JP5727338B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

本発明は、本体ケースの内部にモーターおよびインナーフレームと振動子が設けてあり、本体ケースの上開口が蓋体で塞いである往復動式の電気かみそりに関する。
この種の電気かみそりは、例えば特許文献1に開示してある。そこでは、本体ハウジングの内部にモーターおよびインナーフレームと振動子を収容し、本体ハウジングの上開口を平板状の固定枠と防塵ゴムとで塞いでいる。振動子には内刃を往復駆動するボス(駆動軸)が一体に設けてあり、ボスは先の防塵ゴムの中央の穴から上向きに突設してある。特許文献2、3の往復式電気かみそりにも、同様の構造を見ることができる。
本発明に係る電装品ユニットと本体ケースの固定構造に関して、特許文献4が公知である。そこでは、モーターと電池をインナーフレームに組込んで電装品ユニット(駆動ユニット)を構成し、インナーフレームの上部2個所にねじ込んだビスで電装品ユニットを本体ケースに締結している。本体ケースは、第1ケースと、同ケースの上側に配置される第2ケースとで構成してあり、これら両ケースの間にきわ剃り刃ユニット用の振動子を配置し、これらの各部材に挿通したビスをインナーフレームのねじボスにねじ込んで共締め固定している。また、インナーフレームの下部の2個所にねじ込んだビスで、電装品ユニットを底ケースと一体化している。
特許第3493701号公報(段落番号0012〜0013、図3) 実公平02−038691号公報(背景技術、図9) 特開2000−157760号公報(段落番号0017、図3、図5) 特開2001−054689号公報(段落番号0026〜0028、図1、図3)
往復動式の電気かみそりは、内刃と外刃の摺接音、あるいは偏心ピンと振動子との間で生じる叩打音等の騒音を発生しやすい。その点、特許文献1〜3の電気かみそりのように、本体ハウジングの内部にモーターおよび振動子を収容し、本体ハウジングの上開口を固定枠および防塵ゴムで塞ぐと、偏心ピンと振動子との間で発生する騒音(叩打音)が本体ハウジングの外へ漏出るのをある程度は防止できる。しかし、依然としてモーターと、インナーフレームと、振動子の三者を組付けたときの位置精度が不十分であるため、偏心ピンと振動子の間で発生する騒音(叩打音)が発生しやすく、根本的な騒音対策とはなっていない。また、モーター、インナーフレーム、振動子の三者と、本体ケースとの締結強度が不十分であるため、モーターおよび振動子の振動がケース構造に伝わって騒音(ビビリ音)を発生しやすい。
特許文献4の電気かみそりは、インナーフレームの上部にねじ込まれる2個のビスで、第1ケース、振動子、および第2ケースを電装品ユニットの上端に共締め固定する。この固定構造においては、他の部品に比べて重量が大きな電装品ユニットの上端が、第1ケースの上壁に接合されてビスで締結してあるにすぎない。そのため、やはり、モーター、インナーフレーム、振動子の三者を組付けたときの位置精度が不十分であるため、偏心ピンと振動子の間で発生する騒音(叩打音)が発生しやすい。
本発明の目的は、モーター、インナーフレーム、振動子などの駆動部品を組付けた状態における各部材の位置精度を向上して騒音の発生を抑止でき、従って使用時の電気かみそりを静音化できる電気かみそりを提供することにある。
本発明に係る電気かみそりは、上面に組付口8を有する筒状の本体ケース1の内部に、モーター15と、モーター15を支持するインナーフレーム23と、モーター15の回転動力を往復動作に変換する振動子17とが収容され、組付口8が蓋体40で塞いである電気かみそりを対象とする。本体ケース1の内部には、インナーフレーム23の締結部28を下面側から支持する組付座部50が設けてある。インナーフレーム23の締結部28に、振動子17の締結部37と、蓋体40の締結部44とを順に接合する。各締結部28・37・44に挿通した締結ビス60を組付座部50にねじ込んで、蓋体40と振動子17とインナーフレーム23とを、締結ビス60で位置決めされた状態で本体ケース1に対して共締め固定してあることを特徴とする。
インナーフレーム23の上部にモーター15を装着するためのモーターホルダー部26を設ける。本体ケース1の組付座部50は、モーターホルダー部26の上端近傍に隣接する状態で設ける。
蓋体40の上面に設けた蓋壁41の下面に、振動子17の周りを周回状に囲む第1遮音壁42を下向きに突設する。本体ケース1の組付口8の周囲壁52と前記第1遮音壁42とで、振動子17の周りを内外2重に覆う。
本体ケース1の内部に、振動子17の周りを周回状に囲む第2遮音壁53を上向きに突設する。本体ケース1の組付口8の周囲壁52と、前記第1遮音壁42と、前記第2遮音壁53とで、振動子17の周りを内外3重に覆う。
振動子17の駆動軸18は、蓋体40の蓋壁41に開口した振動窓43から上向きに突設する。蓋壁41の上面に、前記駆動軸18と振動窓43の間の隙間を封止する第1シール体57と、締結ビス60の周面を封止する第2シール体58とを配置する。第1、第2の両シール体57・58の上面に配置したパッキン押え板61は、締結ビス60で共締め固定される。蓋体40の第1遮音壁42と、本体ケース1の第2遮音壁53との間の隙間を第3シール体59で封止する。蓋体40で囲まれた振動子室Rを、第1シール体57と、第2シール体58と、第3シール体59とで封止する。
