JP5736782B2 - ガスタービンエンジン - Google Patents
ガスタービンエンジン Download PDFInfo
- Publication number
- JP5736782B2 JP5736782B2 JP2011003028A JP2011003028A JP5736782B2 JP 5736782 B2 JP5736782 B2 JP 5736782B2 JP 2011003028 A JP2011003028 A JP 2011003028A JP 2011003028 A JP2011003028 A JP 2011003028A JP 5736782 B2 JP5736782 B2 JP 5736782B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- air
- air guide
- rotating
- gas turbine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
この回転動翼は、例えば、特許文献1に示すように、ガスタービンエンジンの中央に設けられた回転シャフト周りに複数配列されており、回転シャフトに連結されて当該回転シャフトが回転することによって回転駆動される。
そして、このような回転動翼が回転駆動されることによって、高温ガスの生成に用いられる空気が圧送される。
ここで、回転動翼と空気流との相対速度(回転動翼に対する空気流の相対流入速度)がマッハ1を超えると衝撃波が生じ、流路における圧力損失が増大する。
回転動翼の回転数を低減することにより、回転動翼と空気流との相対速度を低減させることはできるが、この場合には圧送される空気量が減少し、十分な空気流を得られなくなる恐れがある。
回転動翼に対する空気流の相対流入速度は、回転動翼の回転領域に流入する空気流の速度と、回転動翼の移動速度(回転周速度)を合成することによって得られる。そして、本発明においては、空気案内翼によって回転動翼に流入する空気の方向が回転動翼の回転方向前方に向けられるため、回転動翼の回転領域に流入する空気流の流れ方向と回転動翼の移動方向とが成す角度が、空気案内翼が存在しない場合と比較して広くなる。この結果、相対流入速度が低下する。つまり、本発明によれば、回転動翼の回転数を低減させることなく回転動翼に対する空気流の相対流入速度を低下させることができる。
したがって、本発明によれば、衝撃波の発生を抑制し圧力損失を低減させることが可能となる。
そして、アウターカウル1は、図1に示すように、その内部にインナーカウル2の上流側及びファン3を収容している。
なお、本実施形態においてアウターカウル1は、本発明における回転動翼(ファン動翼3a)を囲うケースに相当する。
このインナーカウル2は、ジェットエンジンS1の主要部である低圧圧縮機4と、高圧圧縮機5と、燃焼器6と、高圧タービン7と、低圧タービン8と、シャフト9と、主ノズル10、空気案内翼11等を内部に収容している。
また、図1に示すように、アウターカウル1とインナーカウル2とは、空気の流れ方向から見て回転軸L(中心軸)を中心として同心円状に配置されており、隙間を空けて配置されている。そして、アウターカウル1とインナーカウル2との隙間は、アウターカウル1内に取込まれた空気のうち、コア流路12に流れこまない残部を外部に排出するバイパス流路13とされている。
また、アウターカウル1及びインナーカウル2は、不図示のパイロンにより航空機の機体に取り付けられている。
なお、後に詳説するシャフト9は、空気の流れ方向から見て、半径方向に2つに分割されている。より詳細には、シャフト9は、芯部である中実の第1シャフト9aと、第1シャフト9aを囲って外側に配置される中空の第2シャフト9bとによって構成されている。
そして、ファン動翼3aは、シャフト9の第1シャフト9aに固定されている。また、ファン動翼3aは、図1(b)に示すように、回転軸L周りに複数配列されており、回転駆動されることによって空気を下流に向けて圧送する。
この低圧圧縮機4は、シャフト9の第2シャフト9bに固定される動翼4aと、インナーカウル2の内壁に固定される静翼4bとを備えている。
なお、動翼4aは、環状に等間隔で複数配列されて1つの動翼列を構成している。また、静翼4bも環状に等間隔で複数配列されて1つの静翼列を構成している。そして、低圧圧縮機4では、空気の流れ方向において、静翼列から始まり、静翼列と動翼列とが交互に複数配置されている。
そして、低圧圧縮機4が備える静翼列のうち、最も上流側に位置する静翼列を構成する静翼4bは、ジェットエンジンS1の半径方向に向く回転軸を中心として回動可能とされており、コア流路12に流れ込む空気の流れ方向を調節するインレットガイドベーンとして機能する。
この高圧圧縮機5は、シャフト9の第2シャフト9bに固定される動翼5aと、インナーカウル2の内壁に固定される静翼5bとを備えている。
なお、低圧圧縮機4と同様に、動翼5aは、環状に等間隔で複数配列されて1つの動翼列を構成している。また、静翼5bも環状に等間隔で複数配列されて1つの静翼列を構成している。そして、空気の流れ方向において、静翼列と動翼列とが交互に複数配置されている。
この高圧タービン7は、シャフト9の第2シャフト9bに固定される複数のタービン動翼7aと、コア流路12に固定される複数のタービン静翼7bとを備えており、タービン静翼7bに整流された高温ガスをタービン動翼7aで受けて第2シャフト9bを回転駆動する。
この低圧タービン8は、シャフト9の第1シャフト9aに固定される複数のタービン動翼8aと、コア流路12に固定される複数のタービン静翼8bとを備えており、タービン静翼8bによって整流された高温ガスをタービン動翼8aで受けて第1シャフト9aを回転駆動する。
このシャフト9は、上述のように、半径方向に2つに分割されており、第1シャフト9aと、第2シャフト9bとによって構成されている。
そして、第1シャフト9aは、上流側に低圧圧縮機4の動翼4a及びファン3のファン動翼3aが取り付けられ、下流側に低圧タービン8のタービン動翼8aが取り付けられている。
また、第2シャフト9bは、上流側に高圧圧縮機5の動翼5aが取り付けられ、下流側に高圧タービン7のタービン動翼7aが取り付けられている。
