以下に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採り得ることができ、実施例に記載された内容の相違部分を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1は、本実施例のパチンコ機の遊技盤8の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。図1に示す通り、遊技盤8には公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられ、多数の遊技釘27が植設されている。遊技領域26の略中央には、窓部28aを有する液晶枠飾り28が設けられており、演出図柄表示装置54b(図2参照)のLCD画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。また、窓部28aの上方には、7セグメントLED等の発光部材により構成される特別図柄表示装置29および普通図柄表示装置30が設けられている。
また窓部28aの上部には、LCD画面の上辺に被る位置に演出用の可動体80(演出用可動物)が常時停止位置として配置され、可動体80は特定の演出の発生に応じて、LCD画面の上辺から下辺に向かって往復移動の動作を行う。この往復移動は、後述するサブ制御装置53によって移動範囲と、移動速度が制御可能となっている。
液晶枠飾り28の左右両側または左側には後述する普通図柄作動スイッチ32a(図2参照)を備える普通図柄作動ゲート32が設けられており、下側には後述する特別図柄始動スイッチ31a(図2参照)を備える普通電動役物31が設けられている。普通電動役物31の下方には、アタッカー式の大入賞口33aを備える大入賞口ユニット33が配置され、該大入賞口ユニット33の下方にはアウト口34が設けられている。大入賞口33aの左側には4個のLEDで構成される特別図柄保留数表示装置29aが、右側には4個のLEDで構成される普通図柄保留数表示装置30aが、各々設けられている。また、大入賞口ユニット33の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ35b(図2参照)を備える一般入賞口35aが複数備えられる入賞口ユニット35が設けられている。
上記のように遊技盤8を構成することによって、普通図柄作動ゲート32に入球(普通図柄作動スイッチ32a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置30で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド31b(図2参照)を駆動させる。普通電役ソレノイド31bを駆動させると、ほぼ同期して普通電動役物31の羽根部材が駆動して、普通電動役物31への入球率(特別図柄始動スイッチ31a(図2参照)での検出率)が高まるように構成されている。
また、普通電動役物31に入球(特別図柄始動スイッチ31a(図2参照)にて遊技球を検出)すると、特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した特別図柄の態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド33c(図2参照)を駆動させる。大入賞口ソレノイド33cを駆動させると、ほぼ同期して大入賞口ユニット33の扉部材が駆動して、大入賞口33aへの入球率(カウントスイッチ33b(図2参照)での検出率)が高まるように構成されている。
続いて、図2にパチンコ機1の電気配線を示すブロック図を示し、詳細に説明する。尚、このブロック図には、煩雑になる電源回路に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には電源装置55(図示せず)から直接的または間接的に供給される構成となっている。
図2に示す通り、主制御装置50の入力端には、遊技盤中継端子板62を介して普通電動役物31に入球した遊技球を検出する特別図柄始動スイッチ31aと、普通図柄作動ゲート32に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ32aと、大入賞口33aに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ33bと、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ35bとが、裏配線中継端子板63を介して前面枠が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ38と、意匠枠が閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bと、が接続されている。
前面枠閉鎖スイッチ38及び意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bは、内部に電池(1次電池又は2次電池のいずれでも良い)を備えており、通常時(電源が供給され、且つ、電源スイッチがON)は後述する裏配線中継端子板63から供給されるDC12Vで動作し、電源が供給されないとき(電源遮断又は電源スイッチOFF)には、電池の電源を利用して前面枠3又は意匠枠の閉鎖状態を出力する構成となっている。また、電池として1次電池を採用する場合には電池の消耗によって交換(電池のみ交換又はリミットスイッチを交換)することとなるが、2次電池を採用する場合には通常時に充電する構成とし、繰り返し利用可能に構成することが望ましい。
主制御装置50の出力端には、遊技盤中継端子板62を介して大入賞口33aの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド33cと、普通電動役物31の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド31bと、図柄表示装置中継端子板64を介して特別図柄を表示する特別図柄表示装置29と、特別図柄の保留数を表示する特図保留数表示装置29aと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置30と、普通図柄の保留数を表示する普図保留数表示装置30aと、裏配線中継端子板63および外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70と、が接続されている。
