JP5733131B2 - 通信装置及びパス確立方法 - Google Patents
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Description
(パス)が予め確立される。この予め確立されたLSPを用いたラベルスイッチングにより、データ(パケット)がイニシエータに相当する始点ノードからターミネータに相当する終点ノードまで転送される。また、GMPLSやMPLSでは、パスを確立する際に、パス確立のためのシグナリングプロトコルである、Resource Reservation Protocol - Traffic Engineering(RSVP−TE)が使用される。RSVP−TEでは、パス確立を
要求する始点ノードが、終点ノードまで、パス設定要求(Path Messageと呼ばれる)をホップバイホップ(Hop-By-Hop)で送信することによりパス設定を行う。
等が経過することを要する。このように、電源OFF区間の復旧には所定の時間を要するため、電源OFF区間を含むパス設定要求時において、パス設定要求からパスが開通するまでに遅延が発生してしまうおそれがある。特に、障害を契機に電源OFF区間を含む迂回パスを確立する場合には、サービス断が生じてしまうおそれがあった。
実施形態1に係るネットワークシステム及びノードには、Multi-Protocol Label Switching(MPLS)又はGeneralized Multi-Protocol Label Switching(GMPLS)が適用されることとする。本実施形態1に係るネットワーク及びノードについて説明する前に、MPLS/GMPLS、及び、MPLS/GMPLSで用いられるネットワーク・プロトコルについて簡単に説明する。
MPLSは、複数のノード間を結ぶLabel Switched Path(LSP)と呼ばれる通信経
路(パス)が予め確立される。パス上を伝送されるデータには、固定長のラベルが付与される。ノードは、ラベルに記載されたラベル情報に従ってデータ伝送を行う。これによって、通信の高速化等を図る。ラベル情報は、フレームやパケットの先頭に添付された固定長ラベル(以下、「ラベル」という)により表される情報である。
イッチ)が所定のトポロジで接続された、MPLS網が形成される。MPLS網を用いて通信を行う端末(ホスト)は、アクセス網を介してMPLS網に接続される。アクセス網とMPLS網との境界に配置されるLSRは、特にLabel Edge Router(LER)と呼ば
れる。図20は、複数のLSR(LSR1〜LSR4)が直列に接続されたMPLS網を示しており、データ(パケット)がLSR1からLSR2、LSR3を介してLSR4へ転送される。図20において、データを中継するLSR2,LSR3は、データ中継の際に使用するラベルテーブルLT1,LT2を不図示のメモリに記憶する。ラベルテーブルは、入力ラベル及び入力Interface(IF)と、出力ラベル及び出力IFとの関係を示す
。
GMPLSでは、ラベル情報として、固定長ラベルのみならず、時分割伝送のタイムスロットや、光多重伝送における光波長なども使用される。例えば光波長がラベル情報として使用される場合は、光信号を電気信号へ変換する必要がない。このため、GMPLSではより高速な転送処理を実現することが可能となる。
上述の通り、MPLSやGMPLSでは、各LSR(ノード)においてラベルテーブルを構築しパスを確立することが要求される。ラベルテーブルを構築しパスを確立する際には、パス確立のためのシグナリングプロトコルが用いられる。MPLS/GMPLSでは、パス確立のためのシグナリングプロトコルとして、Resource Reservation Protocol -
Traffic Engineering(RSVP−TE)が使用される。
へ送信する。このとき、終点ノードは、Path Messageが経由してきたのと同じ経路で、Reserve Messageを始点ノードへ返信する。このとき、Reserve Messageに格納されているラベルが、各LSRにおいてラベルテーブルに登録されることにより、各LSRにおけるラベルテーブルが構築される。Path Message及びReserve Messageには、パスのIdentification(ID)が格納されており、各ラベルテーブルには、このパスIDもあわせて登録さ
れる。
移動する音声や文書等のデジタルデータであるトラフィックが流れる経路を用いて伝達することが可能であり、これをInBand通信と呼ぶ。これに対し、制御メッセージの伝送が実際のトラフィックからの影響を受けないように、Local Area Network(LAN)回線などの、データトラフィックと異なる別回線を準備し、当該別回線で制御メッセージを伝達する場合もある。これをOutBand通信と呼ぶ。
された、ノードE1、E2、E3を通る経路(以下、「経路E1−E2−E3」という)は、トラフィックが流れる経路である。そのため、実線で示された経路E1−E2−E3は、InBand通信経路である。また、図22において点線で示された経路は、トラフィックが流れない経路であり、イーサネット(登録商標)に例示されるLAN回線等の別回線である。そのため、点線で示された経路は、OutBand通信経路である。
ネットワークにおける経路情報を管理する方法として、“スタティック・ルーティング”と“ダイナミック・ルーティング”がある。スタティック・ルーティングは、経路情報を各ルータ内に手動で設定する方法である。ダイナミック・ルーティングは、ルーティングプロトコルを用いてルータが経路情報を自動的に学習する方法である。このルーティングプロトコルとしては、Routing Information Protocol(RIP)、Open Shortest Path
First(OSPF)及びBorder Gateway Protocol(BGP)等が例示される。以下では
、このような経路情報を管理する方法としてのルーティングプロトコルの具体例として、OSPFについて説明する。
最短経路の算出にあたり、特定のノードやリンクを通らないという算出条件を付与することが可能である。OSPFが最短経路を算出するアルゴリズムを以下に説明する。
