JP5751850B2 - 床構造 - Google Patents

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本発明は、床材貼付けの障害となる障害物が持上げ可能に設置された床下地に床材を貼付けた床構造に関するものであり、更に詳しくは、障害物を一時的に持上げたまま、床材を床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所に素早く位置決めして貼付けたり、素早く綺麗に剥がしたりすることができる床構造に関するものである。
従来より、マンションの屋内外の廊下やバルコニーなどの床に床材を敷設施工する際には、床下地と床材との密着性を確保するため、通常、一液硬化型ポリウレタン接着剤や一液硬化型変成シリコーン接着剤などの床用接着剤を用いて、床材を強固に床下地に接着固定(貼着)している。
上記のように床材を床用接着剤で床下地に貼着すると、床下地と床材との密着性が向上し、優れた密着性が長期に亘って維持されるため、床材の敷設施工後に床下地から上がってくる湿気などによって床材の一部が膨れたり、床材の端縁が捲くれ上がったりする不具合を解消することが可能となる反面、床をリニューアル(改修)する際には、床下地から床材を簡単に剥離することができないため、改修作業の効率低下やコストアップを招く要因の一つとなっている。
これに対し、長尺床シートと床下地を接着した床構造体であって、長尺床シートと床下地との関係が、接着部分(a)と非接着部分(b)よりなり、かつ非接着部分(b)が連通している床構造体が知られている(特許文献1)。
このような床構造体は、床下地から上がってくる水分等が、連通している非接着部分(b)を通じて排出されるため、長尺床シートの膨れを防止することが可能となる。けれども、床下地に塗布した床用接着剤の上に長尺床シートを重ねて貼付けるため、重ねた長尺床シートをずらせながら素早く位置決めすることが難しいという問題があり、また、長尺床シートを床用接着剤で貼付けてしまうと、接着部分の接着強度が大きいため、床をリニューアルする際に長尺床シートを剥がす作業がやはりし辛く、非接着部分と接着部分の境目で長尺床シートが破れ易いという問題もあった。また、エアコン室外機などの障害物が設置されているバルコニーや開放廊下などの床下地に床シートを貼付けたり剥がしたりする場合には、障害物を一時的に持上げ(吊上げ)て、床シートを素早く位置決めして貼付けたり、剥がしたりすることが求められるが、上記のように床用接着剤を床下地に塗布して床シートを部分的に接着して貼付ける床構造体では、一時的に障害物を持上げたまま、床シートを床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所に素早く位置決めして貼付けることも、素早く綺麗に剥がすこともできないという問題があった。
特開2007−297866号公報
本発明は上記事情の下になされたもので、その解決しようとする課題は、床下地に設置された障害物を一時的に持上げたまま、床材を床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所に素早く位置決めして貼付けたり、素早く綺麗に剥がしたりすることができる床構造を提供することにある
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る床構造は、床材貼付けの障害となる障害物が持上げ可能に設置された床下地に床材を貼付けた床構造であって、上記床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所では、熱可塑性合成樹脂の床材本体と、この床材本体の下面に設けられた貼着剤層と、この貼着剤層の下面に露出して設けられた網状体とを備えた一の床材が用いられ、該一の床材の網状体が床下地に接触すると共に、貼着剤層の貼着剤が網状体の開口を通して床下地に貼着して該一の床材が貼付けられており、該一の床材の貼着強度(JIS A 5536に基づく90°剥離試験による貼着強度)は10〜70N/25mmであり、上記床下地のその他の箇所では、他の床材が床用接着剤で貼付けられており、上記一の床材の端と上記他の床材の端を突き合わせた継目部分が合成樹脂製溶接棒又はシーリング材で封止されていることを特徴とするものである。
