、ここでは、動画の圧縮方式としてMPEGを例示したが、Motion−JPEGなどの他の方式を適用することもできる。
第2の送信部14hは、第2のエンコーダ14gによってエンコードされた動画の符号化データをクライアント端末20へ送信する処理部である。この高頻度変更領域のエンコード画像を送信する場合の通信プロトコルには、一例として、RTP(Real-time Transport Protocol)を採用できる。
ここで、一般的には、動画の圧縮符号化を行った符号化データの方が静止画の圧縮符号化を行った符号化データよりもサイズを小さくできるが、かかる関係が必ずしも成立するとは限らない。例えば、画面が単純な背景の線画である場合には、色の数が多い画像の圧縮に強い動画の圧縮方式であるMPEGを適用するよりも、線画向きの静止画の圧縮方式であるPNG等を適用した方が画面データのサイズが小さくできる場合もある。
図7A〜図7Dは、オブジェクトが回転操作された場合の画面の遷移例を示す図である。これら図7A〜図7Dの例では、CADなどの設計・製図ソフトの実行中に製品または製品を構成する部品などのオブジェクトが回転操作された場合を想定している。このうち、図7A及び図7Bは、オブジェクトがポリゴン等の陰影によって描画されたシェーディングモデルを指し、一方、図7C及び図7Dは、オブジェクトが線形状によって描画されたワイヤーフレームモデルを指す。なお、図7A及び図7Cの例では、オブジェクトの回転開始から回転終了まで静止画の符号化データがクライアント端末20へ送信された場合を示す。また、図7B及び図7Dの例では、オブジェクトの回転途中から動画化が開始されて動画の符号化データがクライアント端末20へ送信された場合を示す。
また、図8A〜図8Dは、オブジェクトが回転操作された場合におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。これら図8A〜図8Dのグラフの縦軸は、サーバ装置10及びクライアント端末20間のデータの伝送量を指し、また、グラフの横軸は、時間を指す。なお、図8Aのグラフは、図7Aに示す画面の遷移に対応し、図8Bのグラフは、図7Bに示す画面の遷移に対応し、図8Cのグラフは、図7Cに示す画面の遷移に対応し、また、図8Dのグラフは、図7Dに示す画面の遷移に対応するものとする。
図7Aに示すように、CADソフトによって展開されたCADウィンドウ210上でシェーディングによって黒背景に描画されたオブジェクトの回転操作が開始され、CADウィンドウ211内の向きまでオブジェクトが回転操作されたとする。この図7Aの例では、オブジェクトの回転開始から回転終了までPNGによって静止画圧縮された符号化データがクライアント端末20へ送信される。よって、オブジェクトの回転開始から回転終了まで画質の劣化は発生しない。この場合には、図8Aに示すように、2Mbpsを超える量のデータがオブジェクトの回転開始から回転終了まで伝送されることになる。
一方、図7Bに示すように、CADウィンドウ220上でシェーディングによって黒背景に描画されたオブジェクトの回転操作が開始され、CADウィンドウ221内の向きまでオブジェクトが回転操作されたとする。この図7Bの例では、回転途中の段階でMPEGによってシェーディングモデルのオブジェクトが動画圧縮された符号化データがクライアント端末20へ送信される。このため、回転途中からは、動画の符号化データが送信される結果、CADウィンドウ221内のオブジェクトの画像はCADウィンドウ220における画像よりも画質が若干劣化する。その反面で、色数が多いシェーディングによってレンダリングされたオブジェクトの場合には、MPEGによって効果的に動画圧縮される。このため、図8Bに示すように、回転途中からは、図8Aに示した静止画の符号化データの伝送量よりも大幅にデータ伝送量を削減できる。このように、一般的には、動画の圧縮符号化を行った符号化データの方が静止画の圧縮符号化を行った符号化データよりもサイズを小さくできる。
また、図7Cに示すように、CADソフトによって展開されたCADウィンドウ230上でワイヤーフレームによって黒背景に描画されたオブジェクトの回転操作が開始され、CADウィンドウ231内の向きまでオブジェクトが回転操作されたとする。この図7Cの例では、オブジェクトの回転開始から回転終了までPNGによって静止画圧縮された符号化データがクライアント端末20へ送信される。よって、オブジェクトの回転開始から回転終了まで画質の劣化は発生しない。さらに、色数が少ないワイヤーフレームによってレンダリングされたオブジェクトの場合には、線画向きの静止画圧縮方式であるPNG等を用いると、JPEG等の静止画圧縮方式に比べて効果的に静止画圧縮される。すなわち、図8Cに示すように、オブジェクトの回転開始から回転終了まで1Mbps未満のデータ量に抑えて伝送されることになる。
一方、図7Dに示すように、CADウィンドウ240上でワイヤーフレームによって黒背景に描画されたオブジェクトの回転操作が開始され、CADウィンドウ241内の向きまでオブジェクトが回転操作されたとする。この図7Dの例では、回転途中の段階でMPEGによってワイヤーフレームモデルのオブジェクトが動画圧縮された符号化データがクライアント端末20へ送信される。このため、回転途中からは、動画の符号化データが送信される結果、CADウィンドウ241内のオブジェクトの画像はCADウィンドウ240における画像よりも画質が若干劣化する。さらに、色数が少ないワイヤーフレームによってレンダリングされたオブジェクトの場合には、画像を構成する色の周波数成分のうち高周波成分を除去することによって高い圧縮率を得るMPEGにとって不向きな内容であるとも言える。このため、図8Dに示すように、高頻度変更領域の画像にMPEGを適用したとしても効果的に動画圧縮することができず、図8Cに示した静止画の符号化データの伝送量よりもデータ伝送量が多くなってしまう場合がある。
これらのことから、本実施例では、MPEGにとって不向きな内容の画像が動画圧縮されている場合に、後述の中止制御部14kによって動画化を中止させ、第1のエンコーダ14eによってPNGで圧縮されるようにする。
算出部14jは、第2のエンコーダ14gによる動画圧縮、すなわち動画化を中止するか否かの判定に用いられる各種のパラメータ、例えば静止画の圧縮率や動画の圧縮率を算出する処理部である。
一態様としては、算出部14jは、第1のエンコーダ14eによって更新矩形の画像が静止画の符号化データへエンコードされた場合に、当該更新矩形に関する静止画の圧縮率の平均値Srを算出する。かかる圧縮率の平均値Srは、現フレームの更新矩形の圧縮率と、現フレームよりも前に算出されていた所定数のフレームで当該更新矩形に対応する位置にあった更新矩形の圧縮率とを平均化した値である。なお、圧縮率の平均値Srは、画面生成部14bによって入力される更新矩形ごとに算出される。
これを説明すると、まず、算出部14jは、第1のエンコーダ14eによってエンコードされた静止画の符号化データのデータ量を画面生成部14bによって生成された更新矩形の画像のデータ量で除算することによって現フレームの圧縮率を算出する。その後、算出部14jは、先のようにして算出した現フレームの更新矩形の圧縮率をフレームの識別情報、更新矩形の識別情報、位置及び大きさに対応付けて図示しない作業用の内部メモリに格納する。その上で、算出部14jは、現フレームの圧縮率と、現フレームよりも前に算出されていた所定数のフレーム、例えば過去の2フレームの圧縮率とを平均することによって当該更新矩形に関する静止画の圧縮率の平均値Srを算出する。このとき、算出部14jは、作業用の内部メモリに記憶された過去2フレームの更新矩形のうち現フレームの更新矩形の位置と重複する更新矩形の圧縮率を平均化に用いる。なお、現フレームの更新矩形の位置と重複する更新矩形が複数存在する場合には、面積が最大の更新矩形が平均化の対象とされる。
