JP5725047B2 - 多重巻線回転機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電機子を構成する複数の巻線群を有する多重巻線回転機の制御システムに適用される多重巻線回転機の制御装置に関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、2つの巻線群を有する3相2重巻線電動機を2つの巻線群と各別に接続されたインバータを操作することで制御する技術が知られている。この技術は、2つの巻線群の間の磁気結合により、2つの巻線群のうち一方に流れる電流の微分値に比例した干渉電圧が他方に生じることで、電動機の電流制御系の応答性が低下することに対処するためのものである。より詳しくは、2つの巻線群のそれぞれに印加する指令電圧を上記電流の微分値に比例した干渉電圧で補償する。こうした技術によれば、電流制御系の応答性の低下を抑制することができ、2つの巻線群のそれぞれに流れる電流の脈動成分を低減させることができる。これにより、電動機のトルクリプルを低減させることができる。
特開2003−153585号公報
ところで、2つの巻線群の間の磁気結合によって生じる干渉電圧には、上記電流の微分値に比例した干渉電圧に限らず、電動機の回転速度に比例した干渉電圧もある。ここで、電動機の回転速度が高い場合や電動機の回転速度が変化する場合においては、回転速度に比例した干渉電圧によって電流制御系の応答性が低下し、電動機の出力トルクとその指令値とのずれであるトルク誤差が増大する懸念がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、多重巻線回転機の電流制御系の応答性を好適に向上させることのできる多重巻線回転機の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、電機子を構成する複数の巻線群(10a,10b)を有する多重巻線回転機(10)と、前記複数の巻線群のそれぞれに対応して設けられてかつ、該巻線群に流れる電流を検出する電流検出手段(26a,26b,28a,28b)と、前記複数の巻線群のそれぞれに電圧を印加する電圧印加手段(INV1,INV2)と、を備える多重巻線回転機の制御システムに適用され、前記複数の巻線群のそれぞれについて前記電流検出手段によって検出された電流を指令電流に制御すべく、前記複数の巻線群のそれぞれに印加する指令電圧を算出する指令電圧算出手段(40,50,60,70,42c,52c,62c,72c)と、前記複数の巻線群のうち前記指令電圧の算出対象となる1つの巻線群と残余の巻線群の少なくとも1つとの間の磁気結合によって前記1つの巻線群に生じてかつ前記回転機の回転速度に比例した干渉電圧を算出する干渉電圧算出手段(42b,52b,62b,72b)と、前記複数の巻線群のそれぞれについて、前記指令電圧算出手段によって算出された前記指令電圧を前記干渉電圧算出手段によって算出された前記干渉電圧で補償して出力する電圧補償手段(42a,52a,62a,72a)と、前記電圧補償手段の出力値に基づき、前記複数の巻線群のそれぞれに電圧を印加すべく前記電圧印加手段を操作する操作手段(38a,38b)と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、干渉電圧算出手段及び電圧補償手段を備えることで、複数の巻線群のそれぞれに印加する指令電圧を回転機の回転速度に比例した干渉電圧で補償することができる。このため、回転機の電流制御系の応答性を好適に向上させることができる。これにより、回転機の回転速度が高い場合や回転機の回転速度が変化する場合においても、回転機のトルク誤差を低減させることができる。
第1の実施形態にかかる制御システムの構成図。 同実施形態にかかる非干渉化電流制御系のブロック図。 同実施形態にかかる非干渉化制御によるトルク誤差の低減効果を示す図。 従来技術にかかる出力トルクの推移を示す図。 第1の実施形態にかかる非干渉化制御による応答性の向上効果を示す図。 従来技術にかかる電流の収束態様を示す図。 第1の実施形態にかかる非干渉化制御によるトルク誤差の低減効果を示す図。 同実施形態にかかる応答性の向上効果を示す図。 第2の実施形態にかかる非干渉化電流制御系のブロック図。 同実施形態にかかる非干渉化制御によるトルク誤差の低減効果を示す図。 従来技術にかかる出力トルクの推移を示す図。 第3の実施形態にかかる非干渉化電流制御系のブロック図。 同実施形態にかかる非干渉化制御によるトルク誤差の低減効果を示す図。 同実施形態にかかる非干渉化制御による応答性の向上効果を示す図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる多重巻線回転機の制御装置を車載主機としてエンジンを備える車両に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、モータ10は、3相2重巻線回転機であり、具体的には、巻線界磁型同期モータである。本実施形態では、モータ10として、スタータ及びオルタネータ(発電機)の機能を統合したISG(Integrated Starter Generator)を想定している。モータ10を構成する回転子(ロータ12)は、界磁巻線11を備え、また、エンジン16のクランク軸16aと動力伝達が可能とされている。本実施形態において、ロータ12は、ベルト14を介してクランク軸16aに連結されている。
モータ10の固定子(ステータ)は、2つの巻線群(以下、第1の巻線群10a、第2の巻線群10b)を備えている。第1の巻線群10a及び第2の巻線群10bのそれぞれは、異なる中性点を有する3相巻線からなる。