そして、請求項2に係る床構造は、請求項1の床構造において、前記床下地の表面に貼着性改良シートが接着固定され、前記一の床材の網状体が床下地表面の貼着性改良シートに接触すると共に、前記一の床材の貼着剤層の貼着剤が網状体の開口を通して床下地表面の貼着性改良シートに貼着していることを特徴とするものである。
尚、本明細書及び特許請求の範囲における「貼着剤」とは「接着剤」と「粘着剤」を総称した用語であり、「貼着」とは「接着」と「粘着」を総称した用語である。
本発明の請求項1に係る床構造のように、床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所に貼付けた床材が、熱可塑性合成樹脂の床材本体と、この床材本体の下面に設けられた貼着剤層と、この貼着剤層の下面に露出して設けられた網状体とを備えた床材であって、網状体が床下地に接触すると共に、貼着剤層の貼着剤が網状体の開口を通して床下地に貼着し、一の床材の貼着強度(JIS A 5536に基づく90°剥離試験による貼着強度)が10〜70N/25mmであると、一の床材が、後述するように位置決め作業、貼付け作業、剥がし作業の容易なものであるため、障害物を一時的に持上げ(吊上げ)たまま、一の床材を床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所に素早く位置決めして貼付けたり、素早く綺麗に剥がしたりすることが可能になって、施工性が大幅に向上する。そして、この一の床材のように、粘着剤層の下面に網状体が設けられていると、一の床材を剥がすときに、網状体によって貼着剤層が下面側から補強されているため床下地側に貼着剤が部分的に残ることがなく、しかも、網状体によって一の床材自体も補強されるため、引剥がし力で一の床材を破ることもない。また、一の床材の端と他の床材の端を突き合わせた継目部分が合成樹脂製溶接棒又はシーリング材で封止されているので、雨水等が継目部分から床下地へ浸透する心配もない。
本発明の床構造に用いる一の床材は、床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所に重ねて位置決めした後、上から押圧して網状体を貼着剤層に沈ませながら、貼着剤層の貼着剤を網状体の開口を通して床下地に貼着させることにより、簡単に床材を床下地に貼付けることができる。即ち、床下地上に一の床材を単に重ねただけでは、一の床材の貼着剤層の下面に露出して設けられた網状体が貼着剤層と床下地との間に介在しているため、貼着剤層が床下地と実質的に非接触状態である(貼着剤層と床下地が接触したとしても限定的である)ことから、床下地と貼着剤層とは実質的に貼着しておらず、一の床材の位置決め作業や皺延ばし作業を容易に行うことができる。
また、請求項2に係る床構造のように、床下地の表面に貼着性改良シートが接着固定され、一の床材の貼着剤層の貼着剤が網状体の開口を通して貼着性改良シートに貼着していると、床下地の表面状態が不良で貼着性に劣っていたり、床下地が材質の関係で貼着性に劣っている場合でも、貼着性改良シートによって床下地の貼着性が改善されるため、一の床材を前記の適切な貼着強度で貼付けることが可能となる。
請求項2に係る床構造は、床下地の表面に貼着性改良シートを接着固定し、その上に本発明の請求項4に係る床材を貼付けて施工されるが、請求項4に係る床材の網状体の下面に更に貼着性改良シートを設けて貼着剤層の貼着剤で貼着した床材(即ち、請求項5に係る床材)を用いて、この床材を床下地に接着固定して施工してもよい。このように請求項5に係る床材を用いて施工すると、床下地に床材を貼付けるだけで、貼着性改良シートの接着作業と床材の貼付け作業を同時に行うことができるので、施工性が大幅に向上する。
参考形態に係る床構造を示す部分断面図である。 同床構造の床材を貼付ける前の状態を示す分解部分断面図である。 網状体の一例を示す部分斜視図である。 他の参考形態に係る床構造を示す部分断面図である。 同床構造の床材を貼付ける前の状態を示す分解部分断面図である。 貼着性改良シートを床下地に残して床材を剥がした状態を示す同床構造の分解部分断面図である。 本発明に係る床構造の一実施形態を示す部分断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明に係る床構造の実施形態と参考形態を詳細に説明する。
