JP5756439B2 - アルミニウム合金ブレージングシート - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム合金ブレージングシートに係り、特に、自動車等の熱交換器に使用されるアルミニウム合金ブレージングシートに関する。
自動車に搭載されるコンデンサ、エバポレータ、インタークーラ等の熱交換器は、複数の偏平管状のチューブ3と、コルゲート状を呈しチューブ3、3の間に設置される複数のフィン4と、チューブ3の長手方向両端に設置されチューブ3に接合するヘッダ1と、ヘッダ1を覆うように設置されるタンク2と、といった部品などから構成される(図1参照)。
熱交換器のヘッダおよびタンクはプレート材を成形して製造されるが、当該プレート材としては、ろう材がクラッドされたブレージングシートが使用される。そして、ヘッダおよびタンクとチューブとのろう付けに必要なろうは、主に、ヘッダおよびタンクのプレート材(ブレージングシート)から供給される。
ここで、ヘッダ1とチューブ3とを適切に接合し、接合部の強度を確保するためには、当該接合部のフィレット5のサイズを大きくすることが必要である(図2参照)。そして、フィレットのサイズを大きくするためには、ヘッダおよびタンクのプレート材にクラッドされているろう材の量を増加させればよい。
しかしながら、ヘッダおよびタンクのプレート材から供給されるろう(流動ろう)が過剰になった場合は、ヘッダ近傍のチューブとフィンとの接触部等に流動ろうが溜まり、当該接触部等において局所的な侵食が生じ、最終的には、穴あきや、強度および耐食性の低下が発生する。
そこで、このような流動ろうによる局所的な侵食の問題を解消すべく、次のような技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ろう付け工程中および冷却工程中でタンク部(ヘッダおよびタンク)温度がタンク部にクラッドされたろう材の固相線温度以上の過程では、コア部(チューブおよびフィン)の温度が常にタンク部の温度以下となるように温度制御を行うことを特徴とするアルミニウム合金製熱交換器ろう付け方法が提案されている。
特開2010−107108号公報
特許文献1に係る技術は、ろう付け工程および冷却工程における熱交換器のタンク部(ヘッダおよびタンク)およびコア部(チューブおよびフィン)の温度をそれぞれ制御することにより、流動ろうによる局所的な侵食の防止を試みている。
しかしながら、特許文献1に係る技術によると、熱交換器の異なる部位を異なる温度となるように制御する必要があるが、立体的形状を呈する熱交換器の複数の部位を別々の温度に制御すること自体、非常に困難であり、十分な課題解決手段とは言い難い。
そこで、本発明は、ヘッダとチューブとを適切に接合できるとともに、ろう(流動ろう)によるチューブやフィンの侵食を抑制することができるアルミニウム合金ブレージングシートを提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、ろう材の液相率Xから求めることができるパラメータJと、ろう材の厚さと、心材およびろう材の各平均結晶粒径と、を所定範囲に特定することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、心材と、当該心材の少なくとも一面側にろう材と、を備えるとともに、熱交換器のヘッダに用いられるアルミニウム合金ブレージングシートであって、ろう付け温度における前記ろう材の液相率X(=ろう材全体に対するろう材液相化部のmol分率)を用いて、下記式(1)に基づき求められるパラメータJが1.2以上であり、前記ろう材の厚さがアルミニウム合金ブレージングシートの板厚の5〜30%であり、前記心材および前記ろう材の各平均結晶粒径が50μm以下であることを特徴とする。
J={(1−2X)0.35+1}−1+{(1−X)0.35+1}−1・・・(1)
このように、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、液相率Xに基づいて算出されるパラメータJと、ろう材の厚さと、心材およびろう材の各平均結晶粒径と、を所定範囲に特定していることから、当該アルミニウム合金ブレージングシートをヘッダに用いた場合、ろう材によってヘッダとチューブとを適切に接合できるとともに、ろう材がチューブやフィン側に大量に流動してしまうといった事態を回避することができ、ろう(流動ろう)によるチューブやフィンの侵食を抑制することができる。