主制御装置50はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置51およびサブ統合制御装置53に出力する。また、主制御装置50は、前面枠閉鎖スイッチ38又は意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bから前面枠又は意匠枠の閉鎖状態時に出力される検出信号が入力されることで、外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70に前面枠又は意匠枠が閉鎖状態にあることを示す信号(検出信号に準ずる信号)を出力するように構成されている。ここで、主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信回路として構成され、主制御装置50とサブ統合制御装置53とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合制御装置53への一方向通信回路として構成されている。
払出制御装置51の入力端には、裏配線中継端子板63を介して球タンクまたはタンクレール内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ22aまたは23aと、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して払い出した遊技球を検出する払出スイッチ24bと、各種端子板を介することなく下皿への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ13aと、が接続されている。払出制御装置51の出力端には、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ24aが接続されている。
払出制御装置51はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置50および発射制御装置52に出力する。ここで、払出制御装置51と主制御装置50とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置51と発射制御装置52とは払出制御装置51から発射制御装置52への一方向通信回路として構成されている。
発射制御装置52の入力端には、発射を停止するための発射停止スイッチ19aと、発射ハンドルに遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ20aと、が接続されている。発射制御装置52の出力端には、遊技球を遊技領域26へ発射するための発射モータ36が接続されている。発射制御装置52はCPU、ROM、RAMを備えず、IC等で構成されたデジタル回路であり、入力される各種検出信号ならびに払出制御装置51からの入力に基づいて発射モータ36の駆動を制御している。
サブ統合制御装置53の入力端には、遊技者により操作可能な遊技スイッチ14aが接続されている。サブ統合制御装置53の出力端には、意匠枠および遊技盤8に備えられる各種LED・ランプ37と、前面枠およびスピーカユニットに備えられるスピーカ10と、上述した可動体80を作動させるステッピングモータとして可動体駆動モータ80aとが接続されている。尚、サブ統合制御装置53と主制御装置50とは、間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合制御装置53への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置53と演出図柄制御装置54aとはサブ統合制御装置53から演出図柄制御装置54aへの一方向通信回路として構成されている。
サブ統合制御装置53はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ14aの入力ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット54の演出図柄制御装置54aに出力し演出図柄制御装置54aが入力されたコマンドに従って演出図柄表示装置54bを制御する構成となっている。尚、本実施例では、サブ統合制御装置53のRAMに記憶された遊技情報を電源断時に保持しない構成としているが、電源装置55からVBBを供給して記憶保持可能とし、復電時に記憶した遊技情報を元に電源断前の遊技を再開する構成としても何ら差し支えない。
また、サブ統合制御装置53には、音量を調節する音量調節スイッチ10aが備えられ、音量調節スイッチ10aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ10へ送信する内容とを判断し、スピーカ10から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。例えば、遊技に伴う演出音声やエラー報知の一部(前面枠、意匠枠等の枠開放/閉鎖報知など)の音声は、音量調節スイッチ10aの状態に応じて変更された音量でスピーカ10から出力され、その他のエラー報知(特殊報知など)は音量調節スイッチ10aの状態に関わらず予め設定された音量でスピーカ10から出力されるように構成することができる。
次に図3に示したフローチャートを用いて主制御装置50が行う始動入賞処理を説明する。この始動入賞処理は、本願発明における乱数値抽出手段、保留記憶手段、保留数送信手段、当否乱数比較手段、特定演出比較手段、カテゴリ情報送信手段を含む処理となる。
始動入賞処理を開始すると、始動口である普通電動役物31に遊技球が入球したか否か判定する(S10)。肯定判定なら(S10:YES)、保留記憶数が上限数(本実施例においては4個)よりも少ないか否か判定し(S20)、肯定判定(0個から3個)なら(S20:YES)、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を抽出して、これらを保留記憶として保留記憶数に応じた各記憶領域に記憶するとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算する(S30)。このS30で行われる処理が本願発明における乱数値抽出手段、保留記憶手段、に該当する。
続いて、時短フラグが0か否か(開放延長機能が作動中でないか)を判定し(S40)、肯定判定なら(S40:YES)S50に進み、否定判定なら(S40:NO)S130に進む。本実施例では、時短状態以外の遊技状態において、当否判定(抽選)以前に行う先読み判定と該先読み判定結果の送信処理(後述する当否乱数比較手段、特定演出比較手段、カテゴリ情報送信手段)を行い、サブ統合制御装置53において先読み演出(連続演出)の実行判定を実施する構成としているが、時短状態においても先読み判定を行いその結果を送信して先読み演出(連続演出)を実施する構成としても何ら問題ない。また、どの遊技状態においても先読み判定を実施し、遊技状態に応じて判定結果を送信するか否か判定する構成としてもよい。例えば、S40の判定処理をS120の直前に行う構成としてもよい。
S50に進むと、S30で抽出した大当り判定用乱数(当否判定用乱数)の値を当否判定テーブルの値と比較して一致するか否か、即ち大当り値か否か比較する(S50)(当否乱数比較手段)。否定判定なら(S50:NO)、即ちハズレなら、S30で抽出したリーチ決定用乱数の値と変動パターン決定用乱数の値とを、ハズレ用のリーチ判定テーブル、変動パターン判定テーブルで比較し、スーパーリーチとなるか否か判定する(S70)(特定演出比較手段)。否定判定なら(S70:NO)、S70と同様にリーチとなる値か否かを判定する(S90)(特定演出比較手段)。S90が否定判定なら(S90:NO)、非リーチのハズレ変動が確定する。
S50が肯定判定なら(S50:YES)、図柄変動時の演出カテゴリの選択処理としてカテゴリ4を選択する(S60)。S70が肯定判定なら(S70:YES)、図柄変動時の演出カテゴリの選択処理としてカテゴリ3を選択する(S80)。S90が肯定判定なら(S90:YES)、図柄変動時の演出カテゴリの選択処理としてカテゴリ2を選択する(S100)。S90が否定判定で非リーチのハズレ変動が確定した場合は、図柄変動時の演出カテゴリの選択処理としてカテゴリ1を選択する(S110)。
尚、本実施例における図柄の変動パターンは、図4に示す図表の内容で設定されており、演出図柄表示装置54b上で行われる変動態様はこの表の内容に準じて実施され、スーパーリーチとリーチと非リーチ(通常変動)も表に示すように区分される。尚、変動パターン1の通常変動1は、時短状態時に選択される通常変動(非リーチ)であるため、本実施例ではカテゴリ区分は割り当てられていないが、時短状態においても先読み信号をサブ統合制御装置53に送信する構成の場合、例えばカテゴリとして「0」を割り当て、他のカテゴリと区別可能にする構成としてもよい。
S50からS110の処理で選択される演出カテゴリは、本願発明におけるカテゴリ情報に該当し、カテゴリ4、3、2、1の順に遊技者にとって大当りの期待度が高い演出が後述する当否判定処理に応じて実施されることになる。この、4、3、2、1の大当り期待度の高さの順番(数字が大きいほど期待度が高い)が本願発明における予め定められた順位に該当する構成となる。尚、各演出カテゴリの選択時に図4に示す変動パターンを選択する構成も考えられる。この場合、サブ統合制御装置53が、受信した変動パターンを示す先読み信号から各カテゴリを判断する構成となる。
フローチャートの説明に戻り、S60、S80、S100、S110、の選択処理に続いては、選択したカテゴリを示すカテゴリ信号(先読み信号)をサブ統合制御装置53に送信する(S120)。このカテゴリ信号送信処理が本願発明におけるカテゴリ情報送信手段に該当する。S120の処理の後、又はS40が否定判定なら(S40:NO)、S30で1が加算された保留記憶カウンタの値を示す保留数指示信号をサブ統合制御装置53に送信し(S130)リターンに抜ける。S10、S20、が否定判定の場合も(S10:NO、S20:NO)同様にリターンに抜ける。
本実施例ではS30のステップで保留記憶数の加算処理(保留記憶カウンタのインクリメント)が行なわれているが、S130の直前で保留記憶数の加算処理を行なう構成としてもよい。尚、S30が本願発明における乱数値抽出手段及び保留記憶手段、S50が当否乱数比較手段、S70とS90が特定演出比較手段、S120がカテゴリ情報送信手段、S130が保留数送信手段に該当する。
次に図5に示したフローチャートを用いて、主制御装置50が行う当否判定処理を説明する。当否判定処理を開始すると、特別図柄(特図)の始動条件が成立しているか否か判定する(S200)。この判定処理では、大当り遊技中でないこと、特図変動中又は確定表示中でないこと、および判定対象となる特図の保留記憶があることを確認する。S200が否定判定なら(S200:NO)リターンし、肯定判定なら(S200:YES)、時短フラグが0か否か判定する(S210)。否定判定なら(S210:NO)、時短状態中の処理に進むが、この処理は公知の処理となんら変わりないため説明は割愛する。S210が肯定判定なら(S210:YES)保留記憶のシフト処理を行い、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタから1を減算する(S220)。
続く、大当り判定用乱数比較処理(S230)では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率(低確率)用と高確率用の2種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率の遊技状態であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。
続いて、大当り判定用乱数比較処理(S230)の結果が大当りであるか否か判定する(S240)。肯定判定なら(S240:YES)、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて図柄モード設定処理を行う(S250)。図柄モードは「0〜6」の7種類であり、例えば、図柄モード「0」のときは「15R特定時短有図柄1」となる。このように図柄モードによって大当り遊技の内容および大当り遊技終了後の遊技状態が選択される。
次に、設定された図柄モードと、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数2とに基づいて特図表示装置29に表示する大当り図柄を設定する(S260)。尚、大当り図柄は「図柄1〜図柄27」の27通り備えている。
S240が否定判定なら(S240:NO)、大当り判定用乱数の比較処理(S230)の結果が小当りであるか否か判定し(S290)、肯定判定なら(S290:YES)、小当り図柄を選択し(S300)、否定判定なら(S290:NO)ハズレ図柄を選択する(S310)。
S260、S300、S310に続いては、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、特別図柄(特図)表示装置29に表示する図柄の変動時間を変動パターン選択テーブルから選択し(S270)、上記までの処理で選択された図柄及び変動パターンの情報を、変動指示信号としてサブ統合制御装置53へ送信する(S280)。この情報を受信し、遊技状況に応じた演出用コマンドを生成したサブ統合制御装置53からの指示に基づいて、演出図柄制御装置54aは演出図柄表示装置54bを制御し、変動パターンの情報に対応する変動表示演出を開始する。サブ統合制御装置53への送信とほぼ同時に、主制御装置50は、特図表示装置29を制御して特別図柄の変動を開始する。
次に、図6に示すフローチャートを用いて特別図柄確定処理を説明する。特別図柄確定処理を開始すると、特別図柄の変動時間が経過したか否か判定する(S330)。否定判定なら(S330:NO)リターンし、肯定判定なら(S330:YES)、確定コマンドをサブ統合制御装置53へ送信するとともに図5のS260、S300、S310で選択された図柄を特別図柄表示装置29に確定表示する(S340)。サブ統合制御装置53は確定コマンドの受信により変動表示の終了を判断し、演出図柄制御装置54aに指示することにより演出図柄表示装置54bの図柄を確定表示する。