モータ10には、第1の巻線群10a及び第2の巻線群10bのそれぞれに対応した2つのインバータ(以下、第1のインバータINV1、第2のインバータINV2)が接続されている。詳しくは、第1の巻線群10aには、第1のインバータINV1が接続され、第2の巻線群10bには、第2のインバータINV2が接続されている。第1のインバータINV1は、直流電源としての第1のバッテリ18a(具体的には、リチウムイオン蓄電池やニッケル水素蓄電池)に接続され、第2のインバータINV2は、直流電源としての第2のバッテリ18b(具体的には鉛蓄電池)に接続されている。ちなみに、本実施形態において、第1のインバータINV1及び第2のインバータINV2が「電圧印加手段」を構成する。
なお、本実施形態では、第1のバッテリ18aとして、その端子電圧V1(具体的には例えば、同一の充電率(SOC)における開放端電圧)が第2のバッテリ18bの端子電圧V2よりも高いものを用いている。特に本実施形態では、第1のバッテリ18aの端子電圧が第2のバッテリ18bの端子電圧の4倍程度となるものを想定している。具体的には例えば、第1のバッテリ18aの端子電圧として「48V」程度を想定しており、第2のバッテリ18bの端子電圧として「12V」程度を想定している。これは、第2のバッテリ18bを通常の補機バッテリとして用いることを想定したためである。
上記端子電圧の設定に伴い、本実施形態では、第1の巻線群10aを構成する巻線のそれぞれのターン数N1を、第2の巻線群10bを構成する巻線のターン数N2よりも大きく設定している。特に、本実施形態では、ターン数N1を、ターン数N2の4倍程度に設定している。
第1のインバータINV1は、高電位側スイッチング素子S¥p1及び低電位側スイッチング素子S¥n1(¥=u,v,w)の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点のそれぞれは、第1の巻線群10aのU,V,W相のそれぞれの端子に接続されている。本実施形態では、これらスイッチング素子S¥#1(#=p,n)として、NチャネルMOSFETを用いている。そして、これらスイッチング素子S¥#1にはそれぞれ、フリーホイールダイオードD¥#1が逆並列に接続されている。なお、フリーホイールダイオードD¥#1は、スイッチング素子S¥#1のボディーダイオードであってもよい。
第2のインバータINV2は、第1のインバータINV1と同様に、高電位側スイッチング素子S¥p2及び低電位側スイッチング素子S¥n2の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点のそれぞれは、第2の巻線群10bのU,V,W相のそれぞれの端子に接続されている。本実施形態では、これらスイッチング素子S¥#1(#=p,n)として、NチャネルMOSFETを用いており、また、これらスイッチング素子S¥#2にはそれぞれ、フリーホイールダイオードD¥#2が逆並列に接続されている。なお、フリーホイールダイオードD¥#2は、スイッチング素子S¥#2のボディーダイオードであってもよい。
第1のインバータINV1の端子のうち第1のバッテリ18a側には、ハンドル操作をアシストするための電動パワーステアリング装置20aが接続されている。本実施形態において、電動パワーステアリング装置20aは、発電機としてのモータ10及び第1のバッテリ18aのうち少なくとも一方を電力供給源として駆動されるものとする。また、第2のインバータINV2の端子のうち第2のバッテリ18b側には、各種車載機器の制御回路や、ナビゲーション装置、オーディオ装置等を含む電気負荷20bが接続されている。本実施形態において、電気負荷20bは、モータ10及び第2のバッテリ18bのうち少なくとも一方を電力供給源として駆動されるものとする。
なお、電動パワーステアリング装置20aを第1のバッテリ18aに接続したのは、電動パワーステアリング装置20aの要求電圧が電気負荷20bの要求電圧よりも高く設定されているためである。また、本実施形態において、電動パワーステアリング装置20a及び電気負荷20bが「車載機器」に相当する。
本実施形態にかかる制御システムは、モータ10、第1のインバータINV1及び第2のインバータINV2の状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まず、モータ10の回転角(電気角θ)を検出する回転角センサ22を備えている。また、第1のインバータINV1の入力電圧(第1の電源電圧VDC1)を検出する第1の電圧センサ24aと、第2のインバータINV2の入力電圧(第2の電源電圧VDC2)を検出する第2の電圧センサ24bとを備えている。さらに、第1の巻線群10aのV相,W相電流(固定座標系における第1の巻線群10aに流れる電流)を検出する第1の電流センサ26a,26bを備えている。加えて、第2の巻線群10bのV相,W相電流(固定座標系における第2の巻線群10bに流れる電流)を検出する第2の電流センサ28a,28bを備えている。なお、第1の電流センサ26a,26bや第2の電流センサ28a,28bとしては、例えば、カレントトランスや抵抗器を備えるものを採用することができる。
