JP5749099B2 - 確認用治具、複合治具およびこれらを用いたアンカーピンニング工法 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆる「浮き部」が生じた外壁や内壁等の壁体の補修工法であるアンカーピンニング工法に用いられる確認用治具、複合治具およびこれらを用いたアンカーピンニング工法に関するものである。
従来、この種のピンニング工法(アンカーピンニング工法)として、タイルおよびモルタルを貫通し且つ躯体の所定の深さまで挿填穴を穿孔し、続いて挿填穴開口部にアンカーピン頭部が収容される座ぐり部を形成し、接着剤注入器により装填穴および浮きに接着剤を注入した後、アンカーピンを装填し、アンカーピンにより仕上げ材を躯体にアンカリングするものが知られている(特許文献1参照)。
このピンニング工法では、タイルの表面と同色に着色したピン頭部を有するアンカーピンを用い、タイルの表面とピン頭部の表面とが面一となるように、装填穴に装填するようにしている。これにより、仕上げ材の表面に対し、ピン頭部が目立つことのない仕上げ状態とすることができる。
特開2007−177484号公報
このような従来のピンニング工法において、タイルに形成した座ぐり部を過剰に深く形成すると、アンカーピン(ピン頭部)によるタイルの押え付け部分が薄肉となり、タイルを確実に押える(躯体にアンカリングする)ことができなくなる虞がある。一方、座ぐり部を浅く形成すると、装填したアンカーピンのピン頭部が、タイルの表面から突出してしまい、ピン頭部を着色しても、影が生じアンカーピンが目立つ仕上がり状態となってしまう。
本発明は、アンカーピンが適切に装填されるように、座ぐり部の深さを確認することができる確認用治具、複合治具およびこれらを用いたアンカーピンニング工法を提供することを課題としている。
本発明の確認用治具は、仕上げ材を貫通し躯体を所定の深さまで穿孔すると共に開口部分に座ぐり部を形成した挿填穴に、接着剤を注入した後、ピン頭部の表面が仕上げ材の表面と面一になるようにアンカーピンを挿填するアンカーピンニング工法に用いられ、アンカーピンの挿填に先立ち、座ぐり部にピン頭部が収容されることを確認するための確認用治具であって、ピン頭部と略同一の形状に形成され、外側から座ぐり部に嵌合される治具本体と、先端に治具本体が設けられた手持ち部と、を備え、少なくとも手持ち部の先端部は丸棒状に形成され、治具本体より細径に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、確認用治具の治具本体がアンカーピンのピン頭部と略同一の形状を有しているため、確認用治具をアンカーピンの挿填穴の開口部に形成された座ぐり部に嵌合する(宛がう)ことで、アンカーピンのピン頭部が座ぐり部に適切に収容されるか否か、すなわち接着剤を注入した挿填穴にアンカーピンを装填する前に、ピン頭部の表面が仕上げ材の表面と面一になるようにアンカーピンが装填されるか否かを確認することができる。
また、治具本体を座ぐり部に嵌合するときに、座ぐり部を容易に視認することができると共に、嵌合状態の治具本体を容易に視認することができる。これにより、座ぐり部の深さが適切か否かを簡単かつ迅速に把握することができる。
なお、治具本体を座ぐり部に嵌合したときに、治具本体の手前側が仕上げ材の表面と面一或いは沈み込んだ状態を適正とし、手前側が仕上げ材の表面から突出した状態を不適正とする。
本発明の他の確認用治具は、仕上げ材を貫通し躯体を所定の深さまで穿孔すると共に開口部分に座ぐり部を形成した挿填穴に、接着剤を注入した後、ピン頭部の表面が仕上げ材の表面と面一になるようにアンカーピンを挿填するアンカーピンニング工法に用いられ、アンカーピンの挿填に先立ち、座ぐり部にピン頭部が収容されることを確認するための確認用治具であって、ピン頭部と略同一の形状に形成され、外側から座ぐり部に嵌合される治具本体と、先端に治具本体が設けられた手持ち部と、治具本体の先端に設けられ、治具本体の座ぐり部への嵌合をガイドするガイド部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、確認用治具の治具本体がアンカーピンのピン頭部と略同一の形状を有しているため、確認用治具をアンカーピンの挿填穴の開口部に形成された座ぐり部に嵌合する(宛がう)ことで、アンカーピンのピン頭部が座ぐり部に適切に収容されるか否か、すなわち接着剤を注入した挿填穴にアンカーピンを装填する前に、ピン頭部の表面が仕上げ材の表面と面一になるようにアンカーピンが装填されるか否かを確認することができる。
また、治具本体に設けられたガイド部によって、治具本体を座ぐり部に容易に導くことができ、確認の作業性を向上させることができる。また、治具本体をアンカーピン(ピン頭部)が挿填される角度と同じ角度で座ぐり部に嵌合させることができるため、より正確にアンカーピンのピン頭部が座ぐり部に収容可能か否かの判定を行うことができる。