また、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、前記ろう材が、Si:3.0〜12.2質量%を含有するAl−Si合金、または、Si:3.0〜12.2質量%およびZn:1.0〜8.0質量%を含有するAl−Si−Zn合金であることが好ましい。
このように、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、ろう材のSi、Znの含有量を所定範囲に特定していることから、ヘッダとチューブとの適切な接合、および、チューブやフィンの侵食の抑制という効果を確保し、さらに、ろう付け後の表面に耐食性(犠牲防食作用)を付与することができる。
また、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、前記心材が、Cu:1.5質量%以下、Si:1.5質量%以下、Mn:1.8質量%以下、Ti:0.35質量%以下、Mg:0.5質量%以下のうち少なくとも1種を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、前記心材の固相線温度がろう付け温度以上であることが好ましい。
このように、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、心材のCu、Si、Mn、Ti、Mgの含有量を所定範囲に特定していることから、耐食性や、ろう付け後強度を向上させることができる。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、液相率Xに基づいて算出されるパラメータJと、ろう材の厚さと、心材およびろう材の各平均結晶粒径と、を所定範囲に特定していることから、当該アルミニウム合金ブレージングシートをヘッダに用いた場合、ヘッダとチューブとを適切に接合できるとともに、ろう(流動ろう)によるチューブやフィンの侵食を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るアルミニウム合金ブレージングシートを適用する熱交換器の模式図(斜視図)である。 本発明の実施形態に係るアルミニウム合金ブレージングシートを適用する熱交換器の模式図(断面図)である。 実施例での評価試験(フィレット高さ)を説明するための模式図である。 実施例での評価試験(侵食深さ)を説明するための模式図である。
以下、適宜図面を参照して、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートを実施するための形態(実施形態)について説明する。
≪侵食のメカニズムおよび当該侵食の抑制のメカニズム≫
まず、チューブやフィンの侵食のメカニズムおよび当該侵食の抑制のメカニズムについて、図1、2を用いて簡単に説明する。
ヘッダ1およびタンク2のプレート材として、ろう材がクラッドされたブレージングシートを使用した場合、ろう付け時において溶融したろう(流動ろう)は、部材間の隙間(ヘッダ1・タンク2−チューブ3、フィン4−チューブ3、チューブ3、3同士の隙間)に発生する表面張力(毛細管力)を駆動力として移動し、各隙間(各接合部)に充填される。
詳細には、ヘッダ1およびタンク2のろう材は、ヘッダ1とチューブ3との接合部(以下、付根部ともいう)へ流れ、さらにチューブ3・フィン4側へと流動すると考えられ、各隙間を充填する流動ろうの表面張力がつりあう(平衡する)まで流動する。
そのため、ヘッダ1およびタンク2のろう材を増加させた場合、付根部のフィレット5を大きくし接合性を向上させることができるが、チューブ3・フィン4側へ流動するろう材も増加するため、チューブ3やフィン4の侵食の可能性も大きくなってしまう。一方、ヘッダ1およびタンク2のろう材を減少させた場合、流動ろうによる侵食の可能性は小さくなるが、付根部のフィレット5が小さくなってしまい接合性が悪くなってしまう。
発明者らは、これを解決する方法として、流動するろうの供給源であると同時にろうの流動経路となっているヘッダ1の表面(詳細には、ろう材が流動した後に露出するヘッダ1表面、つまり、ろう材が表面に残っている場合は残存ろう表面、ろう材が表面に残っていない場合は心材表面)の状態を規定することにより、ろうの流動を制御する方法を提案する。
具体的には、ろう付け時のヘッダ1表面(残存ろう表面または心材表面)に所定の微細な溝を形成することにより、その溝内に表面張力(毛細管力)を発生させ、流動ろうを付根部にとどめておこうとする力を発生させる。すなわち、付根部を中心として、チューブ3・フィン4側に流動ろうを引っ張る力に対して、逆側(ヘッダ1・タンク2側)に流動ろうを引っ張る力が発生するため、その結果、付根部よりチューブ3・フィン4側に流動するろうは減少し、チューブ3・フィン4の侵食の抑制、および、付根部のフィレット5のサイズの増大が可能となる。