なお、ここでは、圧縮後の画像のデータ量を圧縮前の画像のデータ量で除算することによって圧縮率を算出する場合を例示したが、圧縮率の算出方法はこれに限定されない。例えば、算出部14jは、圧縮前および圧縮後の画像のデータ量の差分を圧縮前の画像のデータ量で除算することによって圧縮率を算出することとしてもかまわない。また、ここでは、現フレームの圧縮率と過去数フレームの圧縮率とを相加平均することによって圧縮率の平均値Srを算出する場合を例示したが、平均値の算出方法はこれに限定されない。例えば、算出部14jは、現フレームに近づくほど重み付けを大きくして現フレームの圧縮率と過去数フレームの圧縮率とを加重平均によって圧縮率の平均値Srを算出することもできる。
他の一態様としては、算出部14jは、第2のエンコーダ14gによって高頻度変更領域の画像が動画の符号化データへエンコードされた場合に、当該高頻度変更領域に関する動画の圧縮率の平均値Mrを算出する。
ここで、算出部14jは、上記の動画の圧縮率の平均値Mrを算出するのに先立って高頻度変更領域の画像に含まれる色の数を計数する。その上で、算出部14jは、高頻度変更領域の色の数が所定の閾値、例えば64色以下であるか否かを判定する。このように高頻度変更領域の色の数を閾値判定するのは、高頻度変更領域の画像がMPEGの不向きなタイプの画像であるか、言い換えればPNG等の線画向きの静止画の圧縮方式が得意な画像であるかを判別するためである。なお、上記の閾値には、画像の内容が単純な背景の線画である可能性が高い値、例えば64色を用いることができる。
このとき、高頻度変更領域の色の数が閾値を超える場合には、高頻度変更領域の画像の色数が単純背景の線画の色数よりも多いと言えるので、MPEGに適しているタイプの画像、言い換えれば線画向きの静止画の圧縮方式が得意な画像ではないと判別できる。この場合には、高頻度変更領域の画像の動画圧縮を中止する必要はないので、動画圧縮の中止を判定するために用いる動画の圧縮率の平均値Mrは算出されない。したがって、中止制御部14kによる静止画の圧縮率の平均値Srと動画の圧縮率の平均値Mrとの比較、動画圧縮の中止制御も実行されない。
一方、高頻度変更領域の色の数が閾値以下である場合には、高頻度変更領域の画像の色数が単純背景の線画の色数と同等であると言えるので、MPEGの不向きなタイプの画像、つまり線画向きの静止画の圧縮方式が得意な画像である可能性があると判別できる。
この場合には、算出部14jは、動画の圧縮率の平均値Mrの算出を実行するフェイズに遷る。上記の圧縮率の平均値Mrは、現フレームの高頻度変更領域の圧縮率と、現フレームよりも前に算出されていた所定数のフレームにおける高頻度変更領域の圧縮率とを平均化した値である。なお、圧縮率の平均値Mrは、高頻度変更領域識別部14dによって入力される高頻度変更領域ごとに算出される。
これを説明すると、算出部14jは、第2のエンコーダ14gによってエンコードされた動画の符号化データのデータ量を高頻度変更領域識別部14dによって識別された高頻度変更領域の画像のデータ量で除算することによって現フレームの圧縮率を算出する。その後、算出部14jは、先のようにして算出した現フレームの高頻度変更領域の圧縮率をフレームの識別情報、高頻度変更領域の識別情報、位置及び大きさに対応付けて図示しない作業用の内部メモリに格納する。その上で、算出部14jは、現フレームの圧縮率と、現フレームよりも前に算出されていた所定数のフレーム、例えば過去の2フレームの圧縮率とを平均することによって当該高頻度変更領域に関する動画の圧縮率の平均値Mrを算出する。このとき、算出部14jは、作業用の内部メモリに記憶された過去2フレームの高頻度変更領域の圧縮率のうちIピクチャ(Intra Picture)の圧縮率は用いず、Pピクチャ(Predictive Picture)の圧縮率だけを平均化に用いる。
このように、Pピクチャだけを圧縮率の平均化に用いることとしたのは、MPEGによる動画圧縮の圧縮性能がオリジナルの画像に近いIピクチャよりも顕著に現れるからである。それゆえ、圧縮率の平均化の対象をPピクチャだけに絞ることによってIピクチャを含めて平均化を行う場合よりも短いフレーム数で動画圧縮の中止の要否を後述の中止制御部14kに判定させることができる。さらに、Iピクチャが動画圧縮された直後は、Pピクチャの圧縮性能が安定しにくいので、Iピクチャから数フレームとばしたPピクチャの圧縮率を平均化の対象とすることもできる。なお、MPEGのGOP(Group Of Pictures)がIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャ(Bidirectionally Picture)によって構成される場合には、Bピクチャの圧縮率も平均化に用いることとしてもかまわない。
中止制御部14kは、第2のエンコーダ14gによる動画圧縮を中止させる処理部である。一態様としては、中止制御部14kは、高頻度変更領域の動画の圧縮率Mrと、動画圧縮が開始される以前のフレームで高頻度変更領域に対応する位置に検出されていた更新矩形の静止画の圧縮率Srとの比較結果に基づいて、第2のエンコーダ14gによる動画圧縮を中止させる。
これを説明すると、中止制御部14kは、算出部14jによって動画の圧縮率の平均値Mrが算出された場合に、当該動画の圧縮率の平均値Mrが動画圧縮の中止判定に使用可能であるか否かを判定する。すなわち、中止制御部14kは、動画の圧縮率の平均値Mrが規定のフレーム数、本例では3フレームにおける高頻度変更領域の圧縮率から算出されたものであるか否かを判定する。このとき、動画の圧縮率の平均値Mrが規定数未満のフレームから算出されたものである場合には、規定のフレーム数の圧縮率が出揃うまで動画圧縮の中止判定を延期する。
一方、中止制御部14kは、動画の圧縮率の平均値Mrが動画圧縮の中止判定に使用可能である場合に、静止画の圧縮率の平均値Srが動画の圧縮率の平均値Mrに所定の係数αが乗算された乗算値「Mr*α」よりも小さいか否かを判定する。これによって、中止制御部14kは、動画圧縮を中止して静止画圧縮に戻すか否かを判定する。なお、上記の係数αには、動画の圧縮率の平均値Mrに乗算して静止画の圧縮率の平均値Srと比較することによって動画圧縮を中止して静止画圧縮に戻す価値があると推定できる値が設定される。すなわち、動画の圧縮率の平均値及び静止画の圧縮率の平均値に大差がない場合、偶然に悪化したサンプルを動画圧縮の中止判定に使用してしまう可能性が高まる。よって、上記の係数αには、一例として、動画の圧縮率の平均値Mrが静止画の圧縮率の平均値Srの2倍程度まで悪化するのを許容する値を設定するのが好ましい。
ここで、静止画の圧縮率の平均値Srが乗算値「Mr*α」よりも小さい場合には、動画圧縮を中止して静止画圧縮に戻す価値があると判別できる。よって、中止制御部14kは、図示しない作業用の内部メモリに記憶された動画化中止フラグをONに設定する。一方、静止画の圧縮率の平均値Srが乗算値「Mr*α」以上である場合には、MPEGによる動画圧縮に一定の効果があると判別できる。よって、この場合には、動画化中止フラグはONに設定されない。なお、上記の「動画化中止フラグ」は、動画化を中止するか否かを示すフラグを指す。例えば、動画化中止フラグがONである場合には、高頻度変更領域が識別されたとしても動画圧縮させずに更新矩形の画像を静止画圧縮させ、また、動画化中止フラグがOFFである場合には、高頻度変更領域の画像の動画圧縮は中止されない。
上書き制御部14mは、動画圧縮が終了した場合に、当該動画圧縮が実行されていた間に動画の符号化データが送信された高頻度変更領域を上書きさせる上書き画像を静止画圧縮させた上でクライアント端末20へ送信させる処理部である。
一態様としては、上書き制御部14mは、動画化中止フラグがONに設定されてから上書き待機時間、例えば5秒間を経過した場合、すなわち動画化中止された場合に静止画による上書き処理を起動する。また、上書き制御部14mは、高頻度変更領域が識別されなくなってから動画終了期間を経過し、かつ上書き待機時間を経過した場合、すなわち動画化が終了した場合にも、静止画による上書き処理を起動する。
