JP5746606B2 - ホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置 - Google Patents

ホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置に関し、特に、ホログラム記録媒体に記録されたページデータ(例えば大容量の保存用アーカイブデータ)を再生する際に、偏光を用いて光束の分離を図り得る、ホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置に関する。
ホログラム記録再生システム(ホログラフィックメモリー記録再生システム)では、一般に、デジタルデータを担持した信号光を参照光とともにホログラム記録媒体に同時に照射し、ホログラム記録媒体中に形成される干渉縞を光記録媒体に書き込むことによって、該デジタルデータを記録する。一方、デジタルデータが記録されたホログラム記録媒体に参照光を照射すると、ホログラム記録媒体中に書き込まれた干渉縞により光の回折が生じて、上記信号光が担持していたデジタルデータを再生することができる。
ここで、現在用いられているホログラム記録再生システムの一例について図6および図7を参照しながら簡単に説明する。
まず、ホログラム記録から説明する。記録時の光路を図6に示すホログラム記録再生システムでは、レーザ光源101から出力され、シャッタ102を通過したレーザ光(ここではS偏光(縦偏光))が1/2波長板103によって45度偏光となるように振動面を回転させられた後、PBS(偏光ビームスプリッタ)104にてP偏光およびS偏光とに分けられる。P偏光はPBS104を透過後、シャッタ105を通過する。その後、反射型液晶素子等からなるSLM(空間光変調素子)107上に照射される。この照射された光は、SLM107の素子面に映出された白と黒のビットパターンによる2次元画像のデジタルデータを担持されるとともに、S偏光に変換されて(実際には、白表示とされた素子からの光がS偏光に変換される)反射され、信号光としてPBS106に戻る。このSLM107から戻った信号光は、PBS106により反射され、FT(フーリエ変換)レンズ108を介してホログラム記録媒体109上に照射される。
一方、PBS104によって反射されたS偏光(参照光)は1/2波長板113を通過するが、ここでは、1/2波長板113の光透過容易軸とビームの振動面(偏光軸)を合わせておき、ビームの振動面は回転させないようにする。この後参照光は、PBS112、ミラー116、ガルバノミラー117で順次反射され、リレーレンズ118を通過後、ホログラム記録媒体109上に照射される。このようにしてホログラム記録媒体109上に照射された参照光と信号光はいずれもS偏光とされているので、このホログラム記録媒体109上で干渉して干渉縞が形成され、該干渉縞がホログラム記録媒体109に書き込まれることになる。
次にホログラム再生について図7を用いて説明する。
記録時と同様にPBS104を透過したP偏光はシャッタ105により遮光される。一方、PBS104において反射されたS偏光は、1/2波長板113を透過することによって、振動面が90度回転して、P偏光に変換される。この変換されたP偏光はPBS112を通過後、ガルバノミラー111によって反射され、リレーレンズ110を通過後ホログラム記録媒体109に入射する。この参照光は、ホログラム記録媒体109に記録されている干渉縞によって回折されて再生光を出力する。この再生光(P偏光)はFT(フーリエ変換)レンズ108によって逆変換された後、PBS106を通過して2次元撮像素子114で撮像される。これにより、ホログラム記録に係るデジタルデータが復元されることになる。
ところで、ホログラム記録再生システムにおいては、ホログラム記録媒体109に記録されている干渉縞により回折されて出射された光を情報光として撮像するようにしているため、SN(信号対雑音強度)比が悪いといった問題がある。また、撮像素子であるCMOSやCCD等においては、隣接画素からの漏れ電流による混色が問題となっている。通常のCMOSでは、46%もの混色値を示している場合がある(下記非特許文献1:映像情報メディア学会誌Vol.64, No.3, pp.343-346(2010).参照)。
一般に、混色現象はMTF(Modulation Transfer Function)の低下をきたし、特にホログラム記録においては隣接画素への光電流の漏れはデータの誤りを引き起こすため、改善すべき重要事項とされている。
このような問題に対して、下記特許文献1に記載された技術においては、パーシャルレスポンスを使用して、読み出し信号処理を行うことにより再生データを復元するようにしている。
特開2007−317246号公報
映像情報メディア学会誌Vol. 64, No. 3, pp. 343-346(2010)