図1は本発明の参考形態に係る床構造示す部分断面図、図2は同床構造の床材を貼付ける前の状態を示す分解部分断面図であって、1はコンクリート製の床下地、2は床材を示している。床下地1はコンクリート製のものに限定されず、金属製の床下地や木製の床下地であってもよい。また、本発明にいう「床下地」には、階段の下地なども含まれる。
この参考形態の床構造に使用される床材2は、図2に示すように、床材本体2aと、この床材本体2aの下面に設けられた貼着剤層2bと、この貼着剤層2bの下面に露出して設けられた網状体2cとを備えたものであり、長尺の床材でもタイル状の床材でもよい。長尺の床材の場合は、床材本体2aの肉厚が1〜3mm程度、幅が50〜200cm程度のものが好ましく使用され、タイル状の床材の場合は、床材本体2aの肉厚が1〜5mm程度、一辺の長さが10〜50cm程度のものが好ましく使用される(尚、タイル状の床材では矩形のタイル形状だけではなく、円形や多角形、不定形のものであってもよいことは、言うまでもない)。
上記の床材2は、図1に示すように床下地1の上に重ねられて位置決めされ、網状体2cが床下地1に接触すると共に、貼着剤層2bの貼着剤が網状体2cの開口21c(図2,図3を参照)を通して床下地1に貼着している。即ち、この床材2は、床下地1の上に重ねられて位置決めされた後、上方から押圧されて、網状体2cが図1に示すように貼着剤層2bに沈み込み、網状体2cの開口21cを通して粘着剤層2bから床下地1側へ押し出された粘着剤21bが床下地1に貼着することによって、床下地1に貼付けられている。
この床構造は、上記のように床材2が網状体2cの開口領域のみで貼着剤21bにより部分的に床下地1に貼着されたものであるため、開口21cの占める面積比率が異なる網状体2cを種々選択して床材2の貼着面積を調節することで、常時は床材2の剥離や捲れ上がりを生じないがリニューアル(貼替え)の際には容易に床材2を剥がすことができる適切な貼着強度(貼付け強度)で床材2が貼付けられており、また、貼着されない網状体2cと床下地1との接触界面は、床下地1から上昇する水分や、貼着剤層2から揮発する溶剤、反応ガスなどの通り道となっている。
上記床材2の床材本体2aは合成樹脂やゴムのシートからなるもので、図1,図2では単層シートからなる床材本体2aが図示されているが、単層シートに限定されるものではなく、表面層と裏面層を積層した二層シートや、表面層と中間層と裏面層を積層した三層シート、更には補強繊維層などを挟み込んだ積層シート等からなる床材本体であってもよい。また、表面に滑止め用の多数の小突起を形成した床材本体や、着色模様や図柄を形成した床材本体なども好ましく使用される。床材本体2aの好ましい材料樹脂としては、軟質塩化ビニル樹脂や、ポリプロピレン、ポリエチレンを主成分としたオレフィン系樹脂などの熱可塑性合成樹脂が挙げられる。
上記床材2の貼着剤層2bは、粘着剤や接着剤を塗布して形成された層である。これらの貼着剤は、施工時に押圧した際、網状体2cが沈み込める(網状体2cの開口領域を通して床下地1側に向けて貼着剤層2bが部分的に押し出される)必要があるため、塗布した後にも粘弾性があったり、流動可能なものが用いられる。前者の粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系などの粘着剤が使用され、特にアクリル系の粘着剤が好ましく使用される。これらの粘着剤で形成される貼着剤層2bの厚さは0.1〜3mmの範囲内とするのがよく、特にアクリル系の粘着剤で形成される貼着剤層2bの場合は、0.2mm程度の厚さとするのが最適である。また、後者の接着剤としては、ウレタン系、エポキシ系、変成シリコーン系、酢酸ビニル系、アクリル系などの接着剤が使用され、特にウレタン系の接着剤が好ましく使用される。これらの接着剤で形成される貼着剤層2bの厚さは0.2〜3mmの範囲内とするのがよく、特にウレタン系の接着剤で形成される貼着剤層2bの場合は、2mm程度の厚さとするのが最適である。