これを説明すると、上書き制御部14mは、第2のエンコーダ14gによって動画圧縮が実行されていた間に第2の送信部14hによって動画の符号化データが送信された高頻度変更領域のうち動画圧縮の中止後または終了後に更新矩形の画像が未送信である領域を上書き領域として抽出する。このとき、上書き制御部14mは、上書き領域が存在する場合に、当該上書き領域の画像を第1のエンコーダ14eに静止画の符号化データへエンコードさせた上で第1の送信部14fに当該上書き画像の符号化データをクライアント端末20へ送信させる。なお、かかる上書き領域の画像の送信は、画面生成部14bによって更新矩形が生成されるか否かとは無関係に独立して実行される。
これによって、動画化によって静止画よりも画質が劣化していたクライアント端末20のデスクトップ画面を静止画によって上書きさせることができる。このため、画質の劣化が認識されにくい動画化中には、粗いデスクトップ画面を表示させつつ、動画化が終了して画質の劣化が認識されやすくなった段階で画質の劣化を抑えたデスクトップ画面を表示させることができる。
さらに、高頻度変更領域であった領域の中でも更新矩形の画像が未送信である領域だけを上書き領域としてクライアント端末20へ送信するので、高頻度変更領域全体を上書き領域とする場合よりもデータ伝送量を低減できる。
なお、OS実行制御部11a、アプリ実行制御部11b、グラフィックドライバ12、リモート画面制御部14には、各種の集積回路や電子回路を採用できる。また、リモート画面制御部14に含まれる機能部の一部を別の集積回路や電子回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。また、電子回路としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などが挙げられる。
[具体例]
次に、図9及び図10を用いて、クライアント端末20によって表示される画面遷移の具体例について説明する。図9は、画面の遷移の具体例を示す図である。また、図10は、図9に示した画面の遷移におけるデータ伝送量と時間の関係の一例を示すグラフである。図10に示すグラフの縦軸は、サーバ装置10及びクライアント端末20間のデータの伝送量を指し、また、グラフの横軸は、時間を指す。なお、図9の例では、CADソフトによって展開されたCADウィンドウ上でシェーディングによって黒背景に描画されたオブジェクトの回転操作がなされた場合を想定する。
図9に示すように、CADウィンドウ300上でワイヤーフレームによって黒背景に描画されたオブジェクトの回転操作が開始される。このとき、オブジェクトを含む周辺領域の変更頻度が高くなり、高頻度変更領域と識別されたとする。この結果、以降はMPEGによって高頻度変更領域の画像が第2のエンコーダ14gによって動画の符号化データへエンコードされる。ところが、色数が少ないワイヤーフレームによってレンダリングされたオブジェクトの場合には、図10に示すように、高頻度変更領域の画像にMPEGを適用したとしても効果的に動画圧縮することができず、静止画の符号化データの伝送量よりもデータ伝送量が多くなってしまう。
そして、オブジェクトがCADウィンドウ310に示す向きまで回転された段階で、図10に示すように、規定数のフレームからPピクチャだけを用いて算出された動画の圧縮率の平均値Mr(=12%)が得られる。このとき、図10に示すように、動画化が開始される前の静止画の圧縮率の平均値Srが5%であるとしたとき、静止画の圧縮率の平均値Sr「5%」が動画の圧縮率の平均値Mrに係数α(=1/2)を乗算した乗算値Mr*α「12%÷2=6%」よりも小さくなる。このため、動画化中止フラグがONに設定され、以降は、高頻度変更領域の画像の動画圧縮が中止され、更新矩形の画像が静止画圧縮されて送信される。この結果、ワイヤーフレームによってレンダリングされたオブジェクトの一部または全部を含む更新矩形の画像が線画向きの静止画圧縮方式であるPNGによって効果的に静止画圧縮される。
その後、オブジェクトがCADウィンドウ320に示す向きまで回転された段階で、ユーザによって操作がなされない無操作状態となる。このとき、クライアント端末20に表示されているCADウィンドウ320には、動画化が中止されてから未だ更新矩形の画像を受信していない領域320a及び領域320bが残っている。そして、動画化中止フラグがONに設定されてから上書き待機時間である5秒後を経過した段階で、更新矩形の画像が未送信である領域320a及び領域320bの画像が静止画圧縮された上でクライアント端末20へ送信される。これによって、動画の符号化データによる表示が残っていないCADウィンドウ330が表示される。
このように、高頻度変更領域が一度は動画化されたとしても、動画の圧縮率の平均値Mrが静止画の圧縮率の平均値Srよりも悪化している場合には、動画圧縮を中止して静止画圧縮に戻される。このため、図10に示すように、MPEGによる動画圧縮が不向きな画像には、MPEGによる動画圧縮を中止して線画向きの静止画圧縮方式であるPNGを用いて効果的に静止画圧縮する結果、データ伝送量の増大を抑制できる。また、動画化が中止された場合には、更新矩形の画像が送信されずに動画の符号化データが表示されていた上書き領域320a及び320bが静止画によって上書きされる。かかる静止画による上書きによって、画質の劣化が認識されやすくなった段階で画質の劣化を抑えたデスクトップ画面を表示させることができる。
[クライアント端末の構成]
次に、本実施例に係るクライアント端末の機能的構成について説明する。図1に示すように、クライアント端末20は、入力部21と、表示部22と、クライアント側のリモート画面制御部23とを有する。なお、図1の例では、図1に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば音声出力部などの機能を有するものとする。
入力部21は、各種の情報、例えば後述のクライアント側リモート画面制御部23に対する指示入力を受け付ける入力デバイスであり、一例としては、キーボードやマウスなどを適用できる。なお、後述の表示部22も、マウスと協働して、ポインティングデバイス機能を実現する。
表示部22は、各種の情報、例えばサーバ装置10から送信されたデスクトップ画面などを表示する表示デバイスであり、一例としては、モニタ、ディスプレイやタッチパネルなどを適用できる。
リモート画面制御部23は、クライアント側のリモート画面制御用アプリを通じて、サーバ装置10によるリモート画面制御サービスの提供を受ける処理部である。このリモート画面制御部23は、図1に示すように、操作情報通知部23aと、第1の受信部23bと、第1のデコーダ23cと、第1の表示制御部23dとを有する。さらに、リモート画面制御部23は、第2の受信部23eと、第2のデコーダ23fと、第2の表示制御部23gとを有する。
操作情報通知部23aは、入力部21による操作情報をサーバ装置10へ通知する処理部である。一態様としては、操作情報通知部23aは、マウスの左右のクリックを始め、ダブルクリックやドラッグ、マウスの移動操作を介して得られたマウスカーソルの移動量などを操作情報として通知する。他の一例としては、操作情報通知部23aは、マウスホイールの回転量、キーボードのうち押下されたキーの種別なども操作情報として通知する。
第1の受信部23bは、サーバ装置10の第1の送信部14fにより送信された更新矩形の符号化データを受信する処理部である。また、第1の受信部23bは、サーバ装置10の高頻度変更領域識別部14dによって送信された高頻度変更領域の属性情報も受信する。
第1のデコーダ23cは、第1の受信部23bによって受信された更新矩形の符号化データをデコードする処理部である。この第1のデコーダ23cには、サーバ装置10に搭載されるエンコード方式に適合するデコード方式のデコーダが搭載される。