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術によっても、元の信号を改善する処理を行っているわけではないので、SN比の低下についてまで元に戻すことはできない。このため、混色の問題を解決するのと同時に、抜本的にSN比の向上を図り得る技術が求められていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ホログラム記録媒体の情報再生時に発生する混色の低減、および取得画像のSN比の向上を図ることができるホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置を提供することを目的とするものである。
本発明のホログラム再生方法は、ページデータが干渉情報として記録されてなるホログラム記録媒体からのデータ再生光を、撮像素子により読み取ってデータ再生するホログラム再生方法において、
P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各々の該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなる偏光子付き撮像素子、をホログラム再生の光路内に2つ配置し、
前記データ再生光のうちのP偏光成分が前記偏光子付き撮像素子の一方に入射するように、また、前記データ再生光のうちのS偏光成分が前記偏光子付き撮像素子の他方に入射するようにし、該一方の偏光子付き撮像素子により撮像されたP偏光成分情報と、該他方の偏光子付き撮像素子により撮像されたS偏光成分情報と、を演算してホログラム再生データを得ることを特徴とするものである。
また、前記演算は、例えば、2つの前記偏光子付き撮像素子により得られたページデータ情報同士の差算であってもよいし、加算であってもよい。
また、本発明のホログラム再生装置は、ページデータが干渉情報として記録されてなるホログラム記録媒体からのデータ再生光を、撮像素子により読み取ってデータ再生するホログラム再生装置において、
前記ホログラム記録媒体に対し、記録時参照光と同一の入射角度で再生時参照光を照射する再生時参照光照射光学系と、
前記再生時参照光の照射により前記ホログラム記録媒体から回折光として出力されたデータ再生光をP偏光成分とS偏光成分に分離する偏光成分分離手段と、
該偏光成分分離手段により分離されたP偏光成分を照射される第1の偏光子付き撮像素子、および該偏光成分分離手段により分離されたS偏光成分を照射される第2の偏光子付き撮像素子と、
前記第1の偏光子付き撮像素子からのP偏光成分情報、および前記第2の偏光子付き撮像素子からのS偏光成分情報を演算してホログラム再生データを得る演算手段とからなり、
前記第1および第2の偏光子付き撮像素子は、いずれも、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各々の各該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなることを特徴とするものである。
さらに、本発明のホログラム記録再生装置は、データ表示用のライトバルブに表示されたページデータを担持した信号光と、基準となる記録時参照光とを干渉させてホログラム記録媒体に該ページデータ情報を干渉情報として記録するホログラム記録部と、該ホログラム記録媒体に対し、前記記録時参照光と対応する入射角度で再生時参照光を照射させて、前記ページデータ情報を担持した回折光としてデータ再生光を出力せしめるホログラム再生部とを備えたホログラム記録再生装置において、
前記ホログラム記録媒体からの前記データ再生光をP偏光成分とS偏光成分に分離する偏光成分分離手段と、
該偏光成分分離手段により分離されたP偏光成分を照射される第1の偏光子付き撮像素子、および該偏光成分分離手段により分離されたS偏光成分を照射される第2の偏光子付き撮像素子と、
前記第1の偏光子付き撮像素子からのP偏光成分情報と、前記第2の偏光子付き撮像素子からのS偏光成分情報とを演算してホログラム再生データを得る演算手段とを備え、
前記第1および第2の偏光子付き撮像素子は、いずれも、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなることを特徴とするものである。また、この場合、ホログラム記録時において前記ライトバルブが配設される所定位置に、ホログラム再生時において前記第1および第2の偏光子付き撮像素子のいずれか一方を配設するライトバルブ/撮像素子位置切替手段を備えてなることが好ましい。
また、上記「偏光子付き撮像素子」において、上記複合偏光子素子と、上記撮像素子とは密に接して接着されるようにしてもよいし、互いにスペースを空けて配されるようにしてもよいが、要は、上記複合偏光子素子を構成する偏光子の1要素を通過した光線が、上記撮像素子の対応する1画素に入射し得るような配設位置とされていればよい。