さらに、ブレージングシートのろう材として、後記するパラメータJを満たすものを使用することにより、ヘッダ1・タンク2側に流動ろうが適切に引っ張られることとなり、チューブ3・フィン4の侵食の抑制、および、付根部のフィレット5のサイズの増大を確実なものとすることができる。
≪アルミニウム合金ブレージングシート≫
本実施形態に係るアルミニウム合金ブレージングシート(以下、適宜、ブレージングシートという)は、心材と、当該心材の少なくとも一面側にろう材と、を備えるとともに、ろう材のろう付け温度(例えば、600℃)における液相率Xに基づき求められるパラメータJが所定値以上であり、ブレージングシートの板厚に対するろう材の厚さの割合が所定範囲であり、心材およびろう材の各平均結晶粒径が所定値以下であることを特徴とする。
また、本実施形態に係るブレージングシートは、ろう材が所定量のSiを含有するAl−Si合金、または、所定量のSi、Znを含有するAl−Si−Zn合金であることが好ましく、心材が所定量のCu、Si、Mn、Ti、Mgのうち少なくとも1種を含有するのが好ましく、心材の固相線温度が所定値以上であるのが好ましい。
なお、本実施形態に係るブレージングシートは、心材と、当該心材の一面側にろう材と、を備えるとともに、必要に応じて、心材の他面側に内張材(犠牲陽極材またはろう材)を備えていてもよい。
以下、本実施形態に係るブレージングシートのろう材の組成、心材の組成、パラメータJ、平均結晶粒径、ろう材の厚さ、心材の固相線温度について数値限定した理由を説明する。
≪ろう材(組成)≫
本実施形態に係るブレージングシートのろう材は、Si:3.0〜12.2質量%を含有するAl−Si合金、または、Si:3.0〜12.2質量%およびZn:1.0〜8.0質量%を含有するAl−Si−Zn合金であり、残部がAlおよび不可避的不純物からなるのが好ましい。
<ろう材のSi:3.0〜12.2質量%>
Siは、Al合金の固相線温度を低下させる効果があり、所定量以上含有させることにより、ろう材として作用させることができる。3.0%未満では十分な量の液相が得られない。しかし、ろう材のSi濃度の増加とともに、ろう材から心材へ拡散するSi量が増加し、心材に局部溶解が発生する。
したがって、ろう材におけるSiの含有量は、3.0〜12.2質量%が好ましく、より好ましくは4.5〜10.5質量%である。
<ろう材のZn:1.0〜8.0質量%>
Znは、Al合金の電位を低下させる添加元素であり、ろう付け後の表面に耐食性(犠牲防食作用)を付与することが可能である。1.0%未満では耐食性の効果が低い。しかし、8.0質量%を超えると溶融、流動するろうに多量のZnが含有されるため接合部の耐食性が著しく低下する。
したがって、ろう材におけるZnの含有量は、1.0〜8.0質量%が好ましく、より好ましくは3.0〜6.0質量%である。
<ろう材の残部:Alおよび不可避的不純物>
ろう材の組成は前記の通りであり、残部はAlおよび不可避的不純物からなる。不可避的不純物は、ブレージングシートの諸特性を害さない範囲で許容される。また、前記特性を維持しつつ更に他の特性を与えるため、必要であれば、不可避的不純物を積極的に含有させることは可能である。
なお、積極的に含有させても問題のない元素としては、電位を低下または強度を向上させる元素として、In、Sn、Cu、Fe、Mn、Naなどを例示することができ、含有量の上限は、In、Sn、Feであればそれぞれ0.5質量%、Cu、Mnであればそれぞれ2.0質量%、Naであれば0.01質量%とすることができる。
≪心材(組成)≫
本実施形態に係るブレージングシートの心材は、Cu:1.5質量%以下、Si:1.5質量%以下、Mn:1.8質量%以下、Ti:0.35質量%以下、Mg:0.5質量%以下のうち少なくとも1種を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるのが好ましい。
<心材のCu:1.5質量%以下>
Cuは、電位を貴にする効果があり、耐食性を向上させる。また、Cuは、ろう付け後強度を向上させる。しかし、1.5質量%を超えると、融点の低下に伴ってバーニング(例えば、ろう材からの拡散Siなどにより局部的に合金元素濃度が増加した結果、その周辺で溶融(心材マトリックスの融点より低い温度で溶融)する現象)が発生する可能性がある。
したがって、心材におけるCuの含有量は、1.5質量%以下が好ましく、より好ましくは0.2〜1.0質量%である。
<心材のSi:1.5質量%以下>