本体ケース1の上部のかみそりヘッド3に、外刃12の刃本体19を支持する外刃ホルダー20と、外刃ホルダー20の装着状態を保持するロック構造とを設ける。ロック構造は、外刃ホルダー20に係脱するロック爪66を備えた着脱ボタン67と、ロック爪66が外刃ホルダー20と係合する向きに着脱ボタン67を移動付勢するロックばね68とを備えている。着脱ボタン67は、外刃ホルダー20の外面に露出するボタン部71と、蓋体40の蓋壁41より下方において第1遮音壁42と対向するばね受部70とを備えている。着脱ボタン67は、蓋壁41に設けたスライド窓47でスライド自在に案内されて、ロックばね68の一端がばね受部70で受止められ、他端が第1遮音壁42で受止められている。スライド窓47の上方をパッキン押え板61で覆う。
振動子17の駆動軸18と内刃11とが、上下フロート自在なフロート構造を介して連結されて、内刃11がフロートばね88で外刃12と密着する向きに押付け付勢されている。駆動軸18の側に、左右傾動した内刃11を中立位置へ復帰操作する左右一対の弾性腕77を設ける。内刃11の側に、弾性腕77と接触して弾性腕77で中立位置へ復帰操作される一対の受動片82を設ける。
受動片82に、弾性腕77に対して上下に相対摺動する接触部86と、弾性腕77と受動片82の相対傾動を吸収する斜めの逃げ面87とを設ける。内刃11と弾性腕77の上端との間に、内刃11の上下フロート、および内刃11の左右傾動を許すフロート隙間Eを確保する。
本体ケース1の外面に、きわぞり刃ユニット7を配置する。きわぞり刃ユニット7のユニットベース91と本体ケース1との間に、上下スライドするユニットベース91を、スライド範囲の複数個所で係合保持する節度構造を設ける。節度構造は、ユニットベース91の内面に固定した節度ピース103と、本体ケース1に形成した複数の節度部106とで構成する。節度ピース103に、節度部106と係合する弾性変形可能な節度アーム110と、本体ケース1に設けた上下方向に長いガイド溝104で案内されるスライド突起112とを設ける。
インナーフレーム23に、電池24および回路基板25を組付ける。本体ケース1と回路基板25との間に、モーター15の通電状態を切換えるスイッチ機構を設ける。スイッチ機構は、本体ケース1の外面に配置されるスライドノブ5と、スライドノブ5と本体ケース1との間に設けられて、スライドノブ5に同行してスライドする内スライド体116と、内スライド体116の往復動作を回動動作に変換する外ピース117と、回路基板25で回動自在に支持される切換え端子体118と、本体ケース1に装着されて、外ピース117を切換え端子体118へ向かって押圧保持する押圧ピース119とを含む。外ピース117には操作軸部128と、非円形断面のレバー軸131とを設ける。外ピース117を本体ケース1に組付けた状態において、操作軸部128が本体ケース1の内面から内方へ突出する。駆動ユニット4を本体ケース1に組付ける過程で、レバー軸131が切換え端子体118に相対的に乗りあがって、切換え端子体118に設けた受動溝136に落込み係合する。
押圧ピース119と外ピース117の接合面に、互いに係合する係合ピン146と、係合凹部147とを設ける。係合ピン146と係合凹部147とが互いに係合する状態で、外ピース117を押圧ピース119で押圧保持する。
本発明においては、本体ケース1の内部に組付座部50を設け、この組付座部50でインナーフレーム23の締結部28を下面側から支持し、締結部28に振動子17の締結部37と、蓋体40の締結部44とを順に接合した。さらに、各締結部28・37・44に挿通した締結ビス60を組付座部50にねじ込むことにより、蓋体40と振動子17とインナーフレーム23とを本体ケース1に対して共締め固定した。このように、蓋体40と振動子17とインナーフレーム23の三者を、1個の締結ビス60で本体ケース1に共締め固定すると、前記三者を締結ビス60で位置決めした状態で固定できる。従って、インナーフレーム23に装着したモーター15の偏心カム16と、振動子17のカム溝35との位置関係を常に適正化して騒音(叩打音)の発生を抑止できる。また、各締結部28・37・44を組付座部50にねじ込んだ締結ビス60で締結することにより、とくにインナーフレーム23を本体ケース1に対して強固に締結できる。従って、全体として、駆動ユニット4と本体ケース1の締結強度を向上して電気かみそりを堅牢化でき、叩打音およびケースのビビリ音等の騒音を抑止して、使用時の電気かみそりを静音化できる。さらに、モーター15、インナーフレーム23、振動子17の三者の固定、つまり駆動部の固定を本体ケース1の上部空間で完結できるので、偏心カム16と振動子17との係合精度を充分に高精度化して、騒音(叩打音)の発生を抑止できる。
なお、本発明に係る駆動部品の締結構造は、偏心カム16と、振動子17のカム溝35とで動力変換を行う構造に限定されるものではなく、他の形態の動力変換構造を備えた電気かみそりにおいても各部材の位置関係を適正化するのに役立つ。例えば、モーターの偏心カムの回転動作をレバーで往復動作に変換して振動子に伝動する形態の電気かみそりにおいては、モーターの偏心カムと、レバーの両端の連結部と、一方の連結部に対応して振動子に設けた連結穴との位置関係を適正化して、騒音(叩打音)の発生を抑止できる。この種の電気かみそりは、例えば特開平09−262378号公報に開示してある。
組付座部50がモーターホルダー部26の上端近傍に隣接する状態で設けてあると、振動の発生源となりやすいモーターホルダー部26を、組付座部50に対して強固にしかも安定した状態で締結できる。従って、重量が大きな駆動ユニット4と本体ケース1とを、さらに強固に締結固定して、本体ケース1のケース壁においてビビリ音が発生するのをよく防止できる。
蓋体40に設けた第1遮音壁42と、本体ケース1の組付口8の周囲壁52とで、振動子17の周りを内外2重に覆うと、振動子17のカム溝35と偏心カム16との間で生じた叩打音が、本体ケース1の外へ漏出るのをよく防止できる。従って、使用時の電気かみそりを静音化できる。
第1遮音壁42および組付口8の周囲壁52に加えて、本体ケース1の内部に設けた第2遮音壁53で振動子17の周りを内外3重に覆うと、叩打音が本体ケース1の外へ漏出るのをさらに確実に防止でき、従って、使用時の電気かみそりをさらに静音化できる。
振動子17の駆動軸18と蓋壁41との間の隙間、締結ビス60の周囲の隙間、さらに第1遮音壁42と第2遮音壁53との間の隙間を、それぞれ第1〜第3のシール体57〜59で封止すると、先の各隙間から騒音が漏出るのを確実に防止できる。従って、蓋体40で囲まれた振動子室Rの内部で発生した騒音が、振動子室Rの外へ漏出るのを防止して、電気かみそりを使用するときの外部の騒音量を低減することができる。また、蓋体40で囲まれた振動子室Rを第1〜第3のシール体57〜59で封止することにより、外刃ホルダー20を取外した状態で、毛屑室Dおよび内刃11に付着した毛屑を水洗い洗浄することができる。
外刃ホルダー20の着脱ボタン67を、蓋壁41に設けたスライド窓47でスライド自在に案内し、スライド窓47の上方をパッキン押え板61で覆うと、毛屑室D内の毛屑が蓋体40の周囲に入込むのを防止して、衛生的な状態を維持することができる。また、スライド窓47を介して毛屑室D側へ騒音が漏れるのをパッキン押え板61で遮断することができる。
駆動軸18の側に傾動復帰用の一対の弾性腕77を設け、内刃11の側に弾性腕77で中立位置へ復帰操作される一対の受動片82を設けると、肌面の変化に追随して、内刃11を上下フロートさせ、同時に左右傾動させることができる。従って、ひげ剃り時におけるメイン刃10の肌当りをソフトなものとすることができる。また、左右一対の弾性腕77を弾性変形させて内刃11の左右傾動を吸収するので、内刃11を速やかに中立位置へ復帰することができるうえ、左右傾動した内刃11を中立位置へ復帰操作するためのばね構造を簡素化できる。
受動片82に接触部86と、弾性腕77と受動片82の相対傾動を吸収する斜めの逃げ面87とを設け、内刃11と弾性腕77との間にフロート隙間Eを確保すると、内刃11が左右傾動するとき、接触部86のみを弾性腕77に接触させることができる。従って、弾性腕77に余分な摩擦力が作用するのを防止でき、フロートばね88および弾性腕77のばね圧を軽減しながら、内刃11を速やかに中立位置へ復帰させることができる。
きわぞり刃ユニット7のユニットベース91用の節度構造を、節度ピース103と、本体ケース1に設けた節度部106とで構成すると、部品点数が少ない節度構造とすることができる。従って、節度構造の全体コストを削減し、動作の信頼性を向上できる。
モーター15用のスイッチ機構に関して、駆動ユニット4を本体ケース1に組付ける過程で、外ピース117のレバー軸131を切換え端子体118に相対的に乗りあがったのち、受動溝136に落込み係合させると、スイッチ機構の組立や分解を簡便に行える。詳しくは、駆動ユニット4を本体ケース1に差込み装填するだけで、本体ケース1に組付けた外ピース117のレバー軸131と、回路基板25に設けた切換え端子体118の受動溝136とを、適正に係合する状態で組立てることができる。また、駆動ユニット4を本体ケース1から抜出し操作するだけで、レバー軸131と受動溝136との係合状態を解除して、メンテナンス作業を少ない手間で簡便に行なえる。さらに、外ピース117を押圧ピース119で切換え端子体118へ向かって押圧保持するので、駆動ユニット4を本体ケース1に組付ける際に、外ピース117がケース外へ押出されるのを確実に防止して、スイッチ機構の組立をさらに的確に行うことができる。
押圧ピース119と外ピース117の接合面に、係合ピン146と係合凹部147を設け、これら両者146・147が互いに係合する状態で、外ピース117を押圧ピース119で押圧保持すると、外ピース117が遊動するのを確実に防止できる。従って、駆動ユニット4を本体ケース1に組付ける際に、外力を受けて外ピース117の姿勢が変わってしまうのを防止でき、レバー軸131と受動溝136をさらに確実に係合することができる。
本発明に係る電気かみそりの縦断正面図である。 本発明に係る電気かみそりの正面図である。 本発明に係る電気かみそりの側面図である。 本発明に係る電気かみそりの縦断側面図である。 本体ケースと駆動ユニットとを分解した状態の正面図である。 振動子の周辺構造を分解した状態で示す縦断正面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 内刃の駆動構造を示す縦断正面図である。 きわぞり刃ユニットの節度構造を示す分解背面図である。 スイッチ構造を示す一部を破断した正面図である。 スイッチ構造を示す縦断側面図である。 スイッチ構造を示す分解斜視図である。 スイッチ端子の配置構造を示す正面図である。
(実施例) 図1ないし図14は本発明を往復動式の電気かみそりに適用した実施例を示す。なお、この実施例における前後、左右、上下とは、図2および図3に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。
図2において電気かみそりは、筒状の本体ケース1と、本体ケース1の外面に下面側から装着されるグリップケース2と、本体ケース1の上部に設けられるかみそりヘッド3と、本体ケース1に収容される駆動ユニット4などを主な構造体にして構成する。本体ケース1の前面上部には、モーター起動用のスライドノブ5が配置され、スライドノブ5の下方に、運転状態および充電状態を表示する発光表示部6が配置してある。図3に示すように、本体ケース1の背面側には、きわぞり刃ユニット7が設けてある。本体ケース1の上面の開口は、駆動ユニット4等を組付けるための組付口8(図5参照)になっている。