また、上記「複合偏光子素子」は、1画素に対応する偏光子要素が連続して設けられている連続体を称するものであってもよいし、1画素に対応する偏光子要素が互いに独立して設けられているもの全体であってもよい。
また、上記「記録時参照光と対応する入射角度」とは、記録時参照光と同様の角度で入射する場合と、記録時参照光とは180度反転して入射する場合(位相共役型の場合)の両者を含むものとする。
本発明のホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置においては、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなる偏光子付き撮像素子、をホログラム再生の光路内に2つ配置し、
前記データ再生光のうちのP偏光成分が前記偏光子付き撮像素子の一方に入射するように、また、前記データ再生光のうちのS偏光成分が前記偏光子付き撮像素子の他方に入射するようにし、該一方の偏光子付き撮像素子により撮像されたP偏光成分情報と、該他方の偏光子付き撮像素子により撮像されたS偏光成分情報と、を演算してホログラム再生データを得るようにしている。
すなわち、上記複合偏光子素子は、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成しているから、P偏光のみが照射される第1の偏光子付き撮像素子により得られた偏光成分情報と、S偏光のみが照射される第2の偏光子付き撮像素子により得られた偏光成分情報は、各々縦方向および横方向に互いに交互に配された画素位置に対応したものとなる。
そして、これら2つの偏光子付き撮像素子により得られた偏光成分情報を組み合わせると1枚のページデータの全体情報を得ることができる。その一方、各々の撮像素子で得られる情報自体は1つ置きの画素で受光される情報であるので、データ再生光が回折光であるホログラム再生においても、混色によるMTFの劣化の改善および取得画像のSN比の向上を図ることができ、ひいてはホログラム再生の誤り率の低減を図ることができる。
これにより、ホログラムの大容量化や高速データ再生を促進することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るホログラム記録再生装置(ホログラム再生装置)を示す概略図である。 図1に示す偏光子付撮像素子の複合偏光子素子を説明するための図である。 実施例1の効果を説明するための、記録画像、再生画像およびヒストグラムを示す図である(ノイズ>混色の場合)。 実施例2の効果を説明するための、記録画像、再生画像およびヒストグラムを示す図である(ノイズ<混色の場合)。 本実施形態装置の変形例を示す概略図である。 従来技術に係るホログラム記録再生装置を示す概略図である(太線は情報記録光学系)。 従来技術に係るホログラム記録再生装置を示す概略図である(太線は情報再生光学系)。
以下、本発明の実施形態に係るホログラム記録再生方法および装置を図面を参照しつつ説明する。なお、本願明細書においてホログラム再生方法あるいはホログラム再生装置と称するときは、少なくとも、下記情報再生機能を備えたものを意味するものとし、下記情報記録機能を併せ有するものも、本発明におけるホログラム再生方法あるいはホログラム再生装置に含まれるものとする。
本実施形態に係るホログラム記録再生装置は、記録時において、2次元のページデータを担持した信号光と参照光とを干渉させ、得られた干渉情報をホログラム記録媒体に記録し、また、再生時において、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子25a(図2(a)参照)と、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子25b(図2(a)参照)とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子25(図2(a)参照)を、撮像素子の光入射側に配設されてなる偏光子付き撮像素子19、20(図1参照)、を2つ配置し、再生光のうちのP偏光成分が偏光子付き撮像素子19、20の一方に入射するように、また、再生光のうちのS偏光成分が偏光子付き撮像素子19、20の他方に入射するようにし、一方の偏光子付き撮像素子19、20により撮像されたP偏光成分情報と、他方の偏光子付き撮像素子20,19により撮像されたS偏光成分情報と、を演算してホログラム再生データを得るようにしている。