上記床材2の貼着剤層2bの下面に露出して設けられる網状体2cは、床材2の貼着強度を調節する役目と、水分、揮発溶剤、反応ガスなどの通り道を形成する役目と、床材2を剥がすときに貼着剤が床下地1に残らないようにする役目と、床材2を剥がすときに破れないように床材2を補強する役目を果たすものであって、例えば、多数の開口21cを一定の配列パターンで形成した合成樹脂製の網状シート(網状フィルムを含む)や、合成樹脂製繊維、有機繊維、無機繊維などの繊維(網糸)のいずれかで製網したネットなどが使用される。前者の網状シートの材料樹脂としては、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂など適しており、特にポリプロピレンが好ましく使用される。
上記床材2に使用された網状体2cは、図3に示すような正方形の開口21cが縦横に配列して形成されたポリプロピレン製の網状シートであって、開口21cの一辺の長さが2〜50mm程度(好ましくは5〜10mm程度)、開口と開口の相互間隔(即ち非開口領域に相当する網線の幅寸法)が1〜50mm程度(好ましくは2〜10mm程度)、シートの厚さが0.3〜3mm程度(好ましくは0.5〜1mm程度)のものである。この網状シート2cは、開口21cの一辺の長さと開口の相互間隔に依存して、網状シート2cに占める開口21cの面積比率(開口率)が種々異なるが、本実施形態の床材2では、JIS A 5536に基づいて90°剥離試験を行い、床材2の貼着強度(剥離強度)が10〜70N/25mm、好ましくは20〜40N/25mmの範囲内に納まるような、開口21cの面積比率(開口率)を有する網状シート2cと、貼着剤層2bの貼着剤の種類を選定し、これによって常時(使用時)は床材2の剥離や捲れ上がりを生じないが、リニューアル時(貼替え時)には床材2を容易に剥がすことができるようにしている。
網状体2cの開口21cの形状は正方形に限定されるものではなく、正三角形、正六角形、正八角形などの正多角形や、二等辺直角三角形、長方形、菱形、円形、楕円形など、種々の形状とすることができる。また、開口21cの配列パターンも縦横の配列パターンに限定されることなく、斜列や千鳥の配列パターンなど、種々の配列パターンとすることができる。
一方、網状体2cが合成樹脂繊維などで製網したネットである場合は、繊維の交点(網糸の交点)を熱融着等や緊結することで結節したネットは勿論、繊維の交点を結節していないネットを使用してもよく、開口21cの一辺の長さが2〜50mm程度(好ましくは5〜10mm程度)、繊維太さが0.2〜2mm程度(好ましくは0.3〜1mm)とすればよい。また、ネットの開口(網目)の形状も、正方形、長方形、正三角形、菱形、正六角形など、所望の形状とすることができる。
いずれの網状体2cを用いる場合でも、上記のように、JIS A 5536に基づく90°剥離試験で床材2の貼着強度(剥離強度)が10〜70N/25mm、好ましくは20〜40N/25mmの範囲内に納まるように、網状体2cの開口率と貼着剤層2bの貼着剤の種類を選定することが大切である。
以上のような床構造は、床材2の床下地1に対する貼着強度が網状体2cによって適切に調節されているため、床材2の剥離や床材2端縁部の捲れ上がりを防止することができ、床をリニューアルするときには床材2を容易に剥がすことができる。また、床材2の粘着剤層2bの下面に網状体2cが設けられていると、網状体2cによって床下地1側に貼着剤が残らないように綺麗に床材2を剥がすことができるようになり、しかも、床材2自体が網状体2cで補強されるため、引剥がし力で床材2を破ることなく、容易に剥がすことができるようになる。そして、床下地1から上昇する水分や、貼着剤層2bから揮発する溶剤、反応ガスなどは、網状体2cと床下地1との接触界面を通って外部へ放出されるので、床材2に部分的な膨れが生じることもなくなる。
また、この床構造は、床材2を床下地1に重ねて位置決めする最初の段階では、床材2の貼着剤層2bの下面に露出して設けられた網状体2cが貼着剤層2bと床下地1との間に介在して、貼着剤層2bが床下地1と実質的に非接触状態であるため、床材2の位置決め作業や皺延ばし作業を容易に行うことができる。そして、床材2を上から押圧し、貼着剤層2bから網状体2cの開口21cを通って床下地1側に押出した貼着剤21bを床下地1に貼着させるだけで、簡単に床材2を貼付けることができるので、施工性が極めて良好である。