Siは、ろう付け後強度を向上させる効果がある。特に、Siは、Mg、Mnと共存させた場合、Mg−Si系金属間化合物、Al−Mn−Si系金属間化合物の形成により、さらにろう付け後強度を高めることができる。しかし、1.5質量%を超えると心材の融点低下および低融点相増加により、心材の溶融が生じる。
したがって、心材におけるSiの含有量は、1.5質量%以下が好ましく、より好ましくは0.3〜1.2質量%である。
<心材のMn:1.8質量%以下>
Mnは、ろう付け後強度を向上させる効果があり、含有量の増加によりろう付け後強度を高めることができる。また、Mnは、電位を貴にする働きがあるため、耐食性を向上させる。しかし、1.8質量%を超えると粗大な金属間化合物が形成され、成形性の低下、耐食性低下を起こしやすい。
したがって、心材におけるMnの含有量は1.8質量%以下が好ましく、より好ましくは0.5〜1.7質量%である。
<心材のTi:0.35質量%以下>
Tiは、Al合金中でTi−Al系化合物を形成して層状に分散する。そして、Ti−Al系化合物は電位が貴であるため、腐食形態が層状化し、深さ方向への腐食(孔食)に進展し難くさせる効果がある。しかし、0.35質量%を超えると粗大な金属間化合物形成により、加工性および耐食性が低下する。ただ、0.05質量%未満では、腐食形態の層状化効果が小さい。
したがって、心材におけるTiの含有量は、0.35質量%以下が好ましく、より好ましくは0.05質量%以上である。
<心材のMg:0.5質量%以下>
Mgは、ろう付け後強度を向上させる効果がある。しかし、Mgは、フラックスろう付け性を低下させる作用があるため、0.5質量%を超えると、ろう付けの際にろう材までMgが拡散し、ろう付け性が低下する可能性がある。ただ、0.05質量%未満ではろう付け後強度の向上の効果が小さい。
したがって、心材におけるMgの含有量は、0.5質量%以下が好ましく、より好ましくは0.05質量%以上である。
<心材の残部:Alおよび不可避的不純物>
心材の組成は前記の通りであり、残部はAlおよび不可避的不純物からなる。不可避的不純物は、ブレージングシートの諸特性を害さない範囲で許容される。また、前記特性を維持しつつ更に他の特性を与えるため、必要であれば、不可避的不純物を積極的に含有させることは可能である。
なお、積極的に含有させても問題のない元素としては、心材の材料特性(固相線温度、耐食性、強度など)を高める合金元素(Fe、Ni、Zr、Crなど)を例示することができ、含有量の上限は、Fe、Ni、Crであればそれぞれ0.5質量%、Zrであれば0.3質量%とすることができる。
≪パラメータJ≫
パラメータJとは、ろう材のろうの流動性およびろう付け後のヘッダの表面性状(ろう材側の表面性状)に関わるパラメータである。このパラメータJは、ろう材の液相率Xを用いて、下記式(1)に基づき求められるパラメータである。なお、下記式(1)は、実験結果に基づいて求められた実験式である。
J={(1−2X)0.35+1}−1+{(1−X)0.35+1}−1・・・(1)
このパラメータJが1.2未満では、十分な流動ろうを確保することができず、ヘッダとチューブとの接合性が低下してしまう、あるいは、ヘッダとチューブとの接合部に流動ろうを保持することができず、流動ろうがチューブやフィンを侵食する可能性が高くなってしまう。
したがって、パラメータJは1.2以上であり、好ましくは、1.25以上である。
ここで、ろう材の液相率Xとは、ろう付け時におけるろう材の液相率(=ろう材全体に対するろう材液相化部(溶融部)のmol分率)であり、詳細には、600℃の大気圧下におけるろう材の液相率である。
なお、ろう材の液相率Xは、ろう材の組成、ろう付け温度、圧力(気圧)等に基づいて、標準的な熱力学計算ソフト(例えば、サーモカルク(Thermo−Calc))により算出される値を用いればよい。
パラメータJについて、各液相率Xにおけるろう材の状態を詳細に説明する。
<液相率X:0.42未満、パラメータJ:1.2未満>
ろう材の液相率Xが0.42未満であり、パラメータJが1.2未満のろう材の状態を説明する。
この場合、ろう付け時において、ヘッダ(およびタンク)のろう材で液相がほとんど発生しない。その結果、ヘッダ(およびタンク)のろう材が付根部に流れず、付根部にフィレットを形成させるのが困難となり、接合性が悪くなる。
<液相率X:0.42〜0.63、パラメータJ:1.2以上>
ろう材の液相率Xが0.42〜0.63であり、パラメータJが1.2以上のろう材の状態を説明する。