すなわち、図1に示す本実施形態に係るホログラム記録再生装置は、図6、7に示す従来のホログラム記録再生装置に対し、PBS6で分離されたP偏光およびS偏光のうち一方が偏光子付2次元撮像素子19に、他方が偏光子付2次元撮像素子20に照射され、それぞれの撮像素子19、20からの出力結果を演算装置15において演算して1枚のページデータ全体を再生する点が特徴とされている。また、1/2波長板22を有している点も、図6、7のものと異なっている。なお、図1に示すホログラム記録再生装置の各部材のうち、図6、図7のホログラム記録再生装置と同一機能を有する部材については、図6、図7の部材の符号から100を引いた符号を付し、詳しい説明は省略する。
すなわち、1/2波長板13を透過し、PBS12を透過した参照光(P偏光)は1/2波長板22で光透過容易軸の方向が45度傾いた状態とされ、ホログラム記録媒体9に入射する。この参照光の入射に応じ、このホログラム記録媒体9に記録された干渉縞により回折されて生じた再生光は、FTレンズ8で逆フーリエ変換されて、PBS6に入射する。この再生光は振動面の方向が45度傾いているので、このPBS6でP偏光とS偏光に分離される。透過したP偏光はそのまま偏光子付2次元撮像素子19に入射する。反射されたS偏光は取り外し可能な反射ミラー21(記録時にはこのミラーを取り外すまたは移動させる)で反射され、偏光子付2次元撮像素子20に入射する。
この後、偏光子付2次元撮像素子19および偏光子付2次元撮像素子20からの出力データが演算装置15において演算され、1枚のページデータが再生される。
以下、これら偏光子付2次元撮像素子19,20について図2(a)を用いて説明する。
CCDやCMOS等の撮像素子の各画素に対応させて、各々偏光子が設けられており(本実施形態では接着されており)、図2(a)に示す如く、その偏光子の光透過容易軸の方向が、図中で複合偏光子素子の縦方向および横方向のいずれの方向においても、交互に入れ替わるように構成されて、市松模様のような配置となっている。このように構成された偏光子付2次元撮像素子19、20に横方向の直線偏光(ここではP偏光)を入射したときに偏光子付2次元撮像素子19により得られる画像を図2(b)に、縦方向の直線偏光(ここではS偏光)を入射したときに偏光子付2次元撮像素子20により得られる画像を図2(c)に示す。偏光子の光透過容易軸は画素毎に交互に異なっている(透過させる偏光成分が異なっている)ので、全面に亘って白画像用の光を入射すると、入射光の振動面の方向と偏光子の光透過容易軸の方向とが揃った位置に対応した画素において白画像を表わすものとなり、その余の画素において黒画像を表わすものとなり、各々の全体画像としては、図2(b)や図2(c)に示すように、白と黒の市松模様となる。
以下、上記実施形態の構成によって、SN比が向上し、混色が低減される、ことを数式を用いて説明する。
図1に示すように、ホログラム再生光路内に偏光子付2次元撮像素子19、20が2つ用いられているが、これら2つの偏光子付2次元撮像素子19、20に各々入射する光は、参照光の時点であらかじめ1/2波長板22を透過して、振動面の方向が45度傾くように設定され、これがPBS6においてP偏光とS偏光の2つの光に分離されたものである。
ここで、偏光子付2次元撮像素子19、20において再生される理想状態の再生信号(ノイズや混色がない状態の信号)をA(x、y)とおき(なお、x,yは画素の位置を示す番号;1000×1000画素の2次元撮像素子を使用した場合x=1〜1000, y=1〜1000となる。)、光によるノイズをNsynとし、その他暗電流ノイズ等の各々の撮像素子に起因するノイズをそれぞれN19、N20とし、混色による光電流のもれの関数をBとし、図2(b)、(c)に示す市松模様を表わすフィルタ係数(白を1、黒を0とする)をF19(x、y)、F20(x、y)としたとき、撮像される偏光子付2次元撮像素子19で撮像される画像の元信号A(x、y)、および偏光子付2次元撮像素子20で撮像される画像の元信号A(x、y)はそれぞれ下式(1)、(2)で表される。
ここで、再生信号A(x、y)を得るための演算を行う際には、以下の如く、2つの状態(実施例1および実施例2)に場合分けをし、場合分けをした各々に応じた演算を行う。
なお、以下では説明の簡単化のため、図2(b)、(c)の左上の画素(x=1、y=1の画素)を代表として説明する。
<実施例1> ノイズ>混色の場合
F19(1,1)=0,F20(1,1)=1となるので、上式(1)、(2)は各々下式(3)、(4)となり、再生信号A(x、y)は、コンボリューションの分配則により下式(5)によって表される。
上式(5)から明らかなように、各偏光子付2次元撮像素子19、20で撮像される同相ノイズ同士の低減を図ることができる。なお、信号強度は半分となるが、ホログラム記録においては、入射光量を増やすことが容易であるので、問題とはならない。
<結果>
実施例1による結果を図3に示す。また、本実施例によって再生した場合のSN比と、記録画像rinおよび再生画像routの差分の絶対値|rin-rout|(値が小さいほど元画像に近い)とをそれぞれ下記表1に示す。なお、本実施例方法との比較値として、通常方法(図6、7に示す方法)によって再生した場合のSN比と、絶対値|rin-rout|も下記表1に示した。