る。LSDBは、各ノードから集めた情報である、全てのOSPFノード及びネットワークのリンクに関する情報、すなわち、ネットワーク全体の接続状態に関する情報を記憶する。LSDBは、トポロジテーブル、トポロジデータベース及びネットワークトポロジとも呼ばれる。LSDBを参照することにより、どのノードからどのノードまでが幾つのコスト値で接続されているかを知ることができる。なお、OSPFネットワークでは、小さなネットワークを1つのエリアとして設定しており、同一エリア内のノード同士のみがL
SAを交換することで、同一のLSDBを記憶する。各ノードは、当該LSDBを参照し、自身のノードから宛先までのコストが最小となる最短経路を算出する。
スト値の合計は、Cost=5+5+10=20となり、後者の経路のコスト値の合計は、Cost=15+15=30となる。これより、前者の方が経路のコスト値の合計が小さいため、ノードF1は、前
者の経路を最短経路として算出(選択)する。
図1は、実施形態1に係るネットワークシステムの構成の一例を示す図である。実施形態1に係るネットワークシステム12は、ネットワーク(コア網)10と、コア網の監視制御装置18とを備える。コア網10は、複数のノード1を備えている。コア網10には、アクセス回線乃至アクセス網を介して複数の端末装置(ホスト)が接続される。図1に示す例では、アクセス回線を介してコア網10に接続された端末装置14及び15が図示されている。
(LSP)と呼ばれるデータ(パケット)の転送経路が確立される。LSPの確立は、LSPが通過する各ノード1に対し、入力ラベル及び出力ラベルの設定が行われることによって実行される。本実施形態に係るネットワークシステム12では、LSPの確立に対し、RSVP−TEと呼ばれるシグナリングプロトコルと、OSPF(OSPF−TE)と呼ばれるルーティングプロトコルが適用される。但し、シグナリングプロトコル及びルー
ティングプロトコルは、これらに限定されない。
示を与える。LSPの設定指示は、少なくともLSPの始点(イニシエータ)と、LSPの終点(ターミネータ(Terminator)と呼ばれる)に相当するノード1(図1では、ノード1d)とを指定する情報を含む。設定指示は、ノード1aにて自律的に生成されるようにしても良い。
ド1dの識別子(ID)とノード1dが決定した入側ラベルの情報を応答メッセージに含める。
って、データ(パケット)がイニシエータ(ノード1a)からターミネータ(ノード1d)まで転送される。なお、LSPの始点及び終点の指定のみで、経路上の全拠点(ノード)におけるラベルの登録設定が自動設定される仕組みは、“GMPLS AtoZプロビショニング”と呼ばれている。
図2は、実施形態1に係るノード1のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、ノード1は、制御カード2、インタフェースカード3、4(以下、「IFカード」という)、スイッチングカード5(以下、「SWカード」という)を備える。各カード2,3,4,5は、ノード1の筐体(シャーシ)9内に備えられている。なお、図2に示された実線の矢印は、通信データの流れを示しており、点線の矢印は、制御データの流れを示す。
制御カード2は、監視制御装置18や隣接するノード1A、1Bから制御データを受信し、当該制御データに含まれる、監視制御装置18や隣接ノード1A、1Bからの要求に
応じて各カードのハードウェア設定や処理等を行う。
IFカード3は、外部(ネットワーク)との回線を収容するポート回路7A、7Bを備える。また、IFカード4は、外部(ネットワーク)との回線を収容するポート回路8A、8Bを備える。ポート回路は、外部機器との情報の入出力に使用するためのインタフェースである。本実施形態1では、1つのポート回路に、隣接ノードとの1つのリンクのみが接続されている例を示す。但し、これに限定するものではなく、複数のリンクが1つのポート回路に接続されるようにしてもよい。
SWカード5は、各IFカード3,4で受信されたデータが入力される。SWカード5は、入力されたデータに付与されたラベルを参照して、データの宛先に対応するIFカード3又は4へデータを送り出す。例えば、SWカード5は、IFカード3で受信された隣接ノード1Aからのデータ(隣接ノード1B向けのラベルを有する)を、隣接ノード1Bと接続するIFカード4へ転送する。また、SWカード5は、隣接ノード1Bからのデータ(隣接ノード1A向けのラベルを有する)を、隣接ノード1Aと接続するIFカード3へ転送する。これより、隣接ノードからの通信データが、ラベルに従った転送先(例えば、他の隣接ノード)へ伝送される。
シャーシ9は、図示しない複数のスロットを有し、各スロットはカードコネクタ(図示せず)を備えている。各カード2〜5は、対応するスロットに挿入されてコネクタと接続されることによって、カード間が電気的に接続された状態となる。
ノード1は、電源駆動回路6を備える。電源駆動回路6は、各カード3、4に対する、外部電源16から供給される電力の給電に対するON/OFFを制御する。電源駆動回路6は、各カード3、4におけるポート回路毎の給電のON/OFFを行うこともできる。なお、電源駆動回路6は、「電源駆動回路」の一例である。外部電源16は、ノード1内部に搭載された内部電源(例えば、二次電池)であっても良い。
良い。図1には、インバンド通信とアウトバンド通信の双方の経路を図示しているが、両者の一方が存在していればよい。以下、本実施形態1に係るノード1の詳細な構成を説明する。
図3Aは、実施形態1に係るノードの詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。図3Aにおいて上述した図2と同一の符号を付した部分は同一物を表しているため、詳細な説明は省略する。また、図3Aの説明において、図2で示した隣接ノード1Bの説明は省略し、ノード1と隣接ノード1Aとの関係についてのみ説明を行うこととする。また、IFカード4は、IFカード3と同様の構成を備えるため、IFカード4の詳細説明は省略する。
IFカード3は、ポート回路7、ポート回路7へ電力を供給するポート電源7C、及びIFカード3に電力を供給するカード電源3Aを備える。なお、電源駆動回路6は、IFカード3への給電をON/OFFするために、カード電源3Aへの給電のON/OFFを行う。また、電源駆動回路6は、ポート回路7への給電をON/OFFするために、ポート電源7Cへの給電のON/OFFを行う。なお、IFカードが1つのポート回路のみを備える場合は、ポート電源は必須でない。
以下、制御カード2の詳細な構成について説明する。
