JP5729112B2 - 内燃機関の過給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の過給装置に関し、特に内燃機関からの排気再循環経路に組み込まれて還流排気ガスと共に空気を過給する場合に好適な内燃機関の過給装置に関する。
車両用の内燃機関に装備される過給装置として、ターボ式過給装置が知られている。このターボ式過給装置は、内燃機関の排気エネルギを利用してタービンホイールを回転させることで、それに直結された遠心式のコンプレッサホイールを回転させ、内燃機関に空気を過給できるようになっている。
また、車両用の内燃機関においては、NOx(窒素酸化物)の低減に効果的な排気再循環を行うEGR(排気再循環)システムを装着したものが多くなっており、排気後処理装置を通過した後の排気ガスをターボ式過給装置のコンプレッサより上流側に還流させることで低温かつ大量の排気再循環を可能にしたLPL(低圧ループ)−EGR回路を装備するものも普及し始めている。
このような内燃機関では、吸気通路側に還流する排気ガス中の水蒸気がその露点温度未満に冷やされることで酸性の凝縮水が発生し易いことから、その凝縮水による吸気系主要部品の腐食の防止を図る工夫がなされている。
例えば、コンプレッサホイールの周囲で空気の圧力が低下するスロート個所より下流側のシュラウド部分にEGR通路を開口させるようにして、EGR通路の前後差圧を確保するとともに、EGRガスがコンプレッサホイールのインペラの上流端エッジの液滴浸食や損傷を防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、上述と同様にシュラウド部分にEGR通路を開口させるもので、コンプレッサホイールの周方向に延びる排気ガス還流室と、その排気ガス還流室から径方向に延びてシュラウド部に開口する連通路とが形成された樹脂製のシュラウドピースを備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、吸気通路内の気体に旋回流を発生させる手段として、メイン吸気通路から分岐した後に吸気口側で再び合流するサブ吸気通路を設けるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、異物や液滴をターボ式過給装置のインペラに衝突させないようにEGRガス導入管の開口部を吸気通路の中央部に配置したもの(例えば、特許文献4参照)も知られている。
特開2008−309125号公報 特開2010−168915号公報 特開2010−077833号公報 特開2009−024692号公報
前述のように過給通路のスロート個所より下流側のシュラウド部分にEGR通路を開口させるようにした従来の内燃機関の過給装置にあっては、凝縮水によるインペラの上流端エッジの液滴浸食や損傷を防止できるとともに、EGR通路の前後差圧を大きくできるので吸気絞り弁や排気絞り弁を閉じなくてもEGRガスを導入でき、機関効率の低下を抑制できるという利点がある。しかしながら、凝縮水がインペラの外縁面(シュラウド面)に向かって流入し、コンプレッサホイールのインペラ部の外縁部分に衝突するため、インペラの浸食や損傷が懸念される。
また、吸気通路内の気体に旋回流を発生させる手段を設ける従来の内燃機関の過給装置にあっては、吸入空気流量が少ないときに旋回流による気液分離性能が十分に発揮できないばかりか、旋回流を発生させるスペースが大きくなるために搭載スペースを抑えることが困難になる。
一方、EGRガス導入管の開口部を吸気通路の中央部に配置する従来の内燃機関の過給装置にあっては、EGRガス導入管によって吸気通路内の圧力損失が大きくなり、コンプレッサの過給効率が低下してしまう。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、圧力損失による過給効率の低下を抑えつつ凝縮水のインペラ部への衝突によるコンプレッサホイールの損傷を防止することのできる過給装置を提供するものである。
本発明に係る内燃機関の過給装置は、上記課題を解決するため、(1)内燃機関の吸気通路のうち特定区間を形成するコンプレッサハウジングと、前記コンプレッサハウジングの内部に配置される複数の羽根を有するコンプレッサホイールと、を備え、前記コンプレッサハウジングが、空気を導入するインレット部と、該インレット部の下流側で前記コンプレッサホイールの前記複数の羽根の外側縁を取り囲むシュラウド部と、前記シュラウド部より下流側に位置するディフューザ部と、を有するとともに、前記インレット部には、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記特定区間内に還流させる排気還流通路が開口している内燃機関の過給装置であって、前記コンプレッサハウジングの内周壁面と該内周壁面に近接する前記コンプレッサホイールの前記羽根の外縁面との間のクリアランスが、前記羽根の下流端部側に位置するその下流側部分に対して前記羽根の上流端部の近傍に位置するその上流側部分で大きくなっており、前記コンプレッサハウジングの前記インレット部には、前記排気還流通路から前記特定区間内に還流する排気ガスを前記クリアランス内に案内するガイド部材が設けられていることを特徴とする。