第1の表示制御部23dは、第1のデコーダ23cによってデコードされた更新矩形の画像を表示部22に表示させる処理部である。一態様としては、第1の表示制御部23dは、第1の受信部23bによって受信された更新矩形の属性情報に含まれる位置および大きさに対応する表示部22の画面領域に更新矩形のビットマップ画像を表示させる。また、第1の表示制御部23dは、第1の受信部23bによって高頻度変更領域の属性情報が受信された場合には、次のような処理を行う。すなわち、第1の表示制御部23dは、高頻度変更領域の属性情報に含まれる高頻度変更領域の位置および大きさに対応する表示部22の画面領域をビットマップ画像の表示対象外のブランク領域とする。
第2の受信部23eは、サーバ装置10の第2の送信部14hにより送信された動画の符号化データを受信する処理部である。この第2の受信部23eは、サーバ装置10の高頻度変更領域識別部14dによって送信された高頻度変更領域の属性情報も受信する。
第2のデコーダ23fは、第2の受信部23eによって受信された動画の符号化データをデコードする処理部である。この第2のデコーダ23fには、サーバ装置10に搭載されたエンコード方式に適合するデコード方式のデコーダが搭載される。
第2の表示制御部23gは、第2の受信部23eによって受信された高頻度変更領域の属性情報に基づき、第2のデコーダ23fによってデコードされた高頻度変更領域の画像を表示部22に表示させる処理部である。一態様としては、第2の表示制御部23gは、高頻度変更領域の属性情報に含まれる高頻度変更領域の位置および大きさに対応する表示部22の画面領域に高頻度変更領域の動画を再生させる。
なお、クライアント側のリモート画面制御部23には、各種の集積回路や電子回路を採用できる。また、リモート画面制御部23に含まれる機能部の一部を別の集積回路や電子回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASICやFPGAが挙げられる。また、電子回路としては、CPUやMPUなどが挙げられる。
[処理の流れ]
次に、本実施例に係るサーバ装置10の処理の流れについて説明する。図11〜図12は、実施例1に係る画像送信処理の手順を示すフローチャートである。この画像送信処理は、サーバ装置10によって実行される処理であり、フレームバッファ13にビットマップデータが描画された場合に起動する。
図11に示すように、画面生成部14bは、前回のフレームから変更があった部分の画素をつなぎ合わせた上で矩形に整形した更新矩形の画像を生成する(ステップS101)。そして、画面生成部14bは、先に生成した更新矩形の画像から更新矩形送信用のパケットを生成する(ステップS102)。
続いて、変更頻度判別部14cは、画面生成部14bにより生成された更新矩形を図示しない作業用の内部メモリへ蓄積する(ステップS103)。このとき、更新矩形の蓄積を開始してから所定の期間が経過していない場合(ステップS104否定)には、以降に続く高頻度変更領域の識別に関する処理をとばし、後述のステップS113へ移行する。
一方、更新矩形の蓄積を開始してから所定の期間が経過した場合(ステップS104肯定)には、変更頻度判別部14cは、次のような処理を行う。すなわち、変更頻度判別部14cは、作業用の内部メモリに蓄積した更新矩形の位置および大きさにしたがって更新矩形の画像を変更頻度判別用のマップに順次展開する(ステップS105)。そして、変更頻度判別部14cは、変更頻度判別用のマップに含まれるメッシュのうち変更頻度がしきい値を超えるメッシュを取得する(ステップS106)。
その後、高頻度変更領域識別部14dは、変更頻度判別部14cにより変更頻度がしきい値を超えるメッシュが取得されたか否かを判定する(ステップS107)。このとき、変更頻度がしきい値を超えるメッシュが存在しない場合(ステップS107否定)には、高頻度変更領域がデスクトップ画面に存在しないので、以降に続く高頻度変更領域の識別に関する処理をとばし、ステップS112へ移行する。
一方、変更頻度がしきい値を超えるメッシュが存在する場合(ステップS107肯定)には、高頻度変更領域識別部14dは、隣接するメッシュ同士を連結したメッシュ連結体を矩形に補正する(ステップS108)。
そして、補正後の矩形、すなわち高頻度変更領域の候補が複数存在する場合(ステップS109肯定)には、高頻度変更領域識別部14dは、次のような処理を行う。すなわち、高頻度変更領域識別部14dは、複数の高頻度変更領域の候補の距離が所定の値以下である高頻度変更領域の候補同士を含む矩形に合成する(ステップS110)。なお、高頻度変更領域の候補が複数存在しない場合(ステップS109否定)には、矩形の合成を行わずにステップS111へ移行する。
続いて、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域の位置および大きさを特定可能な属性情報をクライアント端末20へ送信する(ステップS111)。そして、高頻度変更領域識別部14dは、作業用の内部メモリにマッピングされたメッシュの変更回数をクリアする(ステップS112)。
その後、図12に示すように、高頻度変更領域が識別された場合(ステップS113肯定)には、高頻度変更領域識別部14dは、動画化中止フラグがONに設定されているか否かを判定する(ステップS115)。
このとき、動画化中止フラグがONに設定されていない場合(ステップS115否定)には、第2のエンコーダ14gは、高頻度変更領域の画像を動画の符号化データにエンコードする(ステップS116)。
そして、算出部14jは、高頻度変更領域の色の数が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS117)。このとき、高頻度変更領域の色の数が閾値を超える場合(ステップS117否定)には、高頻度変更領域の画像の色数が単純背景の線画の色数よりも多いと言える。このため、MPEGの不向きなタイプの画像、言い換えれば線画向きの静止画の圧縮方式が得意な画像ではないと判別できる。この場合には、高頻度変更領域の画像の動画圧縮を中止する必要はないので、ステップS118〜ステップS121の処理をとばし、ステップS129の処理へ移行する。
一方、高頻度変更領域の色の数が閾値以下である場合(ステップS117肯定)には、高頻度変更領域の画像の色数が単純背景の線画の色数と同等であると言える。このため、MPEGの不向きなタイプの画像、つまり線画向きの静止画の圧縮方式が得意な画像である可能性があると判別できる。この場合には、算出部14jは、高頻度変更領域に関する動画の圧縮率の平均値Mrを算出する(ステップS118)。
続いて、中止制御部14kは、動画の圧縮率の平均値Mrが規定のフレーム数における高頻度変更領域の圧縮率から算出されたものであるか否か、すなわち動画圧縮の中止判定に使用可能であるか否かを判定する(ステップS119)。
このとき、動画の圧縮率の平均値Mrが動画圧縮の中止判定に使用可能である場合(ステップS119肯定)には、中止制御部14kは、次のような判定をさらに実行する。すなわち、中止制御部14kは、静止画の圧縮率の平均値Srが動画の圧縮率の平均値Mrに係数αが乗算された乗算値「Mr*α」よりも小さいか否かを判定する(ステップS120)。なお、動画の圧縮率の平均値Mrが動画圧縮の中止判定に使用不可能である場合(ステップS119否定)には、規定のフレーム数の圧縮率が出揃うまで動画圧縮の中止判定を延期するために以降の処理をとばし、ステップS129へ移行する。
ここで、静止画の圧縮率の平均値Srが乗算値「Mr*α」よりも小さい場合(ステップS120肯定)には、動画圧縮を中止して静止画圧縮に戻す価値があると判別できる。よって、中止制御部14kは、図示しない作業用の内部メモリに記憶された動画化中止フラグをONに設定する(ステップS121)。
一方、静止画の圧縮率の平均値Srが乗算値「Mr*α」以上である場合(ステップS120否定)には、MPEGによる動画圧縮に一定の効果があると判別できる。よって、この場合には、動画化中止フラグをONに設定せずにステップS129へ移行する。