上記各種センサの検出値は、制御装置30に取り込まれる。制御装置30は、中央処理装置(CPU)やメモリを備え、メモリに格納されたプログラムをCPUにて実行するソフトウェア処理手段である。制御装置30は、モータ10の制御量(出力トルク)をその指令値(指令トルクTrq*)に制御すべく、これら各種センサの検出値に基づき、第1のインバータINV1及び第2のインバータINV2を操作する操作信号を生成して出力する。詳しくは、制御装置30は、指令トルクTrq*を実現するための指令電流とモータ10の第1,第2の巻線群10a,10bに流れる電流とが一致するように、スイッチング素子S¥#1,S¥#2を操作する。すなわち、本実施形態では、モータ10の出力トルクが最終的な制御量となるが、出力トルクを制御すべく、第1,第2の巻線群10a,10bに流れる電流を直接の制御量として、これを指令電流に制御する。特に、本実施形態では、こうした電流制御を、第1の巻線群10a及び第2の巻線群10bのそれぞれについて独立したベクトル制御によって行う。なお、図1には、第1のインバータINV1のスイッチング素子S¥#1を操作する信号を操作信号g¥#1として示し、第2のインバータINV2のスイッチング素子S¥#2を操作する信号を操作信号g¥#2として示している。
続いて、上記ベクトル制御に関する処理について説明する。ここでは、まず、第1の巻線群10aに対応する処理について説明した後、第2の巻線群10bに対応する処理について説明する。
まず、第1の巻線群10aに対応する処理について説明する。
指令電流算出部32は、指令トルクTrq*に基づき、第1の巻線群10a及び第2の巻線群10bのそれぞれに対応する回転座標系の電流の指令値であるd軸指令電流と、q軸指令電流とを算出する。本実施形態では、第1の巻線群10aに対応するこれら指令電流を、第1のd軸指令電流id1*及び第1のq軸指令電流iq1*と称すこととし、第2の巻線群10bに対応するこれら指令電流を、第2のd軸指令電流id2*及び第2のq軸指令電流iq2*と称すこととする。なお、指令トルクTrq*は、例えば、制御装置30とは別の制御装置であってかつ車両制御を統括する上位の制御装置から入力される。
第1の2相変換部34aは、回転角センサ22によって検出された電気角θと、第1の電流センサ26a,26bによって検出されたV相電流iv1,W相電流iw1とに基づき、第1の巻線群10aに対応するU,V,W相電流を回転座標系の電流である第1のd軸電流id1と、第1のq軸電流iq1とに変換する。なお、第1の巻線群10aのU相電流は、キルヒホッフの法則に基づき、第1の電流センサ26a,26bによって検出されたV相電流,W相電流から算出される。
ちなみに、第1の電流センサ26a,26b及び第1の2相変換部34aの協働によって回転座標系における第1の巻線群10aに流れる電流を検出することから、本実施形態では、第1の電流センサ26a,26b及び第1の2相変換部34aが第1の巻線群10aに対応して設けられた「電流検出手段」を構成する。
第1のd軸電流制御器40は、第1のd軸電流id1を第1のd軸指令電流id1*にフィードバック制御するための操作量として第1のd軸指令電圧を算出する。具体的には、第1のd軸電流id1及び第1のd軸指令電流id1*の偏差Δid1に基づく比例積分制御(又は比例積分微分制御)によって第1のd軸指令電圧を算出する。一方、第1のq軸電流制御器50は、第1のq軸電流iq1を第1のq軸指令電流iq1*にフィードバック制御するための操作量として第1のq軸指令電圧を算出する。具体的には、第1のq軸電流iq1及び第1のq軸指令電流iq1*の偏差Δiq1に基づく比例積分制御(又は比例積分微分制御)によって第1のq軸指令電圧を算出する。
第1のd軸電流制御器40及び第1のq軸電流制御器50のそれぞれの出力値は、非干渉化部80を介して第1の3相変換部36aに入力される。なお、非干渉化部80には、速度算出部81から出力される電気角速度ω(電気角θの微分値)が入力される。また、非干渉化部80については、後に詳述する。
第1の3相変換部36aは、電気角θに基づき、非干渉化部80から出力される第1のd軸指令電圧Vd1*及び第1のq軸指令電圧Vq1*をモータ10の固定座標系における3相の指令電圧V¥1*(¥=u,v,w)に変換する。これら指令電圧V¥1*は、第1のd,q軸電流id1,iq1を第1のd,q軸指令電流id1*,iq1*にフィードバック制御するための操作量となる。
第1の操作部38aは、第1のインバータINV1の3相の電圧を指令電圧V¥1*を模擬した電圧とするための上記操作信号g¥#1を生成する。本実施形態では、第1の電圧センサ24aによって検出される第1の電源電圧VDC1にて指令電圧V¥1*を規格化したものと、キャリア(例えば三角波信号)との大小比較に基づく三角波PWM処理によって操作信号g¥#1を生成する。第1の操作部38aは、生成された操作信号g¥#1を図示しないインターフェースを介して第1のインバータINV1に出力する。これにより、第1の巻線群10aのU,V、W相のそれぞれには、電気角で互いに位相が120度ずれた正弦波状の電圧が印加され、電気角で互いに位相が120度ずれた正弦波状の電流が流れることとなる。
続いて、第2の巻線群10bに対応する処理について説明する。なお、上記処理は、第1の巻線群10aに対応する処理と基本的には同一である。
第2の2相変換部34bは、電気角θと、第2の電流センサ28a,28bによって検出されたV相電流iv2,W相電流iw2とに基づき、第2の巻線群10bのU,V,W相電流を回転座標系の電流である第2のd軸電流id2と、第2のq軸電流iq2とに変換する。なお、本実施形態において、第2の電流センサ28a,28b及び第2の2相変換部34bの協働によって回転座標系における第2の巻線群10bに流れる電流を検出することから、第2の電流センサ28a,28b及び第2の2相変換部34bが第2の巻線群10bに対応して設けられた「電流検出手段」を構成する。