この構成により、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に排気ガスが還流すると、その排気ガスがガイド部材によってコンプレッサハウジングの内周壁面とコンプレッサホイールの羽根の外縁面との間のクリアランスに案内される。このとき、還流排気ガス中の水分から凝縮水が生じてそれが吸気通路の特定区間内に流入したとしても、クリアランスの上流側部分が下流側部分に対して大きくなっていることとガイド部材による案内作用とによって、液滴径の大きな凝縮水がコンプレッサホイールの羽根の上流端部付近に衝突することが防止される。また、クリアランスがコンプレッサホイールの羽根の上流端部付近で大きくなっていることにより、吸気抵抗も抑えられる。したがって、圧力損失による過給効率の低下を抑えつつ凝縮水のインペラ部への衝突によるコンプレッサホイールの損傷を防止することのできる過給装置となる。
本発明の内燃機関の過給装置においては、(2)前記コンプレッサホイールが、前記コンプレッサハウジングの前記インレット部を通し空気を導入するインデューサ部を有し、前記クリアランスが、前記コンプレッサホイールの前記インデューサ部の周囲で、前記羽根の上流端部に近いほど大きくなっていることが好ましい。
この構成により、凝縮水が吸気通路の特定区間内に流入し、クリアランス内に入っても、吸気を導入して加速し始めるコンプレッサホイールのインデューサ部の周囲で凝縮水の液滴径が小さくなり、羽根の下流端部側に達するときには凝縮水の液滴径が十分に小さくなることで、凝縮水の衝突によるコンプレッサホイールの損傷が効果的に防止される。しかも、インデューサ部の上流側付近での吸気抵抗を低減しつつインデューサ部の下流側付近で空気の流速を十分に高めることができる。
本発明の内燃機関の過給装置においては、(3)前記ガイド部材が、下流端側で前記コンプレッサホイールの前記羽根の上流端部に近接する略円筒状の環状ガイド部を有し、前記インレット部の内周壁面と前記環状ガイド部の外周面との間に、前記クリアランスに連通するとともに前記排気還流通路に連通する環状通路が形成されていることが好ましい。
この構成により、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に凝縮水が流入しても、略円筒状の環状通路を通る空気と共に凝縮水が周方向に分散され、液滴径が小さくなるとともに、上流側部分のクリアランスがさほど大きくなくても、所要の還流排気ガスの導入通路断面積を確保できる。
上記(3)の構成を有する内燃機関の過給装置においては、(4)前記ガイド部材の前記環状ガイド部の内周面と前記羽根の上流端部の近傍における前記羽根の外縁面との半径方向の離間距離が、前記クリアランスのうち前記羽根の下流端部側に位置する前記下流側部分と略等しく設定されていることが好ましい。この構成により、ガイド部材の環状ガイド部の内方ではインレット部からコンプレッサホイールに空気が確実に導入され、良好な過給効率が得られる。
上記(4)の構成を有する内燃機関の過給装置においては、(5)前記ガイド部材の前記環状ガイド部の外周面と前記羽根の上流端部の近傍における前記シュラウド部または前記インレット部の内周壁面との半径方向の離間距離が、前記クリアランスの前記下流側部分より広く設定されていることが好ましい。この構成により、環状ガイド部の外方で還流排気ガスの導入通路断面積が確保されるだけでなく、環状ガイド部による吸気の圧力の損失も抑えられることになる。
上記(2)の構成を有する内燃機関の過給装置においては、(6)前記排気還流通路から前記吸気通路の特定区間内への前記排気ガスの導入方向が、前記コンプレッサホイールの回転方向に方向付けられていることが好ましい。この構成により、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に流入する還流排気ガスがコンプレッサホイールの回転方向に流動しつつインデューサ部の周囲のクリアランス内に案内され、コンプレッサホイール側に効率良く導入される。また、還流排気ガスと共に凝縮水が流入しても、コンプレッサホイールの回転方向に流動する空気により効果的に拡散され、液滴径が小さくなる。
上記(2)または(6)の構成を有する内燃機関の過給装置においては、(7)前記排気還流通路が前記コンプレッサホイールの前記インデューサ部から一定距離を隔てるよう前記インレット部の内周壁面の全周に及ぶ環状に開口していることが好ましい。この構成により、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に流入する還流排気ガスがコンプレッサホイールの回転方向の全域に均等に導入されつつインデューサ部の周囲のクリアランス内に案内されるので、コンプレッサホイール側に効率良く導入される。
上記(3)〜(5)のいずれかの構成を有する内燃機関の過給装置においては、(8)前記ガイド部材の前記環状ガイド部は、前記排気還流通路が前記インレット部の内周壁面に開口する開口範囲よりも上流側で、前記インレット部に支持されているのが望ましい。この構成により、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に流入する還流排気ガスの流れが環状ガイド部の支持部によって遮られたり妨げられたりすることがなく、コンプレッサホイール側に効率良く導入される。
