JP5734123B2 - トナー - Google Patents
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Description
該樹脂(a)は結晶性樹脂であり、
示差走査熱量計を用いた該トナーの吸熱量測定において、該結着樹脂に由来する吸熱ピーク温度(Tp)が50℃以上80℃以下であり、
該トナーの粘弾性測定において、温度T[℃]における損失弾性率G”[Pa]をG”(T)とした時、G”(Tp−10)が5.0×107Pa以上5.0×108Pa以下、G”(Tp+10)が5.0×105Pa以上5.0×106Pa以下であり、且つ、損失弾性率G”[Pa]が下式(1)乃至(3)
−0.10≦Log[G”(Tp−20)]−Log[G”(Tp−10)]≦0.50・・・(1)
0.10≦Log[G”(Tp+10)]−Log[G”(Tp+30)]≦1.00・・・(2)
Log[G”(Tp−5)]−Log[G”(Tp+5)]≧1.0 ・・・(3)
を満足することを特徴とする。
本発明者らは、上述した結晶性ポリエステルを用いたトナーの種々の問題点について検討を重ねた結果、本発明に至った。
−0.10≦Log[G”(Tp−20)]−Log[G”(Tp−10)]≦0.50・・・(1)
0.10≦Log[G”(Tp+10)]−Log[G”(Tp+30)]≦1.00・・・(2)
Log[G”(Tp−5)]−Log[G”(Tp+5)]≧1.0・・・(3)
上記(2)式の値が0.10より小さい場合、温度変化に対する粘性の変化が小さいため、定着時において粘性を十分に低下させることが出来なくなり、得られる画像は光沢度が不足しやすくなる。一方、(2)式の値が1.00より大きい場合、温度変化に対する粘性の変化が大きいため、高温オフセットを生じやすくなり、また、定着器の温度ムラの影響を受けやすく、画像の光沢度ムラが発生しやすくなる。
上記(3)式が1.0より小さい場合、結晶性成分の持つシャープメルト性が発揮しにくく、低温での定着性が低下する。
結晶構造をとり得る部位を形成する好適な成分は、結晶性ポリエステルである。結晶性ポリエステルは、炭素数4以上20以下の脂肪族ジオールおよび多価カルボン酸を原料として用いるのが好ましい。
これらのうちテレフタル酸が、入手容易性、低融点のポリマーを形成しやすいという点で好ましい。
前記非晶性成分を形成する樹脂としては、非晶性であれば特に限定しない。公知のトナー用非晶性結着樹脂をそのまま使用できる。ただし、前記非晶性成分を形成する樹脂のガラス転移温度は、50℃以上130℃以下であるのが好ましい。より好ましくは、70℃以上130℃以下である。この範囲内であることで、定着領域における弾性が維持されやすい。
炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6以上20以下の芳香族ジイソシアネート、炭素数2以上18以下の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4以上15以下の脂環式ジイソシアネート、及びこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物。以下、変性ジイソシアネートともいう)、並びにこれらの2種以上の混合物。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナウバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
本発明においては、炭化水素系ワックスを使用することも好ましい形態の一つである。
本発明のトナー粒子に添加する無機微粉体としては、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、アルミナ微粉体またはそれらの複酸化物微粉体の如き微粉体が挙げられる。該無機微粉体の中でもシリカ微粉体及び酸化チタン微粉体が好ましい。
本発明のトナーの各種物性の測定方法について以下に説明する。
本発明におけるトナー中の結着樹脂に由来する吸熱ピーク温度Tpは、DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行う。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
ワックスの融点は、DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行った。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
本発明におけるTgの測定方法は、DSC Q1000(TA Instruments社製)を用いて以下の条件にて測定を行った。
・モジュレーションモード
・昇温速度:0.5℃/分
・モジュレーション温度振幅:±1.0℃/分
・測定開始温度:25℃
・測定終了温度:130℃
昇温速度を変えるときは、新しい測定サンプルを用意した。昇温は1度のみ行い、「Reversing Heat Flow」を縦軸にとることでDSCカーブを得、オンセット値を本発明のTgとした。