そして、この主ノズル10から高温ガスが噴射される際の反作用によってジェットエンジンS1の推力が得られる。
言い換えれば、空気案内翼11は、ファン動翼3aに流入する空気の流れ方向を、ファン動翼3aの回転方向前方に向けることによって、回転軸Lに対して傾斜させるものである。
つまり、相対流入速度は、空気案内翼11の前縁と後縁とを結ぶ直線軸の回転軸方向L1に対する傾斜角度を変更することによって調節することができる。
このため、本実施形態のジェットエンジンS1においては、空気案内翼11の前縁と後縁とを結ぶ直線軸の回転軸方向L1に対する傾斜角度が、相対流入速度(すなわち相対流入速度ベクトルU3の長さ)がマッハ1を下回る角度に設定されている。
具体的には、ジェットエンジンS1の機種によって、ファン動翼3aの回転速度(すなわち、回転周速度ベクトルU2)とファン動翼3aへの空気の供給量(すなわち、絶対流入ベクトルU1)が異なるが、一例としては、回転軸方向L1に対する絶対流入速度ベクトルU1の傾斜角度θが10〜20°となるように、空気案内翼11の前縁と後縁とを結ぶ直線軸の回転軸方向L1に対する傾斜角度を設定することができる。
ここで、ファン動翼3aにおいては、ハブ側からチップ側にかけて全ての領域で相対流入速度がマッハ1を超える恐れがあるのではなく、回転周速度が最も速いチップ側の領域でのみ相対流入速度がマッハ1を超える恐れがある。
このため、空気案内翼11の高さAは、回転軸L方向から見て、相対流入速度がマッハ1を超える恐れがあるファン動翼3aのチップ側の領域のみに重なるように設定されている。
つまり、本実施形態において空気案内翼11は、回転軸L方向から見て、ファン動翼3aのチップ側のみに設けられている。
具体的には、空気案内翼11の長さCは、当該空気案内翼11の長さCを空気案内翼11の高さAで割った値が0.5以上となるように設定することが考えられる。
そして、コア流路12に流入した空気は、低圧圧縮機4及び高圧圧縮機5によって順次圧縮され、燃焼器6に供給される。
燃焼器6に供給された圧縮空気は、燃料と混合されて混合気とされる。そして、当該混合気が燃焼器6によって燃焼されることによって高温ガスが生成される。
燃焼器6において生成された高温ガスは、高圧タービン7及び低圧タービン8を通過して主ノズル10からジェットエンジンS1の後方に噴射される。これによって推進力が得られる。
また、高温ガスが低圧タービン8を通過する際に、低圧タービン8によって回転動力が回収され、第1シャフト9aを介して低圧圧縮機4の動翼4a及びファン3のファン動翼3aが回転駆動される。
つまり、本実施形態のジェットエンジンS1によれば、ファン動翼3aの回転数を低減させることなくファン動翼3aに対する空気流の相対流入速度を低下させることができる。
したがって、本実施形態のジェットエンジンS1によれば、図2(c)のグラフに示すように、空気流の相対流入速度に比例関係のある衝撃波による圧力損失を低減させることが可能となる。
なお、図2(c)は、空気案内翼11が存在する範囲におけるファン動翼3aでの衝撃波による圧力損失を示すグラフであり、横軸は衝撃波による圧力損失の高低を示し、縦軸は空気案内翼11が存在する範囲(図2(b)に示すAの範囲)におけるファン動翼3aの高さ位置を示している。
このため、回転軸L方向からみて空気流れ分布が均一化され、空気案内翼11によって空力性能が低下することを防ぐことができる。
このため、ファン動翼3aにおいてファン動翼3aへの相対流入速度が空気案内翼11の存在しない時よりも小さくなり、確実に衝撃波による圧力損失の低減を図ることが可能となる。
このため、空気案内翼11をファン動翼3aのハブ側までの設ける場合と比較して、空気案内翼11の材料使用量を低減させ、製造コスト及び重量を低下させることができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、空気案内翼11の先端が平面形状を有する構成を採用することもできる。
しかしながら、本発明における回転動翼はチップ側がハブ側よりも後流側に後退したファン動翼3aである必要はなく、例えば、図3(b)に示すように、空気の流れ方向においてチップ側がハブ側と略同一に位置するファン動翼3aや、図3(c)に示すように、チップ側がハブ側よりも後流側に突出したファン動翼3aであっても良い。
このようにファン動翼3aが形状変化する場合には、図3(a)〜(c)に示すように、空気案内翼11の形状も合わせて変化する。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図4(a)に示すように、空気案内翼11をアウターカウル1と異種材料で形成してアウターカウル1に嵌め込む構成や、図4(b)に示すように、空気案内翼11をアウターカウル1と同一材料で一体形成し、その先端領域11aのみ剛性の高い材料で形成することも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、チップ側においてより大きな圧力損失低下効果を実現するために、空気案内翼11の根元領域を先端領域よりも回転軸Lに対して大きく傾斜させるようにしても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他のガスタービンエンジンに適用することも可能である。
Claims (4)
- 回転軸周りに複数配列されると共に回転駆動されることにより空気を圧送する回転動翼と当該回転動翼を囲うケースとを備えたガスタービンエンジンであって、
前記ケースに設けられて前記回転動翼の上流側に配置されると共に、前記回転動翼への空気の流入方向を前記回転動翼の回転軸に対して傾斜させて前記回転動翼の回転方向前方に向ける空気案内翼を備え、
前記空気案内翼は、空気流れの最も上流側に位置する前端から空気流れの最も下流側に位置する後端に向かうなかで、中央部よりも後端側において前記ケースからの突出量が最大となるように前記前端から連続的に***すると共に後端に向けて連続的に突出量が減少するよう形状設定されている
ことを特徴とするガスタービンエンジン。 - 前記空気案内翼が前記回転動翼の回転軸周りに複数等間隔にて設けられていることを特徴とする請求項1記載のガスタービンエンジン。