第2のd軸電流制御器60は、指令電流算出部32から出力される第2のd軸指令電流id2*に第2のd軸電流id2をフィードバック制御するための操作量として第2のd軸指令電圧を算出する。一方、第2のq軸電流制御器70は、指令電流算出部32から出力される第2のq軸指令電流iq2*に第2のq軸電流iq2をフィードバック制御するための操作量として第2のq軸指令電圧を算出する。
第2のd軸電流制御器60及び第2のq軸電流制御器70のそれぞれの出力値は、非干渉化部80を介して第2の3相変換部36bに入力される。
第2の3相変換部36bは、電気角θに基づき、非干渉化部80から出力された第2のd軸指令電圧Vd2*及び第2のq軸指令電圧Vq2*をモータ10の固定座標系における3相の指令電圧V¥2*(¥=u,v,w)に変換する。
第2の操作部38bは、第2のインバータINV2の3相の電圧を指令電圧V¥2*を模擬した電圧とするための上記操作信号g¥#2を生成する。本実施形態では、第2の電圧センサ24bによって検出される第2の電源電圧VDC2にて指令電圧V¥2*を規格化したものと、キャリアとの大小比較に基づく三角波PWM処理によって操作信号g¥#2を生成する。第2の操作部38bは、生成された操作信号g¥#2を第2のインバータINV2に出力する。これにより、第2の巻線群10bのU,V、W相のそれぞれには、モータ10の電気角で互いに位相が120度ずれた正弦波状の電圧が印加され、電気角で互いに位相が120度ずれた正弦波状の電流が流れることとなる。
なお、界磁巻線11に流れる界磁電流は、制御装置30の備える界磁回路82によって制御される。また、本実施形態において、第1の操作部38a及び第2の操作部38bが「操作手段」を構成し、第1のd軸電流制御器40、第1のq軸電流制御器50、第2のd軸電流制御器60及び第2のq軸電流制御器70が「指令電圧算出手段」を構成する。
次に、図2を用いて、モータ10の電流制御系について更に説明する。図2は、電流制御系のブロック図である。このブロック図は、下式(eq1)にて表される回転座標系における第1の巻線群10a及び第2の巻線群10bの電圧方程式に基づくものである。
ここで、上式(eq1)の右辺第1項において、「R」は電機子巻線抵抗を示し、「Ld」はd軸インダクタンスを示し、「Lq」はq軸インダクタンスを示し、「k」は巻線間の結合係数を示し、「p」はラプラス変換における微分演算子を示す。また、上式(eq1)の右辺第2項において、「Lf」は界磁巻線11のインダクタンスを示し、「if」は界磁電流を示す。なお、図2では、外乱としての誘起電圧及び電機子反作用による電圧の図示を省略している。
まず、モータ10内部に関する伝達関数について説明すると、第1のd軸干渉部40aは、非干渉化部80から出力された第1のd軸指令電圧Vd1*にモータ10の電気角速度ω(回転速度)に比例した干渉電圧(以下、第1のd軸速度干渉電圧)を加算する。第1のd軸速度干渉電圧は、結合係数k、電気角速度ω及びq軸インダクタンスLqからなる伝達関数40b「k×ω×Lq」に第2のq軸電流iq2を入力することで算出される。
第2のd軸干渉部40cは、第1のd軸干渉部40aの出力値から第2のd軸電流id2の微分値に比例した干渉電圧(以下、第1のd軸微分干渉電圧)を減算する。第1のd軸微分干渉電圧は、結合係数k、d軸インダクタンスLd及び微分演算子sからなる伝達関数40d「k×Ld×s」に第2のd軸電流id2を入力することで算出される。
なお、第2のd軸干渉部40cの出力値がモータ10のd軸に関する伝達関数40e「1/(Ld×s+R)」に入力されることで、この伝達関数40eから第1のd軸電流id1が出力される。
一方、第3のd軸干渉部60aは、非干渉化部80から出力された第2のd軸指令電圧Vd2*にモータ10の電気角速度ωに比例した干渉電圧(以下、第2のd軸速度干渉電圧)を加算する。第2のd軸速度干渉電圧は、結合係数k、電気角速度ω及びq軸インダクタンスLqからなる伝達関数60b「k×ω×Lq」に第1のq軸電流iq1を入力することで算出される。
第4のd軸干渉部60cは、第3のd軸干渉部60aの出力値から第1のd軸電流id1の微分値に比例した干渉電圧(以下、第2のd軸微分干渉電圧)を減算する。第2のd軸微分干渉電圧は、結合係数k、d軸インダクタンスLd及び微分演算子sからなる伝達関数60d「k×Ld×s」に第1のd軸電流id1を入力することで算出される。
なお、第4のd軸干渉部60cの出力値がモータ10のd軸に関する伝達関数60e「1/(Ld×s+R)」に入力されることで、この伝達関数60eから第2のd軸電流id2が出力される。
ちなみに、モータ10内部のq軸に関する伝達関数も上述したd軸に関する伝達関数と同様である。図2には、第1のd軸干渉部40a、伝達関数40b、第2のd軸干渉部40c及び伝達関数40d,40eに対応するq軸に関する伝達関数として、第1のq軸干渉部50a、伝達関数50b、第2のq軸干渉部50c及び伝達関数50d,50eを図示している。また、第3のd軸干渉部60a、伝達関数60b、第4のd軸干渉部60c及び伝達関数60d,60eに対応するq軸の伝達関数として、第3のq軸干渉部70a、伝達関数70b、第4のq軸干渉部70c及び伝達関数70d,70eを図示している。ここでは、q軸について、第1,第2のd軸速度干渉電圧及び第1,第2のd軸微分干渉電圧に相当するものを第1,第2のq軸速度干渉電圧及び第1,第2のq軸微分干渉電圧と称すこととする。
以上説明したように、2重巻線モータでは、第1,第2のd軸速度干渉電圧、第1,第2のd軸微分干渉電圧、第1,第2のq軸速度干渉電圧及び第1,第2のq軸微分干渉電圧が電流制御系に対して外乱として作用する。特に、本実施形態では、モータ10が車両に搭載されることから、モータ10の使用回転速度領域が広い。このため、モータ10の回転速度が高くなったり、モータ10の回転加速度(速度変化レート)が高くなったりすることで、上記外乱のうち速度干渉電圧によって電流制御系の応答性が過度に低下する懸念がある。