粘弾性測定装置(レオメーター)ARES(Rheometrics Scientific社製)を用いて測定を行う。測定の概略は、Rheometrics Scientific社製発行のARES操作マニュアル902−30004(1997年8月版)、902−00153(1993年7月版)に記載されているが、以下の通りである。
・測定治具:torsion rectangular
・測定試料:トナー粒子を、加圧成型機を用い幅約12mm、高さ約20mm、厚み約2.5mmの直方体型試料を作製する(常温で1分間15kNを維持する)。加圧成型機はNPaシステム社製100kNプレスNT−100Hを用いる。
・測定周波数 :6.28ラジアン/秒
・測定歪みの設定:初期値を0.1%に設定し、自動測定モードにて測定を行う。
・試料の伸長補正:自動測定モードにて調整。
・測定温度 :30℃から150℃まで毎分2℃の割合で昇温する。
・測定間隔 :30秒おき、すなわち1℃おきに粘弾性データを測定する。
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量分布、ピーク分子量、及び数平均分子量は、樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分を、THFを溶媒としたGPC(ゲルパーメイションクロマトグラフィ)により測定した。測定条件は以下の通りである。
樹脂(試料)とTHFとを約0.5乃至5mg/ml(例えば約5mg/ml)の濃度で混合し、室温にて数時間(例えば5乃至6時間)放置した後、充分に振とうし、THFと試料を試料の合一体がなくなるまで良く混ぜた。更に、室温にて12時間以上(例えば24時間)静置した。この時、試料とTHFの混合開始時点から、静置終了の時点までの時間が24時間以上となる様にした。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度に於けるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.5乃至5mg/mlに調整した樹脂のTHF試料溶液を50乃至200μl注入して測定した。
装置:LC−GPC 150C(ウォーターズ社製)
カラム:KF801,802,803,804,805,806,807(ショウデックス製)の7連
カラム温度:40℃
移動相:THF(テトラヒドロフラン)
樹脂微粒子の粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100)(日機装社製)を用い、0.001μm乃至10μmのレンジ設定で測定を行い、個数平均粒子径(μm又はnm)として測定した。なお、希釈溶媒としては水を選択した。
樹脂(a)中の結晶構造をとりうる部位の割合の測定は、1H−NMRにより以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :測定ブロックポリマー50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製する。
結晶構造をとりうる部位の割合(モル%)
={(S1/n1)/((S1/n1)+(S2/n2))}×100
上記結晶構造をとりうる部位の割合(モル%)を各成分の分子量により質量%に換算する。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・セバシン酸 136.8質量部
・1,4−ブタンジオール 63.2質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、180℃にて6時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、更に2時間保持した。粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることで、結晶性ポリエステル1を合成した。結晶性ポリエステル1の物性を表1に示す。
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル2を合成した。結晶性ポリエステル2の物性を表1に示す。
・セバシン酸 76.0質量部
・アジピン酸 55.0質量部
・1,4−ブタンジオール 69.0質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル3を合成した。結晶性ポリエステル3の物性を表1に示す。
・ドデカン二酸 112.2質量部
・1,10−デカンジオール 87.8質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル4を合成した。結晶性ポリエステル4の物性を表1に示す。
・セバシン酸 107.0質量部
・アジピン酸 27.0質量部
・1,4−ブタンジオール 66.0質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル5を合成した。結晶性ポリエステル5の物性を表1に示す。
・オクタデカン二酸 152.6質量部
・1,4−ブタンジオール 47.4質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル6を合成した。結晶性ポリエステル6の物性を表1に示す。