この場合、ろう付け時において、ヘッダ(およびタンク)のろう材の一部が溶融せずに残っており、ろう材の表面の微細粒状態をある程度維持することができる。そして、溶融した一部の流動ろうが微細粒状態のろう材の表面に引っ張られることにより、付根部に流動ろうを保持することができる。その結果、ヘッダとチューブとの接合性を確保できるとともに、チューブやフィンの侵食を防止することができる。
<液相率X:0.63を超えて0.88未満、パラメータJ:1.2未満>
ろう材の液相率Xが0.63を超えて0.88未満であり、パラメータJが1.2未満のろう材の状態を説明する。
この場合、ろう付け時において、半溶融したろう材がヘッダ(およびタンク)の表面に残存することにより、ろう材の表面が微細粒状態を維持できなくなる。その結果、溶融した流動ろうを付根部に保持することができず、チューブやフィンを侵食する可能性が高くなってしまう。
<液相率X:0.88以上、パラメータJ:1.2以上>
ろう材の液相率Xが0.88以上であり、パラメータJが1.2以上のろう材の状態を説明する。
この場合、ろう付け時において、ヘッダ(およびタンク)のろう材のほとんどが溶融して流動するため、心材表面がろう付け時およびろう付け後の表面となる。そして、心材表面は微細粒状態をある程度維持することができる。したがって、溶融した流動ろうが微細粒状態の心材の表面に引っ張られることにより、付根部に流動ろうを保持することができる。その結果、ヘッダとチューブとの接合性を確保できるとともに、チューブやフィンの侵食を防止することができる。
ろう材の液相率Xは、ろう材のSi含有量のみに左右されるものではなく両者は完全には対応しないが、例えばAl−Si合金を600℃でろう付する場合であって、液相率Xが0.42未満の場合、ろう材のSi含有量は4.5質量%前後またはそれ以下であり(いわゆる極低Siろう)、液相率Xが0.42〜0.63の場合、ろう材のSi含有量は4.5〜6質量%前後であり(いわゆる低Siろう)、液相率Xが0.63を超えて0.88未満の場合、ろう材のSi含有量は7.5質量%前後であり(いわゆる中Siろう)、液相率Xが0.88以上の場合、ろう材のSi含有量は8.5質量%前後、またはそれ以上(いわゆる高Siろう)である。
なお、ろう材の液相率Xは、Si含有量のほか、Zn含有量やその他の組成等によって制御することができる。
≪平均結晶粒径≫
心材およびろう材の各平均結晶粒径は、詳細には、ろう付け前の状態における各平均結晶粒径であり、ろう付け時の心材またはろう材表面における流動ろうの保持力に影響を与える。平均結晶粒径が50μmを超えると、ろう付け時において、心材表面またはろう材表面が十分な微細粒形状とはならず、心材表面またはろう材表面が流動ろうをとどめておこうとする力を確保できない。その結果、チューブ・フィン側へ流動するろう材が増加し、チューブやフィンの侵食の可能性が大きくなってしまう。
したがって、心材およびろう材のろう付け前の平均結晶粒径は、50μm以下であり、流動ろうの保持力を確保するために、好ましくは15〜35μmである。
平均結晶粒径(円相当径)の測定は、アルカリエッチング等で表層部を所定量除去(ろう材であれば表面洗浄程度、心材であればろう材+10μm程度除去)した面(例えば200倍)を5視野観察し、視野面積および視野中の粒子数を測定する。そして、5視野の各「結晶粒径」=((視野面積/視野中の粒子数)/π)0.5を算出し、算出した5視野の結晶粒径の値を平均し、平均結晶粒径を求めればよい。
なお、視野面積は特に限定されないが、例えば、1視野:0.1〜1mm角程度で行えばよい。
ここで、心材とろう材の両方の平均結晶粒径を規定している理由は、ろう付け時において、ろう材の全てが表面から流動することで心材表面がブレージングシート(ヘッダ)の表面となる場合と、ろう材が表面に残存することでろう材表面がブレージングシート(ヘッダ)の表面となる場合と、の両方の場合が考えられるからである。
なお、心材とろう材の平均結晶粒径は、後記する最終の冷間加工率、および、その後の焼鈍の条件等によって制御することができる。
<ろう材の厚さ>
ろう材の厚さは、ブレージングシートの板厚の5〜30%である。5%未満であると付根部のフィレットを十分に形成することができず、30%を超えるとチューブ・フィン側へ流動するろう材が増加し、チューブやフィンの侵食の可能性が大きくなってしまうからである。
<心材の固相線温度>
心材の固相線温度(融点)は、ろう付け温度以上であることが好ましい。心材の固相線温度(融点)がろう付け温度未満であると、ろう付け時に心材が溶融してしまい結晶粒の微細粒形状を維持できなくなる可能性が高くなるからである。
次に、本実施形態に係るブレージングシートの用途について説明する。