こうした問題に対処するには、例えば、電流制御器40,50,60,70のゲインを高めることも考えられる。ただし、この場合、車載式のセンサに混入するノイズ等により、ゲインを高める度合いが制約され、電流制御系の応答性の低下を回避できない懸念がある。
このため、本実施形態では、速度干渉電圧の影響を抑制すべく、上記非干渉化部80において非干渉化制御を行う。
詳しくは、非干渉化部80において、第1のd軸速度電圧補償部42aは、第1のd軸電流制御器40から出力される第1のd軸指令電圧と、第1のd軸速度干渉電圧とを加算することで第1のd軸指令電圧を補償する。すなわち、第1,第2の巻線群10a,10bのうち指令電圧の算出対象となる第1の巻線群10aに生じる第1のd軸速度干渉電圧で第1のd軸指令電圧を補償する。ここで、第1のd軸速度電圧補償部42aに入力される第1のd軸速度干渉電圧は、結合係数k、電気角速度ω及びq軸インダクタンスLqからなる伝達関数42b「k×ω×Lq」に第2のq軸電流iq2を入力することで算出される。
また、第2のd軸速度電圧補償部62aは、第2のd軸電流制御器60から出力される第2のd軸指令電圧と、第2のd軸速度干渉電圧とを加算することで第2のd軸指令電圧を補償する。すなわち、指令電圧の算出対象となる第2の巻線群10bに生じる第2のd軸速度干渉電圧で第2のd軸指令電圧を補償する。ここで、第2のd軸速度干渉電圧は、上記伝達関数42bと同様の伝達関数62b「k×ω×Lq」に第1のq軸電流iq1を入力することで算出される。
さらに、第1のq軸速度電圧補償部52aは、第1のq軸電流制御器50から出力される第1のq軸指令電圧と、第1のq軸速度干渉電圧とを加算することで第1のq軸指令電圧を補償する。すなわち、指令電圧の算出対象となる第1の巻線群10aに生じる第1のq軸速度干渉電圧で第1のq軸指令電圧を補償する。ここで、第1のq軸速度干渉電圧は、結合係数k、電気角速度ω及びd軸インダクタンスLdからなる伝達関数52b「k×ω×Ld」に第2のd軸電流id2を入力することで算出される。
加えて、第2のq軸速度電圧補償部72aは、第2のq軸電流制御器70から出力される第2のq軸指令電圧と、第2のq軸速度干渉電圧とを加算することで第2のq軸指令電圧を補償する。すなわち、指令電圧の算出対象となる第2の巻線群10bに生じる第2のq軸速度干渉電圧で第2のq軸指令電圧を補償する。ここで、第2のq軸速度干渉電圧は、上記伝達関数52bと同様の伝達関数72b「k×ω×Ld」に第1のd軸電流id1を入力することで算出される。
ちなみに、本実施形態において、伝達関数42b,52b,62b,72bに入力されるd軸電流id1,id2,q軸電流iq1,iq2は、「電流検出手段」を構成する第1,第2の2相変換部34a,34bの出力値であることから、「電流検出手段によって検出された電流値」に相当する。また、本実施形態において、伝達関数42b,52b,62b,72bが「第1の干渉電圧算出手段」を構成する。さらに、本実施形態において、第1のd軸速度電圧補償部42a、第2のd軸速度電圧補償部62a、第1のq軸速度電圧補償部52a及び第2のq軸速度電圧補償部72aが「電圧補償手段」を構成する。
次に、図3〜図8を用いて、本実施形態にかかる非干渉化制御による効果について説明する。
図3及び図4に、指令トルクTrq*が一定とされる状況下、モータ10の回転速度を1000rpmから18000rpmまでランプ状に変化(速度変化レート=50000rpm/s)させた場合の出力トルクの推移を示す。ここで、図3は、非干渉化制御を行う場合における出力トルクの推移を示し、図4は、上記特許文献1に記載された技術(以下、従来技術)における出力トルクの推移を示す。
図示されるように、非干渉化制御によれば、出力トルクと指令トルクTrq*とのずれであるトルク誤差を低減させることができる。これに対し、従来技術では、第1,第2のd軸速度干渉電圧及び第1,第2のq軸速度干渉電圧によって指令電圧を補償していないため、回転速度の上昇期間に渡ってトルク誤差ΔTrqが増大することとなる。
続いて、図5及び図6を用いて、非干渉化制御による電流制御系の応答性の向上効果について説明する。ここで、図5は、非干渉化制御を行う場合における第1のq軸電流iq1及び第1のq軸指令電流iq1*の推移を示し、図6は、従来技術における第1のq軸電流iq1及び第1のq軸指令電流iq1*の推移を示す。
図示されるように、非干渉化制御を行う場合、従来技術と比較して時定数が短縮される。すなわち、電流制御系の応答性を好適に向上させることができる。
続いて、図7に、先の図3で説明した条件のうち速度変化レートを様々に変化させた場合のトルク誤差ΔTrqを示す。図示されるように、本実施形態にかかる非干渉化制御によれば、従来技術と比較して、様々な速度変化レートにおいてトルク誤差ΔTrqを大きく低減させることができる。
続いて、図8に、モータ10の回転速度を様々に変化させた場合の時定数τを示す。図示されるように、本実施形態にかかる非干渉化制御によれば、従来技術と比較して、様々な回転速度において時定数τを大きく短縮させることができる。特に、回転速度が18000rpmとなる場合においては、従来技術と比較して応答性を31%向上させることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)非干渉化部80において指令電圧Vd1*,Vd2*,Vq1*,Vq2*を速度干渉電圧で補償した。このため、モータ10の回転速度や速度変化レートが高い場合においても電流制御系の応答性を好適に向上させることができる。これにより、モータ10のトルク誤差を好適に低減させることができる。