・セバシン酸 112.5質量部
・アジピン酸 22.0質量部
・1,4−ブタンジオール 65.5質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル7を合成した。結晶性ポリエステル7の物性を表1に示す。
・テトラデカン二酸 135.0質量部
・1,6−ヘキサンジオール 65.0質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル8を合成した。結晶性ポリエステル8の物性を表1に示す。
・セバシン酸 125.0質量部
・1,6−ヘキサンジオール 75.0質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
結晶性ポリエステル1の合成において、原料の仕込みを以下のように変えた以外は全て同様にして、結晶性ポリエステル9を合成した。結晶性ポリエステル9の物性を表1に示す。
・セバシン酸 138.0質量部
・1,4−ブタンジオール 62.0質量部
・酸化ジブチルスズ 0.1質量部
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
30.0質量部
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
34.0質量部
・テレフタル酸 30.0質量部
・フマル酸 6.0質量部
・酸化ジブチル錫 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、215℃にて5時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、更に5時間保持し反応を進ませた。非晶性ポリエステルである非晶性樹脂1を得た。非晶性樹脂1は、Mnが2,200、Mwが9,800、Tgは60℃であった。
加熱乾燥した二口フラスコに、窒素を導入しながら以下の原料を仕込んだ。
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
30.0質量部
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
33.0質量部
・テレフタル酸 21.0質量部
・無水トリメリット酸 1.0質量部
・フマル酸 3.0質量部
・ドデセニルコハク酸 12.0質量部
・酸化ジブチル錫 0.1質量部
減圧操作により系内を窒素置換した後、215℃にて5時間撹拌を行った。その後、撹拌を続けながら減圧下にて230℃まで徐々に昇温し、更に2時間保持した。粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させることで、非晶性ポリエステルである非晶性樹脂2を得た。非晶性樹脂2は、Mnが7,200、Mwが43,000、Tgは63℃であった。
・キシリレンジイソシアネート(XDI) 117.0質量部
・シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 83.0質量部
・アセトン 200.0質量部
撹拌装置および温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記原料を仕込んだ。50℃まで加熱し、15時間かけてウレタン化反応を施した。その後、ターシャリーブチルアルコール3.0質量部を添加し、イソシアネート末端を修飾した。溶媒であるアセトンを留去し、非晶性樹脂3を得た。得られた非晶性樹脂3はMnが4,400、Mwが20,000であった。
・結晶性ポリエステル1 210.0質量部
・キシリレンジイソシアネート(XDI) 56.0質量部
・シクロヘキサンジメタノール(CHDM) 34.0質量部
・テトラヒドロフラン(THF) 300.0質量部
撹拌装置および温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記原料を仕込んだ。50℃まで加熱し、15時間かけてウレタン化反応を施した。その後、ターシャリーブチルアルコール3.0質量部を添加し、イソシアネート末端を修飾した。溶媒であるTHFを留去し、ブロックポリマー1を得た。得られたブロックポリマーの物性を表3に示す。
ブロックポリマー1の合成において、表2に示す材料、配合量に変更することによりブロックポリマー2乃至24を得た。得られたブロックポリマー2乃至24の物性を表3に示す。
・結晶性ポリエステル1 195.0質量部
・非晶性ポリエステル1 105.0質量部
・酸化ジブチル錫 0.1質量部
撹拌装置および温度計を備えた反応容器中に、窒素置換をしながら上記原料を仕込んだ。200℃まで加熱し、5時間かけてエステル反応を施した。ブロックポリマー25を得た。得られたブロックポリマー25の物性を表3に示す。
撹拌装置のついたビーカーに、アセトンを100.0質量部、ブロックポリマー1を100.0質量部投入し、温度40℃で完全に溶解するまで撹拌を続け、ブロックポリマー樹脂溶液1を調製した。ブロックポリマー1に代えてブロックポリマー2乃至25を用いる以外は同様にして、ブロックポリマー樹脂溶液2乃至25を調製した。