図2および図4に示すように、かみそりヘッド3の内部上面には、内刃11と外刃12を備えたメイン刃10が配置してある。内刃11は、スリット刃構造の刃本体13と、刃本体13を逆U字状に保形する内刃枠14とで構成してある。モーター15の回転動力は、その出力軸に設けた偏心カム16と振動子17とで往復動力に変換されたのち、振動子17の上面に設けた駆動軸18と、駆動軸18に装着した連結ピース73を介して内刃11に伝動される。外刃12は、網刃構造の刃本体19と、刃本体19を逆U字状に保形する外刃ホルダー20とで構成してある。外刃ホルダー20は後述する蓋体40に対して着脱される。メイン刃10は、主に短毛を切断する際に使用され、きわぞり刃ユニット7は、主に長毛やくせ毛を切断する際に使用する。
図4および図5に示すように、本体ケース1の内部にはインナーフレーム23が配置してあり、このインナーフレーム23に、モーター15、2次電池(電池)24、および回路基板25などの各部品を組付けて駆動ユニット4を構成している。インナーフレーム23は、その上半側にモーターホルダー部26を有し、下半側に電池ホルダー部27を一体に設けたプラスチック成形品からなり、電池ホルダー部27の前面側の壁に回路基板25が固定してある。モーターホルダー部26の上端の左右には、上向きに突出する締結部28が一体に形成してあり、インナーフレーム23の下端の左右には、締結ボス29(図5参照)が一体に形成してある。図7に示すように、締結部28は、外側面が湾曲する船形の断面形状に形成してあり、その前後中央にビス挿通穴30が上下貫通状に形成してある。また、締結部28の上面の前後には、振動子17および蓋体40を位置決めするための位置決めピン31が突設してある。
図6に示すように、振動子17は、門形の振動枠34と、振動枠34の下面に形成されるカム溝35と、振動枠34の両側の下端前後から連出される前後一対ずつの弾性腕36と、弾性腕36の上端に設けられる締結部37とを一体に備えたプラスチック成形品からなる。振動枠34の上面に、先の駆動軸18が一体に形成してある。締結部37の平面視の外形は、インナーフレーム23の締結部28と同じ形状に形成してあり、その前後中央にはビス挿通穴38が形成され、その前後に位置決め穴39が形成してある。
本体ケース1の組付口8を蓋体40で塞ぐことにより、主として、偏心カム16とカム溝35との間で発生する騒音(叩打音)がケース外へ漏出るのを防止できるようにしている。蓋体40は、組付口8を塞ぐ蓋壁41と、蓋壁41の下面から下向きに突設される第1遮音壁42とを一体に備えている。蓋壁41は組付口8の開口形状に合致するように形成してあり、壁面の中央に、振動子17の駆動軸18を露出させるための振動窓43が開口され、振動窓43の左右の締結部44にビス挿通穴45とシール座46が形成してある。また、締結部44に隣接して、後述する着脱ボタン67をスライド自在に案内するスライド窓47が形成してある。第1遮音壁42は、振動子17の周りを囲む状態で周回状に形成してあり、その断面形状は図7に示すように、四隅が丸められた長方形状に形成してある。第1遮音壁42も上端にはフランジ壁が周回状に張り出してある。先に説明した外刃ホルダー20は、蓋体40に対して着脱されて、蓋体40と協同して毛屑室Dを区画している。
駆動ユニット4を本体ケース1に対して強固に固定して、両者1・4の締結強度を高めるために、本体ケース1の内部の左右に組付座部50を設け、インナーフレーム23の締結部28の下面を組付座部50で支持できるようにしている。組付座部50はボス状に形成されて、モーターホルダー部26の上端近傍に隣接する状態で設けてあり、その内部にねじ下穴51が形成してある。組付座部50と組付口8の周囲壁52との間のケース壁には、先の第1遮音壁42と協同して騒音の漏洩を防ぐ第2遮音壁53が上向きに突設してある。図7に示すように第2遮音壁53は、第1遮音壁42よりひと回り大きく形成してあり、駆動ユニット4を本体ケース1に組付けた状態においては、両遮音壁42・53は小さな隙間を介して内外に重なっている。第2遮音壁53の前後壁は、本体ケース1の前後壁と一体化してある。
駆動ユニット4、振動子17、蓋体40は、以下の要領で本体ケース1に組付ける。まず、駆動ユニット4を本体ケース1の内部に装填し、インナーフレーム23の下端に設けた充電用のプラグ55を本体ケース1の底壁から突出させる。この組付け状態では、締結ボス29の周面が、本体ケース1の底壁に設けた位置決め凹部で位置決めされ、さらに、締結部28の下面が組付座部50で受止められている。この状態で、本体ケース1の下方から挿通したビス56(図5参照)を締結ボス29にねじ込んで、駆動ユニット4の下部を本体ケース1に仮固定する。さらに、インナーフレーム23の締結部28に、振動子17の締結部37と、蓋体40の締結部44とを順に接合して、図8に示すように、位置決めピン31で振動子17と蓋体40を位置決めする。
次に、振動子17の駆動軸18に、振動窓43と駆動軸18との間の隙間を封止する第1シール体57を装着して、その周縁壁を振動窓43の周縁壁の上面に密着させる。蓋体40のシール座46に配置されるリング状の第2シール体58は、蓋体40のシール座46に配置しておく。第1遮音壁42と、第2遮音壁53との間の隙間を封止するリング状の第3シール体59は、蓋体40を組む前に第1遮音壁42に組付けておく。並行して、外刃ホルダー20用のロック構造を構成する着脱ボタン67とロックばね68とを、蓋体40のスライド窓47から組付けるが、その詳細は後述する。