なお、治具本体を座ぐり部に嵌合したときに、治具本体の手前側が仕上げ材の表面と面一或いは沈み込んだ状態を適正とし、手前側が仕上げ材の表面から突出した状態を不適正とする。
この場合、少なくとも手持ち部の先端部は丸棒状に形成され、治具本体より細径に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、治具本体を座ぐり部に嵌合するときに、座ぐり部を容易に視認することができると共に、嵌合状態の治具本体を容易に視認することができる。これにより、座ぐり部の深さが適切か否かを簡単かつ迅速に把握することができる。
また、アンカーピンは、ピン頭部とピン軸部との間に挿填穴に嵌合する段付き部を有し、ガイド部は、段付き部と同一径の円柱状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、アンカーピンのピン頭部が、座ぐり部に収容可能か否かを確認することができると共に、アンカーピンの段付き部が、挿填穴に精度良く嵌合するか否かをも確認することができる。なお、段付き部により、アンカーピンが挿填穴内で、挿填穴内面との隙間分傾くことがない。これにより、仕上げ材の表面に対し、外部に露出するアンカーピンのピン頭部が傾くことがない。
この場合、治具本体、手持ち部およびガイド部は、同軸上に位置し且つ一体に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、旋盤加工等により、確認用治具自体を簡単に作製することができる。
本発明の複合治具は、上記の確認用治具と、基端部に確認用治具が着脱自在にセットされると共に、先端部に、装填されたアンカーピンのピン頭部を座ぐり部を跨いで押し込むための押込みエッジ部を有する押込み用治具と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、押込みエッジ部が座ぐり部を跨ぐように形成されているため、押込みエッジ部をピン頭部の表面に突き立ててアンカーピンを押込むことで、押込みエッジ部は仕上げ材の表面に突当たって規制される。これによって、アンカーピンを挿填穴に挿填する際に、ピン頭部を仕上げ材の表面と面一になるように押し込むことができる。
また、確認用治具を備えているため、座ぐり部の確認およびアンカーピンの挿填を1つの治具で実施できる。これにより、アンカーピンニング工法を行う際の作業効率を向上させることができる。
この場合、押込みエッジ部が、直刃のナイフエッジ状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、アンカーピンを挿填穴に挿填した際に、座ぐり部とピン頭部の隙間から接着剤が溢れ出るような場合であっても、押し込みエッジ部を仕上げ材の表面にガイドさせるようにスライドさせることで、溢れ出た接着剤をきれいに掬い取ることができる。
本発明のアンカーピンニング工法は、躯体および躯体の表面に設けた仕上げ材からなる壁体に対し、上記の確認用治具を用いて行うアンカーピンニング工法であって、仕上げ材を貫通し、躯体を所定の深さまで穿孔して挿填穴を形成する穿孔工程と、穿孔した挿填穴の開口縁部に、ピン頭部が収容される座ぐり部を形成する座ぐり部形成工程と、確認用治具を用い、座ぐり部にピン頭部が収容されることを確認する座ぐり部確認工程と、座ぐり部にピン頭部が収容されることを確認した後、挿填穴に接着剤を注入する接着剤注入工程と、アンカーピンを、ピン頭部の表面と仕上げ材の表面とが面一になるように挿填穴に挿填するピン挿填工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、アンカーピンを挿填穴に挿填する前に、確認用治具を用いて座ぐり部形成工程で形成した座ぐり部にアンカーピンのピン頭部を収納されるか否かの判定を行うことができるため、アンカーピンのピン頭部の表面と仕上げ材の表面とが面一になるようにアンカーピンを挿填穴に確実に挿填することができる。
なお、接着剤およびアンカーピンのピン頭部の表面は、仕上げ材の表面と同色に着色されていることが好ましい。これにより、アンカーピンニング工法による補修部位が目立たなくなるため、仕上がりがより良好となる。
この場合、座ぐり部確認工程において、座ぐり部にピン頭部が収容されないことが確認された場合、座ぐり部形成工程および座ぐり部確認工程を、再度実施することが好ましい。
この構成によれば、アンカーピンのピン頭部が十分収容することができる座ぐり部を確実に形成することができるため、壁体の補修をより良好に行うことができる。また、再度の座ぐり部形成工程および座ぐり部確認工程は、接着剤注入工程やピン挿填工程の前に行われるため、作業効率が極端に低下することがない。