- 前記空気案内翼の前記回転軸に対する傾斜角度が、前記回転動翼への前記空気の流入速度がマッハ1を下回る角度に設定されていることを特徴とする請求項1または2記載のガスタービンエンジン。
- 前記空気案内翼は、前記回転軸方向から見て、前記回転動翼のチップ側のみに設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のガスタービンエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011003028A JP5736782B2 (ja) | 2011-01-11 | 2011-01-11 | ガスタービンエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011003028A JP5736782B2 (ja) | 2011-01-11 | 2011-01-11 | ガスタービンエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012145012A JP2012145012A (ja) | 2012-08-02 |
JP5736782B2 true JP5736782B2 (ja) | 2015-06-17 |
Family
ID=46788836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011003028A Active JP5736782B2 (ja) | 2011-01-11 | 2011-01-11 | ガスタービンエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5736782B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58200097A (ja) * | 1982-05-18 | 1983-11-21 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 軸流フアン |
JP4924984B2 (ja) * | 2006-12-18 | 2012-04-25 | 株式会社Ihi | 軸流圧縮機の翼列 |
-
2011
- 2011-01-11 JP JP2011003028A patent/JP5736782B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012145012A (ja) | 2012-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8186962B2 (en) | Fan rotating blade for turbofan engine | |
JP4856366B2 (ja) | 二重反転ファンを備えたfladeガスタービンエンジン | |
US10202185B2 (en) | Geared turbofan with improved spinner | |
JP5092143B2 (ja) | 高バイパス比ターボファンジェットエンジン | |
CA2846374C (en) | Compressor bleed self-recirculating system | |
JP5842382B2 (ja) | ガスタービンエンジン | |
WO2006080386A1 (ja) | ターボファンエンジン | |
US20120272663A1 (en) | Centrifugal compressor assembly with stator vane row | |
US20170298954A1 (en) | Nacelle short inlet | |
EP2791489B1 (en) | Radial inflow gas turbine engine with advanced transition duct | |
CN102116317B (zh) | 关于涡轮发动机中压缩机操作的***及设备 | |
US10035582B2 (en) | Propeller blade for a turbomachine | |
GB2506474A (en) | Turbomachine with variable pitch vortex generators | |
CA2954912A1 (en) | Turbine rear frame for a turbine engine | |
US9567858B2 (en) | Gas turbine engine airfoil | |
CN118223957A (zh) | 涡轮风扇发动机的出口导向轮叶组件 | |
JP6352284B2 (ja) | タービンエンジン用圧縮アセンブリ | |
CA2865878C (en) | Gas turbine engine | |
JP4143901B2 (ja) | ターボファンエンジン | |
JP2019163728A (ja) | 軸流圧縮機の可変静翼構造 | |
JP5736782B2 (ja) | ガスタービンエンジン | |
EP3170973B1 (en) | Turbine engine flow path | |
JP5510149B2 (ja) | ガスタービンエンジン | |
JP4974006B2 (ja) | ターボファンエンジン | |
CN118223958A (zh) | 涡轮风扇发动机的出口导向轮叶组件 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140919 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140924 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150324 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150406 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5736782 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |