JP2008190498A - ターボチャージャの軸受構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対のホイールを連結するロータリーシャフトを流体軸受によって回転可能に支持するターボチャージャの軸受構造において、フローティングメタルの回転速度を抑制することにより、ロータリーシャフトのホワール振動に起因する騒音の発生を抑制することのできる軸受構造を提供する。
【解決手段】センターハウジングの支持孔に内挿されるフローティングメタル120には、ロータリーシャフトが挿通される挿通孔121が形成されるとともに同挿通孔121から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔122が形成されている。更に、フローティングメタル120には、その回転軸方向における端面120L,120Rに内周側から外周側に延びる溝123が形成されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、一対のホイールを連結するロータリーシャフトを流体軸受により支持するターボチャージャの軸受構造に関する。
従来、ロータリーシャフトを支持する軸受構造としては、玉軸受を用いるものの他、特許文献1に記載されるように、ハウジングから所定の圧力で吐出される潤滑油により流体層を形成し、この流体層によってロータリーシャフトを支持する流体軸受を挙げることができる。
例えば、高速回転するターボチャージャの軸受構造にあっては、図15に示されるようにハウジング1に形成された2つの支持孔2に、タービンホイールとコンプレッサホイールとを連結するロータリーシャフト3を挿通させるとともに、同ロータリーシャフト3と各支持孔2との間に円筒状のフローティングメタル4をそれぞれ介在させている。
図16に示されるように各フローティングメタル4には、その中心側から放射状に延びて内周と外周とを連通する複数の潤滑油導入孔5が形成されている。また、各支持孔2の内周面における潤滑油導入孔5と対向可能な位置には、潤滑油を吐出する潤滑油供給口6が設けられている。尚、図16は図15におけるa‐a線断面図である。
そして、潤滑油供給口6から吐出される潤滑油により、支持孔2の内周とフローティングメタル4の外周との間に流体層が形成されるとともに、潤滑油導入孔5を通じてフローティングメタル4の内周側に潤滑油が導入されることにより、フローティングメタル4の内周とロータリーシャフト3の外周との間に流体層が形成される。そして、これら流体層によってロータリーシャフト3が支持される。
こうした軸受構造によれば、ロータリーシャフト3の回転力は、フローティングメタル4の内周とロータリーシャフト3との間に形成された流体層を介してフローティングメタル4に伝達され、フローティングメタル4はロータリーシャフト3を中心に回転するようになる。その結果、ロータリーシャフト3の回転抵抗を大幅に低減することができるとともに、フローティングメタル4の内周面と外周面の両面において潤滑油による冷却が行われるようになるため、軸受部分の焼付きを効果的に抑制することができる。
特開昭56‐138423号公報
ところが、こうした軸受構造にあっては、ロータリーシャフト3の回転速度が上昇するのに伴ってフローティングメタルと支持孔との間に形成された流体層には図16に破線矢印で示されるように支持孔2内を旋回する旋回流が発生するようになる。尚、図16においてロータリーシャフト3は破線矢印にて示される方向に回転するものとする。そして、この旋回流の影響によってロータリーシャフト3の軸線Lが、図16に矢印で示されるように支持孔2内で旋回運動することが知られている。こうした旋回運動は、ホワール振動と呼ばれ、騒音が発生する要因の一つになっている。
本願発明者は、フローティングメタル4の回転速度が大きいほど、それに伴って発生する旋回流の速度も大きくなり、ホワール振動によるロータリーシャフト3の旋回運動の速度も速くなることに着目し、フローティングメタル4の回転速度を低下させることによってホワール振動による旋回運動の速度を低下させ、ホワール振動による騒音を低減することができることを実験によって確認した。
この発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その目的は、一対のホイールを連結するロータリーシャフトを流体軸受によって回転可能に支持するターボチャージャの軸受構造において、フローティングメタルの回転速度を抑制することにより、ロータリーシャフトのホワール振動に起因する騒音の発生を抑制することのできる軸受構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、前記フローティングメタルは、その回転軸方向における端面に内周側から外周側に延びる溝又は凸条が形成されてなることをその要旨とする。
上記請求項1に記載の発明によるように、フローティングメタルの端面に内周側から外周側に向かって延びる溝又は凸条を形成する構成によれば、フローティングメタルが潤滑油で満たされた支持孔内で回転する場合、潤滑油が溝又は凸条の側部に衝突するようになる。そのため、フローティングメタルの端面が平坦な場合と比べてフローティングメタルが回転する際の抵抗が大きくなる。その結果、フローティングメタルの回転速度を低下させることができ、ロータリーシャフトのホワール振動に起因する騒音の発生を抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記溝又は前記凸条は、前記フローティングメタルの内周面から外周面に亘って延設されてなることをその要旨とする。
溝又は凸条が長いほどフローティングメタルが回転するときに潤滑油によって抵抗を受ける部分の面積が増大するため、フローティングメタルの回転速度をより低下させることができる。そこで、請求項2に記載の発明によるように、フローティングメタルの内周面から外周面に亘って溝又は凸条を形成することにより、溝又は凸条の長さを極力長く設定し、ロータリーシャフトのホワール振動による騒音の発生をより好適に抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記溝又は前記凸条は、前記フローティングメタルの内周側から外周側に向かって前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に傾斜して延設されてなることをその要旨とする。
溝又は凸条の側部に衝突した潤滑油には、フローティングメタルの回転に伴って遠心力が作用する。上記請求項3に記載の発明によるように、フローティングメタルの内周側から外周側に向かって溝又は凸条をロータリーシャフトの回転方向前方側に傾斜させて形成することにより、溝又は凸条の側部には潤滑油に作用する遠心力によってロータリーシャフトの回転方向とは逆方向の力が作用するようになる。その結果、フローティングメタルの回転速度を更に低下させることができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記溝又は前記凸条は複数形成され、前記挿通孔の周方向に等角度間隔を隔てて配設されてなることをその要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記溝又は前記凸条は、前記フローティングメタルの回転軸方向における両端面に形成されてなることをその要旨とする。
ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタルに設ける溝又は凸条の数を極力多くすることが望ましく、また、軸受構造として、回転するロータリーシャフトを支持するためには、フローティングメタルが安定して回転することが望ましい。そこで、上記請求項4に記載の発明では、複数の溝又は凸条を形成し、それらを挿通孔の周方向において等角度間隔を隔てて配設するようにしている。こうした構成によれば、フローティングメタルの回転バランスを崩すことなく、その端面に複数の溝又は凸条を形成し、ロータリーシャフトのホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
また更に、請求項5に記載の発明によるように、フローティングメタルの両端面に溝又は凸条を形成することによって、より多くの溝又は凸条を設け、フローティングメタルに作用する抵抗を増大させることにより、その回転速度を更に低下させることができる。
請求項6に記載の発明は、ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、前記フローティングメタルは、同フローティングメタルの前記挿通孔に開口するとともに同挿通孔よりも外周側の部分に開口し、前記挿通孔側の開口よりも外周側の開口が前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に位置するように傾斜して延びる油孔が形成されてなることをその要旨とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記油孔は、前記フローティングメタルの前記挿通孔から延びて回転軸方向における端面に開口するように形成されてなることをその要旨とする。
上記請求項6に記載の構成によれば、ロータリーシャフトの外周とフローティングメタルの内周との間に流体層を形成し、ロータリーシャフト及びフローティングメタルの回転に伴って旋回する潤滑油の一部は、遠心力により油孔を通じてフローティングメタルの外周側に吐出されるようになる。ここで、油孔は外周側の開口が挿通孔側の開口よりもロータリーシャフトの回転方向前方側に位置するように傾斜して延びている。即ち油孔は、潤滑油に作用する遠心力の方向、即ち挿通孔の径方向に対して回転方向前方側に傾斜して延びている。そのため、油孔の内周面には潤滑油に作用する遠心力により回転方向とは逆方向の力が作用するようになる。その結果、フローティングメタルの回転速度を低下させることができ、ロータリーシャフトのホワール振動による騒音の発生を抑制することができるようになる。
また、こうした構成として具体的には請求項7に記載の発明のように、挿通孔から延びてフローティングメタルの端面に開口する油孔を設けるといった構成を採用することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記油孔は複数形成され、前記フローティングメタルの前記挿通孔から延びて回転軸方向における一方の端面に開口する油孔と、他方の端面に開口する油孔とを含むことをその要旨とする。
ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタルに設ける油孔の数を極力多くすることが望ましい。そこでより多くの油孔を形成する上では、上記請求項8に記載の発明によるように、挿通孔から延びて回転軸方向における一方の端面に開口する油孔と、他方の端面に開口する油孔とをそれぞれ設けるといった構成を採用することが望ましい。
請求項9に記載の発明は、ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、前記フローティングメタルは、同フローティングメタルの回転軸方向の一方の端面から他方の端面にまで貫通し、前記一方の端面における開口が前記他方の端面における開口よりも外周側、且つ前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に開口するように傾斜して延びる油孔が形成されてなることをその要旨とする。
請求項9に記載の発明では、フローティングメタルの回転軸方向における一方の端面における開口が他方の端面における開口よりも外周側に位置するように両端面を貫通する油孔を設けるようにしている。ここで、フローティングメタルの回転に伴い、油孔の中の潤滑油には遠心力が作用するため、潤滑油は油孔を通じて内周側の開口部から外周側の開口部に向かって流れるようになる。また更に油孔は、内周側の開口部から外周側の開口部に向かって回転方向前方側に傾斜しているため、請求項6及び請求項7と同様に油孔を流れる潤滑油に作用する遠心力によって、油孔の内周面にはフローティングメタルの回転方向とは逆方向の力が作用するようになる。その結果、フローティングメタルの回転速度を低下させることができ、ロータリーシャフトのホワール振動による騒音の発生を抑制することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項6〜9のいずれか一項に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記油孔は複数形成され、前記挿通孔の周方向に等角度間隔を隔てて配設されてなることをその要旨とする。
上記構成によれば、複数の油孔を挿通孔の周方向において等角度間隔を隔てて配設するようにしているため、フローティングメタルの回転バランスを崩すことなく複数の油孔を形成し、ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
請求項11に記載の発明は、ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、前記フローティングメタルは、その外周面の前記潤滑油供給口と対向可能な部分に、前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に位置する部位ほど同ロータリーシャフトの回転中心に近くなるように傾斜した傾斜面を有して前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油の吐出圧により前記フローティングメタルの回転方向とは逆方向の回転力を発生させる凹部が形成されてなることをその要旨とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記凹部は、その深さが同フローティングメタルの回転方向前方側に向かって徐々に深くなる断面三角形状を有してなることをその要旨とする。
フローティングメタルの外周面のうち潤滑油供給口と対向可能な部分がフローティングメタルの回転方向前方側ほど回転中心に近くなるように傾斜している場合には、潤滑油供給口から吐出された潤滑油の吐出圧により、この傾斜面には回転方向とは逆方向の力、即ちフローティングメタルの回転速度を低下させる力が作用する。一方で、フローティングメタルの外周面のうち潤滑油供給口と対向可能な部分がフローティングメタルの回転方向後方側ほど回転中心に近くなるように傾斜している場合には、潤滑油供給口から吐出された潤滑油の吐出圧によりこの傾斜面には回転方向の力、即ちフローティングメタルの回転速度を上昇させる力が作用する。そこで、請求項11に記載の発明では、フローティングメタルの外周面の潤滑油供給口と対向可能な部分に、回転方向前方側に位置する部分ほどロータリーシャフトの回転中心に近くなるように傾斜した傾斜面を有して潤滑油供給口から吐出される潤滑油の吐出圧によりフローティングメタルの回転方向とは逆方向の回転力を発生させる凹部を設けるようにしている。こうした構成によれば、潤滑油供給口から吐出される潤滑油の吐出圧によって、フローティングメタルの回転速度を低下させることができるようになり、ロータリーシャフトのホワール振動による騒音の発生を抑制することができるようになる。