また、高頻度変更領域が識別されなかった場合(ステップS113否定)、高頻度変更領域識別部14dは、上書き画像を送信して動画化が終了しているか否かを判定する(ステップS122)。なお、上書き画像を送信して動画化が終了している場合(ステップS122肯定)には、ステップS129の処理へ移行する。
そして、動画化が終了していない場合(ステップS122否定)には、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域が動画終了期間、例えば1秒間にわたって継続して識別されなくなったか否かを判定する(ステップS123)。なお、動画終了期間にわたって継続していない場合(ステップS123否定)には、動画化を継続するために、ステップS115へ移行する。
一方、高頻度変更領域が動画終了期間にわたって継続して識別されなかった場合(ステップS123肯定)には、上書き制御部14mは、動画終了期間を経過してから上書き待機時間、例えば5秒間を経過したか否かを判定する(ステップS124)。
また、動画中止フラグがONに設定されている場合(ステップS115肯定)には、上書き制御部14mは、動画化中止フラグがONに設定されてから上書き待機時間を経過したか否かを判定する(ステップS124)。
このとき、動画終了期間を経過してから上書き待機時間を経過するか、あるいは動画化中止フラグがONに設定されてから上書き待機時間を経過した場合(ステップS124肯定)には、上書き制御部14mは、次のような処理を実行する。すなわち、上書き制御部14mは、動画圧縮が実行されていた間に動画の符号化データが送信された高頻度変更領域のうち動画圧縮の中止後または終了後に更新矩形の画像が未送信である領域を上書き領域として抽出する(ステップS125)。
そして、上書き領域が存在する場合(ステップS126肯定)に、上書き制御部14mは、当該上書き領域の画像を第1のエンコーダ14eに静止画の符号化データへエンコードさせる(ステップS127)。このとき、上書き制御部14mは、動画化中止フラグをOFFに設定する(ステップS128)。
また、動画終了期間を経過してから上書き待機時間を経過していないか、あるいは動画化中止フラグがONに設定されてから上書き待機時間を経過していない場合(ステップS124否定)には、ステップS129へ移行する。
その後、更新矩形が存在する場合(ステップS129肯定)には、第1のエンコーダ14eは、更新矩形の画像を静止画の符号化データへエンコードする(ステップS130)。そして、算出部14jは、当該更新矩形に関する静止画の圧縮率の平均値Srを算出する(ステップS131)。
その後、第1の送信部14f及び第2の送信部14hは、静止画及び/又は動画の符号化データをクライアント端末20へ送信し(ステップS132)、処理を終了する。
[実施例1の効果]
上述してきたように、本実施例に係るサーバ装置10は、デスクトップ画面の伝送方式を静止画から動画に切り換えた場合に静止画の圧縮率の平均値Sr及び動画の圧縮率の平均値Mrを比較する。その上で、本実施例に係るサーバ装置10は、動画の圧縮率の平均値Mrが低い場合に画面の伝送方式を動画から静止画に戻す。このため、本実施例に係るサーバ装置10では、一度は動画化されたとしても、動画の圧縮率の平均値Mrが静止画の圧縮率の平均値Srよりも悪化している場合には、動画圧縮を中止して静止画圧縮に戻される。このため、本実施例に係るサーバ装置10では、動画圧縮が不向きな画像には、動画圧縮を中止して線画向きの静止画の圧縮方式を用いて効果的に静止画圧縮できる。したがって、本実施例に係るサーバ装置10は、データ伝送量の増大を抑制できる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[動画化の再開]
例えば、上記の実施例1では、動画化が一度中止された場合にそのまま上書き処理を実行することとしたが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、開示の装置は、動画化が一度中止されたとしてもその後の静止画の圧縮率の平均値Srが所定の悪化傾向にある場合には、動画化中止フラグをOFFに設定することによって高頻度変更領域の画像の動画圧縮を再開することもできる。このとき、動画化中止フラグのON及びOFFの頻繁な切替えを防止するために、静止画の圧縮率の平均値Srが先に算出されていた動画の圧縮率の平均値Mrの2倍以上になった場合に、高頻度変更領域の画像の動画圧縮を再開するのが好ましい。これによって、一時的に動画の圧縮率が低下した場合であっても、高頻度変更領域の動画圧縮を再開できる。
[マップクリアの延長]
例えば、上記の実施例1では、高頻度変更領域識別部14dが更新矩形を蓄積させる周期に合わせて変更頻度判別用のマップをクリアする場合を説明したが、変更頻度判別用のマップをクリアする契機はこれに限定されない。
一例としては、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域として識別した領域において変更頻度がしきい値を超えなくなった後も所定の期間にわたって継続して高頻度変更領域と識別することもできる。
図13A及び図13Bは、マップクリアの延長要領を説明するための図である。図13Aの例では、高頻度変更領域が最初に識別された時点の変更頻度判別用のマップ80Aと、その時点の高頻度変更領域の識別結果81Aとを図示している。また、図13Bの例では、高頻度変更領域が最初に識別されてから所定の期間内である特定の時点の変更頻度判別用のマップ80Bと、その時点の高頻度変更領域の識別結果81Aとを図示している。
図13Aに示すように、マップ80Aで変更回数がしきい値を超えるメッシュ連結体が取得されて高頻度変更領域の識別結果81Aが得られた場合には、以降に変更回数が閾値を超えるメッシュ連結体が取得されなくとも識別結果81Aを所定の期間引き継ぐ。すなわち、図13Bに示すように、マップ80Bで変更回数が閾値を超えるメッシュ連結体が取得されずとも、最初に高頻度変更領域の識別結果81Aを識別してから所定の期間内であれば高頻度変更領域の識別結果81Aを引き継ぐ。なお、上記の「閾値」は、サーバ側リモート画面制御用アプリの開発者が段階的に設定した値をエンドユーザに選択させたり、また、エンドユーザが値を直接設定することができる。
これによって、実際に動画が再生される領域において間欠的に動きがなくなった場合でも、高頻度変更領域を断続的に識別することがなくなる結果、高頻度変更領域で画像のコマ落ちが断続的に発生するのを防止できる。さらに、高頻度変更領域の識別結果を引き継ぐことにより高頻度変更領域のサイズが安定するので、エンコード時のパラメータを初期化する頻度を低減できる結果、エンコーダにかかる負荷を低減することも可能になる。
[高頻度変更領域の縮小の抑制]
他の一例としては、高頻度変更領域識別部14dは、高頻度変更領域として識別した領域が以前に高頻度変更領域と識別した領域よりも縮小した場合に、次のような処理を行う。すなわち、高頻度変更領域識別部14dは、当該縮小した度合いが所定の閾値以下であるならば、前回の識別時に高頻度変更領域と識別した領域を今回の識別結果として引き継ぐ。
図14A及び図14Bは、高頻度変更領域の縮小に関する抑制要領を説明するための図である。図14Aの例では、時点T1の変更頻度判別用のマップ90Aと高頻度変更領域の識別結果91Aとを図示している。また、図14Bの例では、時点T2の変更頻度判別用のマップ90Bと高頻度変更領域の識別結果91Aとを図示している。なお、上記の時点T1および時点T2はT1<T2であるものとする。
図14Aに示すように、マップ90Aで変更回数がしきい値を超えるメッシュ連結体が取得されて高頻度変更領域の識別結果91Aが得られた場合には、時点T1以降に変更回数が閾値を超えるメッシュ連結体が縮小されても直ちに高頻度変更領域を縮小しない。すなわち、図14Bに示すように、変更回数が閾値を超えるメッシュ連結体が斜線の部分について縮小したとしてもその面積が所定の閾値、例えば半分以下であるならば、高頻度変更領域の識別結果91Aを引き継ぐ。