図3および表1から明らかなように、実施例1のものでは、通常方法に比べて、SN比を向上させることができ、再生画像を記録画像に近い状態とすることができた。また、ヒストグラムから明らかなように、通常方法に比べて、白黒の分離が良好となった。
表1から明らかなように、本実施例方法を用いた場合には、SN比で3dB、|rin-rout|で26%の改善結果が得られた。
<実施例2> ノイズ<混色の場合
上記(3)式は理想状態(ノイズや混色がない状態)では0となるので、この条件を当てはめると下式(6)で表され、これにより再生信号A(x、y)は下式(7)で表されることとなる。
上式(7)においてAとAを加算している理由は、画素毎に、AとAのどちらが0になるかが異なるので、A+Aとすることで、全画素についての一括計算を可能とするためである。
また、上式(7)には混色を表すBが残っているが、実際には隣接する画素からの混色が大きな影響を与えるのであり、本実施形態方法によれば、隣接する画素からの混色を抑えることができることから、上式(7)中にBが残っていても問題は生じない。
<結果>
この実施例2による結果を図4に示す。また、本実施例によって再生した場合のSN比と、記録画像rinおよび再生画像routの差分の絶対値|rin-rout|(値が小さいほど元画像に近い)とをそれぞれ下記表2に示す。なお、本実施例方法との比較値として、通常方法(図6、7に示す方法)によって再生した場合のSN比と、絶対値|rin-rout|も下記表2に示した。
図4および表2から明らかなように、通常方法に比べて、SN比を向上させることができ、再生画像を記録画像に近い状態とすることができた。また、ヒストグラムから明らかなように、通常方法に比べて、白黒の分離が良好となった。
表2から明らかなように、本実施例方法を用いた場合には、SN比で2.4dB、|rin-rout|で13%の改善結果が得られた。
なお、上記2つの実施例1、2は、それぞれ単独に用いることのほか、両方の実施例1、2を行なって、より良い結果が得られた実施例を選択したり、両方の実施例で得られた結果(計算値)を互いに加算する等の手法を採用することも可能である。
本発明のホログラム再生方法、装置およびホログラム記録再生装置としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、種々の態様の変更が可能である。
例えば、ホログラム記録時においてSLM(ライトバルブ)7が配設される所定位置に、ホログラム再生時において第1および第2偏光子付き撮像素子19、20のいずれか一方を配設するライトバルブ/撮像素子位置切替手段を設けるようにしてもよい。すなわち、図5に示すように、PBS6で反射された偏光成分(P偏光またはS偏光)が、記録時においてはSLM7に照射されるように、他方、再生時には第2偏光子付き撮像素子20に照射されるように、SLM7と第2偏光子付き撮像素子20を搭載した載設板30をレール31上で矢印P方向に移動させるようにしてもよい。これにより、図1に示す反射ミラー21が不要となる。
また、2次元偏光子付撮像素子の各偏光子としては金属膜や誘電体膜、有機膜等を使用することができ、その膜をFIB(フォーカスドイオンビーム)やUV(紫外)光等で露光し、パターンニングすることにより、形成することができる。
なお、本例では、x=1、y=1の光透過容易軸をS偏光透過方向、一方、その隣接画素の光透過容易軸をP偏光透過方向としているが、勿論、その逆、つまりx=1、y=1の光透過容易軸をP偏光透過方向、一方、その隣接画素の光透過容易軸をS偏光透過方向となるような市松模様形態とすることも可能である。
また、本発明においては、2つの撮像素子の各々に対して、P偏光透過型偏光子とS偏光透過型偏光子とを交互に、市松模様状に配置し、一方の撮像素子には再生光のP偏光を、他方の撮像素子には再生光のS偏光を各々照射するようにしているが、このような思想を応用すれば、一方の撮像素子においては、P偏光透過型偏光子に替えて透光部(何も配さない場合を含む)を、S偏光透過型偏光子に替えて遮光部を各々設け、他方の撮像素子においては、P偏光透過型偏光子に替えて遮光部を、S偏光透過型偏光子に替えて透光部(何も配さない場合を含む)を各々設け、各々の撮像素子に再生光を照射するシステムを構築することができる。
さらに、偏光子付2次元撮像素子19のみを使用する(偏光子付2次元撮像素子20は使用せず)とともに、PBS6を再生時には取り外し、1/2波長板22を所定角度だけ回転させることにより、初回の撮影時にはP偏光により、一方、2回目の撮影時にはS偏光により、各々時分割撮影する方法を採用することもできる。
1,101 レーザ光源
2,5,102,105 シャッタ
3,13,22,103,113 1/2波長板