続いて、特別図柄表示装置29に確定表示した図柄が大当り図柄か否か判定する(S350)。肯定判定なら(S350:YES)、大当りフラグに「1」をセットし(S360)リターンに抜ける。S350が否定判定なら(S350:NO)、確定表示した図柄が小当り図柄か否か判定し(S370)、肯定判定なら(S370:YES)、小当りフラグに「1」をセットする(S380)。S370が否定判定(S370:NO)、又はS380の後リターンする。
次に図7に示したフローチャートを用いて、サブ統合制御装置53が実行する、保留数指示信号受信処理を説明する。保留数指示信号受信処理では、サブ統合制御装置53が、主制御装置50からの保留数指示信号を受信したか否か判定し(S400)、否定判定なら(S400:NO)リターンし、肯定判定なら(S400:YES)、サブ統合制御装置53が記憶する保留数カウンタの値に1を加算し(S410)、加算した保留数に応じた表示態様を指定する信号を演出図柄制御装置54aに送信し(S420)リターンに抜ける。この処理によって主制御装置50が記憶する保留記憶の数が増加したときは、サブ統合制御装置53が備える保留数カウンタの値も増加する。
次に、サブ統合制御装置53が実行する先読み信号受信処理を図8、9、10、11、12、13、14、15に示したフローチャートを用いて説明する。この先読み信号受信処理は、本願発明における先読み演出実行決定手段、カテゴリ比較手段、先読み演出決定手段を含む処理となる。
図8に示すフローチャートで先読み信号受信処理を開始すると、主制御装置50からカテゴリ信号を受信したか否か判定する(S500)。否定判定なら(S500:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S500:YES)、受信したカテゴリ信号の内容を受信した順序が特定可能に記憶し(S510)、先読み予告演出を実施するか否かの判定に用いる先読み演出実施判定用乱数値の抽出処理を行い(S520)、図9に示すフローチャートに進む。尚、本実施例ではS510で記憶されたカテゴリ情報は、対応する保留記憶の抽選結果に応じた変動指示信号を受信した時点で消去するが、変動指示信号を受信した時点ではなく、対応する保留記憶の抽選結果に応じた変動表示が終了した時点で消去する構成も考えられる。
図9に進み、S510で当該カテゴリ情報の記憶以前に記憶したカテゴリ信号の中に大当りを示すものが無いか否か、即ちカテゴリ4が記憶されているか否か判定する(S600)。否定判定なら、言い換えれば保留記憶の中に既に大当りがあれば(S600:NO)、新たに先読み演出を実行する処理は行わずリターンに抜ける。肯定判定なら(S600:YES)、第2連続演出フラグが0か否か判定する(S610)。
第2連続演出フラグは、サブ統合制御装置53が記憶する値であり、図16(2)に示すように値が「0」の時は第2連続演出を未実施又は実施不可能な状態であることを、値が「2」の時は受信した先読みカテゴリ2を基にして第2連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、値が「3」の時は受信した先読みカテゴリ3を基にして第2連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、値が「4」の時は受信した先読みカテゴリ4を基にして第2連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、サブ統合制御装置53が判断するための値である。尚、受信した先読みカテゴリが1の場合(大当り期待度が最も低い場合)には、第2連続演出は実行しないため、第2連続演出フラグに「1」が設定されることはない。
第1連続演出フラグもサブ統合制御装置53が記憶する値であり、図16(1)に示すように値が「0」の時は第1連続演出を未実施又は実施不可能な状態であることを、値が「1」の時は受信した先読みカテゴリ1を基にして第1連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、値が「2」の時は受信した先読みカテゴリ2を基にして第1連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、値が「3」の時は受信した先読みカテゴリ3を基にして第1連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、値が「4」の時は受信した先読みカテゴリ4を基にして第1連続演出を実施中若しくは待機中の状態であることを、サブ統合制御装置53が判断するための値である。
S610が否定判定なら、即ちいずれかのカテゴリ情報を基にした第2連続演出が実行中又は待機中ならば(S610:NO)リターンに抜け、肯定判定で第2連続演出が未設定なら(S610:YES)、第1連続演出フラグが0か否か判定する(S620)。肯定判定なら(S620:YES)、保留数カウンタの値が2よりも大きいか否か判定する(S630)。この判定は、第1連続演出として3回以上の変動表示が実施可能かの条件を判定する処理であり、2回以上の条件で判定することも考えられる。
S630が否定判定なら(S630:NO)第1連続演出の実施条件を満たさないためリターンに抜けるが、リターンせず連続演出以外の先読み演出を実施する構成としてもよい。例えば、演出図柄表示装置54b上に表示される保留数を示す態様を、通常とは異なる態様に変化させる保留表示予告を、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が保留表示予告の実施値か否かの判定を行い。該判定に応じて実施する構成としてもよい。
S630が肯定判定なら(S630:YES)、受信したカテゴリ情報がカテゴリ「1」か否か判定する(S640)。肯定判定なら(S640:YES)、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報1受信時に第1連続演出を実施する値か否かを判定する(S650)。具体的な先読み演出実施判定用乱数値を用いた判定内容を図18に示す。図表に示すように、先読み演出実施判定用乱数値の総数は0から29の30個であり、その内、カテゴリ情報1の場合に第1連続演出を実施する値は28の1個となる。従って先読み判定の結果が非リーチ(通常変動・ハズレ)に基づくカテゴリ情報1を受信した場合は、S600からS640の条件を満たした場合において1/30で第1連続演出を実行する設定となる。この設定確率は、カテゴリ情報1が最も大当りが期待できない非リーチを示すカテゴリであるため、1から4のカテゴリ情報の中で最も低い値となる。尚、変動結果が非リーチを示すカテゴリ情報1の受信時には、連続演出の設定を行わない構成も考えられる。