≪用途≫
本実施形態に係るブレージングシートは、熱交換器のヘッダに使用する。ここで、ヘッダ1とは、ブレージングシート(板材)をプレス成形して製造される部材であり、図1に示すように、管状を呈する複数のチューブ3の長手方向両端に設置され、当該チューブ3に接合する部材である。そして、ヘッダ1にタンク2が組みつけられることにより、両部材1、2の間に流体流路が形成され、当該流体流路と複数のチューブ3内部の流体流路とが連通することとなる。なお、本実施形態に係るブレージングシートをヘッダ1に適用する際、ろう材がクラッドされた側が外側(流体流路を形成しない側)となるように適用すればよい。
ここで、本実施形態に係るブレージングシートは、少なくとも熱交換器10のヘッダ1に適用されていればよいため、当然、ヘッダ1だけでなくタンク2等にも適用されていてもよい。
なお、熱交換器10には、ヘッダ1およびタンク2が一体となって構成(連通部材とする)されているものが存在する。その場合、ヘッダ1とは、連通部材の少なくとも一部(または全部)を構成する部材である。
≪アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法≫
まず、心材用アルミニウム合金、ろう材用合金、必要に応じて、内張材用アルミニウム合金(心材のろう材が積層している側と反対側に積層する犠牲陽極材またはろう材)を連続鋳造にて溶解、鋳造し、適宜、面削、均質化熱処理(以下、均熱という)を施して、心材用鋳塊、ろう材用鋳塊、および内張材用鋳塊を得る。
そして、ろう材用鋳塊および内張材用鋳塊を熱間圧延または切断することにより、それぞれ所定の厚さにすることで、ろう材および内張材を得る。
次に、心材にろう材を積層し、必要に応じて、他面側に内張材を配置して、所定のクラッド率になるように重ね合わせ、400℃以上の温度で加熱した後、熱間圧延により圧着し、板材とする。
その後、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を行うことにより板材を所定の板厚とする。なお、圧着後、冷間圧延前に、合金中の元素分布を調整する目的で、粗鈍を実施してもよい。また、中間焼鈍は350〜450℃で3時間以上実施するのが好ましく、最終の冷間加工率は30〜80%となるようにすることが好ましい。また、最終の板厚とした後、成型加工性を考慮して仕上げ焼鈍を実施してもよい。仕上げ焼鈍により、材料が軟化し、伸びが向上するため加工性が確保できる。
ブレージングシートの心材およびろう材中の結晶粒を所望の平均結晶粒径まで微細化する手段としては、最終の冷間加工率を大きくし(例えば、60〜80%)、その後に高温かつ極短時間の焼鈍(例えば、450〜550℃で3秒間以下)を実施する方法が挙げられる。
本実施形態に係るアルミニウム合金ブレージングシートの製造方法は、以上説明したとおりであるが、前記各工程において、明示していない条件については、従来公知の条件を用いればよく、前記各工程での処理によって得られる効果を奏する限りにおいて、その条件を適宜変更できることは言うまでもない。
次に、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートについて、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例とを比較して具体的に説明する。
≪試験材作製≫
表1、表2に示す組成を有する心材およびろう材を作製し、表4に示す組合せで重ね合わせ、熱間圧延にて圧着しクラッド材とした。熱間圧延にて所定厚さとした後、400℃で5時間の中間焼鈍を行い、さらに冷間圧延を行うことで板厚1mmとし、最後に仕上げ焼鈍を実施し、平均結晶粒径を制御した。
詳細には、試験材No.1〜38は、中間焼鈍後に冷間加工率70%、仕上げ焼鈍500℃で1秒間保持するという処理を施すことによりヘッダ材を作成した。一方、試験材No.39〜42は、中間焼鈍後に冷間加工率50%、仕上げ焼鈍400℃で1時間保持するという処理を施すことによりヘッダ材を作成した。
≪測定・算出方法≫
液相率Xは、ろう材の組成に基づいて、熱力学計算ソフト(サーモカルク(Thermo−Calc))により算出した。そして、当該液相率Xの結果に基づき、パラメータJを算出した。
また、平均結晶粒径(円相当径)は、アルカリエッチング等で表層部を所定量除去(ろう材であれば表面洗浄程度、心材であればろう材+10μm程度除去)した面を200倍で5視野(1視野:約300×400μm)観察し、視野面積および視野中の粒子数を測定した。そして、5視野の各結晶粒径=((視野面積/視野中の粒子数)/π)0.5を算出し、算出した5視野の結晶粒径の値を平均し、平均結晶粒径を求めた。