(2)伝達関数62b,72bに第1の電流センサ26a,26bの検出値を座標変換したものを入力することで速度干渉電圧を算出した。また、伝達関数42b,52bに第2の電流センサ28a,28bの検出値を座標変換したものを入力することで速度干渉電圧を算出した。電流の検出値を用いるこうした構成によれば、制御装置30における演算負荷を低減させることができる。
(3)モータ10の発電電力が供給される第1のバッテリ18aと、モータ10及び第1のバッテリ18aの双方を電力供給源とし得る電動パワーステアリング装置20aとを備える車両の制御システムに非干渉化制御を適用した。車両に搭載されるモータ10は、車両の走行中にクランク軸16aとともに連れ回されることから、モータ10の使用回転速度領域が広くなり、トルク誤差が生じやすい。ここで、例えば第1のバッテリ18aに何らかの異常が生じてバッファとしての第1のバッテリ18aが使用不能となる場合、電動パワーステアリング装置20aの電力供給源がモータ10となる。このとき、モータ10のトルク誤差が大きいと、モータ10の実際の発電電力と電動パワーステアリング装置20aに供給すべき電力とのずれが大きくなることから、電動パワーステアリング装置20aの動作が不安定となり得る。このため、本実施形態では、トルク誤差を低減させ、ひいてはモータ10の発電電力と上記供給すべき電力とのずれを低減できる非干渉化制御を適用するメリットが大きい。なお、第2のバッテリ18b側についても同様である。
(4)第1のインバータINV1及び第2のインバータINV2のそれぞれに個別にバッテリを接続する構成を採用した。こうした構成によれば、複数の車載機器の要求電圧が相違する場合において、これら車載機器のそれぞれの電源となる第1のバッテリ18a及び第2のバッテリ18bをモータ10の発電電力によって適切に充電することができる。
(5)第2のバッテリ18bとして鉛蓄電池を用いた。例えば車輪が空転した後に車輪が路面を掴む現象(いわゆるスリップグリップ)が生じる等、モータ10の回転速度が急変する状況下、非干渉制御が実行されない場合はトルク誤差が大きくなる。ここで、鉛蓄電池の受け入れ可能な単位時間あたりの電力が小さいことから、トルク誤差が大きいと、鉛蓄電池がモータ10の発電電力を十分に受け入れることができない懸念がある。この場合、モータ10の発電電力が供給される電気負荷20bの動作に悪影響を及ぼすおそれがある。このため、鉛蓄電池が用いられる本実施形態では、非干渉化制御を適用するメリットが大きい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、非干渉化部80の構成を変更する。
図9に、本実施形態にかかるモータ10の電流制御系のブロック図を示す。なお、図9において、先の図2に示した部材等と同一の部材等については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態において、第1のd軸電流制御器40は、第1のd軸電流id1を第1のd軸指令電流id1*にフィードバック制御するための操作量としての電流値を算出する。そして、第1のd軸電流制御器40から出力された電流値を、モータ10のd軸に関するインピーダンスを示す伝達関数42cに入力することで第1のd軸指令電圧を算出する。なお、第1のq軸電流制御器50、第2のd軸電流制御器60及び第2のq軸電流制御器70においても、第1のd軸電流制御器40と同様の処理が行われる。ここで、図9には、上記伝達関数42cに対応するものとして、伝達関数52c,62c,72cを示した。
ちなみに、本実施形態において、第1のd軸電流制御器40、第1のq軸電流制御器50、第2のd軸電流制御器60及び第2のq軸電流制御器70が「電流操作量算出手段」を構成する。また、第1のd軸電流制御器40及び伝達関数42cの組、第2のd軸電流制御器60及び伝達関数62cの組、第1のq軸電流制御器50及び伝達関数52cの組、並びに第2のq軸電流制御器70及び伝達関数72cの組が「指令電圧算出手段」を構成する。
次に、本実施形態にかかる非干渉化制御について説明する。
本実施形態では、第1のd軸速度干渉電圧を、伝達関数42b「k×ω×Lq」に第2のq軸電流制御器70から出力される電流値を入力することで算出し、第2のd軸速度干渉電圧を、伝達関数62b「k×ω×Lq」に第1のq軸電流制御器50から出力される電流値を入力することで算出する。また、第1のq軸速度干渉電圧を、伝達関数52b「k×ω×Ld」に第2のd軸電流制御器60から出力される電流値を入力することで算出し、第2のq軸速度干渉電圧を、伝達関数72b「k×ω×Ld」に第1のd軸電流制御器40から出力される電流値を入力することで算出する。
ちなみに、本実施形態において、上記伝達関数42b,52b,62b,72bが「回転速度に比例した係数」に相当する。
次に、図10及び図11を用いて、本実施形態にかかる非干渉化制御による効果について説明する。ここで、図10は、非干渉化制御を行う場合における出力トルクの推移を示し、図11は、従来技術における出力トルクの推移を示す。なお、図10及び図11の条件は、先の図3で説明した条件と同様である。
図示されるように、非干渉化制御によれば、従来技術と比較して、トルク誤差ΔTrqを低減させることができる。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、非干渉化部80の構成を変更する。