また、こうした構成として具体的には請求項12に記載の発明によるように、その深さがフローティングメタルの回転方向前方側に向かって徐々に深くなる断面三角形状の凹部をフローティングメタルの外周面に形成するといった構成を採用することができる。
尚、ここでいう断面三角形状の凹部とは、その角が面取りされて丸くなっているような略三角形状の凹部も含むものとする。
請求項13に記載の発明は、請求項11又は請求項12に記載のターボチャージャの軸受構造において、前記凹部は複数形成され、前記フローティングメタルの外周面の周方向に等角度間隔を隔てて配設されてなることをその要旨とする。
ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタルに設ける凹部の数を極力多くすることが望ましく、また、軸受構造として、回転するロータリーシャフトを支持するためには、フローティングメタルが安定して回転することが望ましい。そこで、請求項13に記載の発明では、複数の凹部をフローティングメタルの外周面の周方向において等角度間隔を隔てて配設するようにしている。こうした構成によれば、フローティングメタルの回転バランスを崩すことなくその外周面に複数の凹部を形成し、ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下、図1〜3を参照して、この発明を車両用ターボチャージャのロータリーシャフトを支持する軸受構造に具体化した第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるターボチャージャの概略構成を示している。図1に示されるように、このターボチャージャは、センターハウジング10、タービンハウジング20及びコンプレッサハウジング30が互いに組み付けられて一体化されている。センターハウジング10には、ロータリーシャフト40がタービンホイール60側に配設された流体軸受100aと、コンプレッサホイール70側に配設された流体軸受100bとによって回転可能に支持されている。
また、センターハウジング10には潤滑油の供給通路11が形成されており、図示しないオイルポンプによって所定の圧力の潤滑油が各流体軸受100a,100bに供給される。供給された潤滑油によってこれら流体軸受100a,100bには、ロータリーシャフト40との間に流体層が形成され、この流体層によりロータリーシャフト40が回転可能に支持される。
ロータリーシャフト40の一端(図1の左側端部)には、タービンホイール60が固定されている。タービンホイール60には、ロータリーシャフト40の軸線Lを中心にして放射状に延びる複数のブレード61が設けられている。一方、ロータリーシャフト40の他端(図1の右側端部)には、コンプレッサホイール70が固定されている。コンプレッサホイール70には、ロータリーシャフト40の軸線Lを中心にして放射状に延びる複数のブレード71が設けられている。
また、センターハウジング10の図1における左側端部には、タービンハウジング20が組み付けられている。このタービンハウジング20には、タービンホイール60の外周を囲むように延びるスクロール通路21と、タービンホイール60の軸方向に延びる排出ポート22とが形成されている。このスクロール通路21は図示しない内燃機関の排気通路と連通されており、同内燃機関の燃焼室からの排気がこの排気通路を介してスクロール通路21に送り込まれる。
また、タービンハウジング20内には、タービンホイール60の外周を囲むように、タービンホイール60の周方向に沿って延びスクロール通路21と連通する導入通路23が形成されている。スクロール通路21の排気は、この導入通路23を通じてタービンホイール60に向けて吹き付けられる。これにより、タービンホイール60が軸線Lを中心に回転するようになる。その後、排気は排出ポート22に排出されて、排気通路に戻される。
一方、センターハウジング10の図1における右側端部には、コンプレッサハウジング30が組み付けられている。このコンプレッサハウジング30には、コンプレッサホイール70の軸方向に延びる吸入ポート31と、同コンプレッサホイール70の外周を囲むように延びて図示しない内燃機関の吸気通路と連通するコンプレッサ通路32とが形成されている。更に、コンプレッサハウジング30には、吸入ポート31を介してコンプレッサハウジング30内に導入された空気をコンプレッサ通路32へ送り出すための送出通路33が設けられている。そして、ロータリーシャフト40の回転に伴って、コンプレッサホイール70が軸線Lを中心に回転すると、空気が吸入ポート31、送出通路33及びコンプレッサ通路32を介して内燃機関の吸気通路へ強制的に送り出されるようになる。
上述のように構成されたターボチャージャは、内燃機関から排出された排気がタービンホイール60に吹き付けられることによってタービンホイール60が回転するとともに、ロータリーシャフト40を介して連結されたコンプレッサホイール70が回転することにより、吸入空気を強制的に内燃機関の燃焼室内に送り込む。
こうしたターボチャージャにおいて、タービンホイール60とコンプレッサホイール70とを連結しているロータリーシャフト40は非常に高速で回転する。本実施形態におけるターボチャージャにあっては、このロータリーシャフト40のジャーナル部分の焼付きを抑制すべく、潤滑油による流体層が形成される流体軸受100a,100bによってロータリーシャフト40を支持するようにしている。
以下、図2及び図3を参照してこの軸受構造について更に詳しく説明する。尚、タービンホイール60側に位置する流体軸受100aと、コンプレッサホイール70側に位置する流体軸受100bは左右対称な略同様の構成を有しているため、以下では流体軸受100a,100bについて共通する部材については同一の符号を付してタービンホイール60側の流体軸受100aについてのみ詳細な説明を行い、コンプレッサホイール70側の流体軸受100bについての説明は割愛する。
図2は図1において二点鎖線で囲んだ部分Xを拡大して示す断面図である。図2に示されるように流体軸受100aはセンターハウジング10においてタービンホイール60側に形成された支持部110aに、流体軸受100bはコンプレッサホイール70側に形成された支持部110bにそれぞれ設けられている。各支持部110a,110bには、断面円形状の支持孔111がそれぞれ形成されており、円筒状のフローティングメタル120に挿通されたロータリーシャフト40が同フローティングメタル120とともにこれら支持孔111に内挿されている。
図3は、フローティングメタル120の斜視図である。図3に示されるようにフローティングメタル120には、ロータリーシャフト40が挿通される断面円形状の挿通孔121が形成されるとともに、挿通孔121から放射状に延びてフローティングメタル120の外周面に開口する潤滑油導入孔122が6つ形成されている。
また、フローティングメタル120の両端面120L,120Rには、その内周面から外周面に亘って延びる断面矩形状の8つの溝123がそれぞれ形成されている。本実施形態のフローティングメタル120にあっては、各端面120L,120Rにおいてこの溝123を挿通孔121の周方向に等角度間隔を隔てて配設し、フローティングメタル120の回転中心と慣性中心とを極力一致させることにより、回転バランスを崩すことなく、溝123を形成するようにしている。