これによって、実際に動画が再生される領域において一部の動きが間欠的になったとしても、高頻度変更領域を断続的に識別することがなくなる結果、高頻度変更領域で画像のコマ落ちが断続的に発生するのを防止できる。さらに、高頻度変更領域の識別結果を引き継ぐことにより高頻度変更領域のサイズが安定するので、エンコード時のパラメータを初期化する頻度を低減できる結果、エンコーダにかかる負荷を低減することも可能になる。
[上書き領域]
上記の実施例1では、動画化中に高頻度変更領域であった領域のうち更新矩形の画像が未送信である領域を上書き領域とする場合を例示したが、開示の装置はこれに限定されない。例えば、開示の装置は、デスクトップ画面全体を上書き領域とすることもできるし、また、高頻度変更領域を上書き領域とすることもできる。
[分散および統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、サーバ装置10の第1の送信部14f及び第2の送信部14hが実行する画像の送信処理を1つの送信部に統合することとしてもよい。また、クライアント端末20の第1の受信部23b及び第2の受信部23eが実行する画像の受信処理を1つの画像受信部に統合することとしてもかまわない。さらに、クライアント端末20の第1の表示制御部23d及び第2の表示制御部23gが実行する表示制御処理を1つの表示制御部に統合することとしてもよい。
[画像送信プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図15を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する画像送信プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図15は、実施例1及び実施例2に係る画像送信プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。図15に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180と有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図15に示すように、上記の実施例1で示したサーバ側のリモート画面制御部14と同様の機能を発揮する画像送信プログラム170aが予め記憶される。この画像送信プログラム170aについては、図1に示した各々のリモート画面制御部14の各構成要素と同様、適宜統合又は分離しても良い。すなわち、HDD170に格納される各データは、常に全てのデータがHDD170に格納される必要はなく、処理に必要なデータのみがHDD170に格納されれば良い。
そして、CPU150が、画像送信プログラム170aをHDD170から読み出してRAM180に展開する。これによって、図15に示すように、画像送信プログラム170aは、画像送信プロセス180aとして機能する。この画像送信プロセス180aは、HDD170から読み出した各種データを適宜RAM180上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開した各種データに基づいて各種処理を実行する。なお、画像送信プロセス180aは、図1に示した各々のリモート画面制御部14にて実行される処理、例えば図11〜図12に示す処理を含む。また、CPU150上で仮想的に実現される各処理部は、常に全ての処理部がCPU150上で動作する必要はなく、処理に必要な処理部のみが仮想的に実現されれば良い。
なお、上記の画像送信プログラム170aについては、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶させておく必要はない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
1 シンクライアントシステム
10 サーバ装置
11a OS実行制御部
11b アプリ実行制御部
12 グラフィックドライバ
13 フレームバッファ
14 リモート画面制御部
14a 操作情報取得部
14b 画面生成部
14c 変更頻度判別部
14d 高頻度変更領域識別部
14e 第1のエンコーダ
14f 第1の送信部
14g 第2のエンコーダ
14h 第2の送信部
14j 算出部
14k 中止制御部
14m 上書き制御部
20 クライアント端末
21 入力部
22 表示部
23 リモート画面制御部
23a 操作情報通知部
23b 第1の受信部
23c 第1のデコーダ
23d 第1の表示制御部
23e 第2の受信部
23f 第2のデコーダ
23g 第2の表示制御部

Claims (7)

  1. ネットワークを介して接続された端末装置に表示させる表示用の画像を記憶する画像メモリと、
    ソフトウェアの処理結果を前記画像メモリに描画する描画部と、
    前記画像のフレーム間で更新があった更新領域を検出する更新領域検出部と、
    前記更新領域の画像を静止画圧縮する第1の圧縮部と、
    前記更新領域の静止画圧縮データの圧縮率を算出する第1の算出部と、
    前記画像のフレーム間で変更の頻度が所定の頻度を超える高頻度の変更領域を識別する識別部と、
    前記高頻度の変更領域の画像を動画圧縮する第2の圧縮部と、
    前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率を算出する第2の算出部と、
    前記更新領域の静止画圧縮データと前記高頻度の変更領域の動画圧縮データとを前記端末装置へ送信する送信部と、
    前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率と、前記動画圧縮が開始される以前のフレームで前記高頻度の変更領域に対応する位置に検出されていた更新領域の静止画圧縮データの圧縮率との比較結果に基づいて、前記第2の圧縮部による動画圧縮を中止させる中止制御部と
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記中止制御部によって動画圧縮が中止された場合に、当該動画圧縮が実行されていた間に前記動画圧縮データが送信された高頻度の変更領域のうち前記動画圧縮の中止後に前記更新領域の画像が未送信である上書き領域の画像を前記第1の圧縮部に静止画圧縮させた上で前記送信部に送信させる上書き制御部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2の算出部は、前記高頻度の変更領域の画像に含まれる色の数が所定の閾値以下である場合に、前記動画圧縮データの圧縮率の算出を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第1の算出部は、複数のフレーム間で前記更新領域の静止画圧縮データの圧縮率の平均値を算出し、
    前記第2の算出部は、複数のフレーム間で前記動画圧縮データのうちI(Intra)ピクチャ以外のピクチャの圧縮率の平均値を算出し、
    前記中止制御部は、前記Iピクチャ以外のピクチャの圧縮率の平均値が前記静止画圧縮データの圧縮率の平均値よりも悪化している場合に、前記第2の圧縮部による動画圧縮を中止させることを特徴とする請求項1、2または3に記載の情報処理装置。
  5. 前記中止制御部による動画圧縮の中止後に前記更新領域の静止画圧縮データの圧縮率が悪化傾向にある場合に、前記高頻度の変更領域の動画圧縮を再開する再開部をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
  6. コンピュータが、
    ネットワークを介して接続された端末装置に表示させる表示用の画像を記憶する画像メモリに対し、ソフトウェアの処理結果を前記画像メモリに描画し、