本発明によれば、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に排気ガスが還流すると、その排気ガスがガイド部材によってコンプレッサハウジングの内周壁面とコンプレッサホイールの羽根の外縁面との間のクリアランスに案内される。このとき、還流排気ガス中の水分から凝縮水が生じてそれが吸気通路の特定区間内に流入したとしても、クリアランスの上流側部分が下流側部分に対して大きくなっていることとガイド部材による案内作用とによって、液滴径の大きな凝縮水がコンプレッサホイールの羽根の上流端部付近に衝突することが防止される。また、クリアランスがコンプレッサホイールの羽根の上流端部付近で大きくなっていることにより、吸気抵抗も抑えられる。したがって、圧力損失による過給効率の低下を抑えつつ凝縮水のインペラ部への衝突によるコンプレッサホイールの損傷を防止することのできる過給装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の過給装置の要部の片側断面図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の過給装置におけるコンプレッサホイールおよびタービンホイールの近傍の局部断面図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の概略のシステム構成図である。 図1のB−B断面図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の過給装置におけるガイド部材の近傍の部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る内燃機関の過給装置におけるコンプレッサハウジングの内周壁面とコンプレッサホイールの羽根の外縁面との間のクリアランスの設定条件を説明するグラフであり、縦軸はクリアランスの大きさを、横軸は羽根の上流端から下流端までの範囲における通路長さ方向の位置を、それぞれ示している。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図6は、本発明の一実施形態に係る内燃機関の過給装置を示す図である。なお、本実施形態は、本発明を車両用の内燃機関、例えば直列4気筒のディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)に装備されるターボ式過給装置に適用したものである。
まず、図2および図3を用いて、本実施形態の内燃機関の概略のシステム構成とそのターボ式過給装置の概略構成について説明する。
図3に示すように、本実施形態のエンジン1は、その本体ブロック1Mに複数の気筒1cを有しており、このエンジン1には、各気筒1c内の燃焼室(詳細を図示していない)に燃料を噴射するコモンレール型の燃料噴射装置2が装備されている。また、エンジン1には、燃焼室に空気を吸入させる吸気装置3と、燃焼室からの排気ガスを排気させる排気装置4と、排気装置4内の排気エネルギを利用して吸気装置3内で吸入空気を圧縮し燃焼室に空気を過給するターボ式過給装置5と、このターボ式過給装置5より下流側の排気ガスの一部を吸気側に還流させて再循環させるLPL−EGR装置8(低圧EGR装置)と、が装備されている。
燃料噴射装置2は、図外の燃料タンクから燃料を汲み上げて高圧の燃圧(燃料圧力)に加圧し吐出する不図示のサプライポンプと、そのサプライポンプからの燃料が導入されるコモンレール21と、このコモンレール21を通して供給される燃料を図外の電子制御ユニット(制御装置;以下、ECUという)からの噴射指令信号に対応するタイミングおよび開度(デューティー比)で燃焼室内に噴射する燃料噴射弁22とを含んで構成されている。なお、サプライポンプは、例えばエンジン1の回転動力を利用して駆動され、コモンレール21はサプライポンプから供給された高圧燃料を均等な圧力に保ちながら複数の燃料噴射弁22に分配・供給する。燃料噴射弁22は、電磁駆動される公知のニードル弁で構成され、噴射指令信号に応じてその開弁時間を制御されることにより噴射指令信号に応じた噴射量の燃料(例えば軽油)を燃焼室内に噴射・供給することができる。
吸気装置3には、吸気マニホールド31と、それより上流側の吸気管32と、吸気管32の最上流部でフィルタにより吸入空気を清浄化するエアクリーナ33と、ターボ式過給装置5による過給・圧縮で昇温した過給空気をターボ式過給装置5より下流側の吸気管部32b内で冷却するインタークーラ34(冷却器)とが、装着されている。
排気装置4は、排気マニホールド41と、それより下流側の排気管42と、排気マニホールド41に装着された公知の燃料添加弁43と、ターボ式過給装置5より下流側の排気管42に装着された公知の酸化触媒44aおよびDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)44bからなる排気浄化ユニット44と、を含んで構成されている。
ターボ式過給装置5は、互いに回転方向一体に結合された吸入空気コンプレッサ6および排気タービン7を有し、排気エネルギにより排気タービン7を回転させるとともに吸入空気コンプレッサ6を回転させることで、この吸入空気コンプレッサ6により吸入空気を圧縮してエンジン1内に正圧の空気を供給することができるようになっている。