図4は本発明の他の参考形態に係る床構造を示す部分断面図、図5は同床構造の床材を貼付ける前の状態を示す分解部分断面図、図6は貼着性改良シートを床下地に残して床材を剥がした状態を示す同床構造の分解部分断面図である。
図4に示す参考形態の床構造は、床下地1の表面に貼着性改良シート1aが床用接着剤1bで接着固定され、床材20の網状体2cが貼着性改良シート1aに接触すると共に、床材20の貼着剤層2bの貼着剤21bが網状体2cの開口を通して貼着性改良シート1aに貼着した構造となっている。
この床構造に使用される床材20は、図5に示すように、床材本体2aと、この床材本体2aの下面に設けられた貼着剤層2bと、この貼着剤層2bの下面に露出して設けられた網状体2cと、この網状体2cの下面に設けられた貼着性改良シート1aとを備え、この貼着性改良シート1aが網状体2cの開口を通して貼着剤層2bから押し出された貼着剤21bで貼着されたものである。
貼着性改良シート1aは、床下地1の表面状態が不良で貼着性に劣っている場合や、床下地1が材質の関係で貼着性に劣っている場合に、床下地1の貼着性を改善する役目を果たすものであって、床材20の貼着剤層2bの貼着剤との貼着性が良好な合成樹脂やゴムのシート(フィルムを含む)、金属の薄板などが使用される。合成樹脂のシートとしては、ウレタン系や塩化ビニル系のシートや、FRPのシートなどが用いられ、特にウレタン系のシートが好ましく使用される。貼着性改良シート1aの厚みは特に限定されないが、0.5〜3mmの範囲内であることが好ましく、特にウレタン系のシートの場合は、2mm程度とするのが最適である。
なお、床材20の床材本体2a、貼着剤層2b、網状体2cは、前述した床材2の床材本体2a、貼着剤層2b、網状体2cと同じものであるので、説明を省略する。
貼着性改良シート1aを床下地1に接着固定する床用接着剤1bとしては、一液反応型ウレタン系接着剤、一液反応型変成シリコーン系接着剤、二液反応型ウレタン系接着剤、二液反応型エボキシ系接着剤などが好適に用いられ、なかでも一液反応型ウレタン系接着剤が施工性や耐水性などの点で好ましく用いられる。これらの床用接着剤1bは、JIS A 5536に基づいて床材の90°剥離試験を行ったときに、接着強度(剥離強度)が20〜100N/25mm、好ましくは20〜70N/25mmの範囲内に納まるものを選定することが重要である。
上記の床用接着剤1bは、櫛目ごてを用いて、床用接着剤1bの凸条が櫛目状に形成されるように床下地1に塗布することが好ましく、その場合、床用接着剤1bの凸条の高さ(施工後の高さ)が0.2〜3mm、凸条の幅が1〜3mm、凸条の相互間隔が1〜5mmとなるように塗布することが好ましい。本実施形態では、床用接着剤1bの凸条の高さが2mm、凸条の幅が2mm、凸条の相互間隔が3mmとなるように塗布している。
図4,図5に示す参考形態の床構造は、床下地1に床用接着剤1bを櫛目状の凸条が形成されるように塗布した後、その上に床材20を重ねて上方から押圧し、床材20の貼着性改良シート1aを床下地1に接着固定して施工されたものであり、貼着性改良シート1aによって床下地1の貼着性を改善できるため、床下地1の表面状態が不良で貼着性に劣っている場合や、床下地1が材質の関係で貼着性に劣っている場合に、有用な床構造である。更に、床材本体2aと貼着性改良シート1aとが併用されることにより、二重防水構造となるため、雨がかりとなる屋外での床においては防水性の観点からも極めて有効な構造できるといえる。
この床構造は、床下地1に床用接着剤1bを塗布して貼着性改良シート1aを接着固定した後、前述した床材2を貼付けて施工しても勿論よいが、本実施形態のように、床用接着剤1bを塗布した床下地1に床材20を貼付けて施工すると、貼着性改良シート1aの接着作業と床材2の貼付け作業を同時に行うことができるので、施工性が大幅に向上する利点がある。また、床をリニューアルするときは、床用接着剤1bによる貼着性改良シート1aの接着強度の方が、網状体2cの開口21cを通した貼着剤21cによる貼着強度よりも大きいので、図6に示すように、床材20が網状体2cと貼着性改良シート1aとの界面で容易かつ綺麗に剥離し、貼着性改良シート1aが床下地1の表面にそのまま残ることになる。従って、この貼着性改良シート1aの上に前述した床材2を重ねて上から押圧するだけで、効率良く床材の貼替えを行うことができる。