    前記画像のフレーム間で更新があった更新領域を検出し、
    前記更新領域の画像を静止画圧縮し、
    前記更新領域の静止画圧縮データの圧縮率を算出し、
    前記画像のフレーム間で変更の頻度が所定の頻度を超える高頻度の変更領域を識別し、
    前記高頻度の変更領域の画像を動画圧縮し、
    前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率を算出し、
    前記更新領域の静止画圧縮データと前記高頻度の変更領域の動画圧縮データとを前記端末装置へ送信し、
    前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率と、前記動画圧縮が開始される以前のフレームで前記高頻度の変更領域に対応する位置に検出されていた更新領域の静止画圧縮データの圧縮率との比較結果に基づいて、前記動画圧縮を中止させる処理
    を実行することを特徴とする画像送信方法。
  7. コンピュータに、
    ネットワークを介して接続された端末装置に表示させる表示用の画像を記憶する画像メモリに対し、ソフトウェアの処理結果を前記画像メモリに描画し、
    前記画像のフレーム間で更新があった更新領域を検出し、
    前記更新領域の画像を静止画圧縮し、
    前記更新領域の静止画圧縮データの圧縮率を算出し、
    前記画像のフレーム間で変更の頻度が所定の頻度を超える高頻度の変更領域を識別し、
    前記高頻度の変更領域の画像を動画圧縮し、
    前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率を算出し、
    前記更新領域の静止画圧縮データと前記高頻度の変更領域の動画圧縮データとを前記端末装置へ送信し、
    前記高頻度の変更領域の動画圧縮データの圧縮率と、前記動画圧縮が開始される以前のフレームで前記高頻度の変更領域に対応する位置に検出されていた更新領域の静止画圧縮データの圧縮率との比較結果に基づいて、前記動画圧縮を中止させる処理
    を実行させることを特徴とする画像送信プログラム。
JP2011278979A 2011-12-20 2011-12-20 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム Active JP5761007B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011278979A JP5761007B2 (ja) 2011-12-20 2011-12-20 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム
US13/677,437 US9124813B2 (en) 2011-12-20 2012-11-15 Information processing device using compression ratio of still and moving image data

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011278979A JP5761007B2 (ja) 2011-12-20 2011-12-20 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013131866A JP2013131866A (ja) 2013-07-04
JP5761007B2 true JP5761007B2 (ja) 2015-08-12

Family

ID=48610114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011278979A Active JP5761007B2 (ja) 2011-12-20 2011-12-20 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9124813B2 (ja)
JP (1) JP5761007B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8902248B1 (en) 2011-07-14 2014-12-02 Vmware, Inc. Method and system for measuring display performance of a remote application
US9674265B2 (en) * 2013-11-04 2017-06-06 Vmware, Inc. Filtering unnecessary display updates for a networked client
US9674518B2 (en) 2013-12-20 2017-06-06 Vmware, Inc. Measuring remote video display with embedded pixels
JP6248671B2 (ja) * 2014-02-10 2017-12-20 富士通株式会社 情報処理装置、方法、プログラム、および情報処理システム
JP2015191630A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 富士通株式会社 情報処理装置、変更検出方法および変更検出プログラム
US9384402B1 (en) 2014-04-10 2016-07-05 Google Inc. Image and video compression for remote vehicle assistance
US9699247B2 (en) 2014-06-17 2017-07-04 Vmware, Inc. User experience monitoring for application remoting
JP6384219B2 (ja) * 2014-09-11 2018-09-05 富士通株式会社 サーバ、保存判定プログラムおよび保存判定方法
JP6718435B2 (ja) * 2015-03-25 2020-07-08 株式会社ハイウェイテックジャパン シンクライアント方式によるデバイス制御方法
US10044826B2 (en) * 2016-08-10 2018-08-07 Cloudflare, Inc. Method and apparatus for reducing network resource transmission size using delta compression
CN107645707B (zh) * 2017-08-28 2020-12-18 台州市吉吉知识产权运营有限公司 一种基于智能终端的定位文件的更新方法及***
CN109474829A (zh) * 2018-12-03 2019-03-15 福州鑫图光电有限公司 一种基于数字摄像机的传输、显示方法及终端
CN112070867A (zh) * 2019-06-11 2020-12-11 腾讯科技(深圳)有限公司 动画文件处理方法、装置、计算机可读存储介质和计算机设备

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5379355A (en) * 1992-08-24 1995-01-03 Ricoh Corporation Data encoding using one or more adaptive decision trees
CA2180240A1 (en) * 1994-01-14 1995-07-20 Charles K. Chui Boundary-spline-wavelet compression for video images
JPH08116447A (ja) * 1994-10-18 1996-05-07 Fuji Xerox Co Ltd 画像信号の符号化装置