最後に、ステンレス板材を打ち抜いて形成したパッキン押え板61を蓋体40の上面に載置したのち、そのビス挿通穴に挿通した締結ビス60を組付座部50にねじ込んで、インナーフレーム23と、振動子17と、蓋体40と、パッキン押え板61とを共締め固定する。さらに、ビス56を締結ボス29に完全にねじ込んで、駆動ユニット4の下部を本体ケース1に完全に固定する。図示していないが、パッキン押え板61は蓋体40の蓋壁41の上面に設けた4個の位置決めピンで位置決めされている。図1において、符号63は、第1シール体57用の押えリングであって、駆動軸18に圧嵌してある。上記の組付け状態における第1遮音壁42は、図1に示すように、第2遮音壁53の内側に入り込んでおり、これにより、蓋体40と第2遮音壁53とによって、両者の間に振動子17を収容する振動子室Rが区画される。駆動軸18は、その軸部が第1シール体57でシールされた状態で振動窓43から上向きに突出している。このように、第1〜第3の各シール体57・58・59で振動子室Rを封止することにより、外刃ホルダー20を取外した状態のかみそりヘッド3を水洗い清掃することができる。
上記のように、駆動ユニット4を振動子17および蓋体40とともに本体ケース1に固定した状態では、振動子17の周りが第1遮音壁42と、第2遮音壁53と、組付口8の周囲壁52とで内外3重に覆われる。また、振動窓43と駆動軸18との間の隙間が第1シール体57で封止され、第1遮音壁42と第2遮音壁53との間の隙間が第3シール体59で封止される。そのため、偏心カム16とカム溝35との間で発生した叩打音がケース外へ漏出るのをよく防止できる。
また、インナーフレーム23の締結部28が、締結ビス60と組付座部50とで強固に締結され、しかも、締結ボス29がビス56で本体ケース1の底壁に引寄せ固定されるので、駆動ユニット4の全体を本体ケース1に対して強固に締結できる。加えて、インナーフレーム23の締結部28が、締結ビス60の丸軸状の位置決め軸部62で位置決めされ、振動子17および蓋体40が、先の位置決め軸部62と位置決めピン31で位置決めされる。そのため、駆動ユニット4と、振動子17と蓋体40とを、本体ケース1に対して位置ずれすることなく適正な状態で締結して、駆動ユニット4と本体ケース1の締結強度を向上して電気かみそりを堅牢化できる。従って、電気かみそりの全体としてみると、叩打音がケース外へ漏出るのを防止でき、モーター15および内刃11の振動が本体ケース1に伝動してビビリ音が生じるのを抑止できるので、使用時の電気かみそりを静音化できる。
(外刃ホルダーのロック構造)
かみそりヘッド3に外刃ホルダー20の装着状態を保持するロック構造が設けてある。図1および図6においてロック構造は、蓋壁41に組付けられて、外刃ホルダー20のロック凹部65と係脱するロック爪66を備えた着脱ボタン67と、ロック爪66がロック凹部65と係合する向きに着脱ボタン67を移動付勢するロックばね68とからなる。着脱ボタン67の内面の下部には、スライド片69が一体に設けてあり、スライド片69の前後端に逆L字状のロック爪66が外向きに張出してある。また、スライド片69の下面には横向きに開口する箱構造のばね受部70が設けてある。スライド片69はスライド窓47の上側の周縁壁で、ばね受部70の前後は蓋壁41の下面に張出したガイド壁で、それぞれ左右スライド自在に案内してある。
先に説明したように、外刃ホルダー20は、蓋体40を仮組した状態でスライド窓47から組付けられて、第1遮音壁42と、同壁42に対向するばね受部70との間に、圧縮コイルばねからなるロックばね68が組込まれる。この組付状態において、ロック爪66がロック凹部65に係合して、外刃ホルダー20を分離不能に係合保持しており、着脱ボタン67のボタン部71が、外刃ホルダー20に切欠形成したボタン窓72の外に露出している。左右のボタン部71をロックばね68の付勢力に抗して押し込み操作すると、ロック爪66がロック凹部65から分離するので、外刃ホルダー20を蓋体40から取外すことができる。
上記のように構成したロック構造によれば、蓋体40に着脱ボタン67とロックばね68を組付けたのちに、パッキン押え板61を締結ビス60で他の部品とともに締結すればよいので、蓋体40および着脱ボタン67の組付けを簡便に行える。また、パッキン押え板61を蓋体40に締結した状態においては、スライド窓47の上面が、パッキン押え板61とスライド片69とで覆われるので、毛屑がスライド窓47から本体ケース1の内部に入り込むのを確実に防止できる。
(内刃のフロート構造)
先に説明したように、振動子17の往復動力は、駆動軸18と、駆動軸18に装着した連結ピース73と、内刃枠14の下面に連結した受動枠74を介して内刃11に伝動される。図9に示すように、連結ピース73は、駆動軸18の上端に固定される連結ベース75と、連結ベース75の上面の前後に突設される逆門形の抱持枠76と、連結ベース75の上面の左右に突設される弾性腕77と、きわぞり刃ユニット7用の駆動アーム78(図4参照)を一体に備えている。連結ベース75の下面のボスを駆動軸18の上端に嵌合し、これら両者18・75をビス79で締結することにより、連結ピース73と駆動軸18が一体化してある。弾性腕77は、左右傾動した内刃11を中立位置へ復帰操作するために設けてある。なお、駆動軸18と連結ピース73は一体成形してあってもよい。また、内刃枠14と受動枠74は一体成形してあってもよい。
