JP5760680B2 - ラジアルフォイル軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、ラジアルフォイル軸受に関する。
従来、高速回転体用の軸受として、回転軸に外挿されて用いられるラジアル軸受が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなラジアル軸受としては、軸受面を形成する薄板状のトップフォイルと、このトップフォイルを弾性的に支持するバックフォイルとを備えたラジアルフォイル軸受がよく知られている(例えば、特許文献2参照)。ラジアルフォイル軸受のバックフォイルとしては、薄板を波板状に成形したバンプフォイルが主として用いられている。
このようなラジアルフォイル軸受は、回転軸の非回転時から始動時にかけては、トップフォイルが回転軸に密着した状態(回転軸を締め付けている状態)になっているが、回転軸の回転が速まるに連れ、トップフォイルと回転軸との間に周囲流体を巻き込み、流体潤滑膜を形成する。そして、この流体潤滑膜が十分な膜圧を発生すると、トップフォイルが外側へ押し広げられることにより、回転軸はトップフォイルと非接触状態で回転するようになる。
すると、流体潤滑膜は、回転軸とトップフォイルとの間でせん断されることにより、熱を生じる。そのため、従来では、バンプフォイルの裏側に軸受の軸方向に沿って作動流体を流したり、別途、水冷用の流路を軸受の外側に設けることなどにより、ラジアルフォイル軸受を冷却している。すなわち、バンプフォイルの外側を冷却することで、流体潤滑膜を間接的に冷却している。
特開2001−65570号公報 特開平03−163213号公報
しかしながら、ラジアルフォイル軸受では、軸方向中央部にある潤滑流体が軸受の外側に抜けにくく、また、軸受周囲の冷えた流体も該中央部に流入し難いため、冷却不足に陥ることがある。このように冷却不足になると、ラジアルフォイル軸受や回転軸の熱膨張が大きくなることにより、ラジアルフォイル軸受による回転軸に対する締め付け(プリロード)が強くなり、軸受(トップフォイル)が焼き付くおそれがある。
また、前記流体潤滑膜の、軸受軸方向での圧力分布は、軸受中央部を頂点とした山形になる。したがって、この頂点部、すなわち軸受中央部にて、ラジアルフォイル軸受は主に負荷能力を発揮するようになる。ところが、軸受面(トップフォイル)は流体潤滑膜の圧力の反力を受けるため、トップフォイルが軸受中央部で外側に凹んでしまう。そのため、ラジアルフォイル軸受が発揮する負荷能力は想定した負荷能力を大きく下回り、例えば設計上の50%程度になってしまう。
さらに、始動時や低速回転時のように流体潤滑膜が十分に成長していないときには、トップフォイルが回転軸に接触することで擦れにより摩耗が進行する。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、冷却性能を高めて軸受の焼き付きを防止し、トップフォイルの撓みを少なくして負荷能力低下を抑制し、さらに摩耗も抑制した、ラジアルフォイル軸受を提供することにある。
本発明のラジアルフォイル軸受は、回転軸に外挿されて該回転軸を支持するラジアルフォイル軸受であって、
前記回転軸に対向して配置される円筒状のトップフォイルと、前記トップフォイルの径方向外側に配置されるバックフォイルとを備え、
前記トップフォイルの前記回転軸と対向する面には、前記回転軸の回転方向後方から前方に向かうとともに、該トップフォイルの軸方向の中心部から両方の端縁側にそれぞれ向かう斜方溝が複数形成され、
該斜方溝間、および該斜方溝の前記端縁側の端部と該端縁との間には、それぞれランド部が形成されていることを特徴としている。
このラジアルフォイル軸受によれば、トップフォイルの回転軸と対向する面に斜方溝を複数形成しているので、回転軸の回転によってトップフォイルの始端と終端との間から引き入れられた周囲流体が、斜方溝の長さ方向に沿って軸受の軸方向中央部から両側端縁に向けて流れるようになる。したがって、軸受周囲の冷えた流体が軸方向中央部に流入して該中央部を冷却し、また該中央部の熱くなった潤滑流体が両側端縁に向けて排出されるため、冷却性能が高くなって軸受の焼き付きが防止される。
また、軸方向中央部から両側端縁に向けて排出された潤滑流体が、ランド部を乗り越える際に強い流体潤滑膜圧を発生するため、該両側端部において負荷能力が良好に発揮されるようになる。そして、このように両側端部で強い流体潤滑膜圧が発生することで、従来と異なり、軸方向中央部でトップフォイルが大きく凹むことがなく、流体潤滑膜の圧力が両側端部に分散されることにより、トップフォイルは両側端部で少しずつ凹むようになる。よって、負荷能力の低下が抑制される。
また、両側端部において負荷能力が良好に発揮されるようになるため、回転軸に対する軸受の相対的な傾きに対して、剛性が強くなる。