図2に示されるように流体軸受100aのフローティングメタル120は、支持孔111に外周部分が嵌設された一対のスナップリング130によって軸方向の移動が規制されている。また、流体軸受100bのフローティングメタル120は、同じく支持孔111に外周部分が嵌設されたスナップリング130とスラストベアリング140とによって軸方向の移動が規制されている。
また、各支持孔111内に潤滑油を吐出する供給通路11の潤滑油供給口112は、フローティングメタル120の潤滑油導入孔122と対向可能な位置に設けられている。従って、フローティングメタル120の回転に伴って潤滑油導入孔122のいずれかと潤滑油供給口112とが対向した状態になると、潤滑油供給口112から吐出される潤滑油が潤滑油導入孔122を通じて挿通孔121に供給されるようになる。
そのため、潤滑油供給口112から吐出される潤滑油により、支持孔111とフローティングメタル120の外周面との間に流体層が形成されるとともに、その潤滑油の一部が潤滑油導入孔122を通じて挿通孔121に導入され、挿通孔121の内周面とロータリーシャフト40との間にも流体層が形成される。
上述したようにタービンホイール60に排気が吹き付けられるとロータリーシャフト40がタービンホイール60とともに回転する。ロータリーシャフト40の回転力は、挿通孔121の内周面とロータリーシャフト40との間に形成された流体層を介してフローティングメタル120に伝達され、フローティングメタル120はロータリーシャフト40の軸線Lを中心に回転するようになる。尚、このターボチャージャにおいて、フローティングメタル120は、ロータリーシャフト40の回転に伴って、図3に破線矢印で示される方向に回転するようになる。その結果、フローティングメタル120の外周面と支持孔111の内周面との間に形成された流体層には旋回流が発生するようになる。因みに、フローティングメタル120の回転速度が大きいほど、それに伴って発生する旋回流の速度も大きくなる。
ここで、支持孔111内は潤滑油供給口112から吐出された潤滑油によって満たされているため、フローティングメタル120が回転する際には、図3に矢印で示されるように溝123の側部に潤滑油が衝突するようになる。
以上、説明した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)フローティングメタル120の回転に伴って、溝123の側部に潤滑油が衝突するようになるため、フローティングメタル120の端面120L,120Rが平坦な場合と比べてフローティングメタル120が回転する際の抵抗が大きくなる。その結果、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができ、ロータリーシャフト40のホワール振動に起因する騒音の発生を抑制することができるようになる。
(2)溝123が長いほどフローティングメタル120が回転するときに潤滑油によって抵抗を受ける部分の面積が増大するため、フローティングメタル120の回転速度をより低下させることができる。そこで、本実施形態では、フローティングメタル120の内周面から外周面に亘って溝123を形成することにより、溝123の長さを極力長く設定するようにしている。そのため、ロータリーシャフト40のホワール振動による騒音の発生をより好適に抑制することができるようになる。
(3)ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタル120に設ける溝123の数を極力多くすることが望ましく、また軸受構造として、回転するロータリーシャフト40を支持するためには、フローティングメタル120が安定して回転することが望ましい。そこで、本実施形態にかかるフローティングメタル120にあっては、その端面120L,120Rにそれぞれ8つの溝123を形成し、各端面120L,120Rにおいてそれらを挿通孔121の周方向に等角度間隔を隔てて配設するようにしている。こうした構成によれば、フローティングメタル120の回転バランスを崩すことなく、その端面120L,120Rに複数の溝123を形成することができ、ロータリーシャフト40のホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
(4)また更に、フローティングメタル120の両端面120L,120Rにそれぞれ8つずつの溝123を形成するようにしている。そのため、より多くの溝123を設け、フローティングメタル120に作用する抵抗を増大させることにより、その回転速度を更に低下させることができる。
尚、上記第1の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・図4に示されるように、溝123に替えてフローティングメタル120の内周面から外周面に亘って延びる断面矩形状の凸条124を設ける構成を採用することもできる。こうした構成によれば、フローティングメタル120が回転する際に図4に矢印で示されるように凸条124の側面に潤滑油が衝突するようになるため、上記第1の実施形態と同様にフローティングメタル120に作用する抵抗を増大させることができる。その結果、フローティングメタル120の回転速度を低下させ、ロータリーシャフト40のホワール振動による騒音の発生を抑制することすることができるようになる。
・また、こうした溝又は凸条をフローティングメタル120の内周側から外周側に向かって回転方向前方側に傾斜させて設ける構成を採用することもできる。例えば、図5に示されるように回転方向前方側に傾斜させた溝125を設ける構成を採用した場合には、図6に示されるように、溝125の側部に衝突した潤滑油には、フローティングメタル120の回転に伴って、その回転中心であるロータリーシャフト40の軸線Lから外周側に向かう遠心力FCが作用するようになる。このとき、溝125が回転方向前方側に傾斜していることにより、溝125の側部にはフローティングメタル120の回転方向とは逆方向の成分Fnを有する力Fが作用するようになる。その結果、回転方向とは逆方向の力Fnの作用により、フローティングメタル120の回転速度を更に低下させることができるようになる。尚、溝又は凸条の傾斜度合によって回転方向とは逆方向の力Fnの大きさは変化するため、目的とする回転速度域において、騒音の発生を効果的に抑制することができるように、実験等の結果に基づいて溝又は凸条の傾斜度合を調整することが望ましい。
・フローティングメタル120の両端面120L,120Rに8つの溝123又は凸条124をそれぞれ設ける構成を示したが、溝又は凸条を1〜7つ、又は9つ以上形成する構成を採用することもできる。尚、ホワール振動による騒音の発生を抑制する上では、溝又は凸条を極力多く設けることが望ましい。
・また、上記実施形態では、溝123又は凸条124を挿通孔121の周方向において等角度間隔を隔てて配設する構成を示した。これに対して、この発明はこうした構成に限定されるものではなく、周方向に等角度間隔を隔てて配設されていない場合であっても、端面120L,120Rにその内周側から外周側に延びる溝又は凸条を設ける構成であれば、フローティングメタル120に作用する抵抗を増大させ、ホワール振動による騒音の発生を抑制することができる。