図2に示すように、ターボ式過給装置5は、タービンシャフト51と、タービンシャフト51の図2中の左端部に一体的に連結されて回転により遠心圧縮作用をなすコンプレッサホイール61と、タービンシャフト51の一端側(図2中の右端側)に一体的に連結され図示しないエンジン1の排気により回転駆動されるタービンホイール71と、タービンシャフト51を回転自在に支持するセンターハウジング56(詳細は図示せず)と、センターハウジング56に連結されてコンプレッサホイール61を収納するとともに吸気管32内の吸気通路32wの特定区間32tを形成するコンプレッサハウジング66と、センターハウジング56に連結されてタービンホイール71を収納するとともに、ノズル型排気通路76nを形成するタービンハウジング76と、を備えている。
ここで、センターハウジング56、コンプレッサハウジング66およびタービンハウジング76は、ターボ式過給装置5のハウジングであるターボ本体5Mを構成している。また、タービンシャフト51は、図2に示すノズル型排気通路76nからの排気エネルギによってタービンホイール71が回転駆動されるとき、タービンホイール71と一体に回転するようになっており、このタービンシャフト51の回転によって、コンプレッサホイール61を回転させ、エンジン1に空気を過給するようになっている。
なお、タービンシャフト51が貫通するセンターハウジング56の中心部には、タービンシャフト51を回転自在に支持するための複数の軸受、例えば一対の浮動ブッシュ軸受等が装着されている。
図1に示すように、コンプレッサハウジング66は、エンジン1に吸入される空気を導入するインレット部67と、そのインレット部67の下流側でコンプレッサホイール61の複数の羽根62を外側から取り囲むシュラウド部68と、シュラウド部68より下流側に位置するディフューザ部69と、を有している。
また、コンプレッサホイール61は、複数の羽根62の上流端部62a付近でコンプレッサハウジング66のインレット部67を通して空気を導入するインデューサ部61iを構成しており、そのインデューサ部61iを構成する複数の羽根62の上流端部62a付近の外縁面62eは、直線もしくは緩やかに湾曲した曲線を母線としてコンプレッサホイール61の軸線回りに回転させた仮想の略円筒面上に位置している。
コンプレッサハウジング66の内部に形成される吸気通路32wの特定区間32tは、複数の羽根62の上流端部62aより上流側でインレット部67の内部に位置する上流側通路部分66aと、この上流側通路部分66aの下流側であって複数の羽根62の上流端部62aから下流端部62bまでの範囲内で、コンプレッサホイール61およびシュラウド部68によって上流側通路部分66aの中心部から放射外方へと湾曲させられた中間通路部分66bと、その中間通路部分66bより下流側(複数の羽根62の下流端部62bより下流側)のディフューザ通路部分66cと、によって構成されている。
ここで、コンプレッサホイール61より下流側のディフューザ通路部分66cは、コンプレッサホイール61の周りを取り囲むとともに、タービンシャフト51と所定角度で交差(例えば、直交)する略円環状の板状通路となっている。また、ディフューザ通路部分66cは、その外周部に接続された渦巻状通路66dの下流端で、インタークーラ34側の吸気管部32bに接続されている。
排気タービン7のノズル型排気通路76nは、図2に示すように、その上流側通路部分76aで排気マニホールド41内の排気通路に連通しており、排気マニホールド41からの排気ガスが流入する。また、このノズル型排気通路76nは、上流側通路部分76aからタービンホイール71に向かって放射内方へと湾曲させられたノズル通路部分76bを有しており、そのノズル通路部分76bを通り加速された排気ガスによって、タービンホイール71が駆動されるようになっている。タービンホイール71より下流側通路部分76cは、排気浄化ユニット44の酸化触媒44aの内部に連通している。
図3に示すように、LPL−EGR装置8は、排気管42および吸気管32の間に介装されたLPL−EGRパイプ81(低圧側の排気還流管)と、このLPL−EGRパイプ81の途中に装着されて排気ガスの還流量を調整することができるLPL−EGR弁82(低圧EGR弁)と、LPL−EGRパイプ81内を通る排気ガスをその途中で冷却水等との熱交換により冷却することができる排気冷却器としてのLPL−EGRクーラ83と、下流側の排気管42内の排気通路42wのうち排気浄化ユニット44より下流側の通路部分でその通路断面積を絞るように開度を縮小させることができる不図示の排気絞り弁とを有している。
このLPL−EGR装置8は、LPL−EGRパイプ81によって排気管42のうち排気タービン7より下流側の下流側排気管部42bと吸気管32のうち吸入空気コンプレッサ6より上流側の上流側吸気管部32aとを連通可能に接続させ、排気タービン7や排気浄化ユニット44を抵抗要素としてそれらより下流側で低圧となる低圧側の排気ガスを上流側吸気管部32a内に還流させることができるようになっている。また、LPL−EGR装置8は、還流排気ガスを吸入空気コンプレッサ6のインレット側により吸入させるようになっている。
具体的には、LPL−EGRパイプ81は、そのLPL−EGRパイプ81が吸気管32に接続される位置J1より下流側の吸気管32およびLPL−EGRパイプ81が排気管42に接続される位置J2より上流側の排気管42と共に、エンジン1に低圧側の排気ガスを再循環させる低圧側排気再循環経路を形成するとともに、その内部に低圧側排気再循環経路の主要部をなす低圧側排気還流通路81wを形成している。