装置)20、コマンド解析回路21、カード設定回路22、カード監視回路23、メモリ24を備える。また、本実施形態1に係る制御カード2は、図3Aに示すように、迂回経路生成回路31、迂回経路判定回路32、迂回障害帯域監視回路33、メモリ34を備える。なお、ノード1は、CPU20を1つのみ備えることとしたが、CPU20によって実現される機能が、複数のCPU(プロセッサ)によって分散処理されるようにしても良い。
CPU20は、監視制御装置18や隣接ノード1A、1Bからの制御データを受信し、ノード1全体の制御を行う。すなわち、CPU20は、各カードや回路等の動作の制御を行う。具体的には、CPU20は、メモリ24やその他のメモリに実行可能に展開されたプログラムを実行し、ノード1の機能を提供する。なお、CPU20は、カード設定回路22および電源駆動回路6等を制御する。
コマンド解析回路21は、制御データを受信すると、受信した制御データに含まれるコマンド、すなわち、要求内容を解析し、要求内容に応じた処理を各部位へ依頼する。
カード設定回路22は、コマンド解析回路21により解析された制御データの要求内容に基づき、各カードのハードウェア設定を行う。なお、カード設定回路22は、「設定回路」の一例である。
カード監視回路23は、IFカード3、4やSWカード5の状態を監視する。
メモリ24は、処理対象のデータやCPU20が実行するプログラム(ソフトウェア)等を記憶する。メモリ24としては、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)が例示される。メモリ24には、RSVPプログラム25、OSPFプログラム26、リンクステートデータベース(LSDB)27が格納される。
RSVPプログラム25は、パス確立シグナリングプロトコルであるRSVP−TEを実装したプログラム(ソフトウェア)である。CPU20が、メモリ24に記憶されたRSVPプログラム25を呼び出して実行することにより、RSVP−TE手順が実行される。具体的には、RSVPプログラム25が実行されると、パス設定要求の制御データであるPath Messageから自ノード用の制御データが抽出され、自ノード用の制御データを除く他の部分の制御データが隣接ノードへ転送される。また、RSVPプログラム25が実行されることで、パス設定要求に対するReserve Messageに格納されているラベルが抽出
され、図示しないラベルテーブルに登録される。また、RSVPプログラム25が実行されることにより、Reserve Messageが他の隣接ノードへ転送される。
OSPFプログラム26は、ルーティングプロトコルであるOSPFを実装したプログラム(ソフトウェア)である。CPU20が、メモリ24に記憶されたOSPFプログラム26を呼び出して実行することにより、OSPF手順が実行される。具体的には、OSPFプログラム26が実行されると、ノード1内の経路の状態、すなわち、IFカード3,4の状態がLSDB27内のネットワークトポロジに反映される。
行されることで、ノード1内の経路状態が隣接ノード1A、1Bへ知らされる。すなわち、LSAが隣接ノード1A、1Bへ送信される。なお、IFカードの状態としては、使用可能帯域等が例示される。また、OSPFプログラム26が実行されることにより、パス開通を行うための最短経路が算出される。
LSDB27は、ノードが接続されたネットワークトポロジの情報を格納する。すなわち、LSDB27には、ノードが接続されたネットワークにおける各隣接ノードの接続状態、ポートの正常/異常を示す情報が格納される。例えば、リンク障害が生じると、隣接ノードとの通信が実行不能となるため、OSPFにおいてこのようなリンク障害が検出された場合には、当該リンクを迂回するような最短経路探索が行われる。
。ノードIDは、ノードを識別する識別子であり、リンクIDはノードにおいて、対向する他の隣接ノードとの間のリンク、すなわちポートを識別する識別子である。帯域は、リンクにおいて使用される帯域であり、使用可能帯域とは前記帯域中の使用可能な帯域を示す。障害や設定により使用できないリンクについては、該当するレコードの使用可能帯域が0となる。また、対向ノードID及び対向リンクIDは、前記ノードID及びリンクIDで示されたリンクにおいて、前記ノードと対向するノードのID及びリンクIDを示す。
迂回経路生成回路31は、ある未使用リンクについて電源OFF要求の制御データを受信すると、当該未使用リンクについての迂回経路を算出する。なお、迂回経路の算出には、OSPFプログラム26が用いられる。迂回経路生成回路31は、迂回経路算出後、電源駆動回路6へ、当該未使用リンクに係るポートへの給電をOFFするよう指示する。迂回経路生成回路31は、「算出回路」の一例である。
迂回経路判定回路32は、パス設定要求の制御データを受信すると、当該制御データに基づき、パス設定が要求されているパスが電源OFFリンクを通るか否かを判定する。判定した結果、パス設定が要求されているパスに電源OFFリンクが含まれる場合、迂回経路判定回路32は、パス設定要求を迂回経路へ迂回させる。一方、パス設定が要求されているパスに電源OFFリンクが含まれない場合、迂回経路判定回路32は、パス設定要求を迂回させず、パス設定が要求されているパスに送信する。
迂回障害帯域監視回路33は、後述する迂回経路情報データベース35に登録されている迂回経路について、当該迂回経路の状態をLSDB27から抽出し、当該迂回経路が正常であるか否かを常時監視する。例えば、迂回障害帯域監視回路33は、迂回経路上の障害の発生や迂回経路の帯域の枯渇等を検出する。迂回障害帯域監視回路33は、例えば、自ノードに接続されたリンクにおける障害を検出した自ノード内のカード監視回路23からその旨を通知されることにより、障害検出が可能となる、また、迂回障害帯域監視回路33は、例えば、自ノードに接続されていないリンクにおける障害発生を、LSDB27から抽出することが可能である。
メモリ34は、処理対象のデータやCPU20が実行するプログラム(ソフトウェア)等を記憶する。メモリ34としては、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)が例示される。メモリ34には、迂回経路情報データベース(以下「DB」という)35及び要求経路情報DB36が格納される。なお、メモリ34は、「メモリ」の一例である。
迂回経路情報DB35は、電源OFFリンクを通るパス毎に算出される、電源OFFリンクを迂回する経路、すなわち、電源OFFリンクの代替となる経路である迂回経路が登録されるデータベースである。迂回経路情報DB35のデータベース構成は、動作例1の説明において詳細を説明する。