S650が否定判定なら(S650:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S650:YES)、第1連続演出フラグに「1」を設定する(S660)。この場合にフラグに設定する「1」は、前述したように、カテゴリ情報1を基にして(第1)連続演出を実行する場合に設定される値であり、フラグ値にはカテゴリ情報が示す順位に応じた値が設定される。この構成により、フラグ値を参照することによって連続演出を実行する起因となったカテゴリ情報の種類、即ち実施中の連続演出によって遊技者に与えることが可能な大当り期待度が判別できる。従って、第1連続演出の実行を示すフラグ値と、受信したカテゴリ情報とを比較すること(カテゴリ比較手段)により、実施中の連続演出(の最終演出)よりも大当り期待度が高い演出が可能か否かを判定可能としている。
S660に続いては、第1連続演出の連続回数設定値に保留数カウンタの値を設定し(S670)リターンする。S670が実施されると、後述する変動指示信号受信処理の実施に応じて、第1連続演出がS670で設定された回数の変動表示に亘って実施される。
次に、S640が否定判定だった場合に実施される、受信したカテゴリ情報が「1」以外の場合の第1連続演出の実行判定について説明する。図9のS640が否定判定なら(S640:NO)、図10のフローチャートに進み、受信したカテゴリ情報が「2」か否か、即ち先読み判定の結果がリーチ(ハズレ)か否か判定する(S700)。肯定判定なら(S700:YES)、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報2受信時に第1連続演出を実施する値か否かを判定する(S710)。図18の図表に示すように、カテゴリ情報2の場合に第1連続演出を実施する値は16、26の2個となる。従って先読み判定の結果がリーチ(ハズレ)に基づくカテゴリ情報2を受信した場合は、S600からS640の条件を満たした場合において2/30で第1連続演出を実行する設定となる。この設定確率は、カテゴリ情報1よりも高いが後述するカテゴリ情報3の場合に比べて低い値となる。
S710が否定判定なら(S710:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S710:YES)、第1連続演出フラグに「2」を設定する(S720)。この場合にフラグに設定する「2」は、前述したように、カテゴリ情報2を基にして(第1)連続演出を実行する場合に設定される値である。S720に続いては、図9のS670の処理に進む。
S700が否定判定なら(S700:NO)、図11のフローチャートに進み、受信したカテゴリ情報が「3」か否か、即ち先読み判定の結果がスーパーリーチ(ハズレ)か否か判定する(S800)。肯定判定なら(S800:YES)、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報3受信時に第1連続演出を実施する値か否かを判定する(S810)。図18の図表に示すように、カテゴリ情報3の場合に第1連続演出を実施する値は4、14、24の3個となる。従って先読み判定の結果がスーパーリーチ(ハズレ)に基づくカテゴリ情報3を受信した場合は、S600からS640の条件を満たした場合において3/30で第1連続演出を実行する設定となる。この設定確率は、カテゴリ情報2よりも高いが後述するカテゴリ情報4の場合に比べて低い値となる。
S810が否定判定なら(S810:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S810:YES)、第1連続演出フラグに「3」を設定する(S820)。この場合にフラグに設定する「3」は、前述したように、カテゴリ情報3を基にして(第1)連続演出を実行する場合に設定される値である。S820に続いては、図9のS670の処理に進む。
S800が否定判定なら、即ち受信したカテゴリ情報が「4」なら(S800:NO)、図12のフローチャートに進み、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報4受信時に第1連続演出を実施する値か否かを判定する(S900)。図18の図表に示すように、カテゴリ情報4の場合に第1連続演出を実施する値は1から29までの奇数15個となる。従って先読み判定の結果が大当りに基づくカテゴリ情報4を受信した場合は、S600からS640の条件を満たした場合において15/30で第1連続演出を実行する設定となる。この設定確率は、カテゴリ情報4が大当り確定を示すカテゴリであるため、1から4のカテゴリ情報の中で最も高い値となる。
S900が否定判定なら(S900:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S900:YES)、第1連続演出フラグに「4」を設定する(S910)。この場合にフラグに設定する「4」は、前述したように、カテゴリ情報4を基にして(第1)連続演出を実行する場合に設定される値である。S910に続いては、図9のS670の処理に進む。
次に、図9のS620が否定判定だった場合、即ち第1連続演出が実行中の場合における先読み演出の設定処理を説明する。図9のS620が否定判定なら(S620:NO)、図13のフローチャートに進み、第1連続演出フラグの値が「3」か否か判定する(S1010)。本実施例では、S600の判定でカテゴリ情報4(大当り)が記憶されていた場合はリターンとなる。従って、実行中の第1連続演出がカテゴリ情報4を基にしていた場合も、大当りより期待度の高い予告演出の実施は不可能なため連続した先読み予告演出の設定は行われない。但し、既にカテゴリ4(大当り)が記憶された状況においても、受信したカテゴリ情報が「4」であれば先読み予告演出を設定する構成も考えられる。
S1010が肯定判定なら、即ち実行中の第1連続演出がスーパーリーチ(ハズレ)となる先読み判定を基にしたものなら(S1010:YES)、受信したカテゴリ情報が「4」(先読み判定が大当り)か否か判定する(S1020)。否定判定なら(S1020:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S1020:YES)、第2連続演出の連続可能回数が1よりも大きいか否か判定する(S1030)。この判定は、保留数カウンタの値と実行中の第1連続演出の残りの回数との差が1より大きいか否かを判定するものであり、第1連続演出が終了した次の変動表示から第2連続演出を連続して実行した場合、2回以上の連続が実施可能か否かの判定となる。尚、実行中の第1連続演出の残りの回数は、S670で設定した連続演出の連続回数(フラグ設定時の保留数カウンタの値)から、実際に実行された第1連続演出の回数となる第1連続演出カウンタの値を減算した値となる。
S1030が否定判定なら(S1030:NO)リターンし、肯定判定なら(S1030:YES)、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報4受信時に第2連続演出を実施する値か否かを判定する(S1040)。図18の図表に示すように、カテゴリ情報4の場合に第2連続演出を実施する値は1から29までの奇数に0、10、20を加えた18個となる。従って、第1連続演出の実施中に先読み判定の結果が大当りに基づくカテゴリ情報4を受信した場合は、18/30で第2連続演出を実行する設定となる。
S1040が否定判定なら(S1040:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S1040:YES)、第2連続演出フラグに「4」を設定する(S1050)。この場合にフラグに設定する「4」は、前述したように、カテゴリ情報4を基にして(第2)連続演出を実行する場合に設定される値である。
S1050に続いては、第2連続演出の連続回数設定値に、保留数カウンタ−(第1連続演出連続回数設定値−第1連続演出カウンタ)の演算処理結果、即ち保留数カウンタの値と実行中の第1連続演出の残りの回数との差を設定し(S1060)リターンする。S1060が実施されると、第2連続演出の待機状態となり、第1連続演出が終了すると(S670で設定した回数の第1連続演出を実施すると)、次の変動表示から第2連続演出をS1060で設定した回数の変動表示に亘って実施する。
S1010からS1060の処理が示すように、実行中の第1連続演出がスーパーリーチ(ハズレ)となる先読み判定を基にした場合(第1連続演出フラグ=3)、大当りとなる先読み判定を基にしたカテゴリ情報4を受信した場合のみ第2連続演出を実施する構成となっている。これは、大当りの期待度が増加する場合のみ連続した先読み演出を実行することを示している。
S1010が否定判定なら(S1010:NO)、図14に示すフローチャートに進み、第1連続演出フラグの値が「2」か否か判定する(S1100)。肯定判定なら、即ち実行中の第1連続演出がリーチ(ハズレ)となる先読み判定を基にしたものなら(S1100:YES)、受信したカテゴリ情報が「4」(先読み判定が大当り)か否か判定する(S1110)。肯定判定なら(S1110:YES)、S1030に進む。
S1110が否定判定なら(S1110:NO)受信したカテゴリ情報が「3」(先読み判定がスーパーリーチ(ハズレ))か否か判定する(S1120)。肯定判定なら(S1120:YES)、第2連続演出の連続可能回数が1よりも大きいか否か判定し(S1130)否定判定なら(S1130:NO)リターンし、肯定判定なら(S1130:YES)、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報3受信時に第2連続演出を実施する値か否かを判定する(S1140)。図18の図表に示すように、カテゴリ情報3の場合に第2連続演出を実施する値は4、8、14、18、24、28の6個となる。従って、第1連続演出の実施中に先読み判定の結果がスーパーリーチ(ハズレ)に基づくカテゴリ情報3を受信した場合は、6/30で第2連続演出を実行する設定となる。
S1140が否定判定なら(S1140:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S1140:YES)、第2連続演出フラグに「3」を設定する(S1150)。この場合にフラグに設定する「3」は、前述したように、カテゴリ情報3を基にして(第2)連続演出を実行する場合に設定される値である。S1150の処理後、S1060に進む。
S1100が否定判定なら、即ち第1連続演出フラグの値が1であれば(S1100:NO)、図15に示すフローチャートに進み、受信したカテゴリ情報が「4」(先読み判定が大当り)か否か判定する(S1200)。肯定判定なら(S1200:YES)、S1130に進み、否定判定なら(S1200:NO)受信したカテゴリ情報が「3」(先読み判定がスーパーリーチ(ハズレ))か否か判定する(S1210)。肯定判定なら(S1210:YES)、S1130に進み、否定判定なら(S1210:NO)受信したカテゴリ情報が「2」(先読み判定がリーチ(ハズレ))か否か判定する(S1220)。
S1220が肯定判定なら(S1220:YES)第2連続演出の連続可能回数が1よりも大きいか否か判定し(S1230)否定判定なら(S1230:NO)リターンし、肯定判定なら(S1230:YES)、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が、カテゴリ情報2受信時に第2連続演出を実施する値か否かを判定する(S1240)。図18の図表に示すように、カテゴリ情報2の場合に第2連続演出を実施する値は6、16、26の3個となる。従って、第1連続演出の実施中に先読み判定の結果がリーチ(ハズレ)に基づくカテゴリ情報2を受信した場合は、3/30で第2連続演出を実行する設定となる。
S1240が否定判定なら(S1240:NO)リターンに抜け、肯定判定なら(S1240:YES)、第2連続演出フラグに「2」を設定する(S1150)。この場合にフラグに設定する「2」は、前述したように、カテゴリ情報2を基にして(第2)連続演出を実行する場合に設定される値である。S1250の処理後、S1060に進む。
以上が先読み信号受信処理となる。この処理は、カテゴリ情報受信時に第1連続演出及び第2連続演出が実行中でなければ受信したカテゴリ情報の種類に応じて第1連続演出の実行を判定し、第1連続演出の実行中にカテゴリ情報を受信した場合は、実施中の第1連続演出の基となるカテゴリ情報の種類(第1連続演出フラグの値)と、受信したカテゴリ情報の種類を比較して、受信したカテゴリ情報の方が大当り期待度の高い演出が可能であれば(第1連続演出フラグの値よりも受信したカテゴリ情報の種類を示す値のほうが大きければ)、第2連続演出の実行を判定する構成となっている。
次に、サブ統合制御装置53が実行する変動指示信号受信処理を図19に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、主制御装置50から受信した変動指示信号に応じて演出図柄表示装置54bに表示する演出図柄の表示態様を選択し、その選択した内容を演出図柄表示装置54bを制御する演出図柄制御装置54aに指示する処理である。変動指示信号受信処理を開始すると、主制御装置50から変動指示信号を受信したか否か判定する(S1300)。否定判定なら(S1300:NO)リターンし、肯定判定なら(S1300:YES)、振分乱数の抽出と(S1310)、保留数カウンタのデクリメント(S1320)を行い、保留数指示信号を演出図柄制御装置54aに送信する(S1330)。
続いて、第1連続演出フラグが0よりも大きいか、即ち第1連続演出を実行中か若しくは待機中か否か判定し(S1340)、肯定判定なら(S1340:YES)、第1連続演出判別フラグが0か否か判定する(S1350)。第1連続演出判別Fは、複数備える第1連続演出の演出態様の中から実行する第1連続演出の種類を判別するためのフラグであり、フラグ値に応じた第1(第2)連続演出の演出内容は図21(1)に示す内容となり、詳細は図22を用いて後述する。S1350が肯定判定なら、即ち、第1連続演出フラグの設定後、実際の第1連続演出となる変動表示が未だ未実行の待機状態であったなら(S1350:YES)、図21(2)の図表に示す内容で第1連続演出フラグの値とS1320で抽出した振分乱数の値を基に(第1)連続演出の種類を選択し(S1360)、選択した種類に対応した第1連続演出判別フラグの値を設定する(S1370)。