さらに、トップフォイルの、回転軸と対向する面に斜方溝を複数形成しているので、回転軸の始動時にはすでに斜方溝内に周囲流体が存在しているため、昇速途上で回転軸の回転速度が低い段階でも流体潤滑膜が容易に形成されるようになる。したがって、トップフォイルが回転軸に接触して擦れる時間が短くなり、摩耗の進行が抑制される。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記トップフォイルの前記回転軸と対向する面には、該トップフォイルの軸方向の中心部に、該トップフォイルの周方向に沿って延びる中央溝が、前記斜方溝に連通して形成されているのが好ましい。
このようにすれば、トップフォイルの始端と終端との間から引き入れた周囲流体が、中央溝に沿って軸受の周方向に流れるため、軸受がより良好に冷却されるようになる。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記トップフォイルには、該トップフォイルの軸方向の中心部に、該トップフォイルを貫通する貫通孔が、前記斜方溝に連通して形成されているのが好ましい。
このようにすれば、トップフォイルとバックフォイルとの間の空隙から貫通孔を通って周囲流体が取り入れられ、さらに斜方溝を通って両側端部に向けて流れるようになる。したがって、軸受の周方向全域でほぼ均一に冷却されるようになる。
本発明のラジアルフォイル軸受によれば、冷却性能を高めて軸受の焼き付きを防止し、トップフォイルの撓みを少なくして負荷能力低下を抑制し、さらに摩耗も抑制することができる。
本発明に係るラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す模式図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第1実施形態の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。 (a)は回転軸に設けられたトップフォイルを示す斜視図、(b)はトップフォイルの内面の展開図である。 図2(a)に示したラジアルフォイル軸受の縦断面図と、これに対応する流体潤滑膜の圧力(動圧)の分布を示すグラフとを示す図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第2実施形態の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はトップフォイルの内面の展開図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第2実施形態の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はトップフォイルの内面の展開図である。
以下、図面を参照して本発明のラジアルフォイル軸受を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明のラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図であり、図1中符号1は回転軸、2は回転軸の先端部に設けられたインペラ、3は本発明に係るラジアルフォイル軸受である。なお、図1では省略してラジアルフォイル軸受を一つしか記載していないが、通常は回転軸1の軸方向にラジアルフォイル軸受が二つ設けられて、回転軸1の支持構造が構成される。したがって、本実施形態においてもラジアルフォイル軸受3が二つ設けているものとする。ただし、本発明のラジアルフォイル軸受3は、回転軸1に対して一つのみ設けられて用いられる形態にも、適用可能である。
回転軸1には、インペラ2が形成された側にスラストカラー4が固定されており、このスラストカラー4の両側には、このスラストカラー4に対向してそれぞれの側にスラスト軸受5が配置されている。
また、インペラ2は静止側となるハウジング6内に配置されており、ハウジング6との間にチップクリアランス7を有している。
また、回転軸1には、スラストカラー4より中央側に、ラジアルフォイル軸受3が外挿されている。
図2(a)、(b)は、このような構成のターボ機械に適用されたラジアルフォイル軸受の第1実施形態を示す図である。この第1実施形態のラジアルフォイル軸受3は、回転軸1に外挿されて該回転軸1を支持する円筒状のもので、回転軸1に対向して配置される円筒状のトップフォイル10と、該トップフォイル10の径方向外側に配置されるバックフォイル11と、該バックフォイル11の径方向外側に配置される軸受ハウジング12とを備えて構成されている。
軸受ハウジング12は、ラジアルフォイル軸受3の外挿を構成する円筒状のもので、内部にバックフォイル11およびトップフォイル10を内挿している。