要求経路情報DB36は、パス設定要求に含まれる、パス設定が要求された経路の情報が記録されるデータベースである。要求経路情報は、パス設定要求の制御メッセージを迂回経路に迂回させて送信する際に、要求経路情報DB36へ一時的に格納される。要求経路情報DB36のデータベース構成は、動作例1の説明において詳細を説明する。
い。
図3Bは、実施形態1に係るノードの詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。図3Bにおいて上述した図21と同一の符号を付した部分は同一物を表しているため、詳細な説明は省略する。また、図3Bの説明において、図2で示した隣接ノード1Bの説明は省略し、ノード1と隣接ノード1Aとの関係についてのみ説明を行うこととする。また、IFカード4は、IFカード3と同様の構成を備えるため、IFカード4の詳細説明は省略する。なお、以下の説明では、図3Aと異なる構成についてのみ、説明を行うこととする。
RAMメモリ37は、処理対象のデータやCPU20が実行するプログラムを記憶するメインメモリである。RAMメモリ37には、迂回経路情報DB35、要求経路情報DB36、及びLSDB27が格納される。
ROMメモリ38は、処理対象のデータやCPU20が実行するプログラムを記憶するメインメモリである。ROMメモリ38には、RSVPプログラム25、OSPFプログ
ラム26、コマンド解析処理プログラム21A、カード設定処理プログラム22A、カード監視処理プログラム23Aが記憶される。ROMメモリ38には、さらに、迂回経路生成処理プログラム31A、迂回経路判定処理プログラム32A、迂回障害帯域監視処理プログラム33Aが記憶される。
コマンド解析処理プログラム21Aは、図3Aにおけるコマンド解析回路21で行われる処理が実装されたプログラムである。カード設定処理プログラム22Aは、図3Aにおけるカード設定回路22で行われる処理が実装されたプログラムである。カード監視処理プログラム23Aは、図3Aにおけるカード監視回路23で行われる処理が実装されたプログラムである。迂回経路生成処理プログラム31Aは、図3Aにおける迂回経路生成回路31で行われる処理が実装されたプログラムである。迂回経路判定処理プログラム32Aは、図3Aにおける迂回経路判定回路32で行われる処理が実装されたプログラムである。迂回障害帯域監視処理プログラム33Aは、図3Aにおける迂回障害帯域監視回路33で行われる処理が実装されたプログラムである。
図5は、実施形態1に係るノード1の機能ブロック図の一例を示す図である。図5に示すように、図3Bに示したノード1の制御カード2におけるCPU20は、ROMメモリ38に格納された各種のプログラムを実行することによって、コマンド解析処理51、カード設定処理52、カード監視処理53、RSVP処理54、OSPF処理55、迂回経路生成処理56、迂回経路判定処理57、迂回障害帯域監視処理58としての機能を実現する。また、ノード1は、電源駆動回路59を備える。
コマンド解析処理51では、受信した制御データに含まれるコマンド、すなわち、要求内容を解析し、要求内容に応じた処理を各処理へ依頼する。
カード設定処理52では、受信した制御データの要求内容に基づき、各カードのハードウェア設定を行う。具体的には、カード設定処理52では、経路が通る自ノードのポートに対応するIFカード及びSWカードに対して、当該迂回経路が開通するようハードウェア設定を行う。
カード監視処理53では、IFカード3、4やSWカード5の状態を監視する。カード監視処理53では、例えば、IFカード内に設けられたハード障害レジスタをポーリングすることで、HWに障害が発生しているか否かを確認する。なお、ハード障害レジスタとは、IFカードのハードウェアの障害状態の有無を示す情報を格納するレジスタであり、電源OFFは、ハード障害の1種として扱われる。ハード障害レジスタには、ハード障害の有無を示す情報として、例えば、障害有り“1”/障害無し“0”を示すフラグが格納される。また、ポーリングとは、カード監視処理53において、IFカード3、4等から定期的にIFカード3、4等の情報を抜き出すことで、IFカード3、4等の状態の推移等を知ることをいう。
RSVP処理54では、パス確立シグナリングプロトコルであるRSVP−TEの手順を実行する。具体的には、RSVP処理54では、パス設定要求の制御データであるPath
Messageから自ノード用の制御データを抽出し、自ノード用の制御データを除く他の部分の制御データを隣接ノードへ転送する。また、RSVP処理54では、パス設定要求に対するReserve Messageを隣接ノードから受信し、当該Reserve Messageに格納されているラベルを抽出した後、図示しないラベルテーブルに登録する。また、RSVP処理54では、Reserve Messageを他の隣接ノードへ転送する。
OSPF処理55では、ルーティングプロトコルであるOSPFの手順を実行する。具体的には、OSPF処理55では、ノード1内の経路の状態、すなわち、IFカード3、4の状態をLSDB27に反映する。例えば、障害や設定によって、該当経路が使用不可能となった場合は、該当経路の使用可能帯域が0となるようLSDB27を更新する。ま
た、OSPF処理55では、ノード1内の経路状態を隣接ノード1A、1Bへ知らせる。すなわち、OSPF処理55では、LSAを隣接ノード1A、1Bへ送信する。また、OSPF処理55では、パス開通を行うための最短経路を算出する。例えば、OSPF処理55では、未使用リンクを迂回する最短経路を算出する。
迂回経路生成処理56では、ある未使用リンクについて電源OFF要求の制御データを受信すると、当該未使用リンクについての迂回経路を算出する。具体的には、迂回経路生成処理56では、自ノードから当該未使用リンクを通るすべてのパスについての迂回経路を算出する。ここで、「未使用リンクを通るすべてのパス」とは、未使用リンクに流入するすべてのパスをいう。なお、迂回経路の算出にあたり、迂回経路生成処理56では、OSPF処理55において最短経路となる迂回経路を算出するよう指示する。迂回経路生成処理56では、迂回経路算出後、迂回経路情報を迂回経路情報DB35に迂回経路情報を記憶する。また、迂回経路生成処理56では、電源駆動回路59へ、当該未使用リンクに係るポートへの給電をOFFするよう指示する。
迂回経路判定処理57では、パス設定要求の制御データを受信すると、当該制御データに基づき、パス設定が要求されているパスが、自ノードに接続された電源OFFリンクを通るか否かを判定する。すなわち、パス設定が要求されているパスに、自ノードに接続された電源OFFリンクが含まれるか否かを判定する。判定した結果、パス設定が要求されているパスに電源OFFリンクが含まれる場合、迂回経路判定処理57では、パス設定要求を迂回経路へ迂回させる。一方、パス設定が要求されているパスに電源OFFリンクが含まれない場合、迂回経路判定処理57では、パス設定要求を迂回させず、パス設定が要求されているパスに送信する。
迂回障害帯域監視処理58では、迂回経路情報DB35に登録されている迂回経路について、当該迂回経路の状態をLSDB27から抽出し、当該迂回経路が正常であるか否かを常時監視する。例えば、迂回障害帯域監視処理58では、迂回経路上の障害の発生や迂回経路の帯域の枯渇等を検出する。迂回障害帯域監視処理58では、例えば、自ノードに接続されたリンクにおける障害を検出した自ノード内のカード監視処理53の結果、その旨が通知されることにより、障害検出が可能となる、また、迂回障害帯域監視処理58では、例えば、自ノードに接続されていないリンクにおける障害発生を、LSDB27から抽出することが可能である。また、迂回障害帯域監視処理58では、迂回経路情報DB35を参照することで、カード監視処理53により障害と判断されたIFカード・ポートが電源OFFリンクに対応するものであると判断することが可能である。この場合、迂回障害帯域監視処理58では、OSPF処理55を行うにあたり、当該IFカード・ポートがOFF状態であることを通知しない。
電源駆動回路59は、各カードへの給電及びポート回路への給電のON/OFFを行う。
本実施形態1に係るノード1の動作例を、以下に説明する。
ネットワーク10において、未使用リンクについて機能停止を要求されたノードが、該当するIFカード又はポート回路(以下、「カード・ポート」とよぶ)の電源をOFFするまでの動作を、図6のフローを用いて以下説明する。以下、リンクに係るIFカード・ポートの電源ON/OFFとは、リンクに対応するポートへの給電ON/OFFをいう。具体的には、IFカード・ポートの電源をON/OFFするとは、図3A、図4に示されたIFカードのカード電源3A及びポート電源7Cの少なくとも一方への給電をON/OFFすることを意味する。例えば、IFカードが1つのポート回路のみを備える場合、カード電源3A及びポート電源7Cの両者について給電をON/OFFにする。一方、IFカードが複数のポート回路を備える場合、電源をON/OFFするポート回路のポート電源についてのみ給電をON/OFFにする。また、リンクの機能停止とは、リンクの両端ノードにおいて、当該リンクに対応するIFカード・ポートの電源をOFFにすることで、当該リンクにデータが流れない状態をいう。
る。一方、未使用リンクB−Dに対応する自ノード内のIFカード・ポートが電源ONである場合(S2;No)、迂回経路生成処理56では、自ノードから当該未使用リンクB−Dを通るすべてのパス設定パターンについての迂回経路を算出する(S3)。すなわち、迂回経路生成処理56では、自ノードにおける、未使用リンクに対応するポート以外のポートから未使用リンクに対応するポートへ流入する全てのパス設定パターンについて迂回経路を算出する。なお、迂回経路生成処理56では、迂回経路算出にあたり、OSPF処理55(図5)(OSPF処理を行うCPU20(図3A))において最短経路となる迂回経路の算出を行うよう指示する。迂回経路生成処理56における具体的な処理について、以下に説明する。
トB-dから出るパス設定パターン、ポートB-cから入ってポートB-dから出るパス設定パタ
ーンを有している。また、対向ノードDからリンクB−Dを通るパスとして、ポートD-b
から入ってポートD-aから出るパス設定パターン、ポートD-cから入ってポートD-aから出
るパス設定パターン、ポートD-dから入ってポートD-aにから出るパス設定パターンを有している。
、未使用リンクB−Dに対応するポートB-dへ流入する各パスそれぞれについて、未使用
リンクB−Dを迂回する迂回経路をそれぞれ算出することを決定する。迂回経路生成処理56では、各ポートB-a、B-b、B-cを始点、ポートD-dを終点とすること、及び、未使用リンクB−Dに対応するポートB-dを通らない条件をOSPF処理55に入力する。これよ
り、OSPF処理55において迂回経路を算出する。
用リンクにおいて自ノードと対向するノードのポートであり、当該未使用リンクに対応するポートでなければよい。図9の例では、終点は、未使用リンクに対応するポートD-a以
外のポートD-b、D-c、D-dのいずれであってもよい。また、終点をポートD-dのみとして迂回経路を算出したが、これに限るものではなく、始点と同様に終点を複数設定し、始点と終点の全ての組み合わせに対して迂回経路が算出されるようにしてもよい。
を夫々始点とし、ポートD-dを終点とし、且つポートB-dを通らないという条件より、各始点から終点までの迂回経路を算出する。OSPF処理55では、例えば、ポートB-aから
ポートB-dへ流入するパス設定パターンについての迂回経路、すなわち、ポートB-aを始点とする迂回経路として、ポートB-c、C-a、C-d、D-cを通る迂回経路を算出する。OSPF処理55では、同様に、ポートB-bからポートB-dに流入するパス設定パターン、ポートB-cからポートB-dに流入するパス設定パターンについて、それぞれ迂回経路を算出する。
当該未使用リンクB−Dに係る対向ノードDへ全迂回経路を算出したことを示す制御データを通知する。
B内の迂回経路生成処理56では、S3で算出した迂回経路情報を格納する(S6)。具体的には、迂回経路生成処理56では、S3でOSPF処理55において算出された迂回経路情報を、迂回経路情報DB35に格納する。
ス設定パターンについて迂回経路が算出されているか否かを確認する。確認した結果、ノードDにおいて、ノードDから未使用リンクを通り得る全てのパス設定パターンについて迂回経路が算出されない場合、未使用リンクの機能を停止させないこととした(S5;No
)。しかしながら、本実施形態はこれに限定するものではなく、S5の確認処理を行わないようにしてもよい。すなわち、自ノードBにおいて、自ノードBから未使用リンクを通り得る全てのパス設定パターンについて迂回経路が算出されると(S4;Yes)、S6、
7へ進み、迂回経路を記憶し、未使用リンクに係る未使用ポートへの給電をOFFするようにしてもよい。
次に、ネットワーク10において、電源OFFリンク(図6の処理によって電源がOFFになった区間(リンク))を含む新たなパスを設定するためのパス開通要求が発生した際のノードの動作を説明する。
トD-aを通る経路、すなわち、経路A−B−Dを最短経路として算出したと仮定する。な
お、始点Aから終点Dへ向かう経路A−B−Dの場合、電源OFFリンクB−Dについて
は、ノードBを上流ノード、ノードDを下流ノードと呼んでもよい。
経路判定処理57では、当該電源OFFリンクを迂回する迂回経路を含むパス(迂回パス)を開通させる(S23)。迂回経路判定処理57では、迂回経路情報DB35から引き出された迂回経路情報をRSVP処理54に渡す(S23)。RSVP処理54では、パス設定要求中の要求経路の一部を、迂回経路情報に従って書き換え、迂回経路に相当するポート(ポートB-c)からパス設定要求(Path Message)を送出する(S23)。これに
よって、パス設定要求は、電源OFFリンクを迂回してノードCへ転送される。
経路情報のデータ構造例を示す図である。図14の各行は、各要求経路情報を表す。図14に示すように、要求経路情報DB36の各行には、要求経路ポート1〜4の項目が含まれる。要求経路ポート1〜4は、新たなパス設定要求に含まれる元の要求経路が通るポートを順に示している。
:B-d、要求経路ポート4:D-aを要求経路情報DB36に記憶する。
の電源ONを電源駆動回路59(図5)(電源駆動回路6(図3A))に指示する(S25)。これより、電源駆動回路59によりポートB-dに対応するIFカード・ポートの電
源がONにされる(S25)。ノードB内の迂回経路判定処理57では、ポートB-dに対
応するIFカード・ポートの電源がONにされたことを示す制御データをインバンド又はアウトバンド通信によりノードDに通知する。
定処理57へ通知する。迂回経路判定処理57では、LSDB27に格納された情報を参照することで、ポートB-dに接続された自ノードのポートがポートD-aであると判断する。具体的には、ノードDの迂回経路判定処理57では、LSDB27のノードID及びリンクIDがポートB-dとなるレコードの対向ノードID及び対向リンクIDがポートD-aであることにより、ポートB-dに接続されたポートがポートD-aであることを判断する。ノードDの迂回経路判定処理57では、判断されたポートD-aに対応するIFカード・ポートの
電源ONを電源駆動回路59に指示する。電源駆動回路59は、ポートD-aに対応するI
Fカード・ポートの電源をONにする。ノードD内の迂回経路判定処理57では、ポートD-aに対応するIFカード・ポートの電源がONにされたことを示す制御データをノード
Bへ送信する。
リンクB−Dに係る対向ノードD内のポートD-aが電源OFF状態(障害状態)から復旧
したことを検出する。迂回障害帯域監視処理58では、ポートB-d及びポートD-aが障害状
態から復旧したことを確認した時点で、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断する。
Fカード・ポートが障害状態から復旧したことを通知されることで、当該復旧の検出が可能である。
、IFカードのハードウェア(以下、「HW」という)が全て起動された状態(以下、「HW
Ready」という)となる。これより、IFカードのソフトウェア(以下、「SW」という)が起動する。時間t2では、SWが起動されたことにより、HWの設定が完了した状態となり、データを送信することが可能な状態となる(以下、「traffic ready」という)。traffic
readyの状態になると、時間t3で、IFカードのハードウェアについての監視が開始される。なお、時間t3が経過するまでに、IFカードのハードウェアのウォームアップ時間及びコンフィグレーション時間が経過することとなる。
ードDに対して、ポートB-dが復旧したことを制御データで通知する。
。対向ノードDにおいてポートD-aに対応するIFカード・ポートが障害状態から復旧し
た場合、すなわち、ポートD-aが復旧した場合、ポートD-aの復旧がノードBへ制御データで通知される。ノードB内の迂回障害帯域監視処理58では、当該制御データを受信することにより、ポートD-aに対応するIFカード・ポートが障害状態から復旧したこと、す
なわち、ポートD-aの復旧を確認することができる。なお、ノードB内の迂回障害帯域監
視処理58では、当該制御データを、コマンド解析処理51を介して受信するようにしてもよい。このように、ノードB内の迂回障害帯域監視処理58では、電源OFFリンクに対応するIFカード・ポートが復旧することにより、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断する。
いて、要求経路情報DB36から、S24において記録された要求経路情報(図14)を読み出し、当該要求経路についてパス設定要求を行う(S27)。具体的には、迂回経路生成処理56では、読み出した要求経路情報をRSVP処理54に出力し、RSVP処理54において、当該要求経路情報を含むパス設定要求を要求経路上の次ノード(ノードD)へ送信させる。当該パス設定要求は、電源OFFリンクであったリンクB−Dを通じてノードDへ到達する。
変更する。
(S2A)。具体的には、迂回経路生成処理56では、RSVP処理54へ、不要となった迂回経路の各ポートB-c、C-a、D-cの情報を出力し、迂回経路を削除するパス設定要求
を迂回経路の次ノード(ノードC)へ送信するよう指示する。当該パス設定要求が順に迂回経路上のノードC,ノードDへ送信されることにより、当該迂回経路が削除される。
する。これより、サービス断を伴わずにパスのルートを変更することができる。
この方法は、特に迂回経路と要求経路との距離差が大きいほど有効である。また、ノード間の制御データによる相互通信には、InBand通信及びOutBand通信のどちらが使用されて
もよい。
ネットワーク10において、経路障害が発生した際のノードの動作を、図18のフローチャート、図19の動作例1−3の説明図を用いて以下に説明する。