≪評価試験方法≫
図3、4に示すとおり、段差が形成されるように重ね合わせた板状を呈する2枚のチューブ3、3を水平に設置し、ボルトおよびナットで固定された板状を呈するヘッダ1およびタンク2を当該チューブ3、3上に垂直に設けるとともに、コルゲート状(蛇腹状)に成形されたフィン4を当該チューブ3、3の段差が形成された部分に設けた。
前記のように作製した試験用部材について、大気圧下において600℃×3minという条件でろう付けを実施した。
なお、ヘッダ1として表4(表1、2参照)のヘッダ材を使用し、タンク2、チューブ3、3、フィン4として、表3(表1、2参照)のタンク材、チューブ材、フィン材を使用した。
ろう付け後のフィレット高さ(図3のA)が250μm以上の場合をろう付け接合性が良好であると判断した。また、ろう付け後の侵食深さ(図4のB)が150μm以下の場合を侵食が抑制できていると判断した。
そして、上記2つの判断基準を同時に満たした場合を合格と判断した。
以下、表1には、ろう材の組成および液相率について示し、表2には、心材の組成について示し、表3には、タンク材、チューブ材、フィン材の組成について示し、表4には、ヘッダ材の詳細な構成および評価試験の結果を示す。
ここで、表4において、本発明の構成を満たさないもの、および、上記判断基準を満たさないものについては、数値に下線を引いて示す。また、表1、2、4中の「−」は、検出限界以下の含有量であることを示す。なお、表中に記載されている組成以外は、Alおよび不可避的不純物である。
Figure 0005756439
Figure 0005756439
Figure 0005756439
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≪結果の検討≫
試験材No.1〜29については、本発明の規定する要件を全て満たしていたことから、ろう付け接合性が良好であるとともに、侵食が抑制できているとの結果となった。
試験材No.30〜38については、パラメータJが本発明の規定する範囲を超えていたことから、ろう付け接合性および侵食の抑制のうち、少なくとも一方の結果が判断基準を満たさず良好ではないという結果となった。
試験材No.39、40については、心材およびろう材の平均結晶粒径が本発明の規定する範囲を超えていたことから、侵食の抑制の結果が判断基準を満たさず良好ではないという結果となった。
試験材No.41、42については、パラメータJが本発明の規定する範囲を超えていたとともに、心材およびろう材の平均結晶粒径が本発明の規定する範囲を超えていたことから、ろう付け接合性および侵食の抑制のうち、少なくとも一方の結果が判断基準を満たさず良好ではないという結果となった。
1 ヘッダ
2 タンク
3 チューブ
4 フィン
5 フィレット
10 熱交換器

Claims (3)

  1. 心材と、当該心材の少なくとも一面側にろう材と、を備えるとともに、熱交換器のヘッダに用いられるアルミニウム合金ブレージングシートであって、
    ろう付け温度における前記ろう材の液相率X(=ろう材全体に対するろう材液相化部のmol分率)を用いて、下記式(1)に基づき求められるパラメータJが1.2以上であり、
    前記ろう材の厚さがアルミニウム合金ブレージングシートの板厚の5〜30%であり、
    前記心材および前記ろう材の各平均結晶粒径が50μm以下であることを特徴とするアルミニウム合金ブレージングシート。
    J={(1−2X)0.35+1}−1+{(1−X)0.35+1}−1・・・(1)
  2. 前記ろう材は、Si:3.0〜12.2質量%を含有するAl−Si合金、または、Si:3.0〜12.2質量%およびZn:1.0〜8.0質量%を含有するAl−Si−Zn合金であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金ブレージングシート。
  3. 前記心材は、Cu:1.5質量%以下、Si:1.5質量%以下、Mn:1.8質量%以下、Ti:0.35質量%以下、Mg:0.5質量%以下のうち少なくとも1種を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、
    前記心材の固相線温度がろう付け温度以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルミニウム合金ブレージングシート。
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