本発明の他のアンカーピンニング工法は、躯体および躯体の表面に設けた仕上げ材からなる壁体に対し、上記の複合治具を用いて行うアンカーピンニング工法であって、仕上げ材を貫通し、躯体を所定の深さまで穿孔して挿填穴を形成する穿孔工程と、穿孔した挿填穴の開口縁部に、ピン頭部が収容される座ぐり部を形成する座ぐり部形成工程と、複合治具の確認用治具を用い、座ぐり部にピン頭部が収容されることを確認する座ぐり部確認工程と、座ぐり部にピン頭部が収容されることを確認した後、挿填穴に接着剤を注入する接着剤注入工程と、複合治具の押込み用治具を用い、アンカーピンをピン頭部の表面と仕上げ材の表面とが面一になるように押し込んで、挿填穴に挿填するピン挿填工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、座ぐり部確認工程およびピン挿填工程を1つの複合治具を用いて行うことができるため、ピン頭部が目立たない施工を実施することができるだけでなく、全体の作業効率を向上させることができる。
この場合、ピン挿填工程において、接着剤が座ぐり部とピン頭部との隙間から溢れ出た場合、押込み用治具を用い、溢れ出た余剰の接着剤を押込みエッジ部により掬い取る余剰接着剤除去工程、を更に備えていることが好ましい。
この構成によれば、アンカーピンを挿填穴に挿填した際に、座ぐり部とピン頭部の隙間から接着剤が溢れ出た場合に、この接着剤を仕上げ材の表面に残すことなく、綺麗に且つ簡単に除去することができる。
(a)は、本実施形態に係るアンカーピンニング工法に用いられるアンカーピンの平面図であり、(b)は、挿填穴に挿填されたアンカーピンの平面図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法に用いられる確認用治具を示した平面図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法に用いられる複合治具の(a)正面図、(b)側面図および(c)背面図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法における(a)穿孔工程、(b)座ぐり部形成工程、(c)座ぐり部確認工程を示した説明図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法における探査工程を示した説明図であり、(d)は探査治具を挿填穴の最深部まで挿入した図であり、(e)はフック部が浮き部に引っ掛かったときの図であり、(f)は仕上げ材表面位置を摘んだ図であり、(g)はスケールで浮き部までの距離を測るときの図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法における接着剤注入工程に用いられる注入ノズルの平面図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法における接着剤注入工程を示した説明図であり、(h)は挿填穴に対する注入ノズルの挿入図であり、(i)は初期注入工程の図であり、(j)は浮き部注入工程の図である。 本実施形態に係るアンカーピンニング工法における(k)ピン挿填工程、(l)余剰接着剤除去工程を示した説明図である。 第2実施形態に係るアンカーピンニング工法に用いられる複合治具の(a)正面図および(b)側面図を示した構造図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施形態に係る確認用治具および複合治具、並びにこれら治具を用いたアンカーピンニング工法について説明する。このアンカーピンニング工法は、「浮き」が生じた建物の外壁(壁体)、吹き抜けやホール等の内壁(壁体)の要補修箇所に穿孔した挿填穴に、その開口部から接着剤を注入し、その後、アンカーピンを挿填して、これを補修するものである。以下、建物の外壁を施工する場合について説明する。
図1(b)に示すように、外壁である建物の壁体1は、下地となるコンクリート躯体(躯体)2と、その表面に塗着させた仕上げ材3と、で構成されており、仕上げ材3は、モルタル4と、これに貼ったタイルや石材などの装飾材5と、で構成されている。この場合、コンクリート躯体2およびモルタル4の間には第1浮き部6が、またモルタル4および装飾材5の間には第2浮き部7が生じているものとする。なお、実際の現場においても複数の浮き部が生じているのが一般的である。
壁体1には、浮き部6を補修すべく、装飾材5およびモルタル4を貫通し、且つコンクリート躯体2を所定の深さまで穿孔した挿填穴8、およびアンカーピン40のピン頭部41を収容する座ぐり部9が形成される。そして、その挿填穴8に対し、接着剤Rの注入とアンカーピン40の挿填とが行われることで、壁体1の補修が行われる。
図1(a)および(b)に示すように、アンカーピン40は、ステンレス等で構成されたいわゆる全ねじピンであり、皿状のピン頭部41と、ピン頭部41に連なる段付き部43と、段付き部43に連なるピン軸部42と、で一体に形成されている。挿填穴8に挿填されたアンカーピン40は、そのピン頭部41が上記の座ぐり部9に収容され、段付き部43が座ぐり部9に連なる挿填穴8の浅い部分に嵌合し、ピン軸部42が挿填穴8の深い位置まで延びている。