撹拌装置のついたビーカーに、アセトンを100.0質量部、非晶性樹脂2を100.0質量部投入し、温度40℃で完全に溶解するまで撹拌を続け、非晶性樹脂溶液1を調製した。
滴下ろうとを備え、加熱乾燥した二口フラスコに、ノルマルヘキサン870.0質量部を仕込んだ。別のビーカーに、ノルマルヘキサン42.0質量部、ベヘニルアクリレート52.0質量部、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.3質量部を仕込み、20℃にて撹拌、混合して単量体溶液を調製し、滴下ろうとに導入した。反応容器を窒素置換した後、密閉下、40℃にて1時間かけて単量体溶液を滴下した。滴下終了から3時間撹拌を続け、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.3質量部およびノルマルヘキサン42.0質量部の混合物を再度滴下し、40℃にて3時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、個数平均粒径200nm、固形分量20.0質量%の樹脂微粒子分散液1を得た。
・結晶性ポリエステル9 115.0質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5.0質量部
・イオン交換水 180.0質量部
以上の各成分を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行い、個数平均粒径が180nm、固形分量が40.0質量%の結晶性ポリエステル樹脂分散液1を得た。
・非晶性樹脂2 115.0質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5.0質量部
・イオン交換水 180.0質量部
以上の各成分を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行い、個数平均粒径が210nm、固形分量が40.0質量%の非晶性樹脂分散液1を得た。
・非晶性樹脂3 115.0質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5.0質量部
・イオン交換水 180.0質量部
以上の各成分を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行い、個数平均粒径が200nm、固形分量が40.0質量%の非晶性樹脂分散液2を得た。
・カルナウバワックス(融点81℃) 16.0質量部
・ニトリル基含有スチレンアクリル樹脂(スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリロニトリル=60.0/30.0/10.0(質量比)、ピーク分子量8500)
8.0質量部
・アセトン 76.0質量部
上記を撹拌羽根突きのガラスビーカー(IWAKIガラス製)に投入し、系内を70℃に加熱することでカルナウバワックスをアセトンに溶解させた。
・パラフィンワックス(HNP10;融点75℃、日本精蝋社製) 45.0質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5.0質量部
・イオン交換水 200.0質量部
以上を混合し95℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、個数平均粒径が200nm、固形分量が25.0質量%のワックス分散液2を得た。
・C.I.ピグメントブルー15:3 100.0質量部
・アセトン 150.0質量部
・ガラスビーズ(1mm) 200.0質量部
上記材料を耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、ナイロンメッシュでガラスビーズを取り除き、着色剤分散液1を得た。
・C.I.Pigment Blue15:3 45.0質量部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5.0質量部
・イオン交換水 200.0質量部
上記材料を耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、ナイロンメッシュにてガラスビーズを取り除き、着色剤分散液2を得た。
個数平均粒径0.25μmのマグネタイト粒子に対して、4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内で、100℃以上で高速混合撹拌し、マグネタイト粒子を親油化処理した。同様にして、個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉の親油化処理も行った。
・フェノール 10.0質量部
・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%) 6.0質量部
・親油化処理したマグネタイト 63.0質量部