、迂回経路生成処理56(図5)(迂回経路生成回路31(図3A))へ迂回経路の障害を通知し、S35の迂回経路の再計算処理へ進む。迂回障害帯域監視処理58では、ノード内の障害発生を確認しない場合(S33;No)、S34の処理へ進む。S34では、迂回障害帯域監視処理58では、自ノード外の迂回経路(リンク)に障害が発生しているか否かを確認する(S34)。ここで、自ノードに接続されていないリンクにおける障害は、自ノード内のカード監視処理53により検知することはできない。そのため、迂回障害帯域監視処理58では、自ノードに接続されていないリンクにおける障害発生状況については、LSDB27を参照することで確認する。具体的には、迂回障害帯域監視処理58では、自ノードに接続されていないリンクに該当するLSDB27のレコードを確認し、使用可能帯域が0であるか否かを確認する。
迂回経路の障害を通知する。このように、迂回障害帯域監視処理58では、自ノードに接続された未使用リンクを迂回する全ての迂回経路の状態を監視し、自ノードに接続されたリンク及び接続されていないリンクの少なくとも一方に障害がある場合、迂回経路生成処理56へ通知する。
とポートC-aの間のリンクにおいて障害が発生している旨を通知する。
カード・ポートの電源ONを指示する(S37)。また、迂回経路生成処理56では、ポートB-dに対応するIFカード・ポートが電源ONされたことを、電源OFFリンクの対
向ノードDに制御データで通知する。なお、当該制御データを受信した、ノードDの迂回経路生成処理56では、ポートB-dに接続するポートD-aに対応するIFカード・ポートの電源ONを、自ノードの電源駆動回路59へ指示する。
路生成処理56では、S35で新たに算出された迂回経路情報により、迂回経路情報DB35を更新する(S39)。すなわち、迂回経路生成処理56では、図6のS6で記憶された迂回経路情報を、図18のS35で再計算された迂回経路情報で上書きする。S39で迂回経路情報DB35が更新されると、図18の経路障害発生時フローを終了する。
経路に障害が発生した場合でもデータ伝送経路を確保することが可能となるため、サービス断の影響を低減させることができる。
実施形態によると、ノード1は、迂回経路生成処理56において、未使用リンクに係る未使用ポートの電源をオフする前に、予め未使用リンクを通過しうる全てのパス設定パターンに対応する迂回経路を算出、記憶する。そのため、当該未使用リンクを迂回する迂回経路の情報を記憶しておくことができる。これより、電源オフにされたポートを起動する際に、記憶しておいた迂回経路情報に基づき、電源OFFリンクを含むパスの代わりに迂回経路を含むパス(迂回パス)を開通させることが可能となる。よって、実施形態によれば、電源OFF区間を含むパス設定要求時における、パス設定要求からパス開通までの遅延を回避することができる。これより、サービス断の発生を回避することも可能となる。ノード1は、パス設定要求からパス開通までの遅延を回避することができることから、任意の経路について機能停止、すなわち、当該経路に対応するポートの電源をOFFにすることが可能である。
本実施形態(動作例1−2)では、図11のS26において、ノードB内の迂回障害帯域監視処理58において電源OFFリンクB−Dが正常に起動したことを確認する方法として、IFカード・ポートの障害状態からの復旧を検出する方法を例示した。しかしながら、本実施形態はこの方法に限るものではなく、以下の方法1又は方法2を用いることで、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したことを確認するようにしてもよい。
方法1は、IFカード・ポートが正常に起動するまでの時間が経過した時点で、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断(確認)する方法である。ここで、「IFカード・ポートが正常に起動する」とは、IFカード・ポートの電源がONにされ、当該IFカード・ポートのHWの設定が完了していることをいう。ノードB内の迂回障害帯域監視処
理58において、電源OFFリンクB−Dに対応するIFカード・ポートの電源がONされてから、当該IFカード・ポートが正常に起動するまでの時間待機する。図15の例では、迂回障害帯域監視処理58において、HWの設定が完了する時間t2+αの時間だけ待機
する。αは、時間t2に対するマージンである。すなわち、迂回障害帯域監視処理58では、IFカード・ポートのHWの設定が完了するまでにかかる時間t2が経過した後、時間α分がさらに経過した時点で、IFカード・ポートが正常に起動したと判断することができる。
方法2は、電源OFFリンクB−Dを用いて、制御データが対向ノードへ正常に送信されることにより、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断(確認)する方法である。ノードB内の迂回障害帯域監視処理58では、電源OFFリンクに係る対向ノードDに対して制御データを送信する。ノードB内の迂回障害帯域監視処理58では、当該制御データを正常に送信できたことを確認した時点で、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断することができる。また、これに限らず、ノードB内の迂回障害帯域監視処理58では、制御データを受信したノードDから、正常に当該制御データを受信した旨の応答データを制御データで受信した時点で、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断することもできる。図15の例では、迂回障害帯域監視処理58において、時間t2でHW設定が完了した後に、制御データが正常に送信されたこと又は受信されたことを確認することとなる。なお、電源OFFリンクB−Dの両端ノードがそれぞれ対向ノードへ制御データを送信し、各制御データが対向ノードで正常に受信されることにより、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断することもできる。また、迂回障害帯域監視処理58では、対向ノードDに対する制御データの送信を、他の処理へ指示するようにしてもよい。このように、迂回障害帯域監視処理58では、電源OFFリンクを経由する制御データが正常に送受信できたことにより、電源OFFリンクB−Dが正常に起動したと判断することができる。
本実施形態(動作例1−2)では、ノードBのポートB-dに対応するIFカード・ポー
トの電源をONにしたことを、制御データによりノードDへ通知することとしたが、これに限定するものではない。例えば、ポートB-dに対応するIFカード・ポートの電源がO