S1350が否定判定(S1350:NO)、又はS1370の処理に続いては、第1連続演出カウンタのインクリメントを行い(S1380)、受信した変動指示信号とS1310で抽出した振分乱数の値と第1連続演出判別フラグの値とに応じてサブ統合制御装置53が記憶する複数種類の変動態様及び第1連続演出の態様の中から演出図柄表示装置54bに表示する演出表示態様の種類を選択し(S1390)、上記処理によって選択された演出表示態様を演出図柄表示装置54bに表示する指示信号を演出図柄制御装置54aに送信し(S1400)、リターンに抜ける。
S1340が否定判定、即ち第1連続演出が実行中(又は待機中)でなければ(S1340:NO)、第2連続演出フラグが0よりも大きいか否か判定し(S1410)、否定判定なら(S1410:NO)、受信した変動指示信号とS1310で抽出した振分乱数の値に応じてサブ統合制御装置53が記憶する複数種類の変動態様の中から演出図柄表示装置54bに表示する演出表示態様の種類を選択し(S1415)S1400に進む。
S1410が肯定判定なら(S1410:YES)、第2連続演出判別フラグが0か否か判定する(S1420)。第2連続演出判別Fも、複数備える第2連続演出の演出態様の中から実行する第2連続演出の種類を判別するためのフラグであり、フラグ値に応じた第2連続演出の演出内容は図21(1)に示す内容となり、詳細は図23を用いて後述する。S1420が肯定判定なら、即ち、第2連続演出フラグの設定後、実際の第2連続演出となる変動表示が未だ未実行の待機状態であったなら(S1420:YES)、図21(2)の図表に示す内容で第2連続演出フラグの値とS1320で抽出した振分乱数の値を基に第2連続演出の種類を選択し(S1430)、選択した種類に対応した第2連続演出判別フラグの値を設定する(S1440)。
S1420が否定判定(S1420:NO)、又はS1440の処理に続いては、第2連続演出カウンタのインクリメントを行い(S1450)、受信した変動指示信号とS1310で抽出した振分乱数の値と第2連続演出判別フラグの値と第2連続演出カウンタの値(連続演出のステップ数を判断)とに応じてサブ統合制御装置53が記憶する複数種類の変動態様及び第2連続演出の態様の中から演出図柄表示装置54bに表示する演出表示態様の種類を選択し(S1460)、S1400に進む。
以上が変動指示信号受信処理となる。変動指示信号受信に応じて変動態様を選択する時に、第1連続演出フラグと第2連続演出フラグの両方が成立している場合があるが、第1連続演出フラグの判定を先に実施することにより第1連続演出を優先して実施する構成となる。
次に、サブ統合制御装置53が実施する図柄確定コマンド受信処理を図20に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、演出図柄の確定表示を指示すると共に、確定表示を契機として、連続演出に係る各種フラグ(第1、第2連続演出フラグ、第1、第2連続演出判別フラグ)及び、第1、第2連続演出カウンタのクリアを実施する処理となる。
図柄確定コマンド受信処理を開始すると、主制御装置50から図柄確定コマンドを受信したか否か判定する(S1500)。否定判定なら(S1500:NO)リターンし、肯定判定なら(S1500:YES)、演出図柄の確定表示を指示する信号を演出図柄制御装置54aに送信し(S1510)、第1連続演出フラグが0よりも大きいか否か判定する(S1520)。肯定判定なら(S1520:YES)、第1連続演出カウンタがS670で設定した値(第1連続演出の連続回数設定値)と同一か否か判定し(S1530)、否定判定なら(S1530:NO)リターンし、肯定判定なら、即ち第1連続演出が設定された連続回数を消化していたら(S1530:YES)、第1連続演出フラグと第1連続演出判別フラグと第1連続演出カウンタとをクリアし(S1540、S1550、S1560)リターンする。
S1520が否定判定なら(S1520:NO)、第2連続演出フラグが0よりも大きいか否か判定する(S1570)。否定判定なら(S1570:NO)リターンし、肯定判定なら(S1570:YES)、第2連続演出カウンタがS1060で設定した値(第2連続演出の連続回数設定値)と同一か否か判定し(S1580)、否定判定なら(S1580:NO)リターンし、肯定判定なら、即ち第2連続演出が設定された連続回数を消化していたら(S1580:YES)、第2連続演出フラグと第2連続演出判別フラグと第2連続演出カウンタとをクリアし(S1590、S1600、S1610)リターンする。
以上が図柄確定コマンド受信処理となる。第1連続演出フラグのクリア処理を変動表示終了後となる図柄確定時(確定図柄表示時)に行うことにより、第1連続演出の最後の変動表示が終了するまで第1連続演出フラグが保持される。従って、第1連続演出の最後の変動表示が終了する第2連続演出の実行設定が可能な構成となっている。これにより、第1連続演出の実行後に連続して第2連続演出が実行される機会を増加させ、独自の遊技性をアピールする効果がある。
次に、本実施例で図柄表示装置54bに表示される第1連続演出の表示内容を図22に示す図を用いて説明する。図22(1)は、第1連続演出判別フラグが1の場合に表示される第1連続演出1の表示演出態様を示す図である。この場合の第1連続演出では、左、右、中の3個の演出図柄が画面下部で変動表示を開始する毎に、キャラクタA1が画面上部に約5.0秒間出現する演出態様を繰返し実施する。尚、キャラクタA1は、第1連続演出となる変動表示が実施される毎に変化してもよく、その態様変化によって遊技者に与える期待感が変化しない範囲(例えば大きさや数の変化や、暖色系への色変化は行わない)であれば変化してもよい。
図22(2)は、第1連続演出判別フラグが2の場合に表示される第1連続演出2の表示演出態様を示す図である。この場合の第1連続演出は、左、右、中の3個の演出図柄が画面下部で変動表示を開始する毎に、キャラクタB1が画面上部に約5.0秒間出現する演出態様を繰返し実施する。尚、キャラクタB1は、第1連続演出となる変動表示が実施される毎に変化してもよく、その態様変化によって遊技者に与える期待感が変化しない範囲(例えば大きさや数の変化や、暖色系への色変化は行わない)であれば変化してもよい。
図22(3)は、第1連続演出判別フラグが3の場合に表示される第1連続演出3の表示演出態様を示す図である。この場合の第1連続演出は、左、右、中の3個の演出図柄が画面下部で変動表示を開始する毎に、キャラクタC1が画面上部に約5.0秒間出現する演出態様を繰返し実施する。尚、キャラクタC1は、第1連続演出となる変動表示が実施される毎に変化してもよく、その態様変化によって遊技者に与える期待感が変化しない範囲(例えば大きさや数の変化や、暖色系への色変化は行わない)であれば変化してもよい。