・尚、溝又は凸条は、必ずしもフローティングメタル120の内周面から外周面に亘って設けられていなくてもよい。即ち、フローティングメタル120の内周側から外周側に延びる溝又は凸条がフローティングメタル120の外周面又は内周面の一方にのみ接続している構成や、外周面及び内周面のいずれにも接続せずにフローティングメタル120の内周側から外周側に延びて形成されている構成を採用することもできる。
・フローティングメタル120の両端面120L,120Rに溝123又は凸条124をそれぞれ形成する構成を示したが、フローティングメタル120の端面120L,120Rのうち一方にのみ溝又は凸条を形成する構成を採用してもよい。
(第2の実施形態)
以下、図7及び図8を参照して第2の実施形態について説明する。本実施形態は第1の実施形態とフローティングメタル120の形状が異なるものであるため、同様の部材については同一の符号を付すのみとしてその説明を割愛し、両者の相違点を中心に説明する。図7(b)は本実施形態にかかるフローティングメタル120の正面図であり、図7(a)は左側面図、図7(c)は右側面図である。尚、図7(a),(b),(c)における破線矢印は、ロータリーシャフト40の回転に伴うフローティングメタル120の回転方向を示している。
第1の実施形態と同様にフローティングメタル120には、ロータリーシャフト40が挿通される断面円形状の挿通孔121が形成されるとともに、挿通孔121から放射状に延びてフローティングメタル120の外周面に開口する潤滑油導入孔122が6つ形成されている。
また、本実施形態にかかるフローティングメタル120には、図7(b)に示されるようにその内周面における潤滑油導入孔122の開口近傍から左側の端面120Lに向かって延びる油孔126が形成されるとともに、潤滑油導入孔122の開口近傍から右側の端面120Rに向かって延びる油孔127が形成されている。
図7(a)に示されるように油孔126は、端面120Lにおける開口126bが挿通孔121側の開口126aよりもフローティングメタル120の外周側、且つ回転方向前方側に位置するように傾斜して設けられている。また、図7(c)に示されるように油孔127も同様に、端面120Rにおける開口127bが挿通孔121側における開口127aよりもフローティングメタル120の外周側、且つ回転方向前方側に位置するように傾斜して設けられている。
更に、本実施形態のフローティングメタル120にあっては、潤滑油導入孔122及びこれら油孔126,127をそれぞれ挿通孔121の周方向に等角度間隔を隔てて6つずつ配設し、フローティングメタル120の回転中心と慣性中心とを極力一致させることにより、回転バランスを崩すことなく形成するようにしている。
次に図8を併せ参照して、上記のように油孔126,127が形成されたフローティングメタル120を備えるターボチャージャの軸受構造の作用について説明する。尚、図8は、図7(c)において二点鎖線で囲んだ部分Yを拡大して示す拡大図である。
上述したようにタービンホイール60に排気が吹き付けられるとロータリーシャフト40がタービンホイール60とともに回転する。そして、ロータリーシャフト40の回転力は、挿通孔121の内周面とロータリーシャフト40との間に形成された流体層を介してフローティングメタル120に伝達され、図8に破線矢印で示されるようにフローティングメタル120はロータリーシャフト40の軸線Lを中心に回転するようになる。
また、ロータリーシャフト40とフローティングメタル120との間に流体層を形成している潤滑油の一部は、遠心力により油孔126,127を通じてフローティングメタル120の外周側に吐出されるようになる。このとき、図8に示されるように油孔127を流れる潤滑油には、フローティングメタル120の回転中心である軸線Lから外周側に向かう遠心力FCが作用する。ここで、油孔127が回転方向前方側に傾斜していることにより、油孔127の内周面には図8に示されるようにフローティングメタル120の回転方向とは逆方向の成分Fnを有する力Fが作用するようになる。
尚、油孔126も図7(a)に示されるように回転方向前方側に傾斜して形成されているため、油孔126を通じて潤滑油がフローティングメタル120の外周側に吐出される際にも、油孔127と同様に油孔126の内周面には回転方向とは逆方向の力Fnが作用するようになる。
以上説明した第2の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(5)油孔126,127は、外周側の開口126b,127bが挿通孔121側の開口126a,127aよりもフローティングメタル120の回転方向前方側に位置するように傾斜して延びている。即ち油孔126,127は、潤滑油に作用する遠心力FCの方向に対して回転方向前方側に傾斜して延びている。そのため、油孔126,127の内周面には、潤滑油に作用する遠心力FCにより、回転方向とは逆方向の力Fnが作用するようになる。その結果、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができ、ロータリーシャフト40のホワール振動による騒音の発生を抑制することができるようになる。尚、油孔126,127の傾斜度合によって回転方向とは逆方向の力Fnの大きさは変化するため、目的とする回転速度域において騒音の発生を効果的に抑制することができるように実験等の結果に基づいて油孔126,127の傾斜度合を調整することが望ましい。
(6)また、ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタル120に設ける油孔126,127の数を極力多くすることが望ましい。そこで、本実施形態にかかるフローティングメタル120にあっては、フローティングメタル120の内周面から延びて左側の端面120Lに開口する油孔126と、右側の端面120Rに開口する油孔127とをそれぞれ設けるといった構成を採用している。こうした構成によれば、一方の端面にのみ油孔を形成する場合と比較してより多くの油孔を形成することができる。
(7)また軸受構造として、回転するロータリーシャフト40を支持するためには、フローティングメタル120が安定して回転することが望ましい。そこで、本実施形態にかかるフローティングメタル120にあっては、各油孔126,127を挿通孔121の周方向において等角度間隔を隔てて配設するようにしている。こうした構成によれば、フローティングメタル120の回転バランスを崩すことなく複数の油孔126,127を形成し、ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
尚、上記第3の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・フローティングメタル120に油孔126と油孔127とをそれぞれ6つずつ形成する構成を示したが、各油孔126,127を1〜5つ、又は7つ以上形成する構成を採用することもできる。また、油孔126と油孔127との数は必ずしも同数でなくてもよい。
・各油孔126,127を挿通孔121の周方向において等角度間隔を隔てて形成する構成を示した。これに対して、この発明はこうした構成に限定されるものではなく、油孔が周方向に等角度間隔を隔てて形成されていなくても、回転方向前方側に傾斜した油孔が形成されている構成であれば、遠心力によって回転方向とは逆方向の力が油孔の内周面に作用するようになり、ホワール振動による騒音の発生を抑制することができる。