図7は本発明に係る床構造の一実施形態を示す部分断面図であって、この床構造は、床材貼付けの障害物となるエアコン室外機3が持上げ可能に設置されたバルコニーや廊下などの床下地1に、床材2,他の床材22を貼付けたものである。
即ち、床下地1の障害物設置箇所(エアコン室外機設置箇所)とその周辺箇所(障害物設置箇所の周囲であって、概ね前記箇所の数cmから数十cmの範囲)では、前述した熱可塑性合成樹脂の床材本体2aと、その下面に設けられた貼着剤層2bと、その下面に露出して設けられた網状体2cとを備えた床材2(一の床材)が使用され、網状体2cが床下地1に接触すると共に、貼着剤層2bの貼着剤が網状体2cの開口を通して床下地1に貼着して、該一の床材2が貼付けられており、前述したように、該一の床材の貼着強度(JIS A 5536に基づく90°剥離試験による貼着強度)は10〜70N/25mmとなっている。そして、床下地1のその他の箇所では、従来の合成樹脂製の他の床材22が床用接着剤1bで貼付けられており、図7に示すように一の床材2の端と他の床材22,22の端を突き合わせた継目部分が合成樹脂製溶接棒やシーリング材などの封止材4で封止されている。なお、この床構造においても、前述した貼着性改良シート1aを床下地の表面に接着固定し、一の床材2を上記と同様に貼付けてもよいことは言うまでもない。
このような床構造は、床材2自体が前述のように位置決め作業、貼付け作業、剥がし作業の容易なものであるから、障害物であるエアコン室外機3を一時的に持上げ(吊上げ)たまま、該床材2を床下地1の障害物設置箇所及びその周辺箇所に素早く位置決めして貼付けたり、素早く綺麗に剥がしたりすることが可能となり、従来の要望に応えることができる。そして、この床構造は、従来のように障害物の設置された床下地1全体に合成樹脂製の他の床材22を床用接着剤で接着する場合に比べて、施工性が全体的に向上する利点があり、また、床材2と他の床材22との継目部分が封止材4で封止されているので、雨水等が継目部分から床下地1へ浸透する心配も生じない。
以上の実施形態の床構造では、床材の端縁処理をしていないが、必要に応じて合成樹脂製溶接棒やシーリング材で床材の端縁を封止し、床材の端縁の捲れ上がりや、床材裏面側への雨水等の浸入を確実に防止してもよいことは言うまでもない。
1 床下地
1a 貼着性改良シート
1b 床用接着剤
2,20 床材
22 他の床材
2a 床材本体
2b 貼着剤層
21b 網状体の開口を通して押し出された貼着剤
2c 網状体
21c 開口
3 エアコン室外機(障害物)
4 封止材

Claims (2)

  1. 床材貼付けの障害となる障害物が持上げ可能に設置された床下地に床材を貼付けた床構造であって、
    上記床下地の障害物設置箇所及びその周辺箇所では、熱可塑性合成樹脂の床材本体と、この床材本体の下面に設けられた貼着剤層と、この貼着剤層の下面に露出して設けられた網状体とを備えた一の床材が用いられ、該一の床材の網状体が床下地に接触すると共に、貼着剤層の貼着剤が網状体の開口を通して床下地に貼着して該一の床材が貼付けられており、該一の床材の貼着強度(JIS A 5536に基づく90°剥離試験による貼着強度)は10〜70N/25mmであり、
    上記床下地のその他の箇所では、他の床材が床用接着剤で貼付けられており、
    上記一の床材の端と上記他の床材の端を突き合わせた継目部分が合成樹脂製溶接棒又はシーリング材で封止されていることを特徴とする床構造。
  2. 前記床下地の表面に貼着性改良シートが接着固定され、前記一の床材の網状体が床下地表面の貼着性改良シートに接触すると共に、前記一の床材の貼着剤層の貼着剤が網状体の開口を通して床下地表面の貼着性改良シートに貼着していることを特徴とする請求項1に記載の床構造。
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