・親油化処理したヘマタイト 21.0質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部、水10質量部をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃で乾燥して、磁性体が分散された状態の球状の磁性樹脂粒子を得た。
(トナー粒子(処理前)1の製造工程)
図1の実験装置において、まず、バルブV1、V2、および圧力調整バルブV3を閉じ、トナー粒子を補足するためのフィルターと撹拌機構とを備えた耐圧の造粒タンクT1に樹脂微粒子分散液1を仕込み、内部温度を30℃に調整した。次に、バルブV1を開き、ボンベB1からポンプP1を用いて二酸化炭素(純度99.99%)を耐圧容器T1に導入し、内部圧力が5MPaに到達したところでバルブV1を閉じた。
導入後の、造粒タンクT1の内部圧力は8MPaとなった。
・ブロックポリマー樹脂溶液1 160.0質量部
・ワックス分散液1 62.5質量部
・着色剤分散液1 12.5質量部
・アセトン 15.0質量部
・樹脂微粒子分散液1 25.0質量部
・二酸化炭素 280.0質量部
尚、導入した二酸化炭素の質量は、二酸化炭素の温度(30℃)、および圧力(8MPa)から、二酸化炭素の密度を文献(Journal of Physical and Chemical Refarence data、vol.25、P.1509〜1596)に記載の状態式より算出し、これに造粒タンクT1の体積を乗じることにより算出した。
樹脂溶解液タンクT2の内容物の造粒タンクT1への導入を終えた後、さらに、2000rpmで3分間撹拌して造粒を行った。
アニール処理は、恒温乾燥器(佐竹化学製41−S5)を用いて行った。恒温乾燥器の内部温度を51℃に調整した。
次に、上記トナー粒子(処理後)1の100.0質量部に対し、アナターゼ型酸化チタン微粉末(BET比表面積80m2/g、個数平均粒径(D1)15nm、イソブチルトリメトキシシラン12質量%処理)0.9質量部をまずヘンシェルミキサーにより外添した。さらにオイル処理シリカ微粒子(BET比表面積95m2/g、シリコーンオイル15質量%処理)1.2質量部、上記無機微粒子(ゾルゲルシリカ微粒子;BET比表面積24m2/g、個数平均粒径(D1)110nm)1.5質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)FM−10Bにて混合し、トナー1を得た。
トナー1の特性を表4に示す。また、以下に示す手順に従って行った評価の結果を表5に示す。
約10gのトナー1を100mlのポリカップに入れ、50℃で3日及び50℃で30日放置した後、目視で評価した。
A:まったく凝集物は確認されず、初期とほぼ同様の状態。
B:若干、凝集気味であるが、ポリカップを軽く5回振る程度で崩れる状態であり、特に問題とならない。
C:凝集気味であるが、指でほぐすと簡単にほぐれる状態である。
D:凝集が激しく発生。
E:固形化しており、使用できない。
上記トナー1を8.0質量部と上記キャリア92.0質量部を混合してなる二成分現像剤を調製した。
ΔD(%)={(摺擦前の画像濃度−摺擦後の画像濃度)/摺擦前の画像濃度}×100
上記低温定着性の評価より、紙を普通紙A4用紙(「オフィスプランナー」:64g/m2、キヤノン製)に変更して定着性の評価を行った。定着後の画像より、目視にて定着器2周目に、前周期の高温オフセットトナーが見られた点を高温オフセット開始温度と判断し、高温オフセット開始温度より低い温度の最高温度を高温定着温度と判断した。なお、180℃まで高温オフセットが発生しなかったものに関しては、180℃を高温定着温度とした。
上記定着可能温度領域の評価で得た定着画像を用い、画像の光沢度を評価した。光沢度の測定には、日本電色社製光沢度計を用いた。測定にあたっては、受光角度を75°の条件で、標準板を用い0点調整を行い、標準設定を行った後に、白色紙を3枚重ねた上に試料画像を置き測定を行う。表示部に示される数値を%単位で読み取り、各温度で定着された定着画像のうちの最高値で評価した。尚、光沢度は、高い数値の方が優れている。
定着開始温度よりも10℃高い条件で転写紙上に「べた」の定着画像を形成した。画像側を上面にして画像部に折り目が来るようにして転写紙を谷折にし、折り曲げ部の画像うらから4.9kPaの荷重をかけつつ5往復、該画像領域を摺擦した。折り曲げた転写紙を元に戻し、転写紙を90°回転して折り目がほぼ垂直に交差するように再び谷折にした。そして、折り曲げ部の画像裏から4.9kPaの荷重をかけつつ5往復、該画像領域を摺擦した。更に折り曲げた画像を元に戻し、2回の折り曲げで出来た交差部分の画像領域に、柔和な薄紙(商品名「ダスパー」、小津産業社製)を被せ、該薄紙の上から4.9kPaの荷重をかけつつ5往復、該画像領域を摺擦した。
A:交差部分に剥離が見られず、色の変色のないもの。
B:交差部分に剥離はおきていないが、若干の色味が変わっているもの。
C:交差部分に若干の剥離が発生し、紙の下地部分が見えるもの。
D:交差部分にだけでなく、折り曲げ部にも若干の下地部分が見えるもの。
E:折り曲げ部の摺擦部分が完全に剥離しているもの。
(トナー粒子2の製造工程)
・結晶性ポリエステル樹脂分散液1 42.5質量部
・非晶性樹脂分散液1 170.0質量部
・着色剤分散液2 25.0質量部