・上記実施形態では、油孔126の挿通孔121側の開口126aと、油孔127の挿通孔121側の開口127aとが潤滑油導入孔122の開口近傍に形成された構成を示したが、油孔126,127は、潤滑油導入孔122の開口近傍に限らず、フローティングメタル120の内周面に開口していればよい。しかし、挿通孔121内の潤滑油の油圧は、潤滑油導入孔122に近いほど高いため、挿通孔121側の開口126a,127aを潤滑油導入孔122に近い位置に設けるほど油孔126,127を流れる潤滑油の流速が速くなる。従って、挿通孔121側の開口126a,127aを潤滑油導入孔122に近い位置に設けるほど回転方向とは逆方向に作用する力Fnが大きくなり、フローティングメタル120の回転速度を低下させる効果が増大するようになる。
・また、フローティングメタル120の挿通孔121から左側の端面120Lに貫通する油孔126と、挿通孔121から右側の端面120Rに貫通する油孔127とを双方形成する構成を示したが、端面120Lに開口する油孔126のみ、又は端面120Rに開口する油孔127のみを形成する構成を採用することもできる。
・フローティングメタル120の回転軸方向の両端面120L,120Rに開口する油孔126,127に限らず、潤滑油に作用する遠心力の方向に対して回転方向前方側に傾斜した油孔が形成される構成であれば、フローティングメタル120の外周面に貫通する油孔を形成する構成を採用することもできる。また、フローティングメタル120の外周面に開口する油孔と端面に開口する油孔とを双方設ける構成を採用することもできる。
(第3の実施形態)
以下、図9及び図10を参照して第3の実施形態について説明する。本実施形態は第2の実施形態とフローティングメタル120の形状が異なるものであるため、同様の部材については同一の符号を付すのみとしてその説明を割愛し、両者の相違点を中心に説明する。図9(b)は本実施形態にかかるフローティングメタル120の正面図であり、図9(a)は左側面図、図9(c)は右側面図である。尚、図9(a),(b),(c)における破線矢印は、ロータリーシャフト40の回転に伴うフローティングメタル120の回転方向を示している。
第1及び第2の実施形態と同様にフローティングメタル120には、ロータリーシャフト40が挿通される断面円形状の挿通孔121が形成されるとともに、挿通孔121から放射状に延びてフローティングメタル120の外周面に開口する潤滑油導入孔122が6つ形成されている。
また、本実施形態にかかるフローティングメタル120には、図9(b)に示されるように右側の端面120Rから左側の端面120Lにまで貫通するように油孔128が形成されている。この油孔128は、図9(a)及び(b)に示されるように端面120Lにおける開口128bが端面120Rにおける開口128aよりもフローティングメタル120の外周側、且つ回転方向前方側に位置するように傾斜して設けられている。
また、本実施形態のフローティングメタル120にあっては、油孔128を挿通孔121の周方向に等角度間隔を隔てて6つ配設し、フローティングメタル120の回転中心と慣性中心とを極力一致させることにより、回転バランスを崩すことなく形成するようにしている。
次に図10を併せ参照して、上述のように油孔128が形成されたフローティングメタル120を備えるターボチャージャの軸受構造の作用について説明する。尚、図10は、図9(c)において二点鎖線で囲んだ部分Zを拡大して示す拡大図である。
上述したようにタービンホイール60に排気が吹き付けられるとロータリーシャフト40がタービンホイール60とともに回転する。そして、ロータリーシャフト40の回転力は、挿通孔121の内周面とロータリーシャフト40との間に形成された流体層を介してフローティングメタル120に伝達され、フローティングメタル120は図10に破線矢印で示されるようにロータリーシャフト40の軸線Lを中心に回転するようになる。
ここで、油孔128の開口128bは、開口128aよりも外周側に位置しているため、フローティングメタル120の回転に伴って作用する遠心力により油孔128内の潤滑油は開口128a側から開口128b側に向かって流れるようになる。このように潤滑油が流れるようになると、潤滑油供給口112から吐出されて支持孔111内に供給された潤滑油の一部は、油孔128の開口128a側から油孔128に導入され、開口128b側から吐出されるようになる。このとき、油孔128を流れる潤滑油には、図10に示されるようにフローティングメタル120の回転中心であるロータリーシャフト40の軸線Lから外周側に向かう遠心力FCが作用する。ここで、油孔128は、内周側の開口128aから外周側の開口128bに向かって回転方向前方側に傾斜しているため、油孔128の内周面には図10に示されるようにフローティングメタル120の回転方向とは逆方向の成分Fnを有する力Fが作用するようになる。
以上説明した第3の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(8)油孔128は、内周側の開口128aから外周側の開口128bに向かって回転方向前方側に傾斜しているため、フローティングメタル120の回転に伴って油孔128を流れる潤滑油に作用する遠心力FCによって、油孔128の内周面にはフローティングメタル120の回転方向とは逆方向の力Fnが作用するようになる。その結果、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができ、ロータリーシャフト40のホワール振動による騒音の発生を抑制することができる。尚、油孔128の傾斜度合によって回転方向とは逆方向の力Fnの大きさは変化するため、目的とする回転速度域において騒音の発生を効果的に抑制することができるように実験等の結果に基づいて油孔128の傾斜度合を調整することが望ましい。
(9)ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタル120に設ける油孔128の数を極力多くすることが望ましく、また軸受構造として、回転するロータリーシャフト40を支持するためには、フローティングメタル120が安定して回転することが望ましい。そこで、本実施形態にかかるフローティングメタル120にあっては、6つの油孔128を挿通孔121の周方向において等角度間隔を隔てて配設するようにしている。こうした構成によれば、フローティングメタル120の回転バランスを崩すことなく複数の油孔128を形成し、ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
尚、上記第3の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・6つの油孔128が挿通孔121の周方向において等角度間隔を隔てて形成される構成を示したが、油孔128は、必ずしも等角度間隔を隔てて形成されていなくてもよい。また、少なくとも1つこうした油孔128が形成されていれば、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができるため、油孔128を1〜5つ、又は7つ以上形成する構成を採用することもできる。
(第4の実施形態)
以下、図11及び図12を参照して第4の実施形態について説明する。本実施形態は第1〜3の実施形態とフローティングメタル120の形状が異なるものであるため、同様の部材については同一の符号を付すのみとしてその説明を割愛し、両者の相違点を中心に説明する。図11は、本実施形態にかかるフローティングメタル120の斜視図であり、図12は、このフローティングメタル120を備えた流体軸受100aにおける潤滑油供給口112の近傍を拡大して示す断面図である。尚、図11及び図12における破線矢印は、ロータリーシャフト40及びフローティングメタル120の回転方向を示している。