LPL−EGR弁82は、LPL−EGRクーラ83と吸気管32の上流側吸気管部32aとの間に配置されて低圧側の排気ガスの還流量を制御する、開閉および開度制御可能な弁であり、低圧側排気還流通路81wを開通させる開弁状態と、この低圧側排気還流通路81wの開通を制限(例えば遮断)する閉弁状態とに切替え可能になっている。
LPL−EGRクーラ83は、詳細を図示しないが、低圧側排気還流通路81wの一部を形成するガス管部と、そのガス管部の周囲に冷却用流体通路を形成するハウジング部とを有しており、ハウジング部に導入される冷却用流体(例えば、冷却水)とガス管部内の低圧側排気還流通路81wの一部を通る還流排気ガスとの間における熱交換によって、低圧側の還流排気ガスを冷却できるようになっている。
上述のように、エンジン1に装備されたターボ式過給装置5の吸入空気コンプレッサ6においては、エンジン1の吸気通路32wのうち特定区間32tを形成するコンプレッサハウジング66の内部に、コンプレッサホイール61が回転可能に配置されており、コンプレッサホイール61は、その回転に伴って複数の羽根62の間の空気に対し遠心圧縮作用をなし、吸気通路32wのうち特定区間32t内の空気に下流側への運動を加速する運動エネルギを与えるようになっている。
このコンプレッサホイール61は、タービンシャフト51に一体的に連結されたハブ部61hと、そのハブ部61hの片面側に複数の羽根62を等角度間隔に装着することでインペラ部61pを構成したものである。
コンプレッサハウジング66のインレット部67の壁中には、図4に示すように、エンジン1の排気ガスの一部を低圧側排気還流通路81wから特定区間32t内に還流させる排気還流通路63が略円環状に形成されている。
この排気還流通路63は、図1および図4に示すように、低圧側排気還流通路81wに接続される接続通路部63aと、この接続通路部63aに連通する略矩形断面の一定半径の環状通路部63bと、この環状通路部63bから放射内方側に延びて環状通路部63bと吸気通路32wの特定区間32tとを連通させる環状の連通路63cと、によって構成されている。
この排気還流通路63では、接続通路部63aが環状通路部63bの接線方向に延在することで、排気還流通路63から吸気通路32wの特定区間32t内への排気ガスの導入方向がコンプレッサホイール61のインデューサ部61iに向かう方向であってコンプレッサホイール61の回転方向に方向付けられている。また、排気還流通路63の環状の連通路63cは、コンプレッサホイール61の複数の羽根62の上流端部62aより上流側で、インレット部67の内周の全域にわたってインレット部67の中心部に向かって開口幅wを持って開口している。すなわち、排気還流通路63は、コンプレッサホイール61のインデューサ部61iから一定の軸方向距離を隔てるようインレット部67における内周壁面66wの全周に及ぶ環状に開口している。この連通路63cの向きは、図中ではコンプレッサホイール61の回転中心軸線に対して直交する向きであるが、この向きに対して傾斜してもよい。
コンプレッサハウジング66の内周壁面66wとその内周壁面66wに近接するコンプレッサホイール61の複数の羽根62の外縁面62eとの間の環状のクリアランスCは、複数の羽根62の下流端部62b側に位置するその下流側部分C2に対して複数の羽根62の上流端部62aの近傍に位置するその上流側部分C1で大きくなっている。
具体的には、クリアランスCは、コンプレッサホイール61の空気導入部分であるインデューサ部61iの周囲、すなわち、インデューサ部61iを構成する複数の羽根62の上流端部62aから中間部62c付近までの軸方向範囲内において、図6に示すように、複数の羽根62の上流端部62aに近いほど大きくなるように変化する上流側部分C1となっている。また、クリアランスCは、複数の羽根62の中間部62cから下流端部62b側では、一定の隙間値t2に近い下流側部分C2となっている。
なお、図6中に仮想線で示すクリアランスC´のように、下流側部分C2の隙間クリアランス値(隙間値)が位置によってわずかに変化し、複数の羽根62の上流端部62aから下流端部62b付近までの軸方向範囲内でクリアランスCが連続的に変化するようにしてもよい。ただし、その場合、クリアランスCの変化率(複数の羽根62の上流端部62aに近いほど大きくなる度合い)が複数の羽根62の上流端部62aから中間部62c付近までの上流側の軸方向範囲内において下流側の軸方向範囲内での変化率より大きくなる。また、このようなクリアランスCの変化率の大小関係は、局部的にも成立し、複数の羽根62の上流端部62aに近い上流側部分でのクリアランス変化率が下流側部分でのクリアランス変化率より常に大きくなる。このことは、吸気通路32wの特定区間32tを構成するコンプレッサハウジング66の内周壁面66wには、内径が急減するような段差が形成されないことを意味する。
一方、コンプレッサハウジング66のインレット部67の内方には、排気還流通路63から特定区間32t内に還流する排気ガスをクリアランスC内に案内するガイド部材64が設けられている。
図5に示すように、このガイド部材64は、その下流端側でコンプレッサホイール61のインペラ部61pの上流端部62aに近接する略円筒状の環状ガイド部64aを有しており、インレット部67における内周壁面66wと環状ガイド部64aの外周面S2との間には、クリアランスCに連通するとともに排気還流通路63に連通する環状通路65が形成されている。