バックフォイル11は、フォイル(薄板)で形成されてトップフォイル10を弾性的に支持する。このようなバックフォイル11としては、例えば、バンプフォイル、特開2006−57652号公報や特開2004−270904号公報などに記載されているスプリングフォイル、特開2009−299748号公報などに記載されているバックフォイルなどが用いられる。図2ではバンプフォイルを例に説明する。バンプフォイルは、図2(b)に示すようにフォイル(薄板)が波板状に成形され、さらに軸受ハウジング12の内周面に沿って円筒状に形成配置されたものである。ここで、波板状に成形されたバンプフォイル(バックフォイル)11は、ラジアルフォイル軸受3の周方向に沿って、軸受ハウジング12と接する山部と、トップフォイル10に接する谷部とを交互に形成している。これによってバックフォイル11は、ラジアルフォイル軸受3の軸方向に山部や谷部による流体の通路を形成している。
トップフォイル10は、その外面(裏面)にバックフォイル11を貼設したもので、図2(a)に示すようにフォイル始端10a側が外方に折曲して軸受ハウジング12に形成された係止溝(図示せず)に係止したことにより、軸受ハウジング12内を回転することなく、該軸受ハウジング12内に保持固定されている。また、フォイル終端10bは、フォイル始端10aに対して所定の隙間をあけてその近傍に配置されている、なお、バックフォイル11はトップフォイル10の外面に貼設されていることにより、該バックフォイル11もその始端と終端との間に、所定の隙間を有している。
また、トップフォイル10には、図3(a)、(b)に示すようにその内面、すなわち回転軸1と対向する面に、斜方溝13が複数形成されている。
斜方溝13は、トップフォイル10の外観を示す図3(a)、およびトップフォイル10の内面を展開した図3(b)に示すように、回転軸1の回転方向(矢印方向)後方から前方に向かうとともに、トップフォイル10の軸方向(回転軸1の回転方向と直交する方向)の中心部(本実施形態では軸方向の中心線CL)から両方の端縁側にそれぞれ向かって形成されている。すなわち、軸方向の中心線CLを対称線として、斜方溝13は軸方向の一方の側と他方の側とに、線対称で形成配置されている。
これら斜方溝13は、ラジアルフォイル軸受3の大きさによっても異なるものの、周方向(回転軸1の回転方向)に中心線CLを挟んだ片側だけで例えば10〜30本程度、中心線CLを挟んだ両側では20〜60本程度形成されている。そして、隣り合う斜方溝13間は、非溝形成部、すなわち溝間ランド部14となっている。なお、斜方溝13は、金属製薄板状のトップフォイル10の内面が、エッチング等によって深さ数十μm程度の溝に形成されたものである。一方、溝間ランド部14は、トップフォイル10の内面によって構成されたもので、斜方溝13が形成されたことにより、相対的に形成されたものである。
これら斜方溝13と溝間ランド部14とは、特に限定されないものの、その幅の比が例えば2:1〜1:2程度となっている。
また、斜方溝13は、図3(b)に示すように軸方向に対する角度、すなわち中心線CLと直交するラインに対する傾斜角θが、10°〜35°程度に形成されているのが好ましく、15°〜20°程度に形成されているのがより好ましく、17°程度に形成されているのがさらに好ましい。10°以上にすることで、回転軸1の回転力に付勢された潤滑流体を、斜方溝13に沿って回転軸1の回転方向に向けて良好に流れさせることができ、ラジアルフォイル軸受3をより広範囲に冷却することが可能になる。一方、35°以下にすることで、潤滑流体が斜方溝13に沿って軸方向の端部側に向かって良好に流れるようになり、後述するように熱くなった潤滑流体をラジアルフォイル軸受3の外側に良好に排出することが可能になる。
また、斜方溝13は、それぞれ、トップフォイル10の一方の端縁側に向かって形成されているものの、該端縁にまで延びることなく、該端縁の手前で止まって形成されている。これにより、斜方溝13の端縁側の端部(閉止端)と該端縁との間には、端縁側ランド部15が形成されている。端縁側ランド部15も、前記溝間ランド部14と同様にトップフォイル10の内面によって構成されたもので、斜方溝13が形成されたことにより、相対的に形成されたものである。
中心線CLを挟んだ片側の斜方溝13の、軸方向における長さL1は、特に限定されないものの、トップフォイル10の軸方向の長さLに対して、例えば(2L/5)〜(L/4)程度とされる。したがって、端縁側ランド部15の、軸方向における幅L2(=L/2−L1)は、(L/10)〜(L/4)程度とされる。このような範囲で斜方溝13の長さL1や端縁側ランド部15の幅L2を形成することにより、斜方溝13を流れてきた流体は端縁側ランド部15で一旦せきとめられ、その後これを乗り越えるようになるため、高い膜圧を発生するようになる。