受動枠74は、扁平な逆三角形状の枠体からなり、その頂部側の内面に、先の抱持枠76で支持されるフロート軸81が設けられ、フロート軸81の左右両側に、弾性腕77で受止められる一対の受動片82が設けてある。フロート軸81の下面にはばね受突起83が設けてある。受動枠74の上面の左右には一対の係合溝84が形成してあり、この溝84に内刃枠14の下面の左右に設けた係合突起85が係合することにより、受動枠74が内刃11と一体化してある。受動片82は、フロート軸81と平行に配置した、断面台形状の軸体からなり、弾性腕77に対して上下に相対摺動する接触部86と、弾性腕77と受動片82の相対傾動を吸収する斜めの逃げ面87を備えている。内刃11と弾性腕77の上端との間には、内刃11の上下フロート、および内刃11の左右傾動を許すフロート隙間Eが確保してある。
フロート軸81を一対の抱持枠76の間に圧嵌することにより、内刃11および受動枠74は、抱持枠76に沿って上下スライドでき、さらにフロート軸81を中心にして左右傾動できる。フロート軸81と連結ピース73の連結ベース75との間には、圧縮コイルバネからなるフロートばね88が配置してあり、このフロートばね88は、内刃11を外刃12の刃本体19に密着付勢するばねを兼ねている。なお、係合溝84と係合突起85との係合力は、フロート軸81と抱持枠76との係合力より小さく設定してある。従って、内刃11を交換する場合には、刃本体13と内刃枠14を受動枠74から分離するだけでよく、内刃11の交換に要する手間とコストを少なくできる。
以上のように構成したフロート構造によれば、肌面の変化に追随して、メイン刃10を上下フロートさせ、あるいは同時に左右傾動させることができるので、ひげ剃り時におけるメイン刃10の肌当りをソフトなものとすることができる。連結ピース73に設けた左右一対の弾性腕77を弾性変形させて内刃11の左右傾動を吸収するので、内刃11を速やかに中立位置へ復帰することができるうえ、左右傾動した内刃11を中立位置へ復帰操作するためのばね構造を簡素化できる。また、受動片82に接触部86と斜めの逃げ面87を設け、さらに、内刃11と弾性腕77との間にフロート隙間を確保するようにした。従って、内刃11が左右傾動するときに、受動片82の接触部86のみを弾性腕77に接触させて、弾性腕77に余分な摩擦力が作用するのを防止でき、フロートばね88および弾性腕77のばね圧を軽減できる。
この種のフロート構造は実開平03−111264号公報に見ることができる。そこでは、内刃と、内刃を支持する内刃取付台とを、振動子の固定軸に設けたコイルばねで押し上げ付勢し、さらに振動子の上面に設けた左右一対の弾性部材(板ばね)で内刃取付台の下面を支持して、往復移動する内刃の移動方向が反転するとき、内刃がシーソー運動するのを規制できるようにしている。しかし、実開平03−111264号公報のフロート構造では、内刃が水平姿勢のまま沈込むとき、左右の弾性部材が同時に弾性変形するため、フロートばね圧が肌面に強く作用することとなり、肌に負担が掛かりやすい。その点、上記の実施例で説明したフロート構造によれば、弾性腕77と受動片82とは接触部86を介して相対摺動自在に接触しているので、内刃11が水平姿勢のまま沈込むとき、弾性腕77が弾性変形することはなく、従って、フロートばね圧が肌面に強く作用するのを解消して、肌に対して負担が掛かるのを解消できる。つまり、弾性腕77は、左右いずれかへ傾動した内刃11を中立位置へ復帰させるように作用している。
(きわぞり刃ユニットの節度構造)
図4および図10において、きわぞり刃ユニット7は、正対形状がスコップ形状のユニットベース91と、同ベース91の上部内面に固定される内枠92と、内枠92の内面上部に固定される固定刃93と、固定刃93の下面に沿って摺動する可動刃94などで構成してある。ユニットベース91の内面には、可動刃94を左右方向へスライド操作する中継アーム95が設けてある。ユニットベース91の上下中途部の内面の両側縁には、本体ケース1の外ガイド溝(ガイド溝)96に係合して、同ガイド溝96でスライド案内される係合爪97が設けてある。中継アーム95は、ユニットベース91に設けたピン98で左右揺動自在に支持されており、その下端に設けた受動ピン99が先の駆動アーム78の後面に設けた駆動溝100と係合する状態において、往復動力を受け継いで可動刃94に伝動する。
きわぞり刃ユニット7の全体は、図3に実線で示す待機位置と、想像線で示す使用位置との間を上下スライドでき、待機位置、第1使用位置、第2使用位置の3個所においてきわぞり刃ユニット7を位置保持するために、ユニットベース91と本体ケース1との間に節度構造を設けている。第1使用位置においては、きわぞり刃ユニット7をメイン刃10とほぼ同じ高さに位置させて、メイン刃10ときわぞり刃ユニット7とを併用する、いわゆるコンビ剃りを行なうことができる。また、第2使用位置においては、図3に想像線で示すように、きわぞり刃ユニット7をメイン刃10より上方に突出させて、きわぞり刃ユニット7を単独で使用することができる。
節度構造は、ユニットベース91の内面に固定した節度ピース103と、本体ケース1の後壁に形成した内ガイド溝(ガイド溝)104、節度ガイド面105、節度ガイド面105に沿って形成した3個の節度凹部(節度部)106などで構成する。先の外ガイド溝96、上下方向に長い内ガイド溝104および節度ガイド面105は、それぞれ本体ケース1の後壁を凹ませることにより形成してある。節度ピース103は、上下に長い長円状の溶着ベース109と、溶着ベース109の上部両側から連出される、部分円弧状の弾性変形可能な節度アーム110と、節度アーム110の連出端に設けられる節度突起111と、溶着ベース109の下部両側に設けた一対のスライド突起112とを備えている。