Nにされたことを示す情報を、ポートBからポートDへ送信される、迂回経路についてのパス設定要求に含めることができる。
したとおり、電源駆動回路59により、ポートB-dに対応するIFカード・ポートの電源
がONにされる。S25でポートB-dに対応するIFカード・ポートの電源がONになる
と、S24で要求経路情報が記録される。S24で要求経路情報が記録されると、S23で、RSVP処理54では、迂回経路についてノードBからノードDへパス設定要求を送出する。なお、RSVP処理54では、S25でポートB-dに対応するIFカード・ポー
トの電源がONにされたことを、電源駆動回路59から直接、又は、迂回経路判定処理57を介して通知される。これより、RSVP処理54では、S23において、ポートB-d
に対応するIFカード・ポートの電源がONにされたことを示す情報が含まれるパス設定要求を送出する。
ることができる。なお、変形例2において、図11のS24は、S25の前に実行されてもよいし、S23の後に実行されるようにしてもよい。また、S25は、S23の前に実行されるようにしてもよい。
1A、1B 隣接ノード
2 制御カード(回路)
3、4 IFカード(回路)
3A カード電源
5 SWカード(回路)
6 電源駆動回路
7 ポート回路
7A、7B ポート回路
7C ポート電源
8A、8B ポート回路
9 シャーシ
10 ネットワーク
12 ネットワークシステム
14、15 端末装置
16 外部電源
18 監視制御装置
20 CPU
21 コマンド解析回路
21A コマンド解析処理プログラム
22 カード設定回路
22A カード設定処理プログラム
23 カード監視回路
23A カード監視処理プログラム
24 メモリ
25 RSVPプログラム
26 OSPFプログラム
27 LSDB(トポロジテーブル)
31 迂回経路生成回路
31A 迂回経路生成処理プログラム
32 迂回経路判定回路
32A 迂回経路判定処理プログラム
33 迂回障害帯域監視回路
33A 迂回障害帯域監視プログラム
34 メモリ
35 迂回経路情報DB
36 要求経路情報DB
37 RAMメモリ
38 ROMメモリ
51 コマンド解析処理
52 カード設定処理
53 カード監視処理
54 RSVP処理
55 OSPF処理
56 迂回経路生成処理
57 迂回経路判定処理
58 迂回障害帯域監視処理
59 電源駆動回路
Claims (11)
- データ伝送用のパスを確立する通信装置であって、
パスの設定要求を受信し、データ伝送ができないように電源をオフにしている区間を前記パスが含む場合に、記憶された前記区間に対応する迂回経路情報を用いて、前記区間を迂回する迂回パスを設定する設定回路と、
前記区間に対する電源をオンにする電源駆動回路と
を含み、
前記設定回路は、前記電源のオンによって前記区間を用いたデータ伝送が可能になった場合に、前記迂回パスを、前記区間を含むパスに切り替える
ことを特徴とする通信装置。 - 自装置を経て前記区間に至る全てのパス設定パターンに対してそれぞれ前記迂回経路の算出処理を行う算出回路と、
前記算出回路により算出された全てのパス設定パターンに対応する前記迂回経路についての迂回経路情報を記憶するメモリと
をさらに含み、
前記電源駆動回路は、少なくとも前記全てのパス設定パターンに対する前記迂回経路が得られたことを条件として、前記区間に対する電源をオフにする
請求項1に記載の通信装置。 - 前記電源駆動回路は、自装置とともに前記区間を形成する他の通信装置から、前記他の通信装置から前記区間へ至る全てのパス設定パターンに対応する迂回経路情報が得られたことを示す通知を受信したことをさらなる条件として、前記区間に対する電源をオフにする
請求項2に記載の通信装置。 - 前記算出回路は、前記迂回経路の障害が発生した場合に、他の迂回経路の算出を行い、
前記電源駆動回路は、他の迂回経路が算出されない場合に、前記区間に対する電源をオンにする
請求項2に記載の通信装置。 - 前記算出回路は、前記迂回経路の未使用帯域が閾値以下の場合に他の迂回経路の算出を行い、
前記電源駆動回路は、他の迂回経路が算出されない場合に、前記区間に対する電源をオンにする
請求項2に記載の通信装置。 - メモリと、
前記メモリに格納されているプログラムを実行するプロセッサと、
を有し、
前記プロセッサは、
パスの設定要求を受信し、データ伝送ができないように電源をオフにしている区間を前記パスが含む場合に、前記メモリに記憶された前記区間に対応する迂回経路情報を用いて、前記区間を迂回する迂回パスを設定し、
前記区間に対する電源をオンにし、
前記電源のオンによって前記区間を用いたデータ伝送が可能になった場合に、前記迂回パスを、前記区間を含むパスに切り替える
ことを特徴とする通信装置。 - 通信装置がデータ伝送用のパスを確立する方法であって、
パスの設定要求を受信し、データ伝送ができないように電源をオフにしている区間を前記パスが含む場合に、記憶された前記区間に対応する迂回経路情報を用いて、前記区間を迂回する迂回パスを設定し、
前記区間に対する電源をオンにし、
前記電源のオンによって前記区間を用いたデータ伝送が可能になった場合に、前記迂回パスを、前記区間を含むパスに切り替える
ことを含むパス確立方法。 - 自装置を経て前記区間に至る全てのパス設定パターンに対してそれぞれ前記迂回経路の算出処理を行い、
前記算出された全てのパス設定パターンに対応する前記迂回経路についての迂回経路情報を記憶し、
少なくとも前記全てのパス設定パターンに対する前記迂回経路が得られたことを条件として、前記区間に対する電源をオフにする
ことを含む、請求項7に記載のパス確立方法。 - 自装置とともに前記区間を形成する他の通信装置から、前記他の通信装置から前記区間へ至る全てのパス設定パターンに対応する迂回経路情報が得られたことを示す通知を受信したことをさらなる条件として、前記区間に対する電源をオフにする
ことを含む、請求項8に記載のパス確立方法。 - 前記迂回経路の障害が発生した場合に、他の迂回経路の算出を行い、
他の迂回経路が算出されない場合に、前記区間に対する電源をオンにする
ことを含む、請求項8に記載のパス確立方法。 - 前記迂回経路の未使用帯域が閾値以下の場合に他の迂回経路の算出を行い、
他の迂回経路が算出されない場合に、前記区間に対する電源をオンにする
ことを含む、請求項8に記載のパス確立方法。
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