図11に示されるようにフローティングメタル120には、第1〜3の実施形態と同様にロータリーシャフト40が挿通される断面円形状の挿通孔121と、挿通孔121から放射状に延びてフローティングメタル120の外周面に開口する潤滑油導入孔122とが形成されている。
また、本実施形態にかかるフローティングメタル120の外周面には、回転方向前方側に向かって徐々に深くなる断面三角形状の切欠き129が設けられている。この切欠き129は、フローティングメタル120の端面120Lから端面120Rに亘って形成されており、図12に示されるようにフローティングメタル120の回転に伴ってその一部がセンターハウジング10の支持孔111に形成された潤滑油供給口112と対向するようになっている。
図11に示されるように本実施形態のフローティングメタル120にあっては、この切欠き129を6つの潤滑油導入孔122の間に1つずつ、合計6つ形成するとともに、これらの切欠き129をフローティングメタル120の外周面の周方向に等角度間隔を隔てて配設し、フローティングメタル120の回転中心と慣性中心とを極力一致させるようにしている。
次に、図12を参照してこのフローティングメタル120を備えた軸受構造の作用について詳しく説明する。
上述したようにタービンホイール60に排気が吹き付けられるとロータリーシャフト40がタービンホイール60とともに回転する。そして、ロータリーシャフト40の回転力は、挿通孔121の内周面とロータリーシャフト40との間に形成された流体層を介してフローティングメタル120に伝達され、フローティングメタル120はロータリーシャフト40の軸線L(図示略)を中心に回転するようになる。
そして、図12に示されるようにフローティングメタル120の回転に伴って切欠き129のいずれかと潤滑油供給口112とが対向した状態になると、切欠き129における潤滑油供給口112と対向する底面129aには、潤滑油の吐出圧による力Fが作用するようになる。
以上説明した第4の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(10)上記第4の実施形態では、その深さがフローティングメタル120の回転方向前方側に向かって徐々に深くなる断面三角形状の切欠き129をフローティングメタル120の外周面に形成するようにしている。そのため、回転方向前方側に傾斜した切欠き129の底面129aには、フローティングメタル120の回転方向とは逆方向の成分Fnを有す力Fが作用する。即ち、潤滑油供給口112から吐出される潤滑油の吐出圧により、フローティングメタル120には、回転方向とは逆方向の力Fnが作用するようになる。従って、潤滑油供給口112から吐出される潤滑油の吐出圧によって、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができるようになり、ロータリーシャフト40のホワール振動による騒音の発生を抑制することができるようになる。
尚、潤滑油の吐出圧によりフローティングメタル120に作用する回転方向とは逆方向の力Fnの大きさは、切欠き129の底面129aの傾斜度合によって変化する。そのため、底面129aの傾斜度合は、ホワール振動による騒音を好適に抑制することができるように予め実験等の結果に基づいて設定することが望ましい。
(11)ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制する上ではフローティングメタル120に設ける切欠き129の数を極力多くすることが望ましく、また、軸受構造として、回転するロータリーシャフト40を支持するためには、フローティングメタル120が安定して回転することが望ましい。そこで、上記実施形態では、6つの切欠き129をフローティングメタル120の外周面の周方向において等角度間隔を隔てて配設するようにしている。こうした構成によれば、フローティングメタル120の回転バランスを崩すことなくその外周面に複数の切欠き129を形成し、ホワール振動による騒音の発生を好適に抑制することができる。
尚、上記第4の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・6つの切欠き129がフローティングメタル120の外周面の周方向に等角度間隔を隔てて配設される構成を示したが、切欠き129は、必ずしも等角度間隔を隔てて形成されていなくてもよい。また、少なくとも1つ切欠き129が形成されていれば、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができるため、切欠き129を1〜5つ、又は7つ以上形成する構成を採用することもできる。
・また、上記第4の実施形態では、フローティングメタル120の外周面に形成される凹部の一例として、フローティングメタル120の一方の端面120Lから他方の端面120Rに亘って断面三角形状の切欠き129を形成する構成を示したが、この発明は、こうした構成に限定されるものではない。即ち、フローティングメタル120の外周面に形成される凹部は、その両端面120L,120Rに亘って形成されていなくてもよく、フローティングメタル120の外周面において、潤滑油供給口112と対向可能な部分に形成されていればよい。
・上記第4の実施形態では、フローティングメタル120の外周面に形成される凹部の一例として、その深さが回転方向前方側に向かって徐々に深くなる断面三角形状の切欠き129を設ける構成を示した。これに対して、この発明においてフローティングメタル120の外周面に形成する凹部の形状は、潤滑油供給口112から吐出される潤滑油の吐出圧によりフローティングメタル120の回転方向とは逆方向の回転力を発生させることができる形状であればよく、こうした構成に限定されるものではない。例えば、外周面に形成された凹部が図13に示される凹部229のように回転方向後方側に傾斜した傾斜面229bを含んでいる場合であっても、回転方向前方側に傾斜した傾斜面229aの面積が回転方向後方側に傾斜した傾斜面229bの面積よりも大きければ、フローティングメタル120全体として回転方向に作用する力Fpの和よりも回転方向とは逆方向に作用する力Fnの和が大きくなり、フローティングメタル120の回転速度を低下させることができる。
また、同様に潤滑油供給口112から吐出される潤滑油の吐出圧によりフローティングメタル120の回転方向とは逆方向の回転力を発生させることができる形状であれば図14に示されるように曲面からなる凹部329を形成する構成を採用することもできる。
尚、上記第1〜4の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、タービンホイール60側の流体軸受100a、コンプレッサホイール70側の流体軸受100bの双方について、本発明を適用する構成を示したが、タービンホイール60側の流体軸受100a及びコンプレッサホイール70側の流体軸受100bのうち、一方の流体軸受にのみ本発明を適用することもできる。