また、ガイド部材64の環状ガイド部64aは、コンプレッサホイール61のインデューサ部61iの先端部分よりわずかに大径になっており、ガイド部材64の環状ガイド部64aの内周面S1と複数の羽根62の上流端部62aの近傍における複数の羽根62の外縁面62eとの半径方向の離間距離t1は、クリアランスCのうち複数の羽根62の下流端部62b側に位置する下流側部分C2の隙間値t2と略等しく設定されている。
また、ガイド部材64の環状ガイド部64aの外周面S2と複数の羽根62の上流端部62aの近傍におけるシュラウド部68またはインレット部67の内周壁面66wとの半径方向の離間距離t3は、クリアランスCのうち下流側部分C2の隙間値t2より大きい値(例えば、隙間値t2が0.3mmである場合に、1mm程度の値)に設定されており、ガイド部材64の環状ガイド部64aの板厚tgは、クリアランスCの下流側部分C2の隙間値t2以下に設定されている。したがって、クリアランスCは、環状通路65の下流端部におけるガイド部材64の環状ガイド部64aの周りの離間距離t3分の環状隙間よりも、その上流側部分C1の入口開口面積が大きくなっている。なお、コンプレッサハウジング66の内周壁面66wは、コンプレッサハウジング66の鉛直方向下方側の特定部分における半径方向の離間距離t3が他の部分(上方側)のそれより大きくなるよう、コンプレッサハウジング66の鉛直方向下方側に広がった形状に設定されていてもよい。
また、ガイド部材64は、コンプレッサハウジング66のインレット部67に嵌着された嵌着部64bおよびその嵌着部64bから放射内方に突出する複数の支柱部64cを有しており、ガイド部材64の環状ガイド部64aは、排気還流通路63がインレット部67における内周壁面66wに開口する開口幅w(図5参照)の範囲よりも上流側で、これら嵌着部64bおよび支柱部64cによってインレット部67に支持されている。
ガイド部材64の環状ガイド部64aは、このように嵌着部64bおよび支柱部64cを介してインレット部67に同心的に支持された状態で、その内周面S1を複数の羽根62の上流端部62aの近傍における複数の羽根62の外縁面62eに半径方向の離間距離t1を隔てるとともに、その下流側端面64dを実質的にコンプレッサホイール61の複数の羽根62の上流端部62aの先端面と軸方向同一の位置に位置させている。このガイド部材64の下流側端面64dの軸方向位置のずれは、環状ガイド部64aの内周面S1と複数の羽根62の上流端部62aの近傍における外縁面62eとの半径方向の離間距離t1より小さい範囲内に制限されることが好ましい。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の内燃機関の過給装置においては、エンジン1の運転中、エンジン1の排気ガスの一部がLPL−EGR装置8によってターボ式過給装置5の吸入空気コンプレッサ6より上流側に還流される。このとき、LPL−EGR装置8のLPL−EGRクーラ83の付近で、低圧側排気還流通路81w中の還流排気ガスが冷却され、還流排気ガス中の水蒸気がその露点温度未満にまで冷却されると、凝縮水が発生し、その凝縮水に排気ガス中の硫黄化合物等が溶け込むことで凝縮水の酸性度が高くなる可能性がある。したがって、低圧側排気還流通路81wから特定区間32t内に還流させる排気還流通路63内に酸性の凝縮水を含む還流排気ガスが流入し得ることになる。
しかしながら、本実施形態では、排気還流通路63から吸気通路32wの特定区間32t内に排気ガスが還流すると、その排気ガスがガイド部材64によってコンプレッサハウジング66の内周壁面66wとコンプレッサホイール61の複数の羽根62の外縁面62eとの間の環状空間であるクリアランスCの中に案内される。
したがって、還流排気ガス中の水分から凝縮水が生じ、それが吸気通路32wの特定区間32t内に流入したとしても、クリアランスCの上流側部分C1が下流側部分C2に対して大きくなっていることと、ガイド部材64による還流排気ガスのクリアランスC中への案内作用とによって、液滴径の大きな凝縮水がコンプレッサホイール61の複数の羽根62の上流端部62a付近に衝突することが防止される。
しかも、クリアランスCがコンプレッサホイール61の複数の羽根62の上流端部62a付近で大きくなっていることにより、コンプレッサホイール61のインデューサ部61iにおける吸気の導入抵抗、すなわち、吸気通路32wの特定区間32tにおける吸気抵抗も十分に抑えられる。したがって、圧力損失によるターボ式過給装置5の過給効率の低下を抑えつつ、複数の羽根62からなるインペラ部61pへの凝縮水の衝突によるコンプレッサホイール61の損傷を防止することができる。
また、本実施形態では、クリアランスCが、コンプレッサホイール61のインデューサ部61iの周囲で、羽根62の上流端部62aに近いほど大きくなっているので、凝縮水が吸気通路32wの特定区間32t内に流入してクリアランスC内に入っても、吸気を導入して加速し始めるコンプレッサホイール61のインデューサ部61iの周囲で、凝縮水の液滴径は小さくなる。しかも、凝縮水が羽根62の下流端部62b側に達するときには凝縮水の液滴径が十分に小さくなるので、凝縮水の衝突によるコンプレッサホイール61の損傷が効果的に防止されることになる。よって、インデューサ部61iの上流側付近での吸気抵抗を低減しつつ、インデューサ部61iの下流側付近で空気の流速を十分に高めることができる。