ユニットベース91の係合爪97を、外ガイド溝96に係合することにより、節度ピース103のスライド突起112が内ガイド溝104と係合して、きわぞり刃ユニット7の全体が、本体ケース1で上下スライド可能に支持される。きわぞり刃ユニット7が待機位置にあるときは、節度突起111が下側の節度凹部106に係合しており、この状態では、受動ピン99は駆動アーム78の駆動溝100から分離している。この状態でメイン刃10を使用する。きわぞり刃ユニット7を第1使用位置まで押し上げ操作すると、節度突起111は上下中央の節度凹部106と係合しており、この状態以降、受動ピン99は駆動アーム78の駆動溝100と係合した状態を維持しており、従って、中継アーム95は、駆動アーム78の往復動力を可動刃94に伝動する。きわぞり刃ユニット7を第2使用位置まで押し上げ操作すると、節度突起111は上側の節度凹部106と係合して、その状態を維持する。きわぞり刃ユニット7によるひげ切断が終了したら、きわぞり刃ユニット7を引下げ操作して待機位置へ戻す。
以上のように構成した節度構造によれば、本体ケース1と一体に形成した外ガイド溝96、内ガイド溝104、節度ガイド面105、節度凹部106と、ユニットベース91に固定した節度ピース103とで、部品点数が少ない節度構造を構成できる。従って、節度構造の全体コストを削減し、動作の信頼性を向上できる。
(スイッチ機構)
図11ないし図14に、スライドノブ5の上下スライド動作に連動して、モーター15の通電状態を切換えるスイッチ機構を示している。スイッチ機構は、スライドノブ5と、スライドノブ5と同行移動する内スライド体116と、内スライド体116の往復動作を回動動作に変換する外ピース117と、外ピース117で回動操作される切換え端子体118と、押圧ピース119などで構成する。
本体ケース1の前面には、スイッチパネル115が固定してあり、同パネル115の外面にスライドノブ5が配置され、同パネル115の内面に内スライド体116が配置してある。スライドノブ5と内スライド体116とは、スライドノブ5の内面に突設した3個の溶着ピン120を溶融変形させることにより一体化してある。図11に示すように、内スライド体116の下部一側には操作アーム121が設けられ、他側には節度アーム122が設けてある。操作アーム121と節度アーム122とは、逆U字状の弾性腕123を介して繋がっており、節度アーム122がスイッチパネル115に設けた節度突起124を乗り越えるとき、弾性腕123が節度アーム122の弾性を補助して、節度アーム122を自由状態に復帰させる。符号125は、外ピース117を揺動操作する操作ピンである。
図13に示すように、外ピース117は、だるま形のレバー部127と、レバー部127の内面の操作軸部128とを一体に備えており、操作軸部128から最も離れたレバー部127の先端寄りに、先の操作ピン125と係合する受動溝129が長穴状に形成してある。図12に示すように、操作軸部128は本体ケース1に設けた貫通穴130に差込まれて、本体ケース1の内面から内方へ突出しており、その軸端には断面がほぼ長方形状のレバー軸131が一体に設けてある。貫通穴130とレバー軸131との間はシールリング132でシールしてある。
切換え端子体118は、小判形の端子ベース135の外面中央のボス部に、先のレバー軸131と係合する受動溝136が形成してあり、ボス部の内面中央には回動軸137が一体に設けてある(図13参照)。また、回動軸137を間に挟む上下2個所には、係合脚138が設けてある。回動軸137を回路基板25の軸受穴139に係合し、さらに、係合脚138を回路基板25に設けた部分円弧状のガイド溝140に係合することにより、切換え端子体118の全体が回路基板25で回動自在に支持される。端子ベース135と回路基板25との対向面には、それぞれモーター15への通電状態をオン・オフする接続端子141・142が設けてある。
駆動ユニット4を本体ケース1に差込むときの動作を利用して、レバー軸131を受動溝136と係合させるために、端子ベース135の下側にガイド切欠144を形成し、その上端に乗りあがり動作を補助するガイド面145を形成している。レバー軸131は、ガイド切欠144に案内されてガイド面145に接当し、レバー軸131の先端がガイド面145を乗り越えるようにして端子ベース135に乗りあがったのち、レバー軸131が受動溝136に落込み係合する。また、受動溝136の下端に分離ガイド面150を設けておくことにより、駆動ユニット4を本体ケース1から抜出し操作するとき、レバー軸131の先端が分離ガイド面150を乗り越えて端子ベース135に乗りあがったのちガイド切欠144に落込んで、レバー軸131と受動溝136との係合が解除される。
上記のように、レバー軸131が端子ベース135に乗りあがるときには、外ピース117の全体がケース外方へ向かって押出される。しかし、外ピース117は押圧ピース119で常にケース内方へ向かって押付けられているので、レバー軸131が受動溝136と係合するのと同時に外ピース117を適正な組付け位置へ戻すことができ、従って、レバー軸131と受動溝136とを適正な係合状態に維持して、外ピース117の回動動作を端子ベース135に的確に伝えることができる。
外ピース117を押圧ピース119で安定した状態で押付けるために、押圧ピース119の先端に設けた係合ピン146が、外ピース117のレバー部127に設けた係合凹部147に係合する状態で、外ピース117を押圧ピース119で押圧保持している。押圧ピース119の基端のボスは、本体ケース1に設けた溶着ピン148で固定してある。因みに、この種のスイッチ構造は特開2005−177199号公報に見ることができる。押圧ピース119の基端のボスは、本体ケース1に固定する以外に、スイッチパネル115に固定することができる。