ピン頭部41は、座ぐり部9に略合致する形状を有しており、その表面である上端面は、平坦であってねじ等と異なり工具溝等は形成されていない。このため、座ぐり部9がピン頭部と同等の大きさに形成されることで、ピン頭部41の表面と仕上げ材3(装飾材5)の表面とを面一にすることができる。なお、ピン頭部41は、アンカーピン40を挿填する際に、その表面を装飾材5の表面の色彩 に合わせて、焼付け塗装などにより仕上げ処理される。このため、アンカーピンニングによる補修を行った後も、装飾材5の表面に対しピン頭部41が目立つことのない仕上げ状態とすることができる。
段付き部43は、挿填穴8にほぼ隙間なく嵌合する円筒状の部位であり、挿填穴8の径とほぼ同径(厳密には、後述の穿孔工具61と同径)に形成されている。アンカーピン40が挿填穴8に挿填すると、この段付き部43が挿填穴8の浅い部分に嵌合し、ピン軸部42が挿填穴8と同軸上に定位する。これにより、ピン軸部42が先下がりに傾くことがなく、ひいては外部に露出するピン頭部41が傾いてしまうことがない。
ピン軸部42は、挿填穴8の径よりも小径に形成されており、外周面には全域に亘って、引き抜き強度を高めるべく雄ねじが刻設されている。ピン軸部42の長さは、コンクリート躯体2に所定の寸法(30mm以上)、入り込む長さに形成されている。なお、ピン軸部42の外周面は、雄ねじに代えて、リング状の凹凸であってもよい。
ところで、アンカーピン40は、単位面積あたりの設置本数や装飾材5の種別に対応して、径の異なる複数種(一般的にはミリ単位)のものが用意され、また仕上げ材3の厚みに対応して長さの異なるものが用意されている。径の異なるアンカーピン40は、ピン頭部41、段付き部43およびピン軸部42において径が異なり(厳密には、それぞれの長さも僅かに異なる)、長さの異なるアンカーピン40は、ピン軸部42のみが異なるものとなっている。したがって、後述する確認用治具50も、アンカーピン40の径(ピン軸部42の呼び径)に合わせて、複数種のものが用意されている。
次に、図2および図3を参照して確認用治具50および複合治具51について説明する。
確認用治具50は、挿填穴8の開口部10に形成された座ぐり部9に嵌合され(宛がわれ)、仕上げ材3(装飾材5)の表面からアンカーピン40のピン頭部41がはみ出さないこと目視によって確認するためのものである。
図2に示すように、確認用治具50は、ステンレス等の金属で構成されており、アンカーピン40のピン頭部41と同一の形状を有する治具本体52と、治具本体52から先端側に延びるガイド部53と、治具本体52から尾端側に延びる手持ち部54と、で一体に形成されている。治具本体52、ガイド部53および手持ち部54は、同軸上に位置し、例えば旋盤等により連続して加工される。
治具本体52は、確認用治具50の主体を為す部分であり、座ぐり部9に突き当てるように嵌合させることにより、座ぐり部9が適正な深さに形成されているか否かが確認される。具体的には、治具本体52を座ぐり部9に嵌合したときに、治具本体52の手前側(表面の平坦部分)が装飾材5の表面と面一或いは沈み込んだ状態を適正とし、手前側が装飾材5の表面から突出した状態(浮いた状態)を不適正としている。
ガイド部53は、治具本体52を座ぐり部9にガイドする部位であり、実施形態のものは、アンカーピン40の段付き部43と同一の形状に形成される。すなわち、ガイド部53は、挿填穴8にほぼ隙間なく嵌合する円筒状の部位であり、挿填穴8の径とほぼ同径(厳密には、後述の穿孔工具61と同径)に形成されている。ガイド部53の先端は面取りされており、ガイド部53を座ぐり部9から挿填穴8に円滑に導き得るようになっている。これにより、治具本体52の座ぐり部9に適切にガイドできると共に、座ぐり部9と挿填穴8との軸ずれも確認することができる。なお、ガイド部53は、例えば治具本体52から突出する複数本(好ましくは、3本)のピン等で構成することも可能である。
手持ち部54は、治具本体52より細径な丸棒状に形成され、治具本体52を挿填穴8の外側で保持することを可能とする。また、手持ち部54の尾端部には、雄ねじ部56が形成されており、複合治具51として後述する押込み用治具55に接続可能な形状となっている。手持ち部54が、治具本体52より十分に細径な丸棒状に形成されているため、座ぐり部9に嵌合させた治具本体52を視認する際に、邪魔になることがない。
なお、後述するように実施形態の確認用治具50は、押込み用治具55に装着して用いられるが、これを単独で用いるようにしてもよい。また、手持ち部54の雄ねじ部56に摘み部を設け、或いは雄ねじ部56に相当する部分を平板状に打ち広げ、単独で用いる確認専用の治具として構成してもよい。