図12に、本実施形態にかかるモータ10の電流制御系のブロック図を示す。なお、図12において、先の図9に示した部材等と同一の部材等については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態では、速度干渉電圧に加えて、微分干渉電圧によって指令電圧Vd1*,Vq1*,Vd2*,Vq2*を補償する。
詳しくは、第1のd軸微分電圧補償部42dは、伝達関数42cから出力される第1のd軸指令電圧と、第1のd軸微分干渉電圧とを加算し、その加算値を第1のd軸速度電圧補償部42aに出力する。ここで、第1のd軸微分電圧補償部42dに入力される第1のd軸微分干渉電圧は、結合係数k、d軸インダクタンスLd及び微分演算子sからなる伝達関数42e「k×Ld×s」に第2のd軸電流制御器60の出力値を入力することで算出される。
また、第2のd軸微分電圧補償部62dは、伝達関数62cから出力される第2のd軸指令電圧と、第2のd軸微分干渉電圧とを加算し、その加算値を第2のd軸速度電圧補償部62aに出力する。ここで、第1のd軸微分干渉電圧は、上記伝達関数42eと同様の伝達関数62e「k×Ld×s」に第1のd軸電流制御器40の出力値を入力することで算出される。
さらに、第1のq軸微分電圧補償部52dは、伝達関数52cから出力される第1のq軸指令電圧と、第1のq軸微分干渉電圧とを加算し、その加算値を第1のq軸速度電圧補償部52aに出力する。ここで、第1のq軸微分干渉電圧は、結合係数k、q軸インダクタンスLq及び微分演算子sからなる伝達関数52e「k×Lq×s」に第2のq軸電流制御器70の出力値を入力することで算出される。
加えて、第2のq軸微分電圧補償部72dは、伝達関数72cから出力される第2のq軸指令電圧と、第2のq軸微分干渉電圧とを加算し、その加算値を第2のq軸速度電圧補償部72aに出力する。ここで、第1のq軸微分干渉電圧は、上記伝達関数52eと同様の伝達関数72e「k×Lq×s」に第1のq軸電流制御器50の出力値を入力することで算出される。
ちなみに、本実施形態において、伝達関数42e,52e,62e,72eが、電流制御器から出力される電流値の微分値に係数「k×Ld」,「k×Lq」を乗算することで微分干渉電圧を算出する「第2の干渉電圧算出手段」を構成する。
続いて、図13、図14及び先の図7,図8を用いて、本実施形態にかかる非干渉化制御による効果について説明する。ここで、図13,図14は、先の図3,図5に対応している。
非干渉化制御によれば、図13に示すように、トルク誤差を低減させることができ、また、図14に示すように、電流制御系の応答性を好適に向上させることができる。
さらに、図7に示すように、本実施形態にかかる非干渉化制御によっても、従来技術と比較して、様々な速度変化レートにおいてトルク誤差ΔTrqを大きく低減させることができる。加えて、図8に示すように、本実施形態にかかる非干渉化制御によれば、従来技術と比較して、様々な回転速度において時定数τをさらに短縮させることができる。特に、回転速度が18000rpmとなる場合においては、従来技術と比較して応答性を62%向上させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第2の実施形態で得られる効果に加えて、電流制御系の応答性をさらに向上させることができるといった効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・巻線界磁型同期モータとしては、先の図1に示したものに限らない。例えば、固定子巻線に流れる電流によって界磁巻線が励磁されるものであってもよい。また、同期モータとしては、巻線界磁型同期モータに限らず、他の同期モータであってもよい。こうしたモータとしては、例えば、永久磁石界磁型同期モータや、シンクロナスリラクタンスモータが挙げられる。
・「多重巻線回転機」としては、2重巻線回転機に限らず、N重巻線回転機(Nは3以上の整数)であってもよい。この場合であっても、複数の巻線群のうち指令電圧の算出対象となる1つの巻線群と残余の巻線群の少なくとも1つとの間の磁気結合によって回転機の回転速度に比例した干渉電圧が生じるなら、本発明の適用が有効である。なお、例えば、3重巻線回転機を採用する場合、3つの巻線群のうち指令電圧の算出対象となる1つの巻線群と残余の2つの巻線群との磁気結合によって回転速度に比例した干渉電圧が上記1つの巻線群に生じるなら、3つの巻線群のそれぞれについて、ある巻線群に対応する指令電圧を残余の2つの巻線群に起因した速度干渉電圧のそれぞれで補償することとなる。
・上記各実施形態では、回転座標系(dq軸座標系)において指令電圧を速度干渉電圧で補償したがこれに限らず、固定座標系において補償してもよい。この場合、例えば、回転座標系において算出された速度干渉電圧を固定座標系に変換し、固定座標系に変換された速度干渉電圧で固定座標系の指令電圧を補償すればよい。
・上記第1の実施形態に「第2の干渉電圧算出手段」を備えてもよい。具体的には、例えば、第1のd軸指令電圧Vd1*について説明すると、第2のq軸電流id2の微分値に、結合係数k及びd軸インダクタンスLdの乗算値を算出することで微分値に比例する干渉電圧を算出してもよい。
・「蓄電池」及び「車載機器」としては、上記第1の実施形態の図1に示したように、第1のインバータINV1及び第2のインバータINV2のそれぞれに個別に接続されるものに限らない。例えば、これらインバータINV1,INV2に共通して接続されるものであってもよい。具体的には、上記第1の実施形態の図1において、例えば、車載機器として要求電圧が高いものが車両に多く備えられるなら、第2のバッテリ18b及び電気負荷20bを除去してかつ、第2のインバータINV2を第1のバッテリ18a及び電動パワーステアリング装置20aに接続すればよい。なお、上記構成を採用する場合、例えば、第1の巻線群10aを構成する巻線のそれぞれのターン数N1と、第2の巻線群10bを構成する巻線のターン数N2とを等しく設定すればよい。