次に、このような構成からなるラジアルフォイル軸受3の作用について説明する。
回転軸1が停止した状態では、トップフォイル10はバックフォイル11によって回転軸1側に付勢されることで回転軸1に密着している。ただし、本実施形態では、トップフォイル10の内面に斜方溝13が形成されているため、回転軸1が停止している状態でもすでに斜方溝13内に周囲流体(例えば空気)が存在している。
そして、回転軸1を始動させると、最初は低速で回転を始め、その後徐々に加速して高速で回転する。すると、トップフォイル10のフォイル始端10aとフォイル終端10bとの間から周囲流体が引き入れられ、トップフォイル10と回転軸1との間に流入することでここに流体潤滑膜を形成する。なお、トップフォイル10と回転軸1との間には、最初から斜方溝13内に周囲流体が存在していたため、回転軸1の回転速度が低い段階でも、斜方溝13内の周囲流体と流入してきた周囲流体とが合わさることにより、流体潤滑膜が容易に形成されるようになる。そして、この流体潤滑膜が十分な膜圧を発生すると、トップフォイル10が外側へ押し広げられ、回転軸1はトップフォイル10と非接触状態で回転するようになる。
また、このようにして形成された流体潤滑膜は、回転軸1の回転が高速になるに連れ、回転軸1とトップフォイルとの間でせん断されることによって熱を生じる。しかし、本実施形態では、トップフォイル10のフォイル始端10aとフォイル終端10bとの間から引き入れられた周囲流体が、斜方溝13の長さ方向に沿って中央線CLから両側端縁に向けて流れるようになる。したがって、軸受周囲の冷えた流体が軸方向中央部に流入して該中央部を冷却し、また該中央部の熱くなった潤滑流体が両側端縁に向けて排出されるようになるため、高い冷却効果が得られるようになる。
また、軸方向中央部から両側端縁に向けて排出された潤滑流体は、端縁側ランド部15を乗り越える際に強い流体潤滑膜圧を発生するため、該両側端部において負荷能力が良好に発揮されるようになる。図4は、本実施形態のラジアルフォイル軸受3の、トップフォイル10と回転軸1との間に形成される流体潤滑膜の圧力(動圧)の分布を示すグラフである。図4中横軸は、トップフォイル10の軸方向の位置を示し、縦軸は流体潤滑膜の圧力(動圧)を示している(上側に行くほど高くなる)。
また、図4中において実線は、本実施形態のラジアルフォイル軸受3による流体潤滑膜の圧力(動圧)を示し、破線は、斜方溝13を形成しない従来のラジアルフォイル軸受による流体潤滑膜の圧力(動圧)を示している。従来では、軸受中央部を頂点とした山形になっており、軸受中央部で高い負荷能力を発揮しているのに対し、本実施形態では、前記したように斜方溝13を流れる潤滑流体が端縁側ランド部15を乗り越える際に強い流体潤滑膜圧を発生するため、ラジアルフォイル軸受3の両側端部においてそれぞれ負荷能力を良好に発揮するようになる。
なお、フォイル始端10aとフォイル終端10bとの間から引き入れられた周囲流体の一部は、斜方溝13の長さ方向に沿うことなく、回転軸1の回転方向に沿ってトップフォイル10の周方向に流れる。したがって、斜方溝13から溝間ランド部14に流れ、さらにこれを乗り越える際、強い流体潤滑膜圧を発生するようになる。これにより、本実施形態のラジアルフォイル軸受3は、図4に示したようにその両側端部においてそれぞれ高い負荷能力を発揮するものの、中央部においても負荷能力を発揮するようになっている。
このようなラジアルフォイル軸受3にあっては、斜方溝13によって高い冷却効果が得られるようになっているので、その焼き付きが良好に防止されたものとなる。
また、始動時には斜方溝13内に周囲流体が存在しており、回転軸1の回転速度が低い段階でも流体潤滑膜が容易に形成されるため、トップフォイル10が回転軸1に接触して擦れる時間が短くなり、摩耗の進行を抑制することができる。
さらに、ラジアルフォイル軸受3の両側端部において負荷能力を良好に発揮させるようにしたので、従来と異なり、軸方向中央部でトップフォイルが大きく凹むことがなく、流体潤滑膜の圧力が両側端部に分散されることにより、トップフォイル10は両側端部で少しずつ凹むようになる。よって、従来に比べて負荷能力の低下を大幅に抑制することができる。例えば、図4中破線で示した従来のラジアルフォイル軸受では、発揮する負荷能力が例えば設計上の50%程度になってしまうのに対し、図4中実線で示した本実施形態のラジアルフォイル軸受3では、発揮する負荷能力が例えば設計上の80%程度となり、負荷能力の低下が大幅に抑制される。
また、従来のようにトップフォイルが軸受中央部で外側に凹むと、逆に軸方向の両端部が内側に向くことにより、該両端部で偏摩耗が生じ易くなるが、本実施形態ではトップフォイル10が両側端部で少しずつ凹むようになるため、このような偏摩耗も防止される。
また、従来のラジアルフォイル軸受が軸方向中央部で負荷能力を主に発揮しており、したがって1箇所で回転軸1を支持していたのに対し、本実施形態のラジアルフォイル軸受3では両側端部において負荷能力を良好に発揮し、したがって2箇所で回転軸1を支持しているので、回転軸1の傾きに対してラジアルフォイル軸受3の支持剛性が強くなり、回転軸1が振れ回り(歳差運動)を起こした場合でも回転軸1の傾きを最小限に抑えることができる。
図5(a)、(b)は、図1に示したターボ機械に適用されるラジアルフォイル軸受3の第2実施形態を示す図である。
図5(a)、(b)に示すラジアルフォイル軸受が、図2、図3に示したラジアルフォイル軸受と異なるところは、トップフォイルの構造にある。
すなわち、図5(a)、(b)に示すラジアルフォイル軸受におけるトップフォイル20には、図5(b)に示すように回転軸1と対向する面の、該トップフォイル20の軸方向の中心部に、中心線CLに沿って中央溝21が形成されている。この中央溝21は、斜方溝13の幅に対して1倍〜2倍程度の幅に形成されており、またその深さは斜方溝13と同じに形成されている。
このような構成のもとに、このトップフォイル20を備えたラジアルフォイル軸受にあっては、フォイル始端20aとフォイル終端20bとの間から引き入れられた周囲流体が、中央溝21に沿ってラジアルフォイル軸受の周方向に流れるため、該軸受がより良好に冷却されるようになる。したがって、より高い冷却効果が得られることにより、その焼き付きが確実に防止されたものとなる。
図6(a)、(b)は、図1に示したターボ機械に適用されるラジアルフォイル軸受3の第3実施形態を示す図である。
図6(a)、(b)に示すラジアルフォイル軸受が、図2、図3に示したラジアルフォイル軸受と異なるところは、トップフォイルの構造にある。
すなわち、図6(a)、(b)に示すラジアルフォイル軸受におけるトップフォイル30には、図6(b)に示すように該トップフォイル30の軸方向の中心部に、該トップフォイル30を貫通する貫通孔31が、前記斜方溝13に連通して複数形成されている。これら貫通孔31は、その内径が斜方溝13の幅とほぼ同じに形成されている。
このような構成のもとに、このトップフォイル30を備えたラジアルフォイル軸受にあっては、トップフォイル30とバックフォイル11との間の空隙から貫通孔31を通って周囲流体が取り入れられ、さらに斜方溝13を通って軸受の両側端部に向けて流れるようになる。したがって、ラジアルフォイル軸受の周方向全域でほぼ均一に冷却され、これによってより高い冷却効果が得られるようになり、その焼き付きが確実に防止されたものとなる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では軸受ハウジング12を備えて本発明に係るラジアルフォイル軸受3を構成したが、軸受ハウジング12を備えることなく、回転軸を収容するハウジング内に直接的に又は間接的に、バックフォイルとトップフォイルとからなるラジアルフォイル軸受3を配設するようにしてもよい。
1…回転軸、3…ラジアルフォイル軸受、10…トップフォイル、10a…フォイル始端、10b…フォイル終端、11…バックフォイル(バンプフォイル)、13…斜方溝、14…溝間ランド部(ランド部)、15…端縁側ランド部(ランド部)、20…トップフォイル、20a…フォイル始端、20b…フォイル終端、21…中央溝、30…トップフォイル、31…貫通孔。

Claims (3)

  1. 回転軸に外挿されて該回転軸を支持するラジアルフォイル軸受であって、
    前記回転軸に対向して配置される円筒状のトップフォイルと、前記トップフォイルの径方向外側に配置されるバックフォイルとを備え、
    前記トップフォイルの前記回転軸と対向する面には、前記回転軸の回転方向後方から前方に向かうとともに、該トップフォイルの軸方向の中心部から両方の端縁側にそれぞれ向かう斜方溝が複数形成され、
    該斜方溝間、および該斜方溝の前記端縁側の端部と該端縁との間には、それぞれランド部が形成されていることを特徴とするラジアルフォイル軸受。
  2. 前記トップフォイルの前記回転軸と対向する面には、該トップフォイルの軸方向の中心部に、該トップフォイルの周方向に沿って延びる中央溝が、前記斜方溝に連通して形成されていることを特徴とする請求項1記載のラジアルフォイル軸受。
  3. 前記トップフォイルには、該トップフォイルの軸方向の中心部に、該トップフォイルを貫通する貫通孔が、前記斜方溝に連通して形成されていることを特徴とする請求項1記載のラジアルフォイル軸受。
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