図3に示すように、複合治具51は、上記の確認用治具50と、挿填穴8に装填されたアンカーピン40のピン頭部41を座ぐり部9に押し込むための押込み用治具55と、で構成されている。確認用治具50は、先端部に押込みエッジ部57を形成した押込み用治具55の基端に、雄ねじ部56の部分で螺合するように装着されている。
押込み用治具55は、ステンレス等の金属の矩形の厚板を加工して形成されており、本体厚板部58と、本体厚板部58の先端部に形成された押込みエッジ部57と、本体厚板部58の基端中央に形成されたねじ穴59と、で一体に形成されている。本体厚板部58の基端部の両隅部は、大きく面取りされ、また中央に形成したねじ穴59は、本体厚板部58の長手方向に平行に穿孔されている。このねじ穴59には、雄ねじ部56を螺合するようにして確認用治具50が着脱自在に取り付けられている。これにより、確認用治具50は、本体厚板部58の基端から延長するように設けられ、作業者は、上記の手持ち部54に代え、本体厚板部58を手持ちして、確認用治具50を操作するようになっている。
押込みエッジ部57は、本体厚板部58の延長上に位置し、直刃のナイフエッジ状に形成されている。すなわち、押込みエッジ部57は、本体厚板部58と同幅に形成され、表側を刃裏とする片刃のナイフエッジの形態を有している。押込みエッジ部57の幅は、アンカーピン40のピン頭部41の径より十分大きく(長く)形成されており、押込みエッジ部57は、ピン頭部41を装飾材5の表面と面一に押込む機能と、アンカーピン40の挿填時に装飾材5の表面に漏れ出た接着剤を掬い取る機能と、を有している。
すなわち、接着剤Rを注入した挿填穴8に、ピン頭部41を残してアンカーピン40装填し(作業者が手で行う)、その後、作業者は、複合治具51を手にし、その押込みエッジ部57をピン頭部41の表面に突き立てて押込むようにする。押込みエッジ部57は座ぐり部9を跨ぐようにして装飾材5の表面に突当たり、ピン頭部41の表面と装飾材5の表面とが面一となる(図8(k)参照)。
一方、このようにして、ピン頭部41を座ぐり部9に押し込むと、余剰の接着剤Rが座ぐり部9から装飾材5の表面に漏れ出る(溢れ出る)ことがある。かかる場合には、複合治具51を先下がり斜めの姿勢にし、その押込みエッジ部57を装飾材5の表面に倣ってスライドさせるようにし、溢れ出た接着剤Rを掬い取るようにする(図8(l)参照)。なお、押込みエッジ部57は、先端に向って扇状に広がる形状であってもよい。
このように、複合治具51は、座ぐり部9の形状確認、アンカーピン40の適切な挿填および余剰の接着剤Rの掻き取りの3つの機能を併せ持つものとなっている。実際の作業において作業者は、アンカーピン40(の径)に対応する確認用治具50を装着した複合治具51を、腰ベルトに装着しておき、これを適宜取り出して、上記の作業を実施する。
次に、図4ないし図8を参照して、本実施形態に係る複合治具51を用いたアンカーピンニング工法について説明する。このアンカーピンニング工法は、ハンマー等を用いて壁体1を打診し、その打診音に基づいて壁体1の要補修箇所を探査し、挿填穴8の穿孔位置にマーキングを行うことから開始されるが、ここでは、マーキングの後の工程から、詳細に説明する。
アンカーピンニング工法は、壁体1を所定の深さまで穿孔して挿填穴8を形成する穿孔工程と、挿填穴8の開口部10に座ぐり部9を形成する座ぐり部形成工程と、複合治具51を用い、座ぐり部9の形状を確認する座ぐり部確認工程と、挿填穴8に対する第1浮き部6および第2浮き部7の位置を探査する探査工程と、挿填穴8に接着剤Rを注入する接着剤注入工程と、複合治具51を用い、アンカーピン40を挿填穴8に挿填するピン挿填工程と、複合治具51を用い、溢れ出た接着剤Rを掻き取る余剰接着剤除去工程と、から構成されている。なお、余剰接着剤除去工程は、接着剤Rが溢れ出た場合に行われる任意の工程である。また、座ぐり部確認工程と探査工程とは、どちらを先に行ってもよい。
穿孔工程では、ダイヤモンドコアドリル等の穿孔工具61を使用して、マーキングした壁体1の各穿孔位置(装飾材5のセンター)に挿填穴8を穿孔する。すなわち、装飾材5およびモルタル4を貫通するようにしてコンクリート躯体2を所定の深さまで穿孔を行い、挿填穴8を形成する(図4(a)参照)。この際、壁体1に対する穿孔は直角に行い、コンクリート躯体2への穿孔深さはアンカーピン40の長さ(30mm程度)以上とする。また、挿填穴8は、アンカーピン40が遊嵌できるようにアンカーピン40(ピン軸部42)より一回り大きな径(1mm〜2mm太径)のストレート穴に形成する。その後、コンクリート躯体2の切粉等を挿填穴8内から除去すべくブロア等で噴気、または真空集塵機等で吸引、清掃し除去する(図示省略)。もっとも、冷却水を用いる穿孔であって、冷却水と共に切粉が流出する場合には、この除去工程は省略される。