加えて、インレット部67における内周壁面66wと環状ガイド部64aの外周面S2との間に、クリアランスCに連通するとともに排気還流通路63に連通する環状通路65が形成されているので、排気還流通路63から吸気通路32wの特定区間32t内に凝縮水が流入しても、略円筒状の環状通路65を通る上流側からの空気と共に凝縮水が軸方向および周方向に分散され、凝縮水の液滴径が小さくなる。また、クリアランスCの上流側部分C1がさほど大きくなくても、環状通路65の下流端部における所要の還流排気ガスの導入通路断面積を確保できることになる。
本実施形態では、ガイド部材64の環状ガイド部64aの内周面S1と複数の羽根62の上流端部62aの近傍における外縁面62eとの半径方向の離間距離t1が、クリアランスCのうち羽根62の下流端部62b側に位置する下流側部分C2の隙間値t2と略等しく設定されているので、この点からも、ガイド部材64の環状ガイド部64aの内方ではインレット部67からコンプレッサホイール61に空気が確実に導入されることになり、良好な過給効率が得られる。
また、ガイド部材64の環状ガイド部64aの外周面S2と羽根62の上流端部62aの近傍における内周壁面66wとの間の半径方向の離間距離t3が、クリアランスCのうち下流側部分C2の隙間値t2より広く設定されているので、環状ガイド部64aの外方で還流排気ガスの導入通路断面積が確保されるだけでなく、環状ガイド部64aによる圧力の損失も抑えられることになる。
さらに、排気還流通路63から吸気通路32wの特定区間32t内への排気ガスの導入方向が、コンプレッサホイール61の回転方向に方向付けられているので、排気還流通路63から特定区間32t内に流入する還流排気ガスがコンプレッサホイール61の回転方向に流動しつつインデューサ部61iの周囲のクリアランスC内に案内され、コンプレッサホイール61側に効率良く導入され得ることとなる。また、還流排気ガスと共に凝縮水が流入しても、コンプレッサホイール61の回転方向に流動する空気により効果的に凝縮水滴が拡散され、その液滴径が小さくなる。
また、排気還流通路63の環状の連通路63cがコンプレッサホイール61のインデューサ部61iから一定距離を隔てつつ内周壁面66wの全周に及んで環状に開口しているので、排気還流通路63から吸気通路32wの特定区間32t内に流入する還流排気ガスがコンプレッサホイール61の回転方向の全域に均等に導入されつつインデューサ部61iの周囲のクリアランスC内に案内されることになり、この点からも、還流排気ガスがコンプレッサホイール61側に効率良く導入される。
加えて、ガイド部材64の環状ガイド部64aは、排気還流通路63の連通路63cの開口位置よりも上流側で、インレット部67に支持されているので、排気還流通路63から特定区間32t内に流入する還流排気ガスの流れが環状ガイド部64aの支持部によって遮られたり妨げられたりすることがなく、コンプレッサホイール61側により効率良く導入される。
このように、本実施形態の内燃機関の過給装置においては、排気還流通路63から吸気通路32wの特定区間32t内に排気ガスが還流するとき、その排気ガスがガイド部材64によってコンプレッサハウジング66の内周壁面66wとコンプレッサホイール61の羽根62の外縁面62eとの間のクリアランスCに案内されるようにしているので、還流排気ガス中の水分から凝縮水が生じてそれが吸気通路32wの特定区間32t内に流入したとしても、クリアランスCのうち上流側部分C1が下流側部分C2に対して大きくなっていることと、ガイド部材64による還流排気ガスのクリアランスC中への案内作用とによって、液滴径の大きな凝縮水がコンプレッサホイール61の複数の羽根62の上流端部62a付近に衝突することを防止できる。しかも、クリアランスCがコンプレッサホイール61の羽根62の上流端部62a付近で大きくなっていることにより、吸気抵抗も抑えることができる。
その結果、圧力損失による過給効率の低下を抑えつつ凝縮水のインペラ部61pへの衝突によるコンプレッサホイール61の損傷を防止することのできるターボ式過給装置5を提供することができる。
なお、上述の一実施形態では、コンプレッサホイール61を排気タービン7側から駆動するターボ式過給装置5として説明したが、本発明の過給装置は、他の回転駆動源を用いる過給装置にも適用可能である。また、本発明は、低圧EGR装置であるLPL−EGR装置8のみを有するエンジン1を例示したが、高圧EGR装置を併有する内燃機関あるいはPCVシステムを有する内燃機関であってもよいことはいうまでもない。また、上述の一実施形態は、本発明をディーゼルエンジンに適用した場合であったが、本発明にいう内燃機関はディーゼルエンジンに限定されるものでないことはいうまでもない。さらに、本発明は、EGR装置を備えた内燃機関に限らず、凝縮水を生じ得るPCVガス等の他のガスを過給用のコンプレッサホイールによって吸入空気と共に圧縮するような場合には、本発明を適用可能である。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関の過給装置は、排気還流通路から吸気通路の特定区間内に排気ガスが還流するとき、その排気ガスがガイド部材によってコンプレッサハウジングの内周壁面とコンプレッサホイールの羽根の外縁面との間のクリアランスに案内されるようにしているので、還流排気ガス中の水分から凝縮水が生じてそれが吸気通路の特定区間内に流入したとしても、クリアランスの上流側部分が下流側部分に対して大きくなっていることとガイド部材による還流排気ガスの案内作用とによって、液滴径の大きな凝縮水がコンプレッサホイールの羽根の上流端部付近に衝突することを防止でき、しかも、クリアランスがコンプレッサホイールの羽根の上流端部付近で大きくなっていることにより、吸気抵抗も抑えることができる。その結果、圧力損失による過給効率の低下を抑えつつ凝縮水のインペラ部への衝突によるコンプレッサホイールの損傷を防止することのできる過給装置を提供することができるという効果を奏するものであり、内燃機関からの排気再循環経路に組み込まれて還流排気ガスと共に空気を過給する内燃機関の過給装置全般に有用である。