・インバータの備えるスイッチング素子としては、NチャネルMOSFETに限らず、例えばIGBTであってもよい。
10…モータ、10a…第1の巻線群、10b…第2の巻線群、26a,26b…第1の電流センサ、28a,28b…第2の電流センサ、40…第1のd軸電流制御器、42a,52a,62a,72a…速度電圧補償部、42b,52b,62b,72b…伝達関数、INV1,INV2…第1,第2のインバータ。

Claims (7)

  1. 電機子を構成する複数の巻線群(10a,10b)を有する多重巻線回転機(10)と、
    前記複数の巻線群のそれぞれに対応して設けられてかつ、該巻線群に流れる電流を検出する電流検出手段(26a,26b,28a,28b)と、
    前記複数の巻線群のそれぞれに電圧を印加する電圧印加手段(INV1,INV2)と、
    を備える多重巻線回転機の制御システムに適用され、
    前記複数の巻線群のそれぞれについて前記電流検出手段によって検出された電流を指令電流に制御すべく、前記複数の巻線群のそれぞれに印加する指令電圧を算出する指令電圧算出手段(40,50,60,70,42c,52c,62c,72c)と、
    前記複数の巻線群のうち前記指令電圧の算出対象となる1つの巻線群と残余の巻線群の少なくとも1つとの間の磁気結合によって前記1つの巻線群に生じてかつ前記回転機の回転速度に比例した干渉電圧を算出する干渉電圧算出手段(42b,52b,62b,72b)と、
    前記複数の巻線群のそれぞれについて、前記指令電圧算出手段によって算出された前記指令電圧を前記干渉電圧算出手段によって算出された前記干渉電圧で補償して出力する電圧補償手段(42a,52a,62a,72a)と、
    前記電圧補償手段の出力値に基づき、前記複数の巻線群のそれぞれに電圧を印加すべく前記電圧印加手段を操作する操作手段(38a,38b)と、
    を備えることを特徴とする多重巻線回転機の制御装置。
  2. 前記指令電圧算出手段は、
    前記電流検出手段によって検出された電流を前記指令電流にフィードバック制御する操作量としての電流値を算出する電流操作量算出手段(40,50,60,70)を備え、
    前記電流操作量算出手段によって算出された前記電流値と、前記回転機のインピーダンスとを乗算することで前記指令電圧を算出し、
    前記干渉電圧算出手段は、前記電流操作量算出手段によって算出された前記電流値に前記回転速度に比例した係数を乗算することで該回転速度に比例した干渉電圧を算出することを特徴とする請求項1記載の多重巻線回転機の制御装置。
  3. 前記干渉電圧算出手段は、前記電流検出手段によって検出された電流値に前記回転速度に比例した係数を乗算することで該回転速度に比例した干渉電圧を算出することを特徴とする請求項1記載の多重巻線回転機の制御装置。
  4. 前記干渉電圧算出手段を第1の干渉電圧算出手段とし、
    前記複数の巻線群のうち前記指令電圧の算出対象となる1つの巻線群と残余の巻線群の少なくとも1つとの間の磁気結合によって前記1つの巻線群に生じてかつ前記残余の巻線群の少なくとも1つに流れる電流の微分値に比例した干渉電圧を算出する第2の干渉電圧算出手段(42e,52e,62e,72e)を更に備え、
    前記電圧補償手段(42a,52a,62a,72a,42d,52d,62d,72d)は、前記第1の干渉電圧算出手段及び前記第2の干渉電圧算出手段のそれぞれによって算出された前記干渉電圧で前記指令電圧を補償して出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多重巻線回転機の制御装置。
  5. 前記指令電圧算出手段は、
    前記電流検出手段によって検出された電流を前記指令電流にフィードバック制御する操作量としての電流値を算出する電流操作量算出手段(40,50,60,70)を備え、
    前記電流操作量算出手段によって算出された前記電流値と、前記回転機のインピーダンスとを乗算することで前記指令電圧を算出し、
    前記第2の干渉電圧算出手段は、前記電流値の微分値に係数を乗算することで前記微分値に比例した干渉電圧を算出することを特徴とする請求項4記載の多重巻線回転機の制御装置。
  6. 前記制御システムは、主機としてエンジン(16)を備える車両に搭載され、
    前記回転機は、該回転機のロータ(12)が前記エンジンのクランク軸(16a)と動力伝達が可能とされてかつ発電機の機能を有し、
    前記車両には、
    前記回転機の発電電力が前記電圧印加手段としてのインバータ(INV1,INV2)を介して供給される蓄電池(18a,18b)と、
    前記回転機及び前記蓄電池の双方を電力供給源とし得る車載機器(20a,20b)と、
    が備えられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の多重巻線回転機の制御装置。
  7. 前記蓄電池及び前記車載機器の双方は、複数の前記インバータのそれぞれに個別に接続され、
    複数の前記蓄電池の端子電圧は相違することを特徴とする請求項6記載の多重巻線回転機の制御装置。
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