US7715642B1 (en) * 1995-06-06 2010-05-11 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Bitmap image compressing
US6285793B1 (en) * 1995-11-06 2001-09-04 Siemens Medical Systems, Inc. Method and apparatus for automatically determining a quantization factor value that produces a desired average compression ratio of an image sequence using JPEG compression
US6054943A (en) * 1998-03-25 2000-04-25 Lawrence; John Clifton Multilevel digital information compression based on lawrence algorithm
KR100327368B1 (ko) * 1998-07-10 2002-03-06 구자홍 영상 부호화 및 복호화 방법
JP2000050263A (ja) 1998-07-28 2000-02-18 Hitachi Ltd 画像符号化並びに復号化装置及びこれを用いた撮像装置
US6624761B2 (en) * 1998-12-11 2003-09-23 Realtime Data, Llc Content independent data compression method and system
US20020029259A1 (en) * 2000-07-26 2002-03-07 Nec Corporation Remote operation system and remote operation method thereof
US7227998B2 (en) * 2002-06-11 2007-06-05 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, control method of the same, computer program, and computer-readable storage medium
US7720999B2 (en) * 2002-11-26 2010-05-18 Qualcomm Incorporated System and method for optimizing multimedia compression using plural encoders
US7039247B2 (en) * 2003-01-31 2006-05-02 Sony Corporation Graphic codec for network transmission
CN100566421C (zh) * 2003-06-19 2009-12-02 松下电器产业株式会社 发送装置、图像处理***及图像处理方法
US7548657B2 (en) 2005-06-25 2009-06-16 General Electric Company Adaptive video compression of graphical user interfaces using application metadata
JP4795161B2 (ja) * 2006-08-08 2011-10-19 キヤノン株式会社 画像処理装置及びその制御方法、並びに、コンピュータプログラム及びコンピュータ可読記憶媒体
JP2008131569A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Sony Corp 画像情報伝送システム、画像情報送信装置、画像情報受信装置、画像情報伝送方法、画像情報送信方法、画像情報受信方法
JP5157796B2 (ja) * 2008-09-30 2013-03-06 ヤマハ株式会社 画像データの可逆圧縮符号化装置および復号化装置
JP5230381B2 (ja) * 2008-11-28 2013-07-10 三星電子株式会社 撮像装置及び撮像装置の制御方法
KR20110071231A (ko) * 2009-12-21 2011-06-29 엠텍비젼 주식회사 부호화 방법, 복호화 방법 및 장치
US8891939B2 (en) * 2009-12-22 2014-11-18 Citrix Systems, Inc. Systems and methods for video-aware screen capture and compression
JP5471794B2 (ja) * 2010-05-10 2014-04-16 富士通株式会社 情報処理装置、画像送信プログラム及び画像表示方法
US8625910B2 (en) * 2011-02-25 2014-01-07 Adobe Systems Incorporated Compression of image data
US8565540B2 (en) * 2011-03-08 2013-10-22 Neal Solomon Digital image and video compression and decompression methods

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013131866A (ja) 2013-07-04
US20130156100A1 (en) 2013-06-20
US9124813B2 (en) 2015-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5761007B2 (ja) 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム
JP5471794B2 (ja) 情報処理装置、画像送信プログラム及び画像表示方法
JP2013126185A (ja) 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム
JP5471903B2 (ja) 情報処理装置、画像送信プログラム及び画像表示方法
JP5685840B2 (ja) 情報処理装置、画像送信プログラム及び画像表示方法
JP5664289B2 (ja) 情報処理装置、画像送信プログラムおよび画像表示方法
JP5899897B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP5874257B2 (ja) 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム
JP6003049B2 (ja) 情報処理装置、画像送信方法及び画像送信プログラム
JP5821610B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
US8411972B2 (en) Information processing device, method, and program
US20170269709A1 (en) Apparatus, method for image processing, and non-transitory medium storing program
WO2014080440A1 (ja) 情報処理装置、制御方法、制御プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150525

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5761007

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150