・ワックス分散液2 40.0質量部
・ポリ塩化アルミニウム 0.41質量部
以上の各成分を丸型ステンレス製フラスコ中に入れ、ウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.36質量部を加え、ウルトラタラックスT50で分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら47℃まで加熱し、この温度で60分間保持した後、ここに樹脂微粒子分散液1の31.0質量部を緩やかに追加した。その後、0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを5.4にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら96℃まで加熱し、5時間保持した。
次に、上記トナー粒子2を用いて、アニール工程をかけることなく、実施例1と同様の外添処理を行いトナー2を得た。トナー2の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
上記トナー粒子2を用い、アニール温度を43℃に変更した以外は実施例1と同様のアニール処理を行いトナー粒子3を得た。得られた粒子に対して、実施例1と同様に外添処理を行いトナー3を得た。トナー3の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
トナー粒子2の製造工程における、分散液の配合量を以下のように変更してトナー粒子(処理前)4を作製した。
・結晶性ポリエステル樹脂分散液1 150.0質量部
・非晶性樹脂分散液2 64.0質量部
・着色剤分散液2 25.0質量部
・ワックス分散液2 40.0質量部
・ポリ塩化アルミニウム 0.41質量部
得られたトナー粒子(処理前)4のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は58℃であった。実施例1と同様のアニール処理を行いトナー粒子(処理後)4を得、実施例1と同様に外添処理を行いトナー4を得た。トナー4の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液25に変更し、トナー粒子(処理前)5を得た。得られたトナー粒子(処理前)5のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は58℃であった。実施例1と同様のアニール処理を行いトナー粒子(処理後)5を得た。得られた粒子を用いて、実施例1と同様の外添処理を行いトナー5を得た。トナー5の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液2に変更し、トナー粒子(処理前)6を得た。得られたトナー粒子(処理前)6のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は59℃であった。このトナー粒子(処理前)6に対して、アニール工程をかけることなく、実施例1と同様の外添処理を行いトナー6を得た。トナー6の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液3、4に変更し、トナー粒子(処理前)7、8を得た。得られたトナー粒子(処理前)7、8のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は、夫々42℃、79℃であった。得られたトナー粒子(処理前)7、8を用いて、アニール温度を夫々35℃、72℃に変更する以外は実施例1と同様のアニール処理を行った。得られた粒子に対して、実施例1と同様の外添処理を行いトナー7、8を得た。トナー7、8の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液5、6に変更し、トナー粒子(処理前)9、10を得た。得られたトナー粒子(処理前)9、10のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は、どちらも58℃であった。得られたトナー粒子(処理前)9、10を用いて、実施例1と同様のアニール処理を行った。得られた粒子に対して、実施例1と同様にして外添処理を行いトナー9、10を得た。トナー9、10の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液7乃至9に変更し、トナー粒子(処理前)11乃至13を得た。得られたトナー粒子(処理前)11乃至13のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は、いずれも58℃であった。得られたトナー粒子(処理前)11乃至13を用いて、実施例1と同様のアニール処理を行った。得られた粒子に対して、実施例1と同様にして外添処理を行いトナー11乃至13を得た。トナー11乃至13の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液10乃至13に変更し、トナー粒子(処理前)14乃至17を得た。