1 エンジン(内燃機関、ディーゼルエンジン)
5 ターボ式過給装置(過給装置)
6 吸入空気コンプレッサ(遠心圧縮機)
8 LPL−EGR装置(低圧EGR装置)
32w 吸気通路
32t 特定区間
42w 排気通路
44 排気浄化ユニット
61 コンプレッサホイール
61h ハブ部
61i インデューサ部
61p インペラ部
62 羽根(複数の羽根)
62a 上流端部
62b 下流端部
62e 外縁面
63 排気還流通路
64 ガイド部材
64a 環状ガイド部
65 環状通路
66 コンプレッサハウジング
66w 内周壁面
67 インレット部
68 シュラウド部
69 ディフューザ部
81w 低圧側排気還流通路
C クリアランス
C1 上流側部分(クリアランスの上流側部分)
C2 下流側部分(クリアランスの下流側部分)
S1 内周面(環状ガイド部の内周面)
S2 外周面(環状ガイド部の外周面)
t1 離間距離
t2 下流側部分の隙間値
t3 半径方向の離間距離

Claims (7)

  1. 内燃機関の吸気通路のうち特定区間を形成するコンプレッサハウジングと、
    前記コンプレッサハウジングの内部に配置される複数の羽根を有するコンプレッサホイールと、を備え、
    前記コンプレッサハウジングが、空気を導入するインレット部と、該インレット部の下流側で前記コンプレッサホイールの前記複数の羽根の外側縁を取り囲むシュラウド部と、前記シュラウド部より下流側に位置するディフューザ部と、を有するとともに、
    前記インレット部には、前記内燃機関の排気ガスの一部を前記特定区間内に還流させる排気還流通路が開口している内燃機関の過給装置であって、
    前記コンプレッサハウジングの内周壁面と該内周壁面に近接する前記コンプレッサホイールの前記羽根の外縁面との間のクリアランスが、前記羽根の下流端部側に位置するその下流側部分に対して前記羽根の上流端部の近傍に位置するその上流側部分で大きくなっており、
    前記コンプレッサハウジングの前記インレット部には、前記排気還流通路から前記特定区間内に還流する排気ガスを前記クリアランス内に案内するガイド部材が設けられており、
    前記ガイド部材が、下流端側で前記コンプレッサホイールの前記羽根の上流端部に近接する略円筒状の環状ガイド部を有し、
    前記インレット部の内周壁面と前記環状ガイド部の外周面との間に、前記クリアランスに連通するとともに前記排気還流通路に連通する環状通路が形成されていることを特徴とする内燃機関の過給装置。
  2. 前記コンプレッサホイールが、前記コンプレッサハウジングの前記インレット部を通し空気を導入するインデューサ部を有し、
    前記クリアランスが、前記コンプレッサホイールの前記インデューサ部の周囲で、前記羽根の上流端部に近いほど大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の過給装置。
  3. 前記ガイド部材の前記環状ガイド部の内周面と前記羽根の上流端部の近傍における前記羽根の外縁面との半径方向の離間距離が、前記クリアランスのうち前記羽根の下流端部側に位置する前記下流側部分と略等しく設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の過給装置。
  4. 前記ガイド部材の前記環状ガイド部の外周面と前記羽根の上流端部の近傍における前記シュラウド部または前記インレット部の内周壁面との半径方向の離間距離が、前記クリアランスの前記下流側部分より広く設定されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の過給装置。
  5. 前記排気還流通路から前記吸気通路の特定区間内への前記排気ガスの導入方向が、前記コンプレッサホイールの回転方向に方向付けられていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の過給装置。
  6. 前記排気還流通路が前記コンプレッサホイールの前記インデューサ部から一定距離を隔てるよう前記インレット部の内周壁面の全周に及ぶ環状に開口していることを特徴とする請求項2または請求項5に記載の内燃機関の過給装置。
  7. 前記ガイド部材の前記環状ガイド部は、前記排気還流通路が前記インレット部の内周壁面に開口する開口範囲よりも上流側で、前記インレット部に支持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の過給装置。
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