上記の実施例では、外ピース117のレバー軸131が、ガイド面145を乗り越えたのち、端子ベース135の受動溝136に落ち込み係合するようにしたが、その必要はなく、ガイド面145および分離ガイド面150を省略して、受動溝136の下端を開放した構造とすることができる。要は、レバー軸131と受動溝136が係合した状態において、外ピース117を押圧ピース119でケース内方へ押付けて、レバー軸131と受動溝136の係合状態を安定化できるものであればよい。
上記の実施例以外に、振動子室Rは第1遮音壁42と組付口8の周囲壁52とで、振動子17の周りを内外2重に覆うことができる。その場合には、第1遮音壁42の下端を本体ケース1に接合して、騒音の漏出しを防止するとよい。また、第1遮音壁42と第2遮音壁53のそれぞれを延長して、両遮音壁42・53のオーバーラップ部分の長さを増やすと、より一層遮音効果を向上できる。パッキン押え板61は省略することができる。第1シール体57と第2シール体58は、一体に形成することができ、その場合には、蓋壁41の上面の大半を一体化されたシール体で覆って、蓋壁41が振動するのを低減できる。第2シール体58は、省略することができる。
本発明は、内刃11の刃面に、切刃と交差する複数の細いワイヤーを配置する形態の電気かみそり、つまり、外刃を省略した電気かみそりにも適用できる。
1 本体ケース
4 駆動ユニット
8 組付口
15 モーター
17 振動子
23 インナーフレーム
24 電池(2次電池)
28 インナーフレームの締結部
37 振動子の締結部
40 蓋体
42 第1遮音壁
44 蓋体の締結部
50 組付座部
52 組付口の周囲壁
53 第2遮音壁
60 締結ビス
62 位置決め軸部

Claims (6)

  1. 上面に組付口(8)を有する筒状の本体ケース(1)の内部に、モーター(15)と、モーター(15)を支持するインナーフレーム(23)と、モーター(15)の回転動力を往復動作に変換する振動子(17)とが収容され、組付口(8)が蓋体(40)で塞いである電気かみそりであって、
    本体ケース(1)内部には、インナーフレーム(23)の締結部(28)を下面側から支持する組付座部(50)が設けられており、
    インナーフレーム(23)の締結部(28)に、振動子(17)の締結部(37)と、蓋体(40)の締結部(44)とが順に接合されており、
    各締結部(28・37・44)に挿通した締結ビス(60)を組付座部(50)にねじ込んで、蓋体(40)と振動子(17)とインナーフレーム(23)とが、締結ビス(60)で位置決めされた状態で本体ケース(1)に対して共締め固定してあることを特徴とする電気かみそり。
  2. インナーフレーム(23)の上部にモーター(15)を装着するためのモーターホルダー部(26)が設けられており、
    本体ケース(1)の組付座部(50)が、モーターホルダー部(26)の上端近傍に隣接する状態で設けてある請求項1に記載の電気かみそり。
  3. 蓋体(40)の上面に設けた蓋壁(41)の下面に、振動子(17)の周りを周回状に囲む第1遮音壁(42)が下向きに突設されており、
    本体ケース(1)の組付口(8)の周囲壁(52)と前記第1遮音壁(42)とで、振動子(17)の周りが内外2重に覆われている請求項1または2に記載の電気かみそり。
  4. 本体ケース(1)の内部に、振動子(17)の周りを周回状に囲む第2遮音壁(53)が上向きに突設されており、
    本体ケース(1)の組付口(8)の周囲壁(52)と、前記第1遮音壁(42)と、前記第2遮音壁(53)とで、振動子(17)の周りが内外3重に覆われている請求項3に記載の電気かみそり。
  5. 振動子(17)の駆動軸(18)が、蓋体(40)の蓋壁(41)に開口した振動窓(43)から上向きに突設されており、
    蓋壁(41)の上面に、前記駆動軸(18)と振動窓(43)の間の隙間を封止する第1シール体(57)と、締結ビス(60)の周面を封止する第2シール体(58)とが配置されており、
    第1、第2の両シール体(57・58)の上面に配置したパッキン押え板(61)が、締結ビス(60)で共締め固定されており、
    蓋体(40)の第1遮音壁(42)と、本体ケース(1)の第2遮音壁(53)との間の隙間が第3シール体(59)で封止されており、
    蓋体(40)で囲まれた振動子室(R)が、第1シール体(57)と、第2シール体(58)と、第3シール体(59)とで封止してある請求項4に記載の電気かみそり。
  6. 本体ケース(1)の上部のかみそりヘッド(3)に、外刃(12)の刃本体(19)を支持する外刃ホルダー(20)と、外刃ホルダー(20)の装着状態を保持するロック構造とが設けられており、
    ロック構造は、外刃ホルダー(20)に係脱するロック爪(66)を備えた着脱ボタン(67)と、ロック爪(66)が外刃ホルダー(20)と係合する向きに着脱ボタン(67)を移動付勢するロックばね(68)とを備えており、
    着脱ボタン(67)は、外刃ホルダー(20)の外面に露出するボタン部(71)と、蓋体(40)の蓋壁(41)より下方において第1遮音壁(42)と対向するばね受部(70)とを備えており、
    着脱ボタン(67)は、蓋壁(41)に設けたスライド窓(47)でスライド自在に案内されて、ロックばね(68)の一端がばね受部(70)で受止められ、他端が第1遮音壁(42)で受止められており、
    スライド窓(47)の上方がパッキン押え板(61)で覆われている請求項5に記載の電気かみそり。
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