キャラクタA1、B1、C1の出現割合は、図21(2)に示すように大当り期待度が高いほど(第1連続演出フラグの値が大きいほど)、第1連続演出3が多く出現する(第1連続演出判別フラグ3を設定する)ように構成されている。従って遊技者は、同じ第1連続演出でも第1連続演出1よりも第1連続演出2、第1連続演出2よりも第1連続演出3の順に大きな期待度を抱く構成である。
また、本実施例では、遊技領域26に備えられた液晶枠飾り28の窓部28aの上部に、サブ統合制御装置53によって可動制御が可能な可動体80が備えられており、該可動体80を第1連続演出実施時に作動させる構成も考えられる。この場合、第1連続演出判別フラグに1、2、3のどの値が設定されていても、可動体80は常時停止位置となるLCD画面の上辺から、LCD画面の1/3の位置まで下に向かって移動し、その後常時停止位置に戻る動作を1回行う。この動作は左、右、中の3個の演出図柄が変動を開始する時期(第1連続演出を示すキャラクタを表示開始する時期)に開始するのが好適である。
尚、第1連続演出判別フラグの値に応じて可動体80の作動内容を変化させる構成も考えられる。その場合、演出図柄表示装置54bで実施される表示態様と同じく、第1連続演出判別フラグの値が大きいほど遊技者に大きな期待度を与える構成にするため、第1連続演出判別フラグの値が大きくなるほど可動体80の作動回数を多くしたり、作動範囲を拡大したりする構成が好適である。
次に、本実施例で図柄表示装置54bに表示される第2連続演出の表示内容を図23を用いて説明する。図23は、第2連続演出判別フラグに1が設定された場合に実施する、第2連続演出1の表示演出態様を示す図であり、変動表示が連続するごとに表示態様が変化する内容をステップ1からステップ4で示している。ステップ1(1回目の第2連続演出)では、左、右、中の演出図柄が変動表示を開始すると、画面上部にA1を約5.0秒間表示すると共に、A1の表示期間と作動期間を同じくして可動体80が通常停止位置から画面中央まで下上の動作を1回行う。
ステップ2(2回目の第2連続演出)では、左、右、中の演出図柄が変動表示を開始すると、画面上部にキャラクタA1を拡大したA2を約5.0秒間表示すると共に、A2の表示期間と作動期間を同じくして可動体80が通常停止位置から画面中央まで下上の動作を1回行う。
ステップ3(3回目の第2連続演出)では、左、右、中の演出図柄が変動表示を開始すると、画面上部にキャラクタA2更に拡大したA3を約5.0秒間表示すると共に、A3の表示期間と作動期間を同じくして可動体80が通常停止位置から画面中央まで下上の動作を1回行う。
ステップ4(4回目の第2連続演出)では、左、右、中の演出図柄が変動表示を開始すると、画面上部にキャラクタA3から画面いっぱいまで拡大したA4を約5.0秒間表示すると共に、A4の表示期間と作動期間を同じくして可動体80が通常停止位置から画面中央まで下上の動作を1回行う。
このように、第2連続演出の連続回数の増加に伴い、表示するキャラクタの大きさを拡大することで、大当りの期待感を徐々に増幅させる演出となっている。尚、第2連続演出判別フラグの値が2の場合は、連続回数が増加するごとにB1、B2、B3、B4をB1から徐々に大きさを拡大しながら表示し、第2連続演出判別フラグの値が3の場合は、連続回数が増加するごとにC1、C2、C3、C4をC1から徐々に大きさを拡大しながら表示する構成となっている。
第2連続演出でも、キャラクタA1、B1、C1の出現割合は、図21(2)に示すように大当り期待度が高いほど(第2連続演出フラグの値が大きいほど)、第2連続演出3が多く出現する(第2連続演出判別フラグ3を設定する)ように構成されている。従って遊技者は、同じ第2連続演出でも第2連続演出1よりも第2連続演出2、第2連続演出2よりも第2連続演出3の順に期待度を大きくすることになる。
また、本実施例における第2連続演出実行時の可動体80は、ステップ1からステップ4まで同一の動作を行うが、連続回数が増加するごとに(ステップアップするごとに)、作動範囲を拡大したり作動回数を増加させる構成が考えられる。更に、第2連続演出判別フラグの値に応じて可動体80の作動内容を変化させる構成も考えられ、連続回数の増加と第2演出判別フラグの値に応じて可動体80の作動範囲と作動回数を組み合わせる構成も考えられる。
これは例えば、第2連続演出フラグの値に応じて可動体80の作動回数を変化させ、第2連続演出判別フラグの値に応じて可動体80の作動範囲を変化させる制御を行うことによって可能となる。当然のことながらフラグ値が大きいほど作動回数が多くなり作動範囲が広くなる。
第1連続演出でA1が表示されていた場合(第1連続演出判別フラグに1が設定されていた場合)は、第2連続演出の実行時にはA1を表示(第2連続演出判別フラグに1を設定)し、同様に第1連続演出でB1が表示されていた場合(第1連続演出判別フラグ値2)は、第2連続演出の実行時にはB1を表示(第2連続演出判別フラグ値2)し、第1連続演出でC1が表示されていた場合(第1連続演出判別フラグ値3)は、第2連続演出の実行時にはC1を表示(第2連続演出判別フラグ値3)する構成としてもよく、このように、第1連続演出判別フラグのフラグ値を第2連続演出判別フラグの値に引き継ぐ構成も考えられる。
第1連続演出判別フラグの値を第2連続演出判別フラグの値として引き継ぐことにより、キャラクタの種類が例えばC1からB1に変化することにより期待感が減少することを防止する効果があり、第1連続演出から第2連続演出に継続(発展)するといった期待度の増加を演出する上で、出現するキャラクタ自身による期待度の減少を防ぐ構成として望ましい。
以上が実施例の説明となる。本実施例では、第1連続演出の実行と受信したカテゴリ情報が上位であることを条件に、第2連続演出を実行したが、該第2連続演出の実行と受信したカテゴリ情報の上位を条件に第3連続演出を、更に同様の条件で第4連続演出を実行する構成も考えられる。
この構成とする場合、本実施例では図9のS610の判定で第2連続演出が実行中であればリターンに抜けたが、第3連続演出を実行する場合にはリターンせず、第2連続演出フラグの値と受信したカテゴリ情報を比較し、受信したカテゴリ情報が上位なら、連続演出が可能な保留数があるか、S520で抽出した先読み演出実施判定用乱数値が第3連続演出の実施値か、を判定し第3連続演出フラグの値に受信したカテゴリ情報に応じた値を設定する構成が好適である。
また、第1連続演出の実行は、第1(第2)連続演出とは異なる先読み演出の実行中と、受信したカテゴリ情報が該先読み演出の起因となったカテゴリ情報よりも上位であることを条件としてもよい。
本実施例における第2連続演出は、毎回ステップ1から連続演出としての演出を開始したが、このように毎回ステップ1から開始するのではなく、ステップ4が毎回第2連続演出の最終演出となるように、開始するステップをS1060で設定した第2連続演出の連続回数を示す値に応じて調整する構成も考えられる。
この構成とする場合、例えば、S1060で設定された連続回数が3であれば、第2連続演出の1回目の変動時(第2連続演出カウンタの値が1の場合)でも、S1460で選択される第2連続演出の態様はステップ2となる。