この発明の第1の実施形態にかかるターボチャージャの概略構成を示す断面図。 図1における部分Xを拡大して示す断面図。 同実施形態にかかるフローティングメタルの斜視図。 同実施形態の変更例におけるフローティングメタルの斜視図。 同実施形態の変更例におけるフローティングメタルの斜視図。 同変更例におけるフローティングメタルを拡大して示す側面図。 (b)はこの発明の第2の実施形態にかかるフローティングメタルの正面図、(a),(c)は側面図。 図7(c)における部分Yの拡大図。 (b)はこの発明の第3の実施形態にかかるフローティングメタルの正面図、(a),(c)は側面図。 図9(c)における部分Zの拡大図。 この発明の第4の実施形態にかかるフローティングメタルの斜視図。 同実施形態にかかる流体軸受の潤滑油供給口近傍を拡大して示す断面図。 同実施形態の変更例における流体軸受の潤滑油供給口近傍を拡大して示す断面図。 同実施形態の変更例における流体軸受の潤滑油供給口近傍を拡大して示す断面図。 一般のターボチャージャの軸受構造を示す断面図。 図15におけるa‐a線に沿った断面構造を示す断面図。
符号の説明
10…センターハウジング、11…供給通路、20…タービンハウジング、21…スクロール通路、22…排出ポート、23…導入通路、30…コンプレッサハウジング、31…吸入ポート、32…コンプレッサ通路、33…送出通路、40…ロータリーシャフト、60…タービンホイール、61…ブレード、70…コンプレッサホイール、71…ブレード、100a,100b…流体軸受、110a,110b…支持部、111…支持孔、112…潤滑油供給口、120…フローティングメタル、120L,120R…端面、121…挿通孔、122…潤滑油導入孔、123…溝、124…凸条、125…溝、126…油孔、126a,126b…開口、127…油孔、127a,127b…開口、128…油孔、128a,128b…開口、129…切欠き、129a…底面、130…スナップリング、140…スラストベアリング。229…凹部、329…凹部。

Claims (13)

  1. ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、
    前記フローティングメタルは、その回転軸方向における端面に内周側から外周側に延びる溝又は凸条が形成されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  2. 請求項1に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記溝又は前記凸条は、前記フローティングメタルの内周面から外周面に亘って延設されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記溝又は前記凸条は、前記フローティングメタルの内周側から外周側に向かって前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に傾斜して延設されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記溝又は前記凸条は複数形成され、前記挿通孔の周方向に等角度間隔を隔てて配設されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記溝又は前記凸条は、前記フローティングメタルの回転軸方向における両端面に形成されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  6. ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、
    前記フローティングメタルは、同フローティングメタルの前記挿通孔に開口するとともに同挿通孔よりも外周側の部分に開口し、前記挿通孔側の開口よりも外周側の開口が前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に位置するように傾斜して延びる油孔が形成されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  7. 請求項6に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記油孔は、前記フローティングメタルの前記挿通孔から延びて回転軸方向における端面に開口するように形成されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  8. 請求項7に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記油孔は複数形成され、前記フローティングメタルの前記挿通孔から延びて回転軸方向における一方の端面に開口する油孔と、他方の端面に開口する油孔とを含む
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  9. ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、
    前記フローティングメタルは、同フローティングメタルの回転軸方向の一方の端面から他方の端面にまで貫通し、前記一方の端面における開口が前記他方の端面における開口よりも外周側、且つ前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に開口するように傾斜して延びる油孔が形成されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記油孔は複数形成され、前記挿通孔の周方向に等角度間隔を隔てて配設されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  11. ターボチャージャの一対のホイールを連結するロータリーシャフトが挿通される挿通孔が形成されるとともに同挿通孔から延びて外周面に開口する潤滑油導入孔が形成された円筒状のフローティングメタルと、前記挿通孔に挿通された前記ロータリーシャフトが同フローティングメタルとともに内挿される支持孔が形成されるとともに同支持孔の内周に開口する潤滑油供給口が形成された支持部とを備え、前記支持孔と前記フローティングメタルの外周との間、並びに前記挿通孔と前記ロータリーシャフトとの間に前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油による流体層が形成される流体軸受を設けたターボチャージャの軸受構造において、
    前記フローティングメタルは、その外周面の前記潤滑油供給口と対向可能な部分に、前記ロータリーシャフトの回転方向前方側に位置する部位ほど同ロータリーシャフトの回転中心に近くなるように傾斜した傾斜面を有して前記潤滑油供給口から吐出される潤滑油の吐出圧により前記フローティングメタルの回転方向とは逆方向の回転力を発生させる凹部が形成されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  12. 請求項11に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記凹部は、その深さが同フローティングメタルの回転方向前方側に向かって徐々に深くなる断面三角形状を有してなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
  13. 請求項11又は請求項12に記載のターボチャージャの軸受構造において、
    前記凹部は複数形成され、前記フローティングメタルの外周面の周方向に等角度間隔を隔てて配設されてなる
    ことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
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