座ぐり部形成工程では、電動ドリル62に装着した球形の研削ビット63を、挿填穴8の開口部10に押し当て、挿填穴8をガイドしながら深さ方向に研削し、半球状の座ぐり部9を形成する(図4(b)参照)。このとき、ピン頭部41の寸法公差を考慮して、ピン頭部41が適宜収容できるようピン頭部41の径と同径、或いは僅かに大径となる研削ビット63を用いて研削する。なお、座ぐり部9を、円錐状の研削ビットを用いて研削しても良い。
座ぐり部確認工程では、上記の複合治具51(確認用治具50)の治具本体52を座ぐり部形成工程にて形成した座ぐり部9に嵌合する(宛がう)ことで、座ぐり部9がアンカーピン40のピン頭部41を収納するに十分な大きさ(深さ)を有しているか否かの判定を目視により行う(図4(c)参照)。すなわち、座ぐり部9に嵌合させた治具本体52の手前側部位(最も太い径の部分)が、装飾材5の表面から突出しているか否かを確認する。このとき、ガイド部53は挿填穴8にガイドさせ、アンカーピン40が挿填される方向と同じ向きで、治具本体52が座ぐり部9に嵌合された状態で確認を行う。これにより、複合治具51(確認用治具50)が傾くことが無いため、座ぐり部9の確認を正確に行うことが可能となる。
なお、座ぐり部確認工程において、座ぐり部がピン頭部41を収容するために十分な大きさ(深さ)を有していないと判断した場合は、再度座ぐり部形成工程および座ぐり部確認工程を行う。
探査工程は、図5に示す探査治具71を用いて行われる。探査治具71は、挿填穴8に挿入される支持部73と、支持部73の先端に設けられ、挿填穴8の穴壁をなぞることで浮き部6,7に引っ掛かるように構成したフック部72と、で一体に形成されている。支持部73は、挿填穴8の深さより十分長い棒状に形成され、支持部73の先端部を、略直角に折り曲げるようにしてフック部72が形成されている。フック部72は、正面視略三角形に且つ薄手に形成され、挿填穴8の穴壁をなぞったときに、浮き部6,7に落ち込んでこれに引っ掛かるようになっている。
探査工程では、まず、探査治具71を挿填穴8の最深部に挿入して(図5(d)参照)、フック部72で挿填穴8の穴壁をなぞるように支持部73を手前に引いてくる。これにより、浮き部6,7が存在した場合、フック部72が浮き部6,7に引っ掛かる(図5(e)参照)。フック部72が浮き部6,7に引っ掛かったら、仕上げ材3の表面まで指を滑らせて、支持部73を摘み(図5(f)参照)、別途用意したスケール75によって、摘んだ位置とフック部72との距離を測る(図5(g)参照)。これにより、浮き部6,7から開口部10までの距離を測定する。このように、上記の探査工程を繰り返すことで、仕上げ材3から第1浮き部6および第2浮き部7以外の浮き部までの距離を測定することができる。
接着剤注入工程では、図6に示す接着剤注入器11を用いる。この接着剤注入器11は、接着剤Rを供給する注入器本体12とこれに装着される注入ノズル13とで構成されており、注入ノズル13の軸心には、進退自在に支持された注射針状のノズル内筒23を有している。注入器本体12は、レバー16を有しており、手動でレバーを操作(ポンピング)することにより、接着剤Rを一定量ずつ注入ノズル13から吐出させるようになっている。また、ノズル内筒23の尾端部には、操作ロッド34が連結されており、操作ロッド34を進退操作することで、ノズル内筒23が前進位置と後退位置との間で進退する。なお、操作ロッド34の外周全体には、メモリが設けられており、ノズル内筒23の吐出寸法を任意の位置に進退させてから接着剤Rを注入することが可能となっている。
図7に示すように、接着剤注入工程は、段階的に行われ、初期注入工程と浮き部注入工程とに分けられる。初期注入工程では、ノズル内筒23の突出寸法を調整した後、ノズル内筒23を挿填穴8に挿入する(図7(h)参照)。次に、注入器本体12のレバー16を操作(ポンピング)して、接着剤Rを挿填穴8に注入していく。ポンピングを開始すると、ノズル内筒23の吐出口から接着剤Rが吐出され、接着剤Rが挿填穴8の最深部から徐々に注入されてゆく。やがて、接着剤Rは第1浮き部6の手前の位置まで達する。なお、接着剤Rは、装飾材5の表面と硬化後の接着剤Rとが同色となるように考慮して、着色調整されたものを用いることが好ましい。
浮き部注入工程では、接着剤注入器11(注入ノズル13)の注入姿勢を維持したまま、ノズル内筒23の突出寸法を探査工程の測定結果に基づき、第1浮き部6の位置に合わせるように調整し、再度ポンピングを開始する(図7(i)参照)。ポンピングの重さから第1浮き部6への接着剤R注入を感覚的に察知できたら、続いて上記と同様に、探査工程の測定結果に基づき、ノズル内筒23の突出寸法を第2浮き部7の位置に合わせるように調整する。ここで、再度ポンピングを行い、第2浮き部7へも接着剤Rを十分に注入する(図7(j)参照)。なお、探査工程にて第1浮き部6および第2浮き部7以外の浮き部を発見した場合にも、上記と同様の手順で接着剤Rの注入を行なうようにする。