4,6,12,104,106,112 PBS(偏光ビームスプリッタ)
7,107 SLM(空間光変調素子)
8,108 FTレンズ
9,109 ホログラム記録媒体
10,18,110,118 リレーレンズ
11,17,111,117 ガルバノミラー
15,115 演算装置
16,116 ミラー
19,20 偏光子付2次元撮像素子
21 反射ミラー
30 載設板
31 レール
114 2次元撮像素子

Claims (6)

  1. ページデータが干渉情報として記録されてなるホログラム記録媒体からのデータ再生光を、撮像素子により読み取ってデータ再生するホログラム再生方法において、
    P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各々の該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなる偏光子付き撮像素子、をホログラム再生の光路内に2つ配置し、
    前記データ再生光のうちのP偏光成分が前記偏光子付き撮像素子の一方に入射するように、また、前記データ再生光のうちのS偏光成分が前記偏光子付き撮像素子の他方に入射するようにし、該一方の偏光子付き撮像素子により撮像されたP偏光成分情報と、該他方の偏光子付き撮像素子により撮像されたS偏光成分情報と、を演算してホログラム再生データを得ることを特徴とするホログラム再生方法。
  2. 前記演算は、2つの前記偏光子付き撮像素子により得られたページデータ情報同士の差算であることを特徴とする請求項1記載のホログラム再生方法。
  3. 前記演算は、2つの前記偏光子付き撮像素子により得られたページデータ情報同士の加算であることを特徴とする請求項1記載のホログラム再生方法。
  4. ページデータが干渉情報として記録されてなるホログラム記録媒体からのデータ再生光を、撮像素子により読み取ってデータ再生するホログラム再生装置において、
    前記ホログラム記録媒体に対し、記録時参照光と同一の入射角度で再生時参照光を照射する再生時参照光照射光学系と、
    前記再生時参照光の照射により前記ホログラム記録媒体から回折光として出力されたデータ再生光をP偏光成分とS偏光成分に分離する偏光成分分離手段と、
    該偏光成分分離手段により分離されたP偏光成分を照射される第1の偏光子付き撮像素子、および該偏光成分分離手段により分離されたS偏光成分を照射される第2の偏光子付き撮像素子と、
    前記第1の偏光子付き撮像素子からのP偏光成分情報、および前記第2の偏光子付き撮像素子からのS偏光成分情報を演算してホログラム再生データを得る演算手段とからなり、
    前記第1および第2の偏光子付き撮像素子は、いずれも、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各々の該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなることを特徴とするホログラム再生装置。
  5. データ表示用のライトバルブに表示されたページデータを担持した信号光と、基準となる記録時参照光とを干渉させてホログラム記録媒体に該ページデータ情報を干渉情報として記録するホログラム記録部と、該ホログラム記録媒体に対し、前記記録時参照光と対応する入射角度で再生時参照光を照射させて、前記ページデータ情報を担持した回折光としてデータ再生光を出力せしめるホログラム再生部とを備えたホログラム記録再生装置において、
    前記ホログラム記録媒体からの前記データ再生光をP偏光成分とS偏光成分に分解する偏光成分分離手段と、
    該偏光成分分離手段により分離されたP偏光成分を照射される第1の偏光子付き撮像素子、および該偏光成分分離手段により分離されたS偏光成分を照射される第2の偏光子付き撮像素子と、
    前記第1の偏光子付き撮像素子からのP偏光成分情報と、前記第2の偏光子付き撮像素子からのS偏光成分情報とを演算してホログラム再生データを得る演算手段とを備え、
    前記第1および第2の偏光子付き撮像素子は、いずれも、P偏光成分が容易に透過する第1の偏光子と、該第1の偏光子とは光透過容易軸が直交し、S偏光成分が容易に透過する第2の偏光子とを、交互に組み合わせて市松模様状に構成した複合偏光子素子を、各該偏光子が前記撮像素子の各画素と対応するように該撮像素子の光入射側に配設されてなることを特徴とするホログラム記録再生装置。
  6. ホログラム記録時において前記ライトバルブが配設される所定位置に、ホログラム再生時において前記第1および第2偏光子付き撮像素子のいずれか一方を配設するライトバルブ/撮像素子位置切替手段を備えてなることを特徴とする請求項5記載のホログラム記録再生装置。
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