得られたトナー粒子(処理前)14乃至17のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は、夫々50℃、75℃、53℃、66℃であった。アニール温度を、夫々43℃、68℃、46℃、59℃に変更する以外は実施例1と同様のアニール処理を行った。得られた粒子に対して、実施例1と同様にして外添処理を行いトナー14乃至17を得た。トナー14乃至17の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液14、15に変更し、トナー粒子(処理前)18、19を得た。得られたトナー粒子(処理前)18、19のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は、どちらも58℃であった。実施例1と同様のアニール処理、外添処理を行いトナー18、19を得た。トナー18、19の特性を表4に、評価結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1の代わりに、ブロックポリマー樹脂溶液2を152.0質量部と非晶性樹脂溶液1を8.0質量部使用して、トナー粒子(処理前)20を得た。得られたトナー粒子(処理前)20のDSC測定での最大吸熱ピークのピーク温度は59℃であった。アニール温度を52℃に変更する以外は、実施例1と同様のアニール処理を行った。得られた粒子に対して、実施例1と同様にして外添処理を行いトナー20を得た。トナー20の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
比較例5のトナー粒子(処理前)6を用いて、アニール温度を49℃に処理時間を2時間に変更する以外は実施例1と同様のアニール処理を行った。得られた粒子に対して、実施例1と同様にして外添処理を行いトナー21を得た。トナー21の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
アニール温度を52℃に、処理時間を50時間に変更する以外は実施例9と同様にしてトナー22を得た。トナー22の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
アニール温度を52℃に、処理時間を2時間に変更する以外は実施例9と同様にしてトナー23を得た。トナー23の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
実施例1のトナー粒子(処理前)1の製造工程におけるブロックポリマー樹脂溶液1をブロックポリマー樹脂溶液16乃至24に変更し、トナー粒子(処理前)24乃至32を得た。得られたトナー粒子(処理前)24乃至32のDSC測定での最大級熱ピークのピーク温度はいずれも58℃であった。実施例1と同様のアニール処理を行い、得られた粒子に対して、実施例1と同様にして外添処理を行いトナー24乃至32を得た。トナー24乃至32の特性を表4に、実施例1と同様にして行った評価の結果を表5に示す。
T2 樹脂溶解液タンク
T3 溶剤回収タンク
B1 二酸化炭素ボンベ
P1、P2 ポンプ
V1、V2 バルブ
V3 圧力調整バルブ
Claims (5)
- ポリエステルユニットを主成分とする樹脂(a)を含有する結着樹脂、着色剤及びワックスを含有するトナー粒子を含有するトナーであって、
該樹脂(a)は結晶性樹脂であり、
示差走査熱量計を用いた該トナーの吸熱量測定において、該結着樹脂に由来する吸熱ピーク温度(Tp)が50℃以上80℃以下であり、
該トナーの粘弾性測定において、温度T[℃]における損失弾性率G”[Pa]をG”(T)とした時、G”(Tp−10)が5.0×107Pa以上5.0×108Pa以下、G”(Tp+10)が5.0×105Pa以上5.0×106Pa以下であり、且つ、損失弾性率G”[Pa]が下式(1)乃至(3)
−0.10≦Log[G”(Tp−20)]−Log[G”(Tp−10)]≦0.50・・・(1)
0.10≦Log[G”(Tp+10)]−Log[G”(Tp+30)]≦1.00・・・(2)
Log[G”(Tp−5)]−Log[G”(Tp+5)]≧1.0 ・・・(3)
を満足することを特徴とするトナー。 - 前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定において、数平均分子量(Mn)が8,000以上30,000以下、重量平均分子量(Mw)が15,000以上60,000以下であることを特徴とする請求項1記載のトナー。
- 該樹脂(a)は、結晶構造をとりうる部位を有するブロックポリマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 該樹脂(a)は、結晶構造をとりうる部位と結晶構造をとらない部位とが、ウレタン結合で結合したブロックポリマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 該樹脂(a)は、結晶構造をとりうる部位を、該樹脂(a)の全量に対し50質量%以上含有することを特徴とする請求項3又は4に記載のトナー。
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