図8に示すように、ピン挿填工程では、接着剤Rが注入された挿填穴8に対し、アンカーピン40のピン軸部42を案内させながら挿填していく。初期挿填時は、接着剤Rが注入された挿填穴8の座ぐり部9から、手作業でアンカーピン40を挿填してゆく。アンカーピン40を挿填してゆくと、接着剤Rはピン軸部42となじむようにして隙間に流動し、さらにその一部は挿填穴8の座ぐり部9に向かって押し出されていく。
ピン頭部41が突出した状態でアンカーピン40の挿填を一端休止し、今度は、上記複合治具51の押込み用治具55を使用して、アンカーピン40のピン頭部41を押し込むようにしてこれを挿填する(図8(k)参照)。押込みエッジ部57の先端をピン頭部41の表面に突き当てて押し込んでゆくことで、押込みエッジ部57の先端は装飾材5の表面に突当たって規制される。これにより、アンカーピン40は、ピン頭部41の表面と装飾材5の表面とが面一の状態で座ぐり部9に収容される。また、このとき余剰分の接着剤Rが、ピン頭部41と座ぐり部9との間隙から押し出されるようにして溢れ出ることがある。
そこで、余剰接着剤除去工程では、ピン挿填工程において余剰の接着剤Rが座ぐり部9から装飾材5の表面に漏れ出た(溢れ出た)場合に、押込み用治具55の押込みエッジ部57の先端を再度使用し、溢れ出た接着剤Rを掬い取る。余剰接着剤の掬い取りは、押込みエッジ部57を、装飾材5の表面に宛がって位置および角度を規制しておき、装飾材5の表面を滑らせるようにして行う(図8(l)参照)。これにより、接着剤Rを装飾材5の表面から綺麗に除去することができる。なお、余剰接着剤除去工程は、接着剤Rが硬化する前に行われることが好ましい。
上記のアンカーピンニング工法を行い、その後、接着剤Rが硬化するまで養生することで、アンカーピン40は、接着剤Rを介して、コンクリート躯体2に十分な引抜き強度を持ってアンカリングされる。
以上の構成によれば、座ぐり部9の形状を確認する複合治具51(確認用治具50)を用いて、座ぐり部9の形状を確認することで、アンカーピン40を挿填する前に、座ぐり部9がピン頭部41をに収容するのに十分であるか否かを確認することができる。これにより、ピン頭部41の表面が装飾材5の表面と面一となるように、アンカーピン40を挿填することができる。
なお、上記の座ぐり部確認工程、ピン挿填工程および余剰接着剤除去工程で用いられる確認用治具50および押込み用治具55は、複合治具51としてではなくそれぞれ独立した治具であっても良い。また、一方の治具のみを用いるアンカーピンニング工法(一部工程を省略)を実施することも可能である。
次に、図9を参照して、第2実施形態に係る複合治具51Aについて説明する。この複合治具51では、確認用治具50を複数種類有し(50A,50B)、押込み用治具55に確認用治具50A,50Bを保持しておくための、治具保持部60を有している(図9(a),(b)参照)。治具保持部60は、樹脂等で形成され、押込み用治具55の本体厚板部58に固定されており、確認用治具50A,50Bは、それぞれの手持ち部54A,54Bの部分で着脱自在に保持(挟持)されている。これにより、複合治具51Aでは、必要に応じて確認用治具50を、他の確認用治具50Aまたは50Bと交換することが可能となっている。すなわち、これにより、径の異なるアンカーピン40を用いる場合にも、確認用治具50を付け替えて(交換して)ピン頭部41の形状に対応させることで、上記の座ぐり部確認工程を実施できるため、より汎用性がある複合治具51を構成することができる。
1:壁体、 2:コンクリート躯体、 3:仕上げ材、 4:モルタル、 5:装飾材、 6:(第1)浮き部、 8:挿填穴、 9:座ぐり部、 10:開口部、 11:接着剤注入器、 40:アンカーピン、 41:ピン頭部、 42:ピン軸部、 50:確認用治具、 51:複合治具、 52:治具本体、 53:ガイド部、 54:手持ち部、 55:押込み用治具、 57:押込みエッジ部、 R:接着剤

Claims (11)

  1. 仕上げ材を貫通し躯体を所定の深さまで穿孔すると共に開口部分に座ぐり部を形成した挿填穴に、接着剤を注入した後、ピン頭部の表面が前記仕上げ材の表面と面一になるようにアンカーピンを挿填するアンカーピンニング工法に用いられ、前記アンカーピンの挿填に先立ち、前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されることを確認するための確認用治具であって、
    前記ピン頭部と略同一の形状に形成され、外側から前記座ぐり部に嵌合される治具本体と、
    先端に前記治具本体が設けられた手持ち部と、を備え、
    少なくとも前記手持ち部の先端部は丸棒状に形成され、前記治具本体より細径に形成されていることを特徴とする確認用治具。
  2. 仕上げ材を貫通し躯体を所定の深さまで穿孔すると共に開口部分に座ぐり部を形成した挿填穴に、接着剤を注入した後、ピン頭部の表面が前記仕上げ材の表面と面一になるようにアンカーピンを挿填するアンカーピンニング工法に用いられ、前記アンカーピンの挿填に先立ち、前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されることを確認するための確認用治具であって、
    前記ピン頭部と略同一の形状に形成され、外側から前記座ぐり部に嵌合される治具本体と、
    先端に前記治具本体が設けられた手持ち部と、
    前記治具本体の先端に設けられ、前記治具本体の前記座ぐり部への嵌合をガイドするガイド部と、を備えたことを特徴とする確認用治具。
  3. 少なくとも前記手持ち部の先端部は丸棒状に形成され、前記治具本体より細径に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の確認用治具。
  4. 前記アンカーピンは、前記ピン頭部とピン軸部との間に前記挿填穴に嵌合する段付き部を有し、
    前記ガイド部は、前記段付き部と同一径の円柱状に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の確認用治具。
  5. 前記治具本体、前記手持ち部および前記ガイド部は、同軸上に位置し且つ一体に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の確認用治具。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の確認用治具と、
    基端部に前記確認用治具が着脱に自在にセットされると共に、先端部に、装填された前記アンカーピンの前記ピン頭部を前記座ぐり部を跨いで押し込むための押込みエッジ部を有する押込み用治具と、を備えたことを特徴とする複合治具。
  7. 前記押込みエッジ部が、直刃のナイフエッジ状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の複合治具。
  8. 躯体および前記躯体の表面に設けた仕上げ材からなる壁体に対し、請求項1ないし5のいずれかに記載の確認用治具を用いて行うアンカーピンニング工法であって、
    前記仕上げ材を貫通し、前記躯体を所定の深さまで穿孔して前記挿填穴を形成する穿孔工程と、
    穿孔した前記挿填穴の開口縁部に、前記ピン頭部が収容される前記座ぐり部を形成する座ぐり部形成工程と、
    前記確認用治具を用い、前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されることを確認する座ぐり部確認工程と、
    前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されることを確認した後、前記挿填穴に接着剤を注入する接着剤注入工程と、
    前記アンカーピンを、前記ピン頭部の表面と前記仕上げ材の表面とが面一になるように前記挿填穴に挿填するピン挿填工程と、を備えたことを特徴とするアンカーピンニング工法。
  9. 前記座ぐり部確認工程において、前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されないことが確認された場合、
    前記座ぐり部形成工程および前記座ぐり部確認工程を、再度実施することを特徴とする請求項8に記載のアンカーピンニング工法。
  10. 躯体および前記躯体の表面に設けた仕上げ材からなる壁体に対し、請求項7に記載の複合治具を用いて行うアンカーピンニング工法であって、
    前記仕上げ材を貫通し、前記躯体を所定の深さまで穿孔して前記挿填穴を形成する穿孔工程と、
    穿孔した前記挿填穴の開口縁部に、前記ピン頭部が収容される前記座ぐり部を形成する座ぐり部形成工程と、
    前記複合治具の前記確認用治具を用い、前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されることを確認する座ぐり部確認工程と、
    前記座ぐり部に前記ピン頭部が収容されることを確認した後、前記挿填穴に接着剤を注入する接着剤注入工程と、
    前記複合治具の前記押込み用治具を用い、前記アンカーピンを前記ピン頭部の表面と前記仕上げ材の表面とが面一になるように押し込んで、前記挿填穴に挿填するピン挿填工程と、を備えたことを特徴とするアンカーピンニング工法。
  11. 前記ピン挿填工程において、前記接着剤が前記座ぐり部と前記ピン頭部との隙間から溢れ出た場合、
    前記押込み用治具を用い、溢れ出た余剰の前記接着剤を前記押込みエッジ部により掬い取る余剰接着剤除去工程、を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載のアンカーピンニング工法。
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